JP3338266B2 - 2サイクルエンジンのピストン - Google Patents

2サイクルエンジンのピストン

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piston
oil
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stroke engine
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勇二 津島
和典 岡田
育雄 小池
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク室圧縮型
の2サイクルエンジンのピストンに関し、特にピストン
とピストンピンとの嵌合部の潤滑に関する。
【0002】
【従来技術】浮遊状態の潤滑油(オイル)を含んだ混合
気をクランク室内で予圧し、これを燃焼室に送り込むよ
うにしたクランク室圧縮型2サイクルエンジンにおいて
は、ピストンの潤滑は前記クランク室内の混合気中に含
まれているオイルによって行われる。
【0003】このため、例えば実開昭56−90409
号公報に示されているピストンにおいては、ピストンピ
ンとピストンピン孔(ピストンピンホール)との嵌合部
を上記オイルによって潤滑するために、ピストンピン孔
を形成したピストンピンボスに、その外側に開口すると
ともに内面すなわち前記嵌合部に連通するオイル孔を設
け、前記クランク室内の混合気を該オイル孔を通して拡
散作用により前記嵌合部に取り込み、該混合気中に浮遊
状態で含まれているオイルにより潤滑を行うようにして
ある。
【0004】
【解決しようとする課題】しかし、上記は拡散作用によ
る潤滑手法であるので、必ずしも充分な潤滑性能が確保
できるとは限らず、潤滑不足により嵌合部の摩擦が進展
し易い。また、供給オイル量を増やして潤滑性を改善し
ようとして、オイル孔の径を大きくすると、嵌合部の面
圧が増大するので、同様に摩耗が進展し易い。
【0005】本発明は、このような事情に鑑み、ピスト
ンとピストンピンとの嵌合部の潤滑性能を改善して、ピ
ストンの耐久性を向上させようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、本発明におい
ては、ピストンの周壁から内方へ突出するピストンピン
ボスにピストンピンを支持するピストンピン孔を設け、
該ピストンピン孔にオイルを供給するオイル孔を前記ピ
ストンピンボスの下部に開口させた2サイクルエンジン
のピストンにおいて、前記ピストンピンボス下部のオイ
ル孔開口部から斜め下方へ延びて前記ピストン周壁に達
し、かつピストン軸線に直角な平面に対して所定の投影
面積を有するオイル案内壁を設ける。
【0007】ピストンが下降する時、その下方のオイル
案内壁投影面積の範囲内に在るオイル含有混合気が該オ
イル案内壁により捕獲され、これに案内されて上方のオ
イル孔開口部近辺に集まり、該開口部からオイル孔に流
入し、ピストンピン孔に達してピストンピンとの間を潤
滑する。
【0008】かくして、オイル孔の径を拡大する等しな
くても、多量のオイルをピストンピンとピストンピン孔
の間に送り込んで、潤滑性能を改善して、ピストンの耐
久性を向上させることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は本発明によるピストン1を
備えた2サイクルエンジン2の縦断面図で、3はクラン
クケース、4はシリンダブロック、5はシリンダヘッド
である。ピストン1はシリンダブロック4に形成された
シリンダ孔6に摺動自在に嵌装されている。このピスト
ン1には連結棒8の小端部がピストンピン7を介して枢
着されている。連結棒8の大端部はクランクピン9を介
してクランク軸に連結されている。
【0010】シリンダ孔6の周面には吸気口10、掃気口
11および排気口12が開口しており、これらはピストン1
がシリンダ孔6内を往復運動する時、該ピストン1によ
り順次開閉される。吸気口10はピストン1が上昇した時
に解放されてクランク室13に連通し、ピストン1の上昇
によってクランク室13内に生ずる負圧によりリード弁14
が開き、図示してない気化器等の吸気装置を経て吸気通
路15に供給される混合気が吸気口10からクランク室13内
に吸入される。この混合気中には潤滑油(オイル)が浮
遊状態で混合されている。この混合気が、ピストン1の
下降行程時に予圧されて、掃気口11からシリンダ孔6内
に供給され、次いでピストン1の上昇行程時に圧縮され
て点火プラグ16により点火され、膨張した後排気口12か
ら排気通路17を経て排出されるが、これらは2サイクル
エンジンにおいて周知のことであるので、これ以上の説
明は省略する。
【0011】図2ないし図5はピストンピン7を取り外
したピストン1の単体図であり、図2は側面図、図3は
図2のIII 〜III 線に沿う断面図、図4は図3のIV〜IV
線に沿う断面図、図5は下面図である。
【0012】ピストン1は頂壁18と該頂壁18の周縁部に
連接した円筒状の周壁19から成り、周壁19の上部外周に
はピストンリング溝20が環状に形成され、中間部には直
径上向かい合った部分にそれぞれ、前記ピストンピン7
を回転自在に支持するためのピストンピン孔21、21が貫
通して形成されている。周壁19のピストンピン孔21を形
成した部分は内方へ突出してピストンピンボス22となっ
ている。ピストンピン7は、両側のピストンピン孔21、
21を通して装着され、このピストンピン7に取付けられ
た前記連結棒8の小端部が、ピストンピンボス22、22間
の空所部分に位置する。
【0013】ピストンピン7とピストンピン孔21との嵌
合部であるピストンピン孔21の内周面は、前記のように
してクランク室13内に吸入された混合気中に浮遊混合さ
れているオイルによって潤滑される。このため、各ピス
トンピンボス22の下側の管壁部分22a、22aを上下に貫
通してそれぞれ1対のオイル孔23が穿設されている。従
って前記下側管壁部分22aの外周面には各オイル孔23が
開口23aとして下方へ向かって開口している。
【0014】前記混合気中のオイルは上記開口23aから
オイル孔23を経てピストンピン孔21の内周面に達して、
ピストンピン7との間を潤滑するが、多量のオイルがオ
イル孔23に導かれるように、開口23aのまわりにオイル
案内壁24が設けられている。このオイル案内壁24は、開
口23aから、該開口の周方向或る角度範囲にわたって半
径方向外方へ延出するとともに、斜め下向きに延びて前
記周壁19の内面に達している。従ってオイル案内壁24の
下面は、周壁19に沿って延びる下縁部から開口23aの位
置に向かって内方かつ上方へ延出し、該開口位置を最高
部とする扇形状の斜面を形成している。従ってまたオイ
ル案内壁24は、ピストン1の軸線に直角な平面に対して
所定の投影面積を有している。(図5参照)
【0015】ピストン1は上記のように構成されている
ので、下降行程において、その下方のオイル案内壁24
の投影面積の範囲内に在る混合気は該オイル案内壁24
に案内されて開口23aに向かい該開口からオイル孔2
3に流入し、またオイル案内壁24の表面に混合気から
溜出付着したオイルも該表面に沿う混合気の流れに押さ
れて開口23a近辺に集まり、該開口からオイル孔23
に流入して、ピストンピン孔21に達しピストンピン7
との間を潤滑する。
【0016】かくして、オイル孔23の径を拡大する等し
なくても、多量のオイルをピストンピン7とピストンピ
ン孔21の間に送り込んで、潤滑性能を改善して、ピスト
ンの耐久性を向上させることができる。
【0017】オイル孔23に捕獲されてピストンピン孔21
に送り込まれる潤滑混合気の量は、オイル案内壁24の前
記投影面積にほぼ比例する。図6はオイル孔23の潤滑混
合気捕獲率(ピストン下降時にピストン内に進入して来
る潤滑混合気量に対するオイル孔23により捕獲される潤
滑混合気量の割合)と、上記投影面積との関係の一例を
示し、図中、直線aは捕獲率の上限値を示し、直線bは
同下限値を示す。
【0018】本発明によれば、前記のようにピストンの
潤滑性能を改善して、その耐久性を向上させることがで
きるが、一方においては、供給潤滑油量を従来に比し低
減することが可能となり、これにより、潤滑油消費率の
低減、白煙の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるピストンを備えた2サイクルエン
ジンの縦断面図である。
【図2】ピストンの側面図である。
【図3】図2のIII −III 線に沿う断面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】ピストンの下面図である。
【図6】潤滑混合気捕獲率とオイル案内壁投影面積の関
係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…ピストン、2…エンジン、3…クランクケース、4
…シリンダブロック、5…シリンダヘッド、6…シリン
ダ孔、7…ピストンピン、8…連結棒、9…クランクピ
ン、10…吸気口、11…掃気口、12…排気口、13…クラン
ク室、14…リード弁、15…吸気通路、16…点火プラグ、
17…排気通路、18…頂壁、19…周壁、20…ピストンリン
グ溝、21…ピストンピン孔、22…ピストンピンボス、23
…オイル孔、24…オイル案内壁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01M 1/06 F02F 3/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンの周壁から内方へ突出するピス
    トンピンボスにピストンピンを支持するピストンピン孔
    を設け、該ピストンピン孔にオイルを供給するオイル孔
    を前記ピストンピンボスの下部に開口させた2サイクル
    エンジンのピストンにおいて、前記ピストンピンボス下
    部のオイル孔開口部から斜め下方へ延びて前記ピストン
    周壁に達し、かつピストン軸線に直角な平面に対して所
    定の投影面積を有するオイル案内壁を設けたことを特徴
    とする2サイクルエンジンのピストン。
JP34625895A 1995-12-13 1995-12-13 2サイクルエンジンのピストン Expired - Fee Related JP3338266B2 (ja)

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