JP3336696B2 - エレベータドアの制御装置 - Google Patents

エレベータドアの制御装置

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JP3336696B2
JP3336696B2 JP23822893A JP23822893A JP3336696B2 JP 3336696 B2 JP3336696 B2 JP 3336696B2 JP 23822893 A JP23822893 A JP 23822893A JP 23822893 A JP23822893 A JP 23822893A JP 3336696 B2 JP3336696 B2 JP 3336696B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エレベータのドア開
閉中に、利用者がドアに引き込まれたり、挟まれた場合
の安全性を向上させるドア制御装置の改良に関するもの
でもある。
【0002】
【従来の技術】図6は、一般的なエレベータのドア制御
回路の構成図であり、図7は、一般的な戸開閉時の各動
作波形を示し、図8は戸反転時の各動作波形を示す。こ
の図6、図7、図8を用いて、戸閉動作を例にしてドア
駆動制御について説明をする。エレベータ制御盤1より
戸閉指令が発生すると、この戸閉指令は入出力ポート2
に読み込まれ、この指令に対応して、ROM3より速度
指令値(図7の7a)がCPU4へ読み込まれる。尚、
速度指令値は、モータ8に取付られているパルスエンコ
ーダ9からの出力を、パルスカウントユニット10によ
りパルスをカウントし、そのカウント値がCPU4に送
られ、CPU4はパルスカウント値よりドアの位置点を
演算し、ROM3より速度指令値を読み出している。パ
ルスエンコーダ9からの出力は、ドアの位置点を求める
だけではなく、そのカウント値をもとにモータの回転速
度(図7の7b)の演算も合わせて行なっている。CP
U4は、読み出した速度指令値とモータの回転速度の速
度偏差から、速度指令値に追従させる為に必要なトルク
指令(図7の7c)を演算し、PWM(パルス巾変調回
路)ユニット5に送り、ここでPWM信号に変換され、
その出力によりゲート信号発生回路6からゲート信号が
発生し、パワー回路7が駆動し、モータ8に電圧が加わ
り、モータを回転させ、スムーズなドア開閉となる様に
速度制御が行なわれている。11は、ドアの位置点やモ
ータ回転速度等を記憶しておくRAMであり、12は、
モータにパワー回路7を介して供給される電源である。
13は、戸閉しようとするドアに利用者が接触したとき
に、ケガをさせないようにするためにエレベータ出入口
部に取り付けられている機械式安全装置であり、利用者
がこの安全装置に接触することにより戸閉動作の危険を
検出し、反転動作を行うドア安全装置である。実際の反
転動作は、ドア安全装置13の動作信号が、入出力ポー
ト2を通してエレベータ制御盤1に送られ、その結果、
エレベータ制御盤1は、戸閉から戸開へ開閉指令を切換
える。この場合、速度指令値は図8の8aに示す様に戸
閉から戸開動作に切換わり、トルク制限値は速やかに反
転戸開を行うために、戸開閉指令に合わせ、通常の開閉
に必要とされる戸閉トルク制限値(図8の7d)から戸
閉トルク制限値(図8の7i)に切換わる。
【0003】ドアの開閉動作中には、壁とドアの隙間へ
利用者の手、指等が引き込まれたり、戸閉するドアに挟
まれる事故やドアの走行レールへのゴミづまりにより、
通常に開閉動作ができない不具合がある。このような場
合、利用者にとっては危険が伴い、ゴミづまりにおいて
は、ドアが拘束状態となってしまいエレベータが使用不
能となる場合がある。その為に、特開平3−23828
6号公報に示されている様に、実際のトルク指令値の状
態より過負荷を検出し、戸反転動作を行なわせることが
考えられている。具体的には図7に示す様に、通常の戸
開閉に必要と考えられるトルク値と更に様々なドアの走
行負荷変動要素を考慮したトルク値をトルク制限値(図
7の7d、7i)(以下、通常の戸開閉動作の妨げにな
らず必要以上にトルク指令が発生しないように設定され
たトルク制限値を動トルク制限値と表現する)とし、こ
の値を例えばドアの位置毎にROM3に書込んで置き、
速度指令値(図7の7a)を読み出す時に合わせて、前
記動トルク制限値(図7の7d)を読み出し、必要以上
にモータトルク指令が発生しない様、トルク制限を行な
っている。ここで、図示はしないが、戸開閉動作の妨げ
となる力が働くと、速度指令値に対して実際のモータ回
転が追従できなくなるため、速度指令値に追従させるよ
うに、動トルク制限値に制限されるまで、トルク指令が
徐々に大きくなり、通常より大きなトルクにより開閉動
作が行なわれるになる。そして、更に動トルク制限値以
上にトルクが必要としている場合、通常の開閉動作以上
に過負荷が加わっていると判断し、戸反転動作を行なう
ことにより、過負荷異常から回避させている。異常検出
後の戸反転動作は、過負荷を検出したことをCPU4よ
り入出力ポート2を介して制御盤1にその情報が送ら
れ、戸開閉指令が切換わる。以降のドア開閉動作は前記
したドア安全装置13が動作し、戸反転させる場合と同
じである。
【0004】また、過負荷を検出する方法とは別に、ド
アに挟まれても利用者に負傷させない様に特公平2−3
8513号公報に示されている様に、戸閉力を制限する
ことが考えられている。具体的には、前記公報にある様
にエレベータのドア開閉機構はリンクを使用している場
合があり、ある一定の戸閉力を出力するには、ドアの位
置毎にトルク制限値を変化させる必要がある。そこで、
常に一定の戸閉力となる様なトルク値をトルク制限値
(図7の7e)(以下、利用者に負傷させない一定の戸
閉力とする所定のトルク制限値を静トルク制限値と表現
する)とし、この値をドアの位置毎にROM3に書込ん
で置き、速度指令値(図7の7a)を読み出す時に合わ
せて、静トルク制限値(図7の7e)を読み出す。そし
て、トルク指令が必要以上に発生しない様、トルク制限
を行なう。ここで図示はしないが、この場合は、戸閉の
妨げとなる力が働けば、あくまで静トルク制限値に制限
されるまで、トルク指令が徐々に大きくなり、開閉動作
が行なわれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、従来例にある
引き込まれや挟まれを過負荷検出により、利用者の安全
を確保する方法は、異常検出後に戸反転動作させること
により、引き込まれ等から回避させるものである。しか
し、実際にドアが反転するには、異常検出から戸開閉指
令が切換わるまでには時間の遅れがあり、その間は引き
込まれた状態が継続されることになる。また、異常を検
出する動トルク制限値は、利用者にケガを追わせない静
トルク制限値よりも大きい為、引き込まれた状態が続け
ばケガを負わす可能性も大きくなる。また、異常検出後
の戸反転動作においては、例えば利用者の手が引き込ま
れ過負荷を検出した場合、勢いよく反転したのでは、引
き込まれから手を抜く際に、更にケガをすることも考え
られる。そして、過負荷異常による戸反転動作はあくま
でエレベータ制御盤からの戸開閉指令の切換えにより行
われる為、ドア制御装置だけでは、本機能を果たすこと
はできなく、過負荷異常を検出しただけでは意味がな
い。また、前記した過負荷検出は動トルク制限値を異常
検出レベルとしている為、たとえば利用者が挟まれた場
合、強い戸閉力で挟まれたから初めて過負荷を判断する
為、過負荷を検出する前に利用者が負傷することも考え
られる。また、ドアに挟まれた場合に利用者に負傷させ
ることがない様に、単に戸閉力を制限する方法は、通常
の戸閉動作に必要とするトルクは、特に重量の重いドア
を動作させたり、速い戸閉動作を行った場合には、ドア
に挟まれたり時に利用者に負傷させることがない静トル
ク制限値より大きなトルクを必要とする。その為、戸閉
時に単に静トルク制限を行うだけではトルク不足が生
じ、速度指令値に追従した戸閉を行うことができなく、
ドアの動特性が悪くなってしまうという問題点があっ
た。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、エレベータのドアの開閉に際し
てのトルク制限値を場合に応じて適正な値とすることよ
りドア開閉中の安全性を向上したエレベータの制御装置
を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係るエレベー
タドアの制御装置は、エレベータのドアをモータにより
開閉駆動し、モータのモータ回転速度と設定された速度
指令値との差により決定されるトルク指令値を発生させ
るとともに、トルク指令値をドアの開閉に必要なトルク
値とドアの走行負荷変動要素に基いて設定されたトルク
制限値により制限するエレベータドアの制御装置におい
て、戸開開始または戸閉開始から所定時間までトルク制
限値を第1のトルク制限値とし、所定時間の経過後にト
ルク制限値を第1のトルク制限値から第1のトルク制限
値より小さい第2のトルク制限値に切り換えるドア制御
手段を有するものである。
【0008】また、この発明に係るエレベータドアの制
御装置は、エレベータのドアをモータにより開閉駆動
し、モータのモータ回転速度と設定された速度指令値と
の差により決定されるトルク指令値を発生させるととも
に、トルク指令値をドアの開閉に必要なトルク値とドア
の走行負荷変動要素に基いて設定されたトルク制限値に
より制限するエレベータドアの制御装置において、全開
位置または全閉位置からの所定位置まで第1のトルク制
限値とし、所定位置に達するとトルク制限値を第1のト
ルク制限値から第1のトルク制限値より小さい第2のト
ルク制限値に切り換えるドア制御手段を有するものであ
る。
【0009】また、第2のトルク制限値は人を負傷させ
ないトルク値であるものである。
【0010】また、第1のトルク制限値と第2のトルク
制限値の切り換えをトルク指令値の大きさが所定のトル
値の大きさ以下になった場合に行うものである。
【0011】また、トルク指令値が第1のトルク制限値
に達した場合、第1のトルク制限値から第2のトルク制
限値に切り換えるものである。
【0012】また、トルク指令値が第1のトルク制限値
に達した場合、ドアを反転動作させ反転動作後は第2
のトルク制限値によりトルク制限を行いエレベータのド
アの開閉を制御するものである。
【0013】
【作用】この発明におけるエレベータドアの制御装置
は、ドアの開閉動作におけるトルク制限値を例えば、
1のトルク制限値と第2のトルク制限値の両方とった
具合にいくつか準備しておき、この制限値を条件により
第1のトルク制限値と第2のトルク制限値に変更させ
る。
【0014】通常の戸開閉動作時に大きなトルクを必要
とするのは、戸開及び戸閉開始からの加速部であり、そ
れ以降は殆どトルクを必要としない。そこで、戸開開始
又は戸閉開始から所定時間までを第1のトルク制限値に
よりトルク制限を行ない、それ以降は第2のトルク制限
値に変更する。また、全開位置又は全閉位置からの所定
位置までを第1のトルク制限値によりトルク制限を行な
い、それ以降は第2のトルク制限値に変更する。
【0015】そして、ドア開閉動作のトルク変化は前記
の様に戸開及び戸閉開始の加速部に大きなトルクを必要
とし、その後の一定高速中は小さいトルクでよく、減速
及び全開及び戸閉終端は逆に制動トルクが必要となる。
そこで、トルク指令の変化を確認することにより、どの
程度のトルクを必要としているかがわかる為、戸開閉開
始時は第1のトルク制限値とし、トルク指令値の大きさ
が減少傾向にあり、且つ所定のトルク指令値の大きさ
下となった場合、加速が終了し再度大きなトルクは必要
ないと判断し、ここで第2のトルク制限値に変更する。
【0016】通常の戸開閉動作を行なう場合は、あくま
で動特性を重視させる為に、戸開閉動作に支障がない
1のトルク制限値によりトルク制限を行ない、そして、
トルク指令値が第1のトルク制限値に達した後は利用者
の引き込まれや挟まれが考えられる為、トルク制限は乗
客の安全を考え、第1のトルク制限値から第2のトルク
制限値に切り換える。
【0017】また、トルク指令値が第1のトルク制限値
に達した後は、引き込まれから手や指を抜け出す場合、
すばやく反転することにより逆にケガを負わすことも考
えられる為、この場合の反転動作は、緩やかに反転がで
きる様に第2のトルク制限値とする。
【0018】以上の作用よりトルク制限値を状況に合わ
せ適正な値とすることができる為、たとえ過負荷異常の
検出が行なわれなくても、ドア開閉の動特性を損なうこ
となく、ドア開閉中の引き込まれや挟まれ時のトルク制
限が行なえ、利用者への安全性を向上することが可能と
なる。また、トルク指令値が第1のトルク制限値に達し
後は、たとえ戸反転が行われなくても、ドア制御装置
のみで利用者の安全を確保することができる様になり、
トルク指令値が第1のトルク制限値に達することにより
戸反転を行う場合においても、引き込まれた利用者がい
た場合、より安全に引き込まれた状況から救出すること
ができる。
【0019】
【実施例】
実施例1.この発明の実施例1として、図1及び図6、
図7を用いて説明する。制御盤1から戸閉指令が発生す
ると、入出力ポート2に読み込まれ、ドア位置点に対応
する速度指令(図1の7a)及び戸閉中に必要以上のト
ルクが発生しない様に、動トルク制限値(図1の7d)
がROM3より、CPU4へ読み込まれる。また、モー
タ8に装備されているエンコーダ9からのパルスをパル
スカウントユニット10からの回転速度もCPU4に入
力され、その結果をもとに、CPU4よりトルク指令
(図1の7c)がPWMユニット5に出力され、次に、
ゲート信号発生回路6よりゲート信号が発生し、パワー
回路7が駆動し始め、モータ8が速度(図1の7b)に
示す様に回転し、エレベータのドア(図示しない)が戸
閉し始める。
【0020】ここで、戸閉開始より所定時間Taが経過
したとする。そこで、トルク制限値を動トルク制限値
(図1の7d)から静トルク制限値(図1の7e)に切
り換える。次に戸閉動作中に利用者のドアへの衝突等に
より過負荷が加わった場合について説明する。戸閉加速
中にドアに過負荷が加わるとモータ回転速度(図1の1
b)は減速し、速度指令(図1の1a)との速度偏差が
大きくなる為、トルク指令(図1の1c)も動トルク制
限値(図1の7d)のレベルまで大きくなる。そして、
所定時間Taに達したところで静トルク制限値(図1の
7e)に切り換える。この場合、戸閉開始から所定時間
が経過した場合、加速は終了している為、ドア動特性に
は影響がないようにトルクを制限することが可能とな
る。また、所定時間の経過後は、大きなトルクを必要と
しない為、トルク制限値を大きく制限することができ、
戸閉力が小さくなる為、ドアに衝突した利用者には加わ
る戸閉力は弱くなり、安全を確保することができる。な
お、図1の過負荷が加わった場合の動作波形は、ドアの
衝突後に通常戸閉動作に戻った場合を示している。
【0021】実施例2.この発明の実施例2として、図
2を用いて説明する。なお、実施例1と同様に戸閉動作
におけるトルク制限値の変更についての説明である為、
戸閉動作時のトルク制限等の前置き説明は、省略する。
ここで、全開位置より所定位置のA点まで戸閉動作した
とする。そこで、トルク制限値を動トルク制限値(図2
の7d)から静トルク制限値(図2の7e)に切り換え
る。所定位置は、利用者が挟まれる可能性がある位置点
とする。次に戸閉時間を遅くした場合について説明す
る。戸閉動作を遅くするには、速度指令値を(図2の2
a)の様に最高速度指令を下げることにより、戸閉時間
を長くすることが可能となる。そして、前記と同じ所定
位置のB点まで達したところで、前記と同様にトルク制
限値を動トルク制限値(図2の7d)から静トルク制限
値(図2の7e)に切り換える。その結果、戸閉時間の
長短に係わらず、所定位置にてトルク制限値を切り換え
ることにより、戸閉開始付近の加速部は挟まれる可能性
はない為、動トルク制限とすることができ、ドア動特性
に影響をあたえることがなく、挟まれる可能性の高い位
置点以降ではトルク制限を行い、たとえ挟まれたとして
も静トルク制限値により、利用者に働く戸閉力は弱く、
安全を確保することができる。なお、図2は戸閉時間が
速い場合と遅い場合を比較した動作波形を示している。
したがって、トルク制限値の切り換わる点(A、B点)
の違いは、戸閉指令の発生からその点に到達する時間の
違いであり、全開からの所定位置点としては同じ位置
(A点=B点)である。
【0022】実施例3. この発明の実施例3として、図3を用いて説明する。な
お、実施例1と同様に戸閉動作におけるトルク制限値の
変更についての説明である為、戸閉動作時のトルク制限
等の前置き説明は、省略する。ここで、戸閉動作中のト
ルク指令(図3の7c)の変化を確認し、トルク指令値
が減速傾向にあり、且つ所定トルク指令値(図3のC
点)以下となる点(図3のD点)にて、トルク制限値を
動トルク制限値(図3の7d)から静トルク制限値(図
3の7e)に切り換える。次にドア重量が前記の場合と
比較して重い場合について説明する。この場合、速度指
令(図3の3a)に対して、モータ実速度は(図3の3
b)に示す様にやや速度指令への追従が悪くなる。その
為、前記戸閉より大きいトルクとしてトルク指令(図3
の3c)となる。そして、前記同様にトルク指令値が減
速傾向にあり、且つ所定トルク指令値(図3のC点)以
下となる点は前記よりやや遅い点(図3のE点)とな
り、この点にてトルク制限値を動トルク制限値(図3の
7d)から静トルク制限値(図3の7e)に切り換え
る。その結果、トルク指令の変化により、ドア重量によ
る必要とするトルク指令の違いを確認することができる
為、必要とされるトルクの大きさにより制限値の切換え
点を変更することにが可能となる。そして、ドア動特性
に影響をあたえることなく、適度に動トルク制限値から
静トルク制限に変更することができ、ドア動特性を損な
うことなく、利用者への安全を確保することができる様
になる。なお、図3はドア重量が軽い場合と重い場合を
比較した動作波形を示している。尚、上述した各実施例
において、戸開の動作も戸閉の動作と同様であり、即ち
通常の戸開閉動作時に大きなトルクを必要とするのは、
戸開及び戸閉開始からの加速部であり、それ以降は殆ど
トルクを必要としない。そこで、戸開又は戸閉開始から
所定時間を動トルク制限値によりトルク制限を行ない、
それ以降は静トルク制限値に変更する。また、ドアへの
引き込まれは戸開開始に多く発生している為、前記のト
ルク制限値の変更とは逆に戸開開始から所定時間は利用
者の安全を考え、静トルク制限値としておき、それ以降
を動トルク制限値とすることもある
【0023】実施例4.この発明の実施例4として、図
4を用いて説明する。実施例1と同様に戸閉動作に利用
者のドアへの衝突や挟まれにより過負荷が加えられた場
合について説明する。過負荷が加わるまでの戸閉動作は
前述している為、省略する。戸閉を続ける途中(図4の
h点)に戸閉動作の妨げとなる負荷が生じたとする。速
度指令(図4の4a)が発生しているにも係わらず、モ
ータ回転速度(図4の4b)が減速し始める。その結
果、速度指令に対するモータ回転速度の追従性が悪くな
る為、トルク指令(図4の4c)は、速度指令への追従
性を改善する為に動トルク制限値(図4の7d)まで徐
々に大きくなって行く。しばらく過負荷状態が続いたと
した場合、トルク指令(図4の4c)がトルク制限値
(図4の7d)に達し、必要以上にトルク指令が出力さ
れトルク指令がトルク制限値に達し、通常戸閉以上にト
ルクを必要としているために過負荷が存在すると判断す
ることができる。そこで、過負荷検出(図4のi点)に
より異常を回避させる為に、この異常信号がCPU4よ
り入出力ポート2を通して、エレベータ制御盤1に出力
されることにより、戸閉から戸開に指令が切換わり、反
転動作を行う。
【0024】ここで、過負荷異常の検出による戸反転
は、前述した様にエレベータ制御盤1からの戸開閉指令
が切換わることにより反転動作となる為、図6の一点鎖
線の枠の中に示されたようなドア制御装置だけでは戸反
転は行われない。また、異常を検出してから、実際にド
アが反転動作となるまでには、前記した様にドア制御装
置内にてCPU4にて過負荷異常を検出した後、入出力
ポート2よりエレベータ制御盤1に異常信号を出力し、
制御盤内にて戸開閉指令を切換え、再び制御盤1からド
ア制御装置内入出力ポート2に戸開閉指令が送られ、速
度指令が切換わり、ここで初めてドアの反転動作が行わ
れる。したがって、実際に過負荷異常検出からドア反転
するまでには遅れ時間がある為、利用者はドアに挟まれ
た状態がしばらく続くことになる。また、この時の戸開
閉力は、ドア動特性を優先した場合、通常戸開閉に妨げ
にならない動トルク制限値(図4の7d)とする必要が
あり、挟まれを考慮した静トルク制限値(図4−7e)
よりも大きい為、ケガを追わす可能性が高い状態が続く
ことになる。そこで、過負荷異常を検出した以降は、利
用者の安全を考え、静トルク制限値(図4の7e)に切
換えることにする。その結果、戸反転動作が行われない
とした場合でも、静トルク制限値に切換わっている為
に、過負荷検出後のトルク指令値(図4の4c)は、静
トルク制限値に制限され、戸閉力は小さい為に、利用者
はケガすることなく、挟まれから抜け出すことができる
様になり、ドア制御装置のみで過負荷異常検出後の利用
者の安全を確保することができる。なお、図4はある時
間後に挟まれから抜け出し、通常戸閉動作に戻った場合
の動作波形を示している。
【0025】実施例5.この発明の実施例5として、図
5を用いて説明する。ここでは戸開時にドアに利用者の
手、指等の引き込まれにより過負荷が加えられた場合に
ついて説明するが、過負荷が加わるまでの動作は基本的
に実施例1及び実施例4と同様である為、説明は省略す
る。利用者が挟まれたり引き込まれた場合、ドアを反転
させることにより、利用者の安全を確保している。戸反
転は、例えば図6に示すドア安全装置13が動作した場
合と同様に、戸閉動作を止め、すばやい戸開を行うこと
が要求されている。具体的には、図8に示す様な速度指
令(図8の8a)を発生させ、同時にトルク制限値も戸
開閉指令に合わせ、戸閉動トルク制限値(図8の7d)
から戸開動トルク制限値(図8の7i)を読み出すこと
で、すばやい反転動作を行っている。
【0026】ここで、戸開時に利用者の手が引き込まれ
過負荷異常を検出した後、素早い反転を行った場合、引
き込まれた手が抜け出せる方向に戸開力が加わることに
なるが、引き込まれた具合により、必ずしもすばやく抜
け出す力を加えた方が良いとは限らない。例えば、引き
込まれた部分に凸凹部がある場合、抜け出す時にも負傷
させる可能性があり、この様な時は、弱いトルクでゆっ
くりと戸反転させた方が良い。そこで、過負荷異常を検
出するまでのトルク制限は、あくまで動トルク制限値と
し動特性を優先させ、過負荷異常を検出した以降は、戸
反転動作後も、利用者の安全を考え、静トルク制限値に
切り換えることにする。例えば、図5に示す様に戸開中
に利用者が引き込まれ(図5のF点)、その後過負荷異
常を検出し、図5のG点にて戸開から戸閉指令に戸開閉
方向が切換わったとする。トルク制限値は動トルク制限
値(図5の7i)から静トルク制限値(図5−7e)に
切り換える動作を行わせる。その結果、戸反転による戸
開動作は、静トルク制限値に切換わっている為に、トル
ク指令値(図5の5c)は、静トルク制限値に制限さ
れ、戸開力は小さく利用者はケガすることなく、引き込
まれから抜け出すことができる様になり、引き込まれ後
の更なるの安全性を向上させることができる。なお、図
5は戸反転により引き込まれから抜け出し、通常戸開動
作に戻った場合の動作波形を示している。
【0027】
【発明の効果】以上の様にこの発明では、ドアの開閉動
作におけるトルク制限値をいくつか準備しておき、様々
な条件によりトルク制限値を切換えることにより、ドア
の開閉動作を損なうことなく、エレベータの利用者がド
アに引き込まれや挟まれた場合に負傷させない様にする
ことができる為、従来のドア動特性を維持し、利用者へ
の安全性を向上する効果が得られる。
【0028】また、トルク指令値が第1のトルク制限値
に達した後はドア制御装置のみで利用者の安全が確保で
きるようになり、トルク指令値が第1のトルク制限値に
達した場合においても、利用者の安全を確保することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による実施例1の動作波形である。
【図2】この発明による実施例2の動作波形である。
【図3】この発明による実施例3の動作波形である。
【図4】この発明による実施例4の動作波形である。
【図5】この発明による実施例5の動作波形である。
【図6】エレベータドアの制御回路構成図である。
【図7】従来の通常戸開閉時の各動作波形である。
【図8】従来の通常戸反転時の各動作波形である。
【符号の説明】
1 エレベータ制御 2 入出力ポート 3 ROM 4 CPU 5 PWMユニット 7d 第1のトルク制限値 7e 第2のトルク制限値 10 パルスカウントユニット 11 RAM

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータのドアをモータにより開閉駆
    動し、前記モータのモータ回転速度と設定された速度指
    令値との差により決定されるトルク指令値を発生させる
    とともに、前記トルク指令値を前記ドアの開閉に必要な
    トルク値と前記ドアの走行負荷変動要素に基いて設定さ
    たトルク制限値により制限するエレベータドアの制御
    装置において、戸開開始または戸閉開始から所定時間ま
    で前記トルク制限値を第1のトルク制限値とし、前記所
    定時間の経過後に前記トルク制限値を前記第1のトルク
    制限値から前記第1のトルク制限値より小さい第2のト
    ルク制限値に切り換えるドア制御手段を有することを特
    徴とするエレベータドアの制御装置。
  2. 【請求項2】 エレベータのドアをモータにより開閉駆
    動し、前記モータのモータ回転速度と設定された速度指
    令値との差により決定されるトルク指令値を発生させる
    とともに、前記トルク指令値を前記ドアの開閉に必要な
    トルク値と前記ドアの走行負荷変動要素に基いて設定さ
    れたトルク制限値により制限するエレベータドアの制御
    装置において、全開位置または全閉位置からの所定位置
    まで第1のトルク制限値とし、前記所定位置に達すると
    前記トルク制限値を前記第1のトルク制限値から前記第
    1のトルク制限値より小さい第2のトルク制限値に切り
    換えるドア制御手段を有することを特徴とするエレベー
    タドアの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のトルク制限値は人を負傷させ
    ないトルク値であることを特徴とする請求項1または請
    求項2に記載のエレベータドアの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のトルク制限値と前記第2のト
    ルク制限値の切り換えを前記トルク指令値の大きさが所
    定のトルク値の大きさ以下になった場合に行うことを特
    徴とする請求項1乃至2のいずれか1項に記載のエレベ
    ータドアの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記トルク指令値が前記第1のトルク制
    限値に達した場合、前記第1のトルク制限値から前記第
    2のトルク制限値に切り換えることを特徴とする請求項
    1乃至2のいずれか1項に記載のエレベータドアの制御
    装置。
  6. 【請求項6】 前記トルク指令値が前記第1のトルク制
    限値に達した場合、前記ドアを反転動作させ、反転動作
    後は前記第2のトルク制限値によりトルク制限を行い前
    記エレベータのドアの開閉を制御することを特徴とする
    請求項5に記載のエレベータドアの制御装置。
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