JP7033276B2 - エレベータ - Google Patents

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Description

本発明は、かご及び乗場の少なくとも一方の出入口を開閉するドア装置を備えるエレベータに関する。
従来から、雰囲気温度が低くても凍結を防止して出入口のドアが正常に開閉動作するドア装置を備えたエレベータが知られている(特許文献1参照)。具体的に、このエレベータのドア装置は、図4に示すように、三方枠930と敷居940とからなり出入口910の縁部を形成する枠状体920と、出入口910を開閉するドア950と、三方枠930に設けられる温風ヒータ960と、を備える。
三方枠930は、水平方向に延びる上縁部材931と、上縁部材931の両端からそれぞれ下方に延びる一対の側縁部材932と、によって構成されている。また、温風ヒータ960は、上縁部材931に設けられてドア950の面に沿い上縁部材931の長手の全長にわたって下方に温風(図4の二点鎖線の矢印参照)を送風する。
以上のエレベータのドア装置900では、温風ヒータ960が上縁部材931からドア950の面に沿い上縁部材931の長手の全長にわたって下方に温風を送風することで、ドア950が加熱される。これにより、上縁部材931及び各側縁部材932とドア950との相互間、及び、ドア950の戸当たり箇所(即ち、ドア950の相互間)における凍結を防ぐことができる。
特開2003-2571号公報
しかし、上記のドア装置900では、温風ヒータ960がドア950を加熱することで、枠状体920とドア950との相互間、及びドア950の戸当たり箇所の凍結を防ぐことができるが、ドア950が開閉する際の他の可動箇所(例えば、ドア950を開閉させるためのモータや該モータで生じた動力をドア950に伝達する機構等)は加熱されず、これにより、前記可動箇所が凍結等によって動き難くなることを防止できない。
このため、上記のドア装置900では、雰囲気温度が低くなると、ドア950や、枠状体920以外の可動箇所が動き難くなり、これにより、ドア950を開閉させるためのモータの負荷が大きくなることで、ドア周りの挟まれや引き込まれが発生した場合と同じ状態、即ち、モータのトルク電流の値(トルク電流値)が大きくなり過ぎ、その結果、ドア950の開閉動作が停止する等の動作不良が生じる場合があった。
そこで、本発明は、ドア装置において雰囲気温度が低いことに起因する動作不良が生じ難いエレベータを提供することを課題とする。
本発明のエレベータは、
かご及び乗場の少なくとも一方の出入口を開閉するドア、及び該ドアを開閉駆動するモータを有するドア装置と、
前記モータの制御を介して前記ドア装置における前記ドアの開閉動作を制御すると共に、該モータのトルク電流値を検知可能な制御部と、を備え、
前記制御部は、戸開の際の前記ドアの加速時において、ドア周りの挟まれ及び引き込まれ発生時の安全を確保するために設定されている第一トルク制限値より小さな第二トルク制限値に前記モータのトルク電流値が達したときに、前記ドア装置における前記ドアの開動作を加速から等速に切り替える。
かかる構成によれば、雰囲気温度が低くなったときにモータのトルク電流値が高くなりやすい戸開の加速時において、モータのトルク電流値が第一トルク制限値に達する前に(即ち、第二トルク制限値に達したときに)、ドアの開動作を加速から等速に切り替えてモータの負荷を加速が続く場合に比べて抑えることで、モータのトルク電流値が大きくなり過ぎることが抑えられる。これにより、雰囲気温度が低いことに起因する動作不良(即ち、雰囲気温度が低いときのドアの加速時にモータの負荷が増大等してトルク電流値が大きくなり過ぎることに起因するドア装置の動作不良(開閉動作の停止等))が生じ難くなる。
前記エレベータでは、
前記制御部は、戸開の際の前記ドアの加速時に前記モータのトルク電流値が前記第二トルク制限値に達したときは、該戸開の次の戸閉の際に、トルク電流値が前記第二トルク制限値に達しないときの通常運転時における閉動作より低速となるように、前記ドアの閉動作を行ってもよい。
かかる構成によれば、雰囲気温度の低下に起因するドアの動作不良が生じ易くなっていることを、戸開時のトルク電流値によって検知したときに(即ち、モータのトルク電流値が第二トルク制限値に達したことで)、該戸開に続く戸閉において、ドアの閉動作の速度を通常運転時(雰囲気温度が低くない状態での運転時)の閉動作より低速にしてモータの負荷を抑え、これにより、トルク電流値が大きくなり過ぎることに起因するドア装置の動作不良を、前記戸開に続く戸閉においても、防ぐことができる。
以上より、本発明によれば、ドア装置において雰囲気温度が低いことに起因する動作不良が生じ難いエレベータを提供することができる。
図1は、本実施形態に係るエレベータの構成を説明するための模式図である。 図2は、前記エレベータのかごの構成を説明するための図である。 図3は、前記かごが有するドア装置の制御を示すフロー図である。 図4は、従来のドア装置を説明するための模式図である。
以下、本発明の一実施形態について、図1~図3を参照しつつ説明する。
本実施形態に係るエレベータは、図1に示すように、建物内を複数の階層に跨って上下方向に延びる昇降路2を昇降するかご3を備える。このエレベータ1では、かご3が所定の階層(フロア)の乗場4に停止し(乗場4の設けられた階層に着床し)、かごドア51及び乗場ドア41が開くことで、利用者等がかご3に乗降する。
かご3は、図2にも示すように、矩形の出入口31を有するかご本体30と、かご本体30の出入口31を開閉するかごドア51を有するドア装置5と、ドア装置5を制御する制御部6と、を備える。
かご本体30は、内部空間を有し、出入口31を通じて人や物を乗降させる。かご本体30において、出入口31は、三方枠(枠部材)311と、三方枠311の下端において水平方向に延び且つかごドア51の下端を出入口31の幅方向に案内する敷居312と、によって規定されている。このかご本体30は、出入口31の上方において、該出入口31の幅方向(水平方向)に延びるレール32を有する。このレール32は、かごドア51が開閉するときに、該かごドア51(詳しくは、かごドア51の上部)を案内する。
ドア装置5は、かご本体30の出入口31を開閉するかごドア(ドア)51と、かごドア51を開閉駆動する駆動部52と、を有する。
尚、本実施形態のエレベータ1において、ドア装置5は、かご3のかごドア51を開閉させると共に、着床している階層に設けられた乗場4のドア(乗場ドア)41の開閉も行う。即ち、かご3が所定の階層の乗場4に停止すると、かごドア51と乗場ドア41とが係合し、これにより、ドア装置5によってかごドア51が開閉されると、乗場ドア41がかごドア51の開閉に追従して開閉する。このため、以下では、ドア装置5におけるかごドア51の開閉動作を説明する際に、かごドア51及び乗場ドア41を合わせて、単に、「ドア41、51」と称することもある。
かごドア51は、矩形状のパネルである。本実施形態のかご3は、二枚のかごドア51を有する、いわゆるセンターオープンタイプである。
駆動部52は、かご本体30に配置され、かごドア51を直接又は間接に駆動する。この駆動部52は、レール32の上方位置においてかごドア51の開閉方向(出入口31の幅方向)に間隔をあけて配置される複数のプーリー521と、複数のプーリー521に巻き掛けられた無端環状のベルト522と、複数のプーリー521のうちの一つのプーリー521を回転駆動するモータ523と、を有する。また、駆動部52は、ベルト522に接続され、且つかごドア51を直接又は間接に吊り下げた状態でレール32に沿って往復動可能なドアハンガー524も有する。本実施形態のエレベータ1では、かご3が二枚のかごドア51を有しているため、この駆動部52は、二つのドアハンガー524を有する。これら二つのドアハンガー524のそれぞれは、該ドアハンガー524がレール32に沿って往復動するときに該レール32上を転がる複数のローラ5241を有する。
制御部6は、モータ523に流れるトルク電流を監視(モニタ)しつつドア装置5におけるドア41、51の開閉動作を制御する。具体的に、制御部6は、モータ523の制御を介してドア装置5におけるドア41、51の開閉動作を制御すると共に、該モータ523のトルク電流の値(トルク電流値)を検知する。本実施形態の制御部6は、戸開の際のドア41、51の加速時において、ドア41、51周りの挟まれ及び引き込まれ発生時の安全を確保するために設定されているトルク制限値(第一トルク制限値)より小さなプリトルク制限値(第二トルク制限値)にモータ523のトルク電流値が達したときに、ドア装置5におけるドア41、51の開動作を加速から等速に切り替える。
ここで、トルク制限値とは、安全のためにドア41、51の動作(開動作又は閉動作)を停止や反転させるトリガーとなる値のことである。即ち、モータ523のトルク電流値がトルク制限値に達すると、ドア41、51周りにおいて挟まれや引き込まれが発生した(即ち、ドア41、51に人や物等が挟まれ、又は、戸袋等に人や物等が引き込まれた)可能性が高いため、ドア41、51が閉動作しているときには停止又は開動作に切り替えられ(反転戸開し)、ドア41、51が開動作しているときには停止又は閉動作に切り替えられる(反転戸閉する)。
具体的に、トルク制限値は、各階層の乗場4においてドア装置5等の据え付けが完了した後に、乗場ドア41が最も重い階層において、ドア装置5によってかごドア51を乗場ドア41と共に開閉させ、そのときのモータ523のトルク電流をモニタして得られたトルク電流値に基づいて設定されている。
この値(トルク制限値)は、安全性と過剰反応しないこととのバランスで決められている。具体的には、トルク制限値が大き過ぎると、人がぶつかったりドア41、51に挟まれたりしたとき等にドア41、51が停止又は反転動作し難くなり、トルク制限値が小さ過ぎると、ドア41、51への僅かな衝撃やシル溝内のごみ等によるドア41、51の開閉時の抵抗の増大等によってもドア41、51が停止又は反転動作してしまうため、本実施形態のトルク制限値は、大き過ぎず且つ小さ過ぎない最適な値を、過去の運転状況や試験結果等に基づいて定められる。尚、標準仕様のエレベータでは、トルク制限値は、出荷時の設定をそのまま使用してもよい。
例えば、正常運転状態でドア41、51が開閉されたときにモニタされるトルク電流値(突入電流の電流値を除いた最大値)に、このトルク電流値の30~50%を加えた値、即ち、モニタされたトルク電流値(最大値)の130%~150%の値である。
また、プリトルク制限値とは、ドア装置5が雰囲気温度の低下によって開閉動作し難くなったときに、モータ523の負荷を抑えて該モータ523のトルク電流値がトルク制限値に達しないようにするために設定される値であり、トルク制限値より小さい。
このプリトルク制限値は、ドア装置5が雰囲気温度の低下によって開閉動作し難くなったときに、モータ523のトルク電流値のトルク制限値到達によるドア41、51の停止又は反転を防ぐために、モータ523のトルク電流値がプリトルク制限値に達してから該プリトルク制限値をトリガーとする制御部6からの動作指令がドア41、51の動作に反映されるまでの反応時間(遅れ)に基づいて設定されている。例えば、本実施形態のプリトルク制限値は、トルク制限値の70%程度である。
本実施形態の制御部6による具体的なドア41、51の開閉制御を、図3も参照しつつ説明する。
先ず、制御部6は、乗場ドア41のキャッチローラ(かごドア51の開閉に乗場ドア41を追従させるためのかごドア51との係合部)をかごドア51が掴む際の機械音を防ぐ為と、かごドア51の戸開方向への加速前の軽い助走的な役割を果たすように、かごドア51を低速で戸開方向に動かす(クリープフェーズ:ステップS1)。
クリープフェーズが終了すると、制御部6は、続いて、ドア41、51を所定の速度(第一の速度)になるまで戸開方向に加速する(戸開加速フェーズ:ステップS2)。
戸開加速フェーズにおいてドア41、51が第一の速度まで加速されると(ステップS3:No)、制御部6は、戸開加速フェーズを終了し、第一の速度を維持しつつ(等速で)ドア41、51を戸開方向に移動させる(戸開等速フェーズ:ステップS4)。
所定の位置(第一の位置)までドア41、51が移動して戸開等速フェーズが終了すると、制御部6は、全開状態となったとき(全開位置に到達したとき)にドア41、51が停止するようにドア41、51を減速する(戸開減速フェーズ:ステップS5)。
続いて、全開状態となったドア41、51が戸閉するときには、制御部6は、ドア41、51を所定の速度(第二の速度)になるまで戸閉方向に加速する(戸閉加速フェーズ:ステップS6)。尚、第二の速度は、ステップS4の第一の速度と同じでもよく、異なっていてもよい。
戸閉加速フェーズにおいてドア41、51が第二の速度まで加速されると、制御部6は、戸閉加速フェーズを終了し、第二の速度を維持しつつ(等速で)ドア41、51を戸閉方向に移動させる(戸閉等速フェーズ:ステップS7)。
所定の位置までドア41、51が移動して戸閉等速フェーズが終了すると、制御部6は、全閉状態になったとき(全閉位置に到達したとき)にドア41、51が停止するようにドア41、51を減速する(戸閉減速フェーズ:ステップS8)。以上で、ドア41、51の開閉動作が終了する。
一方、戸開加速フェーズにおいて、雰囲気温度が低くなる(例えば、雰囲気温度が0℃未満になる)ことによってドア41、51が開閉し難くなり、これにより、モータ523の負荷が大きくなってトルク電流値が通常の開閉動作時(例えば、雰囲気温度が0℃以上のときの開閉動作時)より上昇し、プリトルク制限値に達すると(ステップS3:Yes)、制御部6は、ドア41、51の速度が第一の速度に達していなくても、戸開加速フェーズを終了し(ステップS13)、戸開等速フェーズに移行する。具体的には、制御部6は、トルク電流値がプリトルク電流値に達すると、ドア41、51の速度が第一の速度に達していなくても、ドア41、51の開動作を加速から等速に切り替える(即ち、トルク電流値がプリトルク制限値に達したときのドア41、51の速度で等速移動に切り替える:ステップS14)。
所定の位置(第二の位置)までドア41、51が移動して戸開等速フェーズが終了すると、制御部6は、全開状態になったときにドア41、51が停止するようにドア41、51を減速する(戸開減速フェーズ:ステップS15)。尚、第二の位置は、ステップS5の第一の位置と同じでもよく、異なっていてもよい。
続いて、全開状態となったドアが戸閉するときには、制御部6は、ドア41、51を所定の速度(第三の速度)になるまで戸閉方向に加速する(戸閉加速フェーズ:ステップS16)。この加速は、ステップS6の加速より加速度が小さく、第三の速度は、ステップS6の第二の速度より低速である。本実施形態の第三の速度は、例えば、第二の速度の80~90%である。
戸閉加速フェーズにおいてドア41、51が第三の速度まで加速されると、制御部6は、戸閉加速フェーズを終了し、第三の速度を維持しつつ(等速で)ドア41、51を戸閉方向に移動させる(戸閉等速フェーズ:ステップS17)。
所定の位置までドア41、51が移動して戸閉等速フェーズが終了すると、制御部6は、全閉状態になったときにドア41、51が停止するようにドア41、51を減速する(戸閉減速フェーズ:ステップS18)。以上で、戸開時にトルク電流値がプリトルク制限値に達したときのドア41、51の開閉動作が終了する。
以上のように、制御部6は、戸開時(戸開加速フェーズ)においてトルク電流値がプリトルク制限値に達したときには、その次の戸閉動作(戸閉加速フェーズ、戸閉等速フェーズ、及び、戸閉減速フェーズの全てのフェーズ)でのドア41、51の加速度や移動速度(等速の移動速度)が、戸開時にトルク電流値がプリトルク制限値に達しなかったときに比べ、全体的に小さく(低く)設定されている。
尚、ドア41、51を全閉状態から戸開するときに、トルク電流値がプリトルク制限値を超えてトルク制限値に達したときには、制御部6は、ドア41、51を反転させて戸閉し(反転戸閉し)、全閉状態から、再度、ドア41、51を戸開する。この戸開においてもトルク電流値がトルク制限値に達したときには、再度、ドアを反転させて戸閉する。この戸開及び戸閉を所定回数繰り返しても戸開時においてトルク電流値がトルク制限値に達するときには、制御部6は、ドア41、51の開閉を停止する。
また、ドア41、51を全開状態から戸閉するときも、戸開時と同様に、トルク電流値がトルク制限値に達したときには、制御部6は、ドア41、51を反転させて戸開し(反転戸開し)、全開状態から、再度、ドア41、51を戸閉する。この戸閉においてもトルク電流値がトルク制限値に達したときには、再度、ドアを反転させて戸開する。この戸閉及び戸開を所定回数繰り返しても戸閉時においてトルク電流値がトルク制限値に達するときには、制御部6は、ドア41、51の開閉を停止する。
以上のエレベータ1によれば、雰囲気温度が低くなったとき(本実施形態の例では、0℃より小さくなったとき)にモータ523のトルク電流値が高くなりやすい戸開の加速時において、モータ523のトルク電流値がトルク制限値(第一トルク制限値)に達する前に(即ち、プリトルク制限値(第二トルク制限値)に達したときに)、ドア41、51の開動作を加速から等速に切り替えてモータ523の負荷を加速が続く場合に比べて抑えることで、モータ523のトルク電流値が大きくなり過ぎることが抑えられる。これにより、雰囲気温度が低いことに起因する動作不良(即ち、雰囲気温度が低いときのドア41、51の加速時にモータ523の負荷が増大等してトルク電流値が大きくなり過ぎることに起因するドア装置5の動作不良(開閉動作の停止や反転等))が生じ難くなる。詳しくは、以下の通りである。
例えば、かご3の周囲の温度(雰囲気温度)が0℃を下回って十分な時間が経過すると、かご3やドア装置5を構成する各構成部材の温度が十分に低下する。この状態では、ドア装置5がドア41、51を開閉しようとすると、モータ523のトルク電流値が通常のドア41、51の開閉時(雰囲気温度が0℃以上のときのドア41、51の開閉時)より大きくなることがある。この状態で、ドア装置5がドア41、51を開閉させようとすると、駆動部52のモータ523のトルク電流値が大きくなり過ぎ、制御部6によって異常値(トルク制限値を超えた値)と判断され、ドア41、51が戸開又は戸閉の途中で停止や反転する等、正常なドア41、51の開閉動作が行われなくなる場合がある。
この原因としては、例えば、温度低下によってモータ523の巻線抵抗が下がることでモータ523に流れる電流が増大してトルク電流値が異常値(トルク制限値を超える値)となる場合や、ドア41、51の開閉動作の際のモータ523の負荷が増大し、これにより、トルク電流値が異常値となる場合、等が考えられる。ここで、温度低下によってモータ523の負荷が増大するのは、駆動部52の各可動箇所が凍結によって動かない若しくは動き難くなったり、プーリー521やドアハンガー524の各ローラ5241等の軸周りのオイルの機械的粘性度が上がって回転し難くなったり、モータ523の減速軸の軸受等の回動部に配置されたベアリングのベアリンググリスの硬化によって回動部が回動(回転)し難くなったり、複数のプーリー521に巻き掛けられたベルト522等の収縮によって巻き掛けられた部材(プーリー521等)が回転し難くなったり、各構成部材の収縮率の差や嵌め合いが変わることによってベアリングのコロが圧迫されて抵抗が増し、該ベアリングが受ける回転部材が回転し難くなったりする場合等である。
しかし、本実施形態のエレベータ1のように、かご3や乗場4の雰囲気温度が低くなって(例えば、0℃より小さくなって)ドア41、51が動き難くなっている状態で該ドア41、51を戸開しようとしたときに、雰囲気温度が低くなっていることが原因でトルク電流値が大きくなり易い状態であっても、トルク電流値がトルク制限値に達する手前で(プリトルク制限値に達した時に)ドアの開動作を加速から等速に切り替え、加速を続ける場合に比べてモータの負荷を抑えることで、トルク電流値がトルク制限値に達し難くなり、これにより、トルク電流値が大きくなり過ぎることが原因のドア装置の動作不良(開閉動作の停止や反転等)が生じ難くなる。
また、本実施形態のエレベータ1では、戸開の際のドア41、51の加速時にモータ523のトルク電流値がプリトルク制限値に達したときは、該戸開の次の戸閉の際に、通常運転時(トルク電流値がプリトルク制限値に達しないときの運転時)における閉動作より低速となるように、ドア41、51の閉動作が行われる。このため、雰囲気温度の低下に起因するドア41、51の動作不良が生じ易くなっていることを、戸開時のトルク電流値によって検知したときに(即ち、モータ523のトルク電流値がプリトルク制限値に達したことで)、該戸開に続く戸閉において、ドア41、51の閉動作の速度を通常運転時(雰囲気温度が低くない状態(本実施形態の例では、0℃より高い温度)での運転時)の閉動作より低速にしてモータ523の負荷を抑えることができる。これにより、トルク電流値が大きくなり過ぎることに起因するドア装置5の動作不良を、前記戸開に続く戸閉においても、防ぐことができる。
尚、本発明のエレベータは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を追加することができ、また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることができる。さらに、ある実施形態の構成の一部を削除することができる。
上記実施形態のエレベータ1では、戸開時にトルク電流値がプリトルク制限値に達するか否かを制御部6が監視し、前記戸開時(加速時)にトルク電流値がプリトルク制限値に到達した場合に、制御部6は、プリトルク制限値に達した時点でドア41、51の加速(加速動作)を等速(等速動作)に切り替え、続く戸閉におけるドア41、51の各動作(加速動作、等速移動動作、減速動作)を遅く(小さく)しているが、この構成に限定されない。
例えば、戸開待機中に呼びが入らず、一定時間、ドア41、51の開閉動作の停止状態が続いた場合に、制御部6は、待機後の初回の戸閉動作において、各動作の速度等(加速動作の加速度、等速移動動作の速度、減速動作の減速度のそれぞれ)を、通常の戸閉時(一定時間の戸開待機をしていないときの戸閉時)の80~90%にする構成でもよい。即ち、前回の戸開時にトルク電流値がプリトルク制限値に達しているか否かにかかわらず、戸開待機状態で一定時間経過すると、これをトリガーとして、待機後の初回の戸閉動作を、通常の戸閉動作より遅くする制御が行われてもよい。この場合、次の戸開時には、トルク電流値がプリトルク制限値に達するか否かを制御部6が監視する上記実施形態と同様の制御が行われる。
また、上記実施形態のエレベータ1では、戸開毎に、トルク電流値がプリトルク制限値に達するか否かが監視されている制御(即ち、戸開毎に、図3のステップS1に戻る制御)が行われているが、この構成に限定されない。例えば、戸開時にトルク電流値がプリトルク制限値に達すると、その後、所定回数の戸開動作及び戸閉動作が終了するまで、各動作(加速動作、等速動作、減速動作)を遅くし、この所定回数の低速動作の終了後に、戸開時にトルク電流値がプリトルク制限値に達するか否かの監視を行う制御(即ち、戸開時にトルク電流値がプリトルク制限値に達すると、その後、所定回数の開閉動作が行われるまで戸開動作及び戸閉動作の各動作を低速で行い、その後、図3のステップS1に戻る制御)が行われてもよい。
上記実施形態のエレベータ1では、戸閉時にトルク電流値がトルク制限値に達すると、反転戸開し、その後、再度の戸閉を行い、この戸閉時にトルク電流値がトルク制限値に達しない場合には、全閉状態になるまで戸閉動作が行われる一方、再度の戸閉を行ったときにもトルク電流値がトルク制限値に達すると、トルク電流値がトルク制限値に達しなくなるまで、反転戸開と戸閉とを繰り返し、所定の回数繰り返しても戸閉時にトルク電流値がトルク制限値に達する場合に、ドア41、51の開閉動作を停止させるが、この構成に限定されない。
例えば、戸閉時にトルク電流値がトルク制限値に達すると、その後の戸閉動作を遅くする制御であってもよい。
また、上記のような戸閉時にトルク電流値がトルク制限値に達しなくなるまで反転戸開と戸閉とを繰り返す構成において、反転戸開と戸閉とが繰り返される毎に戸閉動作を前回の戸閉動作より遅くする制御、具体的には、反転戸開と戸閉とが繰り返される毎に、二回目の戸閉動作を一回目の戸閉動作より遅く(例えば、各動作を20%減速)し、三回目の戸閉動作を二回目の戸閉動作より遅く(例えば、各動作を20%減速)し、・・・、を繰り返す制御であってもよい。
上記実施形態のエレベータ1では、制御部6がかご3に配置されているが、この構成に限定されない。制御部6は、かご3から離れた位置に配置されていてもよい。
上記実施形態のエレベータ1では、ドア装置5は、かご3に設けられているが、この構成に限定されない。ドア装置5は、乗場4に設けられてもよく、かご3と乗場4とのそれぞれに設けられてもよい。
上記実施形態のドア装置5(エレベータ1)は、二つ(複数)のかごドア51等が出入口31の幅方向の両側に向けて戸開する、いわゆるセンターオープンタイプであるが、この構成に限定されない。ドア装置5(エレベータ1)は、かごドア51等が出入口31の幅方向の片方に向けて戸開する、いわゆる片開きタイプであってもよい。
1…エレベータ、2…昇降路、3…かご、30…かご本体、31…出入口、311…三方枠、312…敷居、32…レール、4…乗場、41…乗場ドア(ドア)、5…ドア装置、51…かごドア(ドア)、52…駆動部、521…プーリー、522…ベルト、523…モータ、524…ドアハンガー、5241…ローラ、6…制御部、900…ドア装置、910…出入口、920…枠状体、930…三方枠、931…上縁部材、932…側縁部材、940…敷居、950…ドア、960…温風ヒータ

Claims (2)

  1. かご及び乗場の少なくとも一方の出入口を開閉するドア、及び該ドアを開閉駆動するモータを有するドア装置と、
    前記モータの制御を介して前記ドア装置における前記ドアの開閉動作を制御すると共に、該モータのトルク電流値を検知可能な制御部と、を備え、
    前記制御部は、戸開の際の前記ドアの所定速度への加速時において、ドア周りの挟まれ及び引き込まれ発生時の安全を確保するために設定されている第一トルク制限値より小さな第二トルク制限値に前記モータのトルク電流値が達したときに、前記ドア装置における前記ドアの開動作を、ドア速度が前記所定速度に達していなくても、加速から等速に切り替える、エレベータ。
  2. 前記制御部は、戸開の際の前記ドアの加速時に前記モータのトルク電流値が前記第二トルク制限値に達したときは、該戸開の次の戸閉の際に、トルク電流値が前記第二トルク制限値に達しないときの通常運転時における閉動作より低速となるように、前記ドアの閉動作を行う、請求項1に記載のエレベータ。
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