JP3336544B2 - デジタル画像処理装置 - Google Patents
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Description
係り、特にデジタル画像信号を電子的に拡大縮小する電
子ズーム機能、画像の縦横を変換する機能等を有するデ
ジタル画像処理装置に関する。
憶する画像メモリにおける読出しのアドレス制御及び読
み出したデジタル画像信号の補間演算により、電子的に
画面を拡大縮小する電子ズーミング方式が知られてい
る。また、水平ラインの補間処理を行う場合、その補間
処理の補間係数によって垂直方向の周波数特性が変化す
るが、従来、補間係数に応じて垂直輪郭補正の利得を制
御し、画像の垂直方向の尖鋭度を一定にするようにした
装置が提案されている(特開平4−157988号公
報)。
メモリから小ブロックのデジタル画像信号を読み出して
第2のメモリに記憶させ、この第2のメモリに記憶され
たデジタル画像信号を使用して小ブロック単位でデジタ
ル画像処理するようにしたデジタル画像処理装置がある
(特開平3−139773号公報)。
電子ズーミング方式は、1画面分の(時間的に)連続し
たデジタル画像信号を対象に処理しているため、補間演
算を伴う場合、1水平走査期間(1H)のラインメモリ
を複数もつ必要があり、回路規模が大きくなり、特に電
子ズーム処理とともに画像の縦横変換や輪郭補正等の特
殊処理を簡単な回路で同時に実現することができなかっ
た。尚、特開平3−139773号公報に記載のデジタ
ル画像処理装置は、小ブロック単位でデジタル画像処理
しているが、電子ズーム処理等を行うものではない。ま
た、特開平4−157988号公報に記載の装置のよう
に、垂直方向の画像の尖鋭度を均一化のために、補間係
数に応じて垂直輪郭補正の利得を制御する場合には、利
得制御が複雑になるという問題がある。
もので、電子ズーム処理と他の縦横変換や輪郭補正の特
殊処理を小規模な回路構成によって実現することがで
き、また電子ズーム動作時の違和感(中心ずれや解像感
の差)を緩和することができ、更にコンパクトな回路で
垂直方向の輪郭補正が可能なデジタル画像処理装置を提
供することを目的とする。
するために、1画面分のデジタル画像信号を記憶する第
1のメモリと、前記第1のメモリに記憶されたデジタル
画像信号を水平方向の画素が一部重複するm×n画素の
小ブロックに区分して小ブロック毎にデジタル画像信号
を読み出す第1のメモリ制御手段と、前記第1のメモリ
制御手段によって読み出された小ブロックのデジタル画
像信号を記憶するブロックメモリと、前記ブロックメモ
リから読み出される小ブロック毎に少なくとも補間演算
を伴う電子ズーム処理を行うデジタル画像処理手段と、
前記デジタル画像処理手段による処理後のデジタル画像
信号を記憶する第2のメモリとを備えたことを特徴とし
ている。
第1のメモリから読み出すデジタル画像信号の読み出し
順序及び前記ブロックメモリへの書き込み順序を変更す
ることにより画像の縦横及び/又は左右を変換させるこ
とを特徴としている。更に、前記デジタル画像処理手段
は、ズーム処理後のデジタル画像信号に基づいて該デジ
タル画像信号の垂直方向の輪郭補正を行う輪郭補正手段
を有し、また電子ズーム時に画面中心の画素にずれが生
じないように補間係数を制御し、更に電子ズーム時にお
ける補間係数が0又は1にならないように補間係数を制
御することを特徴としている。
を記憶する第1のメモリからm×n画素の小ブロック毎
にデジタル画像信号を読み出し、これをブロックメモリ
に記憶させ、小ブロック単位で補間演算を伴う電子ズー
ム処理を行うようにしている。尚、小ブロックにおける
水平方向の画素は、水平方向に隣接する小ブロックの画
素と一部重複しており、これにより小ブロックの境界部
分においても水平方向の補間処理ができるようにしてい
る。
のメモリから読み出すデジタル画像信号の読み出し順序
及びブロックメモリへの書き込み順序を変更することに
より画像の縦横及び/又は左右を変換させるようにして
いる。更に、前記デジタル画像処理手段は、ズーム処理
後の小ブロック単位のデジタル画像信号に基づいて該デ
ジタル画像信号の垂直方向の輪郭補正を行い、また電子
ズーム時に画面中心の画素にずれが生じないように補間
係数を制御し、更に電子ズーム時における補間係数が0
又は1にならないように補間係数を制御して画像の尖鋭
度が均一になるようにしている。
画像処理装置の好ましい実施例を詳説する。図1は本発
明に係るデジタル画像処理装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。このデジタル画像処理装置は、例えばCC
Dラインセンサによってネガフイルムをスキャンしてフ
イルム画像を示す画像信号を得るフイルムスキャナに適
用されるもので、主として第1画像メモリM1、第2画
像メモリM2、ズームブロック10、第1画像メモリM
1及び第2画像メモリM2を制御するメモリコントロー
ラMC1 、MC2 、及びズームブロック10を制御するズー
ムコントローラ12から構成されている。
ンサによってネガフイルムをスキャンして得た1画面分
のデジタル画像信号(輝度信号+クロマ信号)が記憶さ
れている。尚、輝度信号及びクロマ信号とも1画素当た
り8ビットの階調で記憶され、またクロマ信号は、図3
に示すように信号Cb とCr とが交互に記憶されるとと
もに、奇数ラインと偶数ラインとでは順序が逆になるよ
うに記憶されている。即ち、奇数ラインでは、Cb ,C
r ,Cb ,Cr …の順に記憶され、偶数ラインでは、C
r ,Cb ,Cr ,Cb …の順に記憶されている。
1から16×16画素の小ブロック毎に転送されてきた
デジタル画像信号に対して画素数変換を行う電子ズーム
機能とともに、垂直方向(ここではTVのライン方向を
いう)の輪郭補正を行う機能等を有している。尚、ズー
ム倍率は、1/4倍(縮小)から2倍(拡大)までの範
囲を連続的に可変することができるようになっている。
また、ズームブロック10は4つのブロックメモリBM1
Y,BM2Y,BM1C,BM2Cを有しており、各ブロックメモリB
M1Y,BM2Yには、16×16画素の輝度信号が記憶さ
れ、ブロックメモリBM1C,BM2Cには、16×16画素の
クロマ信号が記憶されるようになっている。
1からデジタル画像信号を受け取り、第2画像メモリM
2に処理後のデジタル画像信号を出力するが、これらの
2つの第1画像メモリM1、第2画像メモリM2とズー
ムブロック10とは、非同期で動作しているため、ズー
ムブロック10はそれぞれの画像メモリとハンドシェー
クでデータの受け渡しを行っている。
ブロック10のブロックメモリBM1Y,BM1Cが空であると
き( これらのブロックメモリにおけるデータ処理が終了
した時点で) 、BM1ENABLE 信号(負論理)を動作可能状
態(Lレベル)にする。メモリコントローラMC1 は、こ
のBM1ENABLE 信号を受入することにより、空になってい
るブロックメモリBM1Y,BM1Cに対して小ブロック単位の
輝度信号及びクロマ信号の転送を開始すると同時に、TE
NSO 信号を動作可能状態(Hレベル)にする。ズームコ
ントローラ12は、転送が始まったことをTENSO 信号か
ら検知し、ブロックメモリBM1Y,BM1Cが使用中(転送
中)であるため、BM1ENABLE 信号を動作不能状態にす
る。その後、転送が終了した時点で、メモリコントロー
ラMC1 は、TENSO 信号を動作不能状態にする。
リBM2Y,BM2Cのズーム処理が終了した後、ブロックメモ
リBM1Y,BM1Cへのデータ転送が終了していれば、直ちに
ブロックメモリBM1Y,BM1Cにおけるデータの処理を開始
するが、転送が終了していない場合には、TENSO 信号が
動作不能状態になるのを待つ。逆に、ズーム処理が遅
く、転送が既に終了している場合には、メモリコントロ
ーラMC1 は、BM2ENABLE信号が動作可能状態になるまで
待つことになる。尚、ブロックメモリBM1Y,BM2Y,BM1
C,BM2Cは、スタティック・ランダム・アクセス・メモ
リ(SRAM)が好ましいが、第1画像メモリM1、第
2画像メモリM2はどの種類にも対応可能であり、アク
セス方法に制約の多いダイナミック・ランダム・アクセ
ス・メモリ(DRAM)でも高速に制御できる。
(正立・横位置・非鏡像)となる第1画像メモリM1か
らの小ブロック毎の転送順序は、図2に示す通りであ
る。即ち、同図上で、左上のブロックから下方向(V方
向)に向かって小ブロック毎に転送し、垂直方向の一列
のブロックセットAの転送が終了すると、右隣りのブロ
ックセットの上段のブロックから再びV方向に向かって
小ブロック毎に転送する。
ックセットBの各ブロック同士は、画素が一部(2画
素)重複するように区分されている。これは、水平方向
の画素を一次補間する際に、水平方向の連続性を確保す
るためである。尚、各ブロックの垂直方向のデータは連
続しており、ズームブロック10内部のラインメモリを
利用して1ライン前のデータを保持できることから、水
平方向のような重複読み出しは行わない。
の垂直方向の区切りを検知する必要があるが、これはメ
モリコントローラMC1 が、図2に示すように垂直方向の
ブロックセットAの最終ラインの転送中にLASTBLOCK 信
号を動作可能状態にすることにより検知することができ
る。また、ズームコントローラ12は、ブロックメモリ
BM1Y,BM1C及びBM2Y,BM2Cがともに空になり、TENSO 信
号が動作不能状態になったとき、1画面の終了と見なす
ようにしている。
度信号及びクロマ信号は、それぞれFIFOメモリ14Y,
14Cに入力される。そして、ズームコントローラ12
は、FIFOメモリ14Y,14Cにデータが準備され、読
み出し可能となったときに、READREADY 信号を動作可能
状態(Lレベル)にする。また、1ライン中の有効画素
数は、LINEDOTDT 信号(5ビット)によってメモリコン
トローラMC2 に通知する。メモリコントローラMC2 は、
第2画像メモリM2へのデータ書き込み準備が整ったの
ち、FRENABLE信号を動作可能状態にするため、ズームコ
ントローラ12はこのFRENABLE信号が動作可能状態にな
っている間、FIFOメモリ14Y,14Cが空になるま
で、あるいはこのFRENABLE信号が動作不能状態になるま
で、第2画像メモリM2に対応するクロックレートでFI
FOメモリ14Y,14C内のデータを掃き出す。
る。図4はズームブロック10の詳細を示すブロック図
である。同図において、輝度系のブロックメモリBM1Y,
BM2Yと、クロマ系のブロックメモリBM1C,BM2Cは、ダブ
ルバッファ方式でアクセスされる。例えば、ブロックメ
モリBM1Y,BM1Cに対してズームコントローラ12がアク
セスしているときには、ブロックメモリBM2Y,BM2Cに対
してはメモリコントローラMC1 がアクセスする。尚、前
述したようにメモリコントローラMC1 とズームコントロ
ーラ12とはハンドシェイクを行い、第1画像メモリM
1とブロックメモリBM1Y,BM2Y,BM1C,BM2Cとの間のデ
ータ送信を行う。尚、ブロックメモリBM1Y,BM2Y,BM1
C,BM2Cへの書き込み制御はメモリコントローラMC1 が
受持ち、読み出しはズームコントローラ12が受け持
つ。
説明する。ブロックメモリBM1Y又はBM2Yから読み出され
る輝度信号(8ビット)は、垂直方向の補間処理回路VH
OKANY に加えられるとともに、16画素×8ビットのラ
インメモリL1Y を介して補間処理回路VHOKANY に加えら
れる。尚、ラインメモリL1Y 等に加えられているHZ1CLK
信号は、次の画素を読み出す際にズームコントローラ1
2から出力される信号であり、その詳細については後述
する。
方向の1次線形補間演算を行うもので、ブロックメモリ
BM1Y/BM2Yから入力する輝度信号をB、ラインメモリL1
Y によって遅延された1ライン分前の輝度信号をA、ズ
ームコントローラ12から加えられる補間係数KVY (3
ビット)の値をK(0〜7)とすると、次式、 C={A(8−K)+BK}/8 …(1) の演算を実行することにより、垂直方向に補間した輝度
信号Cを得るようにしている。尚、補間係数KVY の決定
方法については後述する。
にはブロックメモリBM1Y/BM2Yの垂直アドレスをコント
ロールし、重複読みすることで行う。一方、縮小時には
1倍時と同様に順番にデータを読み出すが、後述の補間
処理回路HHOKANY 内のDフリップフロップHZ2 でデータ
を間引くことにより行う。上記補間処理回路VHOKANY で
補間された輝度信号Cは、水平方向の補間処理回路HHOK
ANY に加えられる。この補間処理回路HHOKANY は、水平
方向の1次線形補間演算等を行うもので、図5に示すよ
うにDフリップフロップHZ1 、HZ2 、補間演算部HHOKAN
を有している。DフリップフロップHZ1 は、HZ1CLK信号
によって駆動され、1画素前のデータを保持している。
補間演算部HHOKANは、補間処理回路VHOKANY から入力す
る輝度信号をB、DフリップフロップHZ1 によって遅延
された1画素前の輝度信号をA、ズームコントローラ1
2から加えられる補間係数KHY (3ビット)の値をK
(0〜7)とすると、前述した式(1)と同様な演算を
実行することにより、水平方向に補間した輝度信号Cを
算出する。水平方向の画素数の変換は、拡大時にはDフ
リップフロップHZ1 (ラインメモリL1Y )を駆動するHZ
1CLK信号を間引く(実際には同じデータをラッチする)
ことと、ブロックメモリBM1Y/BM2Yの水平アドレスをコ
ントロールし、重複読みすることで行う。一方、縮小時
には1倍時と同様に順番にデータが出力されてくるが、
HZ2CLK信号によって駆動されるDフリップフロップHZ2
にてデータの選別(間引き)を行う。例えば、0.5倍
に縮小する場合にも、データ数としては1倍時と同様に
14個のデータを入力するが、DフリップフロップHZ2
で7個のデータを選択して出力する。尚、16個のデー
タのうち2画素は重複データのため、1倍時には14個
のデータが出力される。
信号は、クロマ信号との位相を合わせるための遅延回路
DLY0を介してVアパーチャ生成回路VAP に加えられると
ともに、Vアパーチャ生成用のラインメモリL2Y,ライン
メモリL3Y によって1ライン分及び2ライン分遅延され
てVアパーチャ信号生成回路VAP に加えられる。尚、ラ
インメモリL2Y,ラインメモリL3Y は、画素数の増減に対
応できるように28画素分の長さ(2倍時の長さ)をも
ち、1ラインの画素数が可変できるようにアドレス制御
される。また、1ラインの画素数はズームコントローラ
12から出力されるLINEDOTDT 信号(5ビット)によっ
て検知するようにしている。
路DLY0から出力される輝度信号をL a 、ラインメモリL2
Y から出力される輝度信号をLb 、ラインメモリL3Y か
ら出力される輝度信号をLc とすると、Vアパーチャ信
号VAPを次式、 VAP={Lb −(La +Lc )・1/2}VAPGAIN …(2) によって算出する。尚、VAPGAIN はアパーチャゲインで
あり、CPUによって初期設定される。
力されるVアパーチャ信号VAPは、コーリング回路COR
によってノイズとなるような微小信号が除去されたの
ち、ミッスク回路MIX に加えられる。ミックス回路MIX
の他の入力には、本線の輝度信号Lb が遅延回路DLY1を
介して加えられており、ミックス回路MIX はこの輝度信
号にVアパーチャ信号を付加してリミッタLIM に出力す
る。尚、遅延回路DLY1は、本線の輝度信号とコーリング
回路COR を通った最終的なVアパーチャ信号との位相合
わせるためのもので、2 つの信号間に位相差がなければ
不要である。
された輝度信号の振幅が、正の8ビットを越えないよう
にする回路で、特にVアパーチャ信号の負の信号で輝度
信号が負にならないようにする。次に、クロマ系のデジ
タル画像処理について説明する。ブロックメモリBM1C又
はBM2Cから読み出される点順次のクロマ信号Cr , Cb
(8ビット)は、同時化回路DOJIKAに加えられる。同時
化回路DOJIKAの他の入力には、クロマ信号Cr 及びCb
の入力タイミングでこれらのクロマ信号をラッチするHZ
SRCLK /HZSBCLK 信号が加えられており、同時化回路DO
JIKAはこれらのHZSRCLK /HZSBCLK 信号によってクロマ
信号Cr 及びCb をそれぞれラッチし、同時に出力す
る。同時化回路DOJIKAから出力されるクロマ信号C
r は、垂直方向の補間処理回路VHOKANCRに加えられると
ともに、8画素×8ビットのラインメモリL1CRを介して
補間処理回路VHOKANCRに加えられる。尚、ラインメモリ
L1CR等に加えられているDOJICLK 信号は、次の画素を読
み出す際にズームコントローラ12から出力される信号
であり、前記HZSRCLK 信号又はHZSBCLK 信号のうちの位
相の遅い方から取り出したものである。また、クロマ信
号Cr 及びCb のそれぞれの信号レートは、輝度信号Y
の半分である。
した輝度信号の垂直方向の補間処理回路VHOKANY と同様
に1次線形補間演算行うもので、補間したクロマ信号C
r を水平方向の補間処理回路HHOKANCRに出力する。補間
処理回路HHOKANCRは、水平方向の1次線形補間演算等を
行うもので、図6に示すようにDフリップフロップHZ1C
R 、補間演算部HHOKANを有している。Dフリップフロッ
プHZ1CR は、DOJICLK2信号によって駆動され、1画素前
のデータを保持している。補間演算部HHOKANは、補間処
理回路VHOKANCRから入力する輝度信号をB、Dフリップ
フロップHZ1CR によって遅延された1画素前の輝度信号
をA、ズームコントローラ12から加えられる補間係数
KHC (3ビット)の値をK(0〜7)とすると、前述し
た式(1)と同様な演算を実行することにより、補間し
たクロマ信号Cr を算出する。
れるクロマ信号Cb は、垂直方向の補間処理回路VHOKAN
CRB 加えられるとともに、8画素×8ビットのラインメ
モリL1CBを介して補間処理回路VHOKANCBに加えられる。
尚、垂直方向の補間処理回路VHOKANCB及び水平方向の補
間処理回路HHOKANCBは、前述したクロマ信号Cr の補間
処理回路VHOKANCR及び補間処理回路HHOKANCRと同様であ
るため、ここでは詳細な説明は省略する。
てそれぞれ補間処理されたクロマ信号Cr , Cb を正常
な点順次に並べ変え、更に縮小時にはデータを間引く機
能をもつ部分であり、ズームコントローラ12から入力
するSMPCLK信号によって同時化されズーム処理されたク
ロマ信号を同時にラッチ(サンプリング)し、通常
C r , Cb の順序で出力する。但し、ズーム処理によっ
て1ラインの画素数が偶数個の場合と奇数個の場合があ
るため、水平方向に1つ前のブロックの1ラインの画素
数が奇数個の場合には、Cb ,Cr の順序で出力する。
尚、ズームコントローラ12は、1つ前のブロックの1
ラインの画素数が奇数か偶数かを記憶しており、偶数の
場合にはHレベルのSMPID 信号を出力し、奇数個の場合
にはLレベルのSMPID 信号を出力する。また、水平方向
の画素数の変換は、拡大時にはDフリップフロップHZ1C
R /HZ1CB を駆動するDOJICLK2信号を間引くことと、ブ
ロックメモリBM1C/BM2Cの水平アドレスをコントロール
し、重複読みすることで行う。一方、縮小時には1倍時
と同様に順番にデータが出力されてくるが、サンプリン
グ回路SMP にてデータの間引きが行われる。
次のクロマ信号は、輝度系との位相合わせのために設け
られた28画素分の長さをもち、輝度信号Yと同様に1
ラインの長さを増減できるようにしたラインメモリL2C
を介して遅延回路DLY2に出力される。尚、このラインメ
モリL2C と輝度系のラインメモリL2Y,L2Y とは同じタイ
ミングで動作され、ハードでは28画素分の長さを持
ち、深さ24ビットのデュアルポートメモリを利用す
る。遅延回路DLY2は、輝度信号とクロマ信号の最終出力
に対して双方の位相を合わせるのもで、2 つの信号間に
位相差がなければ不要である。
ローチャートを参照しながら説明する。先ず、図示しな
い中央処理装置(CPU)より次表の初期値が設定され
る(ステップ100)。 上記MDH及びMDVは、水平及び垂直方向の画素間隔
を示すデータが設定されるもので、例えば1倍の画素間
隔を256として、ズーム倍率に応じて10ビットで設
定される。VAPGAINは、Vアパーチャ信号生成回
路VAP において乗算されるゲイン量であり、COREL
EBELはコアリング回路COR において微小信号を除去
するために設定される閾値である。また、FSETUP
H及びFSETUPVは、それぞれ水平方向及び垂直方
向の最初の画素位置を示す値である。
テップ102)。ブロックメモリBM1Y,BM1Cから処理を
開始し、その後、ブロックメモリBM2Y,BM2CとBM1Y,BM
1Cとを交互に切り換えて使用する。切り換えは、BM1ENA
BLE 信号/BM2ENABLE信号/TENSO信号の各信号線の状態に
よって行われる。続いて、WAIT信号の検出を行い(ステ
ップ104)、このWAIT信号によって待機状態が解除さ
れると、次のステップ106に進む。尚、WAIT信号は、
FIFOメモリ14Y,14Cがフル状態のとき、若しくは
第1画像メモリM1からブロックメモリへのデータ転送
が間に合わない時に出力されるもので、このWAIT信号の
出力時には信号処理動作は停止させられる。
リの処理が終了した後、ズーム処理に対する待機状態が
解除されると出力されるRESET 信号を検出し、ステップ
108では、このRESET 信号によってMDHIPがロー
ドされる。尚、1番最初のブロックセットでは、表1に
示すように初期設定されたFSETUPHがMDHIP
として設定されているため、この値をロードすることに
なる。また、このMDHIPは、次の隣接するブロック
セットに処理が移る時に、後述するように更新されるた
め、次からはその値がロードされることになる。更に、
MDVIは、ブロックセットが隣に移る毎に初期値に戻
される。
H、MDV、MDHIP、MDVIに基づいてズーム処
理を実行する(ステップ110)。例えば、水平方向の
補間演算する場合には、MDHIを、次式、 MDHI=MDH+MDHI(L) …(2) に基づいて求める。この式において、MDHは前述した
ように水平方向の画素間隔を示す10ビットのデータで
あり、MDHI(L)は、11ビットのMDHIのうち
の下位8ビットのデータである。
タをA1,A2,A3,A4 …、画素間隔を256、電子ズー
ム処理する画素のデータをB1,B2,B3,B4 …、画素間
隔を200とし、また、B1 はA1 よりも128だけ右
側の位置にあるものとする。この場合、B1 は、式
(1)に示したようにA1,A2 及び128に対応する補
間係数Kによって算出される。次に、B2 を算出する場
合には、上記式(2)からMDHIを求める。ここで、
MDH=200であり、MDHI(L)=128である
ため、MDHI=328となる。このMDHIは256
以上となり、キャリー成分(MDHIの上位3ビットで
あるMDHI(U))が1となるため、図4で示したHZ
1CLK信号が出力されて次の画素の読み出しが行われ、そ
の結果、B2はA2,A3 の補間演算によって算出される
ことになる。また、MDHI(L)=72となるため、
72に対応する補間係数Kが設定されることになる。同
様にして、B3 を算出する場合には、上記式(2)から
MDHI=200+72=272を求める。このMDH
Iは、MDHI(U)=1、MDHI(L)=16とな
るため、HZ1CLK信号が出力されて次の画素の読み出しが
行われ、B3 はA3,A4及び16に対応する補間係数K
によって算出される。続いて、B4 を算出する場合に
は、上記式(2)からMDHI=200+16=216
を求める。このMDHIは、MDHI(U)=0、MD
HI(L)=216となるため、HZ1CLK信号は出力され
ず、B4 はA3,A4 及び216に対応する補間係数Kに
よって算出される。このようにしてHZ1CLK信号が15個
出力されると、1ラインの処理が終了するため、MDH
IPをMDHIにロードして次のラインの補間演算を実
行する。尚、垂直方向の補間演算も同様に行われる。
終了すると、ブロックメモリの使用が終了したこと(ブ
ロックメモリが空になったこと)をメモリコントローラ
MC1に通知する(ステップ112)。即ち、使用してい
たブロックメモリのBMX ENABLE信号を動作可能状態にす
る。次に、LAST信号の有無(Hレベルか否か)を検出す
る(ステップ114)。このLAST信号はブロックセット
の最後のブロックを示す信号であり、LAST信号が検出さ
れない場合には、ステップ102に戻り、LAST信号が検
出されると、1フレームが終了したか否を検出する(ス
テップ116)。尚、1フレームの終了は、TENSO 信号
がLレベルで、且つBM1ENABLE 信号及びBM2ENABLE 信号
が双方とも動作可能状態(データが入っていない状態)
より検出される。
のブロックセットの処理に移るため、ステップ118に
て制御設定値の更新を行ったのちステップ102に進
む。即ち、現在のMDHIをラッチしてMDHIPと
し、ズーム処理後の1ラインの画素数が奇数の場合には
SMPID 信号をLレベルとし、偶数の場合にSMPID 信号を
Hレベルとし、MDVIを初期値に戻す。
されている1画面分のデジタル画像信号は、ズームブロ
ック10によってズーム処理及び輪郭補正されたのち、
第2画像メモリM2に記憶される。そして、この第2画
像メモリM2に記憶されたデジタル画像信号は、繰り返
し読み出され、図示しないD/A変換器によってアナロ
グ画像信号に変換されたのち、エンコーダでNTSC方
式の複合映像信号に変換されてモニタTVに出力され
る。これにより、モニタTVによってフイルム画像を見
ることができるようになる。
説明する。第1画像メモリM1に記憶される1画面分の
デジタル画像信号は、ネガフイルムの1コマをCCDラ
インセンサによってスキャンして得た画像信号であるた
め、ネガフイルムのコマが縦画像の場合には、第2画像
メモリM2に記憶させる際に、その画像を±90度回転
させて記憶させ、これによりモニタTV上で画像を正立
させる必要がある。
には、第1画像メモリM1からブロック単位でデジタル
画像信号を読み出す際の読み出し順序及びブロックメモ
リへの書き込み順序を変更することにより画像の縦横及
び/又は左右を変換させるようにしている。尚、左右の
変換とは、非鏡像から鏡像(ミラー像)への変換を意味
する。
基準(正立・横位置・非鏡像)の場合には、第1画像メ
モリM1からの小ブロック毎の転送順序は、左上のブロ
ックを始点として下方向に向かって小ブロック毎に転送
し、垂直方向の一列のブロックセットの転送が終了する
と、右隣りのブロックセットの上端のブロックから再び
下方向に向かって小ブロック毎に転送する。そして、右
下のブロックの転送が終了すると、1コマ分の転送が終
了する。
示する際に原画像を90°右回転させる場合について説
明する。この場合には、左下のブロックを始点として右
方向に向かって転送し、水平方向の一列のブロックセッ
トの転送が終了すると、真上のブロックセットの左端の
ブロックから再び右方向に向かって転送する。同様に、
図9(C)に示すように、モニタ表示する際に原画像を
90°左回転させる場合には、右上のブロックを始点と
して左方向に向かって転送し、水平方向の一列のブロッ
クセットの転送が終了すると、真下のブロックセットの
右端のブロックから再び左方向に向かって転送する。
示する際に原画像を180°回転させる場合には、右下
のブロックを始点として上方向に向かって転送し、垂直
方向の一列のブロックセットの転送が終了すると、左隣
りのブロックセットの下端のブロックから再び上方向に
向かって転送する。一方、図10(A)に示すように、
モニタ表示する際に原画像の左右を変換(ミラー像)と
する場合には、右上のブロックを始点として下方向に向
かって転送し、垂直方向の一列のブロックセットの転送
が終了すると、左隣りのブロックセットの上端のブロッ
クから再び下方向に向かって転送する。
表示する際に原画像を90°右回転させ且つ左右を変換
する場合には、左上のブロックを始点として右方向に向
かって転送し、水平方向の一列のブロックセットの転送
が終了すると、真下のブロックセットの左端のブロック
から再び右方向に向かって転送する。また、図10
(C)に示すように、モニタ表示する際に原画像を90
°左回転させ且つ左右を変換する場合には、右下のブロ
ックを始点として左方向に向かって転送し、水平方向の
一列のブロックセットの転送が終了すると、真上のブロ
ックセットの右端のブロックから再び左方向に向かって
転送する。
表示する際に原画像を180°回転させ且つ左右を変換
する場合には、左下のブロックを始点として上方向に向
かって転送し、垂直方向の一列のブロックセットの転送
が終了すると、右隣りのブロックセットの下端のブロッ
クから再び上方向に向かって転送する。さて、上記図9
(A)乃至(D)に示した転送順序で第1画像メモリM
1からブロック転送されたブロック単位(16×16画
素)のデジタル画像信号は、ブロックメモリに書き込ま
れるが、各デジタル画像信号は、それぞれ図11(A)
乃至(D)に示す順序でブロックメモリに書き込まれ
る。同様に、図10(A)乃至(D)に示した転送順序
で第1画像メモリM1からブロック転送されたブロック
単位のデジタル画像信号は、それぞれ図12(A)乃至
(D)に示す順序でブロックメモリに書き込まれる。
(B)、(C)に示すように画像を±90度回転させる
場合には、第1画像メモリM1から水平方向にブロック
転送されるが、この場合、上下方向に隣接するブロック
セット同士は、2画素重複するように読み出される。ま
た、図3に示したように、クロマ信号はCb とCr とが
交互に記憶されるとともに、奇数ラインと偶数ラインと
では順序が逆になるように記憶されているため、縦横変
換時に読み出し方向を変えても点順次のクロマ信号を得
ることができる。
ム指令によってズーム倍率は1/4倍から2倍まで連続
的に可変することができるが、ズーム倍率が連続的に変
化する場合には、以下のような問題が生じる。即ち、こ
の場合には画素間隔が連続的に変化することになるが、
これにより図13(A)に示すように元の画面の中心の
画素位置と、補間演算によって算出される画面の中心の
画素位置とがずれ、ズーミング動作時に違和感(中心ず
れ)が生じる。
ム倍率にかかわらず画面中心の画素にずれが生じないよ
うに補間係数を制御するようにしている。即ち、図13
(B)に示すように、ズーム倍率に応じて適宜のオフセ
ット量(表1におけるFSETUPH,FSETUP
V)を付与し、画面中心の画素は実質的に補間演算が行
われないようにする。これにより、連続的にズーミング
動作させても画面中心の画素が変動することがなくな
る。
と0で補間される画像と、同図(B)のように補間係数
が1/2と1/2で補間される画像では、周波数特性
(画像の尖鋭度)が異なる。即ち、補間係数が1と0で
補間される画像は最も尖鋭度が高く、1/2と1/2で
補間される画像は最も尖鋭度が低くなる。そして、1画
面中においても、補間係数によって尖鋭度の高い個所と
低い個所が生じ、解像感に差が生じる。
に、画像の尖鋭度が均一になるように補間係数を制御す
るようにしている。即ち、上記と同様にしてズーム倍率
に応じて適宜のオフセット量を付与し、補間係数が1と
0で補間される画像が生じないようにして尖鋭度の均一
化を図るようにしている。尚、画面中心の画素のずれを
補正する補間係数の制御と、画面の尖鋭度を均一にする
補間係数の制御とでは制御が異なるため、いずれか一方
を選択できるようになっている。
ル画像処理装置によれば、1画面分のデジタル画像信号
を記憶する第1のメモリからm×n画素の小ブロック毎
にデジタル画像信号を読み出し、これをブロックメモリ
に記憶させ、小ブロック単位で補間演算を伴う電子ズー
ム処理を行うようにしたため、電子ズーム処理と他の縦
横及び/又は左右変換や輪郭補正の特殊処理を小規模な
回路構成によって実現することができ、第1、第2のメ
モリは種類を問わないため安価なDRAMを使用でき
る。また、電子ズーム動作時の違和感(中心ずれや解像
感の差)を緩和することができ、更にコンパクトな回路
で垂直方向の輪郭補正ができる。
実施例を示すブロック図である。
送順序等を説明するために用いた図である。
のクロマ信号の順序を説明するために用いた図である。
すブロック図である。
間演算を行う補間処理回路の一例を示す図である。
補間演算を行う補間処理回路の一例を示す図である。
ーチャートである。
に用いた図である。
に対応した第1画像メモリからの小ブロック毎の転送順
序を示す図である。
状態に対応した第1画像メモリからの小ブロック毎の転
送順序を示す図である。
状態に対応したブロックメモリへの書き込み順序をを示
す図である。
状態に対応したブロックメモリへの書き込み順序をを示
す図である。
間係数の制御を説明するために用いた図である。
の制御を説明するために用いた図である。
B …補間処理回路 VAP …Vアパーチャ信号生成回路 DOJIKA…同時化回路 SMP …サンプリング回路
Claims (7)
- 【請求項1】 1画面分のデジタル画像信号を記憶する
第1のメモリと、前記第1のメモリに記憶されたデジタ
ル画像信号を水平方向の画素が一部重複するm×n画素
の小ブロックに区分して小ブロック毎にデジタル画像信
号を読み出す第1のメモリ制御手段と、 前記第1のメモリ制御手段によって読み出された小ブロ
ックのデジタル画像信号を記憶するブロックメモリと、 前記ブロックメモリから読み出される小ブロック毎に少
なくとも補間演算を伴う電子ズーム処理を行うデジタル
画像処理手段と、 前記デジタル画像処理手段による処理後のデジタル画像
信号を記憶する第2のメモリと、 を備えたことを特徴とするデジタル画像処理装置。 - 【請求項2】 前記第1のメモリ制御手段は、前記第1
のメモリから読み出すデジタル画像信号の読み出し順序
及び前記ブロックメモリへの書き込み順序を変更するこ
とにより画像の縦横及び/又は左右を変換させることを
特徴とする請求項1のデジタル画像処理装置。 - 【請求項3】 前記第1のメモリは輝度信号とクロマ信
号とを記憶し、前記ブロックメモリは輝度信号を記憶す
る輝度用ブロックメモリと、クロマ信号を記憶するクロ
マ用ブロックメモリとからなり、前記デジタル画像処理
手段は輝度系とクロマ系の2系統有することを特徴とす
る請求項1又は2のデジタル画像処理装置。 - 【請求項4】 前記第1のメモリに記憶されるクロマ信
号は、信号Cb とC r とを交互に記憶するとともに奇数
ラインと偶数ラインとでは順序が逆になるように記憶さ
れていることを特徴とする請求項3のデジタル画像処理
装置。 - 【請求項5】 前記輝度信号処理用のデジタル画像処理
手段は、ズーム処理後の小ブロック単位のデジタル画像
信号に基づいて該デジタル画像信号の垂直方向の輪郭補
正を行う輪郭補正手段を有することを特徴とする請求項
3のデジタル画像処理装置。 - 【請求項6】 前記デジタル画像処理手段は、電子ズー
ム時に画面中心の画素にずれが生じないように補間係数
を制御することを特徴とする請求項1のデジタル画像処
理装置。 - 【請求項7】 前記デジタル画像処理手段は、電子ズー
ム時における補間係数が0又は1にならないように補間
係数を制御することを特徴とする請求項1のデジタル画
像処理装置。
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1995
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