JP3336278B2 - 自動車外装用樹脂成形品 - Google Patents

自動車外装用樹脂成形品

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,ウェルド部の盛上りが
少ない,強化ポリプロピレン樹脂組成物により成形され
た自動車外装用樹脂成形品に関する。
【0002】
【従来技術】ガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂組成物
(以下,強化PPGともいう)は,一般に機械的強度,
剛性,耐熱性に優れかつ低コストであることから自動車
部品,電気器具部品等の工業製品に広く用いられてい
る。このうち自動車部品については,バッテリートレ
イ,インストルメントパネルの芯材,タインミングベル
トカバー,ファンシュラウド等のエンジン周辺部品等が
代表例として挙げられ,最近ではフェンダ,ロッカーパ
ネル,ホイールカバー等への外装部品への適用も活発に
検討されている。しかし,これら外装部品に強化PPG
を用いた場合の最大の問題点はガラス繊維を含有してい
るため,樹脂成形品表面の外観品質が劣ることである。
【0003】そこで,表面外観性を向上させるために,
硫酸バリウム,炭酸カルシウム,タルク等の無機物を添
加する方法(特公平1−32856号公報),ガラス繊
維の直径及びガラス繊維表面処理剤の最適化(特公平4
−12297号公報),繊維状ケイ酸カルシウムの添加
(特公昭63−67498号公報),エチレン−α−オ
レフィンゴムの添加(特公昭63−67499号公
報),ガラス繊維の直径,ガラス繊維集束剤,及び顔料
成分の最適化(特公昭64−6658号,同64−76
18号,同64−9340号公報)等が提案されてい
る。これら従来の方法は,いずれも樹脂成形品の表面へ
のガラス繊維の浮き防止,表面光沢向上,シルバースト
リーク(ガラス繊維による銀状の線)防止等によるもの
で,表面外観性向上にはそれなりの効果を有する。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,従来の強化ポ
リプロピレン樹脂組成物を用いた場合においても,樹脂
成形品のウェルド部における盛上りについて,問題があ
る。即ち,上記樹脂成形品は一般的に射出成形により製
造されることが多い。その際図5(A)に示すごとく,
金型内のキャビティーに複数のゲート91を設けて,溶
融樹脂を流し込む場合がある。また,同図の(B),
(C)に示すごとく,樹脂成形品9の製品形状として,
開口部92やボス95を有する場合もある。このような
場合,キャビティー内の樹脂の流れが複数となり,樹脂
成形品9には最終的に樹脂流れが出会った部分にウェル
ド部93が発生する。ここで重要なことは,このウェル
ド部93が,図6に示すごとく,盛上がり8を形成する
ことである。
【0005】この盛上り8は,ガラス繊維を入れた強化
ポリプロピレン樹脂組成物を用いる場合に,特に高く形
成され,その高さ故に,樹脂成形品9の表面外観性を損
なう。上記盛上り高さLは従来の強化ポリプロピレン樹
脂組成物を用いた場合40〜100μmに達している。
一方,表面外観性の点からすると,盛上り高さは35μ
m以下に押さえることが必要である。また,好ましくは
30μm以下である。なお,図6の符号82は,ガラス
繊維を示す。
【0006】なお,上記盛上り高さを低くするために
は,PPGの材料製造工程において,混練度合を強くし
てガラス繊維長を極力短くする方法(一般的に平均長が
300μm以下)や,ガラス繊維の添加量を減量する方
法が知られている。しかし,これらの手法ではウェルド
の盛上がり高さの減少に伴い,衝撃強度,剛性,耐熱性
も同時に低下してしまうという問題点がある。本発明は
かかる従来の問題点に鑑み,ウェルド部の盛上り高さが
少なく,かつ優れた衝撃強度及び剛性,耐熱性を発揮す
る,強化ポリプロピレン樹脂組成物により成形された自
動車外装用樹脂成形品を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】本発明は,ウェルド部を有する自動
車外装用樹脂成形品において,該自動車外装用樹脂成形
品は,ポリプロピレン樹脂成分と,ガラス繊維とからな
り,上記ポリプロピレン樹脂成分の量は65重量%以上
であり,また,上記ガラス繊維量Gが35重量%以下で
あり,上記ポリプロピレン樹脂成分のメルトフローレー
トM(g/10分)と上記ガラス繊維量G(重量%)と
は,M<1000/Gの関係を満足するとともにアイゾ
ット衝撃強度が14.0以上である,ガラス繊維強化ポ
リプロピレン樹脂組成物により成形されておりまた上記
ウェルド部の高さが35μm以下であり, かつ上記ガラ
ス繊維強化ポリプロピレン樹脂組成物は,ガラス繊維単
独のものと樹脂被覆ガラス繊維とポリプロピレン樹脂と
を混合することにより得られたものであり, 更に上記樹
脂被覆ガラス繊維はその長さが1mm以上であることを
特徴とする自動車外装用樹脂成形品にある。
【0008】本発明において,ポリプロピレン樹脂とし
ては,結晶性ポリプロピレン樹脂,結晶性エチレン−プ
ロピレン共重合体,アクリル酸,マレイン酸,イタコン
酸,無水マレイン酸等の酸無水物等の不飽和有機酸また
はその誘導体で変性した結晶性プロピレン重合体及びこ
れらの混合物が挙げられる。この中でも,特に好ましい
ものは,結晶性エチレン・プロピレンブロック共重合体
と変性結晶性プロピレン重合体の組合せである。結晶性
エチレン・プロピレンブロック共重合体には,衝撃性,
剛性,強度のバランス上からエチレン成分が3〜12w
t%含有されていることが好ましい。変性結晶性プロピ
レン重合体は,無水マレイン酸が0.1〜2wt%付加
されたものが特に好ましく,その添加量はPPG全量中
に2〜20wt%含有されることが好ましい。これによ
り,衝撃性,剛性,強度等の機械物性が一層向上する。
【0009】また,ポリプロピレン樹脂のメルトフロー
レートは1〜100(g/10分)であることが好まし
い。1(g/10分)未満では流動性が悪く,成形性に
問題があり,一方100(g/10分)を越えると衝撃
性が低下するおそれがある。
【0010】上記ガラス繊維は,ガラス繊維単独のもの
と,樹脂被覆ガラス繊維とを併用する。上記ガラス繊維
単独のものは,単独のチョップドストランド状のガラス
繊維である。また,このものは,アミノシラン,エポキ
シシラン,ビニルシラン等で表面処理されているものが
好ましい。ガラス繊維としては,直径3〜20μmのも
のを用いることが好ましい。また,ガラス繊維の長さ
は,1〜10mmとすることが好ましい。1mm未満で
は樹脂成形品の衝撃強度及び曲げ弾性が小さく,一方1
0mmを越えると樹脂中への分散が悪くなる。
【0011】また,上記ガラス繊維量Gは,35%(重
量比を意味する。以下同様。)以下,好ましくは5〜3
5%とする必要がある。5%未満ではガラス繊維による
補強効果が不十分であり,特に衝撃性が低く実用的でな
い。一方,35%を越えるとポリプロピレン樹脂を最適
化しても外観品質(特にウェルド盛上がり)は改良され
ない。更に,ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート
M(g/10分)と上記ガラス繊維量Gとの間には,M
<1000/Gの関係を有する必要がある(図1参
照)。この関係を外れると,ウェルド部の盛上り高さが
大きくなる。
【0012】本発明の樹脂成形品を製造するに当たって
は各種の方法が可能であり,ヘンシェルミキサー,リボ
ンブレンダー等で上記成分を予備混合して,単軸押出
機,二軸押出機,ニーダー等の混練機に供給して溶融混
練,造粒,成形する方法や,ガラス繊維のみを押出機の
ベント口から途中供給することも可能である。また,本
発明における組成物には,必要に応じて,熱安定剤,光
安定剤,紫外線吸収剤,帯電防止剤,滑剤,難燃剤,着
色剤等の各種添加剤を含有させても良い。
【0013】また,物性,コスト等の微調整のため,ポ
リプロピレン樹脂成分はオレフィン系またはスチレン系
からなるエラストマーが添加されていることが好まし
い。具体的には,エチレン−プロピレン共重合体ゴム,
エチレン・プロピレン−ジエン共重合体ゴム,エチレン
−ブテン・1共重合ゴム等のエチレン系ゴム,スチレン
−ブタジエン・スチレン共重合体ゴム,スチレン−エチ
レン・ブチレン−スチレン共重合体等のスチレン系ゴム
等のエラストマーであることが好ましい。また,ガラス
繊維強化ポリプロピレン樹脂組成物は,タルク,炭酸カ
ルシウム,マイカ,硫酸バリウム,ウィスカー,クレー
等の各種フィラーを含有していてもよい。
【0014】また,上記ガラス繊維単独のものと併用す
上記樹脂被覆ガラス繊維は,ガラス繊維が予めポリプ
ロピレン樹脂でコーティングされたもので,いわばガラ
ス繊維強化ポリプロピレン樹脂に相当する。このものは
平均長さ1mm以上のガラス繊維を含有している。この
樹脂被覆ガラス繊維は,通常,円柱状のペレットに予め
成形されている。この樹脂被覆ガラス繊維は,通常,長
尺状のガラス繊維束の内部及び外部をポリプロピレン樹
脂により含浸被覆し,硬化した後1mm以上の長さのペ
レットに切断したものである。そのため,ガラス繊維
は,ペレットと同じ長さで1mm以上の長さを有してい
る。
【0015】また,樹脂被覆ガラス繊維は,上記のごと
長さ1mm以上であるが,その上限は20mmが好ま
しい。20mmを越えると,ウェルド部の盛上り高さが
増大するおそれがある。1mm未満では,衝撃強度,曲
げ弾性が低下するおそれがある。また,樹脂被覆ガラス
繊維におけるガラス繊維の直径は10〜25μmとする
ことが好ましい。上記樹脂被覆ガラス繊維中のガラス繊
維の量は,特に規定されないが,20〜80重量%のも
のが適用できる。なお,経済的な面からガラス繊維の含
有量はできるだけ高く,40重量%以上とすることが好
ましい。
【0016】ガラス繊維単独のものと樹脂被覆ガラス繊
とポリプロピレン樹脂と混合する場合には,これら
を押出混練機等を用いて溶融混練する。この際,ガラス
繊維単独のものは原料段階での繊維長に拘らず,押出混
練機等によりかなり破損して,平均繊維長が400〜5
00μmになる。これに対して,樹脂被覆ガラス繊維中
のガラス繊維長は,長さ1mm以上であると共に予め樹
脂で被覆されているため,ガラス繊維単独のものよりも
破損され難い。そのため,上記混練後も平均繊維長が7
00〜800μmと長い。
【0017】そのため,得られた樹脂成形品中において
は,結果的に短いガラス繊維と長いガラス繊維の混合状
態となって,短いガラス繊維が外観品質を,長いガラス
繊維が機械物性を担っていると予想される。なお,ガラ
ス繊維単独のものとポリプロピレン樹脂とを溶融混練し
た場合の平均ガラス繊維長は,約600μmであり,樹
脂被覆ガラス繊維の併用によりガラス繊維単独のものの
破損がやや促進される。
【0018】
【作用及び効果】本発明においては,ポリプロピレン樹
脂の量を65%以上,好ましくは65〜95%,ガラス
繊維量Gを35%以下,好ましくは5〜35%とし,か
つポリプロピレン樹脂のメルトフローレートMとガラス
繊維合計量Gとの関係がM<1000/Gを満たす場合
に,ウェルド部の盛上がり高さが小さくなることを見い
だした点を最大の特徴とする。
【0019】さらに,従来技術により得られる材料と本
発明により得られる材料の物性を比較した場合,ウェル
ド部の盛上がり高さが同等で(即ち外観品質同等で),
アイゾット衝撃強度,曲げ弾性率,熱変形温度が向上す
るという相乗効果が得られる。換言すれば,物性同等の
条件下ではガラス繊維の添加量を減らすことができ,外
観品質は向上する。以上のごとく,本発明よれば,ウェ
ルド部の盛上り高さが低く,かつ優れた衝撃強度及び剛
性,耐熱性を発揮する,強化ポリプロピレン樹脂組成物
により成形された自動車外装用樹脂成形品を提供するこ
とができる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の自動車外装用樹脂成形品
は,ポリプロピレン樹脂成分と,ガラス繊維とからな
り,上記ポリプロピレン樹脂成分の量は65%以上であ
り,また,上記ガラス繊維量Gが35%以下であり,か
つ上記ポリプロピレン樹脂成分のメルトフローレートM
(g/10分)と上記ガラス繊維量G(重量%)とは,
M<1000/Gの関係を満足する,ガラス繊維強化ポ
リプロピレン樹脂組成物により成形されている。上記ガ
ラス繊維強化ポリプロピレン樹脂組成物は,(A)ポリ
プロピレン樹脂と,(B)予めポリプロピレン樹脂で被
覆された長さ1mm以上の樹脂被覆ガラス繊維と,
(C)ガラス繊維とを,上記(A)及び(B)成分中に
おけるポリプロピレン樹脂の合計量が65重量%以上で
あり,また,上記(B)及び(C)成分中におけるガラ
ス繊維の合計量Gが35%以下となるように混練するこ
とにより得られる。
【0021】即ち,前記A〜C成分を種々の割合(重量
比)で混合し,30mm2軸押出機を用いて溶融混練,
造粒し,次いでこれを用いて樹脂成形品を射出成形した
(実施例1〜13)。そして,該樹脂成形品における,
曲げ弾性率(kg/cm2 ),熱変形温度(℃),23
℃のアイゾット衝撃強度(kg・cm/cm),ウェル
ド部の盛上り高さ(μm)を測定した。上記各成分の割
合,及び測定結果を表1〜表3に示した。また,同表に
は,比較のため,成分割合等が本発明外の比較例C1〜
C10についても併示した。同表に示した各成分は,次
のものを用いた。本発明のA成分のポリプロピレン樹脂
としては,ポリプロピレンと変性ポリプロピレン重合体
とを用いた。
【0022】前者のポリプロピレンとしては,エチレン
を7重量%含有する結晶性エチレン・プロピレン・ブロ
ック共重合体を用いた。また,これらは,メルトフロー
レートが15,30,45又は80(g/10分)のも
のを用いた。また,上記変性ポリプロピレン重合体とし
ては,無水マレイン酸変性の結晶性ポリプロピレン(ホ
モ)を用いた。
【0023】次に,樹脂被覆ガラス繊維は,ガラス繊維
として直径15〜20μm,長さ6〜7ミリを用い,該
ガラス繊維の束をポリプロピレン樹脂で含浸被覆したも
のを用いた。このポリプロピレン樹脂は,上記A成分に
示したメルトフローレート45(g/10分)の結晶性
エチレン・プロピレン・ブロック共重合体を用いた。ま
た,この樹脂被覆ガラス繊維は,円柱状のペレットで,
長さ6〜7mm(ガラス繊維長さと同じ),ペレット直
径2×3mm(楕円形)であった。更に,樹脂被覆ガラ
ス繊維中におけるガラス繊維は,50重量%である。
【0024】なお,実施例10においては,ガラス繊維
長さ(ペレット長さ)が3〜3.5mmのものを用い
た。また,比較例C10においては,ガラス繊維のチョ
ップドストランドとして,直径13μm,長さ3mmの
もの15%と,直径13μm,長さ6mmのもの5%と
を用いた。次に,C成分のガラス繊維は,直径約13μ
m,長さ3mmのチョップドストランドを用いた。
【0025】また,表1〜表3において,樹脂被覆ガラ
ス繊維の欄は,それを構成するガラス繊維とポリプロピ
レン樹脂との合計量で示されており,ガラス繊維は上記
のごとくその中50%を占めている。そのため,同表中
のガラス繊維合計量Gの欄には,上記樹脂被覆ガラス繊
維中の50%のガラス繊維量と,C成分のガラス繊維量
の合計量が示されている。
【0026】次に,同表に示す曲げ弾性率はASTM−
D790,熱変形温度はASTM−D648(18.6
kg/cm2 荷重),アイゾット衝撃強度はASTM−
D256(ノッチ付き)により測定した。また,ウェル
ド部の盛上り高さは,図3に示すごとく,ダブルゲート
71,72により箱形樹脂成形品を成形し,図4に示す
ごとくそのウェルド部93における盛上り高さLを測定
した。この測定に当たっては,表面粗さ計〔サーフトン
550AD,東京精密(株)〕を用いた。
【0027】次に,上記測定結果につき説明する。ま
ず,図1に,上記実施例1〜9及び比較例C1〜C6に
ついて,ガラス繊維合計量Gとポリプロピレン樹脂(P
・P)のメルトフローレートM(g/10分)との関係
をプロットした。そして,各例における,ウェルド部の
盛上り高さ(μm)を,実施例については丸により囲ん
だ数値で,比較例については四角により囲んだ数値で示
した。
【0028】同図より知られるごとく,本発明にかかる
実施例1〜9は盛上り高さが33μm未満であり,一方
比較例C1〜C3,C5,C6は盛上り高さが37以上
である。そして,この両者の境界部分には,同図に示す
ごとく,M=1000/Gの関係線を引くことができ
る。また,比較例C4は,ガラス繊維合計量Gが40%
であり,盛上り高さが39μmである。上記より,M<
1000/G,ガラス繊維合計量35%以下の場合に
は,盛り上がり高さが35μm以下となることが分か
る。
【0029】次に,図2には,実施例2,6,9,及び
比較例C7,C8,C9について,アイゾット衝撃強度
と上記盛上り高さとをプロットした。同図及び表1〜表
3より知られるごとく,本発明によれば,同じ盛上り高
さであっても,衝撃強度が向上していることが分かる。
例えば,本発明の実施例2は,比較例C7とほぼ同じ盛
上り高さであるが,実施例2の衝撃強度は高い値を示
し,比較例C7は衝撃強度がかなり低く実用上支障があ
る。即ち,本発明によれば,盛上がり高さを低く抑え,
かつ衝撃強度を高くすることができる。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における,ガラス繊維合計量とポリプロ
ピレン樹脂のメルトフローレートとの関係における,ウ
ェルド部の盛上り高さを示す説明図。
【図2】実施例における,アイゾット衝撃強度とウェル
ド部の盛上り高さとの関係を示す説明図。
【図3】実施例におけるウェルド部の説明図。
【図4】図3のY−Y線矢視に沿った,ウェルド部の盛
上り高さの説明図。
【図5】従来例で示した,各種樹脂成形品におけるウェ
ルド部の説明図。
【図6】従来例で示した,ウェルド部の盛上りの説明
図。
【符号の説明】
7,9...樹脂成形品,93...ウェルド部,
8...盛上り,82...ガラス繊維,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 23/00 C08L 23/00 23/10 23/10 23/26 23/26 (56)参考文献 特開 平3−137150(JP,A) 特開 昭61−281144(JP,A) 特開 平4−298553(JP,A) 特開 平4−28742(JP,A) 特開 平2−64545(JP,A) 特開 平3−223356(JP,A) 特開 平6−16883(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 25/04 C08K 3/24 C08K 3/26 C08K 3/34 C08K 7/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェルド部を有する自動車外装用樹脂成
    形品において, 該自動車外装用樹脂成形品は,ポリプロピレン樹脂成分
    と,ガラス繊維とからなり, 上記ポリプロピレン樹脂成分の量は65重量%以上であ
    り, また,上記ガラス繊維量Gが35重量%以下であり, 上記ポリプロピレン樹脂成分のメルトフローレートM
    (g/10分)と上記ガラス繊維量G(重量%)とは,
    M<1000/Gの関係を満足するとともにアイゾット
    衝撃強度が14.0以上である, ガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂組成物により成形さ
    れておりまた上記ウェルド部の高さが35μm以下であ
    り, かつ上記ガラス繊維強化ポリプロピレン樹脂組成物は,
    ガラス繊維単独のものと樹脂被覆ガラス繊維とポリプロ
    ピレン樹脂とを混合することにより得られたものであ
    り, 更に上記樹脂被覆ガラス繊維はその長さが1mm以上で
    ある ことを特徴とする自動車外装用樹脂成形品。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記ポリプロピレン
    樹脂成分は,結晶性エチレン・プロピレンブロック共重
    合体と変性結晶性プロピレン重合体とからなることを特
    徴とする自動車外装用樹脂成形品。
  3. 【請求項3】 請求項1において,上記ポリプロピレン
    樹脂成分はエチレンン系ゴムまたはスチレン系ゴムが添
    加されていることを特徴とする自動車外装用樹脂成形
    品。
  4. 【請求項4】 請求項2において,上記ポリプロピレン
    は,エチレン成分が3〜12重量%含有されていること
    を特徴とする自動車外装用樹脂成形品。
  5. 【請求項5】 請求項2において,上記変性ポリプロピ
    レンは,無水マレイン酸によって変性されていることを
    特徴とする自動車外装用樹脂成形品。
  6. 【請求項6】 請求項1において,上記ガラス繊維強化
    ポリプロピレン樹脂組成物は,タルク,炭酸カルシウ
    ム,マイカ,硫酸バリウム,ウィスカー,及びクレーの
    グループから選ばれた1種または2種以上からなるフィ
    ラー成分を含有していることを特徴とする自動車外装用
    樹脂成形品。
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