JPS6411218B2 - - Google Patents

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JPS6411218B2
JPS6411218B2 JP59221650A JP22165084A JPS6411218B2 JP S6411218 B2 JPS6411218 B2 JP S6411218B2 JP 59221650 A JP59221650 A JP 59221650A JP 22165084 A JP22165084 A JP 22165084A JP S6411218 B2 JPS6411218 B2 JP S6411218B2
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JP
Japan
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weight
mica powder
glass fiber
aspect ratio
melt
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JP59221650A
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JPS6198758A (ja
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Rikio Yonaiyama
Michio Kasai
Nobukazu Atsumi
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、成形品としたときに機械的強度、耐
熱剛性および反り変形防止性に優れた成形品が得
られるプロピレン樹脂組成物に関する。 ポリプロピレン成形品の機械的強度、剛性、耐
熱変形性などを改良するために各種充填剤例えば
ガラス繊維、炭素繊維、ウイスカー、金属繊維な
どの繊維状の充填剤、雲母、タルク、カオリナイ
トなどの板状の充填剤、炭酸カルシウム、ケイ藻
土、アルミナ、ガラスビーズなどの粒状の充填剤
などをプロピレン樹脂に配合することは従来より
行なわれ、すでに広範な用途に用いられている。 これら各種形状の充填剤のうち、繊維状の充填
剤は他の形状の充填剤にくらべ補強効果が特に大
きく、なかでもガラス繊維は価格も比較的安価で
あり、補強材としてのコストパーフオーマンスに
優れていることからガラス繊維強化ポリプロピレ
ンが機械的強度、剛性、耐熱変形性を要求される
分野で広く用いられている。 しかしながら、ガラス繊維で強化されたポリプ
ロピレンの成形品は反り変形が大きいという欠点
を有しているため寸法精度を必要とする用途への
使用には大巾な制限があつた。 これに対し、板状の充填剤や粒状の充填剤を使
用した場合には、反り変形は小さくなるが繊維状
充填剤を使用した場合にくらべ、引張強度、曲げ
強度、アイゾツト衝撃強度に対する補強効果は著
しく小さい。しかし雲母粉末やタルク等の板状の
充填剤で強化されたポリプロピレンの成形品では
良好な剛性を示すので繊維状の充填剤と該板状の
充填剤とを併用する試みがなされており、例えば
特開昭52−36141号公報、特開昭45−130647号公
報、特開昭55−16049号公報、特開昭55−21438号
公報、特開昭55−45715号公報などに開示されて
いる。 しかしながら、これらの公報のものは全組成物
中の繊維状充填剤の配合量が比較的少ない領域に
関するもののみであり、特に繊維状充填剤がガラ
ス繊維の場合、該ガラス繊維の配合量が10重量%
以下でのみ、比較的反り、ねじれの少ない成形品
が得られているにすぎない。 ところで、ガラス繊維強化ポリプロピレン(以
下、FR―PPという。)においては、ガラス繊維
の配合量が10重量%以下では必ずしも充分な補強
効果が得られないので、実際には該配合量が10重
量%以上のFR―PPの需要が多いのであるが、ガ
ラス繊維の配合量が10重量%を超えると、成形品
としたときに該成形品の反り変形が急激に大きく
なるといつた現象を呈する。このため、ガラス繊
維を10重量%以上配合した従来のFR―PPは、ソ
リ、ねじれの発生しにくい形状の成形品の用途に
のみ使用され、それ以外の用途には使用できなか
つた。そこでガラス繊維の配合量が‘10重量%以
上でかつ、成形品としたときに該成形品の反り変
形の少ないFR―PPが強く要望されていた。 本発明者らは、FR―PPの上述の問題点の解決
のため鋭意研究した。その結果、ガラス繊維の含
有量が全組成物中に10重量%以上配合されていて
も、特定の形状を有する雲母粉末を特定量配合す
ることにより成形品としたときに、該成形品の反
り変形をきわめて小さくすることのできるFR―
PPが得られることを見い出し本発明を完成した。 以上の記述から明らかなように、本発明の目的
はFR―PPのもつ優れた強度と耐熱変形性を維持
しつつ、剛性、反り変形性が著しく改善された成
形品を得ることができるプロピレン樹脂組成物を
提供することである。 本発明は下記の構成を有する。 下記(a)、(b)、(c)成分の合計量を100重量%とし
て、(b)および(c)成分をそれぞれの濃度範囲内で(a)
成分に配合し、溶融混練して得られる組成物であ
つて、(b)+(c)の合計量が25〜55重量%で、つ(c)/
(b)+(c)が0.35以上0.82以下であることを特徴とす
るプロピレン樹脂組成物 (a) 不飽和酸で変性された変性ポリプロピレン
45〜75重量% (b) ガラス繊維 10〜35重量% (c) アスペクト比が25以上の雲母粉末
15〜45重量%。 本発明で用いられる不飽和酸で変性された変性
ポリプロピレンとは、ポリプロピレンと不飽和酸
とをラジカル発生剤の存在下に溶融混練処理した
ポリプロピレンのことである。 不飽和酸としては、不飽和カルボン酸またはそ
の無水物例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレ
イン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水マレイン
酸、無水イタコン酸などを用いることができる。
また、変性ポリプロピレンに用いられる原料のポ
リプロピレンとしては、特に制限はなく、プロピ
レンの単独重合体、プロピレンとエチレン、ブテ
ン―1、ヘキセン―1、オクテン―1などのα―
オレフインとのランダム共重合体もしくはブロツ
ク共重合体などを例示できる。 ポリプロピレンと不飽和酸とを溶融混練処理す
る方法は、公知の種々の方法を用いることができ
るがポリプロピレン粉状体に上述の不飽和酸およ
びジ―t―ブチルパーオキサイド、ジクミルパー
オキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどの有
機過酸化物を加え、ヘンセルミキサー(商品名)
などで撹拌混合したのち、押出機を用いて溶融混
練温度150℃〜300℃、好ましくは180℃〜250℃で
溶融混練押出する方法が簡便であり、好適に用い
られる。 また、本発明の組成物にあつては、変性ポリプ
ロピレンに未変性のポリプロピレンを混合して用
いることもできる。 本発明に用いられるガラス繊維は、通常、樹脂
強化用として製造され、市販されているガラスチ
ヨツプドストランドまたはガラスロービングであ
つて、平均繊維径が5〜20μ、平均繊維長はチヨ
ツプドストランドタイプのものにあつては0.5mm
以上10mm以下のものが好ましい。一般に、FR―
PPにあつては、ガラス繊維はポリプロピレンに
配合し溶融混練する段階および成形加工の段階で
それぞれ切断が起こるので、最終成形品中のガラ
ス繊維の平均繊維長はガラス繊維の平均繊維径に
かかわらず大体0.5〜0.8mmの範囲となる。 従つて平均繊維径のより小さいガラス繊維を使
用した方が最終成形品中の平均アスペクト比(繊
維長/繊維径)がより大きく保てる結果となり、
機械的強度、耐熱変形性などに対する補強効果が
大となる。しかしながら、反面成形異方性が顕著
となり、成形品の反り変形が大きくなる。 しかるに本発明の組成物にあつては、平均繊維
径が小さく、かつ平均繊維長の大きい、いわゆる
高アスペクト比のガラス繊維を用いても、得られ
た成形品は良好な反り変形防止性を示す。 さらに、本発明に用いられる雲母粉末は、雲母
結晶板の平均直径と平均厚さの比すなわち平均ア
スペクト比が25以上特に好ましくは45以上のもの
である。 この平均アスペクト比が25未満の雲母粉末では
反り変形防止性に乏しく好ましくない。 また、用いられる雲母粉末の種類としては、平
均アスペクト比が25以上であれば特に制限はな
く、黒雲母、リシア雲母、白雲母、金雲母などか
ら広く選ぶことができる。 さらに、本発明に用いられる雲母粉末は、表面
処理をさられていないものを用いても差しつかえ
ないが、各種の表面処理剤によつて表面処理され
たものを用いることもできる。 つぎに本発明の組成物を得るにあたつて、平均
アスペクト比が25以上の雲母粉末と、ガラス繊維
との配合関係について述べる。 今、変性ポリプロピレン、ガラス繊維および雲
母粉末の合計配合量を100重量%としたとき、ガ
ラス繊維の配合量(重量%)と雲母粉末の配合量
(重量%)をそれぞれ(b)および(c)とすれば 10≦(b)≦35 15≦(c)≦45 0.35≦(c)/(b)+(c)≦0.82 25≦(b)+(c)≦55 の関係式を満足するようにガラス繊維と雲母粉末
を変性ポリプロピレンに配合することが必要であ
る。充填剤としてガラス繊維と雲母粉末とを併用
した場合、かかる強化プロピレン樹脂組成物を用
いた成形品の引張強度、曲げ強度、アイゾツト衝
撃強度および耐熱変形性は使用するガラス繊維の
配合量によつて実質的に定まつてしまうので、式
の10≦(b)≦35および式の上限値0.82以下の規
制は本発明の特徴である高い機械的強度と耐熱変
形性を達成するために必要な条件である。次に式
の15≦(c)≦45および式の下限値0.35以上は、
反り変形防止性に関する規制であつて、式およ
び式の関係は同時に満足されなければならな
い。すなわち式を満足している場合であつても
(c)つまり雲母粉末の配合量が15重量%未満の場合
には、得られる成形品は充分な反り変形防止性が
得られない。 また式の下限値は、式および式の各下限
値から決まつてくる数値であり、式の上限値55
重量%の数値は、実質的に工業的に生産しうる組
成物中の充填剤量の上限値を示したものである。 本発明の組成物は次の方法により製造すること
ができる。すなわち、たとえば、1)変性ポリプ
ロピレン、雲母粉末およびガラス繊維のそれぞれ
所定量をヘンセルミキサー(商品名)に入れ、撹
拌混合したのち、1軸または2軸の押出機を用い
て溶融混練温度150℃〜300℃好ましくは180℃〜
250℃で溶融混練押出する方法、2)通常の原料
供給口より変性ポリプロピレンを供給し、該変性
ポリプロピレンが充分に溶融する位置に他の原料
を供給できるような途中添加口を備えた押出機に
あつては、変性ポリプロピレンと雲母粉末を通常
の原料供給口より供給し、途中添加口よりガラス
繊維を供給しながら上述の温度で溶融混練押出す
る方法、3)通常の原料供給口より変性ポリプロ
ピレンのみを供給し、途中添加口より雲母粉末と
ガラス繊維を供給し、上述の温度で溶融混練押出
する方法などである。 また本発明の組成物には種々の添加剤たとえば
酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、耐熱
剤、顔料などを併用することができる。 以下実施例および比較例により本発明を具体的
に説明するが本発明はこれによつて限定されるも
のではない。 なお本発明の効果の評価試験法として、機械的
強度の測定は引張強度の測定(JIS K7113に準
拠)および曲げ強度の測定(JIS K7203に準拠)
により、剛性は曲げ弾性率の測定(JIS K7203に
準拠)により、衝撃強度はアイゾツト衝撃強度の
測定(JIS K7110に準拠)により、耐熱変形性は
耐変形温度(荷重18.6Kg/cm2)の測定(JIS
K7207に準拠)により、反り変形性は次に示す最
大反り変形量の測定により行なつた。 最大反り変形量:厚さ2mm、タテ、ヨコそれぞ
れ150mmの平板を、1辺の全面をフイルムゲート
として射出成形して作成した。得られた該平板を
試験片として、該試験片を温度23℃、RH50%の
条件下で48時間状態調節を行なつた。その後、該
試験片を水平な台の上に1辺の両端を固定し、他
端の水平面からの離れた距離(反り)を測定し反
り変形量とする。しかし試験片の固定する1辺の
位置が変わることにより反り変形量が異なるの
で、固定する1辺の位置をいろいろ変えて他端の
反り変形量を測定し、このうち最大の変形量を最
大反り変形量とし単位をmmで表わした。 実施例1、比較例1〜2 メルトフローレート(温度230℃における荷重
2.16Kgを加えた場合の10分間の溶融樹脂の吐出
量)4.5のポリプロピレン単独重合体98.15重量%
に無水マレイン酸1.0重量%、2,6―ジ―t―
ブチルパラゾール0.1重量%、カルシウムステア
レート0.1重量%、1,3―ビス(t―ブチルパ
ーオキシイソプロピル)ベンゼン0.05重量%およ
び水酸化マグネシウム0.6重量%をヘンセルミキ
サー(商品名)に入れ、3分間撹拌混合したの
ち、口径45mm、L/D30の複数個の原料供給口を
有する2軸押出機を用いて該混合物を通常の原料
供給口より供給して、溶融混練温度200℃で溶融
混練押出しメルトクローレート130の変性ポリプ
ロピレンペレツトを得た。 該変性ポリプロピレンペレツト50重量%とアス
ペクト比が70の雲母粉末30重量%(レプコ(株)製)
とをヘンセルミキサー(商品名)に入れ、1分間
撹拌混合し、上述の2軸押出機を用い、通常の原
料供給口より該混合物を供給しストランドの直径
が13μ、長さ3mmのガラス繊維(チヨツプドスト
ランド、日本電気硝子(株)製、以下これをガラス繊
維aという)20重量%をシリンダー部に設けられ
た別の供給口より計量しながら供給し、溶融混練
温度250℃で溶融混練押出しペレタイズした。 また比較例1〜2として、比較例1は変性ポリ
プロピレン80重量%を実施例1と同様の押出機の
通常の原料供給口より供給し、ガラス繊維a20重
量%をシリンダー部に設けられた別の供給口より
計量しながら供給し実施例1と同様にしてペレタ
イズした。比較例2は変性ポリプロピレン50重量
%とアスペクト比70の雲母粉末50重量%とを実施
例1と同様にして混合し、実施例1で用いた2軸
押出機を用い、該混合物を通常の原料供給口より
供給し、溶融混練温度250℃で溶融混練押出しペ
レタイズした。以上各例により得られたペレツト
を射出成形機にかけ、樹脂温度250℃、金型温度
50℃で所定の試験片を成形し、各種評価試験に供
した。 実施例2、比較例3、参考例1 ガラス繊維としてストランドの直径が9μ、長
さが3mmのガラス繊維20重量%(日本電気硝子(株)
製、以下これをガラス繊維bという。)を使用す
る以外は実施例1と同様同量の変性ポリプロピレ
ン、雲母粉末を実施例1と同様にして混合し、実
施例1と同様に溶融混練押出しペレタイズした。 また比較例3として、実施例2で用いたガラス
繊維b20重量%を使用する以外は比較例1と同
様、同量の変性ポリプロピレンを比較例1と同様
にして混合し、溶融混練押出しペレタイズした。 参考例1として、雲母粉末のかわりに、タルク
粉末(松村産業(株)製商品名ハイフイラー5000PJ)
30重量%を用いる以外は実施例2と同様、同量の
変性ポリプロピレン、ガラス繊維bを用い、変性
ポリプロピレンおよびタルク粉末を実施例1と同
様にして混合し、実施例1と同様に溶融混練押出
しペレタイズした。これらのペレツトを用いて実
施例1と同様にして射出成形により、所定の試験
片を成形し、各種評価試験に供した。 実施例3〜5、比較例4〜6 実施例3はアスペクト比55の雲母粉末を、実施
例4はアスペクト比45の雲母粉末を、実施例5は
アスペクト比25の雲母粉末を使用する以外は実施
例1と同様、同量の変性ポリプロピレンおよびガ
ラス繊維bを用い、変性ポリプロピレンおよび雲
母粉末を実施例1と同様にして混合し、実施例1
と同様に溶融混練押出しペレタイズした。 また比較例4〜6として、比較例4はアスペク
ト比20の雲母粉末を、比較例5はアスペクト比15
の雲母粉末を、比較例6はアスペクト比12の雲母
粉末を使用する以外は実施例2と同様、同量の変
性ポリプロピレンおよびガラス繊維bを用い、実
施例3と同様にして混合し、実施例3と同様に溶
融混練押出しペレタイズした。これらのペレツト
を用いて実施例1と同様にして試験片を成形し、
各種評価試験に供した。 実施例6〜8、比較例7〜8 実施例6は変性ポリプロピレン50重量%、ガラ
ス繊維b25重量%、アスベクト比70の雲母粉末25
重量%を、実施例7は変性ポリプロピレン50重量
%、ガラス繊維b30重量%、アスベクト比70の雲
母粉末20重量%を、実施例8は変性ポリプロピレ
ン54重量%、ガラス繊維b30重量%、アスペクト
比70の雲母粉末16重量%を実施例1と同様に混合
し、実施例1と同様に溶融混練押出しペレタイズ
した。また比較例7〜8として、比較例7は変性
ポリプロピレン60重量%、ガラス繊維b30重量
%、アスペクト比70の雲母粉末10重量%を、比較
例8は、変性ポリプロピレン65重量%、ガラス繊
維b30重量%、アスペクト比70の雲母粉末5重量
%を実施例1と同様にして混合し、実施例1と同
様に溶融混練押出しペレタイズした。これらのペ
レツトを用いて実施例1と同様にして試験片を成
形し各種評価試験に供した。 以上の結果をまとめて第1表に示した。
【表】 第1表から明らかなように、本発明の組成物を
用いた実施例1は、ガラス繊維aのみを配合した
比較例1にくらべて最大反り変形量が大巾に改善
されており、ガラス繊維を用いず雲母粉末50重量
%を配合した比較例2とまつたく同等の良好な低
反り変形性を示した。また実施例1では比較例1
にくらべて曲げ弾性率が大巾に改善されたほか、
引張強度、曲げ強度および熱変形温度も改善され
ていることが判明した。 さらに比較例2とくらべると、引張強度、曲げ
強度、アイゾツト衝撃強度および熱変形温度が改
善された。 実施例2は実施例1よりもアスペクト比の大き
いガラス繊維を用いたものであるが、実施例1と
同様の良好な低反り変形性を示した。それ以外の
機械的強度、曲げ弾性率、アイゾツト衝撃強度、
熱変形温度は実施例1よりも優れたものであつ
た。一般に使用するガラス繊維の繊維長が0.5mm
以上の場合には、平均繊維径のより小さいものほ
ど、最終成形品中のガラス繊維のアスペクト比が
実質的に大きくなるので、得られる成形品の機械
的強度、曲げ弾性率、アイゾツト衝撃強度などは
大きくなるのであるが、ガラス繊維のみを配合し
た場合には、該ガラス繊維の異方性が顕著となる
ため、反り変形性は大きくなる。このことは比較
例3の方が比較例2より反り変形性が大きいこと
からもわかる。しかるに実施例2は実施例1より
細い径のガラス繊維を用いたにもかかわらず反り
変形性が大きくなつていないことは驚くべきこと
である。 参考例1は実施例2の雲母粉末のかわりに、同
じ板状の充填剤であるタルク粉末を配合したもの
であるが、実施例2にくらべて、すべての点で改
善効果が劣つている。 実施例3〜5および比較例4〜6は、用いる雲
母粉末のアスペクト比の効果を調べたものである
が、アスペクト比が20以下の雲母粉末を配合した
比較例4〜6にくらべて、反り変形性およびその
他の諸性能がすべて優れていることが判明した。 アスペクト比が20以下の場合には比較例4〜6
にみられるように該アスペクト比が大きくなるに
つれれて反り変形性の改善はある程度みられるも
のの充分なものではなく、該アスペクト比が20〜
25の範囲で反り変形性に関して急激な改善がみら
れ、該アスペクト比が25以上になると反り変形量
は大巾に小さくなる。また実施例4にみられるよ
うに、雲母粉末のアスペクト比が45以上では反り
変形性は特に良好となり、雲母粉末のみを配合し
た比較例2とほぼ同程度の反り変形性となる。さ
らに、用いる雲母粉末のアスペクト比が25以上に
なると曲げ弾性率およびアイゾツト衝撃強度が大
巾に改善されることも判明した。 実施例6〜8および比較例7〜8は用いるガラ
ス繊維および雲母粉末の合計配合量((b)+(c))に
対する雲母粉末の必要配合量(c)を調べたもので、
(c)/(b)+(c)が本発明の範囲外である0.25以下で
は、得られる成形品の反り変形性が大きく、また
0.25から0.35の間で反り変形性に関して急激な改
善効果がみられるが未だ充分とはいえない。(c)/
(b)+(c)が0.35以上、特に0.4以上になると該反り
変形性が充分に改善されることが判明した。 以上記述したように、本発明になる組成物を用
いて得られる成形品は、反り変形性が大巾に改善
され、かつ引張強度、曲げ強度などの機械的強
度、剛性、アイゾツト衝撃強度、熱変性温度など
に優れた成形品であることが判明し、本発明の顕
著な効果が確認された。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記(a)、(b)、(c)成分の合計量を100重量%と
    して、(b)および(c)成分をそれぞれの濃度範囲内で
    (a)成分に配合し、溶融混練して得られる組成物で
    あつて、(b)+(c)の合計量が25〜55重量%で、かつ
    (c)/(b)+(c)が0.35以上0.82以下であることを特徴
    とするプロピレン樹脂組成物 (a) 不飽和酸で変性された変性ポリプロピレン
    45〜75重量% (b) ガラス繊維 10〜35重量% (c) アスペクト比が25以上の雲母粉末
    15〜45重量%。 2 雲母粉末のアスペクト比が45以上である特許
    請求の範囲第1項に記載のプロピレン樹脂組成
    物。 3 ガラス繊維の平均繊維径が11μ以下であつ
    て、平均繊維長が0.5mm以上のガラス繊維を用い
    る特許請求の範囲第1項に記載のプロピレン樹脂
    組成物。 4 不飽和酸としてアクリル酸、メタクリル酸、
    マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水マレ
    イン酸、無水イタコン酸またはこれらの2以上を
    用いる特許請求の範囲第1項に記載のプロピレン
    樹脂組成物。
JP22165084A 1984-10-22 1984-10-22 プロピレン樹脂組成物 Granted JPS6198758A (ja)

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