JP2885883B2 - プロピレン樹脂組成物 - Google Patents

プロピレン樹脂組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、成形品としたときに機械的強度、耐熱性お
よび剛性が優れ、かつソリおよび変形の小さい成形品が
得られるプロピレン樹脂組成物に関する。
(従来の技術) ポリプロピレンを主要成分として含む成形品の剛性、
耐熱性など諸物性、特に機械的強度を改良するために、
ポリプロピレンにガラス繊維を配合したプロピレン樹脂
組成物を調整し、そのガラス繊維強化プロピレン樹脂組
成物を使用して成形品を得ることが広く行われている。
このプロピレン樹脂組成物に含まれるガラス繊維の特徴
は、価格が安いにもかかわらず、諸物性を効率的に改良
することができ、コストパーフォーマンスが優れている
点にある。
ところが、このポリプロピレンおよびガラス繊維から
なる組成物から得られる成形品は、ソリおよび変形が生
じるという欠点を有しており、寸法精度が特に必要とさ
れる用途には用いることができない。
そこで、上記の欠点を解消するために、ガラス繊維強
化プロピレン樹脂にさらに、不飽和有機酸またはその誘
導体、例えば無水マレイン酸で変性したポリプロピレン
やエチレン系ゴムおよび特定の無機フィラーを併用した
プロピレン樹脂組成物を成形品の原料とすることが提案
されている(特開平59−226041)。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記のような無水マレイン酸で変性し
たポリプロピレン、エチレン系ゴム、無機フィラー、お
よびガラス繊維からなる改良されたプロピレン樹脂組成
物から得られる成形品も、なお衝撃強度に対する補強効
果が小さい、また曲げ弾性率や耐熱性の低下を生じるな
ど機械的強度が不足し、実用的に問題がある。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は、主に成形品の原料として使用されるプ
ロピレン樹脂組成物について鋭意研究した結果、従来の
ガラス繊維強化プロピレン樹脂、即ち一般に平均繊維径
が5〜20μmのガラス繊維を5〜40重量%程度配合した
プロピレンを主体とするオレフィン重合体に特に高密度
ポリエチレンを配合することにより、前記の問題を解決
しうることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、下記(a)〜(e)成分
からなることを特徴とするプロピレン樹脂組成物が提供
される。
(a)エチレン含有率が1〜5重量%であるエチレン−
プロピレンコポリマー15〜86重量%、 (b)無水マレイン酸をグラフトして変性したポリプロ
ピレン1〜10重量%、 (c)高密度ポリエチレン3〜20重量%、 (d)平均直径が5〜20μmのガラス繊維5〜40重量
%、および (e)マイカ5〜40重量% 本発明において使用される(a)〜(e)成分につい
て説明する。
本発明において、(a)成分として使用されるエチレ
ン−プロピレンコポリマーのエチレン含有率は1〜5重
量%である。このエチレン−プロピレンコポリマーのエ
チレン含有率が1重量%未満である場合には、得られる
プロピレン樹脂組成物による成形品の耐衝撃性が低く、
5重量%をこえると剛性が低くなるため好ましくない。
そして、このエチレン−プロピレンコポリマーは、結晶
性であることが好ましい。また、エチレン−プロピレン
コポリマーのメルトインデックス(ASTMD1238に準拠)
は、特に制限されないが、10〜100g/10分であると、エ
チレン−プロピレンコポリマーとガラス繊維の複合によ
るコポリマー溶融時の流動性の悪化を防止し、外観の良
好な射出成形品を得ることができ、耐衝撃性が良好とな
りうるために好ましい。
本発明における(b)成分として、無水マレイン酸を
グラフトして変性したポリプロピレン(以下、変性ポリ
プロピレンともいう)が使用される。
この変性ポリプロピレンの製造方法は、公知の方法を
何ら制限することなく採用しうる。例えば、ポリプロピ
レン、無水マレイン酸および後述する有機過酸化物を配
合してヘンシェルミキサーなどで充分混合し、ポリプロ
ピレンの融点以上、一般には170〜260℃で0.2〜15分間
加熱溶融して行なう。この変性ポリプロピレンの製造方
法において使用されるポリプロピレンとしては、例えば
プロピレンのホモポリマー、プロピレン以外のα−オレ
フィン、例えばエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、
ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などを40重
量%以下、好ましくは30重量%以下含有するプロピレン
とこれらα−オレフィンとの二元以上のブロックまたは
ランダムコポリマー、もしくはこれらポリマーを酸化、
塩素化、スルホン化、グリシジル化などの変性したもの
などが挙げられる。一方、変性ポリプロピレンの製造方
法において使用される有機過酸化物としては、例えばベ
ンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
ジクミルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキサ
イドなどが挙げられる。この変性ポリプロピレンにおけ
る無水マレイン酸のグラフト量は、特に制限されない
が、通常ポリプロピレンに対して0.2〜2重量%であ
る。
本発明において(c)成分として使用される高密度ポ
リプロピレンは、密度が0.952〜0.965g/ccであれば公知
のポリエチレンを何ら限定することなく使用しうる。例
えば、エチレンのホモポリマー、エチレン以外のα−オ
レフィン、例えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1などを
含有するエチレンとこれらα−オレフィンとの二元のブ
ロックまたはランダムコポリマー、もしくはこれらポリ
マーを酸化、塩素化、スルホン化、グリシジル化などの
変性したものなどである。
本発明において(d)成分としてのガラス繊維は、公
知のガラス繊維を何ら限定することなく使用し得る。こ
れらは、一般に平均繊維径は5〜20μmであり、平均繊
維長は1〜25mmである。このようなガラス繊維の表面
は、アミノシラン、エポキシシラン、ビニルシラン、メ
タクリロシランなどカップリング剤で処理することが好
ましい。ガラス繊維はエチレン−プロピレンコポリマ
ー、変性ポリプロピレン、高密度ポリエチレンおよびマ
イカに配合し溶融混練する段階および成形加工する段階
でそれぞれ切断が起こるので、最終成形品中のガラス繊
維の平均繊維長は、ガラス繊維の平均繊維径にかかわら
ず通常0.5〜0.8mmの範囲となる。
本発明において(e)成分のマイカは、雲母の結晶板
からなる粉末である。このマイカの平均アスペクト比、
即ち平均直径と平均厚さの比は、特に制限されないが、
70以上であることが好ましい。
本発明における上記(a)〜(e)成分の配合割合
は、(a)成分15〜86重量%、(b)成分1〜10重量
%、(c)成分3〜20重量%、(d)成分5〜40重量
%、好ましくは10〜30重量%、および(e)成分5〜40
重量%、好ましくは10〜30重量%とすることによって、
目的とする優れたプロピレン樹脂組成物の成形品を得る
ことができる。
即ち、(b)成分が1重量%より少ないと、エチレン
−プロピレンコポリマーとガラス繊維の接着性が不充分
であるため成形品の剛性が向上せず、10重量%をこえる
と、剛性のさらなる向上が殆どみられない。また、
(c)成分が3重量%より少ないと成形品の耐衝撃性が
劣り、かつソリが大きく、20重量%をこえると剛性が低
下する。また、(d)成分が5重量%より少ないと、ガ
ラス繊維による補強強化が十分でなく、40重量%をこえ
ると組成物の流動性が低下する。
さらに、(e)成分の配合割合を、5〜40重量%とす
ることにより、マイカによるソリ防止効果があり、かつ
プロピレン樹脂組成物の流動性が良いため好ましい。
本発明の組成物には、一般の熱可塑性樹脂に通常用い
られる安定剤、滑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤、顔
料、核剤、充填剤などが使用し得る。
本発明における(a)〜(e)成分の混合方法は、公
知の方法を限定することなく採用しうる。例えば、全成
分をタンブラー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサ
ーなどでドライブレンドの後、押出機、ニーダーなどで
溶融ブレンドする方法、(a)〜(c)成分をヘンシェ
ルミキサーなど高速混合機で予め混合し、次いで残りの
(d)成分と(e)成分を配合してタンブラー、リボン
ブレンダーなど低速混合機でドライブレンドする方法、
(a)〜(c)成分をロールミル、バンバリーミキサ
ー、ニーダーなどでよく混練分散し、次いで残りの
(d)成分と(e)成分を配合してタンブラーミキサ
ー、ヘンシェルミキサーなど低速混合機でドライブレン
ドする方法などである。
以上に示した混合方法により得られる本発明のプロピ
レン樹脂組成物は、通常押出機、ロールミル、シートカ
ッターなどで造粒し、射出成形、押出成形などに供され
る。
本発明のプロピレン樹脂組成物より得られる成形品
は、自動車内装大型部品、家電部品などに好適に使用し
うる。例えば、インストルメントパネル、コンソール、
トリム等の大型自動車部品やクーラー、テレビ等の家電
部品などの材料として好適である。
(効果) 本発明のプロピレン樹脂組成物によれば、耐衝撃性な
ど機械的強度、剛性、耐熱性など諸物性が優れている成
形品を得ることができる。また、本発明のプロピレン樹
脂組成物は、成形加工が容易であり、成形に際して生じ
るソリおよび変形が小さくなり得るため、寸法精度が要
求される用途、例えば自動車内装大型部品、家電部品な
どの原料として好適に使用しうる。
(実施例) 本発明の実施例を以下に示すが、本発明はこれら実施
例によって何ら限定されるものではない。なお、諸物性
の測定方法は次の通りである。
(1)ソリ:直径150mm、厚さ2mmの円盤を、射出成形直
後に23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室に入れて48時間放
置する。次いで、この円盤を平板上に置き、円盤の円周
上の点と平板との最大の距離を測定する。この円盤の円
周上の点と平板との最大の距離の、円盤の直径に対する
百分率を、ソリをして示す。
(2)曲げ弾性率:JIS−K7203により測定する。
(3)熱変形温度:18.6kg/cm2の荷重下でJIS−K7207に
より測定する。
実施例1 エチレン含有率が3.4重量%であり、かつメルトイン
デックス30g/10分であるエチレン−プロピレンコポリマ
ー(徳山曹達(株)製、商品名MS684)51重量%、無水
マレイン酸をグラフトして変性したポリプロピレン(グ
ラフト量0.56重量%)5重量%、高密度ポリエチレン
(チッソ(株)製、商品名B743,密度0.952g/ml)4重量
%をヘンシェルミキサーでドライブレンドし、次いでガ
ラス繊維(日本電気硝子(株)製、平均径10.5μm)20
重量%およびマイカ(レプコ(株)製、商品名S−150
H、平均アスペクト比70〜90)20重量%を添加した後タ
ンブラーで混合し、プロピレン樹脂組成物を調整した。
このプロピレン樹脂組成物における各成分の配合割合
は、第1表に示した。得られたプロピレン樹脂組成物を
65mmφ押出機において220℃で混練造粒し、ペレットを
製造した。このペレットを用いて、インラインスクリュ
ー式射出成形により直径150mm、厚さ2mmの円盤および試
験片を作成した。このとき、射出圧力は220kg/cm2、樹
脂温度は230℃、金型温度は40℃であった。作製した円
盤および試験片の諸物性の測定結果を第1表に示した。
実施例2〜3 プロピレン樹脂組成物の配合割合を第1表に示したよ
うに変更した以外は、実施例1と同様に操作し円盤およ
び試験片を作成した。この円盤および試験片の諸物性の
測定結果を第1表に示した。
比較例1 マイカを配合しなかった以外は、実施例2と同様に操
作し円盤および試験片を作成した。この円盤および試験
片の諸物性の測定結果を第1表に示した。
比較例2 マイカをタルク(日本タルク(株)製、商品名ミクロ
ンエースL−1、比表面積40000cm2/g)に変更した以外
は、実施例1と同様に操作し円盤および試験片を作成し
た。この円盤および試験片の諸物性の測定結果を第1表
に示した。
比較例3 マイカを炭酸カルシウム(東洋ファインケミカル
(株)製、商品名ホワイトンP−30、平均粒径1.75μ
m)に変更した以外は、実施例1と同様に操作し円盤お
よび試験片を作成した。この円盤および試験片の諸物性
の測定結果を第1表に示した。
第1表に示された実施例1〜3は、マイカを配合して
いない比較例1〜3に比べて、ソリが非常に小さくな
り、剛性が著しく改善されていた。また、耐熱性も良好
であった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 51/06 C08L 51/06 (56)参考文献 特開 昭64−20250(JP,A) 特開 昭59−64647(JP,A) 特開 昭61−281144(JP,A) 特開 昭58−167637(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)エチレン含有率が1〜5重量%であ
    るエチレン−プロピレンコポリマー15〜86重量%、 (b)無水マレイン酸をグラフトして変性したポリプロ
    ピレン1〜10重量%、 (c)高密度ポリエチレン3〜20重量%、 (d)平均直径が5〜20μmのガラス繊維5〜40重量
    %、および (e)マイカ5〜40重量% からなることを特徴とするプロピレン樹脂組成物。
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