JP3335550B2 - 機械側の軸とモータシャフト間の心出し構造 - Google Patents

機械側の軸とモータシャフト間の心出し構造

Info

Publication number
JP3335550B2
JP3335550B2 JP12471097A JP12471097A JP3335550B2 JP 3335550 B2 JP3335550 B2 JP 3335550B2 JP 12471097 A JP12471097 A JP 12471097A JP 12471097 A JP12471097 A JP 12471097A JP 3335550 B2 JP3335550 B2 JP 3335550B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mounting plate
hole
center
shaft
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP12471097A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10309055A (ja
Inventor
裕之 内田
幸男 勝沢
康之 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FANUC Corp
Original Assignee
FANUC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FANUC Corp filed Critical FANUC Corp
Priority to JP12471097A priority Critical patent/JP3335550B2/ja
Priority to PCT/JP1998/001993 priority patent/WO1998049764A1/ja
Priority to US09/202,676 priority patent/US6209212B1/en
Priority to EP98917751A priority patent/EP0911947B1/en
Publication of JPH10309055A publication Critical patent/JPH10309055A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3335550B2 publication Critical patent/JP3335550B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K7/00Arrangements for handling mechanical energy structurally associated with dynamo-electric machines, e.g. structural association with mechanical driving motors or auxiliary dynamo-electric machines
    • H02K7/14Structural association with mechanical loads, e.g. with hand-held machine tools or fans

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械側の軸とモー
タシャフト間の心出し構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の機械、特に、主軸等を始めとする
機械側の軸を高速回転させる工作機械等においては、機
械側の軸をモータシャフトに直結して回転させる駆動形
式を採用するものが多くなってきている。機械側の軸と
モータシャフトを直結する場合には、両者間にカップリ
ングを介装して接続作業を行うことになるが、機械側の
軸とモータシャフト間の心出しが適確に行われていない
と、振動が発生して工作精度に悪影響が出たり機械の寿
命が短縮されたり、また、騒音が発生しやすくなるとい
った問題がある。
【0003】更に、スピンドル・スルー・クーラントを
採用した場合、機械側の軸とモータシャフトのセンタが
一致していないと、クーラントの洩れ等といった問題が
生じる可能性もある。
【0004】機械側の軸とモータシャフト間の心出し作
業は、機械側の軸に測定器を取り付けて両者間のセンタ
ずれを測定しながら調整作業を行ってモータの取り付け
位置を修正する方法と、カップリングを構成するソケッ
トによって両者のセンタ位置を強制的に一致させる方法
とが知られている。
【0005】しかし、前者の方法では、機械の構造が複
雑である場合、測定作業を行うに足る作業スペースを確
保するのが困難であり、また、モータの取り付け時に機
械側の軸とモータシャフトとが外部から密閉されるよう
な構造、例えば、工作機械の主軸構造等においては、作
業スペースの有無以前に、外部からの測定作業が不可能
となる。
【0006】また、後者の方法の場合、作業自体は簡単
であるが、実際にセンタずれを測定しながら調整作業を
行うわけではないので、機械自体の剛性やソケットの加
工精度等にもよるが、センタずれの公差をせいぜい30
ミクロン程度の範囲に収めるのが限界となり、高速回転
する軸の精度としては必ずしも十分でない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、前記
従来技術の欠点を解消し、機械の構造に関わりなく精密
な心出し作業を行うことのできる機械側の軸とモータシ
ャフト間の心出し構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1,第2の
取付け板は、各々中央部に穿設した貫通孔を有し、各貫
通孔のセンタを一致させて互いに嵌合する嵌合部を備
え、第1の取付け板の貫通孔のセンタとモータシャフト
のセンタとを一致させて前記第1の取付け板とモータと
が固着され、前記第2の取付け板の貫通孔のセンタと機
械側の軸とを一致させて前記第2の取付け板と機械側の
軸のハウジングとが固着され、前記第1の取付け板と第
2の取付け板を前記嵌合部により嵌合して機械側の軸の
センタとモータシャフトのセンタとを一致させることを
特徴とする構成により前記課題を達成した。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は、本発明の心出し構造を工作
機械の主軸1と主軸モータ2のモータシャフト3との間
の結合に適用した場合の一実施形態について、工作機械
の主軸1の中心軸を含む断面に沿って示す側断面図であ
る。
【0010】主軸モータ2側に取り付けられた第1の取
付け板4は、その中央部に貫通孔5を有し、更に、該貫
通孔5の下面側の開口部の付近には、少なくともの外周
面が真円状に形成された周壁6が立設されている。
【0011】この周壁6の外周面は、主軸モータ2のモ
ータシャフト3を貫通孔5のセンタに合わせるための第
1の測定部を形成するものであって、モータシャフト3
のセンタ合わせは周壁6の外周面を基準として実施され
る。従って、貫通孔5自体の形状は必ずしも真円でなく
てもよく、また、厳密に言えば、モータシャフト3のセ
ンタ合わせ作業によって必ずしも該モータシャフト3の
センタが貫通孔5のセンタに合わせられる必要もない。
モータシャフト3のセンタが位置すべき場所は、周壁6
の外周面によって形成される真円のセンタである。
【0012】周壁6の外周面は本実施形態において最も
加工精度を要求される部分の1つであって、外筒研削、
更に、必要とあればジググラインダー等による仕上げ加
工が施されている。
【0013】主軸モータ2と第1の取付け板4との固着
作業は、主軸モータ2のフランジ部7に周上等配された
ネジ穴に通された複数のボルト8を各々の位置に対応す
る第1の取付け板4上のタップ穴に螺合することにより
行われる。フランジ7のネジ穴の各々はボルト8の呼び
径に比べて或る程度大きめに穿設されており、モータシ
ャフト3のセンタ合わせ作業の際のフランジ部7と取付
け板4との相対移動を或る程度許容する。
【0014】また、主軸1のハウジング9側に取り付け
られた第2の取付け板10は、その中央部に、周壁6の
外径と厳密に一致する真円状の内径を有する貫通孔11
を有する。
【0015】この貫通孔11の内周面は、前述した周壁
6の外周面と同様、本実施形態において最も加工精度を
要求される部分の1つであって、内筒研削、更に、必要
とあればジググラインダー等による仕上げ加工が施され
ている。
【0016】周壁6の外周面および貫通孔11の内周面
の仕上げは、最終的には、その一方を基準として嵌合状
態を確認しながら他方に切削加工を施す現物合わせ等の
手法を採用し、できる限り厳密に一致させる必要があ
る。
【0017】なお、図1では周壁6の外径を基準に貫通
孔11の内周面を研削して仕上げ作業を行った場合の例
を示しており、結果的に、貫通孔11の内周面を周壁6
の外周面に合わせるための仕上げ加工により、貫通孔1
1の内周面上端部が或る程度拡径されている(現物合わ
せ)。
【0018】周壁6の外周面が嵌合するのは貫通孔11
の内周面上端部の拡径部のみであり、貫通孔11の他の
部分に関しては仕上げ精度を問わない。
【0019】貫通孔11の内周面上端部は、主軸1を貫
通孔11のセンタに合わせるための第2の測定部を形成
するものであって、主軸1のセンタ合わせは貫通孔11
の内周面上端部を基準として実施される。
【0020】従って、前述の貫通孔5の場合とは相違
し、貫通孔11の内周面上端部の形状は必ず真円でなけ
ればならず、また、主軸1のセンタが位置すべき場所
も、貫通孔11の内周面上端部によって形成される真円
のセンタでなければならない。
【0021】主軸1側のハウジング9と第2の取付け板
10との固着作業は、図3に示すように、第2の取付け
板10に周上等配された沈め穴付きのネジ穴に通された
複数のボルト12を各々の位置に対応するハウジング9
側のタップ穴に螺合することにより行われる。取付け板
10のネジ穴の各々はボルト12の呼び径に比べて或る
程度大きめに穿設されており、主軸1のセンタ合わせ作
業の際のハウジング9と取付け板10との相対移動を或
る程度許容する。
【0022】第2の取付け板10の下面に立設された周
壁13は、ハウジング9の貫通孔14の上端拡径部と嵌
合して大まかな位置決めを行うためのもの過ぎず、取付
け板10におけるネジ穴とボルト12との間の関係と同
様、主軸1のセンタ合わせ作業の際のハウジング9と取
付け板10との相対移動を或る程度許容する。
【0023】更に、本実施形態においては、取付け板4
における第1の測定部を形成する周壁6と、取付け板1
0における第2の測定部を形成する貫通孔11の内周面
上端部の各々が、取付け板4の貫通孔5のセンタと取付
け板10の貫通孔11のセンタ、より厳密に言えば、モ
ータシャフト3のセンタと主軸1のセンタとを一致させ
るための嵌合部として機能する。
【0024】既に述べた通り、周壁6の外周面と貫通孔
11の内周面上端部とは、共に、径が完全に一致する真
円状に形成されているので、後は、周壁6の外周面によ
って形成される真円のセンタにモータシャフト3のセン
タを合わせ、また、貫通孔11の内周面上端部によって
形成される真円のセンタに主軸1のセンタを合わせるこ
とさえできれば、周壁6の外周面と貫通孔11の内周面
上端部との嵌合により、モータシャフト3のセンタと主
軸1のセンタとを完全に一致させることができる。
【0025】そこで、次に、第1の取付け板4における
周壁6の外周面に対するモータシャフト3の位置決め作
業と第2の取付け板10における貫通孔11の内周面上
端部に対する主軸1の位置決め作業の実際的な方法につ
いて各々説明する。
【0026】図2は第1の取付け板4に対するモータシ
ャフト3の位置決め作業の概略を示す部分断面図であ
る。
【0027】まず、第1の取付け板4は、主軸モータ2
のフランジ部7に通された複数のボルト8により適当な
強さで主軸モータ2に締結しておく。また、主軸モータ
2は、その上端部両側に螺合した2つのIボルト等にワ
イヤ等を通し、主軸モータ2の軸心がほぼ垂直に立つよ
うにして、図2に示すように、クレーン等により吊り上
げておく。なお、ここで言う適当な強さとは、樹脂ハン
マあるいは銅棒等によって取付け板4の外周部を軽く叩
いたときに、その衝撃によって取付け板4が主軸モータ
2のフランジ部7に対して僅かに滑って移動する程度の
強さである。
【0028】また、モータシャフト3には適当な固定具
15と支持具16を介してダイヤルゲージ等の測定器1
7を取付け、該測定器17がモータシャフト3の軸心を
中心にして自由に公転できるようにしておく。この際、
測定器17のピックアップ18の先端を取付け板4の周
壁6の外側から押し当て、測定器17の指針を或る程度
振らせておく。
【0029】次に、ピックアップ18の先端を周壁6の
外周面に摺接させたままモータシャフト3または支持具
16を持って測定器17を公転させると、測定器17の
指針の読みが様々に変化する。これは、測定器17の公
転中心、要するに、モータシャフト3の回転中心が、周
壁6の外周面によって形成される真円のセンタと完全に
は一致していないからである。そこで、少なくとも測定
器17を1回転以上公転させ、その読みが極大または極
小となる位置を検出し、その位置に対応する第1の取付
け板4の外周部を樹脂ハンマあるいは銅棒等によって内
側に向けて軽く叩き、その部分をモータシャフト3の回
転中心に向けて僅かに接近させる。なお、測定器17の
読みが極大となった位置を叩くか極小となった位置を叩
くかは、最初にピックアップ18の先端を周壁6に押し
当てた時の状態によって異なり、もし、その時の指針の
読みがプラスであれば(最初に針を振った方向が正方向
であれば)極大となる位置、また、マイナスであれば
(最初に針を振った方向が負の方向であれば)、極小と
なる位置である。
【0030】以下、同様にして、測定器17の読みが極
大または極小となる位置の検出と、その位置に対応する
取付け板4の叩き込み作業を繰り返していくと、最終的
に、測定器17を公転させても測定器17の読みが変化
しなくなり、周壁6の外周面によって形成される真円の
センタとモータシャフト3のセンタとが厳密に一致す
る。
【0031】なお、主軸モータ2の軸心がほぼ垂直に立
つようにしてクレーン等で主軸モータ2を吊り上げてお
くのは、第1の取付け板4を水平に保持し、樹脂ハンマ
あるいは銅棒等によって叩いた時の衝撃によって取付け
板4が不用意な方向(具体的には重力が作用する方向)
に移動するのを防止するための措置である。
【0032】このようにして周壁6の真円のセンタとモ
ータシャフト3のセンタとを厳密に一致させた後、固定
具15,支持具16,測定器17を取り外し、主軸モー
タ2のフランジ部7に通された複数のボルト8を強固に
締め付け、第1の取付け板4と主軸モータ2のフランジ
部7とを完全に固着し、取付け板4とフランジ部7との
重合部を貫く孔を2カ所以上に穿設して、その各々にノ
ックピン19を打ち込む。なお、孔の穿設およびノック
ピン19の打ち込みに際しては図2の姿勢では不都合な
場合もあるので、適宜、主軸モータ2をクレーン等から
取り外し、作業台に横倒しにする等の措置が必要であ
る。
【0033】ノックピン19は機械の運転中に生じる振
動によって取付け板4とフランジ部7との間に位置ずれ
が生じるのを防止し、更に、フランジ部7から取付け板
4を取り外すといった大掛かりな分解作業を行った場合
の再組み立て作業を容易にする。つまり、再組み立て作
業を行う場合には、前述したようなセンタ位置合わせの
ための測定および調整作業は必要なく、単に、ノックピ
ン19をガイドにしてフランジ部7と取付け板4との位
置決め作業を行えば済むということである。
【0034】図3は第2の取付け板10に対する主軸1
の位置決め作業の概略を示す部分断面図である。
【0035】なお、図3では、ハウジング9の外周部を
支える円筒形の載置用治具20の上にハウジング9を載
せて取付け板10を水平に保持した状態で位置決め作業
を行う場合の例について示しているが、取付け板10を
水平に保持する理由は、前記と同様、取付け板10が衝
撃によって不用意な方向に移動するのを防止するためで
ある。
【0036】まず、作業に先立ち、第2の取付け板10
は、取付け板10のネジ穴に通した複数のボルト12に
より適当な強さでハウジング9に締結しておく。ここで
言う適当な強さとは、樹脂ハンマあるいは銅棒等によっ
て取付け板10の外周部を軽く叩いたときに、該取付け
板10がハウジング9の上端面に対して僅かに滑って移
動する程度の強さである。
【0037】また、主軸1には適当な支持具21を介し
てダイヤルゲージ等の測定器17を取付け、該測定器1
7が主軸1の軸心を中心にして自由に公転できるように
しておく。この際、測定器17のピックアップ18の先
端を取付け板10における貫通孔11の内周面上端部の
内側から押し当て、測定器17の指針を或る程度振らせ
ておく。
【0038】以下前記と同様にして、ピックアップ18
の先端を貫通孔11の内周面上端部に摺接させたまま測
定器17を公転させ、測定器17の指針の読みを調べな
がら第2の取付け板10の外周部の適宜位置を樹脂ハン
マあるいは銅棒等によって軽く叩きながら、主軸1と貫
通孔11の内周面上端部との間のセンタ合わせを行い、
最終的に、支持具21,測定器17を取り外して、取付
け板10に通された複数のボルト12を強固に締め付
け、第2の取付け板10と主軸1側のハウジング9とを
完全に固着し、取付け板10とハウジング9との重合部
を貫く孔を2カ所以上に穿設して、その各々にノックピ
ン22を打ち込む。このノックピン22には、取付け板
10とハウジング9との間の位置ずれ防止、および、再
組み立て作業の容易化の意味がある。
【0039】そして、最終的に、図1に示すように、主
軸1とモータシャフト3との間にキーまたはボス&セレ
ーション等を備えたソケット23を介装し、ハウジング
9側の第2の取付け板10に第1の取付け板4を重ねる
ようにして、周壁6の外周面と貫通孔11の内周面上端
部とを嵌合させると、モータシャフト3のセンタと主軸
1のセンタとが完全に一致する。
【0040】なお、第1の取付け板4と第2の取付け板
10との最終的な固着作業は、図1に示す通り、第1の
取付け板4に周上等配されたネジ穴に通された複数のボ
ルト24を各々の位置に対応する第2の取付け板10の
タップ穴に螺合することにより行われる。
【0041】以上に述べた実施形態においては、周壁6
の外周面の真円によって形成される第1の測定部を基準
にして第1の取付け板4とモータシャフト3とのセンタ
合わせを行うと共に、貫通孔11の内周面上端部の真円
によって形成される第2の測定部を基準にして第2の取
付け板10と主軸1とのセンタ合わせを行い、更に、第
1の測定部となる周壁6の外周面と第2の測定部となる
貫通孔11の内周面上端部とをそのまま嵌合部として利
用して、第1の取付け板4と第2の取付け板10とのセ
ンタ合わせを行うようにしているので、モータシャフト
3と主軸1とのセンタ合わせを極めて厳密な精度、例え
ば、1ミクロン〜10ミクロン程度の公差範囲内で実施
することができる。
【0042】これは、加工部(周壁6の外周面および貫
通孔11の内周面上端部)と、センタ合わせのための測
定部(周壁6の外周面および貫通孔11の内周面上端
部)と、嵌合部(周壁6の外周面および貫通孔11の内
周面上端部)の三者が完全に一体化しているからであ
る。
【0043】また、第1の取付け板4の貫通孔5を周壁
6の外周面と同心円状の真円に形成した場合では、貫通
孔5の内周面を第1の測定部として図3と同様の方法で
第1の取付け板4とモータシャフト3とのセンタ合わせ
を行うことも可能であるが、測定部となる貫通孔5の内
周面と嵌合部となる周壁6の外周面の加工が別工程の加
工によって行われることになるので、周壁6の外周面に
よって形成される真円のセンタと貫通孔5の内周面によ
って形成される真円のセンタとの間に或る程度の誤差が
生じる可能性があり、最終的なセンタ合わせの精度も、
前述した実施形態に比べると或る程度は劣る。
【0044】次に、第1,第2の取付け板を利用して行
う最も簡単なセンタ合わせの方法について簡単に説明す
る。
【0045】まず、主軸モータのフランジ部7に通され
たボルト8を螺合するためのタップ穴を備えた第1の取
付け板(図示せず)と、ボルト12を通すための沈め穴
付きのネジ穴を備えた第2の取付け板(図示せず)とを
用意する。いずれも貫通孔5および貫通孔11に相当す
る部分は未加工で構わない。
【0046】次に、この第1の取付け板と第2の取付け
板とを重ね合わせてクランプ等で固定し、ドリリングお
よびリーマ作業等により両者を貫通する孔を2カ所以上
に穿設し、その各々にプレート固定用のノックピンを打
ち込んで、第1の取付け板と第2の取付け板との間に位
置ずれが生じないように両者を固定する。無論、2カ所
以上の孔は、貫通孔5および貫通孔11に相当する部分
よりも外側に穿設し、かつ、タップ穴や沈め穴付きのネ
ジ穴の位置を避けなければならない。なお、前述のクラ
ンプはこの段階で取り外して構わない。
【0047】次に、プレート固定用のノックピンによっ
て一体化されている第1の取付け板と第2の取付け板に
対し、その中央部に、貫通孔5および貫通孔11に相当
する孔を穿設する。一体加工であるから、結果的に、貫
通孔5および貫通孔11に相当する孔の内径や形状およ
び穿設位置は完全に一致する。更に、必要に応じて、貫
通孔5および貫通孔11に相当する孔の内周面に対し、
内筒研削やジググラインダー等による仕上げ加工を施
す。無論、貫通孔5および貫通孔11に相当する孔に対
する加工は一連の通し加工によって連続的に行う。
【0048】そして、加工終了後、第1の取付け板と第
2の取付け板とを分割し、第1の取付け板を主軸モータ
2のフランジ部7に、また、第2の取付け板をハウジン
グ9に、各々ボルト8およびボルト12により適当な強
さで締結する。
【0049】そして、図3に示したのと同じ方法によ
り、モータシャフト3のセンタと第1の取付け板の孔
(貫通孔5に相当する孔)との間のセンタ合わせを行
い、また、同様にして主軸1のセンタと第2の取付け板
の孔(貫通孔11に相当する孔)との間のセンタ合わせ
を行い、その後、図1から図3で詳述した実施形態と同
様にして、ノックピン19やノックピン22の取り付け
作業を行う。
【0050】図1から図3で詳述した実施形態と相違す
るのは、第1の取付け板と第2の取付け板との最終的な
センタ合わせ、つまり、モータシャフト3と主軸1との
心出し作業を、最初に用いたプレート固定用のノックピ
ンで行う点である。
【0051】この場合、第1の測定部は貫通孔5に相当
する孔、第2の測定部は貫通孔11に相当する孔であ
り、また、第1の取付け板と第2の取付け板との嵌合部
となるのはプレート固定用のノックピンであるから、セ
ンタ合わせのための測定部(貫通孔5に相当する孔およ
び貫通孔11に相当する孔)と、嵌合部(プレート固定
用のノックピン)とは別の部分となるが、プレート固定
用のノックピンによって、第1の測定部となる貫通孔5
に相当する孔のセンタと第2の測定部となる貫通孔11
に相当する孔のセンタとが厳密に位置決めされるので、
モータシャフト3と主軸1とのセンタ合わせの精度は、
最初に説明した実施形態の場合と同様、例えば、1ミク
ロン〜10ミクロン程度の公差範囲内で達成することが
できる。
【0052】図1に示す通り、主軸1とモータシャフト
3との接合部はハウジング9の貫通孔14によって外部
から完全に密閉された構造となるため、主軸1とモータ
シャフト3との相互関係において直接的な測定作業を行
いながら心出し作業を行うことは不可能であるが、以上
に述べた各実施形態によれば、主軸1とモータシャフト
3とを分離したまま、取付け板4に対するモータシャフ
ト3の心出し作業と取付け板10に対する主軸1の心出
し作業とを独立させて十分な作業スペースを利用して心
出し作業を行うことができ、しかも、取付け板4と取付
け板10とを最終工程で組み合わせるだけで主軸1とモ
ータシャフト3の軸心を完全に一致させることができ
る。
【0053】従って、主軸等の機械側の軸とモータシャ
フト3との接合部が完全に密閉されるような構造、また
は、機械の構造自体が複雑であって、そのままでは心出
し作業に必要とされる十分な作業スペースが確保できな
いといったような場合であっても、機械側の軸とモータ
シャフト3との間のセンタ合わせ作業を容易かつ適確に
実施することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、機械側の軸とモータシ
ャフトとの間の心出し作業を機械の構造に関わりなく精
密に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の心出し構造を工作機械の主軸と主軸モ
ータとの間の結合に適用した場合の一実施形態示す側断
面図である。
【図2】同実施形態における主軸モータと第1の取付け
板との間の心出し方法の概要を示す図である。
【図3】同実施形態における主軸と第2の取付け板との
間の心出し方法の概要を示す図である。
【符号の説明】
1 工作機械の主軸(機械側の軸) 2 主軸モータ(モータ) 3 モータシャフト 4 第1の取付け板 5 貫通孔 6 周壁 7 フランジ部 8 ボルト 9 ハウジング 10 第2の取付け板 11 貫通孔 12 ボルト 13 周壁 14 貫通孔 15 固定具 16 支持具 17 測定器 18 ピックアップ 19 ノックピン 20 載置用治具 21 支持具 22 ノックピン 23 ソケット 24 ボルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中澤 康之 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580 番地 ファナック株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭63−205486(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1,第2の取付け板は、各々中央部に
    穿設した貫通孔を有し、各貫通孔のセンタを一致させて
    互いに嵌合する嵌合部を備え、 第1の取付け板の貫通孔のセンタとモータシャフトのセ
    ンタとを一致させて前記第1の取付け板とモータとが固
    着され、 前記第2の取付け板の貫通孔のセンタと機械側の軸とを
    一致させて前記第2の取付け板と機械側の軸のハウジン
    グとが固着され、 前記第1の取付け板と第2の取付け板を前記嵌合部によ
    り嵌合して機械側の軸のセンタとモータシャフトのセン
    タとを一致させることを特徴とする機械側の軸とモータ
    シャフト間の心出し構造。
JP12471097A 1997-04-30 1997-04-30 機械側の軸とモータシャフト間の心出し構造 Expired - Lifetime JP3335550B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12471097A JP3335550B2 (ja) 1997-04-30 1997-04-30 機械側の軸とモータシャフト間の心出し構造
PCT/JP1998/001993 WO1998049764A1 (fr) 1997-04-30 1998-04-30 Structure pour centrage entre un arbre machine et un arbre moteur
US09/202,676 US6209212B1 (en) 1997-04-30 1998-04-30 Centering structure between machine-side spindle and motor shaft and method of using same
EP98917751A EP0911947B1 (en) 1997-04-30 1998-04-30 Structure for centering between machine shaft and motor shaft

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12471097A JP3335550B2 (ja) 1997-04-30 1997-04-30 機械側の軸とモータシャフト間の心出し構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10309055A JPH10309055A (ja) 1998-11-17
JP3335550B2 true JP3335550B2 (ja) 2002-10-21

Family

ID=14892197

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12471097A Expired - Lifetime JP3335550B2 (ja) 1997-04-30 1997-04-30 機械側の軸とモータシャフト間の心出し構造

Country Status (4)

Country Link
US (1) US6209212B1 (ja)
EP (1) EP0911947B1 (ja)
JP (1) JP3335550B2 (ja)
WO (1) WO1998049764A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005011528A1 (de) * 2005-03-10 2006-09-14 Centa-Antriebe Kirschey Gmbh Vorrichtung zur Montage eines Motor getriebenen Aggregats am Schwungradgehäuse des Motors
CN102967288A (zh) * 2012-11-20 2013-03-13 无锡麦铁精密机械制造有限公司 一种轴套的涨紧装置
CN103424058B (zh) * 2013-08-10 2016-02-10 宁波恒力汽配轴承有限公司 一种轴承套内孔测量装置
CN104589222A (zh) * 2015-01-15 2015-05-06 马宁 一种抛丸机用电机安装基座
US11255654B2 (en) * 2018-08-23 2022-02-22 Big Daishowa Co., Ltd. Misalignment determining device
CN112729076B (zh) * 2020-11-27 2022-04-08 成都飞机工业(集团)有限责任公司 孔的垂直度检测辅助工具以及孔的垂直度检测方法
CN115990775B (zh) * 2023-01-16 2024-04-05 宁波海天精工股份有限公司 一种钻攻中心高速主轴装配精度调整方法

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3667128A (en) * 1969-06-23 1972-06-06 Brown & Root Method and apparatus for connecting pipelines
USRE31444E (en) * 1980-10-31 1983-11-15 Two-phase transformer and welding circuit therefor
JPS63210548A (ja) 1987-02-27 1988-09-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd インバ−タ駆動能力可変型空気調和機の運転方法
JPS63216605A (ja) 1987-03-02 1988-09-08 Ooshiyan Mach:Kk 偏心加工装置
JPS645750A (en) 1987-06-29 1989-01-10 Toshiba Corp Work installing jig
US4951003A (en) 1988-06-03 1990-08-21 U.S. Philips Corp. Differential transconductance circuit
DE3835233A1 (de) 1988-10-15 1990-04-19 Hsm Pressen Gmbh Elektro-hydraulische motor-pumpeneinheit
US5199182A (en) * 1992-06-09 1993-04-06 Fowler James L Shaft alignment device
JPH066956A (ja) 1992-06-17 1994-01-14 Daishin:Kk 発動発電機
JPH06162730A (ja) 1992-11-16 1994-06-10 Fujitsu Ltd シャフトの位置決め構造及び位置決め方法
US5514952A (en) * 1993-06-30 1996-05-07 Simmonds Precision Products Inc. Monitoring apparatus for rotating equipment dynamics for slow checking of alignment using plural angled elements
JP3687685B2 (ja) 1994-07-01 2005-08-24 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 増速機装置
DE69530892T2 (de) * 1994-07-26 2004-02-26 Black & Decker Inc., Newark Kraftwerkzeug mit modularem Antriebssystem und Verfahren zur Montage des modularen Antriebssystems
JPH08141803A (ja) 1994-11-18 1996-06-04 Ikegai Corp 工作機械の主軸軸受装置
JPH08149740A (ja) 1994-11-21 1996-06-07 Fanuc Ltd 電動機のステータ組体
JPH09117089A (ja) 1995-10-20 1997-05-02 Sawafuji Electric Co Ltd モータ
JP3401776B2 (ja) 1995-11-29 2003-04-28 株式会社安川電機 産業用ロボット

Also Published As

Publication number Publication date
WO1998049764A1 (fr) 1998-11-05
JPH10309055A (ja) 1998-11-17
EP0911947A4 (en) 2004-04-14
US6209212B1 (en) 2001-04-03
EP0911947A1 (en) 1999-04-28
EP0911947B1 (en) 2012-02-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6691130B2 (ja) プログラム制御の工作機械のためのスピンドル装置
JP3335550B2 (ja) 機械側の軸とモータシャフト間の心出し構造
CN105171073A (zh) 一种数控铣床
CN114264413A (zh) 一种高精度一体化激光去重自动平衡装置及方法
CN104646938B (zh) 显微镜变倍补偿镜座的加工方法
CN220120005U (zh) 一种曲轴生产用的弯曲度检测治具
CN111375800B (zh) 一种轴承座周向斜孔加工用装置
JP4175793B2 (ja) 主軸先端面のスペーサ取着用ネジ孔加工方法及びスペーサ取着方法
CN201304567Y (zh) 一种几何中心与回转中心重合的轮辐加工设备
CN110900493A (zh) 一种立式动平衡工装
CN113311330B (zh) 新能源电驱动动力总成堵转测试系统
CN114888594A (zh) 薄壁回转件的辅助智能找正平台及方法
US5583845A (en) Glass blank disc centering device
JP5991144B2 (ja) ねじ研削盤の研削スピンドル
CN217775597U (zh) 一种车床加尾座中心高找正装置
CN220178693U (zh) 一种偏心轮加工夹具
CN114888745B (zh) 避免零点快换子母盘安装误差环形件装夹找正方法及系统
CN215659003U (zh) 一种配油轴自定心夹紧钻深孔工装
CN219617200U (zh) 一种联轴器加工定位机构
CN218194766U (zh) 一种自动定位夹具
JP2002292534A (ja) 主軸ユニット及びその芯出し方法
CN114700806B (zh) 一种用于蜗杆砂轮磨齿机工件轴的动态特性测量装置
JP2005022006A (ja) 自動ねじ締め装置
JP3081301B2 (ja) 穴加工専用機の芯出し方法
CN110814363B (zh) 一种曲轴平衡扇板的加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010327

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070802

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080802

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090802

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100802

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110802

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110802

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120802

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120802

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130802

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term