JP3334445B2 - 水溶性固形描画材 - Google Patents
水溶性固形描画材Info
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Description
画面に描画後、描画跡に水を含む筆で加筆する事によ
り、水彩絵の具のような描画面が得られる水溶性固形描
画材に関する。
開平3−153778号公報に開示された水溶性結合
材、滑剤、顔料、界面活性剤を主剤として使用し、該滑
剤の少なくとも一部としてポリエチレングリコールを含
有することを特徴とする水彩色鉛筆芯や、特開昭63−
199775号公報に開示された常温で固形のワックス
類、HLB価10以上の非イオン系界面活性剤及びヒド
ロキシル価80以上のワックス類からなる基剤に着色料
を配合して成ることを特徴とする水溶性固形描画材など
がある。
3−153778号公報に開示された水彩色鉛筆芯は、
画用紙に描画後、水を含む筆で加筆したとき溶解した描
画材の伸びが悪く、画用紙に浸透したりして描画面が斑
になるという問題があった。また、特開昭63−199
775号公報に開示された水溶性固形描画材は、水溶け
の速度が遅く、溶解した描画材の伸びが悪いという問題
があつた。
クスと、ポリオキシエチレンアルキルエーテルと、HL
Bが3〜6の常温固体のグリセリン脂肪酸エステル及び
/又はポリグリセリン脂肪酸エステルとから少なくとも
なる水溶性固形描画材を要旨とするものである。
る顔料は、着色材として使用するものであって、従来公
知の、カーボンブラック、酸化チタン、鉄黒、群青、弁
柄、酸化亜鉛、フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン、ワッチングレッド、カーミン6B、ハンザイ
エロー等の無機顔料、有機顔料を問わず使用可能であっ
て、単独又は2種以上混合して使用できる。その、使用
量は、顔料の種類によって大きく異なるが、発色性並び
に描画性を考慮すれば水溶性固形描画材全量に対して3
〜40重量%が好ましい。
用するものであって、蜜ろう、鯨ろう、虫白ろう等の動
物系ワックス、キャンデリラワックス、カルナバワック
ス、木ろう等の植物系ワックス、モンタンワックス、オ
ゾケライト等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス、
マイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックスとい
った天然ワックスや、フィッシャートロプシュワック
ス、低分子量ポリエチレン及びこれらの誘導体、モンタ
ンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリ
ンワックスの各々の誘導体、セチルアルコール、ステア
リン酸、ポリエチレングリコールステアレート、カスタ
ーワックス等の合成ワックス等が挙げられる。これらの
ワックスは、単独又は2種以上適宜混合しても使用でき
る。その使用量は、水溶性固形描画材全量に対して5〜
50重量%が好ましい。但し、石油系ワックス、低分子
量ポリエチレン及びこれらの誘導体は、一部の無機顔料
と併用した場合、部分的に凝集を起こすこともあるの
で、このような凝集の発生しないよう適宜組み合わせる
ことが必要である。
固形描画材を水溶化するために使用するものであって、
具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポ
リオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチ
レンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエ
ーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオ
キシエチレンアラキニルエーテル、ポリオキシエチレン
ベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンカルナウビルエ
ーテル、ポリオキシエチレンセリルエーテル、ポリオキ
シエチレンモンタニルエーテル、ポリオキシエチレンミ
リシルエーテル等が挙げられる。各々のポリオキシエチ
レンのモル数は、吸湿と可溶化のバランスから20〜5
0モル位が好ましく、アルキル基の炭素数も吸湿と可溶
化のバランスより16〜22が好ましい。このポリオキ
シエチレンアルキルエーテルは、単独又は2種以上適宜
混合して使用できる。その使用量は、水溶性固形描画材
全量に対して10〜40重量%が好ましい。これは、1
0重量%より少ないとその効果が充分に得られない場合
があり、また、40重量%より多いと描画材表面にベト
ツキが発生し易くなる為である。
体のグリセリン脂肪酸エステル及びポリグリセリン脂肪
酸エステルは、固形描画材の水溶け時の伸びを良好にす
る為に使用するもので、具体的にはグリセリンモノミリ
ステート(HLB3.5)、グリセリンモノステアレー
ト(HLB4.0)、グリセリンモノイソステアレート
(HLB4.0)、グリセリンモノパルミテート(HL
B4.3)、グリセリンモノオレート(HLB4.
3)、グリセリンモノリノレート(HLB4.2)、グ
リセリンモノベヘネート(4.2)、グリセリンモノ1
2−ヒドロキシステアレート(HLB3.4)、グリセ
リンモノラウレート(HLB5.4)、ジグリセリルモ
ノステアレート(HLB5.0)、ジグリセリルモノオ
レート(HLB5.5)、ジグリセリルモノイソステア
レート(HLB5.5)、テトラグリセリルモノステア
レート(HLB6.0)、テトラグリセリルモノオレー
ト(HLB6.0)、デカグリセリルペンタステアレー
ト(HLB3.5)、デカグリセリルペンタオレート
(HLB3.5)、デカグリセリルペンタイソステアレ
ート(HLB3.5)等が挙げられる。HLBが3未満
の物質を用いた場合、固形描画材の水溶性を低下させた
り、水溶け時に顔料の分散不良が発生したりする。ま
た、HLBが6より大きい物質を用いた場合、水溶け時
に画用紙などの紙に浸透しやすくなるという問題が発生
する。これらの物質は、単独又は2種以上混合して使用
できる。その使用量は、水溶性固形描画材全量に対して
0.8〜8.0重量%が好ましい。これは、0.8重量
%より少ないとその効果が充分に得られない場合があ
り、また、8.0重量%より多いと固形描画材の水溶性
を低下させる為である。
剤若しくは充填剤として従来公知のマイカ、クレー、カ
オリン、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、硫酸バリウ
ム等の体質顔料を水溶性固形描画材全量に対して5〜5
0重量%用いたり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リ塩化ビニル等の樹脂を用いたりすることもできる。
を加熱撹拌混合し、また必要に応じてニーダー、ロール
ミル等の混練機で混練し、これを冷却し粉砕ペレット化
し、このペレットを、射出・圧入若しくは押し出し成形
機を用いて成形し得る。
キシエチレンアルキルエーテルは水溶性固形描画材を水
溶性化する為の親水性界面活性剤であり、これに対し
て、HLBが3〜6の常温固体のグリセリン脂肪酸エス
テル及びポリグリセリン脂肪酸エステルは、親油性界面
活性剤の乳化・分散剤である。このように特定の親水性
界面活性剤と特定の親油性界面活性剤の乳化・分散剤を
併用したので、本発明に係る水溶性固形描画材は、水溶
け時に画用紙等への浸透を抑え、かつ、水溶け時の顔料
などの分散を良好にする。故に水溶け時の伸びが良く、
かつ、水溶け時の顔料分散が速く発色が鮮やかで水溶性
の良好な水溶性固形描画材が得られる。
ングベルトで冷却し、粉砕してペレット化する。このペ
レットをプランジャー方式の押出し成形機を用い、50
℃で直径7.5mmの円柱状に押し出し、冷却後、長さ
120mmに切断して水溶性固形描画材を得た。
得た。
得た。
得た。
得た。
得た。
B4.0)を除いた他は、実施例1と同様になして水溶
性固形描画材を得た。
5.4)の代わりにポリグリセリルポリリシノレート
(HLB0.5)を用いた他は、実施例2と同様になし
て水溶性固形描画材を得た。
レート(HLB3.4)の代わりにヘキサグリセリルモ
ノステアレート(HLB9.0)を用いた他は、実施例
3と同様になして水溶性固形描画材を得た。
4.3)及びグリセリンモノリノレート(HL4.2)
の代わりにソルビタンモノオレート(HLB4.3)を
用いた他は、実施例4と同様になして水溶性固形描画材
を得た。
6.0)の代わりにポリオキシエチレン(4)モノステ
アレート(HLB6.5)を用いた他は、実施例5と同
様になして水溶性固形描画材を得た。
れた水溶性固形描画材を用いて、水溶け性試験、伸び試
験を行なった。結果を表1に示す。
を用い、塗布圧300g±100gで幅2cm、長さ5
cmの区間に塗布する。水を含ませた絵筆(10号画
筆、ぺんてる(株)製)を用い幅2cmの描画跡に対し
て上下に3cmづつの区間を3往復させる。画用紙を乾
燥した後、カラーコンピューター(Model SM−
4、スガ試験機(株)製)にて、各部分のY値を測定
し、下記式にしたがって水溶け率を算出した。 A:描画した部分中、上記絵筆でなぞり、溶解した部分
のY値。 B:描画した部分中、上記絵筆でなぞっていない部分の
Y値。 C:画用紙自体のY値。 水溶け率=((C−B)/(C−A))×100
(%) 尚、水溶け率は、値が大きい程水溶け性がよい事を示
す。
い、塗布圧300g±100gで3×3cmの区間に縦
横1回づつ塗布する。この描画跡を水を含ませた絵筆
(10号画筆、ぺんてる(株)製)を用いて塗布部を上
下に3往復させた後、上下に幅3cm±1cm間でふで
を上下させながら塗布部より右に20cm移動させる。
試験後、色の伸び具合を目視評価した。 ◎:最後まで色が濃く伸びが非常に良好 ○:色が少々薄くなるが伸びが良好 △:色が薄くなり伸びが悪い ×:色が画用紙に浸透する
る水溶性固形描画材は、水を含ませた筆にて描画跡をな
ぞったときの色の伸びが良く、また色を伸ばしたときの
顔料分散が速く発色が鮮やかである。即ち、水溶け性に
優れている。
Claims (1)
- 【請求項1】 顔料と、ワックスと、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテルと、HLBが3〜6の常温固体のグ
リセリン脂肪酸エステル及び/又はポリグリセリン脂肪
酸エステルとから少なくともなる水溶性固形描画材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24554695A JP3334445B2 (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 水溶性固形描画材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24554695A JP3334445B2 (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 水溶性固形描画材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0967542A JPH0967542A (ja) | 1997-03-11 |
JP3334445B2 true JP3334445B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=17135314
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24554695A Expired - Fee Related JP3334445B2 (ja) | 1995-08-30 | 1995-08-30 | 水溶性固形描画材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3334445B2 (ja) |
-
1995
- 1995-08-30 JP JP24554695A patent/JP3334445B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0967542A (ja) | 1997-03-11 |
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