JP3329516B2 - 船舶用推進機のトリム・チルト装置 - Google Patents

船舶用推進機のトリム・チルト装置

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JP3329516B2 JP16599793A JP16599793A JP3329516B2 JP 3329516 B2 JP3329516 B2 JP 3329516B2 JP 16599793 A JP16599793 A JP 16599793A JP 16599793 A JP16599793 A JP 16599793A JP 3329516 B2 JP3329516 B2 JP 3329516B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Actuator (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、船外機や船内外機等
に用いられて好適な船舶用推進機のトリム・チルト装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】船舶用推進機、例えば船外機に用いられ
るトリム・チルト装置は、船体と、この船体に傾動可能
に支持された船外機との間にシリンダ装置を配設し、こ
のシリンダ装置の伸縮により船外機をトリム動作及びチ
ルト動作させている。
【0003】従来、特公昭61-45599号公報に記載された
船外機のパワートリム・チルト装置が提案されている。
この従来例は、油圧シリンダ内に、連結スリーブを介し
て直列に一体結合された複数のトリムピストンを配置
し、上記連結スリーブ内にチルトピストンを配設したも
のであり、複数のトリムピストンにより大きなトリムア
ップ力を発生させている。また、油圧シリンダが1本で
あり、チルトピストンがトリムピストン組立体(連結ス
リーブ)内に配設されたので、トリム・チルト装置を小
型化できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、航走中に船
外機が流体等に衝突したり、水中の障害物例えば暗礁等
に乗り上げたときに、その衝突エネルギを吸収する必要
があるが、この吸収は、船外機をチルト領域まで傾動さ
せることにより実施される。しかし、上述の公報記載の
従来例では、チルトピストンが連結スリーブ内にあって
小径に形成されているため、受圧面積が小さく、内部室
の圧力が高くなり、スリーブの板厚が増したり、高いシ
ール性能が要求される。
【0005】連結スリーブを大径にしてチルトピストン
も大径化すると、トリムアップ力を大きくするために油
圧シリンダを大径化させなければならず、装置が大型化
してしまう。
【0006】この発明は、上述の事情を考慮してなされ
たものであり、装置が小型であっても衝撃吸収性を損な
うことなく、大きなトリムアップ力を発生できる船舶用
推進機のトリム・チルト装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、船体とこの
船体に傾動自在に支持された船舶用推進機との間にシリ
ンダ装置が配置され、このシリンダ装置により上記船舶
用推進機をトリム作動及びチルト作動させる船舶用推進
機のトリム・チルト装置において、前記シリンダ装置
は、船体と船舶用推進機の一方に連結されるシリンダハ
ウジングと、一端をシリンダハウジングに収容され、他
端をシリンダハウジングから突出するシリンダと、シリ
ンダのシリンダハウジングへの挿入端に固定され、シリ
ンダハウジングに設けられた大径油室内に摺動自在に収
容され、該大径油室をシリンダを収容しない側のアップ
室と、シリンダを収容する側の大径ダウン室に区画する
トリムピストンと、シリンダに設けられた小径油室内の
一端側に摺動自在に収容され、該小径油室の一部をシリ
ンダの一端側において前記大径油室のアップ室と連通す
るアップ室とするように区画するチルトピストンと、シ
リンダに設けられた小径油室内の他端側にチルトピスト
ンに隣接して摺動自在に収容され、該小径油室の他部を
シリンダの他端側において小径ダウン室とするように区
画し、かつ緩衝バルブが設置された緩衝ピストンと、一
端をシリンダの小径ダウン室に挿入され、その挿入端に
緩衝ピストンを固定され、他端をシリンダから突出し、
船体と船舶用推進機の他方に連結されるピストンロッド
とを有して構成され、前記シリンダハウジングのアップ
室と前記シリンダのアップ室に、作動流体供給ポンプを
連通可能にする油路を、シリンダハウジングに延在し、
前記シリンダハウジングの大径ダウン室に、作動流体供
給ポンプを連通可能にする油路を、シリンダハウジング
に延在し、前記シリンダの小径ダウン室に、作動流体供
給ポンプを連通可能にする油路を、シリンダハウジン
グ、該シリンダハウジングに植設されてピストンロッド
に挿入されるガイドロッド、及びピストンロッドに延在
してなるようにしたものである。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、この発明に係る船舶用推進機のトリム
・チルト装置の一実施例が適用された船外機のトリム・
チルト装置を示し、(A)がフルトリムダウン状態を、
(B)がフルチルトアップ状態をそれぞれ示す断面図で
ある。図2は、図1のトリム・チルト装置を示し、
(A)がトリムアップ状態を、(B)が流木等に衝突し
た状態を示す断面図である。図3は、図1及び図2のト
リム・チルト装置が配設された船外機を示す側面図であ
る。
【0012】図3に示すように、船外機1は、プロペラ
2を備えた推進ユニット3上に、カウリング5にて覆わ
れたエンジン4を搭載して構成される。この船外機1
は、船体6に固定された取付ブラケット7によって、船
体6に対し傾動自在に支持される。船外機1のプロペラ
2がエンジン4により正逆方向に回転されることによ
り、船体6が前進あるいは後進する。
【0013】上記船外機1と取付ブラケット7との間に
トリム・チルト装置10のシリンダ装置11が配設さ
れ、このシリンダ装置11の伸縮により、船外機1をト
リム作動及びチルト作動させる。トリム作動は、高速航
走中にスクリューの推力に抗して船外機を傾動させ、船
体の航走姿勢を変化させるものである。また、チルト作
動は、停船中に、船外機の自重に抗して船外機を傾動さ
せるものである。
【0014】図1(A)に示すように、シリンダ装置1
1は、作動油切換装置12を介して作動油供給ポンプ1
3及びドレンタンク14に連結される。上記作動油切換
装置12は方向切換弁15を有し、この方向切換弁15
は、スリーブ16内にスプール17を収容し、スリーブ
16の両端部にチェック弁18及び19を設置して構成
される。スリーブ16内は、スプール17によりアップ
側弁室20A及びダウン側弁室20Bに区画される。ま
た、チェック弁18及び19は、スプール17の押圧子
20に押圧されて開弁可能に設けられる。
【0015】作動油供給ポンプ13は、電動モータ21
により正逆方向に回転駆動される。この作動油供給ポン
プ13には、2本のポンプ給排管22及び23が接続さ
れ、このうちポンプ給排管22がチェック弁24を介し
てドレンタンク14に連結されるとともに、方向切換弁
15のアップ側弁室20Aに連結される。また、ポンプ
給排管23は、チェック弁25を介してドレンタンク1
4に連結されるとともに、方向切換弁15のダウン側弁
室20Bに連結される。
【0016】方向切換弁15のチェック弁18は切換装
置給排管26に連結され、この切換装置給排管26にア
ップブロー弁27を介してドレンタンク14が連結され
る。また、方向切換弁15のチェック弁19は切換装置
給排管28に連結され、この切換装置給排管28にサー
マルブロー弁29を介してドレンタンク14が連結され
る。尚、ポンプ給排管23には、方向切換弁15の上流
側にダウンブロー弁30が配設される。
【0017】従って、作動油供給ポンプ13の正転時に
は、図1(A)の実線矢印に示すように、チェック弁2
5を介してドレンタンク14からポンプ給排管22へ向
かって作動油が流れ、この作動油は方向切換弁15のア
ップ側弁室20A内に至る。このとき、チェック弁18
が油圧によって開弁して、切換装置給排管26へ作動油
が流れるとともに、スプール17の押圧子20に押圧さ
れてチェック弁19も開弁し、シリンダ装置11から切
換装置給排管28へ戻った作動油は、ポンプ給排管23
を経て作動油供給ポンプ13へ導かれる。
【0018】また、作動油供給ポンプ13の逆転時に
は、図1(A)の破線矢印に示すように、チェック弁2
4を介してドレンタンク14内の作動油が作動油供給ポ
ンプ13へ流れ、方向切換弁15のダウン側弁室20B
内へ至る。方向切換弁15のチェック弁19が油圧によ
り開弁されて、作動油が切換装置給排管28へ導かれる
とともに、方向切換弁15のチェック弁19も押圧子2
0に押圧されて開弁し、シリンダ装置11から戻った作
動油が、切換装置給排管26、アップ側弁室20A及び
ポンプ給排管22を経て作動油供給ポンプ13へ導かれ
る。
【0019】さて、上記シリンダ装置11は、シリンダ
31及びシリンダハウジング32を備えてなるシリンダ
ユニット33と、上記シリンダ31に固着されたトリム
ピストン34と、上記シリンダ31内に液密に摺動自在
に収容されたチルトピストン35と、上記シリンダ31
に液密に摺動自在に収容されてピストンロッド36に固
定された緩衝ピストン37と、を有して構成される。シ
リンダユニット33のシリンダハウジング32における
基端に基端連結部38が形成され、ピストンロッド36
の先端に先端連結部39が形成される。これらの基端連
結部38と先端連結部39とのいずれか一方が船外機1
に、他方が取付ブラケット7にそれぞれ連結される。
【0020】上記シリンダ31の基端部にトリムピスト
ン34がねじ結合等により結合され、このトリムピスト
ン34は、シリンダハウジング32内を液密に摺動自在
に収容される。シリンダハウジング32にはストッパキ
ャップ40が装着される。シリンダ31の外周面の一部
は、このストップキャップ40によって液密に摺動自在
に構成される。トリムピストン34は、シリンダハウジ
ング32のストッパ41及び上記ストッパキャップ40
に当接する範囲(トリムストロークL1 ;図2)で往復
移動し、従って、シリンダ31も上記範囲を往復移動す
る。シリンダ31がこの範囲を往復移動することによ
り、このシリンダ31はシリンダハウジング32から突
出可能に設けられる。
【0021】シリンダハウジング32にはサポートボル
ト42が装着され、このサポートボルト42にガイドロ
ッド43が螺合される。このガイドロッド43は、シリ
ンダ31内へ向かって立設され、ピストンロッド36の
中空部48(後述)内まで延在する。このガイドロッド
43は、中空部43Aを備える中空形状に形成される。
また、シリンダ31及びストッパキャップ40間にはベ
ローズ44が装架されて、シリンダ31がストッパキャ
ップ40に摺動する摺動面が保護される。
【0022】上記チルトピストン35及び緩衝ピストン
37は、ガイドロッド43に貫通されて、このガイドロ
ッド43の外周面を液密に摺動する。このうち、チルト
ピストン35は、トリムピストン34の当接部44に当
接可能に設けられる。これらのトリムピストン34、チ
ルトピストン35、緩衝ピストン35により、シリンダ
31及びシリンダハウジング32に囲まれたシリンダユ
ニット33内が、アップ室45及びメインダウン室46
(小径ダウン室)に区画される。また、シリンダハウジ
ング32、シリンダ31、トリムピストン34及びスト
ッパキャップ40に囲まれて、サブダウン室47(大径
ダウン室)が形成される。
【0023】一方、ピストンロッド36は、中空部48
を有する中空形状に形成されるとともに、緩衝ピストン
37との固着部側に小流路49が穿設される。この小流
路49は、メインダウン室46とピストンロッド36の
中空部48とを連通する。また、前記サポートボルト4
2にはボルト給排流路50が形成され、このボルト給排
流路50がガイドロッド43の中空部43Aに連通され
る。シリンダハウジング32には、ハウジング給排流路
51及び52が形成される。ハウジング給排流路51
は、アップ室45と上記作動油切換装置12の切換装置
給排管26とを連通する。また、ハウジング給排流路5
2は、作動油切換装置12の切換装置給排管28と、サ
ポートボルト42のボルト給排流路50とを連通する。
従って、この切換装置給排管28はハウジング給排流路
52、ボルト給排流路50、ガイドロッド43の中空部
43A、並びにピストンロッド36の中空部48及び小
流路49を経て、メインダウン室46に連通される。更
に、サブダウン室47は、チェックバルブ53及び54
を介して、ハウジング給排流路52に接続される。
【0024】また、前記緩衝ピストン37には緩衝バル
ブ55及びリターンバルブ56が配設される。図2
(B)に示すように、流木等の衝突時には緩衝ピストン
37のみが摺動し、緩衝バルブ55を経てメインダウン
室46内の作動油が、緩衝ピストン37とチルトピスト
ン35との間の油室57内へ導かれる。この間に緩衝バ
ルブ55を流れる作動油の流体抵抗が衝撃エネルギを吸
収する。また、リターンバルブ56は、油室57からメ
インダウン室46へ向かう作動油の流れを許容して、衝
撃吸収後、船外機1の自重により、緩衝ピストン37を
チルトピストン35の位置まで復帰させる。
【0025】次に、作用を説明する。 (1) トリムアップ動作 トリムアップ動作をさせるには、図1(A)及び図2
(A)に示すように、作動油供給ポンプ13を正転さ
せ、ドレンタンク14からの作動油を方向切換弁15の
アップ側弁室20Aを経て切換装置給排管26へ導き、
この作動油をシリンダハウジング32のハウジング給排
流路51からアップ室45へ圧送する。アップ室45に
導かれた作動油は、トリムピストン34を図1(A)に
おける上方へ押圧し、シリンダ31を介してピストンロ
ッド36にアップ力が作用すると同時に、チルトピスト
ン35にもアップ力が作用し、チルトピストン35も同
方向に摺動し、緩衝ピストン37を介して、ピストンロ
ッド36にアップ力が作用し、ピストンロッド36を図
1(A)における上方へ摺動させ、トリムアップさせ
る。
【0026】上記トリムアップ作動中、メインダウン室
46内の作動油は、ピストンロッド36の小流路49及
び中空部48、ガイドロッド43の中空部43A、並び
にサポートボルト42のボルト給排流路50を経てハウ
ジング給排流路52へ導かれる。一方、サブダウン室4
7内の作動油も、チェックバルブ54を経てハウジング
給排流路52へ導かれる。このようにしてハウジング給
排流路52に導かれた作動油は、作動油切換装置12の
切換装置給排管28から方向切換弁15のダウン側弁室
20Bへ至り、チェック弁19及びポンプ給排管23を
経て作動油供給ポンプ13へ戻る。このトリムアップ作
動時においては、トリムピストン34はトリムストロー
クLだけ移動し、ストッパキャップ40に当接して停止
する。
【0027】(2) チルトアップ動作 図2(A)及び図1(B)に示すように、更に作動油供
給ポンプ13を正転させアップ室45へ作動油を供給さ
せ続けると、チルトピストン35がトリムピストン34
の当接部44から離れて、図における上方へ移動する。
この時点から、作動油はチルトピストン35のみを押圧
し、緩衝ピストン37を介してピストンロッド36をチ
ルトストロークMだけ同方向へ移動させる。緩衝ピスト
ン37がシリンダ31の上端部内面に当接した時点で、
チルトアップが終了する。
【0028】チルトアップ終了後、更に作動油供給ポン
プ13から作動油が供給されると、作動油切換装置12
及びシリンダ装置11内の油圧が上昇し、アップブロー
弁27が開弁して、シリンダ装置11及び作動油切換装
置12内での異常な圧力上昇が防止される。
【0029】(3) チルトダウン動作 チルトダウンさせるには、図1(B)及び図2(A)に
示すように、作動油供給ポンプ13を逆転させて、ドレ
ンタンク14からの作動油を方向切換弁15のダウン側
弁室20Bへ導き、切換装置給排管28及びシリンダハ
ウジング32のハウジング給排流路52へ導く。このハ
ウジング給排流路52に導かれた作動油は、サポートボ
ルト42のボルト給排流路50、ガイドロッド43の中
空部43A、並びにピストンロッド36の中空部48及
び小流路49を経て、メインダウン室46内へ導かれ
る。このメインダウン室に至った作動油は、緩衝ピスト
ン37及びチルトピストン35を図における下方へ押圧
してピストンロッド36を下降させ、チルトピストン3
5をトリムピストン34に当接させ、船外機1をトリム
ダウンさせる。
【0030】このとき、アップ室45内の作動油は、ハ
ウジング給排流路51及び作動油切換装置12の切換装
置給排管26を経て方向切換弁15のアップ側弁室20
Aへ至り、作動油供給ポンプ13へ導かれる。尚この間
ピストンロッド36のストローク体積分の油はダウンブ
ロー弁30が開弁しドレンタンク14へ流れる。
【0031】(4) トリムダウン動作 図2(A)及び図1(A)に示すように、更に作動油供
給ポンプ13を逆転させ、シリンダハウジング32のハ
ウジング給排流路52へ作動油を供給させ続けると、こ
のハウジング給排流路52に至った作動油は、チェック
バルブ53を経てサブダウン室47内へ圧送される。サ
ブダウン室47内の作動油はトリムピストン34を下方
へ押圧する。これらの作動油の作用によって、トリムピ
ストン34、チルトピストン35及び緩衝ピストン37
が同時に下方へ移動し、ピストンロッド36を同方向に
移動させて、船外機1をトリムダウンさせる。
【0032】このトリムダウンは、トリムピストン34
がシリンダハウジング32のストッパ41に当接した段
階で終了する。このトリムダウンの終了後、作動油供給
ポンプ13が作動油の供給を継続しても、この作動油は
ダウンブロー弁30から排出される。
【0033】(5) 衝撃エネルギ吸収動作 船外機1の航走中にこの船外機1が流木や水中障害物等
に衝突すると、ピストンロッド36が衝撃的に図2
(B)における上方へ突出する。このとき、衝撃ピスト
ン37のみが上方へ移動し、メインダウン室46内の作
動油が緩衝バルブ55を経て油室57内へ流入する。作
動油が緩衝バルブ55を流れる間の流体抵抗が、上記衝
撃力を吸収する。
【0034】衝撃的に揺動した船外機1は、自重でやが
て下降し、油室57内の作動油に圧力が作用する。する
と、衝撃ピストン37のリターンバルブ56が開弁し
て、油室57内の作動油がメインダウン室46内へ戻
り、ピストンロッド36が下降して船外機1も定位置に
戻る。
【0035】以下、効果を説明する。上記実施例によれ
ば、トリムピストン34を備えたシリンダ31にチルト
ピストン35と共にトリムアップ力が働くので、シリン
ダ31の内径を大きくせずに大きなトリムアップ力が得
られ、トリム・チルト装置を小型化できる。
【0036】また、シリンダ31も大径化の必要がな
く、チルトピストン35の受圧面積を増大しないです
み、チルト作動速度のダウンも防止できる。
【0037】更に、上述のようにシリンダ31の小径化
を防げるので、緩衝ピストン37の受圧面積も確保で
き、緩衝バルブ55によってピストンロッド36に作用
する衝撃エネルギを良好に吸収できる。
【0038】また、メインダウン室46は、ピストンロ
ッド36の小流路49及び中空部48、ガイドロッド4
3の中空部43A、サポートボルト42のボルト給排流
路50を経て、シリンダハウジング32のハウジング給
排流路52に連通され、この給排流路52が露出状態の
切換装置給排管28に接続される。また、アップ室45
も、シリンダハウジング32に形成されたハウジング給
排流路52を経て、露出状態の切換装置給排管26に接
続される。従って、これらの露出配管26、28を短く
でき、この結果、これらの露出配管26、28の損傷を
低減できる。
【0039】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
たが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があっても本発明に含まれる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、この発明に係る船舶用推
進機のトリム・チルト装置によれば、装置が小型でも衝
撃吸収性及びチルト作動速度を損なうことなく、大きな
チルトアップ力を発生できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明に係る船舶用推進機のトリム
・チルト装置の一実施例が適用された船外機のトリム・
チルト装置を示し、(A)がフルトリムダウン状態を、
(B)がフルチルトアップ状態をそれぞれ示す断面図で
ある。
【図2】図2は、図1のトリム・チルト装置を示し、
(A)がトリムアップ状態を、(B)が流木等に衝突し
た状態を示す断面図である。
【図3】図3は、図1及び図2のトリム・チルト装置が
配設された船外機を示す側面図である。
【符号の説明】
1 船外機 6 船体 10 トリム・チルト装置 11 シリンダ装置 12 作動油切換装置 13 作動油供給ポンプ 15 方向切換弁 26、28 切換装置給排管 31 シリンダ 32 シリンダハウジング 33 シリンダユニット 34 トリムピストン 35 チルトピストン 36 ピストンロッド 37 緩衝ピストン 38 基端連結部 39 先端連結部 45 アップ室 46 メインダウン室(小径ダウン室) 47 サブダウン室(大径ダウン室) 51、52 ハウジング給排流路 55 緩衝バルブ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 船体とこの船体に傾動自在に支持された
    船舶用推進機との間にシリンダ装置が配置され、このシ
    リンダ装置により上記船舶用推進機をトリム作動及びチ
    ルト作動させる船舶用推進機のトリム・チルト装置にお
    いて、前記シリンダ装置は、 船体と船舶用推進機の一方に連結されるシリンダハウジ
    ングと、 一端をシリンダハウジングに収容され、他端をシリンダ
    ハウジングから突出するシリンダと、 シリンダのシリンダハウジングへの挿入端に固定され、
    シリンダハウジングに設けられた大径油室内に摺動自在
    に収容され、該大径油室をシリンダを収容しない側のア
    ップ室と、シリンダを収容する側の大径ダウン室に区画
    するトリムピストンと、 シリンダに設けられた小径油室内の一端側に摺動自在に
    収容され、該小径油室の一部をシリンダの一端側におい
    て前記大径油室のアップ室と連通するアップ室とするよ
    うに区画するチルトピストンと、 シリンダに設けられた小径油室内の他端側にチルトピス
    トンに隣接して摺動自在に収容され、該小径油室の他部
    をシリンダの他端側において小径ダウン室とするように
    区画し、かつ緩衝バルブが設置された緩衝ピストンと、 一端をシリンダの小径ダウン室に挿入され、その挿入端
    に緩衝ピストンを固定され、他端をシリンダから突出
    し、船体と船舶用推進機の他方に連結されるピストンロ
    ッドとを有して構成され、 前記シリンダハウジングのアップ室と前記シリンダのア
    ップ室に、作動流体供給ポンプを連通可能にする油路
    を、シリンダハウジングに延在し、 前記シリンダハウジングの大径ダウン室に、作動流体供
    給ポンプを連通可能にする油路を、シリンダハウジング
    に延在し、 前記シリンダの小径ダウン室に、作動流体供給ポンプを
    連通可能にする油路を、シリンダハウジング、該シリン
    ダハウジングに植設されてピストンロッドに挿入される
    ガイドロッド、及びピストンロッドに延在してなる こと
    を特徴とする船舶用推進機のトリム・チルト装置。
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