JP4285690B2 - 船外機における推進ユニットの揺動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、船体側に枢支された推進ユニットの下部側を上下方向に揺動可能とさせるチルトシリンダを備えた船外機における推進ユニットの揺動装置に関するものである。
上記船外機における推進ユニットの揺動装置には、従来、下記特許文献1に示されたものがある。この公報のものによれば、上記推進ユニットの揺動装置は、船体に取り付けられるクランプブラケットと、下部側が上下に揺動可能となるよう船体側である上記クランプブラケットに枢支される推進ユニットと、軸心が上下方向に延びてその軸方向に伸縮作動可能とされその下端部が上記クランプブラケットに枢支され、上端部が上記推進ユニットに枢支されるチルトシリンダと、このチルトシリンダへの油の供給、排出を制御してこのチルトシリンダを作動させる圧油制御装置とを備えている。
上記チルトシリンダは、その外殻を構成して上記クランプブラケットに枢支されるシリンダ本体と、このシリンダ本体内のシリンダ孔に嵌入されてこのシリンダ孔を上、下部孔に仕切るピストンと、このピストン側から上方に延出しその延出端部が上記推進ユニットに枢支されるピストンロッドと、上記ピストンに取り付けられ、上記シリンダ孔の内周面とピストンの外周面との間をシールするシール体とを備えている。
そして、上記圧油制御装置により、上記下部孔、もしくは上部孔に加圧された油が供給されると、この油により、上記ピストンがシリンダ孔の内周面に対し上記シール体を介し摺動して、このシリンダ孔内を上昇もしくは下降させられ、これにより上記チルトシリンダが伸縮作動させられる。そして、この伸縮作動における上記ピストンからの外力で、上記ピストンロッドを介し上記推進ユニットが上下揺動させられるようになっている。
上記の場合、推進ユニットの下部側のプロペラを主に水中に位置させたままで上下に揺動させる場合、この上下揺動は船の推進状態を変化させるためのものであって、トリム動作といわれる。一方、上記推進ユニットのプロペラを主に水面上に位置させたままで上下に揺動させる場合、この上下揺動は、船外機の保守点検時や不使用時に、上記推進ユニットを水面上に揚げておくためや、これを解除して上記トリム動作を可能にさせるためのものであって、チルト動作といわれる。
特開平7−69289号公報
ところで、上記したように、推進ユニットを揺動させようとして、チルトシリンダを伸縮作動させるときには、シリンダ孔の内周面に対しピストンがシール体を介し繰り返し摩擦しながら摺動するため、上記チルトシリンダを長期にわたり繰り返し使用すると、上記シリンダ孔の内周面やシール体が摩耗して微小な異物が生じがちとなる。
そして、上記のような異物が生じて、これが上記シリンダ孔の内周面と、この内周面を摺動するシール体との間に噛み込むと、上記シリンダ孔の内周面やシール体の摩耗が助長され、よって、上記シリンダ孔の内周面とピストンとの間のシールが早期に不十分になるおそれがある。つまり、チルトシリンダ12に寿命上の問題点を生じるおそれがある。
本発明は、上記のような事情に注目してなされたもので、本発明の目的は、船外機において、推進ユニットを揺動させるチルトシリンダの寿命を向上させるようにすることである。
請求項1の発明は、下部側が上下に揺動可能となるよう船体3側に枢支される推進ユニット8と、軸心9が上下方向に延びてその軸方向に伸縮作動可能とされその下端部が上記船体3側に枢支され、上端部が上記推進ユニット8に枢支されるチルトシリンダ12とを備え、このチルトシリンダ12が、上記船体3側に枢支されるシリンダ本体21と、このシリンダ本体21内のシリンダ孔22に嵌入されてこのシリンダ孔22を上、下部孔31,32に仕切るピストン23と、このピストン23側から上方に延出しその延出端部が上記推進ユニットに枢支されるピストンロッドとを備えた船外機における推進ユニットの揺動装置において、
上記ピストン23の上面に上方に向かって開口する有底の凹部44を形成し
上記チルトシリンダ12の作動用の油13を溜める油溜め部47を設け、この油溜め部47内の油13が上記上部孔31に自然流下式に流入するよう、この上部孔31の上端部に上記油溜め部47の底部を連通させたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明に加えて、上記凹部44を上記軸心9周りで複数設けたものである。
請求項3の発明は、請求項1、もしくは2の発明に加えて、上記ピストン23の径方向における外縁部の上端部から上方に向かって突出しその突出端部が上記シリンダ孔22の内周面に摺動可能に圧接する円環形状のシールリップ45を設けたものである
なお、この項において、上記各用語に付記した符号は、本発明の技術的範囲を後述の「実施例」の項の内容に限定解釈するものではない。
本発明による効果は、次の如くである。
請求項1の発明は、下部側が上下に揺動可能となるよう船体側に枢支される推進ユニットと、軸心が上下方向に延びてその軸方向に伸縮作動可能とされその下端部が上記船体側に枢支され、上端部が上記推進ユニットに枢支されるチルトシリンダとを備え、このチルトシリンダが、上記船体側に枢支されるシリンダ本体と、このシリンダ本体内のシリンダ孔に嵌入されてこのシリンダ孔を上、下部孔に仕切るピストンと、このピストン側から上方に延出しその延出端部が上記推進ユニットに枢支されるピストンロッドとを備えた船外機における推進ユニットの揺動装置において、
上記ピストンの上面に上方に向かって開口する有底の凹部を形成してある。
ここで、上記推進ユニットを揺動させようとして、上記チルトシリンダのシリンダ孔内に油を供給して、このシリンダ孔の内周面に対しピストンを摺動させ、上記チルトシリンダを繰り返し伸縮作動させると、上記シリンダ孔内に、上記摺動による摩耗で微小の異物が生じることがある。
上記の場合、シリンダ孔の上、下部孔のうち、上部孔に生じた異物は、この上部孔内の油中を自重で降下して、上記凹部の底部に収容され、このため、上記異物が、上記油中を自由に移動して上記シリンダ孔の内周面と、この内周面に対し摺動するピストンとの間に噛み込む、ということが防止される。よって、上記シリンダ孔の内周面と、ピストンの摩耗が上記異物により助長されるということが防止され、上記シリンダ孔の内周面とピストンとの間のシールが早期に不十分になるということが防止されて、チルトシリンダの寿命の向上が達成される。
また、上記チルトシリンダの作動用の油を溜める油溜め部を設け、この油溜め部内の油が上記上部孔に自然流下式に流入するよう、この上部孔の上端部に上記油溜め部の底部を連通させている。
このため、上記チルトシリンダの作動に伴い上記油はシリンダ孔の各部と油溜め部とを循環する。そして、この循環によりシリンダ孔の各部で生じた異物が油と共に上記上部孔や油溜め部に達したときには、上記異物は、その自重により上記油溜め部と上部孔とをそれぞれ降下して、上記凹部の底部に収容される。よって、上記シリンダ孔内のいずれで異物が生じたとしても、この異物は、いずれ上記凹部の底部に収容されて、上記噛み込みが防止され、このため、チルトシリンダの寿命が更に向上させられる。
請求項2の発明は、上記凹部を上記軸心周りで複数設けてある。
ここで、船の走行や、船外機におけるチルトシリンダの伸縮作動により、このチルトシリンダはその軸心が縦向きのままで前後、左右に揺動するが、この場合、仮に、上記凹部の容量が大きいとすると、上記チルトシリンダの揺動に伴い、上記凹部内の油の流れが大きくなって、上記凹部の底部に収容されていた異物が、その外部に流出するおそれを生じる。
しかし、上記したように凹部を複数設けたことから、これら各凹部の容量はそれぞれ小さくできるため、上記チルトシリンダが揺動したとしても、上記各凹部の油に大きい流れが生じることは防止される。よって、上記各凹部の底部に異物が一旦収容されると、この異物が上記凹部の外部に流出するということは防止されて、上記した噛み込みが防止され、このため、チルトシリンダの寿命の向上がより確実に達成される。
請求項3の発明は、上記ピストンの径方向における外縁部の上端部から上方に向かって突出しその突出端部が上記シリンダ孔の内周面に摺動可能に圧接する円環形状のシールリップを設けてある。
このため、上記シリンダ孔の上、下部孔のうち、上部孔に生じた異物が、上記シリンダ孔の内周面とピストンの外周面との間に向かうということが上記シールリップによって未然に防止され、より多くの異物が上記凹部の底部に収容される。よって、上記した噛み込みが更に確実に防止されて、上記チルトシリンダの寿命がより向上させられる。
本発明の船外機における推進ユニットの揺動装置に関し、推進ユニットを揺動させるチルトシリンダの寿命を向上させるようにする、という目的を実現するため、本発明を実施するための最良の形態は、次の如くである。
即ち、船外機は、船体に取り付けられるクランプブラケットと、下部側が上下に揺動可能となるよう船体側である上記クランプブラケットに枢支される推進ユニットと、軸心が上下方向に延びてその軸方向に伸縮作動可能とされその下端部が上記クランプブラケットに枢支され、上端部が上記推進ユニットに枢支されるチルトシリンダとを備えている。このチルトシリンダは、その外殻を構成して上記クランプブラケットに枢支されるシリンダ本体と、このシリンダ本体内のシリンダ孔に嵌入されてこのシリンダ孔を上、下部孔に仕切るピストンと、このピストン側から上方に延出しその延出端部が上記推進ユニットに枢支されるピストンロッドとを備え、上記ピストンの上面に上方に向かって開口する有底の凹部が形成されている。
上記チルトシリンダの作動用の油を溜める油溜め部が設けられ、この油溜め部内の油が上記上部孔に自然流下式に流入するよう、この上部孔の上端部に上記油溜め部の底部が連通している。
そして、上記チルトシリンダのシリンダ孔内の上、下部孔への油の供給、もしくは戻りとしての排出で、上記チルトシリンダが伸縮作動させられ、この際、上記チルトシリンダのシリンダ孔に生じる微小の異物は、上記凹部に収容させられて、上記シリンダ孔の内周面とピストンとの間への噛み込みが防止される。
本発明をより詳細に説明するために、その実施例を添付の図に従って説明する。
図2―4において、符号1は水2面上に浮く船で、矢印Frはこの船1の前方を示している。
上記船1の船体3の後部には、この船1を推進可能とさせる船外機4が支持されている。この船外機4は、上記船体3の後部に不図示の締結具により着脱可能に取り付けられるクランプブラケット6と、船体3側であるこのクランプブラケット6の後方に配置され、その下部側が上下に揺動A可能となるよう上記クランプブラケット6の上部に枢支軸7により枢支される推進ユニット8と、軸心9が上下方向に延びてその軸方向に伸縮作動可能とされその下端部が下枢支軸10により上記クランプブラケット6の下部に枢支され、上端部が上枢支軸11により上記推進ユニット8に枢支される油圧式のチルトシリンダ12と、このチルトシリンダ12への油13の供給、排出を制御してこのチルトシリンダ12を作動させる圧油制御装置14とを備えている。
上記推進ユニット8は、上記クランプブラケット6の後方で上下方向に長く延びるケース16と、このケース16の下端部に支承されるプロペラ17と、上記ケース16の上端部に支持され、上記プロペラ17を駆動可能とする内燃機関18とを備え、上記ケース16の上部が上記枢支軸7によりクランプブラケット6の上部に枢支され、また、上記ケース16の上部に上記チルトシリンダ12の上端部が上枢支軸11により枢支されている。
上記チルトシリンダ12は、その外殻を構成して上記下枢支軸10により上記クランプブラケット6の下部に枢支されるシリンダ本体21を備えている。上記軸心9上でこのシリンダ本体21に大径シリンダ孔22が形成され、この大径シリンダ孔22に大径ピストン23が軸方向に摺動可能に嵌入されている。また、上記軸心9上、かつ、上記大径シリンダ孔22の上方における上記シリンダ本体21の部分に、上端が天井部24で閉じられる一方、下端が上記大径シリンダ孔22の上端に連通する小径シリンダ孔25が形成されている。この小径シリンダ孔25に軸方向に摺動可能に嵌入されると共に、上記大径ピストン23と結合されるシリンダチューブ26が設けられている。
上記シリンダチューブ26内の他のシリンダ孔27に軸方向に摺動可能に小径ピストン28が嵌入され、上記軸心9上に位置して、上記大径ピストン23側である小径ピストン28から上方に延出し上記天井部24を貫通してその延出端部が上記上枢支軸11により上記推進ユニット8に枢支されるピストンロッド29が設けられている。また、上記小径ピストン28が上記シリンダチューブ26内を所定位置である下端部以上に下降することを阻止するストッパ30が設けられている。
上記大径ピストン23は、上記シリンダ本体21内の大径シリンダ孔22を上、下部孔31,32に仕切っている。上記小径ピストン28は、上下に重ね合わされて上記他のシリンダ孔27に対し個別に摺動する上、下ピストン33,34を有し、上ピストン33から上記ピストンロッド29が延出している。また、上記上ピストン33には、これを上下に貫通する流動規制弁35が形成されている。また、上記小径シリンダ孔25は、上記シリンダチューブ26内の他のシリンダ孔27を上、下部孔36,37に仕切っている。上記小径シリンダ孔25の上部孔と上記他のシリンダ孔27の上部孔36とは互いに連通し、一方、上記大径シリンダ孔22の下部孔32と上記他のシリンダ孔27の下部孔37とは互いに連通している。
上記チルトシリンダ12は、上記大径ピストン23の外周面に取り付けられ、上記大径シリンダ孔22の内周面と上記大径ピストン23の外周面との間をシールするシール体38と、上記小径シリンダ孔25の内周面に取り付けられ、この小径シリンダ孔25の内周面と上記シリンダチューブ26の外周面との間をシールするシール体39と、上記小径ピストン28の外周面に取り付けられ、上記他のシリンダ孔27の内周面と上記小径ピストン28の外周面との間をシールするシール体40とを備え、上記各シール体38,39,40はゴム製で弾性のOリングで構成されている。
図1,3,5において、上記大径ピストン23の上面には、上方に向かって開口する有底の凹部44が形成されている。上記凹部44は、上記軸心9周りに等ピッチで複数(12ヶ)設けられ、上記各凹部44は互いに同形同大とされている。また、上記大径ピストン23の径方向における外縁部の上端部には円環形状でゴム製弾性のシールリップ45が取り付けられ、このシールリップ45は、上記軸心9上に位置し、その周方向の各部は上記大径ピストン23の外縁部の上端部から上方に向かうに従い径方向の外方に向かうよう突出し、その突出端部が上記大径シリンダ孔22の内周面に対し軸方向に摺動可能に弾性的に圧接している。
上記圧油制御装置14の作動により、上記チルトシリンダ12の各シリンダ孔22,25,27に供給されるべき油13を溜め、かつ、上記各シリンダ孔から戻される油13を流入させて溜める油溜め部47が上記シリンダ本体21に形成されている。上記油溜め部47内の油13のほぼ全量が上記上部孔31に自然流下式に流入可能となるよう、この上部孔31の上端部に上記油溜め部47の底部が連通させられている。
図1―5において、上記圧油制御装置14の油圧ポンプを正転駆動させると、この油圧ポンプから上記大径シリンダ孔22および他のシリンダ孔27の各下部孔32,37に対し加圧された油13(a)が供給され、その一方、上記他のシリンダ孔27の上部孔36の油13(b)と上記油溜め部47内の油13とが上記油圧ポンプに吸入される。すると、上記油圧ポンプから吐出された油13(a)により、上記大径ピストン23、シリンダチューブ26、および小径ピストン28が一体的に上昇し始めようとする。この際、上記圧油制御装置14の油圧ポンプから吐出された油13の一部は上記油溜め部47に戻される。また、上記大径シリンダ孔22の上部孔31内の油13は、上記大径ピストン23の上昇に伴い上記油溜め部47内に戻されるよう流入させられる。そして、上記した大径シリンダ孔22および他のシリンダ孔27の各下部孔32,37に供給された油13(a)により、上記両ピストン23,28が上昇させられて、チルトシリンダ12が伸長作動させられる。そして、上記のように上昇する両ピストン23,28からの外力で上記ピストンロッド29を介し上記推進ユニット8が上方に揺動させられる。
図6で示すように、上記両ピストン23,28の上昇で、大径ピストン23が上記大径シリンダ孔22の上端に達すると、上記大径ピストン23はそれ以上の上昇が阻止される。
図7で示すように、上記圧油制御装置14の油圧ポンプから上記大径シリンダ孔22および他のシリンダ孔27の各下部孔32,37に更に油13(a)が供給されると、この油13(a)により、上記シリンダチューブ26内を上記小径ピストン28が上昇させられて、チルトシリンダ12が更に伸長作動させられる。そして、上記のように上昇する小径ピストン28からの外力で上記ピストンロッド29を介し上記推進ユニット8が更に上方に揺動させられる。
上記図7の状態から、上記圧油制御装置14の油圧ポンプを逆転駆動させると、この油圧ポンプに、上記大径シリンダ孔22と他のシリンダ孔27の各下部孔32,37の油13と上記油溜め部47内の油13とが吸入され、これが、上記油圧ポンプで加圧されて吐出され、この油13は、上記他のシリンダ孔27の上部孔36に供給される。すると、上記小径ピストン28が下降させられて、チルトシリンダ12が収縮作動させられる。そして、上記のように下降する小径ピストン28に連動して上記推進ユニット8が下方に揺動させられる。
図6で示すように、上記した小径ピストン28の下降により、この小径ピストン28が上記シリンダチューブ26内の他のシリンダ孔27の下端部にまで達して上記ストッパ30に当接すれば、この後は、上記大径ピストン23、シリンダチューブ26、および小径ピストン28が一体的に下降させられて、チルトシリンダ12が更に収縮作動し、これに連動して上記推進ユニット8が更に下方に揺動させられ、図1―4の実線図示の状態に戻る。この際、上記油圧ポンプから吐出された油13の一部は上記油溜め部47に戻される。また、上記油溜め部47内の油13は、上記大径ピストン23の下降に伴い上記大径シリンダ孔22の上部孔31内に流入させられる。
上記の場合、大径ピストン23の上昇、下降は上記シリンダチューブ26と小径ピストン28とを伴って行われ、この上昇、下降は低速であり、かつ、大きい外力を上記推進ユニット8に与えることとされ、この場合の上記推進ユニット8は、その下部側のプロペラ17が主に水2中に位置したままで上下に揺動することとされ、この上下揺動は船1の推進状態を変化させるためのものであて、トリム動作Bといわれる。
一方、上記シリンダチューブ26に対しての小径ピストン28の上昇、下降は、上記大径ピストン23とシリンダチューブ26とが最大に上昇した状態で行われ、上記小径ピストン28の上昇、下降は高速であり、かつ、小さい外力を上記推進ユニット8に与えることとされる。この場合の上記推進ユニット8は、その下部側プロペラ17が主に水2面上に位置したままで上下に揺動することとされ、この上下揺動は、船外機4の保守点検時や不使用時に、上記推進ユニット8を水2面上に揚げておくためや、これを解除して上記トリム動作Bを可能にさせるためのものであって、チルト動作Cといわれる。
上記構成によれば、大径ピストン23の上面に上方に向かって開口する有底の凹部44を形成してある。
ここで、上記推進ユニット8を揺動させようとして、上記チルトシリンダ12の大径シリンダ孔22内に油13を供給して、この大径シリンダ孔22の内周面に対し大径ピストン23を摺動させ、上記チルトシリンダ12を繰り返し伸縮作動させると、上記大径シリンダ孔22内に、上記摺動による摩耗で微小の異物48が生じることがある。
上記の場合、大径シリンダ孔22の上、下部孔31,32のうち、上部孔31に生じた異物48は、この上部孔31内の油13中を自重で降下して、上記凹部44の底部に収容され、このため、上記異物48が、上記油13中を自由に移動して上記大径シリンダ孔22の内周面と、この内周面に対し上記シール体38を介し摺動する大径ピストン23との間に噛み込む、ということが防止される。よって、上記大径シリンダ孔22の内周面、大径ピストン23、およびシール体38の摩耗が上記異物48により助長されるということが防止され、上記大径シリンダ孔22の内周面と大径ピストン23との間のシールが早期に不十分になるということが防止されて、チルトシリンダ12の寿命の向上が達成される。
なお、上記チルトシリンダ12に対する保守、点検作業時に、上記凹部44から異物48が除去される。
また、前記したように、上記凹部44を上記軸心9周りで複数設けてある。
ここで、船1の走行や、船外機4におけるチルトシリンダ12の伸縮作動により、このチルトシリンダ12はその軸心9が縦向きのままで前後、左右に揺動するが、この場合、仮に、上記凹部44の容量が大きいとすると、上記チルトシリンダ12の揺動に伴い、上記凹部44内の油13の流れが大きくなって、上記凹部44の底部に収容されていた異物48が、その外部に流出するおそれを生じる。
しかし、上記したように凹部44を複数設けたことから、これら各凹部44の容量はそれぞれ小さくできるため、上記チルトシリンダ12が揺動したとしても、上記各凹部44の油13に大きい流れが生じることは防止される。よって、上記各凹部44の底部に異物48が一旦収容されると、この異物48が、上記凹部44の外部に流出するということは防止されて、上記した噛み込みが防止され、このため、チルトシリンダ12の寿命の向上がより確実に達成される。
また、前記したように、大径ピストン23の径方向における外縁部の上端部から上方に向かって突出しその突出端部が上記大径シリンダ孔22の内周面に対し軸方向に摺動可能に圧接する円環形状のシールリップ45を設けてある。
このため、上記大径シリンダ孔22の上、下部孔31,32のうち、上部孔31に生じた異物48が、上記大径シリンダ孔22の内周面と大径ピストン23の外周面との間に向かうということが上記シールリップ45によって未然に防止され、より多くの異物48が上記凹部44の底部に収容される。よって、上記した噛み込みが更に確実に防止されて、上記チルトシリンダ12の寿命がより向上させられる。
また、前記したように、チルトシリンダ12の作動用の油13を溜める油溜め部47を設け、この油溜め部47内の油13が上記上部孔31に自然流下式に流入するよう、この上部孔31の上端部に上記油溜め部47の底部を連通させている。
このため、上記チルトシリンダ12の作動に伴い上記油13は各シリンダ孔22,25,27の各部と油溜め部47とを循環する。そして、この循環により、上記各シリンダ孔の各部で生じた異物48が油13と共に、上記油13や油溜め部47に達したときには、上記異物48は、その自重により上記油溜め部47と上部孔31とをそれぞれ降下して、上記凹部44の底部に収容される。よって、上記大径シリンダ孔22内のいずれで異物48が生じたとしても、この異物48は、いずれ上記凹部44の底部に収容されて、上記噛み込みが防止され、このため、チルトシリンダ12の寿命が更に向上させられる。
なお、以上は図示の例によるが、上記ストッパ30は上記シリンダチューブ26に一体成形してもよい。また、上記凹部44は、これを単一として上記軸心9を中心とする円環形状としてもよい。また、上記凹部44の断面は、底部の幅寸法が大きい蟻溝形状としてもよい。
図3の部分拡大断面図である。 船と船外機の側面図である。 図2で示した船外機の正面断面図である。 チルトシリンダと圧油制御装置の組立斜視図である。 図1の5−5線矢視断面図である。 図3に相当する作用説明図である。 図3に相当する他の作用説明図である。
符号の説明
1 船
2 水
3 船体
4 船外機
6 クランプブラケット
8 推進ユニット
9 軸心
12 チルトシリンダ
13 油
21 シリンダ本体
22 大径シリンダ孔
23 大径ピストン
29 ピストンロッド
31 上部孔
32 下部孔
44 凹部
45 シールリップ
47 油溜め部
48 異物

Claims (3)

  1. 下部側が上下に揺動可能となるよう船体側に枢支される推進ユニットと、軸心が上下方向に延びてその軸方向に伸縮作動可能とされその下端部が上記船体側に枢支され、上端部が上記推進ユニットに枢支されるチルトシリンダとを備え、このチルトシリンダが、上記船体側に枢支されるシリンダ本体と、このシリンダ本体内のシリンダ孔に嵌入されてこのシリンダ孔を上、下部孔に仕切るピストンと、このピストン側から上方に延出しその延出端部が上記推進ユニットに枢支されるピストンロッドとを備えた船外機における推進ユニットの揺動装置において、
    上記ピストンの上面に上方に向かって開口する有底の凹部を形成し
    上記チルトシリンダの作動用の油を溜める油溜め部を設け、この油溜め部内の油が上記上部孔に自然流下式に流入するよう、この上部孔の上端部に上記油溜め部の底部を連通させた船外機における推進ユニットの揺動装置。
  2. 上記凹部を上記軸心周りで複数設けた請求項1に記載の船外機における推進ユニットの揺動装置。
  3. 上記ピストンの径方向における外縁部の上端部から上方に向かって突出しその突出端部が上記シリンダ孔の内周面に摺動可能に圧接する円環形状のシールリップを設けた請求項1、もしくは2に記載の船外機における推進ユニットの揺動装置。
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