JP3328636B2 - 同期リラクタンス電動機のベクトル制御方法 - Google Patents

同期リラクタンス電動機のベクトル制御方法

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  • Power Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期リラクタンス
電動機のベクトル制御方法に関するものである。特に、
ベクトル制御のためのベクトル回転器に必要な回転子突
極位置角の余弦、正弦情報の確保に、回転子に装着され
る突極位置角検出器に代わって、この推定器を使用した
ベクトル制御方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】同期リラクタンス電動機をして高い制御性
能を発揮せしめるには、固定子電流の制御が不可欠であ
り、従来よりこのための制御法としてベクトル制御方法
が知られている。ベクトル制御方法は、互いに直交する
d軸とq軸とで構成される回転dq座標系上で、トルク
発生に寄与する固定子電流をd軸成分とq軸成分とに分
割し制御する電流制御工程を有する。
【0003】このときの回転dq座標系としては、回転
子の主突極方向に空間的位相差ゼロで同期した同期dq
座標系を採用するのが一般的である。すなわち、回転子
の主突極方向と同一方向をd軸に選定し、これと直交す
る軸をq軸に選定する同期dq座標系を採用するのが一
般的である。回転dq座標系を主突極方向と空間的位相
差の無い同期状態に構成維持するためには、一般には主
突極方向の位置角を知る必要がある。これを正確に知る
ため、エンコーダに代表される突極位置角検出器を回転
子に装着することが伝統的に行われている。
【0004】図13は、突極位置角検出器を利用したベ
クトル制御方法を装置化し、鉄損を無視し得る標準的な
同期リラクタンス電動機に装着した場合の代表的1例を
概略的にブロック図で示したものである。1は同期リラ
クタンス電動機を、2は突極位置角検出器を、3は電力
変換器を、4は電流検出器を、5a、5bは夫々3相2
相変換器、2相3相変換器を、6a、6bは共にベクト
ル回転器を、7は余弦余弦正弦信号発生器を、8は電流
制御器を、9は指令変換器を、10は速度制御器を、1
1は速度検出器を示している。図13では、4から9ま
での諸機器がベクトル制御装置を構成している。本図で
は、簡明性を確保すべく、本発明と関係の深い2x1の
ベクトル信号を1本の太い信号線で表現している。以下
のブロック図表現もこれを踏襲する。
【0005】特に、2の突極位置角検出器は主突極方向
をU相巻線の中心に対する角度として検出し、7はその
余弦、正弦信号をベクトル回転器6a,6bへ向け出力
するもので、回転dq座標系の空間的位相を決定する手
段を構成している。同期リラクタンス電動機の場合に
は、回転子の速度は、回転子突極の回転速度そのものに
ほかならない。すなわち、回転子突極位置角と回転子速
度とは互いに積分と微分の関係にあり、当業者には周知
のように、速度の情報は、位置角情報と同様、エンコー
ダ等の突極位置角検出器から得ている。11はこうした
速度検出手段を実現した速度検出器である。4、5a、
5b、6a、6b、7、8の5種の機器は固定子電流を
回転dq座標系上でd軸成分とq軸成分に分割し各々を
d軸及びq軸の電流指令値に追随するように制御する電
流制御工程を実行する手段を構成している。
【0006】電流検出器4で検出された3相電流は、3
相2相変換器5aで固定座標系上の2相電流に変換され
た後、ベクトル回転器6aで回転dq座標系の2相電流
d、i に変換され、電流制御器8へ送られる。電流
制御器8は、変換電流i、iが、各々の電流指令値
、i に追随すべく回転dq座標系上の電圧指
令値v 、v を生成しベクトル回転器6bへ送
る。6bでは、この2相信号v 、v を固定座標
系の2相電圧指令値に変換し、2相3相変換器5bへ送
る。5bでは、2相信号を3相電圧指令値に変換し、電
力変換器3への指令値として出力する。電力変換器3
は、指令値に応じた電力を発生し、同期リラクタンス電
動機1へ印加しこれを駆動する。このときの電流指令値
は、トルク指令値を指令変換器9に通じ変換することに
より得ている。本例では、速度制御系を構成した例を示
しているので、速度指令値と速度検出値を入力とする速
度制御器10の出力としてトルク指令値を得ている。当
業者には周知のように、制御目的が発生トルクにあり速
度制御系を構成しない場合には、速度制御器10、速度
検出器11は不要である。この場合には、トルク指令値
が外部から直接印加される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】同期リラクタンス電動
機のための従来のベクトル制御方法を実現するために
は、上記代表例で説明したように、回転子の突極位置角
を検出するための突極位置角検出器が必要不可欠であ
る。しかし、エンコーダ等の突極位置角検出器の回転子
装着は、以下のような課題を不可避的に発生してきた。
【0008】第1課題が、電動機システムの信頼性の低
下である。同期リラクタンス電動機は、回転子の構造か
ら明白なように、交流機の中でも最も頑健な電動機と言
える。ところが、エンコーダ等の突極位置角検出器は、
電動機本体と比較するならば、その機械的頑健性は著し
く低い。すなわち、突極位置角検出器の装着により、電
動機システムとしての機械的信頼性を著しく低下させて
いる。突極位置角検出器の装着に起因する電動機システ
ムの頑健性低下は、機械的側面のみならず、突極位置角
検出器信号への電源ノイズの混入に見られる電気的側
面、更には回転子発熱に遠因する突極位置角検出器の温
度上昇に見られる熱的側面においても同様に発生してい
る。このように、エンコーダ等の突極位置角検出器を電
動機回転子に装着することにより、電動機システムの信
頼性を甚だしく低下させてきた。
【0009】第2課題が、電動機スペースの増大であ
る。電動機単体での容積にも依存するが、突極位置角検
出器を回転子に装着することにより、電動機の軸方向へ
の容積が数パーセントから数十パーセント増大する。
【0010】第3課題が、突極位置角検出器動作用の電
源線、検出信号を受けるための信号線の配線と配線のた
めのスペースの確保である。当然のことながら、突極位
置角検出器を動作させ、これから回転子の主突極位置角
に関する情報を得るには、このための配線が必要であ
る。しかも、信号線と言えども、上述の機械的電気的熱
的信頼性の低下を極力回避すべく、電動機本体を駆動す
るための電力線並みに頑健につくることが一般に要求さ
れる。結果的には、電動機1機につき本来の電力線とほ
ぼ同等なサイズの信号線の配線、更にはこのためのスペ
ースが必要となる。
【0011】第4課題が、各種コストの増大である。小
形電動機においては、製造時において既に突極位置角検
出器のコストが電動機本体より高くなることさえある。
突極位置角検出器に付随した配線のコストも、小形電動
機では無視できない。更には、信頼性の低下に対応する
ための保守コストの増大も必然的に発生する。こうした
各種コストは、電動機の使用個数に応じ、増大する。特
に保守コストは個数に応じて指数的に増大する特性をも
つ。
【0012】上記の課題は突極位置角検出器に直接ある
いは間接的に起因したものであり、突極位置角検出器を
必要としない所謂センサレスベクトル制御方法が確立さ
れれば、必然的に解決される。交流電動機の中でも誘導
電動機、永久磁石形同期電動機に関してはセンサレスベ
クトル制御方法が完成度に違いはあるが種々開発され、
それぞれの完成度に応じて応用に供されている。同期リ
ラクタンス電動機においても、センサレスベクトル制御
方法の開発が当然期待されるが、この開発は殆どなされ
ていないのが実状である。
【0013】本発明は上記背景の下になされたものであ
り、その目的は、同期リラクタンス電動機駆動制御に関
する上記課題を解決すべく、同期リラクタンス電動機の
ためのエンコーダ等の突極位置角検出器を必要としない
ベクトル制御方法を新規に提供することにある。特に、
ベクトル回転器のための回転信号である余弦、正弦信号
を精度良く、あるいは効率良く推定できるベクトル制御
方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、トルク発生に寄与する固定子電
流を、ベクトル回転器によって指示された互いに直交す
るd軸とq軸で構成される回転dq座標系上で、電流ベ
クトルのd軸成分及びq軸成分として分割し制御する電
流制御工程を有する同期リラクタンス電動機のベクトル
制御方法であって、固定子鎖交磁束を固定子磁束ベクト
ルとして捕らえ、該固定子磁束ベクトルを、電流ベクト
ルと同一方向をもつ同相磁束ベクトルと、該固定子磁束
ベクトルと該同相磁束ベクトルとの差として定めた鏡相
磁束ベクトルとに2分し、該同相磁束ベクトルと該鏡相
磁束ベクトルとの成す角の中間角の余弦及び正弦の推定
値を、該ベクトル回転器の回転信号として利用すること
を特徴とする。
【0015】請求項2の発明は、請求項1記載の同期リ
ラクタンス電動機のベクトル制御方法であって、該同相
磁束ベクトルあるいはこの推定値と該鏡相磁束ベクトル
あるいはこの推定値とから該中間角の2倍角の余弦及び
正弦の推定値を決定し、決定した該2倍角の余弦及び正
弦の推定値から該中間角の余弦及び正弦の推定値を決定
するようにしたことを特徴とする。
【0016】請求項3の発明は、請求項1及び請求項2
記載の同期リラクタンス電動機のベクトル制御方法であ
って、該中間角の余弦及び正弦の推定値の期待される大
きさに応じて、該2倍角の余弦及び正弦の推定値から該
中間角の余弦及び正弦の推定値を決定する方法を変更す
るようにしたことを特徴とする。
【0017】請求項4の発明は、請求項1記載の同期リ
ラクタンス電動機のベクトル制御方法であって、ノルム
を同一化した、該同相磁束ベクトルあるいはこの推定値
と同一方向をもつベクトルと、該鏡相磁束ベクトルある
いはこの推定値と同一方向をもつベクトルとの2個のベ
クトルを生成し、2個の該同一ノルムベクトルのベクト
ル加算によって得た合成ベクトルの第1成分、第2成分
に比例して、該中間角の余弦及び正弦の推定値を各々決
定するようにしたことを特徴とする。
【0018】請求項5の発明は、請求項1記載の同期リ
ラクタンス電動機のベクトル制御方法であって、ノルム
を同一化した、該同相磁束ベクトルあるいはこの推定値
と同一方向をもつベクトルと、該鏡相磁束ベクトルある
いはこの推定値と同一方向をもつベクトルとの2個のベ
クトルを生成し、2個の該同一ノルムベクトルのベクト
ル減算によって得た合成ベクトルの第2成分、第1成分
に対し互いに符号を反転した形で比例して、該中間角の
余弦及び正弦の推定値を各々決定するようにしたことを
特徴とする。
【0019】つぎに本発明の作用について説明する。明
快な理解を得るべく、鉄損を無視した数学モデルを活用
し、作用の説明を行う。同期リラクタンス電動機の回転
子を瞬時角速度ωで回転している一般dq座標系上で捕
らえる場合には、これは図1のように図示することがで
きる。同図に示したdq座標系は、回転子の主突極方向
と必ずしも同期している訳ではない。このため、敢えて
一般座標dq座標系と呼んでいる。この状態での同期リ
ラクタンス電動機の回路特性は次の(1)、(2)式の
回路方程式で表現することができる。
【数1】
【数2】 また、トルク発生の特性は、次の(3)式で表現するこ
とができる。
【数3】
【0020】(1)−(3)式におけるv,i,φ
はそれぞれ固定子電圧、固定子電流、固定子鎖交磁束
(固定子磁束)を示す2x1ベクトルである。また、R
は固定子の銅損抵抗を、Nは極対数を、sは微分演
算子d/dtを意味している。Jは次の(4)式で定義
された交代行列である。
【数4】 また、Q(θ)は次の(5)式で定義された突極行列で
ある。
【数5】 突極行列におけるθは図1に示したように、電気角速度
ω2nで回転している回転子の主突極位置が一般dq座
標系上のd軸に対し相対的に形成しているある瞬時の位
置角である。
【0021】ベクトル制御の遂行に際しては、θがゼロ
となるように、すなわち回転dq座標系が位相差ゼロで
主突極位置に同期するように回転dq座標系を選定す
る。この同期dq座標系上では、(3)式のトルク発生
式は(6)式に示した簡単な形で再表現することができ
る。
【数6】 すなわち、発生トルクは、固定子電流ベクトルのd、q
各成分i、iに比例する。この関係により、固定子
電流のd、q成分に対し各々電流制御系を構成し制御す
ることにより、発生トルクを制御することができるよう
になる。
【0022】ところが、同期リラクタンス電動機を
(6)式で捕らえるには、回転子の主突極位置角に位相
差なく同期した同期dq座標系を構築せねばならない。
従来は、このため回転子にエンコーダ等の突極位置角検
出器を装着し、この位置角を固定座標系上で把握し、こ
の余弦、正弦値を次の(7)式の2x2行列で構成され
るベクトル回転器に用い、固定座標系と同期dq座標系
と間の変換を実施していた。
【数7】
【0023】本発明では、(2)式に示した固定子磁束
ベクトルを、電流ベクトルと同一方向をもつ同相磁束ベ
クトルφと、固定子磁束ベクトルと同相磁束ベクトル
との差として定めた鏡相磁束ベクトルφとに2分し、
両磁束ベクトルの成す角の中間角を、回転子の主突極位
置角θの推定値とするものである。本発明では、同相磁
束ベクトルφ、鏡相磁束ベクトルφは、各々
(8)、(9)式のように定めている。
【数8】
【数9】
【0024】つぎに、両磁束ベクトルの成す角の中間角
をもって、回転子の主突極位置角θの推定値とすること
ができることを説明する。まず、簡明な説明を図るべ
く、先ず主突極位置角上の単位ベクトルとして次を定義
する。
【数10】 一般dq座標系における固定子電流iは、その位置角
をθとすると、これを用いて次のように表現すること
ができる。
【数11】 このとき、同相磁束は(8)式より固定子電流と同相で
あり、(12)式のように評価することができる。
【数12】 一方、鏡相磁束は、(9)、(11)式を考慮すると、
(13)式のように再評価することができる。
【数13】
【0025】(12)式と(13)式は、回転子の主突
極位置角に対し、同相ベクトルと鏡相ベクトルは互いに
逆相の状態にあることを説明するものである。換言する
ならば、両磁束ベクトルの成す角の中間角を、回転子の
主突極位置角θの推定値として扱い得ることを示すもの
である。主突極位置角θの推定値の余弦、正弦値は、当
然のことながら、主突極位置角θの余弦、正弦の推定値
となる。本発明は、こうして得た余弦、正弦の推定値を
同期dq座標系を構成するために必要なベクトル回転器
に活用しようとするものである。以上、(8)−(1
3)式を用いて説明した一般dq座標系上の固定子電
流、固定子磁束、同相磁束、鏡相磁束のベクトル関係
を、より明快な理解の一助として、ベクトル図の形で図
2に明示した。
【0026】以上の説明より明白なように、請求項1の
本発明によれば、固定子に装着された突極位置角検出器
を用いることなく、ベクトル制御ためのベクトル回転器
に必要な回転子主突極位置角の余弦、正弦値の推定値を
得ることが出来ると言う作用が得られる。
【0027】次に、本発明の請求項2の作用について説
明する。(8)−(13)式を活用し、回転子の主突極
位置角に対し、同相ベクトルと鏡相ベクトルは互いに逆
相の状態にあることを説明した。この関係は、主突極位
置角θ、同相、鏡相磁束ベクトルの各位置角θ、θ
を用い、(14)式のように表現することができる。
【数14】
【0028】ベクトル制御のためのベクトル回転器に必
要な回転信号は、回転子主突極の位置角そのものではな
くこの余弦、正弦値である。すなわち、応用的には次の
関係も重要である。
【数15】
【0029】(15)式の右辺は、同相及び鏡相磁束ベ
クトルから直接算出することができる。例えば、簡単に
は次の(16)式によればよい。
【数16】 一方、周知のように、2倍角に関しては、次の三角関数
関係が一般的に成立する。
【数17】 これより、主突極位置の2倍角の余弦、正弦値がわかれ
ば、(17)式の関係を用い主突極位置の余弦、正弦値
を決定することができることが理解されよう。
【0030】請求項2の本発明は、請求項1のベクトル
制御方法であって、該同相磁束ベクトルあるいはこの推
定値と該鏡相磁束ベクトルあるいはこの推定値とから該
中間角の2倍角の余弦及び正弦の推定値を決定し、決定
した該2倍角の余弦及び正弦の推定値から該中間角の余
弦及び正弦の推定値を決定するようにしている。(1
6)、(17)式を用いた上記説明より明白なように、
本発明によれば、同相磁束ベクトル、鏡相磁束ベクトル
の位置角を算出することなく、これらのベクトルそのも
のからベクトル回転器に必要な余弦、正弦の推定値を直
接的に算定できると言う作用が得られる。ベクトルから
の位置角の算定は非線形関数の1種である三角関数の逆
演算を必要とし、この種の逆演算は、周知のように、位
置角によっては大きな誤差を生じたり、大きな演算量を
必要とすることがある。しかし、請求項2の本発明によ
れば、この種の逆演算を必要としないので、位置角の余
弦、正弦の推定値を比較的高い精度で、また比較的軽い
計算量で決定できると言う作用が得られる。換言するな
らば、請求項2の本発明によれば、請求項1で説明した
作用を比較的高い精度で、かつ比較的軽い計算量で得る
ことができるようになる。
【0031】続いて、請求項3の本発明の作用について
説明する。回転子主突極位置の2倍角の余弦、正弦の推
定値から、主突極位置角の余弦、正弦の推定値を算定す
る際に、(17)式の第1行の関係を利用する場合に
は、不可避的に平方根の解法が必要となる。また、(1
7)式の第2行の関係を利用する場合には、平方根の解
法を必要としないが、除算が必要となる。一般に、除算
に要する演算量は、平方根の解法に要する演算量に比較
し小さいので、第2行を努めて活用することが望まし
い。しかし、除算は、分母の絶対値が著しく小さい場合
には大きな誤差を生じる特性をもつので、実用的にはこ
れを可能な限り回避する必要がある。以上の説明で理解
されるように、たとえば、余弦値の絶対値が大きくなる
場合には、次の(18)式に示した決定法が望ましい。
【数18】 一方、正弦値の絶対値が大きくなる場合には、次の(1
9)式に示した決定法が望ましい。
【数19】
【0032】請求項3の本発明は、請求項1及び請求項
2記載のベクトル制御方法であって、該中間角の余弦及
び正弦の推定値の期待される大きさに応じて、該2倍角
の余弦及び正弦の推定値から該中間角の余弦及び正弦の
推定値を決定する方法を変更するようにしている。この
結果、(18)、(19)式を用いた上記の説明より明
白なように、最も高い計算精度を維持した状態で、更に
は、計算量を合理的に低減した状態で、ベクトル回転器
のための回転信号として余弦、正弦の推定値を決定でき
ると言う作用が得られる。ひいては、請求項3の本発明
によれば、請求項1及び請求項2で説明した作用を、最
も高い計算精度で、かつ合理的に低減した計算量で、得
ることができようになる。
【0033】続いて、請求項4の本発明の作用について
説明する。請求項4の本発明は、請求項1記載のベクト
ル制御方法であって、ノルムを同一化した、該同相磁束
ベクトルあるいはこの推定値と同一方向をもつベクトル
と、該鏡相磁束ベクトルあるいはこの推定値と同一方向
をもつベクトルとの2個のベクトルを生成し、2個の該
同一ノルムベクトルのベクトル加算によって得た合成ベ
クトルの第1成分、第2成分に比例して、該中間角の余
弦及び正弦の推定値を各々決定するようにしている。
【0034】図3に上記ベクトル合成の様子を一般dq
座標系上で図示した。同図では、回転子の主突極の方向
を単位ベクトルu(θ)で、ノルムを同一化した2個の
ベクトルをKとKQ(θ)iとで表現してい
る。また、これらのベクトル加算による合成ベクトルを
ζで表現している。合成ベクトルが回転子の主突極と同
一方向をもつことは、同図より容易に推測されよう。加
算合成ベクトルが主突極位置を示す単位ベクトルと同一
方向をもつことは、厳密には、数式を用いて次のように
説明することも可能である。
【数20】 (20)式は、加算合成ベクトルが主突極位置を示す単
位ベクトルのスカラ倍になること、ひいては図3による
説明の正当性を裏付けるものである。
【0035】回転子の主突極位置角の余弦、正弦値は、
(20)式より直ちに、以下の関係に従がい推定できる
ことが理解される。
【数21】 すなわち、本発明の請求項4で明示したように、該中間
角の余弦及び正弦の推定値を加算合成ベクトルの第1成
分、第2成分に比例して各々決定すればよい。
【0036】請求項4の本発明によれば、(21)式を
用いた以上の説明より容易に理解されるよ 、極簡単な演算で、該中間角の余弦及び正弦の推定値を
ひいてはベクトル回転器に必要な回転信号を決定できる
と言う作用が得られる。この結果、請求項4の本発明に
よれば、請求項1で説明した作用を極簡単な演算で達成
できるようになる。なお、固定子電流と単位ベクトルと
の内積絶対値の僅少化の回避方法は請求項4の本発明に
関連した実施形態例に関連して後に具体的かつ詳しく説
明する。
【0037】続いて、請求項5の本発明の作用について
説明する。請求項5の本発明は、請求項1記載のベクト
ル制御方法であって、ノルムを同一化した、該同相磁束
ベクトルあるいはこの推定値と同一方向をもつベクトル
と、該鏡相磁束ベクトルあるいはこの推定値と同一方向
をもつベクトルとの2個のベクトルを生成し、2個の該
同一ノルムベクトルのベクトル減算によって得た合成ベ
クトルの第2成分、第1成分に対し互いに符号を反転し
た形で比例して、該中間角の余弦及び正弦の推定値を各
々決定するようにしている。
【0038】図4に上記ベクトル合成の様子を一般dq
座標系上で図示した。同図では、回転子の主突極の方向
を単位ベクトルu(θ)で、ノルムを同一化した2個の
ベクトルをKとKQ(θ)iとで表現してい
る。また、これらのベクトル減算による合成ベクトルを
ζで表現している。合成ベクトルの方向が回転子主突極
に対し垂直方向となることは、同図より容易に推測され
よう。これは、厳密には、数式を用いて次のように説明
することも可能である。
【数22】 (22)式は、減算合成ベクトルの方向は主突極位置を
示す単位ベクトルに対し垂直方向を向き、大きさはその
スカラ倍になること、ひいては図4による説明の正当性
を裏付けるものである。
【0039】回転子の主突極位置角の余弦、正弦値は、
(22)式より直ちに、以下の関係に従がい推定できる
ことが理解される。
【数23】 すなわち、本発明の請求項5で明示したように、合成ベ
クトルζの第2成分、第1成分に対し互いに符号を反転
した形で比例して、該中間角の余弦及び正弦の推定値を
各々決定すればよい。第2成分で余弦の推定値を、第1
成分で正弦の推定値を比例的決定するのは、更にはこの
際の比例符号を反転させるのは、合成ベクトルζが主突
極方向に対し垂直になっているためである。(23)式
では、この交代的関係を交代行列Jで表現している。
【0040】請求項5の本発明によれば、(23)式を
用いた以上の説明より容易に理解されるよ 除けば、極簡単な演算で、該中間角の余弦及び正弦の推
定値ひいてはベクトル回転器に必要な回転信号を決定で
きると言う作用が得られる。この結果、請求項5の本発
明によれば、請求項1で説明した作用を極簡単な演算で
達成できるようになる。なお、固定子電流と単位ベクト
ルとの交代的内積の絶対値の僅少化の回避方法は請求項
5の本発明に関連した実施形態例に関連して後に具体的
かつ詳しく説明する。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施形態を詳細に説明する。本発明のベクトル制御方法を
適用したベクトル制御装置と同期リラクタンス電動機の
1実施形態例の基本的構造を図5に示す。本構造と従来
制御法による構造と基本的な違いは、突極位置角検出器
2、余弦正弦信号発生器7に代わって位置角ベクトル推
定器12が、また速度検出器11に代わって速度推定器
13が新規に導入されている点にある。他の機器に関し
ては、指令変換器9に若干の変更を行っているが、図1
3の従来制御法のものと基本的に同一である。本発明の
核心は位置角ベクトル推定器12にある。速度推定器1
3は位置角ベクトル推定器12の出力である位置角の余
弦正弦推定値から回転子の速度を推定する推定器であ
り、これは誘導電動機、永久磁石形同期電動機のセンサ
レスベクトル制御方法に関連して開発された、当業者に
とっては周知のものをそのまま活用している。また、指
令変換器9に関しては、本発明に好適な構成方法を、本
発明の実施形態例の説明に応じて適時説明する。本実施
形態例では、図13の従来法との対比のため速度制御の
1例を示したが、当然のことながらトルク制御にも応用
可能であり、トルク制御の場合には速度推定器13は不
要である。以下では、本発明の核心部分である位置角ベ
クトル推定器12を中心に、この詳細な説明を行う。
【0042】図5より明白なように、位置角ベクトル推
定器は、固定子の電流ベクトル情報と電圧ベクトル情報
を入力として得、ベクトル回転器に向け回転信号として
余弦正弦信号を出力している。本実施形態例では、電流
情報として固定座標系上の固定子電流ベクトルを、また
電圧情報として特別な線間電圧検出器を使用することな
く比較的簡単に実装できるよう、固定座標系上の電圧ベ
クトル指令値を受けている。当然のことながら、他の交
流電動機のセンサレスベクトル制御方法の構成と同様
に、所要のコストを問題なく支払える場合には、線間電
圧検出器を利用して電圧情報を得て差し支えない。ま
た、電流情報として、実測電流値に代わって、電流ベク
トル指令値等の推定値を用いることも可能である。位置
角ベクトル推定器は、これら電圧、電流情報に加え、電
流制御器の入力であるd軸電流指令値とq軸電流指令値
も得ている。本発明においては一般的にはこれら電流指
令値は必ずしも必要でないが、請求項4及び請求項5に
関連した合理的な実施形態例に有用であるので、これを
考慮して破線の信号線でその補助的入力の状況を明示し
た。位置角ベクトル推定器の出力は、後に詳しく説明す
るように同相磁束ベクトルと鏡相磁束ベクトルとの成す
角の中間角の余弦及び正弦の推定値であり、これは本図
に明示しているように2個のベクトル回転器の回転信号
として利用されている。
【0043】図6は、位置角ベクトル推定器12の内部
構造を示したものである。位置角ベクトル推定器12
は、大きくは、磁束ベクトル推定器12aと余弦正弦推
定器12bの2つの機器から構成されている。磁束ベク
トル推定器12aは、固定子の電流ベクトル情報と電圧
ベクトル情報から、同相磁束ベクトルと鏡相磁束ベクト
ルとを推定し出力している。余弦正弦推定器12bは、
同相磁束ベクトルと鏡相磁束ベクトルとの推定値を得
て、これらの成す角の中間角の余弦及び正弦の推定値を
出力している。同図およびこれまでの説明より明らかな
ように、両磁束ベクトルの中間角の余弦正弦の推定値
は、両磁束ベクトルの推定値を用いて決定している。ま
た、d軸電流指令値とq軸電流指令値とは、破線で明示
しているように、余弦正弦生成器において、実施形態に
応じ補助的に利用されるものである。
【0044】図7は、磁束ベクトル推定器12aの代表
的構成例を示したものである。同図における12a−1
は固定子磁束ベクトル推定器である。これは、固定子の
電圧情報、電流情報を入力として受け、固定子磁束を推
定し出力する役割を担っている。このための方法として
は、誘導電動機、永久磁石形同期電動機のセンサレスベ
クトル制御方法に使用されてきた当業者にとって周知の
方法を活用すればよい。本実施形態例では、原理的には
次式で表現される簡単な方法に従がい固定子磁束を推定
している。
【数24】
【0044】図7及び(24)式における1/sは積分
器による積分処理を意味している。積分処理は、当業者
にとって周知のように、ディジタル的に近似遂行するこ
とが、実際的である。
【0045】電流ベクトルと同一方向をもつ同相磁束ベ
クトルは、原理的に(8)式の関係に基づき推定してい
る。一方、鏡相磁束は、原理的に(9)式の第2式に基
づき、すなわち固定子磁束ベクトルと同相磁束ベクトル
との差として定めている。(2)式と(8)、(9)式
の比較及び図7より明白なように、ここに示した推定処
理は、固定子磁束ベクトル推定値を、同相磁束ベクトル
推定値と鏡相磁束ベクトル推定値とに2分するものであ
る。
【0046】図8は、余弦正弦推定器12bの1実施形
態例を示したものである。同図における12b−1は2
倍角余弦正弦生成器であり、12b−2は中間角余弦正
弦生成器である。また、12b−3は、中間角余弦正弦
生成器での決定法選択に利用される選択信号を生成する
ための判定器である。2倍角余弦正弦生成器は、同相磁
束ベクトル、鏡相磁束ベクトルの推定値を入力として受
け取り、両ベクトルの中間角の2倍角の余弦及び正弦の
推定値を決定し、出力する。このときの推定値決定処理
は、(16)式に従って遂行される。また、中間角余弦
正弦生成器12b−2は、2倍角余弦正弦生成器12b
−1によって出力された2倍角の余弦正弦推定値を入力
として受け取り、これを用いて中間角の余弦正弦の推定
値を決定し出力している。
【0047】本発明では、中間角の余弦及び正弦の推定
値の期待される大きさに応じて、2倍角の余弦及び正弦
の推定値から中間角の余弦及び正弦の推定値を決定する
方法を変更するようにしている。例えば、中間角余弦正
弦生成器12b−2には、下の(25)−(28)式に
示すような4種の決定方法が用意されており、中間角の
余弦及び正弦の推定値の期待される大きさに応じて、こ
の4種の決定方法のいずれか1つが選定されるようにな
っている。
【数25】
【数26】
【数27】
【数28】 (25)−(28)式においては、中間角の余弦正弦値
の大きさは中間角の値そのものに直接的に依存して定ま
ると言う事実を考慮し、決定方法の選択条件を期待され
る中間角の値で各式最右翼に示している。
【0048】判定器12b−3は、中間角の余弦及び正
弦の推定値の期待される大きさを定め、上述の決定法を
選択する役割に担っている。本発明における各器の処理
は、ディジタル的に行うのが実際的である。具体的な実
施形態例として、図8には、ディジタル的処理を考慮
し、1制御周期前の中間角の余弦及び正弦の推定値を利
用して、現時点の期待される大きさを決定する1例を例
示している。この簡明な説明を図るため、現時点をk時
点とし、1制御周期前を(k−1)時点とし、(k−
1)時点での中間角の余弦正弦推定値をu(θ,k−
1)と表現することにする。図8におけるz−1は1制
御周期分の遅延素子であり、入力信号を1制御周期遅延
させ出力する働きをもつ。本素子以降の動作は以下の通
りである。先ず(k−1)時点での中間角の余弦正弦推
定値を(29)式の関係に従がい処理し、k時点での判
定指標d(k),d(k)を生成する。
【数29】 次に、この判定指標により、k時点での決定法として
(25)−(28)式の何れを採用すべきかを判定す
る。指標d(k),d(k)による判定は、図12
に示した方法に従がい実施している。図12の方法は、
判定指標の正負符号のみで判定を行うものであり、第
1、2行の入力(判定指標の符号)に対し第3行が出力
(選定結果)となっている。このように、実施形態例を
用いて説明した本発明は合理的採用選定を簡単に行うこ
とができる有用性の高いものとなっている。なお、図8
における余弦正弦生成器の実施形態例ではd軸及びq軸
電流の指令値は使用しないので、これらは明示していな
い。
【0049】図9(a)は、図8に提示した余弦正弦生
成器の実施形態例に好適な指令変換器9の1構成例であ
る。(6)式を用い明示しているように、トルクは、同
期dq座標系上のd軸電流とq軸電流の絶対値が等しい
場合に、最小銅損での発生が可能となる。図9(a)の
指令変換器9の1構成例は、効率を重視した最小銅損を
達成する例であり、本発明である図8の余弦正弦生成器
12bによれば、このように効率的駆動制御が可能とな
る。
【0050】図10は、余弦正弦生成器12bの第2実
施形態例である。12b−4は、ベクトル加算合成器で
ある。ベクトル加算合成器では、同相磁束ベクトルの推
定値と鏡相磁束ベクトルの推定値を各々の関連インダク
タンスの逆数を乗じてそのノルムを同一化し、その後ベ
クトル加算により合成ベクトルを生成し、出力してい
る。ベクトル加算合成器におけるKは、設計者に設計
が委ねられた設計パラメータであり一般には任意に選定
して差し支えないが、候補として1、L、Lが推奨
される。12b−5は加算合成ベクトルのためのベクト
ル正規化器であり、合成ベクトルに比例して中間角の余
弦及び正弦の推定値を決定している。本実施形態例で
は、中間角の余弦、正弦値を第1、第2成分とするベク
トルは単位ベクトルであるので、この単位性を利用し
て、合成ベクトルを単位ベクトルに正規化することによ
り、合成ベクトルに比例した形で余弦、正弦値の推定を
決定している。本実施形態例は、原理的には(21)式
の第2式を用いて説明した作用を活用するものである。
(21)式の第2式が示すように、正負符号を判定する
符号因子においては、電流ベクトルと単位ベクトルの内
積が必要とされるが、本実施形態例では、これをd軸電
流指令値を近似している。すなわち、以下の関係を活用
している。
【数30】 余弦、正弦値の推定に際し必要とされる信号は、正負符
号の判定であり、信号の大きさそのものではない。この
特性上、ノイズの影響を受け難いd軸電流指令値が実測
値よりもむしろ好ましい応答を与えることが多い。
【0051】当然のことながら、(21)式第1式に立
脚して中間角余弦及び正弦の推定値を決定することも可
能である。また、この場合にも、電流ベクトルと単位ベ
クトルとの内積をd軸電流指令値等で近似することがで
きる。
【0052】図9(b)は、図10に提示した余弦正弦
生成器の実施形態例に好適な指令変換器9の1構成例で
ある。図10における余弦正弦生成器に合理的な応答を
させるためには、d軸電流がゼロを含む極小値になるこ
とを回避する必要がる。このための最も簡単な方法は、
指令変換器9を図9(b)に示したように構成すること
である。すなわち、指令変換器9を、d軸電流を常時あ
る一定値に保つ反面、q軸電流をトルク指令値に応じて
変化するよう構成することである。これにより、d軸電
流がゼロを含む極小値になることを回避することが可能
であり、ひいては図10における余弦正弦生成器に対し
合理的な応答をさせることができる。なお、当然のこと
であるが、図9(b)に提示した実施形態例は、原理的
に(6)式のトルク発生の関係を満足している。
【0053】図11は、余弦正弦生成器12bの第3実
施形態例である。同図の12b−6は、ベクトル減算合
成器である。ベクトル減算合成器では、同相磁束ベクト
ルの推定値と鏡相磁束ベクトルの推定値を各々の関連イ
ンダクタンスの逆数を乗じてそのノルムを同一化し、そ
の後ベクトル減算により合成ベクトルを生成し、出力し
ている。ベクトル減算合成器におけるKは、設計者に
設計が委ねられた設計パラメータであり一般には任意に
選定して差し支えないが、候補として1、L、L
推奨される。12b−7は減算合成ベクトルのためのベ
クトル正規化器であり、合成ベクトルに交代的に比例し
て中間角余弦及び正弦の推定値を決定している。本実施
形態例では、中間角の余弦及び正弦の推定値を第1、第
2成分とするベクトルは単位ベクトルである点、中間角
の余弦及び正弦の推定値が合成ベクトルの第2成分、第
1成分に対し互いに符号を反転した形で比例するいわゆ
る交代関係にある点を考慮し、余弦、正弦値の推定値を
決定している。本実施形態例は、原理的には(23)式
の第2式を用いて説明した作用を活用したものであり、
ベクトル正規化器12b−7における交代行列Jは、
(23)式同様、(4)式で定義したものである。(2
3)式の第2式が示すように、正負符号を判定する符号
因子においては、電流ベクトルと単位ベクトルの交代的
内積が必要とされるが、本実施形態例では、これをq軸
電流指令値を近似している。すなわち、以下の関係を活
用している。
【数31】 余弦、正弦値の推定に際し必要とされる信号は、正負符
号の判定であり、信号の大きさそのものではない。この
特性上、ノイズの影響を受け難いq軸電流指令値が実測
値よりもむしろ好ましい応答を与えることが多い。
【0054】当然のことながら、(23)式第1式に立
脚して中間角余弦及び正弦の推定値を決定することも可
能である。また、この場合にも、電流ベクトルと単位ベ
クトルの交代的内積をq軸電流指令値等で近似すること
ができる。
【0055】図9(c)は、余弦正弦生成器として図1
1に提示した実施形態例に好適な指令変換器9の1構成
例である。図11における余弦正弦生成器に対し合理的
な応答をさせるためには、q軸電流がゼロを含む極小値
になることを回避する必要がる。このための最も簡単な
方法は、指令変換器9を図9(c)に示したように構成
することである。同図の指令変換器9は、q軸電流を常
時ある一定値に保つ反面、d軸電流をトルク指令値に応
じて変化するようにしている。これにより、q軸電流が
ゼロを含む極小値になることを回避することが可能であ
り、ひいては図11における余弦正弦生成器に対し合理
的な応答をさせることができる。なお、当然のことであ
るが、図9(c)に提示した実施形態例も、原理的に
(6)式のトルク発生の関係を満足している。
【0056】以上、本発明による位置角ベクトル推定器
に関し、各種の図を利用しつつ複数の実施形態例を用い
て詳しく説明した。説明本文で繰返し明言しているよう
に本発明の位置角ベクトル推定器は、最近のディジタル
技術の著しい進歩を考えるとディジタル的に構成するこ
とが好ましい。ディジタル構成はハードウェア的構成と
ソフトウェア的構成があるが、当業者にとっては既に自
明のように本発明はいずれでも構成である。
【0057】
【発明の効果】以上の説明より明白なように、本発明は
以下の効果を奏する。特に、請求項1の本発明は、固定
子磁束ベクトルを、電流ベクトルと同一方向をもつ同相
磁束ベクトルと、固定子磁束ベクトルと同相磁束ベクト
ルとの差として定めた鏡相磁束ベクトルとに2分し、同
相磁束ベクトルと鏡相磁束ベクトルとの成す角の中間角
の余弦及び正弦の推定値をベクトル回転器の回転信号と
して利用するようにしている。請求項1の本発明によれ
ば、中間角の余弦及び正弦の推定値を、回転子主突極位
置角の余弦、正弦値の推定値として扱うことができるの
で、固定子に装着された突極位置角検出器を用いること
なく、ベクトル回転器のための回転信号を得ることが出
来ると言う作用が得られる。この作用の結果、同期リラ
クタンス電動機のベクトル制御に不可欠なベクトル回転
器を正常に動作させることができ、ひいては、従来より
固定子に装着されてきたた突極位置角検出器を用いるこ
となく、同期リラクタンス電動機をベクトル制御するこ
とができると言う効果が得られる。更には、同期リラク
タンス電動機のベクトル制御に際し、回転子に突極位置
角検出器を装着することに起因して従来より発生した、
電動機システムの信頼性の低下、軸方向の容積増大、配
線問題、各種コストの増大と言った諸問題を克服するこ
とができると言う効果が得られる。
【0058】特に、請求項2の本発明は請求項1記載の
ベクトル制御方法であって、同相磁束ベクトルあるいは
この推定値と鏡相磁束ベクトルあるいはこの推定値とか
ら、先ず中間角の2倍角の余弦及び正弦の推定値を決定
し、次に決定した2倍角の余弦及び正弦の推定値から中
間角の余弦及び正弦の推定値を決定するようにしている
ので、同相磁束ベクトル、鏡相磁束ベクトルの位置角を
算出することなく、これらのベクトルそのものからベク
トル回転器に必要な余弦、正弦の推定値を直接的に算定
できると言う作用が得られる。また位置角算定のための
逆演算を必要としないので、位置角の余弦、正弦の推定
値を比較的高い精度で、かつ比較的軽い計算量で決定で
きると言う作用も得られる。ひいては、請求項2の本発
明によれば、請求項1で説明した作用を合理的に確保で
きるようになる。こうした作用の結果、請求項1による
効果を、比較的精度よく、比較的軽い計算量で達成でき
るという効果が得られる。
【0059】請求項3の本発明は、請求項1及び2記載
のベクトル制御方法であって、該中間角の余弦及び正弦
の推定値の期待される大きさに応じて、該2倍角の余弦
及び正弦の推定値から該中間角の余弦及び正弦の推定値
を決定する方法を変更するようにするものであり、計算
量を低減しつつ最も高い計算精度を維持した状態でベク
トル回転器に必要な余弦、正弦の推定値を決定できると
言う作用が得られる。この作用の結果、請求項3の本発
明によれば、請求項1及び請求項2による効果を、計算
量を低減しつつ最も高い計算精度を維持した状態で達成
できるという効果が得られる。
【0060】請求項4の本発明は、請求項1記載のベク
トル制御方法であって、ノルムを同一化した、該同相磁
束ベクトルあるいはこの推定値と同一方向をもつベクト
ルと、該鏡相磁束ベクトルあるいはこの推定値と同一方
向をもつベクトルとの2個のベクトルを生成し、2個の
該同一ノルムベクトルのベクトル加算によって得た合成
ベクトルの第1成分、第2成分に比例して、該中間角の
余弦及び正弦の推定値を各々決定するようにしている。
これにより、固定子電流の回転子主突極方向と同一成分
の絶対値が僅少となる領域を除けば、簡単な演算で、該
中間角の余弦及び正弦の推定値を決定できると言う作用
が得られる。ひいては、請求項1の効果を極簡単な演算
で達成できると言う効果が得られる。
【0061】請求項5の本発明は、請求項1記載のベク
トル制御方法であって、ノルムを同一化した、該同相磁
束ベクトルあるいはこの推定値と同一方向をもつベクト
ルと、該鏡相磁束ベクトルあるいはこの推定値と同一方
向をもつベクトルとの2個のベクトルを生成し、2個の
該同一ノルムベクトルのベクトル減算によって得た合成
ベクトルの第2成分、第1成分に対し互いに符号を反転
した形で比例して、該中間角の余弦及び正弦の推定値を
各々決定するようにしている。これにより、固定子電流
の回転子主突極方向と垂直成分の絶対値が僅少となる領
域を除けば、極簡単な演算で、該中間角の余弦及び正弦
の推定値を決定できると言う作用が得られる。ひいて
は、請求項1の効果を極簡単な演算で達成できると言う
効果が得られる。
【0062】なお、請求項4及び請求項5の本発明によ
る場合、演算量低減の代償として、固定子電流の回転子
主突極と同一成分あるいは垂直成分が僅少となる領域で
の使用が限定される。請求項4及び請求項5の本発明に
よる効果が失われないように、この領域回避のための実
際的方法を請求項4及び請求項5の形態実施例に関連し
て具体的に提示説明した。
【0063】
【図面の簡単な説明】
【図1】一般dq座標系上での回転子主突極方向とd
軸、q軸との1関係例を示すベクトル図
【図2】一般dq座標系上の固定子電流、固定子磁束、
同相磁束、鏡相磁束の1関係例を示すベクトル図
【図3】一般dq座標系上における、加算合成ベクトル
と回転子主突極の方向との1関係例を示すベクトル図
【図4】一般dq座標系上における、減算合成ベクトル
と回転子主突極の方向との1関係例を示すベクトル図
【図5】1実施形態例におけるベクトル制御装置の基本
構成を示すブロック図
【図6】1実施形態例における位置角ベクトル推定器の
概略構成を示すブロック図
【図7】1実施形態例における磁束ベクトル推定器の概
略構成を示すブロック図
【図8】1実施形態例における余弦正弦生成器の概略構
成を示すブロック図
【図9】実施形態例における指令変換器の概略構成を示
すブロック図
【図10】1実施形態例における余弦正弦生成器の概略
構成を示すブロック図
【図11】1実施形態例における余弦正弦生成器の概略
構成を示すブロック図
【図12】中間角余弦正弦生成器での決定法選択に利用
される判定指標と選択結果の1関係例
【図13】従来のベクトル制御装置の概略構成を示すブ
ロック図
【符号の説明】
1 同期リラクタンス電動機 2 突極位置角検出器 3 電力変換器 4 電流検出器 5a 3相2相変換器 5b 2相3相変換器 6a ベクトル回転器 6b ベクトル回転器 7 余弦正弦信号発生器 8 電流制御器 9 指令変換器 10 速度制御器 11 速度検出器 12 位置角ベクトル推定器 12a 磁束ベクトル推定器 12a−1 固定子磁束ベクトル推定器 12b 余弦正弦生成器 12b−1 2倍角余弦正弦生成器 12b−2 中間角余弦正弦生成器 12b−3 判定器 12b−4 ベクトル加算合成器 12b−5 ベクトル正規化器 12b−6 ベクトル減算合成器 12b−7 ベクトル正規化器 13 速度推定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−94298(JP,A) 特開 平7−245981(JP,A) 新中新二,同期モータの統一的ベクト ル解析,平成9年電気学会産業応用部門 全国大会講演論文集▲II▼,日本,電 気学会産業応用部門全国大会委員会, 1997年 7月20日,211−216 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/408 - 5/412 H02P 7/628 - 7/632 H02P 21/00 H02P 5/00 H02P 6/00 - 6/24 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルク発生に寄与する固定子電流を、ベク
    トル回転器によって指示された互いに直交するd軸とq
    軸で構成される回転dq座標系上で、電流ベクトルのd
    軸成分及びq軸成分として分割し制御する電流制御工程
    を有する同期リラクタンス電動機のベクトル制御方法で
    あって、 固定子鎖交磁束を固定子磁束ベクトルとして捕らえ、該
    固定子磁束ベクトルを、電流ベクトルと同一方向をもつ
    同相磁束ベクトルと、該固定子磁束ベクトルと該同相磁
    束ベクトルとの差として定めた鏡相磁束ベクトルとに2
    分し、該同相磁束ベクトルと該鏡相磁束ベクトルとの成
    す角の中間角の余弦及び正弦の推定値を、該ベクトル回
    転器の回転信号として利用することを特徴とする同期リ
    ラクタンス電動機のベクトル制御方法。
  2. 【請求項2】該同相磁束ベクトルあるいはこの推定値と
    該鏡相磁束ベクトルあるいはこの推定値とから該中間角
    の2倍角の余弦及び正弦の推定値を決定し、決定した該
    2倍角の余弦及び正弦の推定値から該中間角の余弦及び
    正弦の推定値を決定するようにしたことを特徴とする請
    求項1記載の同期リラクタンス電動機のベクトル制御方
    法。
  3. 【請求項3】該中間角の余弦及び正弦の推定値の期待さ
    れる大きさに応じて、該2倍角の余弦及び正弦の推定値
    から該中間角の余弦及び正弦の推定値を決定する方法を
    変更するようにしたことを特徴とする請求項1及び請求
    項2記載の同期リラクタンス電動機のベクトル制御方
    法。
  4. 【請求項4】ノルムを同一化した、該同相磁束ベクトル
    あるいはこの推定値と同一方向をもつベクトルと、該鏡
    相磁束ベクトルあるいはこの推定値と同一方向をもつベ
    クトルとの2個のベクトルを生成し、2個の該同一ノル
    ムベクトルのベクトル加算によって得た合成ベクトルの
    第1成分、第2成分に比例して、該中間角の余弦及び正
    弦の推定値を各々決定するようにしたことを特徴とする
    請求項1記載の同期リラクタンス電動機のベクトル制御
    方法。
  5. 【請求項5】ノルムを同一化した、該同相磁束ベクトル
    あるいはこの推定値と同一方向をもつベクトルと、該鏡
    相磁束ベクトルあるいはこの推定値と同一方向をもつベ
    クトルとの2個のベクトルを生成し、2個の該同一ノル
    ムベクトルのベクトル減算によって得た合成ベクトルの
    第2成分、第1成分に対し互いに符号を反転した形で比
    例して、該中間角の余弦及び正弦の推定値を各々決定す
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の同期リラ
    クタンス電動機のベクトル制御方法。
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