JP3328454B2 - 麺用粉および麺類 - Google Patents

麺用粉および麺類

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JP3328454B2 JP30835394A JP30835394A JP3328454B2 JP 3328454 B2 JP3328454 B2 JP 3328454B2 JP 30835394 A JP30835394 A JP 30835394A JP 30835394 A JP30835394 A JP 30835394A JP 3328454 B2 JP3328454 B2 JP 3328454B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は麺用粉、その麺用粉を用
いて製造された麺類、および前記麺用粉を用いて麺類を
製造する方法に関する。より詳細には、本発明は、弾力
性に富む良好な食感、甘みやうま味のあるマイルドでバ
ランスのとれた良好な食味、および香ばしい良好な香り
を有する、高品質の麺類を製造することのできる麺用
粉、その麺用粉を用いて得られた麺類、および前記麺用
粉を用いて麺類を製造する方法である。
【従来の技術】
【0002】麺類の製造に当たっては、従来、小麦粉を
主体とする麺用粉に、麺類の種類などに応じて、食塩、
かんすい(かん粉)、バイタルグルテン、卵白、増粘
剤、着色料、保湿剤および/またはその他の添加剤を加
え、これに水を加えて混練して生地をつくり、この生地
を用いて複合−圧延−麺線への切り出しの一連の工程を
経て、或いは混練した生地を麺線状に直接押し出す工程
を経て麺類が製造されている。そして、そのようにして
製造された麺類は、そのまま生麺の形態で、または乾燥
麺にして、或いは茹麺や蒸麺にして、更にはそれを冷凍
して冷凍麺にして流通・販売されている。
【0003】そして、上記した麺類の製造に際して、麺
類の色を白くしたり、茹で時間を短縮したり、食感を柔
らかくソフトにするために小麦粉に澱粉を添加した麺用
粉を用いて麺類を製造することがしばしば行われている
が、その場合には麺本来の味や香りなどが薄らいでしま
って、茹でた際に水っぽくなったり、香りや粘弾性に欠
けたものとなり易く、食感、食味および香りなどの点で
充分に満足のゆく麺類が得られにくいのが現状である。
【0004】ところで、近年、茹でたり蒸したりしてα
化した麺類を冷凍してなる冷凍麺類が、解凍するだけで
簡単に喫食できるという即席性に優れていて、しかも常
温で流通・販売されている茹麺や蒸麺に比べて食感や食
味が良好である点などから、消費者に好まれるようにな
り、その需要が増している。しかしながら、冷凍麺類
は、常温で流通・販売される茹麺や蒸麺に比べて食感や
食味が向上してはいるものの未だ充分に満足のゆくもの
ではなく、茹でたてや蒸したての麺類に比べて、弾力性
などの食感、うま味などの点で劣っており、しかも香り
も充分に良好であるとは言い難い。また、中華麺類はか
んすい(かん粉)を用いて製造される関係で、独特のか
んすい臭があり、これが中華麺類の香りを損なったり、
甘み(うま味)を低減させる原因ともなっており、焼き
そばなどではソースの酸味を強くする原因にもなってい
る。その一方で、麺類の品質に関する消費者の要求は、
近年、ますます強くなっており、かかる点から、弾力性
に富んだ良好な食感、甘みやうま味のあるマイルドでバ
ランスのとれた食味、および良好な香りを有する高品質
の麺類の開発が一層求められている。
【0005】
【発明の内容】上記のような状況下に、本発明者らは、
食感、食味および香りの改善された麺類を得ることを目
的として、麺類の製造に用いる小麦粉やその他の穀粉原
料の内容、麺用粉の配合、添加剤の種類、製麺工程など
に関して、種々検討を重ねてきた。その結果、米粉の一
種である香り米粉を添加した麺用粉を用いて麺類を製造
すると、弾力性に富んだ良好な食感を有し、且つ甘みや
うま味のあるマイルドでバランスのとれた良好な食味を
有し、しかも良好な香りを有する高品質の麺類が得られ
ることを見出した。これに対して、同じ米粉ではあって
も、うるち米粉を配合した麺用粉を用いて麺類を製造し
た場合には、食感、食味および香りの改善された麺類が
得られず、よって香り米粉を配合した麺用粉を用いるこ
とによる上記した優れた効果は全く予想外のことであっ
た。
【0006】したがって、本発明は、香り米粉を含有す
ることを特徴とする麺用粉である。そして、本発明は、
香り米粉を含有する上記の麺用粉を用いて得られた麺類
である。更に、本発明は、香り米粉を含有する上記の麺
用粉を用いて麺類を製造する方法である。
【0007】 本発明で用いる香り米粉は“香り米”と
して知られている米を粉にしたものであればいずれでも
よく、その種類は何ら制限されない。香り米の範疇に含
まれる米としては、日本在来由来の“ヒエリ”、“みや
かおり”、“はぎのかおり”、“キタカオリ”、“奥羽
353号”、“中国140号”“兵系53号”、“高育
香34号”、“高育香35号”、“高育香36号”、
ンディカ(長粒米)由来の“Khao Dawk Mal
i”などのタイ国産の香り米、“サリークイーン”、
“RINX89”、“奥羽348号”、“東北148
号”、“関東172号”、“Basmati370”な
どの種々のものが知られているが、本発明では上記した
ような香り米を粉にしたもののいずれもが使用できる。
また、本発明で使用する香り米粉は、1種類の香り米か
らなる粉であっても、または2種以上の香り米からなる
混合粉であってもよい。入手の容易性、経済性などの点
からいうと、タイなどの東南アジア産の香り米から得ら
れる香り米粉を用いるのが便利である。
【0008】本発明で用いる香り米粉の粒度は特に制限
されないが、約350μm以下、特に小麦粉と同程度の
粒度(約200μm以下)のものを用いるのが、食感お
よび食味の良好な麺類が得られる点で好ましい。香り米
粉の粒度が大きすぎると(約350μm以上である
と)、麺類がざらついた食感になり、食感に悪影響を及
ぼし易い。
【0009】麺用粉中における香り米粉の含有量は、麺
類の種類などに応じて調節し得るが、一般に、麺用粉中
の穀粉類の全重量に基づいて1〜10重量%であるのが
好ましく、2〜7重量%であるのがより好ましい。香り
米粉の含有量が1重量%未満であると、食感、食味、香
りなどの向上効果が得られにくくなり、一方10重量%
より多く配合すると、香りが強くなりすぎ、また食感的
にも硬くなり、麺の品質低下をきたすので好ましくな
い。
【0010】そして、本発明の麺用粉は、上記した香り
米粉と共に、製造を目的とする麺類の種類などに応じ
て、麺類の製造に従来から用いられている他の穀粉類を
含有する。香り米粉と共に用いられる他の穀粉類として
は、小麦粉、そば粉、澱粉類、香り米粉以外の米粉、大
麦粉、ライ麦粉などを挙げることができる。そして、麺
類の種類などに応じて、上記した他の穀粉類の1種また
は2種以上を、麺用粉中の穀粉類の全重量に基づいて、
好ましくは99〜90重量%の割合で用いるのがよく、
98〜93重量%の割合で用いるのが一層好ましい。
【0011】また、本発明の麺用粉では、上記した香り
米粉およびその他の穀粉類と共に、必要に応じて、麺類
の製造に通常用いられている、食塩;かんすい(かん
粉);卵粉;山芋粉;海苔;縮合リン酸塩、ガム類など
の保水剤;乳化剤;活性グルテン粉末などの蛋白強化
剤;増粘剤;ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養
強化剤;保存剤などのうちの1種または2種以上を用い
てもよい。
【0012】本発明で対象とする麺類の種類は特に制限
されず、うどん(丸うどん、平めんなど)、中華麺類
(ラーメン、焼きそば、ギョウザ、シュウマイ、ワンタ
ン、ハルマキ用の皮など)、スパゲッティやマカロニな
どの各種パスタ類、冷や麦、そうめん、日本そばなどの
いずれであってもよい。また、本発明の麺類は、乾麺、
半乾麺、生麺、茹麺、蒸麺、冷凍麺、即席麺などのいず
れの形態であってもよい。限定されるものではないが、
例えば、香り米粉を含有する麺用粉を用いて得られる本
発明の冷凍うどんは、弾力性に優れ、しかもうま味があ
って、小麦粉臭がなく甘い良好な香りを有している。ま
た、香り米粉を含有する麺用粉を用いて得られる本発明
の焼そばは、弾力性に富み、ソースの酸味が抑えられた
甘みのあるマイルドな良好な味を有し、しかも香ばしい
良好な香りを有する。更に、香り米粉を含有する麺用粉
を用いて得られた本発明のラーメンは、弾力性があり、
マイルドな良好な食味を有し、しかもかんすい等に起因
する異臭がなく、良好な香りを有している。
【0013】そして、本発明の麺類の製造に当たっては
は、その製造方法、製造条件、製造装置、製造後の後処
理工程など特に制限されず、麺類の種類および形態など
に応じて、従来から知られている製麺方法、製麺条件、
製麺装置、処理工程などを採用して製造することができ
る。
【0014】
【実施例】以下に例を挙げて本発明を具体的に説明する
が、本発明はそれにより何ら限定されない。以下の例に
おいて、特に断らない限り、%は重量%を、部は重量部
を表す。
【0015】《実施例 1》 (1) 準強力小麦粉(日清製粉株式会社製「麗華」)
95部と香り米粉(タイ国産香り米「Khao Daw
k Mali」を粉砕したもの;粒度約250〜300
μm)5部を予め混合し、これにかん粉0.5部を水3
5部に予め溶かした水溶液を加えた後、横型ミキサー
(回転数80回/分)を用いて15分間混練して生地をつ
くった。この生地を用いて常法により複合・圧延して厚
さ1.3mmの麺帯を製造した後、切刃#20丸を用い
て直径1.5mmの麺線に切り出した。 (2) 上記(1)で得られた麺線を、蒸気(蒸気圧
0.5〜1.0kg/cm2)で3分間蒸した後、シャワ
ー水洗を行い、また3分間蒸してシャワー水洗を行い、
次いで水切りして、歩留り235%の蒸し焼そばを得
た。この焼そばに、焼そば100部当たり2.5部のサ
ラダ油を均一に混ぜて、160g/食ずつに玉取りして
包装した。 (3) 上記(2)で得られた包装した焼そばを冷蔵庫
で3日間保存した後、袋より取り出して、焼そば1袋
(160g)当たり約3gのサラダ油をフライパンにひ
いて、約2分間麺を炒めた後、焼そばソース[(株)は
らしま社製「焼きそばソース」]を焼そば1袋当たり約
9gの割合で振りかけて均一に混ぜて調理焼そばをつく
った。 (4) 上記(3)で得られた調理焼そばを9名のパネ
ラーに食してもらって、下記の表1に示す評価基準にし
たがって点数評価してもらい、その平均値を採ったとこ
ろ、下記の表2に示すとおりの結果であった。
【0016】《比較例 1》実施例1で使用したのと同
じ準強力小麦粉100部に、かん粉0.5部を水35部
に予め溶かした水溶液を加え、これを実施例1と同様に
混練して生地を製造し、以後は実施例1と同様にして焼
そばをつくり、これを実施例1と同様にして調理して調
理焼そばをつくった。得られた調理焼そばの官能試験を
実施例1と同様にして行ったところ、下記の表2に示す
とおりの結果であった。
【0017】《比較例 2》実施例1で使用したのと同
じ準強力小麦粉95部とうるち米粉(日本産の市販のう
るち米を粉砕して得たもの;粒度約250〜300μ
m)5部を予め混合し、これにかん粉0.5部を水35
部に予め溶かした水溶液を加え、これを実施例1と同様
に混練して生地を製造し、以後は実施例1と同様にして
焼そばをつくり、これを実施例1と同様にして調理して
調理焼そばをつくった。得られた調理焼そばの官能試験
を実施例1と同様にして行ったところ、下記の表2に示
すとおりの結果であった。
【0018】
【表1】 焼そばの官能試験の評価基準 食 感: 5点 :弾力性に大きく富んだ、極めて良好な食感 4点 :弾力性に富んだ、良好な食感 3点 :弾力性がややあり、普通の食感 2点 :弾力性がやや少なく、やや不良な食感 1点 :弾力性がまったくなく、不良な食感 食 味: 5点 :ソースの酸味が適度に抑えられていて、うま味があって、マイルド ルドでバランスのとれた極めて良好な食味 4点 :ソースの酸味がほぼ適度に抑えられていて、やや甘みがあり、マイ ルドさがほぼあり、良好な食味 3点 :ソースの酸味がややあり、うま味、マイルドさ共に普通の食味 2点 :ソースの酸味が強く、うま味およびマイルドさにやや欠ける、やや 不良な食味 1点 :ソースの酸味が極めて強く、うま味とマイルドさに大きく欠ける、 不良な食味 香 り: 5点 :極めて香ばしい、極めて良好な香り 4点 :香ばしくて、良好な香り 3点 :香りがややある普通の香り 2点 :香ばしさにやや欠ける 1点 :香ばしさに全く欠けている
【0019】
【表2】 [焼そばの官能試験の結果] 麺用粉の配合(部) 官能試験の結果 小麦粉 香り米粉 うるち米粉 食感 食味 香り 実施例1 95 5 − 3.5 4.8 4.1 比較例1 100 − − 2.9 2.5 2.8 比較例2 95 − 5 3.1 2.4 2.7
【0020】上記の表2の結果から、小麦粉に香り米粉
を配合した麺用粉を用いて得られた実施例1の焼そば
は、弾力性に富む良好な食感、ソースの酸味が適度に抑
えられていて、うま味があって、マイルドルドでバラン
スのとれた極めて良好な食味を有し、しかも香ばしい極
めて良好な香りを有し、極めて高品質であることがわか
る。それに対して、小麦粉のみから得られた比較例1の
焼そば、および小麦粉にうるち米粉を配合した麺用粉を
用いて得られた比較例2の焼そばは、食感、食味および
香りのいずれにおいても、実施例1の焼そばに比べて大
幅に劣っていることがわかる。
【0021】《実施例 2》 (1) 中力小麦粉(日清製粉株式会社製「麺祭」)9
3部と香り米粉(高知県産の香り米[ヒエリ」を粉砕し
て得たもの:粒度約50〜100μm)7部を予め混合
し、これに食塩4部を水37部に予め溶かした水溶液を
加えた後、横型ミキサー(回転数80回/分)を用いて
3分間混練した後、更に真空ミキシング(圧力−500
mmHg)を12分間行って生地をつくった。この生地
を用いて常法により複合・圧延して厚さ2.7mmの麺
帯を製造した後、切刃#10薄刃を使用して幅3.0m
mの麺線に切り出して、生うどんを製造した。 (2) 上記(1)で得られた生うどん100部を97
〜99℃の熱湯中で13分間茹でた後、水洗いをし、次
いで水切りし、歩留り285%の茹うどんを得た。この
茹うどんをトレイに230gずつ入れて、−35℃で急
速冷凍して冷凍うどんを製造した。 (3) 上記(2)で得られた冷凍うどんを沸騰水に1
分間入れて解凍した後、取り出してドンブリに移して、
汁をかけて、汁かけうどんをつくった。 (4) 上記(3)で得られた汁かけうどんを9名のパ
ネラーに食してもらって、下記の表3に示す評価基準に
したがって点数評価してもらい、その平均値を採ったと
ころ、下記の表4に示すとおりの結果であった。
【0022】《比較例 3》実施例2で使用したのと同
じ中力小麦粉100部に、食塩4部を水37部に予め溶
かした水溶液を加えたものを用いて実施例2と同様に混
練して生地を製造し、それ以後は実施例2と同様にして
冷凍うどんをつくり、これを実施例2と同様にして解凍
して汁をかけて、汁かけうどんをつくった。得られた汁
かけうどんの官能試験を実施例2と同様にして行ったと
ころ、下記の表4に示すとおりの結果であった。
【0023】《比較例 4》実施例2で使用したのと同
じ中力小麦粉93部と比較例2で使用したのと同じうる
ち米粉7部を予め混合し、これに食塩4部を水37部に
予め溶かした水溶液を加えたものを用いて実施例2と同
様に混練して生地を製造し、それ以後は実施例2と同様
にして冷凍うどんをつくり、これを実施例2と同様にし
て解凍して汁をかけて、汁かけうどんをつくった。得ら
れた汁かけうどんの官能試験を実施例2と同様にして行
ったところ、下記の表4に示すとおりの結果であった。
【0024】
【表3】 うどんの官能試験の評価基準 食 感: 5点 :弾力性に大きく富んだ、極めて良好な食感 4点 :弾力性に富んだ、良好な食感 3点 :弾力性がややあり、普通の食感 2点 :弾力性がやや少なく、やや不良な食感 1点 :弾力性がまったくなく、不良な食感 食 味: 5点 :甘みがあり、マイルドで、バランスのとれた、極めて良好な食味 4点 :やや甘みがあり、ややマイルドな、良好な食味 3点 :甘みはないが、小麦粉特有のうま味が残っている、普通の食味 2点 :小麦粉特有のうま味がややあるものの、やや不良な食味 1点 :甘みが全くなく、小麦粉特有のうま味もなく、不良な食味 香 り: 5点 :甘みのある、独特の極めて良好な香りがある 4点 :甘みのややある、独特の良好な香りがある 3点 :小麦粉特有の香りのする、普通の香り 2点 :小麦粉特有の香りの多少する、やや不良な香り 1点 :香りがない
【0025】
【表4】 [うどんの官能試験の結果] 麺用粉の配合(部) 官能試験の結果 小麦粉 香り米粉 うるち米粉 食感 食味 香り 実施例2 93 7 − 3.4 4.7 4.4 比較例3 100 − − 2.9 2.7 2.7 比較例4 93 − 7 3.0 2.3 2.4
【0026】上記の表4の結果から、小麦粉に香り米粉
を配合した麺用粉を用いて得られた実施例2の冷凍うど
んを解凍して得られた汁かけうどんは、弾力性に富む良
好な食感、甘みがあり、マイルドで、バランスのとれた
極めて良好な食味、および甘みのある独特の極めて良好
な香りを有しており、極めて高品質であることがわか
る。それに対して、小麦粉のみから得られた比較例3の
冷凍うどん、および小麦粉にうるち米粉を配合した麺用
粉を用いて得られた比較例4の冷凍うどんは、食感、食
味および香りのいずれにおいても、実施例2の冷凍うど
んに比べて大幅に劣っていることがわかる。
【0027】《実施例 3》 (1) 強力小麦粉(日清製粉株式会社製「特ナンバー
ワン」)97部と香り米粉(タイ国産香り米「Khao
Dawk Mali」を粉砕して得たもの;粒度約15
0〜200μm)3部を予め混合し、これにかん粉1.
4部および着色料0.15部を水37部に予め溶かした
水溶液を加えた後、横型ミキサー(回転数80回/分)
を用いて15分間混練して生地をつくった。この生地を
用いて常法により複合・圧延して厚さ1.4mmの麺帯
を製造した後、切刃#20角を用いて麺線に切り出して
生ラーメンを製造した後、これを130g/食の割合で
玉取りして包装し、冷蔵庫(5℃)に一昼夜入れて熟成
した。 (2) 上記(1)で熟成した生ラーメンを袋から取り
出して、熱湯中で2分45秒間茹で上げ、前もって熱い
汁を入れておいてドンブリに移して、調理ラーメンをつ
くった。 (3) 上記(2)で得られた調理ラーメンを9名のパ
ネラーに食してもらって、下記の表5に示す評価基準に
したがって点数評価してもらい、その平均値を採ったと
ころ、下記の表6に示すとおりの結果であった。
【0028】《比較例 5》実施例3で使用したのと同
じ強力小麦粉100部に、かん粉1.4部および着色料
0.15部を水37部に予め溶かした水溶液を加えたも
のを用いて実施例3と同様に混練して生地を製造し、以
後は実施例3と同様にして生ラーメンをつくり、これを
実施例3と同様にして熟成した後、実施例3と同様に調
理して調理ラーメンをつくった。得られた調理ラーメン
の官能試験を実施例3と同様にして行ったところ、下記
の表6に示すとおりの結果であった。
【0029】《比較例 6》実施例3で使用したのと同
じ強力小麦粉97部と比較例2で使用したのと同じうる
ち米粉3部を予め混合しておき、これにかん粉1.4部
および着色料0.15部を水37部に予め溶かした水溶
液を加えたものを用いて実施例3と同様に混練して生地
を製造し、以後は実施例3と同様にして生ラーメンをつ
くり、これを実施例3と同様にして熟成した後、実施例
3と同様に調理して調理ラーメンをつくった。得られた
調理ラーメンの官能試験を実施例3と同様にして行った
ところ、下記の表6に示すとおりの結果であった。
【0030】
【表5】 ラーメンの官能試験の評価基準 食 感: 5点 :弾力性に大きく富んだ、極めて良好な食感 4点 :弾力性に富んだ、良好な食感 3点 :弾力性がややあり、普通の食感 2点 :弾力性がやや少なく、やや不良な食感 1点 :弾力性がまったくなく、不良な食感 食 味: 5点 :極めてマイルドで非常にバランスのよい、極めて良好な食味 4点 :マイルドでバランスのよい、良好な食味 3点 :普通の味 2点 :マイルドさにやや欠け、バランスにやや欠ける、やや不良な食味 1点 :マイルドさがなく、バランスに欠けた不良な食味 香 り: 5点 :かんすい臭が全くなく、非常に良好な香り 4点 :かんすい臭がほぼなく、良好な香り 3点 :かんすい臭の少しある、普通の香り 2点 :かんすい臭のやや強い、やや不快な香り 1点 :かんすい臭の強い、不快な香り
【0031】
【表6】 [ラーメンの官能試験の結果] 麺用粉の配合(部) 官能試験の結果 小麦粉 香り米粉 うるち米粉 食感 食味 香り 実施例3 97 3 − 3.4 4.4 4.3 比較例5 100 − − 3.1 2.8 2.7 比較例6 97 − 3 2.9 2.6 2.5
【0032】上記の表6の結果から、小麦粉に香り米粉
を配合した麺用粉を用いて得られた実施例3のラーメン
は、弾力性に富む良好な食感、マイルドでバランスのよ
い、良好な食味、およびかんすい臭のない良好な香りを
有していて、極めて高品質であることがわかる。それに
対して、小麦粉のみから得られた比較例5のラーメン、
および小麦粉にうるち米粉を配合した麺用粉を用いて得
られた比較例6のラーメンは、いずれも食感、食味およ
び香りのすべてにおいて、実施例3のラーメンに比べて
劣っていることがわかる。
【0033】
【発明の効果】香り米粉を含有する麺用粉を用いている
本発明による場合は、弾力性に富む良好な食感を有し、
しかも甘みやうま味のあるマイルドでバランスのとれた
良好な食味を有し、その上異臭がなく、甘みのある香ば
しい良好な香りを有する高品質の麺類を得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横澤 洋一 栃木県宇都宮市今泉1−4−43 日清製 粉株式会社内 (72)発明者 筒井 宏 東京都中央区日本橋小網町19−8 日清 製粉株式会社内 (72)発明者 狩野 毅一 東京都中央区日本橋小網町19−8 日清 製粉株式会社内 (72)発明者 越前屋 好平 北海道札幌市中央区北3条西3−1 日 清製粉株式会社内 (72)発明者 杉元 勝彦 大阪府大阪市淀川区宮原3−5−6 日 清製粉株式会社内 (72)発明者 明石 達哉 東京都中央区日本橋小網町19−12 日清 製粉株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/10 - 1/16 JICSTファイル(JOIS) 食品関連文献情報(食ネット)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 香り米粉を含有することを特徴とする麺
    用粉。
  2. 【請求項2】 香り米粉の含有量が、麺用粉中の穀粉類
    の全重量に基づいて1〜10重量%である請求項1の麺
    用粉。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の麺用粉を用いて得ら
    れた麺類。
  4. 【請求項4】 請求項1または2の麺用粉を用いて麺類
    を製造する方法。
JP30835394A 1994-11-18 1994-11-18 麺用粉および麺類 Expired - Lifetime JP3328454B2 (ja)

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