JP3328327B2 - ジフルオロエチレン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物及び液晶表示素子 - Google Patents

ジフルオロエチレン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物及び液晶表示素子

Info

Publication number
JP3328327B2
JP3328327B2 JP20747192A JP20747192A JP3328327B2 JP 3328327 B2 JP3328327 B2 JP 3328327B2 JP 20747192 A JP20747192 A JP 20747192A JP 20747192 A JP20747192 A JP 20747192A JP 3328327 B2 JP3328327 B2 JP 3328327B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
liquid crystal
carbon
compound
crystal composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20747192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0625030A (ja
Inventor
英昌 高
修 横小路
環 清水
潤 入澤
徹人 相原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seimi Chemical Co Ltd
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Seimi Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd, Seimi Chemical Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Priority to JP20747192A priority Critical patent/JP3328327B2/ja
Publication of JPH0625030A publication Critical patent/JPH0625030A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3328327B2 publication Critical patent/JP3328327B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)
  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジフルオロエチレン誘
導体化合物それを含有する液晶組成物及び液晶表示素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、時計、電卓をはじめ、
近年では測定器、自動車用計器、複写器、カメラ、OA
機器用表示装置、家電製品用表示装置等種々の用途に使
用され始めており、広い動作温度範囲、低動作電圧、高
速応答性、高コントラスト比、広視角、化学的安定性等
の種々の性能要求がなされている。
【0003】しかし、現在のところ、これらの特性を単
独の材料で全て満たす材料はなく、複数の液晶、及び非
液晶の材料を混合して液晶組成物として要求性能を満た
している。このため、各種特性のすべてではなく、一
は二以上の特性に優れた液晶は非液晶の材料開発が望
まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】液晶を用いた表示素子
分野においては、その性能向上が望まれており、低電圧
駆動、高精細表示、高コントラスト比、広視角特性、低
温応答特性、広動作温度範囲等が望まれており、これら
はいずれかを向上させると他のいずれかが犠牲になると
いう傾向がある。
【0005】特に、最近、電池駆動においては低電圧駆
動と高速応答、OA機器等においては高精細表示と高速
応答、自動車用表示等においては低温応答は広動作温
度範囲で高速応答というように、その応答速度の向上が
望まれている。
【0006】このためには、いくつかの改善方法が考え
られるが、その一つとして低粘性の液晶組成物の採用が
ある。即ち、液晶組成物の粘性が低下すれば、応答速度
は向上し、低温でも実用的な速度での表示が可能にな
る。また、従来と同じ応答速度でよければ、より低電圧
で駆動できたり、より高いデューティ駆動が可能、即
ち、高精細駆動が可能になる。
【0007】このような目的のため、第16回液晶討論
会で講演されたようなトランス−p,p'- ジフルオロスチ
ルベン化合物が提案されている。この化合物は以下の一
般式(3) でされる化学構造を有している。
【0008】
【化1】
【0009】ただし、一般式(3) のRA、RBはn-アルキル
基、n-アルコキシ基、n-アルコキシカルボニル基を意味
する。
【0010】この一般式(3) の化合物は、低粘性でフッ
素置換されていないスチルベン化合物よりも光に対する
安定性が向上しているものであった。しかし、通常使用
されている一般の液晶化合物に比しては、光に対する安
定性がまだ劣っており、使用環境が限定されたり、紫外
線カットフィルターを併用せざるを得ないことが多かっ
た。
【0011】したがって、低粘性で光に対する安定性が
高い液晶材料が望まれていた。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべく、新規な材料を提供するものであり、下記
般式(1) で表されるジフルオロエチレン誘導体化合物を
提供する。R1-(A1)m-Y1-A2-CF=CF-A3-Y2-(A4)n-R2
(1)ただし、A3は1,4-シクロヘキセニレン基であり、
A1、A2、A4は相互に独立してトランス-1,4- シクロヘキ
シレン基1,4-シクロヘキセニレン基は1,4-フェニレ
ン基であり、これらのA 1 、A 2 、A 3 及びA 4 は夫々非置換で
あるかは置換基として1個もしくは2個以上のハロゲ
ン原子及び/又はシアノ基を有していてもよく、これら
A 1 、A 2 、A 3 及びA 4 中に存在する1個もしくは2個以上
のCH基は窒素原子にされていてもよく、また、1個もし
くは2個以上のCH 2 基は酸素原子は硫黄原子にされて
いてもよい。Y1、Y2は相互に独立して-COO- 、-OCO- 、
-C≡C-、-CH2CH2-、-CH=CH- 、-OCH2-、-CH2O-は単結
合を示す。m 、n は相互に独立して 0又は 1を示す。
R1 R2は相互に独立して炭素数 1〜10のアルキル基、ハ
ロゲン原子又はシアノ基を示す。R 1 及びR 2 アルキル基
の場合には、炭素−炭素結合間はこの基と、この基と
隣接する環がある場合の該環との間の炭素−炭素結合間
に酸素原子が挿入されていてもよく、また、その炭素−
炭素結合の一部が二重結合にされていてもよく、また、
その1個のCH 2 がカルボニル基にされていてもよく、
また、その基中の水素原子の一部はすべてがフッ素原
子で置換されていてもよい
【0013】また、本発明は、下記一般式(2) で表され
る上記ジフルオロエチレン誘導体化合物を提供する。 R1-A2-CF=CF-A3-R2 (2)ただし 、A2、A3、R1及びR2については、前記と同じもの
を示す。また、本発明は、一般式(1) は一般式(2) で
される化合物を含有する液晶組成物を提供する。
た、本発明は、上記液晶組成物を電極付基板間に挟持し
てなる液晶表示素子 を提供する。
【0014】本発明の一般式(1) の化合物は、比較的小
さい屈折率異方性(△n)を有しており、低粘性であり、
かつ、他の液晶は非液晶との相溶性に優れ、化学的に
も安定な、特に光に対して安定な材料である。
【0015】本発明の化合物の具体的構造としては、以
下のような化合物がある。その代表的化合物として、環
の数が2個の化合物として以下のような化合物がある。 R1-A2-CF=CF-A3-R2 (4)
【0016】一般式(4) の化合物としては、より具体的
には、以下のような化合物がある。なお、以下の説明に
おいては、一般式(4) の化合物に限らず、「-Ph-」は1,
4-フェニレン基を表し、「-Cy-」はトランス-1,4- シ
ロヘキシレン基を表し、「-Ch-」は1,4-シクロヘキセニ
レン基を表す。このシクロヘキセニレン基は下記「化
2」で示されるように、ジフルオロエチレン基に接する
シクロヘキセニレン基の炭素原子とその隣接炭素原子と
の間が二重結合になっているシクロヘキセン-1,4- ジ
が好ましい。 R1-Ph-CF=CF-Ch-R2 (4A)
【0017】
【化2】
【0018】その1,4-フェニレン基をトランス-1,4- シ
クロヘキシレン基に置換した化合物として以下のような
化合物がある。 R1-Cy-CF=CF-Ch-R2 (4B)
【0019】
【化3】
【0020】また、1,4-フェニレン基を1,4-シクロヘキ
セニレン基に置換した化合物として以下のような化合物
がある。 R1-Ch-CF=CF-Ch-R2 (4C)
【0021】
【化4】
【0022】また、1,4-フェニレン基一部の水素原子
がフッ素原子に置換されたフェニレン基(以下、-PhF-
と記す)とした化合物として以下のような化合物があ
る。 R1-PhF-CF=CF-Ch-R2 (4D)
【0023】
【化5】
【0024】また、環の数が3個の化合物として、以下
のような化合物がある。 R1-A1-A2-CF=CF-A3-R2 (5)
【0025】一般式(5) の化合物としては、より具体的
には以下のような化合物がある。 R1-Ph-Ph-CF=CF-Ch-R2 (5A)
【0026】その1,4-フェニレン基の1つは2つをト
ランス-1,4- シクロヘキシレン基に置換した化合物とし
て以下のような化合物がある。 R1-Cy-Ph-CF=CF-Ch-R2 (5B) R1-Ph-Cy-CF=CF-Ch-R2 (5C) R1-Cy-Cy-CF=CF-Ch-R2 (5D)
【0027】また、1,4-フェニレン基の1つは2つを
1,4-シクロヘキセニレン基に置換した化合物として以下
のような化合物がある。 R1-Ch-Ph-CF=CF-Ch-R2 (5E) R1-Ph-Ch-CF=CF-Ch-R2 (5F) R1-Ch-Ch-CF=CF-Ch-R2 (5G)
【0028】また、2つの1,4-フェニレン基の1つをト
ランス-1,4- シクロヘキシレン基に置換し、他の1つを
1,4-シクロヘキセニレン基に置換した化合物として以下
のような化合物がある。 R1-Cy-Ch-CF=CF-Ch-R2 (5H) R1-Ch-Cy-CF=CF-Ch-R2 (5I)
【0029】また、1,4-フェニレン基を一部の水素原子
がフッ素原子に置換されたフェニレン基とした化合物と
して以下のような化合物がある。 R1-Ph-PhF-CF=CF-Ch-R2 (5J)
【0030】また、環の数が4個の化合物として、以下
のような化合物がある。 R1-A1-A2-CF=CF-A3-A4-R2 (6)
【0031】一般式(6) の化合物としては、より具体的
には以下のような化合物がある。 R1-Ph-Ph-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6A)
【0032】 R1-Cy-Ph-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6B) R1-Ph-Cy-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6C) R1-Cy-Cy-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6D) R1-Ph-Ph-CF=CF-Ch-Cy-R2 (6E) R1-Cy-Ph-CF=CF-Ch-Cy-R2 (6F) R1-Ph-Cy-CF=CF-Ch-Cy-R2 (6G) R1-Cy-Cy-CF=CF-Ch-Cy-R2 (6H) R1-Ph-PhF-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6I)
【0033】 R1-Cy-Ch-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6J) R1-Ch-Cy-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6K) R1-Ch-Ch-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6L) R1-Cy-Ch-CF=CF-Ch-Cy-R2 (6M) R1-Ch-Cy-CF=CF-Ch-Cy-R2 (6N) R1-Ch-Ch-CF=CF-Ch-Cy-R2 (6O) R1-Ph-PhF-CF=CF-Ch-Cy-R2 (6P)
【0034】このほか、3環以上の化合物の場合、環と
環との間のY1、Y2を単結合以外に変更した以下のような
化合物もある。
【0035】 R1-Ph-COO-Ph-CF=CF-Ch-R2 (5K) R1-Ph-OCO-Ph-CF=CF-Ch-R2 (5L) R1-Ph-C ≡C-Ph-CF=CF-Ch-R2 (5M) R1-Ph-CH2CH2-Ph-CF=CF-Ch-R2 (5N) R1-Ph-OCH2-Ph-CF=CF-Ch-R2 (5O) R1-Ph-CH2O-Ph-CF=CF-Ch-R2 (5P)
【0036】 R1-Ph-COO-Ph-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6Q) R1-Ph-OCO-Ph-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6R) R1-Ph-C ≡C-Ph-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6S) R1-Ph-CH2CH2-Ph-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6T) R1-Ph-OCH2-Ph-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6U) R1-Ph-CH2O-Ph-CF=CF-Ch-Ph-R2 (6V) R1-Ph-COO-Ph-CF=CF-Ch-OCO-Ph-R2 (6W)
【0037】また、A3の1,4-シクロヘキセニレン基の水
素原子の一部をハロゲン原子はシアノ基に置換した基
にしてもよい。また、A1、A2、A4の基の水素原子の一部
をハロゲン原子はシアノ基に置換した基にしたり、そ
の一部のCH基を窒素原子に置換してもよい。この例とし
て以下のような化合物もある。
【0038】
【化6】
【0039】本発明の上記のような化合物は、他の液晶
材料は非液晶材料と混合して液晶組成物にすることに
より、その液晶組成物を低粘性とすることができ、液晶
表示素子とした場合に高速応答が可能になる。
【0040】本発明の一般式(1) の化合物は、他の液
晶、非液晶に、少なくとも1種を混合することにより液
晶組成物として使用される。
【0041】本発明の化合物と混合させる物質として
は、例えば以下のようなものがある。なお、以下の式で
のRC、RDはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、
シアノ基等の基を表す。
【0042】 RC-Cy-Cy-RD RC-Cy-Ph-RD RC-Ph-Ph-RD
【0043】 RC-Cy-COO-Ph-RD RC-Ph-COO-Ph-RD RC-Cy-CH=CH-Ph-RD RC-Ph-CH=CH-Ph-RD RC-Cy-CH2CH2-Ph-RD RC-Ph-CH2CH2-Ph-RD RC-Ph-N=N-Ph-RD RC-Ph-NON-Ph-RD RC-Cy-COS-Ph-RD
【0044】 RC-Cy-Ph-Ph-RD RC-Cy-Ph-Ph-Cy-RD RC-Ph-Ph-Ph-RD RC-Cy-COO-Ph-Ph-RD RC-Cy-Ph-COO-Ph-RD RC-Cy-COO-Ph-COO-Ph-RD RC-Ph-COO-Ph-COO-Ph-RD RC-Ph-COO-Ph-OCO-Ph-RD
【0045】
【化7】
【0046】なお、これらの化合物は単なる例示であ
、環構造は末端基の水素原子のハロゲン原子、シア
ノ基、メチル基等への置換、シクロヘキサン環、ベンゼ
ン環の他の六員環、五員環等への置換、環の間の結合基
の変更等が可能であり、所望の性能に合わせて種々の材
料が選択使用され
【0047】本発明の組成物は、液晶組成物として、電
付基板間に配され、ツイストネマチック方式、ゲスト
・ホスト方式、動的散乱方式、フェーズチェンジ方式、
DAP方式、二周波駆動方式、強誘電性液晶表示方式等
種々のモードで使用できる。
【0048】具体的には、次のようなものが代表的であ
る。プラスチック、ガラス等の基板上に、必要に応じて
SiO2、Al2O3 等のアンダーコート層やカラーフィルター
層を形成し、In2O3-SnO2(ITO)、SnO2等の電極を設
け、パターニングした後、必要に応じてポリイミド、ポ
リアミド、SiO2、Al2O3 等のオーバーコート層を形成
し、配向処理し、これにシール材を印刷し、電極面が相
対向するように配して周辺をシールし、シール材を硬化
して空セルを形成する。
【0049】この空セルに、本発明の化合物を含む組成
物を注入し、注入口を封止剤で封止して液晶セルを構成
する。この液晶セルに必要に応じて偏光板、カラー偏光
板、光源、カラーフィルター、半透過反射板、反射板、
導光板、紫外線カットフィルター等を積層する、文字、
図形等を印刷する、ノングレア加工する等して液晶表示
素子とする。
【0050】なお、上述の説明は、液晶表示素子の基本
的な構成及び製法を示したにすぎ、例えば2層電極を
用いた基板、2層の液晶層を形成した2層液晶セル、T
FT、MIM等の能動素子を形成したアクティブマトリ
クス基板を用いたアクティブマトリクス素子等、種々の
構成のものが使用できる。
【0051】本発明の化合物を液晶組成物に用いること
により、高デューティ駆動を行っても、高速応答が期待
できる。このため、近年注目されている高ツイスト角の
スーパーツイスト(STN)型液晶表示素子にも好適で
ある。
【0052】本発明の一般式(1) の化合物は、例えば、
次の方法に従って製造される。
【0053】なお、上記の式中A3は1,4-シクロヘキセニ
レン基、A1、A2、A4は相互に独立してトランス-1,4- シ
クロヘキシレン基1,4-シクロヘキセニレン基は1,4-
ェニレン基であり、これらのA 1 、A 2 、A 3 及びA 4 夫々
非置換であるかは置換基として1個もしくは2個以上
のハロゲン原子及び/又はシアノ基を有していてもよ
く、これらのA 1 、A 2 、A 3 及びA 4 中に存在する1個もしく
は2個以上のCH基は窒素原子にされていてもよく、ま
、1個もしくは2個以上のCH 2 基は酸素原子は硫黄
原子にされていてもよい。
【0054】Y1、Y2は相互に独立して-COO- 、-OCO- 、
-C≡C-、-CH2CH2-、-CH=CH- 、-OCH2-、-CH2O-は単結
合を示す。また、m 、n は相互に独立して 0は 1を示
し、R1及びR2は相互に独立して炭素数 1〜10のアルキル
基、ハロゲン原子又はシアノ基を示す。R 1 及びR 2 アル
キル基の場合には、炭素−炭素結合間はこの基と、こ
の基と隣接する環がある場合の該環との間の炭素−炭素
結合間に酸素原子が入されていてもよく、また、その
炭素−炭素結合の一部が二重結合にされていてもよく、
また、その1個のCH 2 基がカルボニル基にされていて
もよく、また、その基中の水素原子の一部はすべてが
フッ素原子で置換されていてもよい。
【0055】式(7) のクロロトリフルオロエチレンをn-
ブチルリチウムによってリチオ化し、次いで式(8) のク
ロロトリメチルシランと反応させることによって、式
(9) の1,1,2-トリフルオロ-2- トリメチルシリルエチレ
ンとする。次に、この化合物(9) を単離することなく、
さらに式(10)のリチウム化合物と反応させることによっ
て、式(11)のジフルオロエチレン化合物を得る。
【0056】そして、得られた化合物(11)をフッ化カリ
ウムと水にて加水分解して、一般式(12)のジフルオロエ
チレン化合物とする。これをn-ブチルリチウムにてリチ
オ化した後、一般式(13)のシクロヘキサノン化合物と反
応させることによって、一般式(14)のジフルオロエチレ
ン化合物とし、さらにピリジン中、塩化チオニルにて脱
水反応させることによって、一般式(1) のジフルオロエ
チレン誘導体化合物を得ることができる。
【0057】R 1 又はR 2 のCH 2 基がカルボニル基にされて
いる一般式(1) の化合物の合成方法は、R1、R2が水素原
子である一般式(1) の化合物とアシルハライドとのフリ
ーデル・クラフツ反応を用いればよい。また、R 1 又はR 2
シアノ基に変換する方法は、R1、R2が臭素原子はヨ
ウ素原子である一般式(1) の化合物をCuCNと反応させれ
ばよい。
【0058】
【実施例】実施例(例1〜15)及び比較例(例16、17)を挙
げて説明する。 1 [第1ステップ] 冷却管及びガス吹き込み管付きの500ml の三ツ口フラス
コにテトラヒドロフラン(THF) を 100ml入れ、− 100℃
に冷却した。ここにクロロトリフルオロエチレンを11.7
g(0.1mol) 吹き込んだ。次いで、n-ブチルリチウムのn-
ヘキサン溶液(1.61M) 62.1ml(0.1mol)を30分かけて滴下
した。さらに30分撹拌後、クロロトリメチルシラン10.9
g(0.1mol) を滴下した。
【0059】滴下後、さらに 1時間撹拌後、4-n-プロピ
ルヨードベンゼン24.6g(0.1mol) とn-ブチルリチウムの
n-ヘキサン溶液(1.61M) 62.1ml(0.1mol)によって別途合
成した4-n-プロピルフェニルリチウムの THF溶液を− 1
00℃にて滴下した。さらに 0℃にて 2時間撹拌後、希塩
酸水溶液を加え、有機層を分離した。水層を塩化メチレ
ンで抽出し、有機層を合わせて乾燥後、溶媒を留去し、
(Z)-1,2-ジフルオロ-1-(4-n-プロピルフェニル)-2-トリ
メチルシリルエチレンを19.1g (収率75%)得た。 n-C3H7-Ph-CF=CF-Si(CH3)3
【0060】[第2ステップ] 次に、得られた(Z)-1,2-ジフルオロ-1-(4-n-プロピルフ
ェニル)-2-トリメチルシリルエチレン19.1g(0.075mol)
を50mlのアセトニトリルに溶解し、フッ化カリウム8.70
g(0.15mol)及び水4.05g(0.225mol) を加え、70℃にて 1
時間反応させた。冷却後、水 200mlを注ぎ、塩化メチレ
ンで抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄し、CaCl2 で乾
燥した。濾過後、溶媒及び低沸物を留去し、さらに減圧
蒸留して(E)-1,2-ジフルオロ-1-(4-n-プロピルフェニ
ル) エチレンを11.3g (収率83%)得た。 n-C3H7-Ph-CF=CFH
【0061】[第3ステップ] 次に、得られた(E)-1,2-ジフルオロ-1-(4-n-プロピルフ
ェニル) エチレン11.3g(0.062mol) を50mlの THFに溶解
し、−78℃に冷却した。ここにn-ブチルリチウムのn-ヘ
キサン溶液(1.61M) 38.5ml(0.062mol)を30分かけて滴下
した。さらに30分撹拌後、−78℃にて4-n-プロピルシク
ロヘキサノンを8.68g(0.062mol) 滴下した。
【0062】さらに、 1時間撹拌後、希塩酸水溶液反応
液を加え、有機層を分離した。水層を塩化メチレンで抽
出し、有機層を合わせて乾燥後、溶媒を留去した後、ピ
リジンを30ml加えた。次いで、−10℃に冷却した後、塩
化チオニルを14.8g(0.12mol)滴下した。さらに、室温で
1時間撹拌後、水 200mlを加え、有機層を分離した。水
層を塩化メチレンで抽出し、有機層と合わせて水洗、乾
燥後、溶媒を留去し、粗油をシリカゲルカラムクロマト
グラフィーにて精製してトランス-1,2- ジフルオロ-1-
(4-n-プロピルフェニル)-2-(4-n- プロピルシクロヘキ
セン-1- イル) エチレンを13.1g (収率50%)得た。 n-C3H7-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0063】
【化8】
【0064】本化合物の分析結果を以下に示す。19 F NMR(CDCl3)δppm from CFCl3 -152.0ppm(d,JF-F=116Hz) -154.5ppm(d,JF-F=116Hz) MS m/e 304(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0065】1と同様にして、以下の化合物を得るこ
とができる。 CH3-Ph-CF=CF-Ch-CH3 n-C5H11-Ph-CF=CF-Ch-C5H11(n) CF3-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n) F-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH3O-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n) n-C3H7O-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH2=CH-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0066】 1の第1ステップにおいて、4-n-プロピルヨードベン
ゼンのかわりに、4-n-プロピルシクロヘキシルブロミド
を20.5g(0.1mol) 用いる以外は1と同様に反応を行
い、トランス-1,2- ジフルオロ-1-(トランス-4-n- プロ
ピルシクロヘキシル)-2-(4-n- プロピルシクロヘキセン
-1- イル) エチレンを6.51g (収率21%)得た。 n-C3H7-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0067】
【化9】
【0068】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 310(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0069】2と同様にして、以下の化合物を得るこ
とができる。 CH3-Cy-CF=CF-Ch-CH3 n-C5H11-Cy-CF=CF-Ch-C5H11(n) CF3-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) F-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH3O-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) n-C3H7O-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH2=CH-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0070】 1の第1ステップにおいて、4-n-プロピルヨードベン
ゼンのかわりに、4-n-プロピル-1- ヨードシクロヘキセ
ンを25.0g(0.1mol) 用いる以外は1と同様に反応を行
い、トランス-1,2- ジフルオロ-1,2- ビス(4-n- プロピ
ルシクロヘキセン-1- イル) エチレンを8.01g (収率26
%)得た。 n-C3H7-Ch-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0071】
【化10】
【0072】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 308(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0073】3と同様にして、以下の化合物を得るこ
とができる。 CH3-Ch-CF=CF-Ch-CH3 n-C5H11-Ch-CF=CF-Ch-C5H11(n) CF3-Ch-CF=CF-Ch-C3H7(n) F-Ch-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH3O-Ch-CF=CF-Ch-C3H7(n) n-C3H7O-Ch-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH2=CH-Ch-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0074】 1の第1ステップにおいて、4-n-プロピルヨードベン
ゼンのかわりに、1,4-ジブロモベンゼンを23.6g(0.1mo
l) 用いる以外は1と同様に反応を行い、トランス-1,
2- ジフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)-2-(4-n- プロピ
ルシクロヘキセン-1- イル) エチレンを10.9g (収率32
%)得た。 Br-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0075】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 341(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0076】4と同様にして、以下の化合物を得るこ
とができる。 Br-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) Br-Ch-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0077】5 冷却管付きの 300mlの三ツ口フラスコに、CuCN 0.90g
(0.01mol) 及び無水ジメチルスルホキシド(DMSO) 50ml
を入れ、90℃に加熱し溶解させた。次いで、撹拌下、
4にて得られたトランス-1,2- ジフルオロ-1-(4-ブロモ
フェニル)-2-(4-n- プロピルシクロヘキセン-1- イル)
エチレン3.4g(0.01mol) のDMSO溶液を滴下する。その後
さらに 150℃にて 1時間撹拌後、室温まで冷却した。
【0078】水 200mlを注ぎ、塩化メチレンで抽出し、
有機層を飽和食塩水で洗浄し、CaCl2 で乾燥した。濾過
後、溶媒を留去し、得られた固体をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィーにて精製して、トランス-1,2- ジフル
オロ-1-(4-シアノフェニル)-2-(4-n- プロピルシクロヘ
キセン-1- イル) エチレンを2.44g (収率85%)得た。 NC-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0079】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 287(M+) IR 1230cm-1(C-F),2230cm-1(C≡N)
【0080】 1の第1ステップにおいて、4-n-プロピルヨードベン
ゼンのかわりに2−ブロモ−5−メチルピリミジンを1
7.5g(0.1mol) 用いて例1と同様に反応を行い、トラン
ス-1,2- ジフルオロ-1-(5-メチル−2−ピリミジニル)-
2-(4-n- プロピルシクロヘキセン-1- イル) エチレンを
9.2g(収率33%)得た。なお、-Py-は1,3-ピリミジン-
2,5- ジイル基を表す。 CH3-Py-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0081】
【化11】
【0082】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 278(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0083】6と同様にして、以下の化合物を得るこ
とができる n -C3H7-Py-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH3O-Py-CF=CF-Ch-C3H7(n) n-C3H7O-Py-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0084】 1の第1ステップにおいて、4-n-プロピルヨードベン
ゼンのかわりに2-メチル-5- ブロモ-1,3- ジオキサンを
18.1g(0.1mol) 用いて例1と同様に反応を行い、2-メチ
ル-5-[トランス-1,2- ジフルオロ-2-(4-n-プロピルシク
ロヘキセン-1-イル) ビニル]-1,3-ジオキサンを8.6g
(収率30%)得た。なお、-Do-は1,3-ジオキサン-2,5-
ジイル基を表す。 n-C3H7-Ch-CF=CF-Do-CH3
【0085】
【化12】
【0086】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 286(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0087】7と同様にして、以下の化合物を得るこ
とができる n -C3H7-Ch-CF=CF-Do-C3H7(n) CH3O-Ch-CF=CF-Do-CH3 n-C3H7O-Ch-CF=CF-Do-CH3
【0088】 1の第1ステップにおいて、4-n-プロピルヨードベン
ゼンのかわりに、4-(トランス-4-n- プロピルシクロヘ
キシル) ヨードベンゼンを32.8g(0.1mol) 用いて反応を
行い、例1と同様にしてトランス-1,2- ジフルオロ-1-
[4-( トランス-4- プロピルシクロヘキシル) フェニル]
-2-(4-n- プロピルシクロヘキセン-1- イル) エチレン
を12.7g (収率33%)得た。 n-C3H7-Cy-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0089】
【化13】
【0090】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 386(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0091】8と同様にして、以下の化合物を得るこ
とができる。 n-C3H7-Ph-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n) n-C3H7-Ph-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) n-C3H7-Cy-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0092】 1の第3ステップにおいて、4-n-プロピルシクロヘキ
サノンのかわりに4-(トランス-4-n- プロピルシクロヘ
キシル) シクロヘキサノンを13.8g(0.062mol)用いる以
は例1と同様に反応を行い、トランス-1,2- ジフルオ
ロ-1-(4-プロピルフェニル)-2-[4-(トランス-4-n- プロ
ピルシクロヘキシル) シクロヘキセン-1- イル] エチレ
ンを6.94g (収率29%)得た。 n-C3H7-Ph-CF=CF-Ch-Cy-C3H7(n)
【0093】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 386(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0094】9と同様にして、以下の化合物を得るこ
とができる。 n-C3H7-Ph-CF=CF-Ch-Ph-C3H7(n)
【0095】例10 アルゴン雰囲気下、還流管付きの 100ml三ツ口フラスコ
にマグネシウム0.13g(0.0055mol)及び乾燥THF 10mlを入
れた。次いで、1-ブロモプロパンを数滴加え、さらに4-
メチルフェネチルブロミド1.01g(0.0055mol)を発熱が続
く速度で滴下した。滴下終了後、さらに 1時間還流を続
けた後、室温まで放冷した。
【0096】別途、アルゴン雰囲気下、還流管付きの 1
00ml三ツ口フラスコ中に、例4にて得られたトランス-
1,2- ジフルオロ-1-(4-ブロモフェニル)-2-(4-n- プロ
ピルシクロヘキセン-1- イル) エチレン1.70g(0.005mo
l) 及び1,3-ビス( ジフェニルホスフィノ) プロパンジ
クロロニッケル [NiCl2(dppp)]0.1gを含む乾燥THF 溶液
20mlを入れ、この中に上記溶液を滴下漏斗を用いて滴下
した。
【0097】滴下後さらに室温にて24時間撹拌した後、
水20mlを加えた。さらに20%塩酸20mlを加えて有機層を
分離し、水洗、乾燥後、溶媒を留去した。得られた粗生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し
て、トランス-1,2- ジフルオロ-1-[4-(4- メチルフェネ
チル) フェニル]-2-(4-n- プロピルシクロヘキセン-1-
イル) エチレンを1.10g (収率58%)得た。 CH3-Ph-CH2CH2-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0098】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 380(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0099】10と同様にして、以下の化合物を得る
ことができる。 CH3-Ph-CH2CH2-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH3O-Ph-CH2CH2-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0100】11 10において、4-メチルフェネチルブロミドのかわり
に1-ブロモ-2-(4-メチルフェニル) エチレンを1.08g(0.
0055mol)用いる以外は、例10と同様に反応を行い、ト
ランス-1,2- ジフルオロ-1-[4-(2-p- メチルフェニル
ニル) フェニル]-2-(4-n- プロピルシクロヘキセン-1-
イル) エチレンを1.13g (収率60%)得た。 CH3-Ph-CH=CH-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0101】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 378(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0102】11と同様にして、以下の化合物を得る
ことができる。 CH3-Ph-CH=CH-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH3O-Ph-CH=CH-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0103】12 1の第1ステップにおいて、4-n-プロピルヨードベン
ゼンのかわりに、4-ブロモ-4'-メチルトランを27.1g(0.
1mol) 用いる以外は例1と同様に反応を行い、トランス
-1,2- ジフルオロ-1-[4-(2-p- トルイルエチニル) フェ
ニル]-2-(4-n-プロピルシクロヘキセン-1- イル) エチ
レンを9.40g (収率25%)得た。 CH3-Ph-C≡C-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0104】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 376(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0105】12と同様にして、以下の化合物を得る
ことができる。 CH3-Ph-C≡C-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH3O-Ph-C ≡C-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0106】13 1の第1ステップにおいて、4-n-プロピルヨードベン
ゼンのかわりに、4-ヨードフェニルテトラヒドロピラニ
ルエーテル30.4g(0.1mol) を用いる以外は例1と同様に
反応を行い、最後に酸で処理することによって、トラン
ス-1,2- ジフルオロ-1-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(4-n
- プロピルシクロヘキセン-1- イル) エチレンを7.0g
(収率25%)得た。
【0107】次いで、得られたトランス-1,2- ジフルオ
ロ-1-(4-ヒドロキシフェニル)-2-(4-n- プロピルシクロ
ヘキセン-1- イル) エチレン2.78g(0.01mol)、炭酸カリ
ウム1.52g 及びアセトンを30ml加え、さらに室温下でα
- ブロモ-p- キシレンを2.79g 滴下した。 4時間還流さ
せた後、冷却し、濾過後、溶媒を留去し、得られた粗結
晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し
て、トランス-1,2- ジフルオロ-1-[4-(4- メチルベンジ
ルオキシ) フェニル]-2-(4-n- プロピルシクロヘキセン
-1- イル) エチレンを3.45g (収率90%)得た。 CH3-Ph-CH2O-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0108】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 382(M+) IR 1230cm-1(C-F)
【0109】13と同様にして、以下の化合物を得る
ことができる。 CH3-Ph-CH2O-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH3O-Ph-CH2O-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0110】14 13で得られたトランス-1,2- ジフルオロ-1-(4-ヒド
ロキシフェニル)-2-(4-n- プロピルシクロヘキセン-1-
イル) エチレン2.78g(0.01mol)を20mlのCH2Cl2に溶解
し、 室温下ピリジンを0.87g 加え、 0℃に冷却後、さら
にp-トルイル酸クロリドを1.70g 滴下した。
【0111】室温下にて 1時間撹拌し、冷却後、希塩酸
を加え、濾過後、溶媒を留去して得られた粗結晶をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、トラン
ス-1,2- ジフルオロ-1-[4-(4- メチルベンゾイルオキ
シ) フェニル]-2-(4-n- プロピルシクロヘキセン-1- イ
ル) エチレンを3.56g (収率90%)得た。 CH3-Ph-COO-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0112】本化合物の分析結果を以下に示す。 MS m/e 396(M+) IR 1230cm-1(C-F),1720cm-1(C=O)
【0113】14と同様にして、以下の化合物を得る
ことができる。 CH3-Ph-COO-Cy-CF=CF-Ch-C3H7(n) CH3O-Ph-COO-Ph-CF=CF-Ch-C3H7(n)
【0114】15 メルク社製液晶組成物「ZLI-1565」80wt%に、例1の化
合物を20wt%加えて液晶組成物とした。比較例として、
メルク社製液晶組成物「ZLI-1565」のみの液晶組成物
(例16)及びメルク社製液晶組成物「ZLI-1565」80wt
%にトランス-4,4'-ビス-(n-プロピル) ジフルオロスチ
ルベンを20wt%加えた液晶組成物(例17)を作成し
た。これらを偏光板付きの液晶セルに封入して、STN
型液晶表示素子を作成した。
【0115】この例15及び例17の液晶表示素子の素
子の表示特性はほぼ同程度であり、例16の素子に比べ
て高速応答が得られた。次いで、例15及び例17の液
晶表示素子を紫外線カーボンアークランプで 200時間照
射した。照射後、各素子内の液晶組成物を分析した。
【0116】その結果、例15の液晶組成物の場合に
は、ほとんど新たな化合物の生成は認められなかった。
一方、例17の液晶組成物の場合には、シス-4,4'-ビス
-(n-プロピル) ジフルオロスチルベンの発生が確認され
た。
【0117】
【発明の効果】本発明の上記一般式(1) で表される化合
物は、粘性が低く、液晶組成物として用いることによ
り、少量の添加でも応答速度が向上するものであり、低
電圧駆動、高デューティ駆動、広温度域動作等が可能に
なる。
【0118】また、紫外線等に対する耐久性もジフルオ
ロスチルベンタイプの液晶よりも高く、その低粘性の特
徴を充分活かすことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 69/75 C07C 69/75 D Z 69/753 69/753 Z 69/757 69/757 C Z 69/76 69/76 A Z 69/773 69/773 69/86 69/86 69/92 69/92 69/94 69/94 255/49 255/49 C07D 239/26 C07D 239/26 319/06 319/06 C09K 19/30 C09K 19/30 19/34 19/34 G02F 1/13 500 G02F 1/13 500 (72)発明者 清水 環 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社 中央研究所内 (72)発明者 入澤 潤 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社 中央研究所内 (72)発明者 相原 徹人 神奈川県横浜市泉区新橋町16−2 (56)参考文献 特開 平3−41037(JP,A) 特開 平3−294386(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1) で表されるジフルオロエチ
    レン誘導体化合物。 R1-(A1)m-Y1-A2-CF=CF-A3-Y2-(A4)n-R2 (1)ただし 、A3は1,4-シクロヘキセニレン基であり、A1
    A2、A4は相互に独立してトランス-1,4- シクロヘキシレ
    ン基1,4-シクロヘキセニレン基は1,4-フェニレン基
    であり、これらのA 1 、A 2 、A 3 及びA 4 は夫々非置換である
    は置換基として1個もしくは2個以上のハロゲン原
    及び/又はシアノ基を有していてもよく、これらの
    A 1 、A 2 、A 3 及びA 4 中に存在する1個もしくは2個以上の
    CH基は窒素原子にされていてもよく、また、1個もしく
    は2個以上のCH 2 基は酸素原子は硫黄原子にされてい
    てもよい。Y1、Y2は相互に独立して-COO- 、-OCO- 、-C
    ≡C-、-CH2CH2-、-CH=CH- 、-OCH2-、-CH2O-は単結合
    を示す。m 、n は相互に独立して 0又は 1を示す。R1
    R2は相互に独立して炭素数 1〜10のアルキル基、ハロゲ
    ン原子又はシアノ基を示す。R 1 及びR 2 アルキル基の場
    合には、炭素−炭素結合間はこの基と、この基と隣接
    する環がある場合の該環との間の炭素−炭素結合間に酸
    素原子が挿入されていてもよく、また、その炭素−炭素
    結合の一部が二重結合にされていてもよく、また、その
    1個のCH 2 がカルボニル基にされていてもよく、ま
    た、その基中の水素原子の一部はすべてがフッ素原子
    で置換されていてもよい
  2. 【請求項2】下記一般式(2) で表される請求項1に記載
    のジフルオロエチレン誘導体化合物。 R1-A2-CF=CF-A3-R2 (2)ただし 、A2、A3、R1及びR2については、前記と同じもの
    を示す。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のジフルオロエチレ
    ン誘導体化合物を含有する液晶組成物。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の液晶組成物を電極付基板間
    に挟持してなる液晶表示素子。
JP20747192A 1992-07-10 1992-07-10 ジフルオロエチレン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物及び液晶表示素子 Expired - Lifetime JP3328327B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20747192A JP3328327B2 (ja) 1992-07-10 1992-07-10 ジフルオロエチレン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物及び液晶表示素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20747192A JP3328327B2 (ja) 1992-07-10 1992-07-10 ジフルオロエチレン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物及び液晶表示素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0625030A JPH0625030A (ja) 1994-02-01
JP3328327B2 true JP3328327B2 (ja) 2002-09-24

Family

ID=16540314

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20747192A Expired - Lifetime JP3328327B2 (ja) 1992-07-10 1992-07-10 ジフルオロエチレン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物及び液晶表示素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3328327B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10134299A1 (de) * 2000-08-11 2002-02-21 Merck Patent Gmbh Dioxanderivate und flüssigkristallines Medium
JP5880832B2 (ja) * 2010-01-06 2016-03-09 Jnc株式会社 液晶化合物、液晶組成物および液晶表示素子

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0625030A (ja) 1994-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3122199B2 (ja) 液晶組成物及びそれを用いた液晶表示装置
JP3430548B2 (ja) 含フッ素インダン環誘導体化合物およびそれを含有する液晶組成物
US5663463A (en) Difluoroethylene compounds and liquid crystal compositions containing them
JP3187101B2 (ja) テトラフルオロベンゼン誘導体化合物、液晶組成物、および液晶表示素子
JP3328327B2 (ja) ジフルオロエチレン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物及び液晶表示素子
JP3178890B2 (ja) フルオロアルカン誘導体化合物を含有する液晶組成物及び液晶表示素子
JP3366351B2 (ja) フルオロブタジエン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物および液晶表示素子
JPH0570382A (ja) トランス−モノフルオロエチレン誘導体化合物及びそれを含有する液晶組成物
JP3423021B2 (ja) ジフルオロエチレン誘導体化合物およびそれを含有する液晶組成物
JP3541405B2 (ja) ジフルオロスチルベン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物および液晶電気光学素子
JPH06329566A (ja) ジフルオロスチルベン誘導体化合物およびそれを含有する液晶組成物
JP3417969B2 (ja) 含フッ素インデン環誘導体化合物およびそれを含有する液晶組成物
US5419851A (en) Difluoro-derivative compounds and liquid crystal compositions containing them
JP3564711B2 (ja) ジフルオロ誘導体化合物およびそれを含有する液晶組成物
JP3541410B2 (ja) ジフルオロエチレン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物および液晶電気光学素子
JP3535545B2 (ja) ジフルオロエチレン誘導体化合物、それを含有する液晶組成物および液晶電気光学素子
JP3229007B2 (ja) ジフルオロシアノ化合物、液晶組成物及び液晶電気光学素子
JP3707493B2 (ja) ジフルオロ誘導体化合物およびそれを含有する液晶組成物
JP5362266B2 (ja) 含フッ素液晶化合物、その製造法および合成中間体、該含フッ素液晶化合物を含有する液晶組成物および液晶電気光学素子
JPH05279278A (ja) トリフルオロアルカン誘導体化合物及び液晶組成物
JPH0585972A (ja) 1,2−ジフルオロアルカン誘導体化合物及び液晶組成物
JPH0499739A (ja) シクロヘキセンフツ素化合物
JPH05170679A (ja) モノフルオロアルカン誘導体化合物及び液晶組成物
JPH0551332A (ja) 1,1−ジフルオロアルカン誘導体化合物及びそれを含有する液晶組成物
JPH0959631A (ja) 液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080712

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110712

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110712

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120712

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term