JP3328168B2 - 半導体デバイス - Google Patents

半導体デバイス

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稔 吉田
靖彦 西久保
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F17/00Fixed inductances of the signal type 
    • H01F17/0006Printed inductances
    • H01F17/0033Printed inductances with the coil helically wound around a magnetic core

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体デバイス
に関し、詳しくは携帯電話機、パーソナル携帯情報機器
などに用いる超小型機能電子部品を実現するのに最適な
半導体デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年は、PHS、PDA(携帯情報機器)など
といった情報機器が盛んに使用されている。これらの情
報機器には小型化の要求が著しい。そして、このような
小型化の要求に応じるために、電子回路部品をできるだ
け小さくする努力が払われている。例えば、信号の送受
信に必要な共振回路として、図6に示すように、半導体
ウエハチップW3からなる半導体デバイス3の上面にキャ
パシタンスを含む集積回路31を形成し、この集積回路
31には、外づけインダクタンス、すなわちコイル30
を接続している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来、小型通
信機器を構成するうえで、小型化を阻む一番の原因は、
受信・送信の共振回路を構成するのに必要な上記コイル
30の存在であった。電子回路およびキャパシタンス
は、半導体ウエハチップの同一平面上に容易に実現でき
る。しかし、インダクタンスを同一平面上に形成するこ
とは、あまり得策ではない。例えば、図5に示すように
インダクタンス42を半導体デバイス4のウエハチップ
上に平面コイル状に作成することはできる。しかし、イ
ンダクタンス容量を大きくするために、コイルの直径や
巻き数を十分に確保しようとすると、ウエハチップ上
で、インダクタンスが占める面積が大きくなってしま
う。そのため、ウエハチップ表面積を大きくしまければ
ならなくなると、これも、小型化に反する。
【0004】このように、ウエハチップ表面にインダク
タンスを形成することは、あまり有利ではないので、コ
イル30を外づけにしていたのである。この外づけのイ
ンダクタンスが、情報機器の超小型化実現の大きな阻害
要因となっていた。また外づけインダクタンスの使用
は、部品点数および組み付け工数の点からも、コストア
ップの一因になっていた。そこで、この発明は、従来か
らの外づけインダクタンスを不要として、インダクタン
スを一体化した半導体デバイスを実現し、インダクタン
スを用いる電子部品を小型化できるようにすることを目
的とする。また、このような電子部品の構成点数を削減
して、コストダウンを図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1の発明の半導体デバ
イスは、半導体ウエハチップ上面に形成した集積回路
と、この半導体ウエハチップの側面に形成したインダ
クタンスとからなる点に特徴を有する。第2の発明は、
第1の発明を前提とし、集積回路に、インダクタンスを
接続し、共振回路を構成した点に特徴を有する。第3の
発明は、上記第1、または第2の発明における半導体ウ
エハチップ形状が多角柱である点に特徴を有する。
【0006】
【発明の実施の形態】図1〜図3に示す第1実施例の半
導体デバイス1は、半導体ウエハチップW1の表面上に集
積回路11、半導体ウエハチップW1の外側面にインダク
タンス12を形成している。このようにした半導体デバ
イス1は、集積回路11とインダクタンス12とを接続
導体101、102によって一体化している。そして、
上記ウエハチップW1は、底面が正方形の四角柱である。
なお、図2は、図1の半導体デバイス1を上面から見た
概略図で、図3は、側面から見た概略図である。また、
これらの図において、インダクタンス12を形成する導
体部分を太線で表わしている。
【0007】ここで、図1の半導体デバイス1を製造す
る方法の一例を説明する。まず、この半導体デバイス1
の集積回路11は、従来からある集積回路の製造方法で
半導体ウエハ上に製造され、これをダイシングして個々
のウエハチップW1にする。その後、図1および、図3に
示すように、ウエハチップW1の側面にコイル状に導体を
巻き付けたようなインダクタンス12を形成する。この
インダクタンス12は、PVD、CVDなどのメタル蒸着堆積
装置と写真製版技術を用いた半導体製造技術によって、
作製することができる。むろん、インダクタンス12形
成時には、集積回路11はマスキングされていなければ
ならないのは当然である。それから、集積回路11とイ
ンダクタンス12は、接続導体101、102を介して
接続され、半導体デバイス1となる。
【0008】この製造説明は一例であり、現在の既知技
術を用いて種々の製造方法が考えられるのは当然であ
る。例えば、インダクタンス12は転写方式の印刷など
によっても十分可能である。また、接続導体101、1
02はインダクタンス12と同時に、メタル堆積装置あ
るいは印刷方式などによって生成できることは言うまで
もない。このように構成した半導体デバイス1は、集積
回路11とインダクタンス12とを接続導体101、1
02で接続しているので、そのままで共振回路を構成す
ることができるが、必ずしも、集積回路11とインダク
タンス12とは、あらかじめ接続しておかなくても良
い。集積回路11とインダクタンス12とのそれぞれの
接続端子を半導体デバイス1の外部に形成しておけば、
必要に応じて、外部で互いを接続することもできるし、
例えば、インダクタンス12を集積回路11と接続する
のではなく、他のデバイスと接続することもできる。
【0009】次に、第1実施例のインダクタンス12の
ようにチップ外側面に生成した場合と、図5に示す半導
体デバイス4のようにウエハチップ表面に平面コイル状
のインダクタンス42を生成した場合とのインダクタン
ス容量Lを、シミュレーションによって計算し、比較す
る。 (シミュレーション条件) シミュレータ :米国AnSoft社製、電磁界シミュレータMaxwell チップ厚さ :800μm 堆積導体 :銅(導電率=5.8×107mho/m) 導体ライン&スペース:20μm、20μm 導体堆積厚み :10μm
【0010】(シミュレーション) 図5のように、半導体デバイス4の表面に、インダク
タンス42を平面コイル状に形成したときのインダクタ
ンス容量L42を計算する。ただし、半導体デバイスの
底面は1mm×1mmの正方形とする。 インダクタンス容量:L42=6.89×10-8H 図1のように、半導体デバイス1の外側面一杯にイン
ダクタンス12を生成したときのインダクタンス容量L
12を計算する。ただし、半導体デバイスの底面は1m
m×1mmの正方形とする。 インダクタンス容量:L12=3.86×10-7
【0011】半導体デバイスの底面を10mm×10
mmの正方形とし、図1と同様に外側面部一杯にインダ
クタンス12を生成したときのインダクタンス容量L1
2を計算する。 インダクタンス容量:L12=1.02×10-5H なお、上記シミュレーションに用いた計算式は、複雑な
ので、ここでは省略するが、インダクタンス容量は、コ
イル巻き数とコイル径が増加すればそれに伴って増加す
るものである。
【0012】上記シミュレーション、の結果より、
同じ大きさの半導体デバイスに形成したインダクタンス
において、半導体デバイスの表面に平面的に形成した場
合のインダクタンス容量L42に比べて、側面に形成
した場合のインダクタンス容量L12の方が大きいこ
とが解る。しかも、上記シミュレーション、つまり図
5の半導体デバイス4は、インダクタンス42だけを備
えたものである。集積回路部分を全て犠牲にして、イン
ダクタンス42を形成したのにもかかわらず、ウエハチ
ップ外側面に形成した図1のインダクタンス12のイン
ダクタンス容量L12に及ばない。
【0013】また、シミュレーションの結果から半導
体デバイスの底面積を大きくすることで、インダクタン
ス容量L12が大きくなることがわかる。これは、イン
ダクタンス12のコイル直径が大きくなるためである。
もし、図5に示すように、インダクタンス42を半導体
デバイス4のウエハチップ全平面上に作ると、この半導
体デバイス4は、インダクタンスのみの半導体デバイス
となってしまい、集積回路を別に設けなければならな
い。これでは、外づけインダクタンスとほとんど変わら
ないので、現実にはこのようなことはしない。
【0014】かといって、ウエハチップの底面積がある
程度大きい場合にも、インダクタンスと集積回路とを同
一平面上で一体化すると、インダクタンスに大きな面積
を占有されてしまうので、集積回路を形成する部分の面
積が小さくなってしまう。例えば、シミュレーション
の条件で、インダクタンス12を形成する側面部分の面
積は、10mm×800μm×4である。この面積は、
ウエハチップ底面積10mm×10mmの30%に当た
る。したがって、上記面積と同等の面積を使ってウエハ
チップ底面に、平面コイル状のインダクタンス42を形
成すると、集積回路を形成する面積が、30%少なくな
ることになる。
【0015】しかも、インダクタンス42は、平面コイ
ル状にしているので、中心に向かってコイル径が小さく
なる。この場合、同一径で巻かれたインダクタンス12
と比べると、同じ面積を使っても、小さなインダクタン
ス容量しが得られない。つまり、厳密な計算はしていな
いが、インダクタンス12と同等のインダクタンス容量
を得ようとすれば、さらに多くの面積を必要とする。こ
のように、集積回路を形成する面積を30%以上も犠牲
にすることは現実的ではない。
【0016】図4に示す第2実施例は、円筒形の半導体
デバイス2である。ウエハチップW2の表面に集積回路2
1を形成し、側面にインダクタンス22を形成してい
る。そして、これら集積回路21とインダクタンス22
とを、接続導体201、202で接続している。そし
て、この半導体デバイス2も第1実施例と同様に機能す
る。第1、第2実施例のように構成したこの発明の半導
体デバイスは、従来は使用していなかったウエハチップ
外側面を利用して、インダクタンスを生成することによ
って、ウエハチップ表面の集積回路とインダクタンスと
を一体化できる。しかも、ウエハチップ表面上に形成す
る平面コイルに比較して、全体を大型化せずに、充分な
インダクタンス容量を得ることができる。このように、
従来必要とされた外づけインダクタンスを用いないイン
ダクタンス一体型の半導体デバイスは、今後主流となる
カード型あるいは腕時計型等の超小型情報機器へ用いる
ことができる。また、アンテナチップとしての利用も考
えられる。
【0017】なお、上記第1、第2実施例の半導体デバ
イス1、2は、四角柱および円筒形であるが、集積回路
を形成する底面と、インダクタンスを形成する側面とを
備えていれば、どのような立体であってもかまわない。
ただ、第2実施例のような円筒形より、第1実施例の四
角柱のような多角柱の方が、ダイシングが簡単である。
しかも、ウエハの無駄になる部分が少ない。特に、第1
実施例のような四角柱が、他の角柱より、切り分けが容
易であるが、他の形状でもかまわない。そして、ウエハ
チップの表面形状を変えると、表面積を等しくしても外
周が変わるので、コイル径を変えることもできる。
【0018】
【発明の効果】第1の発明のように、従来使用していな
かったウエハチップ外側面にインダクタンスを構成する
ことにより、ゲート面積利用率の大きい高機能集積回路
を従来どおり実現したままで、さらにインダクタンスを
同時に備えた超小型の半導体デバイスを実現できる。第
2の発明は、共振回路を備えた超小型の半導体デバイス
が得られる。また、 これらの発明により、外づけ部品
であったインダクタンスを除去できるので、小型化だけ
でなく、部品点数および組み付け工数を減らして、コス
トダウンが図れる。そのうえ、ウエハチップ側面外周に
作ったインダクタンスの方が、集積回路と同一平面に平
面的に形成するインダクタンスと比べて、大きなインダ
クタンス容量が実現できる。したがって、この発明の半
導体デバイスは、例えば、今後主流となる、カード型あ
るいは腕時計型の超小型情報機器ような超小型の高性能
機能電子部品に応用できる。さらに、第3の発明のよう
に、ウエハチップ形状を多角柱とすれば、チップの作成
が簡単で、ウエハの無駄も少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の半導体デバイスの斜視概略図であ
る。
【図2】第1実施例の半導体デバイスの概略上面図であ
る。
【図3】第1実施例の半導体デバイスの概略側面図であ
る。
【図4】第2実施例の半導体デバイスの概略斜視図であ
る。
【図5】半導体ウエハ底面上にインダクタンスを形成し
た場合の上面からの概略図である。
【図6】従来例のインダクタンスを搭載してない半導体
デバイスと外づけインダクタンスとによる、本発明の半
導体デバイス1の等価回路の構成説明図である。
【符号の説明】
1、2 半導体デバイス W1、W2 半導体ウエハチップ 11、21 集積回路 12、22 インダクタンス 101、102、201、201 接続導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/822 H01F 17/00 H01L 27/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハチップ上面に形成した集積
    回路と、この半導体ウエハチップの側面に形成したイ
    ンダクタンスとからなる半導体デバイス。
  2. 【請求項2】 集積回路に、インダクタンスを接続し、
    共振回路を構成した請求項1に記載の半導体デバイス。
  3. 【請求項3】 半導体ウエハチップ形状が多角柱である
    請求項1に記載の半導体デバイス。
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