JP3327834B2 - 現像装置 - Google Patents
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Description
いる現像装置に関し、より詳細には複写機、プリンタ等
の静電潜像を利用した電子写真方式の画像形成装置にお
ける現像装置に関する。
剤(トナー)を用いた電子写真方式の複写機等の現像装
置では、回転する現像剤担持体の長手方向に沿って層厚
規制体を接触させて、現像剤担持体上の現像剤を均一に
薄層化すると同時に、このときの摩擦帯電により現像に
必要な電荷を現像剤に付与する。この現像剤薄層は像担
体と現像剤担持体とが接触する現像位置に搬送され、現
像剤を像担体上に形成された静電潜像に供給して現像す
る方法がよく知られている。
像剤担持体の両端部近傍の現像剤においては、消費が行
われないことや現像剤担持体の回転による拡散作用によ
り現像剤担持体の両端部に向かって現像剤が長手方向に
移動する。そのため、現像剤の供給が過多となり、現像
剤の飛散が発生し機内が汚染されたり、現像剤の消費量
の増加等の不都合が生じる。
過剰現像剤の飛散による機内の汚染を防止する技術が、
特公平4−62391号公報に開示されている。すなわ
ち、図19に示すように、弾性を有している層厚規制体
1の両側縁1aを先端部の裏面側から被覆する弾性シー
ル体2を設けることにより、現像剤担持体3の両端部へ
向かう現像剤の長手方向への移動を規制する。
制体1の両側縁1aとその近傍の現像剤担持体3表面を
弾性シール体2で覆うことにより長手方向への現像剤の
移動の規制を行うと、層厚規制体1の両側縁1aが現像
剤担持体3表面に直接押し付けられることになる。この
状態で機器を使用し続けた場合、現像剤担持体3と層厚
規制体1の両側縁1aとの接触部分で局部的な破損が生
じる。この破損により隙間が生じて弾性シール体2のシ
ール性能が低下し、現像剤の移動を完全に規制できなく
なり、現像剤の供給が過多となって現像剤の飛散が発生
し、機内汚染や現像剤の消費量の増加等の不都合が生じ
る。特に層厚規制体1が板状の金属材料、現像剤担持体
3がローラ状のゴム材料というように機械的特性の大き
く異なる材料を使用した場合、このような現象が顕著に
見られる。
の長手方向の両端の先端部分では、弾性シール体2と接
触するため、弾性シール体2に段差ができ、この隙間S
より現像剤がリークして、現像剤担持体3の両端部へ向
かってしまうといった問題がある。
開平4−249273号公報に、シール体2を現像剤担
持体3用のシール部材2aと層厚規制体1用のシール部
材2bとに分割した構造にして、層厚規制体1によって
できる段差をなくす技術が開示されている。
る材質の部材を使用することにより構造が複雑になる。
しかも、各シール部材2a,2bは一体的に接合される
ので、その接合面のシールが弱いと、ここから現像剤が
漏れるといった問題がある。さらに、2種類のシール部
材が必要となり、コストが高くなるといった問題もあ
る。
厚規制体の両側縁との接触をなくすことにより破損を防
いで、現像剤担持体の両端部への現像剤の供給過多を防
止しながら現像剤の飛散による機内汚染、現像剤の消費
量の増加等の不都合を防止できる現像装置の提供を目的
とする。
る隙間をなくすことにより現像剤の漏れをなくして、現
像剤担持体の両端部への現像剤の供給過多を防止しなが
ら現像剤の飛散による機内汚染、現像剤の消費量の増加
等の不都合を防止できる現像装置の提供を目的とする。
段は、像担体と対向した現像位置に現像剤を搬送する現
像剤担持体と、現像剤担持体の表面に摺接して所定の層
厚の現像剤層を現像剤担持体上に形成する層厚規制体
と、層厚規制体に接触するとともに現像剤担持体に接触
して長手方向への現像剤担持体上の現像剤の移動を規制
するシール体とを備え、層厚規制体の長手方向の幅が現
像剤担持体の長手方向の幅より大とされ、シール体の側
縁が現像剤担持体の側縁よりも内側寄りに位置したもの
である。
担持体の側縁の外側あるいはこの側縁と同じ位置に配置
され、一対のシール体が像担体の画像領域の幅と同じか
あるいは少し広い間隔をおいて配置され、かつシール体
の内側縁が現像剤担持体の側縁よりも内側寄りに配置さ
れる。
相当する両端部には現像剤が過剰に供給されず、現像に
供されない現像剤の飛散がなくなる。また、層厚規制体
の両側縁が現像剤担持体の表面に直接触れることがない
ので、現像剤担持体と層厚規制体の両側縁との接触によ
る局部的な破損が生じない。
のシール部材を組み合わせたものにすることにより、現
像剤の長手方向への移動を規制する作用および規制しき
れなかった現像剤を拭い取る作用を持たせることがで
き、シール体の機能を向上させることができる。
る押付圧を層厚規制体に対する押付圧より大にすること
により、シール体は現像剤担持体には大きな押付圧で接
触して、現像剤担持体に対する余分な現像剤の供給を抑
止し、現像剤担持体の両端部に向かう現像剤の移動をな
くせる。一方、層厚規制体に対しては小さな押付圧で接
触して、層厚規制体の変形を防止するので、層厚規制体
の現像剤担持体に対する接触条件が一定となり、現像剤
の層厚が安定し、画像の乱れが生じない。
動を確実に規制するためには、シール体の内側縁を傾斜
させるとよい。このシール体によって現像剤担持体上の
現像剤を内側寄りに案内することができる。
持と現像剤ケース(現像槽)との隙間や層厚規制体と現
像剤ケースとの隙間から現像剤が漏れ出さないようにシ
ール材が設けられている。そこで、シール体をこれらの
隙間にも配置することにより、長手方向への現像剤担持
体上の現像剤の移動を規制するとともに、現像剤ケース
からの現像剤の漏れを防止して、シール材を不要にする
ことができる。
示す斜視図、図2は現像装置の縦断面図、図3はその要
部を示す側面図、図4は同じく平面図である。本実施形
態の現像装置は、電子写真方式のレーザープリンタに適
用されるものであり、円柱形状の現像剤担持体3が、そ
の表面に適量ずつ非磁性1成分の現像剤Dを補給する現
像剤ケース4内に配設されている。現像剤Dは、平均粒
径約10μmの高抵抗トナーを使用する。現像剤担持体
3として導電性ゴム材料を使用し、その両端が軸3bを
介して回転自在に現像剤ケース4に支持され、所定の速
度で回転駆動される。そして、現像剤担持体3は、感光
体ドラムあるいは感光体ベルト等の回転駆動される像担
体5に接触あるいは近接するように配置され、現像剤ケ
ース4より補給された現像剤Dをその表面に担持して像
担体5と対向する現像位置まで搬送する。
4から現像剤担持体3の表面に供給されてくる現像剤D
の層厚を規制して現像剤Dの薄層Tを形成する層厚規制
体1が設けられている。層厚規制体1は厚み0.1mm
のステンレス薄板を使用し、層厚規制体1の現像剤ケー
ス4側の一端は現像剤ケース4に固定されている。層厚
規制体1は、現像剤担持体3による搬送方向に対して現
像位置の下流側に配置され、その表面の先端部もしくは
近傍が現像剤担持体3の長手方向の全域に渡って接触す
る。そして、層厚規制体1の現像剤ケース4との固定部
分から現像剤担持体3との接触部分までの距離は10m
m、たわみ量は1mmであり、層厚規制体1自身の弾性
によって現像剤担持体3に押し付けられている。このよ
うに、層厚規制体1を現像剤担持体3に一様な力で押し
付けることによって、所定の現像剤薄層Tの層厚が得ら
れ、現像剤Dを摩擦帯電させて必要な電荷量を付与でき
る。
長手方向の全域に渡って接触するように、層厚規制体1
の長手方向の幅Oは、現像剤担持体3の長手方向の幅N
よりも大(O>N)とされ、層厚規制体1の両側縁1a
は現像剤担持体3の両側縁3aより外側に位置し、現像
剤担持体3の表面に接触していない。なお、層厚規制体
1の長手方向の幅Oは、現像剤担持体3の長手方向の幅
Nと同じにしてもよい。
剤Dの供給過多を防止するために、一対の弾性を有する
シール体2が現像剤ケース4内に設けられている。シー
ル体2としては、可撓性を備えたウレタンスポンジ、あ
るいは合成ゴム等のエラストマーが使用される。シール
体2は、現像剤担持体3の両端部の近傍に配置され、現
像剤ケース4内の突設片6にその裏面が保持されてお
り、現像剤担持体3の表面と層厚規制体1の裏面とに押
し付けられて接触する。ここで、シール体2は弾性を有
しているため、層厚規制体1の厚みによる現像剤担持体
3との段差に関係なく追従して現像剤担持体3と層厚規
制体1とに隙間なく接触でき、かつ層厚規制体1の先端
近傍の動作を拘束しない。
持体3の側縁3aと像担体5上の画像領域Iの側縁の延
長線との間に位置するように、各シール体2は離間され
ている。すなわち、各シール体2の内側縁2a間の幅M
は、画像領域Iの幅Lよりも大(M>L)とされる。
規制体1との間をシールするシール材、9は現像剤ケー
ス4と現像剤担持体3との間をシールするシール材であ
る。
画像領域Iの側縁の延長線とシール体2の内側縁2aと
を一致(M=L)させてもよい。すなわち、シール体2
の内側縁2aが画像領域Iの側縁の延長線上になるよう
に、各シール体2の離間距離を画像領域Iの幅と同じに
する。これによって、現像剤担持体3の両端部に余分な
現像剤Dの供給がより一層抑止され、現像剤Dの飛散に
よる機内汚染、現像剤Dの消費量の増加等を最小限に止
めることができる。
像装置の要部を示す側面図である。本実施形態では、シ
ール体2が、長手方向に沿って弾性の異なる2種類のシ
ール部材10,11に分割されている。シール部材1
0,11のそれぞれの弾性は、長手方向において内側に
位置する内側シール部材10の方が外側に位置する外側
シール部材11よりも大きく設定される。すなわち、内
側シール部材10として硬度40度のソリッド状のゴ
ム、外側シール部材11として硬度10度のウレタンス
ポンジを使用し、両者を接着剤等により接合して一体化
するか、あるいは互いに密着するようにそれぞれを現像
剤ケース4に装着する。その他の構成は第1実施形態と
同じである。
かって移動してくる現像剤Dは弾性の大きい内側シール
部材10で一度規制されるが、内側シール部材10で規
制しきれなかった現像剤Dは弾性の小さい外側シール部
材11により拭い取られる。特に、画像の高精度化に伴
い現像剤Dの大きさが小さくなっても、シール体2を現
像剤担持体3に単純に押し付ける場合に比べて、このシ
ール体2は効果的である。
体2の構造にすることによって、一方では現像剤Dを規
制する作用を有し、他方では規制しきれなかった現像剤
Dを拭い取る作用を有することになり、現像剤担持体3
に余分な現像剤Dの供給を一層抑止することができる。
して繊維状の弾性シール部材を使用すると、現像剤Dを
拭い取る作用がさらに促進され、より一層現像剤Dの飛
散による機内汚染、現像剤Dの消費量の増加等を防止す
ることができる。
像装置の縦断面図である。本実施形態では、シール体2
が現像剤担持体3の回転方向に沿って弾性の異なる2種
類のシール部材12,13に分割されている。シール部
材12,13のそれぞれの弾性は、現像剤担持体3の搬
送方向に対してその上流側に位置する上流シール部材1
2の方が下流側に位置する下流シール部材13よりも大
きく設定され、上流シール部材12は、現像剤担持体3
の表面に接触し、下流シール部材13は現像剤担持体3
の表面および層厚規制体1の裏面に接触している。そし
て、上流シール部材12として硬度40度のソリッド状
のゴム、下流シール部材13として硬度10度のウレタ
ンスポンジを使用し、両者を接着剤等により接合して一
体化するか、あるいは互いに密着するようにそれぞれを
現像剤ケース4に装着する。その他の構成は第1実施形
態と同じである。
移動してくる現像剤Dは、まず弾性の大きい上流シール
部材12で一度長手方向への移動が規制されるが、上流
シール部材12で規制しきれなかった現像剤Dは弾性の
小さい下流シール部材13により拭い取られる。
るシール体2の構造にすることによって、一方では現像
剤Dを規制する作用を有し、他方では規制しきれなかっ
た現像剤Dを拭い取る作用を有することになり、現像剤
担持体3の両端部への余分な現像剤Dの供給を一層抑止
することができる。
して繊維状の弾性シール部材を使用すると、現像剤Dを
拭い取る作用をさらに促進できる。
像装置の縦断面図である。本実施形態では、シール体2
の現像剤担持体3に対する押付圧と層厚規制体1に対す
る押付圧を異ならせている。すなわち、現像剤担持体3
の両端部への現像剤Dの移動の規制を防止するには、現
像剤担持体3に対するシール体2の押付圧を大きくする
ことが望ましいが、層厚規制体1に対するシール体2の
押付圧も大きくなり、層厚規制体1が変形してシール体
2近傍の層厚規制体1の現像剤担持体3に対する接触条
件が変化し、現像剤薄層Tの厚さが一定にならず画像に
乱れが生じたり、また現像剤担持体3や層厚規制体1に
破損が生じることがある。また、逆に乱れのない画像を
得、かつ現像剤担持体3や層厚規制体1の破損を防止す
るために、層厚規制体1に対するシール体2の押付圧を
小さくした場合、現像剤担持体3に対するシール体2の
押付圧も小さくなり、現像剤担持体3の両端部に向かう
現像剤Dの移動を規制しきれなくなり、現像剤Dの飛散
が発生してしまう。
および層厚規制体1への押付圧をそれぞれに適した押付
圧にすればよい。そのため、シール体2を保持する現像
剤ケース4の突設片6の形状が、シール体2の現像剤担
持体3の表面に接触している部分では厚く、層厚規制体
1に接触している部分では薄くする。これにより、シー
ル体2として硬度20度、厚さ6mmのウレタンスポン
ジを使用して、現像剤担持体3の表面に接触している部
分の圧縮率が50%、層厚規制体1に接触している部分
の圧縮率が77%となるようにして、現像剤担持体3に
対する押付圧を層厚規制体1に対する押付圧より大きく
する。その他の構成は第1実施形態と同じである。
3には大きな押付圧で接触するので、現像剤担持体3に
対する余分な現像剤Dの供給が抑止され、現像剤担持体
3の両端部への現像剤Dの移動がなくなる。一方、層厚
規制体1に対しては小さな押付圧で接触するので、層厚
規制体1が変形せずシール体2近傍の層厚規制体1の現
像剤担持体3に対する接触条件が変化しない。そのた
め、現像剤薄層Tの厚さが一定となり、安定した画像を
得ることができ、画像の乱れが生じるといったことを防
止できる。また、現像剤担持体3や層厚規制体1の破損
も防止できる。
シール体2を現像剤担持体3の表面に接触する高圧シー
ル部材14と層厚規制体1の裏面に接触する低圧シール
部材15とに分割した構造とする。高圧シール部材14
として硬度40度のソリッド状のゴム、低圧シール部材
15として硬度10度のウレタンスポンジを使用して、
高圧シール部材14の押付圧が低圧シール部材15の押
付圧よりも大とする。
材14は現像剤担持体3に大きな押付圧で接触して、現
像剤担持体3への余分な現像剤Dの供給を抑止する。一
方、低圧シール部材15は層厚規制体1に対して小さな
押付圧で接触するため、層厚規制体1が変形しにくくな
り、画像の乱れをなくすことができるとともに、現像剤
担持体3や層厚規制体1の破損を防止できる。
部において圧縮率を変化させることにより、押付圧を最
適化する。すなわち、図10に示すように、シール体2
として、硬度20度のウレタンスポンジを使用して階段
状に形成し、現像剤担持体3に接触する領域16の厚さ
を層厚規制体1に接触する領域17の厚さより厚くす
る。そして、現像剤ケース4の突設片6によりシール体
2を保持したとき、シール体2は圧縮されて厚みが一定
となり、図2に示すような状態となる。このとき、現像
剤担持体3の表面に接触する領域16の圧縮率は50
%、層厚規制体1に接触する領域17の圧縮率は77%
となるように、シール体2の厚さが設定されている。な
お、現像剤ケース4の突設片6の形状は、シール体2の
圧縮時の厚みが一様になるように階段状に形成しておく
とよい。
には大きな押付圧で接触して、現像剤担持体3への余分
な現像剤Dの供給を抑止し、層厚規制体1に対しては小
さな押付圧で接触するため、層厚規制体1の変形を防ぐ
ことにより画像の乱れを防止できる。また、現像剤担持
体3や層厚規制体1の破損も防止できる。しかも、シー
ル体2を分割しない構造なので継目ができず、継目から
の現像剤Dの漏れ出しが防止でき、よりシール性を高め
ることができる。
うに、第1実施形態のシール体2に対して、現像剤担持
体3の表面に接触する部分の裏面に移動自在な当接片1
8を当接させ、これをコイルばね19、あるいは板ばね
により押圧して、シール体2の現像剤担持体3に対する
押付圧を大きくしてもよい。
現像装置の要部を示す側面図である。本実施形態では、
シール体2の内側縁2aの上流側端部が切り欠かれ、傾
斜面20となっている。これにより、現像剤担持体3上
を搬送される現像剤Dは、シール体2により長手方向へ
の移動が規制されるが、規制しきれなかった現像剤Dは
シール体2の傾斜面20によって現像剤担持体3の長手
方向内側に向かって案内される。そのため、現像剤Dを
傾斜面20に沿って内側へ向かうように案内することに
より、現像剤担持体3の両端部への現像剤Dの移動を確
実に規制でき、余分な現像剤Dの供給を防止できる。
ける代わりに、搬送方向上流側から下流側にかけて各シ
ール体2の間隔が狭まるようにシール体2を傾けて配し
てもよい。
現像装置の断面図である。本実施形態では、シール体2
は、現像剤ケース4からの現像剤Dの漏れを防止するよ
うに現像剤担持体3と現像剤ケース4との間に配置して
いる。すなわち、シール体2の一端は、現像剤ケース4
と層厚規制体1との固定部分を覆い、他端は現像剤担持
体3と現像剤ケース4の開口との隙間を覆うことによ
り、シール体2は層厚規制体1と現像剤ケース4間のシ
ール材8および現像剤担持体3と現像剤ケース4間のシ
ール材9を一体化した構造とされる。他の構成は第1実
施形態と同じである。
の両端部へ向かう移動を規制する機能の他に現像剤ケー
ス4のシール機能も有することになり、シール材がなく
ても輸送時の振動、衝撃などによって現像剤ケース4か
らの現像剤Dの漏れ出しを防止することができる。した
がって、シール体2をシール材と一体化することによっ
て、これらのシール材を省略することができ、簡単な構
造で現像剤ケース4の隙間をシールできる。
現像装置の断面図、図15は現像装置の要部を示す斜視
図、図16は同じく側面図である。本実施形態では、現
像剤担持体3の表面に摺接して所定の層厚の現像剤層T
を現像剤担持体3上に形成する層厚規制体20と、現像
剤担持体3に接触して長手方向への現像剤担持体3上の
現像剤Dの移動を規制するシール体21とが設けられて
いる。
に渡って取付板22を介して現像剤ケース4に固定さ
れ、現像剤担持体3と接触しない裏面の先端部において
長手方向の端部が現像剤ケース4内の突設片6に接着部
材23により接着されている。
はアクリル系等の樹脂系の瞬間接着剤を用いる。ここ
で、接着剤を用いる場合、塗布作業するときに、接着剤
が他の箇所、例えば現像剤担持体3に付着するといった
作業上の不具合、あるいは塗布後に接着剤が流れて他の
箇所に付着するといった問題がある。そこで、作業性を
考慮して、両面に粘着剤を有する粘着テープ、いわゆる
両面テープを用いるとよい。これによって、たれるとい
った心配がなく、作業性においても、まず層厚規制体2
0に両面テープを貼っておき、これを現像剤ケース4に
貼り付ければよいので、作業がしやすくなって、作業上
の不具合を解消することができ、歩留り率が接着剤に比
べて格段によくなる。
ステンレス薄板を使用し、長手方向の幅は現像剤担持体
3の幅よりも小とされ、表面の先端部もしくは近傍が現
像剤担持体3の長手方向に渡って接触している。そし
て、層厚規制体20の現像剤ケース4との固定部から現
像剤担持体3との接触部までの距離は10mm、たわみ
量は1mmである。このように、層厚規制体20自身の
弾性によって層厚規制体20を現像剤担持体3に一様な
力で押し付けることによって、安定した現像剤薄層Tの
層厚と電荷量が得られる。なお、層厚規制体20の幅
は、現像剤担持体3の幅と同じかあるいは大としてもよ
い。
ことなく層厚規制体20の先端に接触するようにこれよ
りも上流側で、かつ現像剤担持体3の両端部の近傍に配
置され、現像剤ケース4内の突設片6にその裏面が保持
されている。シール体21の内側縁21aが現像剤担持
体3の側縁3aと像担体5上の画像領域Iの側縁の延長
線との間に位置するように、一対のシール体21は離間
されている。なお、その他の構成は上記実施形態と同じ
でよく、シール体21の構造として、上記の各実施形態
に記載されたものを適用して、その効果を発揮させても
よい。
が現像剤担持体3の表面に直接触れるが、シール体21
によって押し付けられていないので、現像剤担持体3と
層厚規制体20の両側縁20aとの接触による局部的な
破損は生じず、現像剤担持体3の両端部への現像剤Dの
供給過多が発生することはない。
像剤担持体3の表面に現像剤ケース4内の現像剤Dが適
量ずつ供給されるとき、シール体21が現像剤Dの移動
を規制するため、現像剤担持体3の両端部には現像剤D
は過剰供給されない。
3に供給された現像剤Dは、層厚規制体20によりその
層厚が規制され、現像剤担持体3上に現像剤薄層Tが形
成される。これにより現像剤Dが摩擦帯電され、現像に
必要な電荷が付与され、この現像剤薄層Tは、現像剤担
持体3の回転により像担体5と現像剤担持体3が接触も
しくは近接した現像位置まで搬送され、現像に供され
る。このとき、層厚規制体20の先端部では、表面は現
像剤担持体3に押し付けられ、両端部の裏面は現像剤ケ
ース4に接着されているため、層厚規制体20の先端部
近傍においては隙間がなく、規制された現像剤Dが漏れ
ることはない。
シールとしての機能を果たすことになり、一対のシール
体21とともに、現像剤Dが現像剤担持体3の非画像領
域に相当する両端部へ移動することを防止する。したが
って、現像剤担持体3の両端部には現像剤Dが過剰に供
給されないので、現像に供されない現像剤Dが飛散する
ということはなく、現像剤Dの飛散による機内汚染、現
像剤Dの消費量の増加等の不都合を防止できる。
なるように接触させて、層厚規制体20の裏面をシール
体21に直接接着しても、同様に現像剤Dのシール効果
を得ることができる。
て、図17,18に示すように、長手方向の中央が現像
剤担持体3に向かうような湾曲した形状とされる。そし
て、上記と同様に、一端が現像剤ケース4に固定され、
先端部はその両端が現像剤ケース4内の突設片6に接着
されて固定されているが、両端部は現像剤担持体3から
離間して配置され、表面側に現像剤担持体3を支持する
現像剤ケース4の受け部4aが当接している。すなわ
ち、現像剤担持体3がない場合は、図18(a)に示す
ように、長手方向の中央が現像剤ケース4の外側に向か
って突出した状態に反っており、現像剤担持体3がある
場合は、図18(b)に示すように、現像剤担持体3の
表面に沿って接触した状態となる。シール体21等その
他の構成は上記実施形態と同じである。
持体3との接触面積が増大し、層厚規制体20を広範囲
に渡って現像剤担持体3に一様な力で押し付けることが
できる。ところで、層厚規制体20が現像剤担持体3に
接触する領域は、少なくとも像担体5の画像領域Iより
大きく、またその側縁20aはシール体21の内側縁2
1aよりも外側に達していればよい。
された現像剤Dが層厚規制体20の裏面に沿って両端部
に向けて移動しても、接着部材23により現像剤ケース
4との間がシールされているので、現像剤Dは現像剤担
持体3の両端部には到達することはできない。そのた
め、このような構造の層厚規制体20とシール体21と
により、現像剤担持体3の両端部には現像剤Dが過剰に
供給されず、現像に供されない現像剤Dが飛散するとい
うことはなく、現像剤Dの飛散による機内汚染、現像剤
Dの消費量の増加等の不都合を防止できる。
現像剤ケース4に取り付けられ、例えば湾曲させること
によって層厚規制体20が現像剤担持体3に押し付けら
れている。しかし、現像剤担持体3の外形のふれ、ある
いは現像剤ケース4の接着面高さのばらつき等の形状、
取り付け精度のばらつきにより、層厚規制体20の両端
部は現像剤担持体3と非接触状態になってしまうので、
安定した現像剤層Tの層厚を得るためには、必ず接触す
るように層厚規制体20を現像剤担持体3に食い込ませ
る必要がある。
きくなり、かつ層厚規制体20の接着面が最も高くなっ
た場合、層厚規制体20が現像剤担持体3に最も食い込
むことになり、層厚規制体20と現像剤担持体3との間
の摩擦が増加するので、回転トルクが大きくなり、現像
剤担持体3を駆動するモータ等の駆動源に大きな負荷を
与えてしまう。
つきの影響を受けないようにするためには、導電性のウ
レタンゴム、ニトリルゴム(NBR)等の軟質ゴム材料
が使用される現像剤担持体3の硬度が重要となる。すな
わち、現像剤担持体3の硬度がアスカーC(高分子計器
株式会社製のゴム硬度計、日本ゴム協会の標準規格SR
IS0101に準拠)での測定による65度以下とされ
る。なお、これは、JIS K6301に準拠した硬度
では40度以下に相当し、またASTM D2240に
準拠した硬度では約26度以下に相当する。なお、硬度
の下限については、軟質ゴム材料を使用する限り、制限
はない。
値より低くすることにより、層厚規制体20が現像剤担
持体3に最も食い込んだ状態になった場合において、現
像剤担持体3の表面では弾性変形しやすいので、層厚規
制体20と現像剤担持体3との間の摩擦が大きくなら
ず、摩擦抵抗による回転トルクの増大が生じない。した
がって、現像剤担持体3の駆動源には負荷がかからず、
駆動トルクを軽減することができ、画像形成装置全体の
トルク軽減を図れ、駆動源として低コストなモータを使
用することが可能となる。
ゴム製ローラを用いて、アスカーCによるウレタンゴム
のゴム硬度を50度〜75度まで条件を変えて、回転ト
ルクの測定実験を行った結果を示す。層厚規制体1は厚
み0.1mmのステンレス薄板を使用し、一端は現像剤
ケース4に固定されており、層厚規制体1自身の弾性に
よって現像剤担持体3に押し付けられている。層厚規制
体1の現像剤ケース4との固定部から現像剤担持体3と
の接触部までの距離は10mm、たわみ量は1mmであ
る。
剤担持体3の回転トルクが増加しており、ゴム硬度が6
5度以上で急激に回転トルクが増加しているのが分か
る。なお、層厚規制体20の両端部が現像剤ケースに接
着されていても層厚規制体20自身の弾性によって現像
剤担持体3に押し付けられていることに変わりはないの
で、上記の結果は当てはまる。
受けないようにするための別の方法としては、現像剤担
持体3の長手方向の両端における硬度を中央における硬
度より低くする。具体的には、現像剤担持体3として、
1種類の軟質ゴム材料を使用して、硬度が中央から端部
に向けて徐々に低くなる傾斜特性を有せしめたり、ある
いは硬度の異なる複数の軟質ゴム材料を接合したものと
する。接合する箇所は、像担体5の画像領域Iよりも外
側に対応するところにしておけば、現像剤担持体3に現
像剤層Tが形成されても硬度の違いや接合部分による画
像への影響はない。
響を最も受けるのは、層厚規制体20の両端部であるの
で、ここが現像剤担持体3に食い込み、中央よりも摩擦
抵抗が大きくなる。そこで、この両端部の硬度を中央よ
りも低くすることにより、両端部が現像剤担持体3に食
い込んだ状態でも摩擦が低減され、回転トルクの増大を
防げる。しかも、中央部分では、ある程度の硬度がある
ので、層厚規制体20と現像剤担持体3との接触状態を
良好に維持でき、一様な押し付け力が得られ、現像剤層
Tの層厚を安定させることができる。
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることは勿論である。例え
ば、第1〜第6実施形態において、シール体の内側縁が
現像剤担持体の側縁と画像領域の側縁との間にあればよ
く、シール体の外側縁を現像剤担持体の側縁と一致する
位置あるいは外側に位置させて、シール体が現像剤担持
体の両端部を覆うようにしてもよい。
ねじを刻んだ支持棒にそれぞれ螺合し、支持棒をモータ
等により回転させることにより各シール体を互いに反対
方向に移動させる。これによって、一対のシール体の間
隔を像担体上に形成される静電潜像の幅に応じて可変で
き、現像剤担持体への余分な現像剤の供給をより一層抑
止することができる。
よると、層厚規制体の長手方向の幅が現像剤担持体の長
手方向の幅より大とされ、シール体の側縁が現像剤担持
体の側縁よりも内側寄りに位置しているので、現像剤担
持体の両端部には現像剤が過剰に供給されず、現像に供
されない現像剤の飛散がなくなり、機内汚染、現像剤の
消費量の増加等の不都合を防止できる。しかも、層厚規
制体の両側縁が現像剤担持体の表面に直接触れることが
なくなり、現像剤担持体と層厚規制体の両側縁との接触
による局部的な破損を防げ、この破損による現像剤飛散
等の悪影響を防止できる。
シール部材を組み合わせたものにすることにより、1つ
のシール体において長手方向への現像剤の移動を規制す
る作用および規制しきれなかった現像剤を拭い取る作用
を持たせることができ、シール体の機能をより一層向上
させることができる。
る押付圧を層厚規制体に対する押付圧より大にすること
により、現像剤担持体に対する余分な現像剤の供給を抑
止して、現像剤担持体の両端部への現像剤の移動をなく
すことができるとともに、層厚規制体の変形を防止し
て、現像剤の層厚を一定にでき、乱れのない画像が得ら
れる。
により、現像剤担持体上の現像剤を内側寄りに案内する
ことができるので、現像剤の現像剤担持体両端部への移
動を確実に規制することができる。
ケースとの隙間や層厚規制体と現像剤ケースとの隙間を
覆うように配置することにより、シール体によってこれ
らの隙間からの現像剤の漏れ出しを防止できる。したが
って、専用のシール材を設ける必要がなくなり、部材の
削減や取り付け作業の簡略化を図れる。
は使用時の層厚規制体の形状を示す図
ール体の断面図
ール体の断面図
Claims (8)
- 【請求項1】 像担体と対向した現像位置に現像剤を搬
送する現像剤担持体と、該現像剤担持体の表面に摺接し
て所定の層厚の現像剤層を前記現像剤担持体上に形成す
る層厚規制体と、該層厚規制体に接触するとともに前記
現像剤担持体に接触して長手方向への現像剤担持体上の
現像剤の移動を規制するシール体とを備え、前記層厚規
制体の長手方向の幅が前記現像剤担持体の長手方向の幅
より大とされ、前記シール体の側縁が前記現像剤担持体
の側縁よりも内側寄りに位置され、前記シール体は、現
像剤担持体に対する押付圧を層厚規制体に対する押付圧
より大にしたことを特徴とする現像装置。 - 【請求項2】 シール体の内側縁を像担体上の画像領域
の側縁に一致させたことを特徴とする請求項1記載の現
像装置。 - 【請求項3】 像担体と対向した現像位置に現像剤を搬
送する現像剤担持体と、先端を該現像剤担持体の表面に
摺接して所定の層厚の現像剤層を前記現像剤担持体上に
形成する層厚規制体と、該層厚規制体の先端に接触する
とともに前記現像剤担持体に接触して前記現像剤担持体
の両側縁方向への現像剤の移動を規制する一対のシール
体とを備え、前記層厚規制体の両側縁が、前記現像剤担
持体の側縁の外側あるいは該側縁と同じ位置に配置さ
れ、前記シール体が前記像担体の画像領域の幅と同じか
あるいは少し広い間隔をおいて配置され、かつシール体
の内側縁が前記現像剤担持体の側縁よりも内側寄りに配
置され、前記シール体は、現像剤担持体に対する押付圧
を層厚規制体に対する押付圧より大にしたことを特徴と
する現像装置。 - 【請求項4】 シール体が押付圧の異なる複数の弾性シ
ール部材からなることを特徴とする請求項1〜3のいず
れかに記載の現像装置。 - 【請求項5】 シール体が弾性を有する材料からなり、
押付圧を異ならせるために前記シール体の成形状態を変
化させたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
載の現像装置。 - 【請求項6】 シール体が弾性を有する材料からなり、
該シール体は、現像剤担持体に接触する部分が層厚規制
体に接触する部分よりも圧縮されるように現像槽に保持
されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
の現像装置。 - 【請求項7】 層厚規制体の現像剤担持体に接触する表
面とは反対側の裏面がシール体に接着されたことを特徴
とする請求項1〜6のいずれかに記載の現像装置。 - 【請求項8】 両面に粘着剤を有する粘着テープを用い
て、層厚規制体がシール体に接着されたことを特徴とす
る請求項7記載の現像装置。
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