JP3327499B2 - プーリーの製造方法 - Google Patents

プーリーの製造方法

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JP3327499B2
JP3327499B2 JP19814294A JP19814294A JP3327499B2 JP 3327499 B2 JP3327499 B2 JP 3327499B2 JP 19814294 A JP19814294 A JP 19814294A JP 19814294 A JP19814294 A JP 19814294A JP 3327499 B2 JP3327499 B2 JP 3327499B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、金属板の絞り加工成形
品よりなる有底円筒体の円筒部の外周面をベルト掛部成
形面とし、底板部を支持部とするプーリー基体を用い
て、該円筒部の両端にベルト脱落防止用のフランジ部を
形成するプーリーの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プーリーを製造する方法の1つに、転造
により製造する方法がある。この方法では、金属板を絞
り加工して形成した有底円筒体を、その円筒部の外周面
をベルト掛部成形面とし、その底板部を支持部とするプ
ーリー基体として用い、円筒部の外周面にローラーダイ
スを押し当ててベルト掛部を形成すると共にその両端に
はベルト脱落防止用のフランジ部を形成するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のプ
ーリーの製造方法では、有底円筒体の底板部と円筒部と
がなすコーナー部を押潰してフランジ部を形成する際に
無理がかかり、薄肉になって強度を低下させ、欠け易く
なる問題点があった。また、従来の方法で製造されたプ
ーリーの支持部は、平らな直線状をしていてベルト掛部
の幅方向の片側に存在するので、該ベルト掛部に作用す
る内向きの力を側方で受けることになり、このため該支
持部が曲げ変形を起こし易い問題点があった。
【0004】本発明の目的は、有底円筒体の底板部と円
筒部とがなすコーナー部を押潰して形成するフランジ部
に形成時に無理がかからず、安定性且つ耐久性のあるプ
ーリーの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、円筒部の一
端が底板部により閉塞された形状の金属板の絞り加工成
形品よりなる有底円筒体をもって、その円筒部の外周面
をベルト掛部成形面とし、その底板部を支持部とするプ
ーリー基体とする。
【0006】請求項1に係るプーリーの製造方法では、
該プーリー基体を、前記円筒部の内径より小径で且つ該
円筒部より短い円柱状突出部をもち該円柱状突出部の基
部に前記円筒部の開口端に当接してこれを遠心方向に押
し広げる第1のテーパー状成形溝部を形成し且つ前記円
柱状突出部の先端にテーパー状成形凹面を形成した第1
のクランパーと、前記底板部の外側面に当接し該外側面
を前記第1のクランパーのテーパー状成形凹面に押圧し
て前記底板部をテーパー状凹形の前記支持部として成形
するテーパー状成形凸面と前記底板部の外周部をテーパ
ー状に成形する第2のテーパー状成形溝部とをもつ第2
のクランパーによりクランプする。
【0007】前記第1,第2のクランパーは、前記円筒
部を軸線方向に圧縮しながら回転させる。この状態で、
外周部がベルト掛部成形凸部となっているローラーダイ
スの該ベルト掛部成形凸部を前記円筒部の外周面の略中
央部に押し付けてこの部分の直径を縮小しつつ、該ロー
ラーダイスを前記第1,第2のクランパーによる圧縮に
伴い前記円筒部の軸線方向に移動することにより、前記
円筒部の略中央部に凹形のベルト掛部を形成しつつ前記
円筒部の開口部の開口端を前記第1のクランパーの第1
のテーパー状成形溝部により押し広げ且つ前記底板部と
前記円筒部とがなすコーナー部を前記円筒部の軸線方向
に移動する前記ローラーダイスと前記第2のクランパー
の第2のテーパー状成形溝部とにより押潰して前記円筒
部の両側にフランジ部をその先端を前記第1,第2のテ
ーパー状成形溝部のフランジ部先端押圧部で押圧しつつ
形成する。
【0008】請求項2に係るプーリーの製造方法では、
該プーリー基体を、前記円筒部の内径より小径で且つ該
円筒部より短い円柱状突出部をもち該円柱状突出部の基
部に前記円筒部の開口端に当接してこれを遠心方向に押
し広げる第1のテーパー状成形部を形成し且つ前記円柱
状突出部の先端にテーパー状成形凹面を形成した第1の
クランパーと、前記底板部の外側面に当接し該外側面を
前記第1のクランパーのテーパー状成形凹面に押圧して
前記底板部をテーパー状凹形の前記支持部として成形す
るテーパー状成形凸面をもつ第2のクランパーによりク
ランプする。
【0009】前記第1,第2のクランパーは、前記円筒
部を軸線方向に圧縮しながら回転させる。この状態で、
外周部がベルト掛部成形凸部となっており且つ両側面に
フランジ部先端押圧部を持つローラーダイスの該ベルト
掛部成形凸部を前記円筒部の外周面の略中央部に押し付
けてこの部分の直径を縮小しつつ、該ローラーダイスを
前記第1,第2のクランパーによる圧縮に伴い前記円筒
部の軸線方向に移動することにより、前記円筒部の略中
央部に凹形のベルト掛部を形成しつつ前記円筒部の開口
部の開口端を前記第1のクランパーの第1のテーパー状
成形部により押し広げ且つ前記底板部と前記円筒部とが
なすコーナー部を前記円筒部の軸線方向に移動する前記
ローラーダイスと前記第2のクランパーのテーパー状成
形凸面とにより押潰して前記円筒部の両側にフランジ部
をその先端を前記フランジ部先端押圧部で押圧しつつ形
成する。
【0010】
【作用】請求項1に係るプーリーの製造方法のように、
底板部と円筒部とがなすコーナー部を押潰して形成する
フランジ部の成形を、該コーナー部を該円筒部の軸線方
向に移動するローラーダイスと第2のクランパーの第2
のテーパー状成形溝部とにより押潰して行うと、無理を
かけずに該フランジ部の成形を行うことができる。 請
求項2に係るプーリーの製造方法のように、底板部と円
筒部とがなすコーナー部を押潰して形成するフランジ部
の成形を、該コーナー部を該円筒部の軸線方向に移動す
るローラーダイスと第2のクランパーのテーパー状成形
凸面とにより押潰して行うと、無理をかけずに該フラン
ジ部の成形を行うことができる。
【0011】請求項1,2に係るプーリーの製造方法の
ように、プーリー基体の円筒部の内径より第1のクラン
パーの円柱状突出部を小径として該円筒部と該円柱状突
出部との間に隙間をあけた状態で、該円筒部の幅方向の
両端を第1,第2のクランパーで挟んで挟圧しつつ、該
円筒部の外周面の略中央部をローラーダイスの外周のベ
ルト掛部成形凸部で押圧して曲げ成形を行ってベルト掛
部の成形を行うと、該円筒部の軸線方向の押潰力のみで
ベルト掛部の成形を行う場合に比べて、小さな力でベル
ト掛部の成形を行うことができる。
【0012】また、請求項1,2に係るプーリーの製造
方法のように、円柱状突出部の先端にテーパー状成形凹
面を形成した第1のクランパーと、底板部の外側面に当
接し該外側面を第1のクランパーのテーパー状成形凹面
に押圧するテーパー状成形凸面をもつ第2のクランパー
とにより該底板部をクランプして成形すると、該底板部
はテーパー状凹形の支持部として成形される。
【0013】このように、支持部がテーパー状凹形に成
形されると、該支持部の中心がベルト掛部の幅方向の中
央側に存在するようになり、このため該ベルト掛部に作
用する内向きの力が該ベルト掛部の幅方向の中央側に存
在する支持部の中心で受けられるようになり、安定性且
つ耐久性が増す。
【0014】
【実施例】図1〜図6は、本発明に係るプーリーの製造
方法の第1実施例を示したものである。まず、金属板を
プレス等により絞って円筒部1の一端が底板部2により
閉塞された形状の絞り加工成形品よりなる有底円筒体を
形成し、該有底円筒体をもって、その円筒部1の外周面
をベルト掛部成形面とし、その底板部2を支持部とする
プーリー基体3とする(図1)。この場合、円筒部1は
ベルト幅より広幅に形成し、底板部2の中心には孔4を
設けておく。
【0015】次に、図4に示すようにプーリー基材3
を、円筒部1の内径より小径で且つ円筒部1より短い円
柱状突出部5をもちこの円柱状突出部5の基部に円筒部
1の開口端に当接しこれを遠心方向に押し広げる第1の
テーパー状成形溝部6を形成し且つ円柱状突出部5の先
端にテーパー状成形凹面7を形成した第1のクランパー
8と、底板部2の外側面に当接し該外側面を第1のクラ
ンパー8のテーパー状成形凹面7に押圧して底板部2を
テーパー状凹形の支持部2A(図2,図5参照)として
成形するテーパー状成形凸面9と底板部2の外周部をテ
ーパー状に成形する第2のテーパー状成形溝部10とを
もつ第2のクランパー11によりクランプする。この場
合、円柱状突出部5の外径は円筒部1の内径より小さい
ので、両者の間には隙間22が設けられている。
【0016】また、第1のクランパー8のテーパー状成
形凹面7の中央には位置決め突起12を突設しておき、
該位置決め突起12を底板部2の中心の孔4に通して反
対側に突出させる。これに対応して、第2のクランパー
11のテーパー状成形凸面9の中央には位置決め孔13
を設け、該位置決め孔13に位置決め突起12の先端部
を嵌合させる。
【0017】第1,第2のクランパー8,11は、円筒
部1を軸線方向に圧縮しながら回転させる。この状態
で、図4に示すように、外周部がベルト幅に応じたベル
ト掛部成形凸部14Aとなっているローラーダイス14
の該ベルト掛部成形凸部14Aを円筒部1の外周面の略
中央部に押し付ける。このローラーダイス14は円筒部
1を軸心方向に押圧してその直径を縮小させると共に第
1のクランパー8の圧縮移動に伴い同方向に移動させ
る。
【0018】次に、第1,第2のクランパー8,11と
ローラーダイス14を回転させながら、第1のクランパ
ー8を軸線方向即ち第2のクランパー11方向に圧縮さ
せ、そしてローラーダイス14を円筒部1の軸心方向に
押圧する。
【0019】この第1のクランパー8の圧縮とローラー
ダイス14の押圧により、先ず、ローラーダイス14の
押圧によって円筒部1の外周面略中央部の直径を徐々に
縮小する。同時に、第1のクランパー8による円筒部1
の圧縮により、該第1のクランパー8の第1のテーパー
状成形溝部6が、ローラーダイス14によって略中央部
が軸心方向に押圧されている円筒部1の開口端を遠心方
向に押し広げ(図5参照)、更に第1のクランパー8に
よる圧縮とローラーダイス14による押圧を続けること
により、円筒部1の中央部は第1のクランパー8の円柱
状突出部5の外周に当接する迄その直径が縮小され、そ
して円筒部1の開口端は第1のテーパー状成形溝部6に
より更に押し広げられて該第1のテーパー状成形溝部6
とローラーダイス14の側面とにより挟圧されて、円筒
部1の開口部にフランジ部16が形成される。一方、円
筒部1と底板部2とがなすコーナー部15(図1,図4
参照)側にあっては、ローラーダイス14の押圧による
円筒部1の直径の縮小と第1のクランパー8による第2
のクランパー11側への圧縮動作により該コーナー部1
5の底板部2側が第2のテーパー状成形溝部10側に押
付けられ、且つ該コーナー部15の円筒部1側がローラ
ーダイス14の側面で押付けられて、押潰され、円筒部
1と底板部2とがなすコーナー部15側にフランジ部1
7が形成される(図2,図5参照)。
【0020】このようにして円筒部1の中央部に直径を
縮小されたベルト掛部1Aが形成され、その両側にフラ
ンジ部16,17が形成されて図2に示すようなプーリ
ー18が完成する。これらフランジ部16,17の成形
に際しては、第1,第2のテーパー状成形溝部6,10
のフランジ部先端押圧部6A,10Aで各フランジ部1
6,17の先端を押圧しつつ形成を行う。
【0021】このようにして完成したプーリー18は、
ベルト掛部1Aが平滑なベルト掛け用プーリーとなる
が、Vベルトを掛けるプーリーを製造する場合は、上記
のように成形されたベルト掛部1Aに、図6に示すよう
に、所定のVベルトに応じた複数のV山19を外周に形
成したローラーダイス20を押し当てる。このローラー
ダイス20の押し当てにより、ベルト掛部1Aの表面に
複数のV溝21が形成されたVプーリー18が完成する
(図3参照)。
【0022】このような第1実施例のプーリーの製造方
法のように、円筒部1と底板部2とがなすコーナー部1
5を押潰して形成するフランジ部17の成形を、該コー
ナー部15を該円筒部1の軸線方向に移動するローラー
ダイス14と第2のクランパー11の第2のテーパー状
成形溝部10とにより押潰して行うと、無理をかけずに
該フランジ部17の成形を行うことができる。
【0023】また本実施例のように、プーリー基体3の
円筒部1の内径より第1のクランパー8の円柱状突出部
5を小径として該円筒部1と該円柱状突出部5との間に
隙間22をあけた状態で、該円筒部1の幅方向の両端を
第1,第2のクランパー8,11で挟んで挟圧しつつ、
該円筒部1の外周面の略中央部をローラーダイス14の
外周のベルト掛部成形凸部14Aで押圧して曲げ成形を
行ってベルト掛部1Aの成形を行うと、該円筒部1の軸
線方向の押潰力のみでベルト掛部1Aの成形を行う場合
に比べて、小さな力でベルト掛部1Aの成形を行うこと
ができる。
【0024】また、本実施例のように、円柱状突出部5
の先端にテーパー状成形凹面7を形成した第1のクラン
パー8と、底板部2の外側面に当接し該外側面を第1の
クランパー8のテーパー状成形凹面7に押圧するテーパ
ー状成形凸面9をもつ第2のクランパー11とにより該
底板部2をクランプして成形すると、該底板部2はテー
パー状凹形の支持部2Aとして成形される。
【0025】このように、支持部2Aがテーパー状凹形
に成形されると、該支持部2Aの中心がベルト掛部1A
の幅方向の中央側に存在するようになり、このため該ベ
ルト掛部1Aに作用する内向きの力が該ベルト掛部1A
の幅方向の中央側に存在する支持部2Aの中心で受けら
れるようになり、安定性且つ耐久性が増す。
【0026】図7〜図9は、本発明に係るプーリーの製
造方法の第2実施例を示したものである。本実施例で
も、金属板をプレス等により絞って円筒部1の一端が底
板部2により閉塞された形状の絞り加工成形品よりなる
有底円筒体を形成し、該有底円筒体をもって、その円筒
部1の外周面をベルト掛部成形面とし、その底板部2を
支持部とするプーリー基体3とする(図1)。この場
合、円筒部1はベルト幅より広幅に形成し、底板部2の
中心には孔4を設けておく。
【0027】次に、図7に示すようにプーリー基材3
を、円筒部1の内径より小径で且つ円筒部1より短い円
柱状突出部5をもちこの円柱状突出部5の基部に円筒部
1の開口端に当接しこれを遠心方向に押し広げる第1の
テーパー状成形部23を形成し且つ円柱状突出部5の先
端にテーパー状成形凹面7を形成した第1のクランパー
8と、底板部2の外側面に当接し該外側面を第1のクラ
ンパー8のテーパー状成形凹面7に押圧して底板部2を
テーパー状凹形の支持部2A(図2,図3参照)として
成形するテーパー状成形凸面9をもつ第2のクランパー
11によりクランプする。この場合、円柱状突出部5の
外径は円筒部1の内径より小さいので、両者の間には隙
間22が設けられている。
【0028】また、第1のクランパー8のテーパー状成
形凹面7の中央には位置決め突起12を突設しておき、
該位置決め突起12を底板部2の中心の孔4に通して反
対側に突出させる。これに対応して、第2のクランパー
11のテーパー状成形凸面9の中央には位置決め孔13
を設け、該位置決め孔13に位置決め突起12の先端部
を嵌合させる。
【0029】第1,第2のクランパー8,11は、円筒
部1を軸線方向に圧縮しながら回転させる。この状態
で、図7に示すように、外周部がベルト幅に応じたベル
ト掛部成形凸部14Aとなっており且つ両側面にフラン
ジ部先端押圧部14Bを持つローラーダイス14の該ベ
ルト掛部成形凸部14Aを円筒部1の外周面の略中央部
に押し付ける。このローラーダイス14は円筒部1を軸
心方向に押圧してその直径を縮小させると共に第1のク
ランパー8の圧縮移動に伴い同方向に移動させる。
【0030】次に、第1,第2のクランパー8,11と
ローラーダイス14を回転させながら、第1のクランパ
ー8を軸線方向即ち第2のクランパー11方向に圧縮さ
せ、そしてローラーダイス14を円筒部1の軸心方向に
押圧する。
【0031】この第1のクランパー8の圧縮とローラー
ダイス14の押圧により、先ず、ローラーダイス14の
押圧によって円筒部1の外周面略中央部の直径を徐々に
縮小する。同時に、第1のクランパー8による円筒部1
の圧縮により、該第1のクランパー8の第1のテーパー
状成形部23が、ローラーダイス14によって略中央部
が軸心方向に押圧されている円筒部1の開口端を遠心方
向に押し広げ(図8参照)、更に第1のクランパー8に
よる圧縮とローラーダイス14による押圧を続けること
により、円筒部1の中央部は第1のクランパー8の円柱
状突出部5の外周に当接する迄その直径が縮小され、そ
して円筒部1の開口端は第1のテーパー状成形部23に
より更に押し広げられて該第1のテーパー状成形部23
とローラーダイス14の側面とにより挟圧されて、円筒
部1の開口部にフランジ部16が形成される。一方、円
筒部1と底板部2とがなすコーナー部15(図1参照)
側にあっては、ローラーダイス14の押圧による円筒部
1の直径の縮小と第1のクランパー8による第2のクラ
ンパー11側への圧縮動作により該コーナー部15の底
板部2側がテーパー状成型凸面9側に押付けられ、且つ
該コーナー部15の円筒部1側がローラーダイス14の
側面で押付けられて、押潰され、円筒部1と底板部2と
がなすコーナー部15側にフランジ部17が形成される
(図2,図8参照)。
【0032】このようにして円筒部1の中央部に直径を
縮小されたベルト掛部1Aが形成され、その両側にフラ
ンジ部16,17が形成されて図2に示すようなプーリ
ー18が完成する。これらフランジ部16,17の成形
に際しては、ローラーダイス14のフランジ部先端押圧
部14Bで各フランジ部16,17の先端を押圧しつつ
形成を行う。
【0033】このようにして完成したプーリー18は、
ベルト掛部1Aが平滑なベルト掛け用プーリーとなる
が、Vベルトを掛けるプーリーを製造する場合は、上記
のように成形されたベルト掛部1Aに、図9に示すよう
に、所定のVベルトに応じた複数のV山19を外周に形
成し、且つ両側面にフランジ部先端押圧部20Aを持っ
たローラーダイス20を押し当てる。このローラーダイ
ス20の押し当てにより、ベルト掛部1Aの表面に複数
のV溝21が形成されたVプーリー18が完成する(図
3参照)。
【0034】このような第2実施例のプーリーの製造方
法のように、円筒部1と底板部2とがなすコーナー部1
5を押潰して形成するフランジ部17の成形を、該コー
ナー部15を該円筒部1の軸線方向に移動するローラー
ダイス14と第2のクランパー11のテーパー状成形凸
面9とにより押潰して行うと、無理をかけずに該フラン
ジ部17の成形を行うことができる。
【0035】また本実施例のように、プーリー基体3の
円筒部1の内径より第1のクランパー8の円柱状突出部
5を小径として該円筒部1と該円柱状突出部5との間に
隙間22をあけた状態で、該円筒部1の幅方向の両端を
第1,第2のクランパー8,11で挟んで挟圧しつつ、
該円筒部1の外周面の略中央部をローラーダイス14の
外周のベルト掛部成形凸部14Aで押圧して曲げ成形を
行ってベルト掛部1Aの成形を行うと、該円筒部1の軸
線方向の押潰力のみでベルト掛部1Aの成形を行う場合
に比べて、小さな力でベルト掛部1Aの成形を行うこと
ができる。
【0036】また、本実施例のように、円柱状突出部5
の先端にテーパー状成形凹面7を形成した第1のクラン
パー8と、底板部2の外側面に当接し該外側面を第1の
クランパー8のテーパー状成形凹面7に押圧するテーパ
ー状成形凸面9をもつ第2のクランパー11とにより該
底板部2をクランプして成形すると、該底板部2はテー
パー状凹形の支持部2Aとして成形される。
【0037】このように、支持部2Aがテーパー状凹形
に成形されると、該支持部2Aの中心がベルト掛部1A
の幅方向の中央側に存在するようになり、このため該ベ
ルト掛部1Aに作用する内向きの力が該ベルト掛部1A
の幅方向の中央側に存在する支持部2Aの中心で受けら
れるようになり、安定性且つ耐久性が増す。
【0038】
【発明の効果】請求項1に係るプーリーの製造方法で
は、底板部と円筒部とがなすコーナー部を押潰して形成
するフランジ部の成形を、該コーナー部を円筒部の軸線
方向に移動するローラーダイスと第2のクランパーの第
2のテーパー状成形溝部とにより押潰して行うので、無
理をかけずに該フランジ部の成形を行うことができる。
【0039】請求項2に係るプーリーの製造方法では、
底板部と円筒部とがなすコーナー部を押潰して形成する
フランジ部の成形を、該コーナー部を該円筒部の軸線方
向に移動するローラーダイスと第2のクランパーのテー
パー状成形凸面とにより押潰して行うので、無理をかけ
ずに該フランジ部の成形を行うことができる。
【0040】請求項1,2に係るプーリーの製造方法で
は、プーリー基体の円筒部の内径より第1のクランパー
の円柱状突出部を小径として該円筒部と該円柱状突出部
との間に隙間をあけた状態で、該円筒部の幅方向の両端
を第1,第2のクランパーで挟んで挟圧しつつ、該円筒
部の外周面の略中央部をローラーダイスの外周のベルト
掛部成形凸部で押圧して曲げ成形を行ってベルト掛部の
成形を行うので、該円筒部の軸線方向の押潰力のみでベ
ルト掛部の成形を行う場合に比べて、小さな力でベルト
掛部の成形を行うことができる。
【0041】また、請求項1,2に係るプーリーの製造
方法では、円柱状突出部の先端にテーパー状成形凹面を
形成した第1のクランパーと、底板部の外側面に当接し
該外側面を第1のクランパーのテーパー状成形凹面に押
圧するテーパー状成形凸面をもつ第2のクランパーとに
より該底板部をクランプして成形するので、該底板部を
テーパー状凹形の支持部として成形することができる。
【0042】このように、支持部をテーパー状凹形に成
形すると、該支持部の中心がベルト掛部の幅方向の中央
側に存在するようになり、このため該ベルト掛部に作用
する内向きの力が該ベルト掛部の幅方向の中央側に存在
する支持部の中心で受けられるようになり、安定性且つ
耐久性を増すことができる。
【0043】また、請求項2に係るプーリーの製造方法
では、ローラーダイス側にフランジ部先端押圧部を設け
たので、第1,第2のクランパー側に第1,第2のテー
パー状成形溝部を設ける必要がなくなり、これら第1,
第2のクランパー側の構造を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるプーリー基体の一例を示す縦断
面図である。
【図2】図1に示すプーリー基体を用いて本実施例の方
法により形成したプーリーの一例を示す縦断面図であ
る。
【図3】図2に示すプーリーに更にV溝を形成したプー
リーの一例を示す縦断面図である。
【図4】本発明に係るプーリーの製造方法の第1実施例
でベルト掛部の成形開始時の状態を示す縦断面図であ
る。
【図5】本発明に係るプーリーの製造方法の第1実施例
でベルト掛部の成形完了時の状態を示す縦断面図であ
る。
【図6】本発明に係るプーリーの製造方法の第1実施例
でベルト掛部にV溝加工を行っている状態を示す縦断面
図である。
【図7】本発明に係るプーリーの製造方法の第2実施例
でベルト掛部の成形開始時の状態を示す縦断面図であ
る。
【図8】本発明に係るプーリーの製造方法の第2実施例
でベルト掛部の成形完了時の状態を示す縦断面図であ
る。
【図9】本発明に係るプーリーの製造方法の第2実施例
でベルト掛部にV溝加工を行っている状態を示す縦断面
図である。
【符号の説明】
1 円筒部 1A ベルト掛部 2 底板部 2A 支持部 3 プーリー基体 4 孔 5 円柱状突出部 6 第1のテーパー状成形溝部 6A フランジ部先端押圧部 7 テーパー状成形凹面 8 第1のクランパー 9 テーパー状成形凸面 10 第2のテーパー状成形溝部 10A フランジ部先端押圧部 11 第2のクランパー 12 位置決め突起 13 位置決め孔 14 ローラーダイス 14A ベルト掛部成形凸部 14B フランジ部先端押圧部 15 コーナー部 16,17 フランジ部 18 プーリー 19 V山 20 ローラーダイス 20A フランジ部先端押圧部 21 V溝 22 隙間 23 第1のテーパー状成形部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒部の一端が底板部により閉塞された
    形状の金属板の絞り加工成形品よりなる有底円筒体をも
    って、その円筒部の外周面をベルト掛部成形面とし、そ
    の底板部を支持部とするプーリー基体とし、該プーリー
    基体を、前記円筒部の内径より小径で且つ該円筒部より
    短い円柱状突出部をもち該円柱状突出部の基部に前記円
    筒部の開口端に当接してこれを遠心方向に押し広げる第
    1のテーパー状成形溝部を形成し且つ前記円柱状突出部
    の先端にテーパー状成形凹面を形成した第1のクランパ
    ーと、前記底板部の外側面に当接し該外側面を前記第1
    のクランパーのテーパー状成形凹面に押圧して前記底板
    部をテーパー状凹形の前記支持部として成形するテーパ
    ー状成形凸面と前記底板部の外周部をテーパー状に成形
    する第2のテーパー状成形溝部とをもつ第2のクランパ
    ーによりクランプして前記円筒部を軸線方向に圧縮しな
    がら回転させると共に、外周部がベルト掛部成形凸部と
    なっているローラーダイスの該ベルト掛部成形凸部を前
    記円筒部の外周面の略中央部に押し付けてこの部分の直
    径を縮小しつつ、該ローラーダイスを前記第1,第2の
    クランパーによる圧縮に伴い前記円筒部の軸線方向に移
    動することにより、前記円筒部の略中央部に凹形のベル
    ト掛部を形成しつつ前記円筒部の開口部の開口端を前記
    第1のクランパーの第1のテーパー状成形溝部により押
    し広げ且つ前記底板部と前記円筒部とがなすコーナー部
    を前記円筒部の軸線方向に移動する前記ローラーダイス
    と前記第2のクランパーの第2のテーパー状成形溝部と
    により押潰して前記円筒部の両側にフランジ部をその先
    端を前記第1,第2のテーパー状成形溝部のフランジ部
    先端押圧部で押圧しつつ形成することを特徴とするプー
    リーの製造方法。
  2. 【請求項2】 円筒部の一端が底板部により閉塞された
    形状の金属板の絞り加工成形品よりなる有底円筒体をも
    って、その円筒部の外周面をベルト掛部成形面とし、そ
    の底板部を支持部とするプーリー基体とし、該プーリー
    基体を、前記円筒部の内径より小径で且つ該円筒部より
    短い円柱状突出部をもち該円柱状突出部の基部に前記円
    筒部の開口端に当接してこれを遠心方向に押し広げる第
    1のテーパー状成形部を形成し且つ前記円柱状突出部の
    先端にテーパー状成形凹面を形成した第1のクランパー
    と、前記底板部の外側面に当接し該外側面を前記第1の
    クランパーのテーパー状成形凹面に押圧して前記底板部
    をテーパー状凹形の前記支持部として成形するテーパー
    状成形凸面をもつ第2のクランパーによりクランプして
    前記円筒部を軸線方向に圧縮しながら回転させると共
    に、外周部がベルト掛部成形凸部となっており且つ両側
    面にフランジ部先端押圧部を持つローラーダイスの該ベ
    ルト掛部成形凸部を前記円筒部の外周面の略中央部に押
    し付けてこの部分の直径を縮小しつつ、該ローラーダイ
    スを前記第1,第2のクランパーによる圧縮に伴い前記
    円筒部の軸線方向に移動することにより、前記円筒部の
    略中央部に凹形のベルト掛部を形成しつつ前記円筒部の
    開口部の開口端を前記第1のクランパーの第1のテーパ
    ー状成形部により押し広げ且つ前記底板部と前記円筒部
    とがなすコーナー部を前記円筒部の軸線方向に移動する
    前記ローラーダイスと前記第2のクランパーのテーパー
    状成形凸面とにより押潰して前記円筒部の両側にフラン
    ジ部をその先端を前記フランジ部先端押圧部で押圧しつ
    つ形成することを特徴とするプーリーの製造方法。
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