JP3325773B2 - 両軸受リールの制動装置 - Google Patents

両軸受リールの制動装置

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JP3325773B2
JP3325773B2 JP12187996A JP12187996A JP3325773B2 JP 3325773 B2 JP3325773 B2 JP 3325773B2 JP 12187996 A JP12187996 A JP 12187996A JP 12187996 A JP12187996 A JP 12187996A JP 3325773 B2 JP3325773 B2 JP 3325773B2
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; CARE OF BIRDS, FISHES, INSECTS; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/02Brake devices for reels
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; CARE OF BIRDS, FISHES, INSECTS; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/015Reels with a rotary drum, i.e. with a rotating spool
    • A01K89/0155Antibacklash devices
    • A01K89/01555Antibacklash devices using magnets

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制動装置、特に、
リール本体とリール本体に回転自在に支持されたスプー
ルとを有する両軸受リールのスプールを制動する両軸受
リールの制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、両軸受リールは、1対の側板と
ハンドルとを有するリール本体と、側板間でリール本体
に回転自在に支持されたスプールとを備えている。ハン
ドルはスプールとクラッチを介して連結されている。こ
のクラッチをオンした状態でハンドルを回すことでスプ
ールが回転して釣り糸を巻き取るようにしている。ま
た、クラッチをオフするとハンドルとスプールとが遮断
されスプールを自由に回転できるようになる。この状態
でキャスティングにより釣り糸をスプールから繰り出す
ようにしている。
【0003】このキャスティング時には、釣り糸はその
先端に装着された仕掛けの重さによってスプールから繰
り出される。この糸繰り出し時に、スプールの回転速度
が釣り糸の繰り出し速度より速くなると、いわゆる、バ
ックラッシュ現象が生じる。バックラッシュ現象が生じ
ると釣り糸同士が絡み合ったりスプールとリール本体と
の間に釣り糸がくい込んだりする。
【0004】このバックラッシュ現象の発生を防止する
ために、マグネット式のスプール制動機構を設けた両軸
受リールがある。マグネット式のスプール制動機構は、
磁束中に導体を配置し導体を回転させることにより磁束
を回転させて回転数に応じた渦電流を発生させ、フレミ
ングの左手の法則により導体に回転方向と逆方向の力を
与えて回転速度に比例してスプールを制動するものであ
る。
【0005】この種のマグネット式の制動機構として実
公平4−1811号公報に開示されたものが知られてい
る。この制動機構は、スプールの一方のフランジと一体
で形成された平板状の導体と、導体と間隔を隔てて配置
されスプール軸方向に進退可能な磁石と、リール本体に
設けられ磁石を回動により進退させるキャップとを有し
ている。このマグネット式の制動機構では、キャップを
回動させることにより磁石をスプール軸方向に進退さ
せ、導体と磁石との間隔を調整している。そして、導体
と磁石との間隔を調整することで導体に作用する磁束密
度(磁束の数)を増減させて制動力を調整している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のマグネット
式の制動機構では、磁石をスプール軸の軸方向に進退さ
せて制動力を調整しているため、導体に作用する磁束密
度を減らして制動力を充分に弱めるためには磁石を導体
からかなり離す必要がある。このため、磁石の進退スト
ロークが大きくなり、制動装置が両軸受リール中に占め
る空間が大きくなり、小さな空間で制動力を充分に弱め
ることが困難である。したがって、制動力を充分に小さ
くしようとすると両軸受リールが大型化する。
【0007】本発明の課題は、マグネット式の制動装置
において、小さい空間で制動力を充分に小さくできるよ
うにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明1に係る両軸受リー
ルの制動装置は、リール本体とリール本体に回転自在に
支持されたスプールとを有する両軸受リールのスプール
を制動する装置であって、電気的導体と、1又は複数の
磁石と、姿勢変更手段とを備えている。電気的導体は、
スプールの回転に連動して回転する。磁石は、電気的導
体と対向可能に配置される。姿勢変更手段は、磁石の姿
勢を、電気的導体と対向する対向姿勢と電気的導体の対
向面に対して傾斜するように揺動して電気的導体に作用
する磁束密度を低下させた退避姿勢との間で変更する。
【0009】この制動装置では、磁石に電気的導体が対
向した状態でスプールが回転するとそれとともに電気的
導体が回転して磁石からの磁束が回転して渦電流が発生
し、電気的導体に回転方向と逆方向の力が作用しスプー
ルが制動される。磁石を姿勢変更手段により対向姿勢か
ら退避姿勢に揺動させると、対向面に対して傾斜するの
で磁束の方向が変化して電気的導体に作用する磁束密度
が低下し、それに応じて電気的導体に作用する力が小さ
くなり制動力が小さくなる。そして、磁石が電気的導体
と対向しない姿勢になれば電気的導体に殆ど磁束が作用
せず、制動力が充分に小さくなる。ここでは、磁石を対
向面に対して傾斜するように揺動させて電気的導体に作
用する磁束密度を変化させているので、小さな空間で制
動力を充分に小さくできる。
【0010】発明2に係る両軸受リールの制動装置は、
発明1に記載の装置において、前記電気的導体は非磁性
導電体である。この場合には、磁石と電気的導体との間
に磁力が発生しないので、スプールにそれをこじるよう
な力が作用しない。発明3に係る両軸受リールの制動装
置は、発明1又は2に記載の装置において、前記姿勢変
更手段は、磁石を保持しリール本体に前記電気的導体の
回転軸と交差する軸回りに揺動自在に支持された揺動部
材と、揺動部材を対向姿勢から退避姿勢へ移動させる移
動部材とを有している。この場合には、磁石は揺動部材
に保持されて電気的導体の回転軸と交差する方向に揺動
する。このため、対向姿勢で電気的導体にほぼ垂直に磁
束を作用させ、それから退避姿勢に揺動させると徐々に
斜めに磁束が作用し電気的導体での磁束密度が急激に低
下する。そして、磁束が電気的導体に平行になると電気
的導体に磁束がほとんど作用しなくなり、制動力が充分
に小さくなる。ここでは、磁石が電気的導体の回転軸と
交差する方向に揺動するので、小さな空間で効果的に制
動力を小さくできる。
【0011】発明4に係る両軸受リールの制動装置は、
発明1から3のいずれかに記載の装置において、前記姿
勢変更手段は、揺動部材を退避姿勢側に付勢する付勢部
材をさらに有している。この場合には、付勢部材で揺動
部材を退避姿勢側に付勢するので、移動部材により揺動
部材を揺動させる際のガタを解消できる。このため、同
じ移動位置において揺動部材の揺動姿勢が一定になり、
移動位置に対する制動状態が一定に維持される。
【0012】発明5に係る両軸受リールの制動装置は、
発明3又は4に記載の装置において、前記移動部材は電
気的導体の回転軸回りに回動し、その周面にカム溝が形
成されたカム部材を有し、前記揺動部材は、カム溝に係
合してカム部材の回動に応じて揺動するためのカム突起
を有している。この場合には、移動部材が電気的導体の
回転軸回りに回動すると、カム溝とカム突起との係合に
より揺動部材が回転軸と交差する方向に揺動する。ここ
では、カム機構により回動運動を効率よくそれと交差す
る軸回りの揺動運動に変換できる。
【0013】発明6に係る両軸受リールの制動装置は、
発明1から5のいずれかに記載の装置において、前記姿
勢変更手段は、電気的導体の回転軸を挟んで対向して配
置されている。この場合には、姿勢変更手段が2か所設
けられているので、制動力がより強力になる。発明7に
係る両軸受リールの制動装置は、発明1から6のいずれ
かに記載の装置において、スプール自体が電気的導体で
ある。この場合には、別部材の電気的導体をスプールに
取りつける必要がないので部品点数を削減でき、組み立
て工数を削減できる。
【0014】発明8に係る両軸受リールの制動装置は、
発明1から6のいずれかに記載の装置において、前記電
気的導体はスプール端面に同軸上に取り付けられてい
る。この場合には、電気的導体がスプール端面に取り付
けられいるので、合成樹脂製の軽量なスプールを採用
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施形態を採
用した両軸受リールの平面図である。図において、両軸
受リールは、リール本体1と、リール本体1の側方に配
置されたスプール回転用ハンドル2と、ハンドル2のリ
ール本体1側に配置されたドラグ調整用のスタードラグ
3とを備えている。
【0016】図2に示すように、リール本体1は、フレ
ーム5と、フレーム5の両側方に装着された第1カバー
6及び第2カバー7とを有している。フレーム5は、所
定の間隔をあけて互いに対向するように配置された1対
の側板8,9と、これらの側板8,9を連結する前連結
部10及び後連結部11とを有している。レーム5内
には、スプール15と、スプール15に均一に糸を巻く
ためのレベルワインド機構24と、サミングを行う場合
の親指の当てとなるサムレスト17とが配置されてい
る。またフレーム5と第2カバー7との間には、ハンド
ル2からの回転力をスプール15及びレベルワインド機
構24に伝えるためのギア機構18と、クラッチの係脱
を行うためのクラッチ係脱機構19と、サムレスト17
の操作に応じてクラッチの係脱を制御するための係脱制
御機構20と、ドラグ機構21とが配置されている。ま
た、フレーム5と第1カバー6との間には、スプール1
5の回転時の制動力を調整し、キャスティング時のバッ
クラッシュを抑えるためのキャスティングコントロール
用のマグネット式のブレーキ機構22が配置されてい
る。
【0017】スプール15はアルミニウム製であり非磁
性の電気的導体である。スプール15は両側部にフラン
ジ部15aを有しており、両フランジ部15aの間に糸
巻胴部15bを有している。スプール15はその中心を
貫通するスプール軸16に固定されている。スプール軸
16は軸受23a,23bによってフレーム5及びフレ
ーム5の側板8に固定されたブレーキケース55に回転
自在に支持されている。
【0018】レベルワインド機構24は、1対の側板
8,9間に固定されたガイド筒25と、ガイド筒25内
に回転自在に支持されたウォームシャフト26と、ライ
ンガイド27とを有している。ウォームシャフト26の
端部には、ギヤ機構18を構成するギア28が固定され
ている。また、ウォームシャフト26には螺旋状の溝2
6aが形成されており、ラインガイド27の一部がこの
螺旋状の溝26aに噛み合っている。このため、ギヤ機
構18を介してウォームシャフト26が回転させられる
ことにより、ラインガイド27はガイド筒25に沿って
往復動する。
【0019】サムレスト17は、1対の側板8,9間の
後部(図2下方)でスプール15の後方に配置されてい
る。サムレスト17の回転軸17aは、側板8,9にそ
れぞれ上下に形成された長孔(図示せず)に回転自在に
支持されている。サムレスト17は、この長孔に沿って
上下方向にスライドすることも可能である。なお、サム
レスト17の前側面は後連結部11に当接しており、こ
のため回転可能な角度が規制されている。
【0020】ギア機構18は、ハンドル軸30に固定さ
れたマスターギア31と、マスターギア31に噛み合う
ピニオン32と、前述のウォームシャフト26端部に固
定されたギヤ28とを有している。ピニオン32は、一
端側外周部に形成された歯部32aと、他端側に形成さ
れた噛み合い部32bと、歯部32aと噛み合い部32
bとの間に形成された小径部32cとを有している。噛
み合い部32bの中心部には係合溝が形成されており、
スプール軸16に形成された係合凸部16aと係合ある
いは離脱が可能である。このような構成のピニオン32
の噛み合い部32bとスプール軸16の係合凸部16a
とによりクラッチ29が構成されている。ここでは、ピ
ニオン32が外方に移動してその噛み合い部32bの係
合溝とスプール軸16の係合凸部16aとが離脱する
と、クラッチ29がオフしハンドル軸30からの回転力
はスプール軸16に伝達されない。
【0021】クラッチ係脱機構19はクラッチヨーク4
0を有している。クラッチヨーク40は、スプール軸1
6の外周側に配置されており、2本のピン41によって
スプール軸16の軸芯と平行に移動可能に支持されてい
る。クラッチヨーク40は、ピニオン32の小径部32
cに係合してピニオン32をスプール軸16の軸方向に
進退させてクラッチ29をオンオフ(係脱)させる。な
お、クラッチヨーク40はピン41に巻回されたスプリ
ング42により常には内方(フレーム5側)に付勢され
ている。
【0022】係脱制御機構20は、クラッチヨーク40
をサムレスト17の動きにより制御するとともに、ハン
ドル軸30が回転すると自動的にクラッチ29がオンす
るように制御するものである。ドラグ機構21は、図2
に示すように、マスターギア31に押圧される摩擦プレ
ート50と、スタードラグ3の回転操作によって摩擦プ
レート50をマスターギア31に所定の力で押圧するた
めの押圧プレート51とを有している。
【0023】ブレーキ機構22は、図3〜図5に示すよ
うに、左側の側板8に形成された大径の雌ネジ孔8aに
ねじ込まれて固定された筒状のブレーキケース55内に
配置されている。ブレーキケース55の開口端はそこに
ネジ込まれた円板状のブレーキカバー54で塞がれてい
る。ブレーキケース55は、円筒部55aと、円筒部5
5aのスプール側に形成された壁部55bと、壁部55
bの中心に形成されたボス部55cとを有している。ボ
ス部55cにスプール軸16の一端を支持する軸受23
aが収納されている。
【0024】ブレーキ機構22は、磁束中に電気的導体
を配置し電気的導体を回転させることにより磁束を回転
させて回転数に応じた渦電流を発生させ、フレミングの
左手の法則により電気的導体に回転方向と逆方向の力を
与えて回転速度に比例してスプールを制動するものであ
る。ブレーキ機構22は、非磁性の電気的導体であるス
プール15のフランジ部15aと、フランジ部15aに
対向可能に配置されたそれぞれ3つの磁石56と、フラ
ンジ部15aと対向する対向姿勢と対向面に対して傾斜
するように90度揺動した退避姿勢との間で磁石56の
姿勢を変更する姿勢変更部58とを有している。
【0025】磁石56は円板形状であり、各3つの磁石
56の裏面(スプール15と逆側の面)は継鉄57によ
り連結されている。各3つの磁石56は、スプール軸1
6を挟んで同軸上に対向して配置されている。姿勢変更
部58はスプール軸16を挟んで対向して1対設けられ
ており、磁石56を揺動自在に保持する保持部60と、
保持部60を揺動させる揺動駆動部61とを有してい
る。
【0026】保持部60は、ブレーキケース55の円筒
部55aにスプール15側でスプール軸16と直交する
軸回りに揺動自在に支持されており、磁石56がフラン
ジ部15aに対向する対向姿勢(図6(a))と、それ
から90度揺動した退避姿勢(図6(b))とに揺動可
能である。具体的には、保持部60は、円筒部55aの
スプール15側に、スプール軸16と直交するように配
置された1対の揺動軸62に揺動自在に支持されてい
る。保持部60は、揺動軸62の軸方向に間隔を隔てて
配置され、揺動軸62に支持される1対の支持部60a
と、支持部60aからスプール15側に延び3つの磁石
56を円周方向に等間隔に保持する磁石保持部60b
と、後述するカム溝65aに係止されるように両支持部
60aの間から中心方向に延びるカム突起60cとを有
している。1対の支持部60aの間において揺動軸62
の周囲には、保持部60を退避姿勢側に付勢するねじり
コイルバネ63が配置されている。このねじりコイルバ
ネ63の一端は、ブレーキケース55に係止され、他端
は磁石保持部60bに係止されている。
【0027】揺動駆動部61は、ブレーキケース55の
ボス部55cに回動自在に支持された溝付カム65と、
溝付カム65と一体で回動するように固定された操作つ
まみ66とを有している。溝付カム65は、鼓を長さ方
向で半分に切ったような形状の外周面を有しており、そ
の外周面に2条のカム溝65aが所定の曲線状に形成さ
れている。この各カム溝65aに各保持部60のカム突
起60cが係合している。操作つまみ66は、ブレーキ
カバー54の中心穴から外方に露出する把手部66a
と、把手部66aより大径であり溝付カム65の外周面
に連続する外周面を有するカム部66bとを有してい
る。把手部66aは、操作つまみ66を指先で回転させ
るための部材である。カム部66bには、カム溝65a
に連続する曲線状のカム溝66cが形成されている。カ
ム機構により回動運動を効率よくそれと交差する軸回り
の揺動運動に変換できる。ここでは、カム溝65a,6
6cにカム突起60cを係合させることで、操作つまみ
66によるスプール軸16回りの回転運動をそれと直交
する軸回りの保持部60の揺動運動に変換できる。
【0028】次に動作について説明する。通常の状態で
は、クラッチ29は係合(オン)状態となっており、ハ
ンドル2からの回転力は、ハンドル軸30、マスターギ
ア31及びピニオン32を介してスプール軸16及びス
プール15に伝達される。このとき、ブレーキ機構22
の操作つまみ66は図3に2点鎖線で示すサムレスト1
7側に位置させている。この状態では、保持部60は、
図6(b)に示すように、退避姿勢になっている。この
ため、磁石56からの磁束はほとんどフランジ部15a
に作用せず、制動力はスプール15にほとんど作用しな
い。このため、釣り糸を巻き上げるときにスプール15
がブレーキ機構22では制動されず、軽い力で釣り糸を
巻き上げられる。
【0029】キャスティングを行う場合には、サムレス
ト17を下方に押す。この状態では、ピニオン32の噛
み合い部32bとスプール軸16の係合凸部16aとの
噛み合いが外れ、クラッチ離脱(オフ)状態となる。ク
ラッチオフ状態では、ハンドル軸30からの回転はスプ
ール軸16及びスプール15に伝達されずスプール15
は釣り糸の先端に装着された仕掛けの重さで自由に回転
する。このとき、ブレーキ機構22の操作つまみ66を
スプール軸16回りに回動させ、磁石56の揺動姿勢を
調整することでスプール15の回転時の制動力を調整し
てバックラッシュを防止することが可能である。
【0030】操作つまみ66を図3に2点鎖線で示す位
置から実線で示す位置に回すと、カム溝66c,65a
にカム突起60cが案内されて、操作つまみ66の回動
に応じて保持部60が退避姿勢から対向姿勢側に揺動す
る。すると、磁石56からフランジ部15aに作用する
磁束の密度が徐々に増加する。すなわち、フランジ部1
5aに作用する磁束が徐々に垂直に近くなるので、磁束
の数が増えかつ間隔も狭くなる。このため、磁束密度が
徐々に増加する。そして、磁石56がフランジ部15a
に対向する対向姿勢まで保持部60が揺動すると、磁束
がフランジ部15aに垂直に作用し、フランジ部15a
に最大数の磁束が作用し磁束密度が最も高くなる。この
間、スプール15のフランジ部15aが回転すると磁束
が回転して回転数と磁束密度に応じた渦電流が発生す
る。この渦電流によりフランジ部15aに回転方向と逆
方向の力(制動力)が作用し、回転数に応じて制動力が
強くなる。
【0031】ここでは、磁石56をスプール軸16と直
交する軸回りに揺動させて制動力を調整しているので、
小さい空間で制動力を充分に小さくできる。また、スプ
ール15自体が電気的導体であるので、電気的導体を別
部材とする場合に比べて組み立て工数を削減できる。さ
らに、このとき、ねじりコイルバネ63により保持部6
0を退避姿勢側に付勢しているので、カム突起60cと
カム溝66c,65aとの間でのガタによる保持部60
のガタツキが解消され、操作つまみ66の回動位置に対
する制動状態が一定に維持される。
【0032】〔他の実施形態〕 (a) この実施形態では、スプール軸を直接制動して
いないが、従来のようにスプール軸16を直接挟持して
制動する機械式のブレーキ機構を並設してもよい。 (b) 把手部66aの形状をレバー形状にしてもよ
い。 (c) 電気的不導体の合成樹脂製のスプールを用いる
場合には、アルミニウム板等の電気的導体をスプール端
面にスプール軸と同軸上に取り付けてもよい。また、電
気的導体及び磁石を含むブレーキ機構をスプール端面に
同軸に取り付ける代わりに、スプールとギア等によって
連結され連動回転する機構に取り付けてもよい。 (d) 電気的導体として鉄板等の磁性部材を使用して
もよい。この場合には、アルミニウム等の非磁性部材を
使用する場合に比べて磁石の吸引力をも制動に利用でき
るので、非磁性部材を使用する場合に比べて制動力が強
くなる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明では、磁石を対向面
に対して傾斜するように揺動させて電気的導体に作用す
る磁束密度を変化させているので、小さな空間で制動力
を充分に小さくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用された両軸受リール
の平面図。
【図2】前記両軸受リールの断面平面図。
【図3】前記両軸受リールの右側面図。
【図4】ブレーキ機構の要部の片側断面図。
【図5】図4のV−V断面図。
【図6】対向姿勢と退避姿勢とでの磁石とフランジ部と
の位置関係を示す模式図。
【符号の説明】
1 リール本体 15 スプール 15a フランジ部 22 ブレーキ機構 55 ブレーキケース 56 磁石 60 保持部 60c カム突起 61 揺動駆動部 65 溝付カム 65a カム溝 66 操作つまみ 66a 把手部 66b カム部 66c カム溝

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リール本体と前記リール本体に回転自在に
    支持されたスプールとを有する両軸受リールの前記スプ
    ールを制動する両軸受リールの制動装置であって、 前記スプールの回転に連動して回転する電気的導体と、 前記電気的導体と対向可能に配置される1又は複数の磁
    石と、 前記磁石の姿勢を、前記電気的導体と対向する対向姿勢
    と前記電気的導体の対向面に対して傾斜するように揺動
    して前記電気的導体に作用する磁束密度を低下させた退
    避姿勢との間で変更する姿勢変更手段と、を備えた両軸
    受リールの制動装置。
  2. 【請求項2】前記電気的導体は非磁性導電体である、請
    求項1に記載の両軸受リールの制動装置。
  3. 【請求項3】前記姿勢変更手段は、前記磁石を保持し、
    前記リール本体に前記電気的導体の回転軸と交差する軸
    回りに揺動自在に支持された揺動部材と、前記揺動部材
    を前記対向姿勢から退避姿勢へ移動させる移動部材とを
    有している、請求項1又は2に記載の両軸受リールの制
    動装置。
  4. 【請求項4】前記姿勢変更手段は、前記揺動部材を退避
    姿勢側に付勢する付勢部材をさらに有している、請求項
    1から3のいずれかに記載の両軸受リールの制動装置。
  5. 【請求項5】前記移動部材は、前記電気的導体の回転軸
    回りに回動し、その周面にカム溝が形成されたカム部材
    を有し、 前記揺動部材は、前記カム溝に係合して前記カム部材の
    回動に応じて揺動するためのカム突起を有している、請
    求項3又は4に記載の両軸受リールの制動装置。
  6. 【請求項6】前記姿勢変更手段は、前記電気的導体の回
    転軸を挟んで対向して配置されている、請求項1から5
    のいずれかに記載の両軸受リールの制動装置。
  7. 【請求項7】前記スプール自体が電気的導体である、請
    求項1から6のいずれかに記載の両軸受けリールの制動
    装置。
  8. 【請求項8】前記電気的導体は前記スプール端面に同軸
    上に取り付けられている、請求項1から6のいずれかに
    記載の両軸受リールの制動装置。
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