JP3323446B2 - 磁気センサ回路 - Google Patents

磁気センサ回路

Info

Publication number
JP3323446B2
JP3323446B2 JP23429198A JP23429198A JP3323446B2 JP 3323446 B2 JP3323446 B2 JP 3323446B2 JP 23429198 A JP23429198 A JP 23429198A JP 23429198 A JP23429198 A JP 23429198A JP 3323446 B2 JP3323446 B2 JP 3323446B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
output
magnetic sensor
signal
operational amplifier
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23429198A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000065909A (ja
Inventor
健夫 大平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Denki Co Ltd
Original Assignee
Osaka Denki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Denki Co Ltd filed Critical Osaka Denki Co Ltd
Priority to JP23429198A priority Critical patent/JP3323446B2/ja
Publication of JP2000065909A publication Critical patent/JP2000065909A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3323446B2 publication Critical patent/JP3323446B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Magnetic Variables (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電流,電圧や電力
等を計測するための、磁気センサを利用した磁気センサ
回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の磁気センサ回路として
は、例えば、交流電力計測のための、ホール素子を利用
した磁気センサ回路がある。
【0003】まず、ホール素子を電力乗算素子に使用し
た交流電力計測の基本動作について説明する。
【0004】図5に示すように、ホール素子1の入力端
子間に制御電流(ホール電流)Iを流し、センサ面に
磁束φを加えると、出力端子間には磁束φとホール電流
との積に比例したホール電圧Vが発生する。磁束
φに関しては、CT(変流器)のように磁束φの変化が
検出されるのではなく、磁束φの大きさが検出される。
磁束φの向きが逆になると、ホール電圧Vの極性も逆
になる。
【0005】電力乗算の動作としては、測定電力Pの電
流Iがコイル2に流されて磁束φが発生させられ、測定
電力Pの電圧Vからホール電流Iが作られ、これがホ
ール素子1に印加される。ホール素子1から出力される
ホール電圧Vは、磁束φとホール電流Iとの積にな
るので、得られるホール電圧Vは測定電力Pに比例し
たものになる。ここで、各変数を以下のように定義す
る。
【0006】ホール電流I=Isin(ωt) …(1) 電流Iと電圧Vとの位相差=θ …(2) 磁束密度φ=Bsin(ωt−θ) …(3) 従って、測定電力Pは、ホール素子1の積感度=Kとす
ると、次式のようになる。
【0007】 電流I ×電圧V =電力P …(4) ∴磁束密度φ×ホール電流I×K=ホール電圧V …(5) ∴Bsin(ωt−θ)×Isin(ωt)×K=KBI×sin(ωt−θ)sin(ωt) =KBI{cosθ−cos(2ωt−θ)}/2 …(6) また、ホール素子の出力は測定電圧としては小さいの
で、適当な大きさになるまで増幅する必要がある。この
ホール素子の出力は2端子間の電圧の差として出力され
るため、図6に示すように、ホール素子1の後段部に差
動増幅のOPアンプ(オペアンプ)3を設けて増幅する
のが一般的である。同図において符号4〜8は抵抗を示
し、また、端子9には測定電力Pの電圧Vが入力され、
この電圧Vは抵抗8によってホール電流Iに変換され
る。また、端子10,11間には測定電力Pの電流Iが
入力され、コイル2から磁束φがホール素子1に印加さ
れる。端子12には増幅されたホール電圧Vが出力さ
れる。
【0008】しかし、実際のホール素子を用いたセンサ
回路の構成は図7に示される。なお、同図において図6
と同一または相当する部分には同一符号を用いてその説
明は省略する。この回路構成では、ホール素子1の出力
電圧は、非反転増幅のオペアンプ21および抵抗22,
23によって増幅される。また、この増幅を行い易くす
るため、オペアンプ24を使用してホール素子1の出力
電圧の同相電圧が除去されている。
【0009】また、ホール電圧増幅用オペアンプ21お
よび同相電圧除去用のオペアンプ24の各オフセットを
補償するために、アナログスイッチ25,26が用いら
れている。各アナログスイッチ25,26はそれぞれ制
御端子A,Bを持ち、各端子Bには各端子Aの反転信号
が入力され、一定周期毎に入力信号を反転する。すなわ
ち、前段に設けられた第1のアナログスイッチ25は、
一定周期毎にホール素子1に入力されるホール電流I
の向きを反転している。また、後段に設けられた第2の
アナログスイッチ26は、一定周期毎にオペアンプ21
の出力を反転している。
【0010】この際、オペアンプ21の出力は、正転オ
ペアンプ27,反転オペアンプ28および抵抗29〜3
1によって正転出力および反転出力に2分され、これら
のいずれかの出力がアナログスイッチ26によって選択
されて出力端子12,13間に出力される。
【0011】このようにオペアンプ21の出力が第2の
アナログスイッチ26によって一定周期毎に反転される
ことにより、ホール電圧増幅用オペアンプ21および同
相電圧除去用のオペアンプ24の各オフセットは、時間
平均を取ると零になる。一方、ホール素子1に入力され
るホール電流Iは、第1のアナログスイッチ25によ
って反転された後、第2のアナログスイッチ26によっ
てもう一度反転されるため、その極性は元に戻され、各
アナログスイッチ25,26からの影響が無くされてい
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ここで、測定電力Pの
電流Iにより磁束φを発生させ、この磁束φをホール素
子に与える磁気回路とホール素子との関係を考える。
【0013】ホール素子1に磁束φを与える磁気回路
は、通常、図8に示すようなカットコア型の形状などが
考えられる。磁気回路を形成する鉄芯41はその一部が
切り取られて隙間(エアギャップ)41aが形成されて
いる。ホール電流入力線1aおよびホール電圧出力線1
bを持つホール素子1は、このエアギャップ41aに挿
入される。鉄芯41に巻かれたコイル2に端子10,1
1間から電流Iが流されると磁気回路に磁束φが発生
し、エアギャップ41aに磁界が発生してホール素子1
に磁束φが印加される。
【0014】この時、ホール素子1の挿入位置によって
その出力がばらつかないようにするため、同図のG部を
拡大した図9に示すように、磁束密度の分布が均一にな
る領域がホール素子1の形状よりも大きく設定される。
【0015】この場合、ホール素子1の2本の入力線1
aとホール素子1内のリードフレームとによって作られ
るループ、2本の出力線1bとホール素子1内のリード
フレームとによって作られるループのそれぞれが、磁束
密度の分布が均一になる領域を交差することになる。よ
って、各ループにはこの領域の磁束変化によって誘起電
圧が発生する。
【0016】図10に示すモデルを用いてこの誘起電圧
について説明する。同図において、磁気回路の磁束密度
が均一になる領域をRで表し、ホール素子1のホール電
流入力線1aのループ1arによって囲まれる磁束密度均
一領域をra、ホール電圧出力線1bのループ1brによ
って囲まれる磁束密度均一領域をrbで表す。また、磁
気回路の磁束密度、ループ1ar,1brの各ループ面積を
次の値とする。
【0017】磁束密度=B×sin(ωt−θ) …(7) ループ面積=D …(8) この時、ループ内の磁束φは次の式で表される。
【0018】 ループ内の磁束φ=磁束密度×ループ面積 =B×sin(ωt−θ)×D …(9) よって、入力線1aと出力線1bの各ループに発生する
それぞれの誘起電圧Eは次の式で表される。
【0019】 誘起電圧E=−dφ/dt =−ω×D×B×cos(ωt−θ) …(10) この誘起電圧Eのうち、まず、入力線1aのループによ
って発生する誘起電圧Eがホール素子1に与える影響に
ついて考える。
【0020】ホール素子1の内部抵抗をRとすると、こ
の入力線1aのループによる誘起電圧Eによって発生す
るホール電流Iは次式のようになる。
【0021】 EによるI=誘起電圧E/ホール素子の内部抵抗R =−ω×D×B×cos(ωt−θ)/R …(11) よって、この(11)式および(1)式から全体のホー
ル電流Iは次式のように表せられる。
【0022】 全体のI=Isin(ωt)−ωDBcos(ωt−θ)/R …(12) 従って、この時のホール素子1の出力電圧は次式のよう
になる。
【0023】 ホール電圧V=磁束密度×ホール電流I×K =Bsin(ωt−θ)×{Isin(ωt)−ωDBcos(ωt−θ)/R}×K ={Bsin(ωt−θ)×Isin(ωt)×K} −{Bsin(ωt−θ)×(ωDBcos(ωt−θ)/R)×K} =KBI(cosθ−cos(2ωt−θ))/2 −ωDBKRsin(2ωt−2θ)/2 …(13) この(13)式のうちの第1項は次のように瞬時電力を
表し、第2項は誘起電圧Eによる影響を表している。
【0024】 瞬時電力の項=KBI(cosθ−cos(2ωt−θ))/2 …(14) Eによる影響の項=−ωDBKRsin(2ωt−2θ)/2 …(15) 実際のホール素子1のセンサ回路上では、オペアンプ2
1,24のオフセット補償のために、前段のアナログス
イッチ25により、入力線1aに入力されるホール電流
は一定のある周期毎に反転される。例えば、このホ
ール電流Iを模式的に図11(b)に示すものとし、
同図(a)に示す反転周期毎に前段のアナログスイッチ
25が切り換わるものとすると、このホール電流波形は
同図(c)に示すように半周期毎に反転する。
【0025】このため、(13)式に示されるホール素
子1の出力(瞬時電力の項と誘起電圧Eによる影響の項
共に)は、この周期に同期して反転する。例えば、ホー
ル電流Iによって発生する磁束φの波形を同図(d)
に示すものとすると、ホール電流Iと磁束φとの積に
相当するホール素子1の出力波形は、同図(e)に示す
ものとなる。このようにして前段のアナログスイッチ2
5によって反転されたホール素子1の出力は、後段のア
ナログスイッチ26によってもう一度反転されるので、
ホール素子1の出力は同図(f)に示すように元の極性
に戻る。
【0026】この際、オペアンプ21,24,27,2
8の各オフセットは、それぞれ例えば同図(g)に示す
ような直流成分であり、後段部のアナログスイッチ26
によって一定のある周期、例えば同図(a)に示す周期
毎に反転されることにより、同図(h)に示す波形とな
る。電力計測ではホール素子出力にフィルタが掛けられ
て1周期毎の積分値が計測されるため、オペアンプ2
1,24,27,28の各オフセットは、1周期毎に積
分すると零になって打ち消される。また、(15)式に
示される誘起電圧Eによる影響の項の1周期毎の積分値
も零であり、入力線1aのループに発生する誘起電圧E
は電力測定に対して影響を与えない。
【0027】次に、出力線1bのループに発生する誘起
電圧Eがホール素子1の出力に与える影響について考え
る。
【0028】出力線1bには、前段のアナログスイッチ
25によってある一定の周期毎に反転された入力に対す
る出力、例えば同図(e)に示す波形の出力が現れる。
出力線1bのループに発生する誘起電圧Eは、例えば同
図(i)に示される波形となり、同図(e)に示すホー
ル素子1の出力に重なって発生する。この出力が後段の
アナログスイッチ26によって例えば同図(a)に示す
周期毎にもう一度反転されると、同図(e)に示すホー
ル素子1の出力波形は上記したように同図(f)に示す
元の電力波形に戻る。
【0029】しかし、出力線1bのループに発生する同
図(i)に示す誘起電圧Eは同図(j)に示す波形にな
る。すなわち、この誘起電圧Eは、後段のアナログスイ
ッチ26によって1回だけ反転されているので、元の波
形には戻らず、負の全波整流波形になる。従って、電力
測定のために1周期毎の積分値を計測すると、出力線1
bのループに発生する誘起電圧Eは零にはならず、電力
測定における誤差となって悪影響を与える。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたもので、一対の入力信号端と
一対の出力信号端とを有し,前記入力信号端に接続され
た入力信号線を介して信号が入力される,交流磁束中に
置かれる磁気センサと、この磁気センサの前記出力信号
と検出回路とを電気的に接続する,交流磁束中でルー
プを形成する出力信号線と、この出力信号線に電気的に
接続された,検出回路を形成するオペアンプと、このオ
ペアンプの出力を一定周期毎に反転させてオペアンプの
オフセットを補償するスイッチとを備えて構成される磁
気センサ回路において、交流磁束の周期の整数倍の一定
周期毎にスイッチを切り換えるタイミングを生成する反
転周期生成回路を備えたことを特徴とする。
【0031】本構成によって、スイッチが反転周期生成
回路によって切り換えられると、オペアンプの出力に含
まれるオフセット、およびループを形成する出力信号
に発生する誘起電圧は、交流磁束の周期の整数倍の一定
周期毎に反転され、交流磁束の周期の整数倍の一定周期
の倍毎の各積分値は零になる。従って、測定のために磁
気センサから出力される信号を交流磁束の周期の整数倍
の一定周期の倍毎に積分すると、オフセットおよび誘起
電圧はそれぞれ零になる。
【0032】
【発明の実施の形態】次に、本発明による磁気センサ回
路を電力測定に適用した一実施形態について説明する。
【0033】図3は本実施形態による磁気センサ回路の
原理を示す回路図である。なお、同図において図6およ
び図7と同一または相当する部分には同一符号を付して
説明する。
【0034】この回路では測定電力Pの電圧Vが端子9
に印加され、抵抗8によってホール電流Iに変換され
る。このホール電流Iは前段の第1のアナログスイッ
チ25によって一定の周期毎に反転され、一対の入力線
1aを介してホール素子1の一対の入力端に入力され
る。端子10,11間に測定電力Pの電流Iが入力され
てコイル2に電流が流れることにより、このホール素子
1には磁束φが印加される。また、ホール素子1の一対
の出力端に接続された一対の出力線1bは後段の第2の
アナログスイッチ26を介して差動増幅のオペアンプ3
につながっている。このオペアンプ3には抵抗4〜7が
接続されており、その出力端は端子12に接続されてい
る。
【0035】本実施形態では、各アナログスイッチ2
5,26の切り換え周期を生成する反転周期生成回路を
備えていることを特徴としている。この反転周期生成回
路は端子9に接続されており、抵抗51,52、コンパ
レータ53、遅延フリップフロップ(D−FF)54、
および論理素子55,56からなる。
【0036】端子9に入力される電圧Vは、抵抗51,
52によって分圧され、コンパレータ53によって接地
電位と比較されてそのゼロクロス点が検出される。この
ゼロクロス点の発生周期は電圧Vの1周期の2倍の周期
になる。コンパレータ53の出力はD−FF54のクロ
ック端子CKに与えられる。D−FF54の入力端子D
は反転出力端子Qバーに接続されており、出力端子Qに
は、電圧Vのゼロクロス点の発生周期が2分周された信
号、つまり、電圧Vの1周期と同じ周期を持つ分周信号
が出力される。この信号は論理素子55を介して各アナ
ログスイッチ25,26の制御端子Aに与えられ、論理
素子56を介して反転された信号が各アナログスイッチ
25,26の制御端子Bに与えられる。
【0037】この結果、各アナログスイッチ25,26
は電圧Vの1周期毎にその接続状態が切り換えられ、各
スイッチ25,26に入力される信号は電圧Vの1周期
毎に反転して出力される。
【0038】例えば、この反転周期を図4(a)に示す
タイミングで示す。ホール電流Iが同図(b)に示す
波形であると、このホール電流Iは第1のアナログス
イッチ25によって同図(c)に示すように反転され
る。また、ホール素子1に印加される磁束φが同図
(d)に示す波形であると、ホール素子1の出力は同図
(e)に示す波形になる。このホール素子1の出力は、
第2のアナログスイッチ26によって再度反転されるた
め、同図(f)に示す元の電力波形に戻る。
【0039】また、出力線1bに接続される図3では図
示が略されている増幅用オペアンプ21,同相電圧除去
用オペアンプ24の各オフセットは、それぞれ同図
(g)に示す直流成分として表され、第2のアナログス
イッチ26が同図(a)に示すタイミングで切り換わる
と、同図(h)に示すように正負に振り分けられて反転
されるため、キャンセルされる。また、出力線1bのル
ープに発生する同図(i)に示す誘起電圧Eは、同図
(e)に示すホール素子1の出力に重畳するが、この出
力と共に第2のアナログスイッチ26によって反転され
ると、同図(j)に示す波形となる。
【0040】本実施形態では、測定電力Pの電圧Vの1
周期毎に第2のアナログスイッチ26が切り換わり、誘
起電圧Eが同図(j)に示すように反転されるため、電
力測定のためにホール素子1の出力が1周期毎に積分さ
れると、誘起電圧Eのこの1周期毎の積分値は零にな
る。従来の磁気センサ回路では、この誘起電圧Eの1周
期毎の積分値が零でなかったため、電力測定に影響を与
えてこの誘起電圧Eが誤差になっていた。しかし、本実
施形態では、上記のように、積分値が零になるようにア
ナログスイッチ26の反転する周期とタイミングが設定
されているため、出力線1bに発生する誘起電圧Eに起
因して電力測定に誤差が生じることはない。
【0041】なお、誘起電圧Eは測定電力Pの電流Iに
よって発生している。よって、アナログスイッチ25,
26による反転の周期とタイミングを誘起電圧Eの周期
に同期させてもよいが、誘起電圧Eの周期は測定電力P
の電圧Vにも同期しているので、この電圧Vから反転の
周期とタイミングを上記のように容易に作り出すことが
出来る。また、測定電力Pの電流Iと電圧Vとの間に位
相角がある場合(力率特性)でも、この反転周期とタイ
ミングにより、誘起電圧Eをキャンセルすることが出来
る。
【0042】図1は図3に示される原理回路を用いた実
際に使用される磁気センサ回路の構成を示す図である。
なお、同図において図3と同一または相当する部分には
同一符号を付してその説明は省略する。
【0043】この回路では、ホール素子1の出力を増幅
するためのオペアンプ21および抵抗22,23が接続
されており、また、ホール素子1の出力から同相電圧を
除去するためのオペアンプ24が接続されている。
【0044】また、増幅用オペアンプ21の出力側には
一対のオペアンプ27,28が設けられており、複数の
抵抗62〜65がこの一対の各オペアンプ27,28に
接続される。第3のアナログスイッチ61は、一対のオ
ペアンプ27,28および各抵抗62〜65間の接続を
第2のアナログスイッチ26と共に切り換えて、一対の
オペアンプ27,28の各出力を相互に交互に反転さ
せ、出力線1bから出力される信号を前述した反転周期
生成回路によって生成される反転周期毎に反転させる。
【0045】図2(a)は、反転周期生成回路によって
各アナログスイッチ61,26の制御端子Aにオン信号
が入力され、アナログスイッチ61,26の各接点が図
1に示す状態に切り換えられた場合における、オペアン
プ27,28および各抵抗62〜65間の接続状態を示
している。オペアンプ21によって増幅されたホール素
子出力、つまり、オペアンプ27に入力される信号は、
後段のオペアンプ28によって反転されて出力される。
このため、上述したように、図4(e)に示すホール素
子出力の負成分は、同図(f)に示すように反転されて
正成分になる。
【0046】図2(b)は、反転周期生成回路によって
各アナログスイッチ61,26の制御端子Bにオン信号
が入力され、アナログスイッチ61,26の各接点が図
1に示す状態と反対の状態に切り換えられた場合におけ
る、オペアンプ27,28および各抵抗62〜65間の
接続状態を示している。オペアンプ21によって増幅さ
れたホール素子出力、つまり、オペアンプ27に入力さ
れる信号はそのまま出力される。このため、上述したよ
うに、図4(e)に示すホール素子出力の正成分は、同
図(f)に示すようにそのまま出力される。
【0047】従って、実際に使用される上記の磁気セン
サ回路においても、各アナログスイッチ61,26によ
り、図3の原理回路図で説明した場合と同様に、出力線
1bに発生する誘起電圧Eが電圧Vの1周期毎に反転さ
れるため、この誘起電圧Eが電力測定の誤差になること
はない。
【0048】また、オペアンプ27自身のオフセット
は、図2(a)に示す切換状態では後段に配置されるオ
ペアンプ28によって反転され、同図(b)に示す切換
状態ではそのまま出力されるため、周期的にキャンセル
される。オペアンプ28自身のオフセットについてもこ
れと同様にして周期的にキャンセルされる。図3の原理
回路図では後段の差動増幅のオペアンプ3自身のオフセ
ットは出力に残ってしまうが、図1に示す実際に使用さ
れる磁気センサ回路では、一対のオペアンプ27,28
の各出力が相互に交互に反転されるため、全てのオペア
ンプ21,24,27,28の各オフセットがキャンセ
ルされる。
【0049】なお、上記実施形態の説明においては、各
アナログスイッチ25,26,61が切り換わる周期を
測定電圧Vの1周期とした。しかし、測定電圧Vの1周
期の整数倍の一定周期毎に誘起電圧Eを積分してもその
値は零になるため、各アナログスイッチ25,26,6
1が切り換わる周期は、測定電圧Vの1周期の整数倍の
周期であってもよい。
【0050】また、上記実施形態においては、磁気セン
サをホール素子として説明したが、この磁気センサは磁
気抵抗(MR)素子などであってもよい。このMR素子
もホール素子と同様に磁界中において入力線と出力線と
がループを形成するため、上記実施形態のように、出力
線に発生する誘起電圧を計測信号の1周期の整数倍の一
定周期毎に反転させることにより、この誘起電圧はキャ
ンセルされる。
【0051】また、上記実施形態においては、磁気セン
サを電力計測に用いた場合について説明したが、電流計
測や電圧計測にも用いることが出来る。このように上記
実施形態を変形しても、上記実施形態と同様な効果が奏
される。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によって、ス
イッチが反転周期生成回路によって切り換えられると、
オペアンプの出力に含まれるオフセット、およびループ
を形成する出力信号線に発生する誘起電圧は、交流磁束
の周期の整数倍の一定周期毎に反転され、交流磁束の周
期の整数倍の一定周期の倍毎の各積分値は零になる。従
って、測定のために磁気センサから出力される信号を
流磁束の周期の整数倍の一定周期の倍毎に積分すると、
オフセットおよび誘起電圧はそれぞれ零になり、誘起電
圧は信号計測の誤差にならなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による磁気センサ回路の構
成を示す回路図である。
【図2】図1に示す後段の各スイッチによって図1に示
す後段の一対のオペアンプおよび各抵抗間の接続が切り
換えられて構成される回路を示す回路図である。
【図3】本実施形態による磁気センサ回路の原理を示す
回路図である。
【図4】本実施形態による磁気センサ回路の各部の波形
を示す図である。
【図5】ホール素子を用いた電力乗算の原理を説明する
図である。
【図6】従来の磁気センサ回路の原理を示す回路図であ
る。
【図7】従来の磁気センサ回路を示す回路図である。
【図8】磁気センサに印加される磁束を発生する磁気回
路を示す図である。
【図9】図8のG部を一部拡大して示す図である。
【図10】磁気センサの入力信号線および出力信号線が
磁束領域に作るループを示す図である。
【図11】従来の磁気センサ回路の各部の波形を示す図
である。
【符号の説明】
1…ホール素子 1a…入力線 1b…出力線 2…コイル 21…増幅用オペアンプ 24…同相電圧除去用オペアンプ 25,26,61…第1,第2,第3のアナログスイッ
チ 27,28…一対のオペアンプ 53…コンパレータ 54…遅延フリップフロップ(D−FF) 55,56…論理素子

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の入力信号端と一対の出力信号端と
    を有し,前記入力信号端に接続された入力信号線を介し
    て信号が入力される,交流磁束中に置かれる磁気センサ
    と、この磁気センサの前記出力信号端と検出回路とを電
    気的に接続する,前記交流磁束中でループを形成する
    力信号線と、この出力信号線に電気的に接続された,前
    記検出回路を形成するオペアンプと、このオペアンプの
    出力を一定周期毎に反転させて前記オペアンプのオフセ
    ットを補償するスイッチとを備えて構成される磁気セン
    サ回路において、 前記交流磁束の周期の整数倍の一定周期毎に前記スイッ
    チを切り換えるタイミングを生成する反転周期生成回路
    を備えたことを特徴とする磁気センサ回路。
  2. 【請求項2】記スイッチは、前記入力信号線に入力
    される信号を反転させる第1のスイッチと、前記オペア
    ンプを介して前記出力信号線から出力される信号を反転
    させる第2のスイッチとからなることを特徴とする請求
    項1に記載の磁気センサ回路。
  3. 【請求項3】 前記オペアンプの出力側に設けられた一
    対のオペアンプと、この一対の各オペアンプに接続され
    る複数の抵抗と、前記一対のオペアンプおよび前記各抵
    抗間の接続を前記第2のスイッチと共に切り換えて前記
    一対のオペアンプの各出力を相互に交互に反転させ,前
    記出力信号線から出力される信号を前記反転周期生成回
    路によって生成される反転周期毎に反転させる第3のス
    イッチとをさらに備えたことを特徴とする請求項2に記
    載の磁気センサ回路。
  4. 【請求項4】 前記反転周期生成回路は、前記入力信号
    線に入力される信号のゼロクロス・タイミングを検出す
    るコンパレータと、このコンパレータ出力をクロック信
    号入力として前記ゼロクロス・タイミングを分周し,前
    記入力信号線に入力される信号の周期の整数倍の一定周
    期を生成するフリップ・フロップとからなることを特徴
    とする請求項2または請求項3に記載の磁気センサ回
    路。
  5. 【請求項5】 前記磁気センサは、ホール素子または磁
    気抵抗素子であることを特徴とする請求項1から請求項
    4のいずれか1項に記載の磁気センサ回路。
JP23429198A 1998-08-20 1998-08-20 磁気センサ回路 Expired - Fee Related JP3323446B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23429198A JP3323446B2 (ja) 1998-08-20 1998-08-20 磁気センサ回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23429198A JP3323446B2 (ja) 1998-08-20 1998-08-20 磁気センサ回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000065909A JP2000065909A (ja) 2000-03-03
JP3323446B2 true JP3323446B2 (ja) 2002-09-09

Family

ID=16968695

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23429198A Expired - Fee Related JP3323446B2 (ja) 1998-08-20 1998-08-20 磁気センサ回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3323446B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3818877B2 (ja) * 2001-08-09 2006-09-06 大崎電気工業株式会社 ホール素子を用いた電力量計
JP5079952B2 (ja) * 2001-08-23 2012-11-21 旭化成エレクトロニクス株式会社 方位角計測装置
JP4242800B2 (ja) * 2004-03-26 2009-03-25 東光株式会社 センサ回路
EP1637898A1 (en) * 2004-09-16 2006-03-22 Liaisons Electroniques-Mecaniques Lem S.A. Continuously calibrated magnetic field sensor
JP5054831B2 (ja) * 2011-02-07 2012-10-24 旭化成エレクトロニクス株式会社 方位角計測装置
JP5049397B2 (ja) * 2011-02-07 2012-10-17 旭化成エレクトロニクス株式会社 方位角計測装置
CN104571246B (zh) * 2014-12-17 2017-01-04 南京邮电大学 一种应用于霍尔传感器的旋转电流电路

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000065909A (ja) 2000-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4246497A (en) Phase measuring circuit
JPH08242027A (ja) 磁気抵抗素子回路
EP0235750A2 (en) Apparatus for magnetically detecting position or speed of moving body
JP3691551B2 (ja) 補償原理に基づく電流センサ
JP6721910B2 (ja) 電流測定装置
JP2529960B2 (ja) 磁気的位置検出装置
JP3323446B2 (ja) 磁気センサ回路
JPS6352712B2 (ja)
JP3099336B2 (ja) 電磁型デジタル電流検出器
JP2004507725A (ja) 磁気マルチポールホイールをスキャンする磁気抵抗センサ
JP2003511672A (ja) 外部磁界の方向を求める方法および回路
KR20070117430A (ko) 자기 검출 장치
JP3220278B2 (ja) 位置検出装置
JPH01219580A (ja) 磁気センサ
JPS5925441B2 (ja) 磁気スケ−ル装置
JPS60104262A (ja) 周波数発電器
JPS6047521B2 (ja) 原点検出装置
JPS5868615A (ja) 磁気式ロ−タリ・エンコ−ダの出力回路
JP2020041945A (ja) 磁界検出センサ
JP6043606B2 (ja) 磁気素子制御装置、磁気素子制御方法及び磁気検出装置
JP2000329801A (ja) 信号検出装置
JPS6012579B2 (ja) 回転検出装置
JPH0211022B2 (ja)
JPH0348119A (ja) 位置検出装置
JP2594939B2 (ja) 電磁駆動装置の速度信号検出回路

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080628

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090628

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100628

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110628

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110628

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120628

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120628

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130628

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130628

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees