JP3322991B2 - 器具の配線部における電気的負荷検出センサの装着部構造 - Google Patents

器具の配線部における電気的負荷検出センサの装着部構造

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JP3322991B2
JP3322991B2 JP12814494A JP12814494A JP3322991B2 JP 3322991 B2 JP3322991 B2 JP 3322991B2 JP 12814494 A JP12814494 A JP 12814494A JP 12814494 A JP12814494 A JP 12814494A JP 3322991 B2 JP3322991 B2 JP 3322991B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、給湯器や風呂
釜等の燃焼器具の異常を診断検査する際に、燃焼器具の
アクチエータ等の負荷電流を検出するために、アクチエ
ータ等の配線部に電気的負荷検出センサを装着するため
のセンサの装着部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、燃焼器具を燃焼運転している過
程で、異常が生じると、リモコン等の表示部に記号等に
よってエラー表示がされる。このエラー表示が出された
ときには、その連絡を受けて作業員がエラーの原因を調
べ、不良部品の修理や交換を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近の
燃焼器具は、高度化し、装置構成も複雑化しているた
め、例えば、点火系統の故障表示がされても、点火系統
を構成する部品は数多くあり、これらの各部品が相互に
関連しているため、その故障箇所を探し出すことは非常
に困難であり、修理作業員に高度な技術力が要求され、
人手による故障診断では対応ができなくなりつつある。
【0004】そこで、本発明者は、燃焼器具にエラーが
表示されたときには、その燃焼器具に接続して自動的に
故障診断を行う装置を開発試作している。この試作装置
には、燃焼器具のアクチエータ等の駆動時における電気
的負荷を検出するために、そのアクチエータのハーネス
配線に電流検出用のプローブを着脱自在に装着して、ア
クチエータの電流負荷を検出し、この電流検出情報を故
障診断装置に加えて、よりきめ細かな故障診断を行うよ
うにしている。
【0005】ところが、燃焼器具には様々な配線が施さ
れており、電流検出用のプローブを着脱自在に装着する
際に、アクチエータ等の電流負荷の検出対象の配線を他
の配線と区別するのが難しく、誤った線にプローブを装
着してしまうということが生じ、特に、慣れていない作
業員にとっては、そのプローブ装着の準備作業に手間取
るという問題があった。
【0006】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、電気的負荷を検出するプロ
ーブの装着箇所が一目で判り、慣れていない作業員にと
っても、そのプローブの装着作業を確実に、かつ、迅速
に行うことができる器具の配線部における電気的負荷検
出センサの装着部構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明は、器具の負荷検出対象要素に電気的に通じている
配線にリング状の開閉自在の挟み口を有する電気的負荷
検出センサが前記挟み口の内部に前記配線を通して装着
される器具の配線部における電気的負荷検出センサの装
着部構造において、電気的負荷検出センサが装着される
配線部位には該配線を引き出し弛ませて略リング状にし
たセンサ装着部が形成されていることを特徴として構成
されている。
【0008】また、前記センサ装着部は配線を1ターン
以上巻回してリング形状としたことや、センサ装着部に
は電気的負荷検出センサの装着部を識別する表示手段が
設けられていることも本発明の特徴とするところであ
る。
【0009】
【作用】上記構成の本発明において、器具の負荷検出対
象要素の電気的負荷を検出する場合には、その負荷検出
対象要素に電気的に通じている配線に電気的負荷検出セ
ンサを着脱自在に装着する。本発明では、配線を引き出
したり、あるいは1ターン以上巻回してリング状に形成
した装着部が形成されているので、その周りに多数の配
線が施されていても、電気的負荷検出センサの装着部位
が一見しただけで判り、作業者はその装着部に電気的負
荷検出センサを容易に装着することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。まず、本実施例の説明を理解し易くするために、
電気的負荷の検出対象となる器具の代表例として、燃焼
器具のモデル例を図8に示す。同図の(a)は、能力切
り換え式の給湯器を示すもので、給水管1から入水する
水はバーナ2の燃焼火力でもって、給湯熱交換器3を通
るときに加熱されて湯にされ、この湯は、給湯管4を通
して台所等の所望の給湯場所に導かれる。
【0011】制御装置5は流量センサ6から入水信号を
受けたときに燃焼ファン7を回転し、ガス供給通路19の
主電磁弁8aと副電磁弁8bと比例弁10と能力切り換え
弁11a,11bのうち少なくとも一方の11aを開けて、イ
グナイタ98を駆動してイグナイタ電極12から放電して点
着火を行い、フレームロッド電極13で炎を検知した以降
に、サーミスタ等の出湯温度センサ15で検出される出湯
温度がリモコン14で設定される設定温度となるように比
例弁10の開弁量を制御し、併せて、燃焼量に応じて燃焼
ファン7の回転制御を行い、給湯運転を制御する。この
給湯運転の制御に際し、制御装置5は、要求熱量に応
じ、能力切り換え弁11a,11bを切り換え制御する。
【0012】要求熱量が小さいときは能力切り換え弁11
aのみを開けてバーナ2のA面の1面燃焼を行い、要求
熱量が大きいときにはさらに能力切り換え弁11bを開け
てA面とB面の多面燃焼を行う。なお、図中9は燃焼フ
ァンのファン回転検出センサ、16は入水温度センサ、17
は水量調整を行う水量制御弁、69はガス流量を検出する
ガス流量センサを示している。
【0013】図8の(b)は風呂釜を示すもので、前記
同図の(a)に示す給湯器と同一の名称部分には同一符
号を付してある。この種の風呂釜は、リモコン14等で、
追い焚き運転が指令されると、制御装置5は、追い焚き
循環管路18の循環ポンプ20を回転させて、浴槽21内の湯
水を追い焚き循環管路18を介して循環させる。流水スイ
ッチ22が湯水の流れを検知したときに、制御装置5は燃
焼ファン7を回転し、電磁弁8a,8bを開き、点着火
によりバーナ2を燃焼させて追い焚き熱交換器23を通る
循環湯水を加熱して浴槽21内の湯水の追い焚きを行う。
そして、サーミスタ等の風呂温度センサ24で検出される
風呂温度がリモコン14によって設定される風呂設定温度
に達したときに追い焚き運転を停止する。
【0014】図8の(c)は追い焚き機能を備えた複合
給湯器を示すもので、給湯熱交換器3側では同図の
(a)に示すものと同様の動作を行って給湯運転を行
い、また、追い焚き熱交換器23側では同図の(b)に示
す風呂釜と同様な動作を行って浴槽21内の湯水の追い焚
きを行う。この給湯と追い焚きの運転は制御装置5によ
って行われるが、この装置は、電磁弁等の注湯弁25を開
けることにより、給湯熱交換器3側で作り出した湯を追
い焚き循環管路18を介して浴槽21内に落とし込んで湯張
りを行う機能を備えており、圧力センサ等を用いた水位
センサ26により湯張りの水位がリモコン14等で設定され
る設定水位に達したときに注湯弁25が閉じられて湯張り
の停止が行われ、次に循環ポンプ20を起動して追い焚き
運転が行われるものである。
【0015】図3には本発明者が開発試作した異常診断
装置の要部ブロック構成が燃焼器具と接続状態で示され
ている。同図において、27はモデル例に示した給湯器や
風呂釜等の燃焼器具を示しており、28はマイクロコンピ
ュータやパソコン等で構成される異常診断装置を示して
いる。この異常診断装置28には診断制御部60が設けられ
ている。この診断制御部60は燃焼器具27の燃焼制御部30
に燃焼器具の検査診断のための指令を与える機能を持つ
もので、診断指令出力部31と、データ読み取り書き込み
部32と、データ出力部33と、インターフェース34と、モ
ード切り換えスイッチ35と、異常診断部36と、データ判
定補正部37と、外部指令・駆動部38と、外部応答検出部
39と、報知部40と、データ入力部42と、診断データ蓄積
部49と、A/D変換部29とを有して構成されている。
【0016】診断指令出力部31は、メモリ44と、動作指
令出力部46とを有している。メモリ44には燃焼器具を構
成している各種構成要素の検査診断を行う診断動作指令
出力用のプログラムが格納されている。この診断動作指
令はパスワードと1つ以上のコマンドの集合体によって
形成されている。
【0017】パスワードは、動作指令の開始を知らせる
信号であり、コマンドは、燃焼器具の各構成要素、例え
ば、図8に示す燃焼器具の流量センサ6、ファン回転検
出センサ9、フレームロッド電極13、出湯温度センサ1
5、入水温度センサ16、流水スイッチ22、風呂温度セン
サ24、水位センサ26、ガス流量センサ69等の各種のセン
サや、燃焼ファン7、電磁弁8a,8b、比例弁10、能
力切り換え弁11a,11b、イグナイタ98、水量制御弁1
7、循環ポンプ20、注湯弁25等のアクチエータを構成要
素として、各構成要素の動作指令を符号化して識別した
ものであり、本実施例では、コマンドを次の5つの種類
に分類している。
【0018】その1つの種類のコマンドは、給湯器や風
呂釜や追い焚き機能付き複合給湯器等のリモコンの運転
スイッチのオンオフ動作を指令するもので、例えば、給
湯器のリモコンのオン動作指令に対してはCM01のコ
マンドとして与え、給湯運転のスイッチオフ動作指令は
CM00で与え、風呂釜リモコンの追い焚きスイッチオ
ン動作指令はCM11で与え、同じくオフ動作はCM1
0で与えるという如く、リモコンのスイッチのオン・オ
フ動作指令が符号化されたコマンドとして与えられる。
【0019】コマンドの第2の種類は、燃焼器具の運転
動作を行うシーケンスプログラム(運転プログラム)の
うちの所望の構成要素のステップ動作をキャンセルする
もので、このコマンドを発することにより、燃焼器具の
燃焼運転の指定のプログラム動作がキャンセルされるこ
ととなり、燃焼運転のプログラムに従って燃焼器具の動
作点検等を行う場合には、不要なプログラム動作が省略
されて短時間で検査を終了させることができることにな
る。
【0020】第3の種類のコマンドは、燃焼器具の強制
動作を指令するもので、例えば水量制御弁17や、注湯弁
25等のアクチエータを強制的に動作させたり、給湯、追
い焚き、湯張り等の運転モードを強制的に選択動作させ
る指令を行うものである。コマンドの第4の種類のもの
は、制御条件の数値等を設定する動作指令のもので、こ
のコマンドにより、例えば、給湯温度を設定したり、比
例弁の最大と最小の開弁駆動電流を設定したり、湯張り
の設定水位を変更したり、タイマの時間設定等が行われ
るものである。最後の第5の種類のコマンドは、器具に
設置されているセンサ47や、外部センサ43や、負荷検出
センサ70等の検出データの読み出しや、アクチエータ
等、各構成要素の動作状態の読み出し(状態モニタ指
令)を行うものであり、例えばこのコマンドにより、出
湯温度センサ15や流水スイッチ22等のセンサの信号の読
み取りが行われたり、リモコンスイッチがオン状態にあ
るかオフ状態にあるか、あるいはバーナが燃焼状態にあ
るか燃焼停止状態にあるか等の状態モニタが行われる。
【0021】試作例ではパスワードとこれら各種のコマ
ンドの1つ以上が集合して診断動作指令が作成されるも
ので、前記診断指令出力部31のメモリ44に格納されるプ
ログラムは、パスワードを先頭にして1つ以上のコマン
ドを時系列的配列することにより作成されており、この
プログラムは、燃焼器具の検査診断を専用に行う診断プ
ログラムとして機能している。動作指令出力部46は診断
プログラムに与えられている診断動作指令をパスワード
の後に整理配列してデータ出力部33に加える。
【0022】データ読み取り書き込み部32は診断対象の
燃焼器具の固有データ(IDデータ)を読み取る。この
IDデータは例えば、製品の種類、型式、給湯能力、排
気バリエーション、ガス種、検査診断規格値、検査診断
項目および診断基準とその公差等の仕様データ等からな
り、このIDデータはIDデータ入力部41により、キー
ボードのキー操作により、あるいはバーコード入力によ
り、又はメモリカード等のカード入力により入力され、
その入力データがデータ読み取り書き込み部32で読み取
られ、この読み取りデータは前記診断指令出力部31に加
えられている。データ出力部33は前記診断指令出力部31
から加えられる診断動作指令をインターフェース34を介
して通信手段である通信ケーブル61を介して燃焼器具27
の燃焼制御部30へ加えている。
【0023】図4はこの診断制御部60側と燃焼器具27の
燃焼制御部30側のケーブル接続の詳細を示したものであ
る。この例では、通信ケーブルとして、6芯の信号線を
用いており、この6芯のうち第1芯の信号線はグランド
(GND)の線であり、第2芯の線はクロック信号の線
であり、第3芯の線は、動作指令のコマンド送信の信号
線TxDであり、第4芯の線は、燃焼制御部30側から診
断制御部60側に送られるコマンドに対する応答の信号線
RxDの線であり、第5芯と第6芯の線はモード切り換
えスイッチ35を介したループ経路の線であり、前記モー
ド切り換えスイッチ35はリレーにより構成されており、
リレーオンのコマンド指令により、モード切り換えスイ
ッチ35がオンし、ループ経路が閉じるように構成されて
いる。
【0024】そして、このモード切り換えスイッチ35が
オンしたとき、つまり、ループ経路がショートしたと
き、燃焼制御部30側では、燃焼制御の運転プログラムの
動作による運転モードから診断動作指令によって動作す
る診断モードへ切り換わり、リレーオフ指令コマンドに
よりループの経路が開いてオープンとなったときに診断
モードから運転モードへ切り換わるように構成されてい
る。
【0025】図3に示す外部センサ43は燃焼器具内に使
用されているセンサの検査やその補正(較正)を行うた
めの基準のセンサであり、この外部センサ43は燃焼器具
内のセンサ47と同一対象を検出する位置に設けられる。
また、電気的負荷検出センサ70は燃焼器具27内の燃焼フ
ァン7、電磁弁8a,8b、イグナイタ98、比例弁10等
の負荷検出対象要素である制御対象要素の駆動時におけ
る電気的負荷、例えば、電流、電圧、電力等の電気的負
荷を検出するものである。
【0026】図2にはこの電気的負荷検出センサ70の配
置形態が示されている。同図において、イグナイタ98
と、主電磁弁8aと、副電磁弁8bと、燃焼ファン7
と、比例弁10はそれぞれイグナイタ駆動制御回路71、主
ガス電磁弁駆動制御回路72、副ガス電磁弁駆動制御回路
73、ファン駆動制御回路74、比例弁駆動制御回路75の対
応する回路によって駆動制御されており、これらの各回
路71〜75の出力側には各駆動制御回路が正常時に流れる
電流IR1〜IR5を既知の値に設定するための抵抗器R1
〜R5 が接続されている。この結果、イグナイタ98の正
常駆動時には、イグナイタ98にI1 が流れ、駆動制御回
路にはIR1の電流が流れる。同様に、主電磁弁8aの正
常駆動時には電磁弁側にはI2 が、回路側にはIR2が、
副電磁弁8bの正常駆動時には副電磁弁側にI3 が、回
路側にはIR3が、燃焼ファン7の正常駆動時にはファン
側にI4 が、回路側にIR4が、比例弁10の正常駆動時に
は比例弁側にI5 が、回路側にIR5がそれぞれ流れるよ
うになっている。
【0027】これら各制御対象要素の駆動電源には燃焼
器具のAC100 Vの電源76が使用されており、この電源
電圧はトランス77により二次側が降圧されており、イグ
ナイタ98と電磁弁8a,8bと燃焼ファン7はトランス
77の一次側のAC100 Vの電源により駆動され、比例弁
10はトランス77の二次側の24Vの電源電圧により駆動さ
れている。
【0028】そして、イグナイタ98、電磁弁8a,8
b、燃焼ファン7等の負荷検出対象要素に電気的に通じ
ている電源76のハーネス配線78には電気的負荷検出セン
サとしての第1の電流検出プローブ79が着脱自在に装着
されており、また、トランス77の二次側の負荷検出対象
要素である比例弁10に電気的に通じているハーネス配線
80には電気的負荷検出センサとしての第2の電流検出プ
ローブ81が同様に着脱自在に装着されている。
【0029】この電流検出プローブ79,81は、図1に示
すように、開閉自在のリング状の挟み口82を有してい
る。この挟み口82はコア84によって形成されており、こ
のコア84にはコイル(図示せず)が巻かれている。一
方、ハーネス配線78,80には電流検出プローブ79,81が
装着し易いように、かつ、プローブの装着位置を分かり
易くするために線を引き出し、バンド90で止めて略ルー
プ状にしたセンサ装着部83が形成されており、このセン
サ装着部83に電流検出プローブ79,81を挟み口82で挟み
装着し、挟み口82の内部に配線78,80を通すことで、配
線78,80に電流が流れると、コア84に磁界が発生し、こ
の磁界によって挟み口82のコア84に巻いたコイルにハー
ネス配線78,80に流れる電流の大きさに応じた電流が発
生し、この電流はA/D変換部29により、アナログ信号
からデジタル信号に変換されて前記診断制御部60の異常
診断部36に加えられるようになっている。なお、図2
中、85はヒューズである。
【0030】データ判定補正部37は外部応答検出部39か
ら得られる外部センサ43の検出信号と、その検出対象と
同じ燃焼器具27内のセンサ47のセンサ検出信号とを外部
センサ43を基準のセンサとして比較し、燃焼器具27に使
用されているセンサ47が正常か否かを判定する。燃焼器
具27に使用されているセンサ47の検出値と外部センサ43
の検出値との差あるいは2点の検出値を結ぶ特性直線
が、基準センサによって得られる検出値や2点間を結ぶ
特性直線に対して予め与えた許容範囲内の差であれば正
常(合格)と判定し、許容範囲を越えて外れているとき
には不良(不合格)と判定する。
【0031】そして、データ判定補正部37は診断指令出
力部31から出される動作指令のコマンドがデータの補正
を要求している場合には、外部センサ43の検出値と燃焼
器具27に使用されているセンサ47の検出値との差を求
め、外部センサ43に対する燃焼器具のセンサ47のずれの
補正量を演算により求めて算出し、この算出補正値はデ
ータ出力部33を介して燃焼器具27側の燃焼制御部30へ供
給される。この補正値は、燃焼制御部30側のデータ設定
メモリ54に書き込まれ、燃焼制御部側の補正演算部(図
示せず)によってセンサ47の検出値が補正され、この補
正されたセンサ信号に基づき燃焼運転が制御される。
【0032】異常診断部36は診断指令出力部31側から燃
焼制御部30側に加えられる動作指令に対する燃焼制御部
30側からデータ入力部42を介して加えられる応答情報と
前記負荷検出センサ70からA/D変換部29を介して加え
られる制御対象要素56、つまり、負荷検出対象要素の負
荷検出信号とを受けて、メモリ44に格納されている診断
プログラムの動作に従って燃焼器具27の各構成要素の異
常診断を行う。
【0033】診断データ蓄積部49は電気信号によって書
き込みと消去が可能なEEPROM等のメモリによって
構成されており、この診断データ蓄積部49は前記異常診
断部36の診断結果を格納蓄積する。そして、動作指令の
コマンドがその診断データの蓄積結果の報知を要求して
いる場合には、その蓄積診断データが液晶画面等を備え
た報知部40の表示部に表示される。この報知部40の報知
は画面表示に限られず、必要に応じ、ブザーやランプ等
の他の形態での報知が併せて行われる。また、検査診断
の終了時には、コマンドの要求に応じ、診断データ蓄積
部49で蓄積した診断データは、データ読み取り書き込み
部32を介してIDデータ入力部41に差し込まれる検査診
断対象のIDカードに書き込まれる。なお、報知部40は
診断装置と一体とは限らず、また、数も1つとは限らな
い。
【0034】燃焼器具27側の燃焼制御部30は、データ入
力部48と、メイン動作制御部50と、指令・駆動部51と、
データ出力部52と、メモリクリア指令部53と、設定デー
タメモリ54と、モニタ信号入出力部55とを有している。
データ入力部48は前記診断制御部60側からインターフェ
ース34を介して送られてくる診断動作指令を受け、コマ
ンドの要求に従い、メイン動作制御部50と設定データメ
モリ54へ加える。
【0035】メイン動作制御部50は燃焼器具27の通常の
燃焼運転を行わせる運転プログラムを内蔵しており、通
常はこの運転プログラムに従って燃焼運転を制御する。
【0036】メイン動作制御部50内には変換テーブル45
があり、この変換テーブルは前記診断動作指令のコマン
ドの符号を燃焼器具の構成要素の実働の動作指令信号に
翻訳変換する。例えば、動作指令中のコマンドの符号が
燃焼ファンの回転数読み出し指令のRD40であったと
きには、この符号RD40を燃焼ファンの回転数検出の
実働の動作指令信号に翻訳するものである。変換テーブ
ル45は、診断指令出力部31側から加えられる。各コマン
ドの符号とこれに対応する実働の動作指令信号(実働の
動作指令のコマンド)との関係を示すテーブルデータ
(表データ)を持っており、診断プログラムの進行に従
って与えられるコマンドの符号を表データを参照して直
ちに実働の動作指令信号に翻訳する。この変換テーブル
45のテーブルーデータはメイン動作制御部50の運転プロ
グラムが与えられているメモリのアドレス構成や器具に
使用されているアクチエータ等の制御対象要素の構成等
に対応させたデータとして与えられており、診断動作指
令(コマンド)を、それぞれの器具に適応した形の実働
の動作指令に変換する。なお、本明細書で動作指令信号
とは、例えば開弁指令のように構成要素の駆動を伴う指
令を意味する場合と、データの読み出し指令のように駆
動を伴わない指令を意味する場合とがある。
【0037】ところで、従来の燃焼器具の運転プログラ
ムは、プログラムの各ステップの動作指令はメモリの番
地をアドレスとして与えられ、例えば、燃焼ファンの回
転起動指令はメモリの10番地に、イグナイタ電極による
点火指令はメモリの15番地という如く、番地をアドレス
として与えられている。ところが、メモリの番地をアド
レス単位とする方式では、器具の型式等が異なるとプロ
グラムの内容が異なるため、器具の型式が異なる毎に同
じ構成要素の動作指令が異なる番地に与えられる結果に
なる。例えば、ある型式の器具では燃焼ファンの回転起
動指令がメモリの10番地に与えられているのに対し、他
の型式の器具では11番地に与えられているという如く、
型式や機種によって指令のメモリ格納位置が異なり、こ
のため、器具の検査診断を行う診断プログラムを作成し
ようとする場合には器具の型式や機種が異なる毎に別々
のプログラムを作成しなければならないという問題があ
る。
【0038】このような問題を解決するために、図3に
示す試作例では、燃焼器具を構成する各要素の動作をコ
マンドとして動作指令出力用の割り込み診断プログラム
を作成している。したがって、この動作指令出力用の割
り込み診断プログラムによれば、燃焼器具の診断行う場
合、1つの診断プログラムを用意すれば型式等が異なる
器具に対しても同じ検査診断が可能となり、また、診断
制御部60側から燃焼制御部30側に同じコマンド指令を行
うことにより、同じコマンドの応答動作をさせることが
できることになるのである。
【0039】前記メイン動作制御部50は、前記モード切
り換えスイッチ35からモード切り換え信号、つまり、図
4に示すモード切り換えスイッチ35がオンしてループ経
路がショートしたときに、運転プログラムによる運転モ
ードから診断動作指令によって動作する診断モードへの
切り換えが行われる。このモード切り換えによってメイ
ン動作制御部50は診断動作指令のコマンドの要求に従っ
た動作制御を行う。その一方で、メイン動作制御部50は
診断モードでの動作を行っているときに、モード切り換
えスイッチ35からスイッチオフ信号が加えられたとき
に、動作モードを診断モードから運転モードへ切り換え
る。
【0040】メモリクリア指令部53はモード切り換えス
イッチ35からスイッチオフ信号が加えられたときに、つ
まり、メイン動作制御部の動作モードが診断モードから
運転モードへ切り換わったとき、設定データメモリ54へ
メモリクリア指令を出力する。
【0041】設定データメモリ54はEEPROM等の電
気信号による書き込みと消去が可能な不揮発性メモリに
よって構成されており、この設定データメモリ54は、診
断モードの運転時に、診断動作指令に含むコマンドのデ
ータ設定指令によって、消去しないで残しておきたい設
定データや、検査診断のために一時的に記憶されるデー
タを記憶する。そして、メモリクリア指令部53からメモ
リクリア指令が加えられたときに、記憶保持する必要の
ないデータを消去する。
【0042】制御対象要素56は燃焼器具27を構成してい
る、例えば、図8に示す装置の燃焼ファン7、電磁弁8
a,8b、比例弁10、能力切り換え弁11a,11b、イグ
ナイタ98、水量制御弁17、循環ポンプ20等のアクチエー
タを意味している。指令・駆動部51は診断動作指令のコ
マンドが制御対象要素の駆動動作を指令しているときに
は、その制御対象要素56をコマンドの要求に従って駆動
する。例えば、動作指令のコマンドが水量制御弁17の開
駆動を要求しているときには、この要求に従って水量制
御弁17を要求量だけ開駆動を行う。
【0043】モニタ信号入出力部55は動作指令に含むコ
マンドの状態モニタ指令に基づき、そのモニタ対象のセ
ンサ47の検出値や制御対象要素56の動作状態を読み出
し、この読み出し信号をコマンドの要求に応じて、デー
タ出力部52へ供給したり、設定データメモリ54へ格納す
る。データ出力部52はモニタ信号入出力部55から加えら
れたモニタ信号を通信手段である前記通信ケーブル61を
通して診断制御部60側に送信する。このデータは異常診
断部36による燃焼器具の構成要素の検査診断のデータと
して利用され、また、コマンドの要求に応じてデータ判
定補正部37によってセンサ検出値のデータ補正が行われ
る。
【0044】次に、図5〜図7のフローチャートに基づ
き、異常診断の動作例を説明する。まず、図5におい
て、燃焼器具の燃焼運転時に、リモコン等にエラー表示
がされたときには、このエラー表示を確認して、異常診
断装置28と燃焼器具27とを通信ケーブル61を用いて接続
する。このケーブル接続はコネクタを用いて行われる。
この通信ケーブル61の接続と同時に図2に示す如く、第
1の電流検出プローブ79と第2の電流検出プローブ81を
それぞれ所定の位置に装着し、各電流検出プローブ79,
81の出力側を例えばプラグ差し込み等により異常診断装
置28に接続する。この状態で、診断指令出力部31側から
リレーオンのコマンドを出力してモード切り換えスイッ
チ35をオンし、燃焼器具27の動作モードを運転モードか
ら診断モードへ切り換える。そして、燃焼ファン系統診
断とガス点火系統診断とイグナイタ系統診断の全部が、
あるいはコマンドにより指定された系統の診断が行われ
る。
【0045】燃焼ファン系統の診断では、まず、ステッ
プ101 で燃焼ファン7の回転起動が行われ、ステップ10
2 で燃焼ファン7をオン起動し、そのオン起動の前後で
図3に示す第1の電流検出プローブ79で検出される電流
値に変化が生じたか否かを判断する。イグナイタ98と電
磁弁8a,8bがオフ状態であれば、燃焼ファン7が回
転起動されることにより、燃焼ファン7が正常に動作す
れば、第1の電流検出プローブ79の検出電流IT はトラ
ンス77の一次コイルに流れる電流I0 と、ファン駆動制
御回路に流れる電流IR4と、燃焼ファンに流れる電流I
4 との和の電流のIT (IT =T0 +IR4+I4 )の電
流が検出されるはずであり、燃焼ファン7の回転起動前
の検出電流I0 に対し、IR4+I4 の電流増加が検出さ
れるはずである。この電流変化が検出されないときに
は、ファン駆動制御回路74が故障と診断する。電流変化
が検出されたときには、その電流変化がIT の定格範囲
内か否か、つまり、IT に対して予め与えられる許容範
囲内か否かがステップ104 で判断される。電流変化が定
格範囲内に入らないときには、燃焼ファンのコイル異常
が生じたか、あるいは燃焼ファンのリード線に断線が生
じたか、あるいは燃焼ファンの電気配線のコネクタの接
触不良が生じたものと診断する。
【0046】前記ステップ104 で電流変化が定格範囲内
であると判断されたときには、次のステップ106 で燃焼
ファン7のファン回転検出センサ9から検出信号が出力
されているか否かを判断する。ファン回転検出信号が出
力されていないときには、ファン回転検出センサ9のフ
ァン回転検出部の故障と診断する。ファン回転検出信号
が出力されているときには、燃焼ファン7は正常である
と診断し、エラーが出されたのは例えば燃焼器具の排気
側に一次的に強い逆風が当たる等の外乱によりエラーが
生じたものと推定し、コマンドの要求に応じ、他系統の
診断を行う。
【0047】ガス点火系統の診断に際しては、図5のス
テップ201 で入水温度センサ16と出湯温度センサ15でそ
れぞれ検出される入水温度と出湯温度が等しいか否かを
判断する。出湯温度が入水温度よりも高い状態でエラー
表示がされている場合には、フレームロッド電極系統が
故障であるか、フレームロッド系の回路が故障であるか
を診断する。入水温度と出湯温度が等しい場合には、ス
テップ203 でバーナにガスが供給されているか否かを判
断する。この判断は、ガス流量センサ69からガス流量の
検出信号が得られているかどうか、あるいはガス供給通
路19のガス圧を検出することにより判断される。ガスが
出ていると判断されたときには、ガス流量が正常か否か
が判断される。ガス流量が正常の場合には、ガス点火系
統の異常はないものと診断され、イグナイタ系の診断に
移る。
【0048】前記ステップ215 でガス流量が正常でない
ものと判断されたときには、比例弁10をオン起動し、ス
テップ218 で電流変化が生じたか否かを判断する。この
電流変化の判断は、第2の電流検出プローブ81の電流検
出信号によって行われる。比例弁10が正常であれば、比
例弁10に流れる電流I5 と比例弁駆動制御回路75に流れ
る電流IR5が流れるはずであり、この電流の変化が検出
されるはずである。従って、この電流変化が検出されな
いときには、比例弁駆動制御回路75の故障と診断する。
電流変化が認められたときには、次のステップ220 でそ
の電流変化が定格範囲内か否かが判断される。定格範囲
内でないときには比例弁のコイル異常、比例弁のリード
線の断線、比例弁のかみこみ、比例弁の電気配線コネク
タの接触不良のいずれかが生じているものと診断する。
また、ステップ220 で電流変化が定格範囲内と判断され
たときには、比例弁とその駆動制御回路には正常に電流
が流れているにも拘らずエラーが生じたことから、比例
弁、あるいは主、副電磁弁8a,8bのメカ故障か、ガ
ス元圧に異常が生じたか、のいずれかの故障が生じてい
るものと診断する。
【0049】前記ステップ203 でガスが出ていないもの
と判断されたときには、主電磁弁8aに通電を行う。そ
して、ステップ206 でこの主電磁弁の通電による電流変
化が生じたか否かがステップ206 で判断される。この電
流変化の判断は第1の電流検出プローブ79の電流検出値
によって行われる。主電磁弁8aがオン起動されること
により、主電磁弁にI2 の電流が流れ、その駆動制御回
路72側にはIR2の電流が流れることから、主電磁弁およ
びその回路が正常であるならば、I2 +IR2の電流変化
が生じるはずであり、電流変化が生じないときには主ガ
ス電磁弁駆動制御回路72の故障と診断する。電流変化が
認められたときには、その電流変化が定格範囲内か否か
がステップ207 で判断される。定格範囲内でないときに
は主電磁弁8aのコイル異常か、電気配線の断線か、電
気配線のコネクタの接触不良かあるいは主電磁弁にかみ
こみが発生しているかのいずれかの故障が生じたものと
診断する。
【0050】ステップ207 で電流変化が定格範囲内と判
断されたときには、主電磁弁は正常と診断し、主電磁弁
8aをオフした後、次に副電磁弁8bの診断をステップ
209〜210 にかけて同様に行う。そして、ステップ210
で副電磁弁8bをオンすることによる電流変化が定格範
囲内と判断されたときには副電磁弁8bも正常と診断さ
れ、副電磁弁8bをオフし、前記ステップ214 で示され
る故障があるものと診断する。
【0051】イグナイタ系統の診断に際しては、図7に
示すように、ステップ301 でイグナイタ98がオン駆動さ
れる。そして、ステップ302 で前記の場合と同様に第1
の電流検出プローブ79の電流検出信号に基づき、電流変
化が生じたか否かが判断される。電流変化が生じないと
きにはイグナイタ駆動制御回路71の故障と診断する。電
流変化が認められたときには、次のステップ303 でその
電流変化が定格範囲であるか否かが判断される。定格範
囲内でないときにはステップ306 でイグナイタ98に故障
が生じたか、イグナイタ駆動制御回路71からイグナイタ
98に接続されているリード線に異常が生じたか、あるい
はイグナイタ98の電気配線の接続コネクタに故障が生じ
たかいずれかの故障が生じたものと診断する。
【0052】ステップ303 で電流変化が定格範囲内と判
断されたときには、イグナイタ98をオフする。そして、
イグナイタ98の高電圧出力部が不良であるか、又はイグ
ナイタ98からイグナイタ電極12までを配線しているイグ
ナイタ電線に不良が生じたものと診断する。上記のよう
にして、燃焼器具のリモコン等にエラーが表示されたと
きには、そのエラーの原因が前記診断動作により自動的
に、かつ、確実に診断され、これらの診断結果は診断デ
ータ蓄積部49に蓄積されると共に、報知部40に報知され
ることとなり、この報知部40の表示画面を見ることによ
り、作業員は容易にその故障に対する正しい措置を的
確、かつ、迅速に行うことが可能となり、高度化し、か
つ、複雑化した最近の燃焼器具においても、その精度の
高い故障診断が得られ、ユーザの要求に十分応え得るも
のとなる。
【0053】また、各制御対象要素の駆動制御回路に流
れる正常動作時の電流を所定の既知の値に設定するため
の抵抗器R1 〜R5 を設けているので、電流検出プロー
ブ79,81を利用して制御対象要素とこれを駆動制御する
回路のいずれに異常が生じたかを詳細に診断することが
できる。例えば、イグナイタ98をオン駆動させたとき、
R1とI1 の電流増加が検出されたときにはイグナイタ
98とイグナイタ駆動制御回路71が共に正常であると判断
でき、さらに、I1 が検出されずIR1が検出される場合
にはイグナイタ98は異常であり、イグナイタ駆動制御回
路71は正常であると診断可能となる。
【0054】このように、各制御対象要素に流れる電流
と、対応する駆動制御回路を流れる電流とを識別するこ
とが可能となることにより、これら各制御対象に流れる
電流の有無およびその大きさと、対応する駆動制御回路
に流れる電流の有無およびその大きさを判別することに
より、制御対象要素が故障であるのか、あるいはその駆
動制御回路が異常であるのかを容易に判別することがで
きることとなり、よりきめ細かな診断が可能となる。
【0055】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記
実施例では、燃焼器具の電源76のハーネス配線78に第1
の電流検出プローブ79を配置してイグナイタ98と電磁弁
8a,8bと燃焼ファン7の電流負荷を検出したが、さ
らに風呂釜の場合には循環ポンプ20の電気的負荷を、ま
た、追い焚き機能付き給湯器の場合には、循環ポンプ20
や注湯弁25の電気的負荷を検出する等、他の様々な制御
対象要素の電気的負荷を検出して故障診断を行うことが
できる。
【0056】また、本実施例では比例弁10の電気的負荷
はトランス77の二次側のハーネス配線80に設けた第2の
電流検出プローブ81によって検出するようにしたが、も
ちろん、この比例弁10の負荷も燃焼器具の電源76側の第
1の電流検出プローブ79により検出してもよい。比例弁
10の駆動を行うと、電流I5 とIR5が流れ、トランス77
の二次側の電流変化が生じ、この二次側の電流変化がト
ランス77の一次側の電流変化を引き起こし、比例弁10の
駆動に起因する電流変化を第1の電流検出プローブ79に
よって検出することができる。ただ、本実施例では、ト
ランス77の二次側は24Vに降圧しており、この二次側の
電流変化を一次側で検出するよりも二次側で検出する方
が高感度の下で検出することができるので、好ましく
は、本実施例のように、比例弁駆動の電流変化は二次側
で検出することが望ましい。
【0057】さらに、本実施例ではトランス77の一次側
の電源76で駆動するイグナイタ98と電磁弁8a,8bと
燃焼ファン7の電気的負荷(この実施例では電流負荷)
を電源76側で1個の第1の電流検出プローブ79で検出し
ているが、もちろん、各駆動制御回路71〜74の入力側に
個別に電流検出プローブを設け、イグナイタ98と電磁弁
8a,8bと燃焼ファン7の電流負荷を独立の電流検出
プローブを用いて検出するようにしてもよい。ただ、本
実施例のように、燃焼器具の電源76側に第1の電流検出
プローブ79を設けることにより、イグナイタ98と電磁弁
8a,8bと燃焼ファン7の電気的負荷(電流負荷)を
1個の電流検出プローブ79のみで区別検出できるという
効果が得られる。
【0058】つまり、イグナイタ98と電磁弁8a,8b
と燃焼ファン7のうち、イグナイタ98のみが正常にオン
駆動されると、第1の電流検出プローブ79によりI0
1+IR1の電流が検出されるが、この状態で更に主電
磁弁8aがオン駆動されると、さらにI2 +IR2の電流
が増加検出され、さらにこの状態で副電磁弁8bがオン
駆動されると、さらにI3 +IR3の電流が増加検出さ
れ、さらにこの状態で燃焼ファン7がオン駆動される
と、I4 +IR4の電流が増加検出される。このように制
御対象要素がオンオフする毎に、その制御対象要素の駆
動に関する電流が増減することとなり、これにより、1
個の第1の電流検出プローブ79を燃焼器具27の電源側の
主幹配線部分に設けることにより、各制御対象要素の電
気的負荷を確実に区別検出することが可能となり、1個
の電流検出プローブを用いるだけでよいので、各制御対
象要素毎に電流検出プローブを設ける場合に比べ大幅な
コスト低減が可能となる。
【0059】さらに、本実施例では、電流検出プローブ
79,81を装着するハーネス配線78,80のセンサ装着部83
を、配線を引き出して略リング状に形成し、このリング
状の形状をバンド90で止めて保持したが、図9に示すよ
うに、ハーネス配線78,80を1ターン以上リング状に巻
回し、このリング状の巻回部をバンド90で止めてそのリ
ング形状を保持するようにしてもよい。
【0060】さらに、図2の(b)に示すように、セン
サ装着部83にタグ91を取り付けて、電流検出プローブ7
9,81の装着部であることを分かり易く表示してもよ
い。このような表示手段を設けることにより、熟練者で
ない作業員も間違いなく、かつ、迅速に電流検出プロー
ブ79,81のセンサ装着部を他の配線と区別して見分ける
ことができ、電流検出プローブ79,81の装着作業を容易
に行うことができる。
【0061】さらに、この電流検出プローブ79,81の装
着部であることを表示する表示手段はタグ91以外にも、
例えば、着色を施したり、粘着テープを巻いたりする
等、他の手段を用いて構成することができる。
【0062】さらに、上記実施例では、図8に示す燃焼
器具をモデルとして説明したが、本発明の電気的負荷検
出センサの装着対象となる器具は必ずしも図8に示すモ
デルの機種や型式の燃焼器具に限定されるものではな
く、燃焼式の暖房機、冷房機、空調機等、他の様々な燃
焼器具はもちろんのこと、燃焼器具以外の電機器具や電
気配線を持った機械器具にも適用されるものである。
【0063】さらに実施例では異常診断装置を用いた自
動診断を例にして話しを進めたが、もちろん電気的負荷
検出センサを配線に装着して人手によって異常診断を行
う場合でもよく、異常診断の方式は問わない。
【0064】
【発明の効果】本発明は、電気的負荷検出センサを装着
する器具の配線にリング状(略リング状を含む)にした
センサ装着部を形成したものであるから、電気的負荷検
出センサを装着する配線の周りに他の様々な配線が入り
乱れて混在していても、電気的負荷検出センサの装着部
位を一見しただけで見分けることができ、器具の故障点
検等を行う作業員は熟練を要することなく容易に所定の
位置に電気的負荷検出センサを装着することができ、器
具の異常診断等の作業を効率的に行うことができる。
【0065】また、前記電気的負荷検出センサのセンサ
装着部に表示手段を設けたものにあっては、さらに電気
的負荷検出センサの装着部位の見分けが容易となり、電
気的負荷検出センサをより容易に、かつ、誤りなく装着
することができる。
【0066】さらに、配線を1ターン以上巻回してリン
グ形状にしてセンサ装着部とした構成のものにあって
は、配線の巻回数を調整することにより、電気的負荷検
出センサで検出する電流の大きさを調整することが可能
となる。例えば、負荷検出対象要素に流れる電流が小さ
い場合には、電気的負荷検出センサによってその電流負
荷を検出しにくくなるが、センサ装着部の配線のターン
数を多くすることにより、電気的負荷検出センサの挟み
口の内部を通る配線本数が多くなる結果、大きな電流が
電気的負荷検出センサの挟み口の内部を通過することと
なり、これにより、器具の負荷検出対象要素に流れる電
流が小さい場合であっても、その電流負荷を確実に検出
できるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す構成説明図である。
【図2】電流検出プローブを用いた電流負荷の検出例を
示す回路図である。
【図3】燃焼器具と故障診断装置を接続状態で示すブロ
ック図である。
【図4】燃焼器具と故障診断装置の接続通信手段の説明
図である。
【図5】故障診断装置の診断動作を示すフローチャート
である。
【図6】図5のガス点火系統診断を具体的に示すフロー
チャートである。
【図7】図5のイグナイタ系統診断の動作を具体的に示
すフローチャートである。
【図8】故障診断の対象となる各種燃焼器具のモデル例
を示す説明図である。
【図9】配線に形成する電気的負荷検出センサのセンサ
装着部の他の実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 比例弁 12 イグナイタ電極 13 フレームロッド電極 27 燃焼器具 28 異常診断装置 79 第1の電流検出プローブ 81 第2の電流検出プローブ 83 装着部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−134808(JP,A) 実開 昭59−183664(JP,U) 実開 昭61−67(JP,U) 実開 昭61−153229(JP,U) 実開 昭63−20318(JP,U) 実開 昭63−38217(JP,U) 実開 平4−58913(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 7/00 301 G01R 15/20 G01R 1/22 H01B 7/32 H01B 7/36

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 器具の負荷検出対象要素に電気的に通じ
    ている配線にリング状の開閉自在の挟み口を有する電気
    的負荷検出センサが前記挟み口の内部に前記配線を通し
    て装着される器具の配線部における電気的負荷検出セン
    サの装着部構造において、電気的負荷検出センサが装着
    される配線部位には該配線を引き出し弛ませて略リング
    状にしたセンサ装着部が形成されていることを特徴とす
    る器具の配線部における電気的負荷検出センサの装着部
    構造。
  2. 【請求項2】 センサ装着部は配線を1ターン以上巻回
    してリング形状とした請求項1記載の器具の配線部にお
    ける電気的負荷検出センサの装着部構造。
  3. 【請求項3】 センサ装着部には電気的負荷検出センサ
    の装着部を識別する表示手段が設けられている請求項1
    又は請求項2記載の器具の配線部における電気的負荷検
    出センサの装着部構造。
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