JP3234401B2 - 燃焼器具およびその器具に着脱装着式の状態モニタメモリ装置 - Google Patents

燃焼器具およびその器具に着脱装着式の状態モニタメモリ装置

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JP3234401B2 JP12814594A JP12814594A JP3234401B2 JP 3234401 B2 JP3234401 B2 JP 3234401B2 JP 12814594 A JP12814594 A JP 12814594A JP 12814594 A JP12814594 A JP 12814594A JP 3234401 B2 JP3234401 B2 JP 3234401B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、給湯器や風呂釜等の燃
焼器具と、その器具に着脱装着式の状態モニタメモリ装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の一般的な燃焼器具は、器具内部に
故障判断機能を持ち、通常の運転プログラムに従って燃
焼運転を行っている途中に、何らかの基本的な異常が発
生した場合には、器具内部の故障判断機能部がこれを検
出してエラー信号を出し、リモコン等の表示部にエラー
表示がされるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
燃焼器具は、異常が生じたときに単にエラーのメッセー
ジ表示を行っているに過ぎないため、燃焼器具に異常が
生じたことは分かるが、どの構成要素に異常が生じたか
の判断ができず、異常の原因を突き止めることが非常に
困難であった。そこで、本発明者はこのような異常原因
の判定を自動的に、かつ、正確に行うことができる故障
診断装置を開発し試作に成功している。この故障判断装
置はエラーが表示された燃焼器具に接続し、エラーの状
態をリセットクリアして燃焼器具を再現運転し、燃焼器
具を構成しているアクチエータ等の動作状態の情報やセ
ンサの信号をエラーが発生する前とエラーが発生したと
きとエラー発生後にかけて収集し、この収集情報を故障
診断装置が自ら解析し、エラーの発生原因を確実に突き
止めることができるものである。
【0004】しかしながら、燃焼器具の使用者から燃焼
器具にエラー表示がされた旨の連絡を受けて、故障修理
の作業員が故障診断装置を持ち運んでエラーが発生した
燃焼器具に接続して燃焼器具の再現運転を行ったとき
に、燃焼器具からエラーの発生がなく、正常に運転して
しまうことが多く、作業員が異常なしと判断して引き上
げた後に、再び使用者から燃焼器具の運転中にエラー表
示がなされた等の連絡を受けるということが度々生じ、
その都度、修理の作業員はサービスステーションと使用
者の家間を往復しなけらばならないという問題が生じ
る。
【0005】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、燃焼器具の使用者からエラ
ー表示がされた旨の連絡を受けて頻繁に、サービスステ
ーションと使用者の家間の往復を繰り返すことなく確実
にエラー表示された燃焼器具の故障診断を行うことがで
きる燃焼器具およびその器具に着脱装着式のメモリ装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、次のように構成されている。すなわち、本
発明の燃焼器具は、燃焼運転の故障判断機能を持ち、故
障判断時にエラー信号を出力するエラー出力部を備えた
燃焼器具において、運転プログラムによって燃焼運転を
行う運転モードと、燃焼器具の各構成要素の1つの動作
指令を1コマンドとして1個以上のコマンドを配列して
なる割り込み動作指令によって指令通りの動作を行う割
り込みモードとを有し、割り込みモード時に状態モニタ
収集の割り込み動作指令を受けて燃焼器具のセンサの検
出信号と燃焼器具の制御対象要素の動作状態の情報のう
ち少くとも制御対象要素の動作状態のモニタ情報を収集
するモニタ情報収集部を備え、燃焼器具の燃焼運転の制
御を行う燃焼制御部の回路基板側には前記モニタ情報収
集部で収集するモニタ情報を格納する状態モニタメモリ
装置の着脱装着部が設けられていることを特徴として構
成されている。
【0007】また、本発明の前記燃焼器具に着脱自在に
装着される状態モニタメモリ装置は、所定の時間間隔で
状態モニタ収集の割り込み動作指令を出力するモニタ指
令出力部と、該割り込み動作指令の出力時毎に燃焼器具
側のモニタ情報収集部で収集したモニタ情報を格納する
電気信号によって書き込みと消去が可能な不揮発性のメ
モリ部と、燃焼器具側のエラー出力部から出されるエラ
ー信号を受けたときにエラー信号出力後のモニタ情報を
ひき続き格納し、その格納量が所定のメモリ量となった
ときにモニタ情報の格納を停止し、格納したモニタ情報
を保存するメモリ保存指令部とを有することを特徴とし
て構成されている。
【0008】
【作用】上記構成の本発明において、燃焼器具にエラー
表示がなされたときには、状態モニタメモリ装置をエラ
ー表示された燃焼器具の燃制御部の回路基板側に着脱自
在に装着する。この状態で、燃焼器具を使用している
間、燃焼器具の制御対象要素の動作状態等のモニタ情報
が状態モニタメモリ装置のメモリ部に蓄積格納される。
燃焼器具のエラー出力部からエラー信号が出されると、
このエラー信号を受けて、状態モニタメモリ装置は、引
き続きエラー信号出力後の燃焼器具のモニタ情報をメモ
リ部に格納して行く。
【0009】その一方で、状態モニタメモリ装置のメモ
リ保存指令部は、エラー信号出力後のモニタ情報の格納
量を把握し、所定のメモリ量、例えば、エラー信号出力
前のモニタ情報格納量とエラー信号出力後のモニタ情報
格納量がほぼ同量となったときにモニタ情報の格納を停
止し、格納したモニタ情報を保存する。
【0010】アフターサービスステーションの作業員は
エラー信号出力前のモニタ情報量とエラー信号出力後の
モニタ情報が格納された状態モニタメモリ装置を燃焼器
具から取り外して持ち帰り、アフターサービスステーシ
ョン側の故障診断装置に差し込み装着することで、故障
診断装置側から状態モニタメモリ装置に格納されたモニ
タ情報が読み出され、この読み出されたエラー信号出力
前のモニタ情報とエラー信号出力後のモニタ情報とを比
較解析することで、故障診断装置により、エラー表示の
燃焼器具の故障の原因が正確に判定される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図6は本発明の対象となる燃焼器具のモデル例を
示ものである。同図の(a)は、能力切り換え式の給湯
器を示すもので、給水管1から入水する水はバーナ2の
燃焼火力でもって、給湯熱交換器3を通るときに加熱さ
れて湯にされ、この湯は、給湯管4を通して台所等の所
望の給湯場所に導かれるものである。
【0012】制御装置5は流量センサ6から入水信号を
受けたときに燃焼ファン7を回転し、ガス供給通路19の
電磁弁8と比例弁10と能力切り換え弁11a,11bの少な
くとも一方の11aを開けて、イグナイタ電極12を駆動し
て点着火を行い、フレームロッド電極13で炎を検知した
以降に、出湯温度センサ15で検出される出湯温度がリモ
コン14で設定される設定温度となるように比例弁10の開
弁量を制御し、併せて、燃焼量に応じて燃焼ファン7の
回転制御を行い、給湯運転を制御する。この給湯運転の
制御に際し、制御装置5は、要求熱量に応じ、能力切り
換え弁11a,11bを切り換え制御する。
【0013】要求熱量が小さいときは能力切り換え弁11
aのみを開けてバーナ2のA面の1面燃焼を行い、要求
熱量が大きいときにはさらに能力切り換え弁11bを開け
てA面とB面の多面燃焼を行う。なお、図中9は燃焼フ
ァンのファン回転検出センサ、16は入水温度センサ、17
は水量を調整する水量制御弁を示している。
【0014】図6の(b)は風呂釜を示すもので、前記
同図の(a)に示す給湯器と同一の名称部分には同一符
号を付してある。この種の風呂釜は、リモコン14等で、
追い焚き運転が指令されると、制御装置5は、追い焚き
循環管路18の循環ポンプ20を回転させて、浴槽21内の湯
水を追い焚き循環管路18を介して循環させる。流水スイ
ッチ22が湯水の流れを検知したときに、制御装置5は燃
焼ファン7を回転し、電磁弁8を開き、点着火によりバ
ーナ2を燃焼させて追い焚き熱交換器23を通る循環湯水
を加熱して浴槽21内の湯水の追い焚きを行う。そして、
風呂温度センサ24で検出される風呂温度がリモコン14に
よって設定される風呂設定温度に達したときに追い焚き
運転を停止する。
【0015】図6の(c)は追い焚き機能を備えた複合
給湯器を示すもので、給湯熱交換器3側では同図の
(a)に示すものと同様の動作を行って給湯運転を行
い、また、追い焚き熱交換器23側では同図の(b)に示
す風呂釜と同様な動作を行って浴槽21内の湯水の追い焚
きを行う。この給湯と追い焚きの運転は制御装置5によ
って行われるが、この器具は、電磁弁等の注湯弁25を開
けることにより、給湯熱交換器3側で作り出した湯を追
い焚き循環管路18を介して浴槽21内に落とし込んで湯張
りを行う機能を備えており、圧力センサ等を用いた水位
センサ26により湯張りの水位がリモコン14等で設定され
る設定水位に達したときに注湯弁25が閉じられて湯張り
の停止が行われ、次に循環ポンプ20を起動して追い焚き
運転が行われるものである。
【0016】図1には本実施例の燃焼器具と状態モニタ
メモリ装置が故障診断装置28とともに示されている。同
図において、27はモデル例に示した給湯器や風呂釜等の
燃焼器具を示しており、70は燃焼器具27と故障診断装置
28に着脱自在に装着される状態モニタメモリ装置を示し
ている。故障診断装置28はマイクロコンピュータやパソ
コン等で構成され、この装置28には診断制御部60が設け
られている。この診断制御部60は燃焼器具27の燃焼制御
部30に燃焼器具の故障診断のための指令を与える機能を
持つもので、診断指令出力部31と、データ読み取り書き
込み部32と、データ出力部33と、インターフェース34
と、モード切り換え部としてのモード切り換えスイッチ
35と、データ判定部36と、データ補正部37と、外部指令
・駆動部38と、外部応答検出部39と、報知部40と、デー
タ入力部42と、異常診断部65とを有して構成されてお
り、また、診断制御部60の回路基板側には状態モニタメ
モリ装置70を着脱自在に装着する着脱装着部が設けられ
ている。
【0017】診断指令出力部31は、メモリ44と、動作指
令出力部46とを有している。メモリ44には燃焼器具の制
御条件の設定や燃焼器具を構成している各種構成要素の
診断等を行う診断動作指令出力用のプログラムが格納さ
れている。本実施例では、診断動作指令はパスワードと
1つ以上のコマンドの集合体によって形成されている。
【0018】パスワードは、動作指令の開始を知らせる
信号であり、コマンドは、燃焼器具の各構成要素、例え
ば、図6に示す燃焼器具の流量センサ6、ファン回転検
出センサ9、フレームロッド電極13、出湯温度センサ1
5、入水温度センサ16、流水スイッチ22、風呂温度セン
サ24、水位センサ26等の各種のセンサや、電磁弁8、比
例弁10、能力切り換え弁11a,11b、イグナイタ電極1
2、水量制御弁17、循環ポンプ20、給湯弁25等のアクチ
エータを構成要素として、各構成要素の動作指令を符号
化して識別したものであり、本実施例では、コマンドを
次の5つの種類に分類している。
【0019】その1つの種類のコマンドは、給湯器や風
呂釜や追い焚き機能付き複合給湯器等のリモコンの運転
スイッチのオンオフ動作を指令するもので、例えば、給
湯器のリモコンのオン動作指令はCM01のコマンドと
して与え、給湯運転のスイッチオフ動作指令はCM00
で与え、風呂釜リモコンの追い焚きスイッチオン動作指
令はCM11で与え、同じくオフ動作はCM10で与え
るという如く、リモコンのスイッチのオン・オフ動作指
令が符号化されたコマンドとして与えられる。
【0020】コマンドの第2の種類は、燃焼器具の運転
動作を行うシーケンスプログラム(運転プログラム)の
うちの所望のステップ動作をキャンセルするもので、こ
のコマンドを発することにより、燃焼器具の燃焼運転の
所定のプログラム動作がキャンセルされることとなり、
燃焼運転のプログラムに従って燃焼器具の動作点検等を
行う場合には、不要なプログラム動作が省略されて短時
間で検査等の動作を終了させることができることにな
る。
【0021】第3の種類のコマンドは、燃焼器具の強制
動作を指令するもので、例えば水量制御弁17や、注湯弁
25等のアクチエータを強制的に動作させたり、給湯、追
い焚き、湯張り等の運転モードを強制的に選択動作させ
る指令を行うものである。コマンドの第4の種類のもの
は、制御条件の数値等を設定する動作指令のもので、こ
のコマンドにより、例えば、給湯温度を設定したり、比
例弁の最大と最小の開弁駆動電流を設定したり、湯張り
の設定水位を変更したり、タイマ等の時間設定が行われ
るものである。最後の第5の種類のコマンドは、センサ
等の検出データの読み出しや、アクチエータ等、各構成
要素の動作状態の読み出し(状態モニタ指令)を行うも
のであり、例えばこのコマンドにより、出湯温度センサ
15や流量センサ6等のセンサの信号の読み取りが行われ
たり、リモコンスイッチがオン状態にあるかオフ状態に
あるか、あるいはバーナが燃焼状態にあるか燃焼停止状
態にあるか等の状態モニタが行われる。
【0022】本実施例ではパスワードとこれら各種のコ
マンドの1つ以上が集合して診断動作指令が作成される
もので、前記診断指令出力部31のメモリ44に格納される
プログラムは、パスワードを先頭にして1つ以上のコマ
ンドを時系列的に配列することにより作成されており、
本実施例ではこのプログラムは、燃焼器具の検査診断を
行う診断専用プログラムとして機能している。動作指令
出力部46は診断プログラムに与えられている検査動作指
令をパスワードの後に整理配列してデータ出力部33に加
える。
【0023】データ読み取り書き込み部32は診断対象の
燃焼器具の固有データ(IDデータ)を読み取る。この
IDデータは例えば、製品の種類、型式、給湯能力、排
気バリエーション、ガス種、検査診断規格値、検査診断
項目および診断基準とその公差等の仕様データ等からな
り、このIDデータはIDデータ入力部41により、キー
ボードのキー操作により、あるいはバーコード入力によ
り、又はメモリカード等のカード入力により入力され、
その入力データがデータ読み取り書き込み部32で読み取
られ、この読み取りデータは前記診断指令出力部31に加
えられている。データ出力部33は前記診断指令出力部31
から加えられる診断動作指令をインターフェース34を介
して通信手段である通信ケーブル61を介して燃焼器具27
の燃焼制御部30へ加えている。
【0024】図2はこの診断制御部60側と燃焼器具27の
燃焼制御部30側とのケーブル接続の詳細を示したもので
ある。この実施例では、通信ケーブルとして、6芯の信
号線を用いており、この6芯のうち第1芯の信号線はグ
ランド(GND)の線であり、第2芯の線はクロック信
号の線であり、第3芯の線は、動作指令のコマンド送信
の信号線TxDであり、第4芯の線は、燃焼制御部30側
から診断制御部60側に送られるコマンドに対する応答の
信号線RxDの線であり、第5芯と第6芯の線はモード
切り換えスイッチ35を介したループ経路の線であり、本
実施例では、モード切り換えスイッチ35はハードスイッ
チにより構成されており、ピンを差し込むことにより、
モード切り換えスイッチ35がオンし、ループ経路が閉じ
るように構成されている。
【0025】そして、このモード切り換えスイッチ35が
オンしたとき、つまり、ループ経路がショートしたと
き、燃焼制御部30側では、燃焼制御の運転プログラムの
動作による運転モードから診断動作指令によって動作す
る割り込みモードである診断モードへ切り換わり、ピン
を抜き出してループの経路が開いてオープンとなったと
きに診断モード(割り込みモード)から運転モードへ切
り換わるように構成されている。
【0026】図1に示す外部センサ43は燃焼器具内に使
用されているセンサの検査やその補正(較正)を行うた
めのセンサであり、例えば、図6の(a)に示す給湯器
の出湯温度センサ15と流量センサ6の検査を行う場合に
は、給湯管4に接続される管路に外部温度センサが取り
付けられ、また、給水管1に接続される管路に外部流量
計が接続される。そして、外部指令・駆動部38から外部
センサである外部温度センサに出湯温度の検出(読み込
み)指令を行い、外部の流量センサに検出流量の読み込
み指令を行う。これらの指令は診断指令出力部31から出
力されたコマンドの動作指令を受けて行われ、この外部
指令・駆動部38の動作によって読み取られた信号が外部
応答検出部39で検出され、データ判定部36へ加えられ
る。
【0027】データ判定部36は外部応答検出部39から得
られる外部センサ43の検出信号(上記例では検出温度や
検出流量)と、その検出対象と同じ燃焼器具27内のセン
サ47(上記例では出湯温度センサと流量センサ)のセン
サ検出信号とを外部センサ43を基準のセンサとして比較
し、燃焼器具27に使用されているセンサ47が正常か否か
を判定する。燃焼器具27に使用されているセンサ47の検
出値と外部センサ43の検出値との差が、予め与えた許容
範囲内の差であれば正常と判定し、許容範囲を越えて外
れているときには不良と判定する。そして、動作指令の
コマンドがその判定結果の報知を要求している場合には
その検査対象センサの判定結果が液晶画面等を備えた報
知部40の表示部に表示される。なお、報知部40の報知は
画面表示に限られず、必要に応じ、ブザーやランプ等の
他の形態での報知が行われる。報知部40は故障診断装置
と一体とは限らず、また、数も1つとは限らない。
【0028】データ補正部37は診断動作指令のコマンド
がデータの補正を要求している場合には、外部センサ43
の検出値と燃焼器具27に使用されているセンサ47の検出
値との差を求め、外部センサ43に対する燃焼器具のセン
サ47のずれの補正量を演算により求めて算出し、この算
出補正値はデータ出力部33を介して燃焼器具27側の燃焼
制御部30へ供給される。この補正値は、燃焼制御部30側
の設定データメモリ54に書き込まれ、燃焼制御部側の補
正演算部(図示せず)によってセンサ47の検出値が補正
され、この補正されたセンサ信号に基づき燃焼運転が制
御される。
【0029】状態モニタメモリ装置70は図4に示すよう
なICチップにより構成されている。そして、この状態
モニタメモリ装置70は診断制御部60の回路基板に着脱自
在に装着する着脱装着部が形成されている。
【0030】この着脱装着部は、例えば、同図の(a)
に示すように、ICチップの外面にピン71を突設するこ
とにより構成し、一方、診断制御部60側の回路基板には
前記ピン71が着脱自在に嵌合する嵌合中心孔を持ったポ
ート72を設け、このポート72にピン71を嵌合することに
より状態モニタメモリ装置70の着脱自在の装着が可能と
なる。
【0031】また、図4の(b)に示すように、状態モ
ニタメモリ装置70のICチップにピンを備えたプラグ73
を設け、診断制御部60側の回路基板にはソケット74を設
け、このプラグ73とソケット74の嵌合により、状態モニ
タメモリ装置70を診断制御部60側の回路基板に着脱自在
に装着が可能となり、これら、状態モニタメモリ装置70
側と診断制御部60側の着脱装着部の構成は様々な態様に
よって構成できる。
【0032】状態モニタメモリ装置70にはメモリ部75と
回路部76とが形成されており、メモリ部75は例えばEE
PROM等の不揮発性メモリによって構成され、状態モ
ニタメモリ装置70が診断制御部60に装着されている状態
で、診断指令出力部31から状態モニタ収集指令のコマン
ドが発せられたときに、燃焼器具27の各センサ47の検出
値や、制御対象要素56の動作状態の情報を格納する。燃
焼器具のセンサ47は前記の如く器具に使用されている様
々なセンサであり、流量センサ6、ファン回転検出セン
サ9、フレームロッド電極13、出湯温度センサ15、入水
温度センサ16、流水スイッチ22、風呂温度センサ24、水
位センサ26等の燃焼器具の機種や型式に応じ、使用され
ている各種のセンサが包含される。
【0033】また、制御対象要素56は燃焼器具27を構成
している、例えば、図6に示す装置の電磁弁8、比例弁
10、能力切り換え弁11a,11b、水量制御弁17、循環ポ
ンプ20等のアクチエータや各種のスイッチを意味してい
る。前記状態モニタ指令(状態モニタ収集指令)が出力
されるごとに、メモリ部75はこれら各種センサ47と制御
対象要素56の燃焼器具の構成要素の動作状態の情報を次
々にメモリに格納して行き、新しい情報が格納される毎
に一番旧い情報を次々に消去して行く。
【0034】図5はこのメモリ部75に格納されるデータ
の一例を示したものである。同図の(a)は各種のスイ
ッチやアクチエータ等の各種の動作状態を1指令(1コ
マンド)につき1フレームの情報として同時に取り込ま
れる情報で、各構成要素の状態を示す各ビット信号の数
値の1はオン状態(動作状態)を示しており、それ以外
はオフ状態を示している。
【0035】また、同図の(b)は各コマンドの指令に
よって取り込まれる風呂温度センサ24や、水位センサ26
や、出湯温度センサ15等のセンサ検出値の格納情報の一
例を示している。
【0036】異常診断部65は、前記メモリ部75に格納さ
れている各構成要素のデータを相互に見比べて燃焼器具
27を構成している構成要素の異常診断を行う。例えば、
追い焚きスイッチがオンしており、追い焚きバーナが燃
焼状態であることが検出され、循環ポンプのオン駆動が
確認され、かつ、水位センサにより浴槽水位が設定水位
になっていることが確認されている状態で、風呂温度セ
ンサが時間の経過に伴う温度上昇を検出していないとき
には、風呂温度センサに異常があるものと判断する。こ
の異常診断部65の診断結果はその報知指令がコマンドに
より要求されたときには、報知部40に報知され、また、
コマンドにより、異常診断結果の外部転送書き込みが指
令されたときには、異常診断部65の診断結果はデータ読
み取り書き込み部32を介してIDデータ入力部41にセッ
トされるIDカード等に書き込まれる。
【0037】燃焼器具27側の燃焼制御部30は、データ入
力部48と、メイン動作制御部50と、指令・駆動部51と、
データ出力部52と、メモリクリア指令部53と、設定デー
タメモリ54と、モニタ情報収集部55とを有している。デ
ータ入力部48は前記診断制御部60側からインターフェー
ス34を介して送られてくる検査診断の動作指令を受け、
コマンドの要求に従い、その動作指令をメイン動作制御
部50と設定データメモリ54へ加える。
【0038】メイン動作制御部50は燃焼器具27の通常の
燃焼運転を制御する運転プログラムを内蔵しており、こ
の運転プログラムに従って燃焼運転を制御する。
【0039】メイン動作制御部50内には変換テーブル45
があり、この変換テーブル45は前記診断動作指令のコマ
ンドの符号を燃焼器具の構成要素の実働の動作指令信号
に翻訳変換する。例えば、動作指令のコマンドの符号が
燃焼ファンの回転数読み出し指令のRD40であったと
きには、この符号RD40を燃焼ファンの回転数検出の
実働の動作指令信号に翻訳するものである。変換テーブ
ル45は、診断指令出力部31から加えられる各コマンドの
符号とこれに対応する実働の動作指令信号(実働の動作
指令のコマンド)との関係を示すテーブルデータ(表デ
ータ)を持っており、診断プログラムの進行に従って与
えられるコマンドの符号を表データを参照して直ちに実
働の動作指令信号に翻訳する。この変換テーブル45のテ
ーブルデータはメイン動作制御部50の運転プログラムが
与えられているメモリのアドレス構成や器具に使用され
ているアクチエータ等の制御対象要素の構成等に対応さ
せたデータとして与えられており、診断動作指令(コマ
ンド)を、それぞれの器具に適応した形の実働の動作指
令に変換する。なお、本明細書で動作指令信号とは、例
えば開弁指令のように構成要素の駆動を伴う指令を意味
する場合と、データの読み出し指令のように駆動を伴わ
ない指令を意味する場合とがある。
【0040】ところで、従来の燃焼器具の運転プログラ
ムでは、プログラムの各ステップの動作指令はメモリの
番地をアドレスとして与えられ、例えば、燃焼ファンの
回転起動指令はメモリの10番地に、イグナイタ電極によ
る点火指令はメモリの15番地という如く、番地をアドレ
スとして与えられている。ところが、番地をアドレス単
位とする方式では、器具の型式等が異なるとプログラム
の内容が異なるため、器具の型式が異なる毎に同じ構成
要素の動作指令が異なる番地に与えられる結果になる。
例えば、ある型式の器具では燃焼ファンの回転起動指令
がメモリの10番地に与えられているのに対し、他の型式
の器具では11番地に与えられているという如く、型式や
機種によって指令のメモリ格納位置が異なり、このた
め、器具の検査診断等を行う診断プログラムを作成しよ
うとする場合には器具の型式や機種が異なる毎に別々の
プログラムを作成しなければならないという問題があ
る。
【0041】本実施例では、このような問題を解決する
ために、燃焼器具を構成する各要素の動作をコマンドと
して動作指令出力用の割り込みプログラムを作成してい
る。したがって、本実施例の動作指令出力用の割り込み
プログラムによれば、燃焼器具の診断を行う場合、1つ
の診断プログラムを用意すれば型式等が異なる器具に対
しても同じ診断が可能となり、また、診断制御部60側か
ら燃焼制御部30側に同じコマンド指令を行うことによ
り、同じコマンドの応答動作をさせることができること
になるのである。
【0042】前記メイン動作制御部50は、前記モード切
り換えスイッチ35からモード切り換え信号、つまり、図
2に示すハードスイッチにピンが差し込まれてモード切
り換えスイッチ35がオンしてループ経路がショートした
ときに、運転プログラムによる運転モードから診断の動
作指令によって動作する割り込みモードである診断モー
ドへの切り換えが行われる。このモード切り換えによっ
てメイン動作制御部50は診断動作指令のコマンドの要求
に従った動作制御を行う。その一方で、メイン動作制御
部50は診断モードでの動作を行っているときに、モード
切り換えスイッチ35からスイッチオフ信号が加えられた
とき、つまり、ハードスイッチのピンが抜かれてモード
切り換えスイッチがオフしたときに、動作モードを診断
モードから運転モードへ切り換える。
【0043】メモリクリア指令部53はモード切り換えス
イッチ35からスイッチオフ信号が加えられたときに、つ
まり、メイン動作制御部の動作モードが診断モードから
運転モードへ切り換わったとき、設定データメモリ54へ
メモリクリア指令を出力する。
【0044】設定データメモリ54はEEPROM等の電
気信号による書き込みと消去が可能な不揮発性メモリに
よって構成されており、この設定データメモリ54は、診
断モードの運転時に、診断動作指令に含むコマンドのデ
ータ設定指令によって、消去しないで残しておきたい設
定データや、検査診断のために一時的に記憶される入力
のデータを記憶する。そして、メモリクリア指令部53か
らメモリクリア指令が加えられたときに、記憶保持する
必要のないデータを消去する。
【0045】指令・駆動部51は診断動作指令のコマンド
が制御対象要素56の駆動動作を指令しているときには、
その制御対象要素56をコマンドの要求に従って駆動す
る。例えば、動作指令のコマンドが燃焼ファン7の回転
起動を要求しているときには、この要求に従って燃焼フ
ァン7の回転起動を行う。
【0046】モニタ情報収集部55はコマンドの状態モニ
タ指令(状態モニタ収集指令)に基づき、そのモニタ対
象のセンサ47の検出値を読み出し、また、モニタ対象の
制御対象要素56の動作状態の情報を取り込み、これらセ
ンサ47や制御対象要素56の情報をデータ出力部52へ供給
する。データ出力部52はモニタ信号入出力部55から加え
られたモニタ信号を通信手段である前記通信ケーブル61
を通して診断制御部60側に送信し、コマンドに応じた信
号処理、例えば、前記したようなデータ判定部36による
データ判定やデータ補正部37によるデータ補正が行わ
れ、また、報知部40にモニタデータが例えばメッセージ
表示等により表示される。さらに、センサ47と制御対象
要素56のモニタ情報は診断制御部60側に装着されている
状態モニタメモリ装置70のメモリ部75に格納され、その
格納データを用い、異常診断部65で燃焼器具の構成要素
の異常診断が前記の如く行われるのである。
【0047】なお、燃焼器具27は従来例と同様な周知の
異常判断機能を持ち、通常の燃焼運転時に異常が判断さ
れたときにはエラー出力部49からエラー信号が出力さ
れ、リモコン等にエラー表示がされるようになってい
る。
【0048】本実施例において特徴的なことは、状態モ
ニタメモリ装置70を前記診断制御部60の回路基板に着脱
自在に装着する構成とした他に、燃焼器具27の燃焼制御
部30の回路基板側にも同様に状態モニタメモリ装置70を
着脱自在に装着する構成としたことである。本実施例で
は、状態モニタメモリ装置70の着脱装着部は診断制御部
60側と燃焼制御部30側に共通に使用可能な構成としてお
り、そのために、燃焼制御部30側の回路基板側には前記
診断制御部60側と同様に、図4の(a)に示されるよう
なポート72や、同図の(b)に示されるようなソケット
74を備えている。
【0049】図3に示すように、状態モニタメモリ装置
70の回路部76には、メモリ保存指令部77と、モニタ指令
出力部78とが形成されている。このモニタ指令出力部78
は状態モニタメモリ装置70を燃焼制御部30の回路基板に
着脱自在に装着した状態で、つまり、故障診断装置28が
通信ケーブル61を介して燃焼器具27に接続されていない
状態で、燃焼器具27のセンサ47や制御対象要素56の動作
状態の情報を、つまり、状態モニタ情報をメモリ部75に
格納指令する割り込み動作指令を出力するものである。
状態モニタメモリ装置70が燃焼制御部30の回路基板に装
着されることにより、着脱装着部のピン71を介して燃焼
制御部側からクロック信号を受ける。そして、同じく燃
焼制御部30側からピン71を介して駆動電圧を受ける。こ
の駆動電圧を受けたときに、モニタ指令出力部78は自動
的に回路動作が開始し、パスワードを先頭にし、次にモ
ード切り換え信号を出力し、その次に、前記クロック信
号に同期させて、例えば1秒毎、5秒毎という如く、所
定の時間間隔を持って、状態モニタ情報取り込みの割り
込み動作指令を出力する。
【0050】前記モニタ指令出力部78から出力される状
態モニタ収集の割り込みの動作指令は実働の動作指令信
号の形態で出力してもよいが、符号で出力するときに
は、変換テーブル45を設けるか、あるいはメイン動作制
御部50内の変換テーブル45を用いて状態モニタ収集の動
作指令の符号を実働の動作指令信号に翻訳してモニタ情
報収集部55に加え、この動作指令を受けてモニタ情報収
集部55が収集した状態モニタ情報をモニタ情報収集部55
からメモリ部75に格納する。
【0051】メモリ保存指令部77は燃焼器具27側でエラ
ー信号が出力されたときに、このエラー信号の出力時を
中心にし、エラー信号が出力される前の状態モニタ情報
とエラー信号出力後のモニタ情報とをほぼ同量ずつ取り
込み駆動を行う本実施例の特有な構成部分である。
【0052】つまり、メモリ保存指令部77にはエラー出
力部53から出力されるエラー信号を着脱装着部のピン71
等から取り込む構成となっており、このエラー信号がエ
ラー出力部49から加えられたときに、メモリ保存指令部
77はそのエラー信号出力時の状態モニタ情報を中心と
し、エラー信号出力前と後の同量の格納保存駆動を行
う。すなわち、エラー信号出力時にはすでにエラー信号
出力前の状態モニタ情報がメモリ部75に格納されてお
り、エラー信号出力後に状態モニタ情報が1つ格納され
る毎にエラー信号出力前の状態モニタ情報が一番旧い側
から1つずつ消去されて行く。
【0053】メモリ保存指令部77はエラー信号出力時を
中心としてその前のデータ(情報)の蓄積量とその後の
データの蓄積量を把握し、両者の蓄積量が等しくなった
とき(ほぼ等しくなったときでもよい)に状態モニタ情
報の格納停止指令をモニタ指令出力部78とメモリ部75に
加える。この格納停止指令を受けて、モニタ指令出力部
78は状態モニタ情報の取り込み動作指令の発信を停止す
る。これにより、モニタ情報収集部55からメモリ部75へ
の状態モニタ情報の転送が停止し、メモリ部75にはエラ
ー信号の出力時の状態モニタ情報を中心として、その前
後にエラー信号出力前の状態モニタ情報とエラー信号出
力後の状態モニタ情報とが同量ずつ格納され保存された
状態となる。
【0054】一般には、この状態モニタメモリ装置70は
使用者から燃焼器具のリモコン等にエラーが表示された
旨の連絡を受けたときに、その燃焼器具の使用者の家に
出向き、エラー表示をリセットクリアして燃焼制御部30
の制御回路の基板に状態モニタメモリ装置70を装着する
ことになる。そして、使用者が燃焼器具を使用している
間、燃焼器具のセンサ47や制御対象要素56の動作状態の
情報がメモリ部75に格納されて行き、器具の使用中にエ
ラー信号が出されたときに、このエラー信号の出力時を
中心にして、そのエラー信号の出力前と後の状態モニタ
情報が同量ずつ取り込み格納された状態で保存されるの
である。
【0055】このようにエラー信号の出力前と後のデー
タが格納された後、サービスステーション等の作業員は
状態モニタメモリ装置70の回収に出向き、燃焼制御部30
の回路基板側から状態モニタメモリ装置70を取り外して
サービスステーションに戻り、サービスステーションに
保有している故障診断装置28の診断制御部60側の回路基
板に回収してきた状態モニタメモリ装置70を装着する。
【0056】そして、故障診断装置28の故障診断動作を
開始させることで、異常診断部65はエラー信号出力時の
データ(情報)とエラー信号出力前後のデータ(情報)
を状態モニタメモリ装置70のメモリ部75から読み出し比
較解析して異常診断を行う。例えば、図5の(a)に示
すデータがエラー信号の出力前のデータとして得られて
いるとき、エラー信号の出力時にビット番号8のデータ
値の1が消え、エラー信号の出力以後もそのデータ値の
1が消えているときには温度ヒューズの異常と診断され
る。このように、エラー信号出力時とその前後のデータ
を比較できることから、エラー発生の異常を容易に、か
つ、正確に診断することができることとなる。
【0057】前記エラー表示がされた燃焼器具27の異常
診断を行う場合、もちろん、故障診断装置28を持ち込ん
で故障診断装置28を通信ケーブル61を介して燃焼器具27
に接続し、故障診断装置28側に装着した状態モニタメモ
リ装置70のメモリ部75に燃焼器具27の状態モニタ情報を
格納してその場で故障診断を行うことができるが、故障
診断装置28を燃焼器具27に接続して燃焼器具27からエラ
ー信号が出されるのを長い時間待っていても、燃焼器具
27が正常に運転していて、エラー信号が出力されず、故
障判断の材料となる状態モニタ情報が取り込めない場合
が生じ、作業員が故障診断装置28を持って引き上げた後
に燃焼器具27にエラー表示がされたという連絡を受ける
場合があり、このときには、再び故障診断装置28を持っ
て出向かなければならないという問題が生じる。
【0058】これに対し、本実施例では、燃焼器具にエ
ラー表示がされた旨の連絡を受けたときには、作業員は
状態モニタメモリ装置70をその燃焼器具に取り付けて帰
ってくるだけでよく、その後、エラー表示がされた旨の
連絡を受けた後に、状態モニタメモリ装置70を回収して
くるだけで、状態モニタメモリ装置70内に診断に必要な
エラー信号発生前後の情報が格納された状態となり、こ
の格納情報を利用してサービスステーション側で詳細に
エラー発生の原因を解析することができ、燃焼器具にエ
ラー表示が出される毎に、その点検に振り回されるとい
うことがなくなる。また、現場では判断のつきにくかっ
たエラー発生の原因もサービスステーション側で収集し
た状態モニタ情報をじっくりと解析することができるの
で、そのエラー発生の原因が確実に判ることとなり、故
障診断の信頼性が高められることとなる。
【0059】なお、本発明は上記実施例に限定されるこ
とはなく、様々な実施の態様を取り得る。例えば、上記
実施例では故障診断装置28にデータ補正部37を設け、燃
焼器具27側のセンサ47の補正を行う機能を持たせたが、
この異常診断装置28を異常診断だけを行う専用の装置と
して構成する場合には、データ補正に関する構成部分、
つまり、データ補正部37と、外部指令・駆動部38と、外
部応答検出部39と、外部センサ43は省略できる。また、
故障診断装置28をエラー表示がされた燃焼器具27の現場
に持ち運びしてその場で異常診断を行うことを意図せ
ず、状態モニタメモリ装置70で格納してきた状態モニタ
情報を用いて燃焼器具27の異常診断を行う構成とする場
合には、燃焼器具27との通信を行う通信ケーブル61と、
データ出力部33と、インターフェース34と、データ入力
部42を省略できることとなり、故障診断装置28の回路構
成を極めて簡易なものにできる。
【0060】また、上記実施例では、設定データメモリ
54を書き込みと消去が可能な不揮発性メモリで構成し、
保存するデータと後に消去するデータとを共にその不揮
発性メモリに格納したが、設定データメモリを不揮発性
メモリとRAM等の揮発性メモリで構成し、消去しない
設定データは不揮発性メモリに格納し、後に消去するデ
ータは揮発性メモリに格納し、検査の終了後電源がオフ
されたときに、自動的にRAMに格納された不要のデー
タを消去するようにしてもよい。
【0061】さらに、上記実施例では、診断の動作指令
をパスワードとコマンドとの集合体によって形成した
が、パスワードを省略し、燃焼器具の各構成要素を符号
化した1個以上のコマンドで動作指令を構成してもよ
い。
【0062】さらに、コマンドは必ずしも符号化して与
えなくともよく、最初から燃焼器具の構成要素の実働の
動作・指令信号のコード形態で与えるようにしてもよ
い。この場合には、コマンドの符号を実働の動作・指令
信号に翻訳する必要がないので、コマンド変換テーブル
を省略することができる。ただ、コマンドを符号化した
場合には、簡易な符号を使用できるので、外部入力手段
63等によりコマンドを外部から入力するのが容易とな
る。
【0063】さらに、上記実施例では、図6に示す燃焼
器具をモデルとして説明したが、本発明装置の検査診断
の対象となる燃焼器具は必ずしも図6に示す機種や型式
のモデルのものに限定されるものではなく、燃焼式の暖
房機、冷房機、空調機等、他の様々な燃焼器具に適用さ
れるものである。
【0064】さらに、上記実施例では、エラー発生前の
情報とエラー発生後の情報を同量(ほぼ同量を含む)ず
つ取り込んだが、エラー発生前後の各情報の取り込み量
(格納量)は任意に設定できるものである。
【0065】
【発明の効果】本発明は、状態モニタメモリ装置を燃焼
器具の燃焼制御部の回路基板側に着脱自在に装着できる
構成とし、しかも、状態モニタメモリ装置から独自に燃
焼器具の制御対象要素の動作状態等のモニタ情報収集の
動作指令を出し、燃焼器具のエラー信号の発生の前後に
わたるデータを格納保存するように構成したものである
から、燃焼器具からエラー信号が出されてエラー表示が
された旨の連絡を受けたときには、サービスステーショ
ンの作業員は状態モニタメモリ装置を持って出向き、エ
ラー状態をリセットクリアして状態モニタメモリ装置を
燃焼器具に取り付けてくるだけでよく、その後、燃焼器
具の使用中にエラー信号が出力されたときには、エラー
信号の出力前と出力後の燃焼器具の状態モニタ情報が状
態メモリ装置に取り込まれ、その状態が保存されること
となる。
【0066】したがって、作業員は次にエラー表示がさ
れたときに状態モニタ情報が格納保存されている状態モ
ニタメモリ装置を回収するだけでよく、サービスステー
ション側でこの回収した状態モニタメモリ装置の格納情
報を詳細にデータ解析を行って燃焼器具のエラー発生の
原因を突き止めることができ、燃焼器具のエラー発生原
因の診断効率を大幅に高めることができる。
【0067】また、従来においては、燃焼器具にエラー
表示がされたときに、作業員が出向き、異常診断を行う
が、必ずしもその燃焼器具の再現運転で異常信号が出力
されるとは限らず、作業員が正常と判断して引き上げた
後に再び燃焼器具にエラー表示が出されるということが
頻繁に生じ、このエラー表示がされる毎に作業員はその
点検に振り回されるという問題があったが、本発明で
は、使用者からエラー表示がされた旨の連絡を受けたと
きには、状態モニタメモリ装置を燃焼器具に取り付けて
くるだけでよいので、エラー表示が出される毎に出向い
てその点検に振り回されるという従来の問題を解消する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼器具とその器具に着脱装着す
るメモリ装置の一実施例を故障診断装置と共に示すブロ
ック構成図である。
【図2】燃焼器具と故障診断装置の通信接続部の詳細説
明図である。
【図3】本実施例におけるメモリ装置の詳細構成を示す
ブロック図である。
【図4】本実施例におけるメモリ装置と燃焼器具や故障
診断装置の回路基板との着脱装着構成の説明図である。
【図5】本実施例のメモリ装置で格納される状態メモリ
情報の一例を示す説明図である。
【図6】燃焼器具の各種モデル例の説明図である。
【符号の説明】
28 故障診断装置 30 燃焼制御部 55 モニタ情報収集部 56 制御対象要素 70 状態モニタメモリ装置 75 メモリ部 77 メモリ保存指令部 78 モニタ指令出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−4125(JP,A) 特開 平7−305843(JP,A) 特開 平6−14374(JP,A) 特開 平6−313545(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23N 5/26 F24H 1/10,1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼運転の故障判断機能を持ち、故障判
    断時にエラー信号を出力するエラー出力部を備えた燃焼
    器具において、運転プログラムによって燃焼運転を行う
    運転モードと、燃焼器具の各構成要素の1つの動作指令
    を1コマンドとして1個以上のコマンドを配列してなる
    割り込み動作指令によって指令通りの動作を行う割り込
    みモードとを有し、割り込みモード時に状態モニタ収集
    の割り込み動作指令を受けて燃焼器具のセンサの検出信
    号と燃焼器具の制御対象要素の動作状態の情報のうち少
    くとも制御対象要素の動作状態のモニタ情報を収集する
    モニタ情報収集部を備え、燃焼器具の燃焼運転の制御を
    行う燃焼制御部の回路基板側には前記モニタ情報収集部
    で収集するモニタ情報を格納する状態モニタメモリ装置
    の着脱装着部が設けられていることを特徴とする燃焼器
    具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の燃焼器具の回路基板側の
    着脱装着部に着脱自在に装着される状態モニタメモリ装
    置であって、該状態モニタメモリ装置は、所定の時間間
    隔で状態モニタ収集の割り込み動作指令を出力するモニ
    タ指令出力部と、該割り込み動作指令の出力時毎に燃焼
    器具側のモニタ情報収集部で収集したモニタ情報を格納
    する電気信号によって書き込みと消去が可能な不揮発性
    のメモリ部と、燃焼器具側のエラー出力部から出される
    エラー信号を受けたときにエラー信号出力後のモニタ情
    報をひき続き格納し、その格納量が所定のメモリ量とな
    ったときにモニタ情報の格納を停止し、格納したモニタ
    情報を保存するメモリ保存指令部とを有する状態モニタ
    メモリ装置。
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