JP3322691B2 - 末端修飾ポリオレフィンの製造方法 - Google Patents

末端修飾ポリオレフィンの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマー末端が(メ
タ)アクリル酸クロライドユニットで修飾されたポリオ
レフィンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のチーグラー・ナッタ型触媒による
プロピレン等のα−オレフィンの重合では、連鎖移動反
応や停止反応が起きるので、得られるポリマーの末端の
みを、置換基等で修飾するのは困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリプロピ
レン又はエチレン−プロピレンランダム共重合体の末端
のみが、メタクリル酸(アクリル酸)クロライドユニッ
トで修飾され、かつ単分散に近いポリオレフィンの製造
方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
を行った結果、連鎖移動反応や停止反応を伴わない特定
の重合触媒を用いて得られるリビングポリプロピレン又
はエチレン−プロピレンランダム共重合体にメタクリル
酸(アクリル酸)クロライドを反応させた後、該反応物
を非プロトン供与性有機溶剤中にて析出させることによ
り、本発明の目的が達成しうることを見出して本発明を
完成した。
【0005】発明の要旨 すなわち、本発明の第1の発明によれば、一般式I
【化3】 [R〜Rは水素原子又は炭素数1〜8個の炭化水素
基を示す。但し、R〜Rの少なくとも一つは水素原
子である必要があるが、R〜Rの全部が水素原子で
あってはならない。]で表されるバナジウム化合物と有
機アルミニウム化合物とからなる触媒の存在下、プロピ
レンを重合して得られるリビングポリプロピレン又はエ
チレンとプロピレンとをランダム共重合して得られるリ
ビングエチレン−プロピレンランダム共重合体を、 一般式II
【化4】 (但し、Rは水素原子若しくはメチル基を示す。)で表
される(メタ)アクリル酸クロライドと反応させた後、
反応物を非プロトン供与性有機溶剤中に析出させること
により、片末端に(メタ)アクリル酸クロライドが付加
反応して結合したポリプロピレン又はエチレン−プロピ
レンランダム共重合体を製造することを特徴とする末端
修飾ポリオレフィンの製造方法が提供される。
【0006】本発明の製造方法により得られる末端修飾
ポリオレフィンは通常末端が下記一般式III で表される
組成物の形で得られる。一般式III
【化5】 〔但し、Rは前記と同じ意義を有し、nは0.1〜10
0の数を表わす〕
【0007】触 媒 (イ)バナジウム化合物 本発明で用いられるバナジウム化合物は、一般式I、
【化6】 〔但し、R1 〜R3 は前記と同意義。〕で表わされる。
上記式に含まれる具体例を以下に説明する。 ・R2 が水素原子であり、R1 とR3 が炭化水素基であ
る場合。 R1 /R3 :CH3 /CH3 ,CH3 /C2 5 ,C2
5 /C2 5 ,CH 3 /C6 5 ,C2 5 /C6
5 ,C6 5 /C6 5 ,CH3 /C6 5 CH2 ,C
6 5 CH2 /C6 5 CH2 ,C2 5 /C6 5
2 ,C6 5/C6 5 CH2 。 ・R2 が炭化水素基であり、R1 ,R3 のいずれかが水
素原子で他が炭化水素基である場合。 R2 /R1 又はR3 :CH3 /CH3 ,C2 5 /CH
3 ,CH3 /C2 5,C2 5 /C2 5 ,C6 5
/CH3 ,CH3 /C6 5 ,C6 5 /C25 ,C
2 5 /C6 5 ,C6 5 /C6 5 ,C6 5 CH
2 /CH3 ,CH3 /C6 5 CH2 ,C6 5 CH2
/C6 5 CH2 ,C6 5 CH2 /C 2 5 ,C2
5 /C6 5 CH2 ,C6 5 CH2 /C6 5 ,C6
5 /C 6 5 CH2 。 ・R2 が水素原子であり、R1 ,R3 のいずれかが水素
原子で他が炭化水素基である場合。 R1 又はR3 :CH3 ,C2 5 ,C6 5 ,C6 5
CH2等が挙げられ、これらの内でも特に下記の化合物
が望ましい。
【化7】
【化8】
【化9】
【0008】(ロ)有機アルミニウム化合物 有機アルミニウム化合物としては、一般式R′n Al
X′3-n (但し、R′はアルキル基又はアリール基、
X′はハロゲン原子又は水素原子を示し、nは1≦n<
3の範囲の任意の数である。)で示されるものであり、
例えばジアルキルアルミニウムモノハライド、モノアル
キルアルミニウムジハライド、アルキルアルミニウムセ
スキハライドなどの炭素数1ないし18個、好ましくは
炭素数2ないし6個のアルキルアルミニウム化合物又は
その混合物もしくは錯化合物が特に好ましい。具体的に
は、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニ
ウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジエチ
ルアルミニウムアイオダイド、ジイソブチルアルミニウ
ムクロリドなどのジアルキルアルミニウムモノハライ
ド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウ
ムジクロリド、メチルアルミニウムジブロミド、エチル
アルミニウムジブロミド、エチルアルミニウムジアイオ
ダイド、イソブチルアルミニウムジクロリドなどのモノ
アルキルアルミニウムジハライド、エチルアルミニウム
セスキクロリドなどのアルキルアルミニウムセスキハラ
イド等が挙げられる。
【0009】バナジウム化合物と有機アルミニウム化合
物の使用割合は、バナジウム化合物1モル当り、有機ア
ルミニウム化合物1〜1,000モルである。
【0010】プロピレンのリビング重合 プロピレンのリビング重合は、プロピレンの単独重合以
外に、プロピレンに少量のエチレン又は1−ブテン、1
−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフ
ィンを共存させて重合することも可能である。
【0011】重合反応は、重合反応に対して不活性で、
かつ重合時に液状である溶媒中で行うのが望ましく、該
溶媒としては、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン等の飽和脂肪族炭化水素、シクロプロパ
ン、シクロヘキサン等の飽和脂環式炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素等が挙げら
れる。
【0012】プロピレンの重合時の重合触媒の使用量
は、プロピレン又はプロピレンと少量のコモノマー1モ
ル当り、バナジウム化合物が1×10-4〜0.1モル、
望ましくは5×10-4〜5×10-2モル、有機アルミニ
ウム化合物が1×10-4〜0.5モル、望ましくは1×
10-3〜0.1モルである。なお、バナジウム化合物1
モル当り、有機アルミニウム化合物は、望ましくは4〜
100モル用いられる。
【0013】リビング重合は、通常−100℃〜+10
0℃で0.5〜50時間行われる。得られるリビングポ
リプロピレンの分子量及び収量は、反応温度及び反応時
間を変えることにより調節できる。重合温度を低温、特
に−30℃以下にすることにより、単分散に近い分子量
分布を持つポリマーとすることができる。−50℃以下
では、Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)
が1.05〜1.40のリビング重合体とすることがで
きる。
【0014】重合反応時に、反応促進剤を用いることが
できる。反応促進剤としては、アニソール、水、酸素、
アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル等)、エステル(安息香酸エチル、酢酸エチル等)等
が挙げられる。促進剤の使用量は、バナジウム化合物1
モル当り、通常0.1〜2モルである。上記の方法によ
り、約500〜約500,000の数平均分子量を持
ち、単分散に近いリビングポリプロピレンを製造するこ
とができる。
【0015】エチレン−プロピレンのリビングランダム
共重合 重合反応は、重合反応に対して不活性で、かつ重合時に
液状である溶媒中で行うのが望ましく、該溶媒として
は、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン
等の飽和脂肪族炭化水素、シクロプロパン、シクロヘキ
サン等の飽和脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素等が挙げられる。エチレン及
びプロピレンと重合触媒との接触方法は、任意に選択で
きるが、望ましくは、エチレンとプロピレンの溶媒溶液
に、有機アルミニウム化合物の溶液及びバナジウム化合
物の溶液を順次加えて接触させる方法、或いは有機アル
ミニウム化合物及びバナジウム化合物を加えた溶媒溶液
にエチレンとプロピレンを加えて接触させる方法等であ
る。
【0016】重合触媒の使用量は、エチレンとプロピレ
ン1モル当たり、バナジウム化合物が1×10-4〜0.
1モル、望ましくは5×10-4モル〜5×10-2モル、
有機アルミニウム化合物が1×10-4〜0.5モル、望
ましくは1×10-3〜0.1モルである。尚、バナジウ
ム化合物1モル当たり、有機アルミニウム化合物は、望
ましくは4〜100モル用いる。得られるリビング共重
合体の分子量及び収量は、反応温度及び反応時間を変え
ることにより調整できる。本発明は、重合温度を低温、
特に−30℃以下にすることにより、単分散に近い分子
量分布を持つポリマーとすることができ、−50℃以下
では、Mw(重量平均分子量)/Mn(数平均分子量)
が1.05〜1.40のリビングエチレン−プロピレン
ランダム共重合体が得られる。
【0017】重合反応時に、反応促進剤を用いることが
できる。反応促進剤としては、アニソール、水、酸素、
アルコール(メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル等)、エステル(安息香酸エチル、酢酸エチル等)等
が挙げられる。促進剤の使用量は、バナジウム化合物1
モル当たり、通常0.1〜2モルである。リビング共重
合体中のエチレンとプロピレンの割合は、通常エチレン
が90モル%迄である。これは、リビング重合時のエチ
レンとプロピレンの使用割合を変えることにより調節で
きるが、エチレンの使用割合を多くすると、該共重合体
の分子量分布が広くなり望ましくない。エチレン含有量
が高く、分子量分布が狭い、すなわち単分散に近いリビ
ング共重合体を製造する場合は、エチレンとプロピレン
をリビング共重合する前に、重合系に微量のプロピレン
を供給し、0.1〜1時間保持することにより、リビン
グ共重合体の分子量分布が狭いままで、共重合体中に多
量のエチレンを導入することができる。上記のようにし
て、約500〜500,000の数平均分子量(プロピ
レン換算、以下同じ)を持ち、単分散に近いリビングエ
チレン−プロピレンランダム共重合体を製造することが
できる。
【0018】メタクリル酸(アクリル酸)クロライドと
の反応 リビングポリプロピレン又はエチレン−プロピレンラン
ダム共重合体と反応させるメタクリル酸(アクリル酸)
クロライド(以下、化合物Iという。)は、一般式II、
【化10】 で表わされる。式において、Rは水素原子又はメチル基
である。リビングポリプロピレン又はエチレン−プロピ
レンランダム共重合体と化合物Iとの反応は、リビング
ポリプロピレン又はエチレン−プロピレンランダム共重
合体が存在する反応系に、化合物Iを供給して反応させ
る方法が望ましい。反応は−100℃〜+150℃の温
度で5分間〜50時間行う。反応温度を高くするか、反
応時間を長くすることにより、化合物Iユニットによる
ポリオレフィン末端の修飾率を増大することができる。
化合物Iは、リビングポリオレフィン1モルに対して、
1〜1,000モル用いられる。
【0019】リビングポリプロピレン又はエチレン−プ
ロピレンランダム共重合体と化合物Iとの反応物は、次
いで非プロトン供与性有機溶剤中にて析出させる。本発
明で用いる非プロトン供与性有機溶剤としては、例えば
アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ギ酸メチ
ル、酢酸エチル等のエステル類等が挙げられ、好ましく
はアセトン、酢酸エチルが挙げられる。非プロトン供与
性有機溶剤中での反応物の析出は、通常−100℃〜1
00℃で1分間〜10時間行われる。非プロトン供与性
有機溶剤は反応物に対して通常大過剰に用いる。
【0020】本発明の製造方法により得られるポリオレ
フィンは、約500〜約500,000の数平均分子量
(Mn)を、又前記のリビングポリプロピレン又はエチ
レン−プロピレンランダム共重合体そのものを踏襲した
非常に狭い分子量分布(Mw/Mn=1.05〜1.4
0)をそれぞれ持ち、かつその末端が0.1〜100
個、望ましくは0.2〜50個、更に望ましくは0.3
〜25個の前記化合物Iユニットで修飾されている。
又、本発明の末端修飾ポリプロピレンは、シンジオタク
チックダイアッド分率が0.6以上であることが一つの
特徴である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。な
お、重合体のキャラクタリゼーションは下記の方法で行
った。 ・分子量及び分子量分布 Waters社製GPC(ゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー)モデル150を用いた。溶媒:o−ジク
ロルベンゼン、測定温度:135℃、溶媒流速:1.0
ml/分。カラムは東ソー社製GMH6HT(商品名)
を使用した。測定に当り、東ソー社製の単分散ポリスチ
レン標準試料を用い、ポリスチレンの検量線を求め、こ
れよりユニバーサル法によってポリプロピレンの検量線
を作成した。 ・重合体の構造決定 (13C−NMRスペクトル):日本電子社製GSX−4
00(商品名)、フーリエ変換型NMRスペクトロメー
ターを用い、100MHz、30℃、パルス幅8.5μ
s π/3、パルス間隔9秒、積算回数30,000の
条件で測定した。試料は、重クロロホルムに溶解して調
製した。(赤外吸収スペクトル):重合体をKBr板上
にキャストとし、日本分光工業社製モデルIR−810
(商品名)赤外分光光度計を用いて測定した。
【0022】実施例1 窒素ガスで十分置換した300mlのフラスコにn−ヘ
プタン100mlを入れ、−60℃に冷却した。同温度
でプロピレン200ミリモルを加え、n−ヘプタン中に
液化溶解した。次いで、15ミリモルのAl(C
2 5 2 Clのn−ヘプタン溶液及び1.5ミリモル
のV(2−メチル−1,3−ブタンジオナト) 3 トルエ
ン溶液を加え、攪拌と共に重合を開始した。プロピレン
の重合を−60℃で1時間行った。次いでメタクリル酸
クロライド(MACl)50ミリモルを−60℃で添加
し、同温度で1時間反応させた。その後、500mlの
アセトン中に、反応溶液を注ぎ、ポリマーを析出させ
た。析出物を再度n−ヘプタンに溶解させ、遠心分離に
より上澄み液を得た。この上澄み液を、500mlのア
セトンに注ぎ、再度ポリマーを析出させた。得られたポ
リマーは、アセトンで5回洗浄した後、室温で減圧乾燥
して0.95gの重合体を得た。
【0023】得られた重合体のGPC流出曲線は単峰性
であった。この重合体のMnは、3.4×103 であ
り、Mw/Mnは1.18と単分散に近い値であった。
この重合体を赤外吸収スペクトル(IR)分析したとこ
ろ、1790cm-1に酸クロリド基のカルボニルに基づ
く吸収が認められた。更に13C−NMR分析の結果、ポ
リプロピレンの炭素に起因するピーク(δ=10〜50
ppm)以外に、下記の化学シフト値からなるピークが
観察された。
【化11】 また、ポリプロピレン部の炭素に帰属するピーク(δ=
10〜50ppm)とMAClユニットの炭素に帰属す
るピーク(a)の面積比から、下記のように、ポリプロ
ピレンの末端に2.0個のMAClユニットが導入され
たものであることが判明した。
【化12】 得られたポリプロピレンのシンジオタクチックダイアッ
ド分率を測定するために、別に、上記と同一の操作でプ
ロピレンのリビング重合を行った後、反応液を−78℃
に冷却した500mlのエタノール−塩酸溶液中に速や
く入れて重合を停止させ、分離したポリマーを500m
lのエタノールで5回洗浄し、室温で乾燥してポリプロ
ピレンを得た。次に得られたポリプロピレンを13C−N
MR分析した。スペクトルのメチル炭素の多重線強度比
から算出したポリプロピレンの立体規則性を下記に示
す。 トリアッド留分 ダイアッド分率a) 〔rr〕 〔rm〕 〔mm〕 〔r〕 0.629 0.314 0.057 0.786 a)トリアッド留分から計算
【0024】実施例2 窒素ガスで十分置換した1.5リットルのオートクレー
ブに、n−ヘプタン400mlを入れ、−60℃に冷却
した。同温度でプロピレン200gを加え、n−ヘプタ
ン中に液化溶解せしめた。次いで、50ミリモルのAl
(C2 5 2Clのn−ヘプタン溶液及び0.6ミリ
モルのV(2−メチル−1,3−ブタンジオナト)3
ルエン溶液を加え、攪拌と共にプロピレンの重合を開始
し、10時間継続した。次いで、同温度でMACl25
0ミリモルを添加した後、反応系の温度を1時間かけて
−40℃に上昇させ、MAClとの反応を−40℃で5
時間行った。以下、実施例1と同様に処理し、表1に示
す性状の末端修飾ポリプロピレンを得た。
【0025】実施例3 窒素ガスで十分置換した300mlのフラスコに、トル
エン100mlを入れ、−78℃に冷却した。同温度で
プロピレン200ミリモルを加え、トルエン中に液化溶
解した。次いで、15ミリモルのAl(C2 5 2
lのn−ヘプタン溶液及び1.5ミリモルのV(アセチ
ルアセトナト)3 トルエン溶液を加え、攪拌と共に重合
を開始した。プロピレンの重合を−78℃にて3時間行
った。次いで、反応条件を0℃で2時間とした以外は、
実施例1と同様にしてMAClとの反応を行い、表1に
示す性状の末端修飾ポリプロピレンを得た。
【0026】実施例4 窒素ガスで十分置換した500mlのオートクレーブ
に、n−ヘプタン250mlを入れ、−60℃に冷却し
た後、同温度で15ミリモルのAl(CCl
のn−ヘプタン溶液及び1.5ミリモルのV(2−メチ
ル−1,3−ブタンジオナト)トルエン溶液を加え
た。次いで、系内を700mmHgまで減圧にした後、
エチレンとプロピレンの混合ガス(40/60モル比)
を連続的に供給し、エチレンとプロピレンのランダム共
重合を−60℃にて1時間行った。次いで、同温度でM
ACl100ミリモルを添加し、同温度で1時間反応さ
せた。以下、実施例1と同様に処理し、表1に示す性状
の末端修飾エチレン−プロピレンランダム共重合体を得
た。得られた共重合体の13C−NMR測定を行い、二
級炭素に帰属するピーク(S)と三級炭素に帰属するピ
ーク(T)の面積から次式に基づいて、プロピレンの含
有量を計算した。その結果、共重合体中のプロピレン含
有量は53.4モル%であった。 プロピレン含有量(モル%)=[T/{(T+S)/2}]×100 なお、この共重合体を差動走査熱量計(DSC)により
熱分析した結果、プロピレン単独重合体に起因するガラ
ス転移温度(約−10℃)は観測されなかった。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明の重合体は、異種ポリマーの相溶
化剤、ポリマーに染色性や接着性を付与するポリマー改
質剤、潤滑油等の粘度指数向上剤等に使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 聰 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番 1号 東燃株式会社 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平4−132706(JP,A) 特開 平4−178407(JP,A) 特開 平4−45105(JP,A) 特開 昭63−113001(JP,A) 特開 昭63−113002(JP,A) 特開 昭63−113003(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 8/00 - 8/50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I 【化1】 [R〜Rは水素原子又は炭素数1〜8個の炭化水素
    基を示す。但し、R〜Rの少なくとも一つは水素原
    子である必要があるが、R〜Rの全部が水素原子で
    あってはならない。]で表されるバナジウム化合物と有
    機アルミニウム化合物とからなる触媒の存在下、プロピ
    レンを重合して得られるリビングポリプロピレン又はエ
    チレンとプロピレンとをランダム共重合して得られるリ
    ビングエチレン−プロピレンランダム共重合体を、 一般式II 【化2】 (但し、Rは水素原子若しくはメチル基を示す。)で表
    される(メタ)アクリル酸クロライドと反応させた後、
    反応物を非プロトン供与性有機溶剤中に析出させること
    により、片末端に(メタ)アクリル酸クロライドが付加
    反応して結合したポリプロピレン又はエチレン−プロピ
    レンランダム共重合体を製造することを特徴とする末端
    修飾ポリオレフィンの製造方法。
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