JP3321222B2 - 測距装置 - Google Patents

測距装置

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JP3321222B2
JP3321222B2 JP1464693A JP1464693A JP3321222B2 JP 3321222 B2 JP3321222 B2 JP 3321222B2 JP 1464693 A JP1464693 A JP 1464693A JP 1464693 A JP1464693 A JP 1464693A JP 3321222 B2 JP3321222 B2 JP 3321222B2
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浩幸 斉藤
顕 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はカメラ等の測距装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から積分回路を使った投受光タイプ
のさまざまな測距装置が提案されているが、これらは投
光回路をあらかじめ決められた回数あるいは時間だけ動
作させ、その積分電圧をA/D変換して被写体までの距
離を算出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが前記のような
測距装置では、積分コンデンサの端子間電圧をデジタル
信号に変換するためにコンパレータを複数個必要とし
(たとえば特開平3−119307に示される)、しか
も分解能はコンパレータの数に比例するため、測距精度
を上げようとすれば回路も複雑かつ大規模になり高価な
ものとなっていた。
【0004】本発明の目的は、このような課題を解決す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明では、被写体へ複数のパルス光を照射する投
光手段と、前記投光手段の照射光の反射光を受光し、そ
の受光位置に応じて変化する第1と第2の信号を出力す
る受光手段と、前記受光手段が出力する前記第1と第2
の信号から一の信号を選択する選択手段と、前記選択手
段が選択する前記受光手段からの信号を所定の方向にの
み積分する積分回路と、前記積分回路の積分出力をリセ
ットするリセット手段と、前記積分回路の積分出力のレ
ベルを判定するレベル判定回路と、前記選択手段が選択
する前記受光手段からの信号に対応する前記積分回路の
積分出力が所望のレベルに到達したことを前記レベル判
定回路が判定した際に前記リセット手段により前記積分
回路の積分出力をリセットするとともに前記選択手段が
選択する前記受光手段からの信号を切り換える制御手段
と、前記受光手段からの前記第1の信号に対応する積分
出力が前記所望のレベルに到達するのに要する前記パル
ス光の数と前記受光手段からの前記第2の信号に対応す
る積分出力が前記所望のレベルに到達するのに要する前
記パルス光の数とをカウントするカウント手段と、前記
カウント手段の2つのカウント値から被写体距離に応じ
た値を算出する距離算出手段とを含んでいる。
【0006】被写体へ複数のパルス光を照射する投光手
段と、前記投光手段の照射光の反射光を受光し、その受
光位置に応じて変化する第1の信号と第2の信号を出力
する受光手段と、前記受光手段が出力する前記第1と第
2の信号から一の信号を選択する選択手段と、前記選択
手段が選択する前記受光手段からの信号を所定の方向に
のみ積分する積分回路と、前記積分回路の積分出力をリ
セットするリセット手段と、前記積分回路の積分出力の
レベルを判定するレベル判定回路と、前記選択手段が選
択する前記受光手段からの信号に対応する前記積分回路
の積分出力が所望のレベルに到達したことを前記レベル
判定回路が判定した際に前記リセット手段により前記積
分回路の積分出力をリセットするとともに前記選択手段
が選択する前記受光手段からの信号を切り換える制御手
段と、前記受光手段からの前記第1の信号に対応する積
分出力が前記所望のレベルに到達するのに要する時間と
前記受光手段からの前記第2の信号に対応する積分出力
が前記所望のレベルに到達するのに要する時間とをカウ
ントするカウント手段と、前記カウント手段の2つのカ
ウント値から被写体距離に応じた値を算出する距離算出
手段とを含んでいる。
【0007】
【作用】被写体にパルス光を投光し、被写体からの光信
号を所望のレベルに達するまでの間積分しそのときの投
光回数や時間をカウントする。そうして得られた2つの
カウント値から被写体までの距離を算出する。
【0008】
【実施例】本発明の構成を図1に基づいて説明する。投
光回路10は近赤外発光素子(以下IREDという)1
4を駆動するための駆動回路であり、投光手段を構成
し、トランジスタ11、ベース抵抗12、コレクタ抵抗
13およびIRED14からなる。演算回路80(以下
CPUという)から投光信号が出力されると、IRED
14は発光する。発光した光は投光レンズ1を通り、不
図示の被写体によってその一部を反射され、反射した光
の一部は受光レンズ2を通ってPSD3に入射する。実
際にはIRED14はパルス駆動される。
【0009】第1の電流電圧変換回路20、第2の電流
電圧変換回路30は半導体位置検出素子3(以下PSD
という)と一体となって1つの受光回路(受光手段)を
構成する。PSD3に光信号が入射すると、PSD3は
その強度と入射位置に応じた電流を電流電圧変換回路2
0、30に出力する。第1の電流電圧変換回路20はア
ンプ21と帰還抵抗22で構成された、入力電流に比例
した電圧を出力する回路であり、第2の電流電圧変換回
路30はアンプ31と帰還抵抗32とで構成され、電流
電圧変換回路20とまったく同じ構成で、信号電流に応
じた電圧が出力され、選択手段としてのスイッチ4によ
って電流電圧変換回路20と30のいずれかの出力が増
幅回路40に出力される。遠距離側の測距を行うときは
第1の電流電圧変換回路20、近距離側の測距を行うと
きは第2の電流電圧変換回路30側にオンする。スイッ
チ4の状態はCPU(制御手段)80によって制御され
る。
【0010】第1の増幅回路40と第2の増幅回路50
はゲイン切換の可能な増幅回路である。これらの増幅回
路はまったく同様な構成なので、第1の増幅回路40を
例にとって説明する。増幅回路40の前にはカップリン
グコンデンサ5が接続され、入力信号の直流分はここで
カットされる。増幅回路40はアンプ41と3個の帰還
抵抗で構成された、入力信号をある一定のゲインで増幅
する回路である。回路中にスイッチ46とスイッチ47
という2つのスイッチを持っており、これらのスイッチ
はCPU80によってオン/オフを制御できる。スイッ
チ46、47により帰還抵抗44、45のオン/オフが
制御されるので、これらのスイッチの状態によりアンプ
41のゲインが段階的に変化する。したがって信号電流
から電圧への変換も、この変化したゲインに応じて行わ
れ、後段の回路に出力される。第2の増幅回路50もま
ったく同様な動作をし、CPU80はスイッチ56とス
イッチ57を操作して適切なゲインを設定し、それにし
たがって増幅回路40の出力した信号の増幅が行われ
る。増幅回路50の出力信号はスイッチ7を経て積分回
路60に出力される。
【0011】積分回路60はアンプ61、入力抵抗6
2、積分コンデンサ63、スイッチ64、電圧ホロワ6
5で構成された、入力電圧を時間積分するための回路で
ある。積分動作に先だって積分コンデンサ63に残って
いる電荷を放電するためリセット手段としてのリセット
スイッチ64がオンする。十分に放電されるとスイッチ
64はオフする。積分動作がスイッチ7のオンによって
開始されると、積分コンデンサ63には入力信号の時間
積分値が電荷として貯えられる。このときの積分コンデ
ンサ63端子間電圧の値はレベル判定回路70に出力さ
れる。積分動作が終了するとスイッチ7はオフする。
【0012】レベル判定回路70はコンパレータ71と
第1の基準電源73、第2の基準電源74とで構成され
た入力電圧のレベルを判定するための回路である。コン
パレータ71はその電圧値をスイッチ72によって選択
された第1の基準電源73の電圧V1または第2の基準
電源74の電圧V2と比較し、その結果をデジタル信号
に変換してCPU80に出力する。
【0013】読み書き可能な揮発性のメモリ81(以下
RAMという)はCPU80の演算および一時的な記憶
に使用され、読み出し可能な不揮発性のメモリ82(以
下ROMという)はCPU80のプログラムおよびデー
タの格納に使用される。カウント手段としてのカウンタ
83、84はCPU80からの信号により初期化、任意
の値のセット、セットされた値への加算ができる。レベ
ル判定回路70、CPU80、RAM81、ROM8
2、カウンタ83、84とで距離検出手段および距離算
出手段を構成する。
【0014】次に本発明の実施例の回路の動作の概要を
説明する。
【0015】この測距ルーチンに入ると、まず図1内の
すべての回路の電源をオンする。次にCPU80はRA
M81の内容をクリアし、後述するように増幅回路40
と増幅回路50のゲインを決定する。このゲイン決定の
動作の中で被写体がある距離未満の位置にあると判定さ
れた場合はRAM81中に至近フラグをセットし、その
場合は測距を行わずに至近と判定する。
【0016】その後第1の電流電圧変換回路20での測
距が行われ、その際の投光回数を示すカウンタ83の値
N1がRAM81に保存される。この遠距離側の測距動
作中に被写体がある距離以上の位置にあると判定された
場合はRAM81中に無限遠フラグをセットし、その場
合は無限遠と判定する。
【0017】さらにその後第2の電流電圧変換回路30
での測距が行われ、その際の投光回数を示すカウンタ8
4の値N2がRAM81に保存される。
【0018】以上で測距動作が終了すると、無限遠フラ
グがセットされていれば無限遠、至近フラグがセットさ
れていれば至近、いずれでもなければRAM81に保存
されているN1とN2を用いて、次のような値Xを算出
する。 X=N1/(N1+N2) 値Xが定まると、Xの値によって定まるあらかじめ決め
られたROM82のアドレスを参照することで(図
5)、被写体までの距離を求める。最後に測距回路の電
源をオフして、このルーチンを抜ける。
【0019】次に、上述した第1の増幅回路40と第2
の増幅回路50のゲイン決定の動作を図2、図3を使っ
て具体的に説明する。
【0020】最初にCPU80によってスイッチ4を電
流電圧変換回路20側にオンする。スイッチ72を基準
電源73側にオンし、スイッチ64をオンし、積分コン
デンサ63にたまっている電荷を放電させる(図2
a)。十分に電荷を放電した後、スイッチ64をオフ
し、そしてカウンタ83の内容N1を0にクリアする
(図2b)。そしてCPU80は投光回路10を動作さ
せ、IRED14を駆動して投光を開始する。投光開始
に伴う各アンプの立ち上り時間の確保と電源変動の影響
とを軽減するため、投光後時間T1を経過してから積分
回路を時間T2の間だけ動作させる(図2c)。それが
終わると投光・積分を停止して(図2d)、時間T3の
間だけ待機し、カウンタに1を加える(図2e)。図3
のように、この動作をあらかじめ決められた回数Nga
in(たとえば10回)だけ繰り返した後、スイッチ7
をオフして積分コンデンサ63の端子間電圧すなわち積
分電圧Vintをコンパレータ71に出力し、コンパレ
ータ71はその電圧を基準電源73の電圧V1と比較し
てその結果をデジタル信号に変換してCPU80に出力
する。CPU80はコンパレータ71の出力がHレベル
ならばスイッチ46をオンする。以下同様に、積分動作
と比較演算とをくり返し、コンパレータ71の出力がH
レベルならスイッチ56、スイッチ47、スイッチ57
の順でオンする。もしもすべてのスイッチをオンしても
コンパレータ71の出力がHレベルなら至近フラグをセ
ットする。これで増幅回路全体としてのゲインが定まっ
たことになる。
【0021】次に、第1の電流電圧変換回路20および
第2の電流電圧変換回路30による測距を図4に基づい
て具体的に説明する。
【0022】最初にスイッチ4を電流電圧変換回路20
側にオンする。次にスイッチ64をオンし、積分コンデ
ンサ63にたまっている電荷を放電させてから、スイッ
チ64をオフする。そしてカウンタ83の内容N1を0
にクリアする。スイッチ72は基準電源74の方にオン
する。続いて投光を繰り返しながらN1を加算してい
き、積分電圧Vintが基準電源74の電圧V2に達し
た時点で終了するが、もしも被写体までの距離が遠くて
あらかじめ定められた回数Nlimだけ投光してもV2
に達しない場合は無限遠と判断し、RAM81中の無限
遠フラグをセットして終了する。それ以外の場合は測距
終了時にカウンタ83に残っている値N1をRAM81
に格納する。
【0023】その次に第2の電流電圧変換回路30で測
距を行う。最初にスイッチ64をオンし、積分コンデン
サ63にたまっている電荷を放電させてから、スイッチ
64をオフする。そしてカウンタ84の内容N2を0に
クリアする。続いて投光を繰り返しながらN2を加算し
ていき、積分電圧VintがV2に達した時点で終了す
る。測距終了時にカウンタ84に残っている値N2をR
AM81に格納する。
【0024】以上が本実施例における回路の動作であ
る。
【0025】以上の動作をフローチャートで表わすと図
6〜図9のようになる。
【0026】まず、メインルーチンを図6に基づいて説
明する。この測距ルーチンに入ると、CPU80は測距
回路全体の電源をオンし(#001)、CPU80はR
AM81の内容をクリアする(#002)。次に増幅回
路40と増幅回路50のゲインを決定し(#003)、
同時に至近フラグの状態を確認し、もしセットされてい
れば#009にジャンプする(#004)。至近フラグ
がセットされていないと第1の電流電圧変換回路20で
の測距を行い、このときの投光回数を示すカウンタ83
の値N1をRAM81に保存し(#005)、同時に無
限遠フラグの状態を確認し、セットされていれば#00
9にジャンプする(#006)。無限遠フラグがセット
されていなければ第2の電流電圧変換回路30での測距
を行い、このときの投光回数を示すカウンタ84の値N
2をRAM81に保存し(#007)、サブルーチン#
005と#007の操作でRAM81に保存されている
N1とN2を読み出して値Xを算出する(#008)。
その結果無限遠フラグがセットされていれば無限遠、至
近フラグがセットされていれば至近、それ以外ではXの
値をオフセット値とするあらかじめ決められたROM8
2のアドレスを参照して(図5)、被写体までの距離を
求める(#009)。最後に測距回路の電源をオフし
(#010)、このルーチンを抜ける(#011)。
【0027】次に、各サブルーチン内での動作を説明す
る。
【0028】まず、後段の増幅回路(増幅回路40、増
幅回路50)のゲイン決定のサブルーチンを図7に基づ
いて説明する。
【0029】後段の増幅回路のゲイン決定のサブルーチ
ンに入ると、CPU80はスイッチ4を電流電圧変換回
路20側にオン、スイッチ72を基準電源73側にオン
し(#101)、スイッチ64を一瞬オンし積分コンデ
ンサ63にたまっている電荷を放電させて(#10
2)、カウンタ83の内容N1を0にクリアする(#1
03)。続いてCPU80によって投光回路10を動作
させ(#104)時間T1だけ待機する(#105)
と、スイッチ7をオンし積分動作をしながら(#10
6)時間T2だけ待機する。この間積分コンデンサ63
には電荷が貯えられる(#107)。それから投光回路
10の動作を止めて投光動作を終了し、スイッチ7をオ
フし積分動作を終えて(#108)、時間T3だけ待機
し(#109)、カウンタ83に1を加える(#11
0)。カウンタ83の内容N1があらかじめ決められた
回数Ngain未満ならば#104にジャンプする(#
111)。N1が回数Ngain以上ならば積分電圧V
intはコンパレータ71に出力され、コンパレータ7
1はその電圧をV1と比較し、その結果出力電圧Vou
tをCPU80に出力する(#112)。CPU80は
出力電圧Voutのレベルを判断し(#113)、Hレ
ベルであればメインルーチンに戻る(#123)。出力
電圧VoutがLレベルだった場合、CPU80はまず
スイッチ46の状態を確認し、オフしていればスイッチ
46をオンしアンプ41のゲインをより小さくしてから
(#114)、#102にジャンプする(#115)。
スイッチ46がオンしていればスイッチ56の状態を確
認し、オフしていればスイッチ56をオンしアンプ51
のゲインをより小さくしてから(#116)、#102
にジャンプする(#117)。スイッチ56がオンして
いればスイッチ47の状態を確認し、オフしていればス
イッチ47をオンしアンプ41のゲインをより小さくし
てから(#118)、#102にジャンプする(#11
9)。スイッチ47がオンしていればスイッチ57の状
態を確認し、オフしていればスイッチ57をオンしアン
プ51のゲインをより小さくしてから(#120)、#
102にジャンプする(#121)。オンしていればR
AM81中の至近フラグをセットし(#122)、この
サブルーチンを抜け、メインルーチンに戻る。
【0030】次に、第1の電流電圧変換回路20による
測距のサブルーチンを図8に基づいて説明する。
【0031】電流電圧変換回路20による測距のサブル
ーチンに入ると、CPU80はスイッチ64を一瞬オン
し積分コンデンサ63にたまっている電荷を放電させた
後(#201)、スイッチ4を電流電圧変換回路20側
にオンし、スイッチ72をV2側にオンし(#20
2)、カウンタ83の内容N1を0にクリアする(#2
03)。続いてN1が回数Nlim以上かどうかを判定
し、回数Nlim以上ならばRAM81中の無限遠フラ
グをセットしメインルーチンに戻る(#205)。回数
Nlim未満ならば#206にジャンプする(#20
4)。
【0032】続いてCPU80によって投光回路10を
動作させ(#206)時間T1だけ待機すると(#20
7)、スイッチ7をオンし積分動作をしながら(#20
8)時間T2だけ待機する(#209)。この間積分コ
ンデンサ63には電荷が貯えられる。それから投光回路
10の動作を止めて投光動作を終了し、スイッチ7をオ
フし積分動作を終えて(#210)、時間T3だけ待機
し(#211)、カウンタ83に1を加算し(#21
2)、積分電圧Vintをコンパレータ71に出力す
る。コンパレータ71はその電圧をV2と比較し、その
結果出力電圧VoutをCPU80に出力する(#21
3)。CPU80は出力電圧Voutのレベルを判断し
(#214)、Hレベルであればカウンタ83の内容N
1をRAM81に記憶して(#215)メインルーチン
に戻る。Lレベルであれば#204にジャンプする。
【0033】次に、第2の電流電圧変換回路30による
測距のサブルーチンを図9に基づいて説明する。
【0034】電流電圧変換回路30による測距のサブル
ーチンに入ると、CPU80はスイッチ64を一瞬オン
し積分コンデンサ63にたまっている電荷を放電した後
(#301)、スイッチ4を電流電圧変換回路30側に
オンし、スイッチ72をV2側にオンし(#302)、
カウンタ84の内容N2を0にクリアする(#30
3)。
【0035】続いてCPU80によって投光回路10を
動作させる(#304)時間T1だけ待機すると(#3
05)、スイッチ7をオンし積分動作をしながら(#3
06)時間T2だけ待機する(#307)。この間積分
コンデンサ63には電荷が貯えられる。それから投光回
路10の動作を止めて投光動作を終了し、スイッチ7を
オフし、積分動作を終えて(#308)、時間T3だけ
待機し(#309)、カウンタ84に1を加算し(#3
10)、積分電圧Vintをコンパレータ71に出力す
る。コンパレータ71はその電圧をV2と比較し、その
結果出力電圧VoutをCPU80に出力する(#31
1)。CPU80は出力電圧Voutのレベルを判断し
(#312)、Hレベルであればカウンタ84の内容N
2をRAM81に記憶して(#313)メインルーチン
に戻る。Lレベルであれば#304にジャンプする。
【0036】以上の動作により、被写体までの距離が測
定される。
【0037】また本発明の他の実施例として、図10の
ようにCPU80にタイマ85(カウント手段)を接続
し、スイッチ7のオンと共に計時のスタート、オフと共
に計時のストップを行うようにする。
【0038】第1の電流電圧変換回路20での測距中に
CPU80は積分中に出力電圧Voutをモニタし、出
力電圧VoutがHレベルに変化した時点で発光を終え
てタイマ85を停止し、タイマ85の保持している値を
N1にセットする。もしタイマ85があらかじめ定めら
れた時間Tlimを経過しても出力電圧VoutがLレ
ベルのままであった場合には、無限遠フラグをセットし
てこのルーチンから抜ける。同様に第2の電流電圧変換
回路30で測距し、測距終了時点でタイマ85の保持し
ている値をN2にセットする。第1の電流電圧変換回路
20での測距ルーチンを図12、第2の電流電圧変換回
路30での測距ルーチンを図13にそれぞれ示す。
【0039】以上のことをフローチャートで表すと次の
ようになる。第1の電流電圧変換回路20による測距の
サブルーチンを図12に基づいて説明する。電流電圧変
換回路20による測距のサブルーチンに入ると、CPU
80はスイッチ64を一瞬オンし積分コンデンサ63に
たまっている電荷を放電させた後(#401)、スイッ
チ4を電流電圧変換回路20側にオンし、スイッチ72
をV2側にオンし(#402)、タイマ85を0に初期
化する(#403)。続いてタイマ85が時間Tlim
以上かどうかを判定し(#404)、時間Tlim以上
ならばRAM81中の無限遠フラグをセットし(#40
5)、メインルーチンに戻る。時間Tlim未満ならば
#406にジャンプする。続いてCPU80によって投
光回路10を動作させ(#406)、時間T1だけ待機
すると(#407)、タイマ85をスタートし(#40
8)、スイッチ7をオンし積分動作を行う(#40
9)。この間積分コンデンサ63には電荷が貯えられ、
積分回路60の出力はグランドレベルから次第に上昇す
る。それからタイマ85を読み込み、積分開始から時間
T2が経過しているかどうかを判定し(#410)、時
間T2を経過していれば投光動作と積分動作とを終えて
(#411)、タイマ85をストップし(#412)、
時間T3だけ待機し(#413)、#404にジャンプ
する。時間T2を経過していなければ出力電圧Vout
を読み込み、Hレベルになっているかを判定する(#4
14)。時間T2を経過していれば投光動作と積分動作
とを終えて(#415)、Hレベルになっていればタイ
マ85をストップし(#416)、タイマ85の値をカ
ウンタ83の内容N1に代入して(#417)、このル
ーチンを抜ける。Hレベルになっていなければ#410
にジャンプする。
【0040】次に、第2の電流電圧変換回路30による
測距のサブルーチンを図13に基づいて説明する。電流
電圧変換回路30による測距のサブルーチンに入ると、
CPU80はスイッチ64を一瞬オンし積分コンデンサ
63にたまっている電荷を放電した後(#501)、ス
イッチ4を電流電圧変換回路30側にオンし、スイッチ
72をV2側にオンし(#502)、タイマ85を0に
初期化する(#503)。続いてCPU80によって投
光回路10を動作させ(#504)、時間T1だけ待機
すると(#505)、タイマ85をスタートし(#50
6)、スイッチ7をオンし積分動作を行う(#50
7)。それからタイマ85を読み込み、積分開始から時
間T2が経過しているかどうかを判定し(#508)、
時間T2を経過していれば時間T2を経過していれば投
光動作と積分動作とを終えて(#509)、タイマ85
をストップし(#510)、時間T3だけ待機し(#5
11)、#504にジャンプする。時間T2を経過して
いなければ出力電圧Voutを読み込み、Hレベルにな
っているかを判定する(#512)。Hレベルになって
いれば投光回路10の動作を止めて投光動作を終了し、
スイッチ7をオフし積分動作を終えて(#513)、タ
イマ85をストップし(#514)、タイマ85の値を
カウンタ84の内容N2に代入して(#515)、この
ルーチンを抜ける。Hレベルになっていなければ#50
8にジャンプする。
【0041】このようにして求めたN1およびN2から
値Xを算出し、被写体までの距離を求める。仮に時間T
2を80μsとし、タイマを0.8μs毎にカウント・
アップすれば、1積分時間T2を100等分することに
なるので、投光終了後に出力電圧Voutをモニタする
方法に比べて100倍の精度が得られる。
【0042】第2の実施例では第1の実施例に対してよ
り高い精度で被写体までの距離を検出できる上、IRE
D14の発光時間に対する積分時間の割合を高くできる
ので、省電力化が図れる。更にはIRED14の発光周
期を短くすることができ、測距にかかる時間を短縮でき
る。
【0043】
【発明の効果】本発明の構成によれば、受光手段からの
2つの信号のうち一方の信号を所定の方向にのみ所望の
レベルに到達するまで積分回路で積分し、所望のレベル
に達した際に積分出力をリセットするとともに受光手段
からの2つの信号のうちの他方の信号を所定の方向にの
当該積分回路で積分していき、受光手段からの第1の
信号に対応する積分出力が所望のレベルに到達するのに
要するパルス光の数または時間と受光手段からの第2の
信号に対応する積分出力が所望のレベルに到達するのに
要するパルス光の数または時間とをカウントし、この2
つのカウント値から被写体距離に応じた値を算出するた
め、従来のように投光回路をあらかじめ決められた回数
あるいは時間だけ動作させ、その際の積分電圧のA/D
変換値から被写体距離を算出する必要がなくなり、従来
のように測距精度を向上させるために積分電圧のA/D
変換値の分解能を高くすることを回避できる。よって、
積分電圧をA/D変換する際に高い分解能のデジタル信
号に変換しなくても、単純かつ安価な回路で精度の高い
測距を行うことが可能になる。また、積分回路の積分出
力が所望のレベルに到達した際に積分回路の積分出力を
リセットするとともに選択手段が選択する受光手段から
の信号を切り換えるので、1つの積分回路で受光手段が
出力する第1と第2の信号を所定のレベルまで積分する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す構成図である。
【図2】本発明の第1の実施例の積分動作を説明する動
作図である。
【図3】本発明の第1の実施例の第1の増幅回路40と
第2の増幅回路50のゲイン決定の方法を説明する動作
図である。
【図4】本発明の第1の実施例の測距時の一連の動作を
説明する動作図である。
【図5】本発明の第1の実施例の値Xから距離を求める
ROM82上のテーブルである。
【図6】本発明の第1の実施例の動作を示すフローチャ
ートである。
【図7】図6のフローチャートの後段アンプのゲイン決
定の部分のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】図6のフローチャートの第1の電流電圧変換回
路20による測距の部分のサブルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図9】図6のフローチャートの第2の電流電圧変換回
路30による測距の部分のサブルーチンを示すフローチ
ャートである。
【図10】本発明の第2の実施例を示す構成図である。
【図11】本発明の第2の実施例の測距時の一連の動作
を説明する動作図である。
【図12】本発明の第2の実施例において図6のフロー
チャートの第1の電流電圧変換回路20による測距の部
分のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施例において図6のフロー
チャートの第2の電流電圧変換回路30による測距の部
分のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
3 PSD 4 スイッチ 10 投光回路 14 IRED 20、30 電流電圧変換回路 40、50 増幅回路 60 積分回路 64 リセットスイッチ 70 レベル判定回路 80 演算回路(CPU) 83、84 カウンタ 85 タイマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 顕 千葉県四街道市鹿渡934−13番地 株式 会社精工舎 千葉事業所内 (56)参考文献 特開 平6−249650(JP,A) 特開 平6−67087(JP,A) 特開 平5−173059(JP,A) 特開 平5−107054(JP,A) 特開 平1−219512(JP,A) 特開 昭63−132110(JP,A) 特開 昭63−10116(JP,A) 特開 昭61−240108(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 7/11 G01C 3/06 G03B 3/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体へ複数のパルス光を照射する投光
    手段と、 前記投光手段の照射光の反射光を受光し、その受光位置
    に応じて変化する第1と第2の信号を出力する受光手段
    と、 前記受光手段が出力する前記第1と第2の信号から一の
    信号を選択する選択手段と、 前記選択手段が選択する前記受光手段からの信号を所定
    の方向にのみ積分する積分回路と、 前記積分回路の積分出力をリセットするリセット手段
    と、 前記積分回路の積分出力のレベルを判定するレベル判定
    回路と、 前記選択手段が選択する前記受光手段からの信号に対応
    する前記積分回路の積分出力が所望のレベルに到達した
    ことを前記レベル判定回路が判定した際に前記リセット
    手段により前記積分回路の積分出力をリセットするとと
    もに前記選択手段が選択する前記受光手段からの信号を
    切り換える制御手段と、 前記受光手段からの前記第1の信号に対応する積分出力
    が前記所望のレベルに到達するのに要する前記パルス光
    の数と前記受光手段からの前記第2の信号に対応する積
    分出力が前記所望のレベルに到達するのに要する前記パ
    ルス光の数とをカウントするカウント手段と、 前記カウント手段の2つのカウント値から被写体距離に
    応じた値を算出する距離算出手段とを含むことを特徴と
    する測距装置。
  2. 【請求項2】 被写体へ複数のパルス光を照射する投光
    手段と、 前記投光手段の照射光の反射光を受光し、その受光位置
    に応じて変化する第1の信号と第2の信号を出力する受
    光手段と、 前記受光手段が出力する前記第1と第2の信号から一の
    信号を選択する選択手段と、 前記選択手段が選択する前記受光手段からの信号を所定
    の方向にのみ積分する積分回路と、 前記積分回路の積分出力をリセットするリセット手段
    と、 前記積分回路の積分出力のレベルを判定するレベル判定
    回路と、 前記選択手段が選択する前記受光手段からの信号に対応
    する前記積分回路の積分出力が所望のレベルに到達した
    ことを前記レベル判定回路が判定した際に前記リセット
    手段により前記積分回路の積分出力をリセットするとと
    もに前記選択手段が選択する前記受光手段からの信号を
    切り換える制御手段と、 前記受光手段からの前記第1の信号に対応する積分出力
    が前記所望のレベルに到達するのに要する時間と前記受
    光手段からの前記第2の信号に対応する積分出力が前記
    所望のレベルに到達するのに要する時間とをカウントす
    るカウント手段と、 前記カウント手段の2つのカウント値から被写体距離に
    応じた値を算出する距離算出手段とを含むことを特徴と
    する測距装置。
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