JP3321209B2 - 架橋型カルボキシル基含有重合体の製造方法 - Google Patents

架橋型カルボキシル基含有重合体の製造方法

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JP3321209B2
JP3321209B2 JP26346692A JP26346692A JP3321209B2 JP 3321209 B2 JP3321209 B2 JP 3321209B2 JP 26346692 A JP26346692 A JP 26346692A JP 26346692 A JP26346692 A JP 26346692A JP 3321209 B2 JP3321209 B2 JP 3321209B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/38Polymerisation using regulators, e.g. chain terminating agents, e.g. telomerisation
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種水溶液の増粘剤と
して用いるに適した、粉末状の、架橋されたカルボキシ
ル基含有重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術および課題】粉末状の、架橋されたカルボキ
シル基含有重合体(以下、単に架橋重合体ということも
ある)は、水に溶解し、適当な塩基で中和することによ
り、低い濃度であっても極めて高い粘性を示すと共に、
降状値の高い塑性流動液を形成するなどの特徴があり、
これらの特殊な流動特性をいかし、種々の方面で使用さ
れている。例えば、石膏・セメント等の固体懸濁安定
剤、水溶性塗料やエマルジョン塗料の増粘剤、繊維工業
における捺染等の糊剤などの工業用分野をはじめ増粘・
懸濁安定化の性能から、クリーム、ローション、シャン
プー、歯磨きなどの化粧品およびトイレタリー分野、そ
して軟膏、錠剤などの医薬分野などである。
【0003】このような架橋重合体は、従来、アクリル
酸などのα,β−不飽和カルボン酸とエチレン性不飽和
基を2つ以上有する単量体、例えば、蔗糖のポリアリル
エーテル(米国特許第2923692号)、ヘキサアリ
ルトリメチレントリスルホン(米国特許第295867
9号)、リン酸トリアリル(米国特許第3426004
号)等を共重合する方法や、アクリル酸などのα,β−
不飽和カルボン酸とグリシジル基を有する重合性単量
体、例えばグリシジルメタクリレート(特開昭58−8
4819号)等を共重合し、その後熱処理を施す方法が
知られている。しかしながら、これら従来公知の技術に
より得られる架橋重合体は性能的に充分満足すべきもの
とはいえなかった。一方、これら架橋重合体は一般に各
種水溶液の増粘剤として使用するとき、高い粘度を発現
するものほどその使用用途は広く、また、より少ない使
用量で所望の増粘効果が得られるためその商品価値は高
い。
【0004】
【課題を解決するための手段】かかる事情に鑑み本発明
者らは、従来公知の架橋重合体に比べ、より高粘度かつ
優れた流動特性を有する架橋型カルボキシル基含有重合
体を安定的に製造する方法について鋭意研究を重ねた。
その結果、重合により得られた生成スラリーをラジカル
捕捉剤の存在下で加熱し、溶媒除去を実施することによ
り、前記したような優れた粘度特性を有する架橋重合体
が容易に得られることを見い出し、本発明を完成するに
至った。
【0005】すなわち本発明は、α,β−不飽和カルボ
ン酸およびこれと共重合し得る架橋剤を、ラジカル重合
触媒の存在下、不活性溶媒中で重合させることにより得
られた生成物をラジカル捕捉剤の存在下で加熱し、溶媒
除去することを特徴とする架橋型カルボキシル基含有重
合体の製造方法を提供するものである。
【0006】本発明で使用可能な不活性溶媒は、単量体
は溶解するが、得られた重合体は溶解しない溶媒であ
り、その具体的例としては、ノルマルペンタン、ノルマ
ルヘキサン、イソヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマ
ルオクタン、イソオクタン、シクロペンタン、メチルシ
クロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、
エチレンジクロライド等を挙げることができる。これら
不活性溶媒の中では特に、エチレンジクロライド、ベン
ゼン、ノルマルヘキサンが品質が安定しているうえ入手
容易であり、有利に用いることができる。
【0007】本発明で用いるα、β−不飽和カルボン酸
としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マ
レイン酸、イタコン酸、フマル酸、および他のオレフィ
ン系不飽和カルボン酸を挙げることができ、これらから
選ばれた、1種または2種以上の混合物を使用すること
ができる。中でも、アクリル酸は安価で入手容易であ
り、また優れた性能を有する重合体が得られるので、特
に好ましい。
【0008】ラジカル重合触媒としては、α,α'−ア
ゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−2,4
−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2'−アゾビ
スイソブチレート、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパー
オキシド、クメンハイドロパーオキシド、第三級ブチル
ハイドロパーオキシド等が適する。これらラジカル重合
触媒の使用量は、その種類や使用温度によって差がある
が、通常α,β−不飽和カルボン酸と架橋剤の合計量に
対して0.1〜10重量%の範囲、好ましくは0.3〜3
重量%の範囲が適当である。触媒を過剰に使用すると、
重合反応が極めて速く進行するので、除熱が困難とな
り、所望の反応温度に維持することが困難となる。ま
た、使用量が少ないと、反応速度が遅くなり過ぎ、経済
的でない。
【0009】本発明に使用する架橋剤は、エチレン性不
飽和基を2つ以上有する単量体、もしくはエポキシ基と
エチレン性不飽和基をそれぞれ1つ以上有する単量体
で、かつ前記溶媒に溶解するものであれば、すべて使用
することができる。具体的には、ポリオールの2置換以
上のアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、
アリルエーテル類があり、前記ポリオールはエチレング
リコール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレン
グリコール、ポリオキシプロピレングリコール、グリセ
リン、ポリグリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、ショ糖、ソルビトール等を指す。そ
の他、フタル酸ジアリル、リン酸トリアリル、メタクリ
ル酸アリル、テトラアリルオキシエタン、トリアリルシ
アヌレート、アジピン酸ジビニル、クロトン酸ビニル、
1,5−ヘキサジエン、ジビニルベンゼン、グリシジル
メタクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げら
れる。これらの中でもペンタエリスリトールテトラアリ
ルエーテル、ポリアリルサッカロース、リン酸トリアリ
ル、テトラアリルオキシエタンを使用した場合、いっそ
う好結果がもたらされる。
【0010】得られる架橋重合体について所望の粘稠化
特性を得るには、架橋剤の種類、その他の条件により異
なるのは勿論である。これらエチレン性不飽和基を2つ
以上有する単量体、もしくはエポキシ基とエチレン性不
飽和基を、それぞれ1つ以上有する単量体の使用量は、
α、β−不飽和カルボン酸に対して、0.05〜10重
量%の範囲、好ましくは、0.1〜3重量%の範囲であ
る。諸条件により最適添加量が決められ、過剰に添加す
ると三次元化がいっそう進み、不溶性のゲルが生成する
ことがある。また、添加量が過少である場合は、その効
果がなく何等架橋剤を加えない場合に似た液性を示すよ
うになる。
【0011】本発明に使用するラジカル捕捉剤として
は、従来公知のラジカル連鎖禁止能力を持つ化合物であ
れば何れでもよい。このような化合物の例としては、ハ
イドロキノン、メチルハイドロキノン、メトキシハイド
ロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、
カテコール、ピロガロール、レゾルシン、P−ヒドロキ
シ安息香酸メチル、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチ
ルヒドロキシアニソールおよび酸素等が挙げられる。特
にジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニ
ソール、メトキシハイドロキノンおよび酸素を使用した
場合、いっそう好結果がもたらされる。
【0012】酸素を使用する場合においては、不活性溶
媒の燃焼限界酸素濃度以下で使用する必要があるため、
酸素を窒素によって所定の濃度に希釈したガスを生成ス
ラリー中に吹込み使用される。使用するガスの好ましい
酸素濃度は、酸素1vol.%から不活性溶媒の燃焼限界酸
素濃度までである。1vol.%未満の酸素温度では顕著な
効果をもたらさない。
【0013】また、酸素以外のラジカル捕捉剤を使用す
る場合は、その使用量はラジカル捕捉剤の種類、その他
の条件により異なるが、α,β−不飽和カルボン酸に対
して0.05〜5重量%の範囲、好ましくは、0.1〜2
重量%の範囲である。また、使用量が少ないと何ら効果
をもたらさない。
【0014】これらラジカル捕捉剤は、乾燥工程直前に
重合が終了したスラリーに所定量添加するか、もしくは
乾燥工程中に連続的に添加することができる。一方、酸
素を使用する場合においては、窒素により所定の濃度に
希釈した酸素を生成スラリー中に吹込みながら加熱、乾
燥することにより好結果を得ることができる。
【0015】ラジカル捕捉剤を使用することにより奏さ
れる効果、すなわち、懸濁安定化性能が優れ、増粘剤と
して用いるに適した重合体が取得できる作用機構につい
ての詳細は明らかではないが、重合終了後のスラリー中
に微量残留するα,β−不飽和カルボン酸および架橋剤
が乾燥工程中に反応することによる低分子量体の生成あ
るいは、過度に架橋された重合体の生成をラジカル捕捉
剤が抑制し、その結果、低分子量体を含むことなく、適
度に架橋された高分子量重合体がより高い純度で取得で
きるためと推察される。
【0016】本発明において架橋重合体は、次のような
方法により製造することができる。撹拌機、温度計、窒
素の吸込管および冷却管を備えた反応器に、α,β−不
飽和カルボン酸、架橋剤、重合触媒および溶媒を仕込
む。この際、重合原料の仕込量は仕込全重量に対して、
20重量%以下の範囲、好ましくは5〜15重量%の範
囲が適当である。20重量%を越える量を仕込むと重合
反応が進行するにつれ、重合体の析出が著しくなると共
に、反応物を均一に撹拌することが困難になり、5重量
%より少ないと経済的でない。
【0017】次いで反応容器上部空間、ならびに原料、
溶媒中に溶解している酸素を除去するため、溶液中に窒
素ガスを吹き込む。重合反応は温浴等で20〜120
℃、好ましくは30〜90℃の所定の温度に加熱するこ
とにより開始され、反応系内は初期の均一な溶液から、
次第に白色スラリー状に変化する。また、前記方法とは
別に、架橋剤をα,β−不飽和カルボン酸の重合の進行
とともに、連続的に重合系に添加することもできる。
【0018】重合反応終了後、生成スラリー中に酸素含
有窒素ガスを吹込みながら、もしくは酸素以外のラジカ
ル捕捉剤を添加した後、50℃〜160℃好ましくは7
0℃〜130℃の温度範囲の温度で加熱乾燥して不活性
溶媒を除去する。加熱温度が50℃より低いと溶媒除去
に時間がかかり、また160℃を越える温度では、経済
的でないばかりか重合体が熱劣化を起こすため好ましく
ない。前記方法で得られた架橋重合体を多量の水に溶解
し、該重合体中のカルボキシル基を、適当な塩基でpH
7付近に中和することにより、水溶液は最高粘度を示
す。このようにして得られた架橋重合体は所望の粘度を
得るのに、水中1%以下の濃度で十分満足できるもので
あり、この著しい増粘効果が大きな特徴である。
【0019】中和剤としては既知の塩基であればいずれ
も使用でき、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化アンモニウム等の無
機塩基の他にトリエタノールアミン、トリエチルアミン
等の有機塩基も使用可能である。
【0020】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定され
るものではない。実施例1 不活性溶媒として、エチレンジクロライド、ラジカル重
合触媒としてアゾビスイソブチロニトリル(以下AIB
Nと称する。)、架橋剤としてペンタエリスリトールテ
トラアリルエーテルを用い、架橋剤の添加量を変更し
て、アクリル酸の架橋重合体を製造した。500ml4つ
口フラスコに予め前記溶媒を仕込み、次いで以下の量の
α,β−不飽和カルボン酸、架橋剤およびラジカル重合
触媒を仕込み、重合を行なった。 アクリル酸 30g ペンタエリスリトール ※1 0.42,0.45,
0.48g テトラアリルエーテル AIBN 0.1g エチレンジクロライド 340ml ※1 「米国特許第3428693号」に準拠して合成
【0021】反応は窒素雰囲気下で撹拌下55℃〜65
℃に保持して3時間行ない、さらにエチレンジクロライ
ドの還流下で30分保持した。次いで重合反応が終了し
た生成スラリー中に酸素濃度3vol.%の酸素含有窒素ガ
スを20ml/minの流量で吹込みながら約110℃に加
熱し乾燥した。かくして、白色微粉末のアクリル酸の架
橋体約30gを得た。この架橋重合体の0.5重量%水
溶液の粘度を表1に示す。 (粘度の測定)前記のアクリル酸架橋重合体をイオン交
換水に分散させ、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH
7まで中和し、0.5重量%濃度の粘稠水溶液を調製し
た。この水溶液の粘度をB型回転粘度計により25℃、
20rpmで測定した。
【0022】
【表1】
【0023】比較例1〜2 乾燥中に生成スラリーに吹込む酸素濃度3vol.%の酸素
含有窒素ガスを純度99.99%の窒素ガスに代え、ア
クリル酸の架橋重合体を製造した。実施例1(イ)、
(ロ)の各々において加熱、乾燥中に生成スラリーに吹
込むガスを純度99.99%の窒素ガスに代えた以外
は、同一条件にて重合を行ない、0.5重量%水溶液の
粘度がそれぞれ33000CPS、38000CPSの
白色微粉末の架橋重合体を得た。
【0024】実施例2 不活性溶媒としてノルマルヘキサン、ラジカル重合触媒
としてAIBN、架橋剤としてペンタエリスリトールテ
トラアリルエーテルを用い、架橋剤の添加量を変更して
アクリル酸の架橋重合体を製造した。500ml4つ口フ
ラスコに予め前記溶媒を仕込み、次いで以下の量のα,
β−不飽和カルボン酸、架橋剤およびラジカル重合触媒
を仕込み、重合を行なった。 アクリル酸 30g ペンタエリスリトール 0.24,0.27,
0.30g テトラアリルエーテル AIBN 0.2g ノルマルヘキサン 340ml
【0025】反応は窒素雰囲気下で撹拌下55℃〜65
℃に保持して3時間行ない、さらにノルマルヘキサンの
還流下で30分保持した。次いで重合反応が終了した生
成スラリー中に酸素濃度3vol%の酸素含有窒素ガス
を20ml/minの流量で吹込みながら約110℃に加熱
し乾燥した。かくして、白色微粉末のアクリル酸の架橋
体約30gを得た。この架橋重合体の0.5重量%水溶
液の粘度を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】比較例3〜4 乾燥中に生成スラリーに吹込む酸素濃度3vol.%の酸素
含有窒素ガスを純度99.99%の窒素ガスに代え、ア
クリル酸の架橋重合体を製造した。実施例2(イ)、
(ロ)の各々において加熱、乾燥中に生成スラリーに吹
込むガスを純度99.99%の窒素ガスに代えた以外
は、同一条件にて重合を行ない、0.5重量%水溶液の
粘度がそれぞれ29000CPS、33000CPSの
白色微粉末の架橋重合体を得た。
【0028】実施例3 実施例2(ロ)と同一条件にて重合を行ない、得られた
生成スラリー中に酸素含有量の異なる窒素ガスを吹込み
ながら約90℃に加熱し、乾燥することにより、白色微
粉末のアクリル酸架橋重合体を得た。0.5重量%水溶
液の粘度を表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】実施例4 実施例2(ロ)と同一条件にて重合を行ない、得られた
生成スラリー中に種類の異なるラジカル捕捉剤0.2g
を添加した後、純度99.99%の窒素ガスを吹込みな
がら110℃で加熱し、乾燥することにより、白色微粉
末のアクリル酸架橋重合体を得た。0.5重量%水溶液
の粘度を表4に示す。
【0031】
【表4】
【0032】実施例5 不活性溶媒としてノルマルヘプタン、架橋剤としてテト
ラアリルオキシエタンを用い、実施例2と同一条件にて
重合を行なった。次いで得られた生成スラリー中にメト
キシハイドロキノンの量を変更して添加し、純度99.
99%の窒素ガスを吹込みながら110℃に加熱し、乾
燥することにより白色微粉末のアクリル酸架橋重合体を
得た。 アクリル酸 30g テトラアリルオキシエタン 0.27g AIBN 0.2g ノルマルヘプタン 340ml 0.5重量%水溶液の粘度を表5に示す。
【0033】
【表5】
【0034】比較例5 実施例5と同一条件にて重合を行ない、得られた生成ス
ラリー中にメトキシハイドロキノンを添加することな
く、実施例5と同様に加熱、乾燥することにより白色微
粉末のアクリル酸架橋重合体を得た。生成重合体の0.
5重量%水溶液の粘度は28000CPSであった。
【0035】実施例6 不活性溶媒としてノルマルヘキサン,ラジカル重合触媒
としてAIBN,架橋剤としてポリアリルサッカロース
を用い、アクリル酸架橋重合体を製造した。500ml4
つ口フラスコに予め、ノルマルヘキサン320mlを仕込
み、次いでアクリル酸30gおよびAIBN 0.2gを
仕込み60℃で重合させた。重合開始後、ポリアリルサ
ッカロース0.36g、ノルマルヘキサン20mlから成
る混合溶液を約3時間かけて滴下し、その後1時間重合
を継続した後、さらにノルマルヘキサンの還流下で30
分保持した。次いで重合反応が終了した生成スラリー中
に酸素濃度3vol%の酸素含有窒素ガスを20ml/min吹
込みながら約110℃に加熱し乾燥した。かくして、
0.5wt%水溶液の粘度が39000CPSの白色微粉
末の架橋重合体を得た。
【0036】比較例6 乾燥中に生成スラリーに吹き込む酸素濃度3vol.%の酸
素含有窒素ガスを純度99.99%の窒素ガスに代え、
アクリル酸の架橋重合体を製造した。実施例6において
加熱、乾燥中に生成スラリーに吹込むガスを純度99.
99%の窒素ガスに代えた以外は同一条件にて重合を行
ない、0.5重量%水溶液の粘度が22000CPSの
白色微粉末の架橋重合体を得た。
【0037】
【発明の効果】懸濁安定化性能、増粘効果を有する架橋
型カルボキシル基含有重合体は水に溶解し、適当な塩基
で中和することにより、特殊な流動特性を発現するた
め、その特徴をいかし種々の方面で使用されている。し
かしながら従来公知の技術により得られる架橋重合体は
性能的に充分満足すべきものとはいえなかった。本発明
は、不活性溶媒中で重合を行ない得られた生成スラリー
をラジカル捕捉剤の存在下で加熱、乾燥することにより
従来公知の架橋型カルボキシル基含有重合体に比べ、よ
り高粘度かつ優れた流動特性を有する重合体を工業的に
有利に製造する方法を提供するもので、さらに幅広い使
用用途への適用が可能であり、産業界に貢献するところ
大である。
フロントページの続き (72)発明者 田畑 光貴 兵庫県姫路市飾磨区入船町1番地 住友 精化株式会社第2研究所内 (72)発明者 中村 守男 兵庫県姫路市飾磨区入船町1番地 住友 精化株式会社第2研究所内 (56)参考文献 特開 平4−120111(JP,A) 特開 平4−120112(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 6/00 - 6/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単量体としてのα,β−不飽和カルボン
    酸およびこれと共重合し得る架橋剤をラジカル重合触媒
    の存在下、単量体は溶解するが、得られた重合体は溶解
    しないハロゲン化炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環族炭
    化水素および芳香族炭化水素から選ばれた1種の不活性
    溶媒中で重合させることにより得られる生成スラリーを
    ラジカル捕捉剤の存在下で加熱し、溶媒除去することを
    特徴とする架橋型カルボキシル基含有重合体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 α,β−不飽和カルボン酸がアクリル酸
    である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 架橋剤がペンタエリスリトールテトラア
    リルエーテル、テトラアリルオキシエタン、リン酸トリ
    アリルおよびポリアリルサッカロースから選ばれた少な
    くとも1種である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 ラジカル重合触媒がα,α’−アゾビス
    イソブチロニトリルである請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 ラジカル捕捉剤が、ジブチルヒドロキシ
    トルエン、ブチルヒドロキシアニソール、メトキシハイ
    ドロキノンおよび酸素から選ばれた1種である請求項1
    記載の方法。
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