JP2005097630A - 水溶性架橋共重合体粉末の製造方法 - Google Patents

水溶性架橋共重合体粉末の製造方法 Download PDF

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Akinori Saito
彰法 斉藤
Ryoichi Aimiya
良一 相宮
Hiroshi Fujima
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Abstract

【課題】 重合反応容器の壁面や攪拌翼への重合体の付着、懸濁液粘度の上昇、あるいは熱伝導の低下による未反応単量体の増加、品質上のバラツキ、収量の低下さらには溶剤の突沸などがなく、操業上も安全に実施でき、得られる重合体も優れた、沈殿重合による水溶性架橋共重合体粉末の製造方法の提供。
【解決手段】 エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩と、架橋性単量体を、重合反応容器に分割添加しながら、単量体は溶解するが、重合体は溶解しない、炭素数4〜12個を有する脂肪族炭化水素から選ばれた溶剤中で重合させ、水溶性架橋共重合体粉末を製造する。
【選択図】 なし

Description

この発明は、クリーム、ローション、歯磨き、シャンプーなどの化粧品、水性塗料、水性接着剤、シーリング剤などの増粘剤、顔料や骨材の沈降防止剤、乾電池の金属粉の分散安定剤などとして様々な分野で使用されている、水に可溶な、架橋タイプのカルボン酸基含有重合体粉末の製造方法に関するものである。
エチレン性不飽和低級カルボン酸類を主成分とする水溶性の架橋タイプ重合体粉末を、単量体は溶解するが、重合体は溶解しない溶剤中で沈殿重合することによって製造することは、特公昭35−8246公報、特開昭52−6789公報、特開昭59−80411公報、特開昭59−232107公報、特開昭63−295609公報、特開平1−217017公報、特開平2−22312公報、特開平2−258813公報、さらには、独国公開2927132公報などに詳しく開示され、よく知られていることである。
これらの沈殿重合においては、形成される重合体は、重合開始直後から使用している溶媒に不溶なため、重合体が溶媒から沈殿析出してくる。
この沈殿析出した重合体は一般に凝集し易く、凝集した重合体は重合反応容器の壁面や攪拌翼に付着したり、反応混合物の懸濁液粘度を非常に高いものとし、その結果として、最終製品である重合体粉末の粒度を大きくしたり、場合によっては、塊状とし粉末化できないという問題を発生させるものである。
また、付着物の生成は、熱伝導の低下による未反応単量体の増加、付着領域での過熱による重合体品質のバラツキ、収量の低下などの問題を発生させる一方、不均化された熱伝導によって溶剤が突沸するなど、操業安全上好ましくない問題も発生させるものである。
この問題を解消させるため、例えば、特開昭59−80411公報においては、特定の界面活性剤を分散剤として使用することを提案しているが、界面活性剤の使用は、増粘液の濁りや諸物性への影響が無視できないものである。
さらに、特開平1−217017公報、特開平2−22312公報、独国公開2927132公報では、溶剤として、極性溶媒と非極性溶媒とを所定範囲の割合で混合使用することを提案し、良好な反応混合物懸濁液が得られるとしているが、このような混合溶剤を使用することには、回収した溶剤の再使用において管理が煩雑になるといった欠点が発生する。
特開昭59−80411公報 特開平 1−217017公報 特開平 2−22312公報 独国公開2927132公報
この発明の発明者等は、前記の問題点を解決するため、鋭意検討した結果、沈殿重合において、単量体を分割添加し重合反応に供すると共に、使用する溶剤に特定のものを選択することによって、その溶剤単独でも、他の溶剤との混合系でも、品質上のバラツキが少なく、かつ操業上安全に沈殿重合を進めることができることを見出し、この発明を完成した。
すなわち、この発明は、特定の界面活性剤を使用することなく、沈殿重合における、重合体の凝集による反応容器の壁面や攪拌翼への重合体の付着、懸濁液粘度の上昇、あるいは熱伝導の低下による未反応単量体の増加、品質上のバラツキ、収量の低下さらには溶剤の突沸などの問題点を解消し、操業上安全に沈殿重合が実施でき、得られる重合体も優れたものであるという、沈殿重合による水溶性架橋共重合体粉末の製造方法を提案せんとするものである。
前記の目的を達成するため、この発明の請求項1に記載の発明は、
エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩と、架橋性単量体を、重合反応容器に分割添加しながら、単量体は溶解するが、重合体は溶解しない、炭素数4〜12個を有する脂肪族炭化水素から選ばれた溶剤中で重合させること
を特徴とする水溶性架橋共重合体粉末の製造方法である。
この発明の水溶性架橋共重合体の製造方法によれば、特定の界面活性剤を使用せずに、重合体の凝集による反応容器の壁面や攪拌翼への重合体の付着、重合体を含む反応混合物懸濁液粘度の上昇、あるいは熱伝導の低下による未反応単量体ーの増加、品質上のバラツキ、収量の低下さらには溶剤の突沸などの沈殿重合における問題を解消し、操業上安全に沈殿重合が実施でき、得られる重合体も優れたものである。
さらに、この発明によれば、特定の溶剤単独でも、他の溶剤との混合系でも、品質上のバラツキが少ない水溶性架橋共重合体が得られ、また、さらには単一溶剤での操業は、回収溶剤の管理が簡素化され、操業上安全で、商業的に有効な水溶性架橋共重合体の製造方法を提供することができる。
この発明の水溶性架橋共重合体の製造方法において、水溶性架橋共重合体は、エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩と、架橋性単量体を必須の構成成分とするもので、他の重合性単量体を併用することも可能であるが、共重合体を構成する単量体総量の70質量%以上が、エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩であるものが好ましい。
前記エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸など及びそれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩などの炭素数3〜5個を有するオレフィン系不飽和カルボン酸又はその塩が挙げられる。
これらのエチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩のなかでも、アクリル酸及びそのナトリウム塩は、得られる重合体の増粘剤としての性能も良好なため特に好ましく、アクリル酸は、市場からの入手が容易であるので、さらに好ましい。
この発明の水溶性架橋共重合体の製造において、前記したように、構成単量体として、エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩以外の他の重合性単量体を使用しても良く、使用量としては、30質量%未満であることが好ましい。
前記他の重合性単量体の具体的としては、例えば、スチレン、アルキルビニルエーテル、塩化ビニリデン、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、酢酸ビニル、ビニルピロリドン、アクリルニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
前記の他の重合性単量体における具体的なアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類としては、メチル、エチル、ブチル、イソブチル、オクチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルエクリレートなどのエーテル結合を有する(メタ)アクリル酸エステル類、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのヒドロキシ基含有(メタ)アクリル酸エステル類、さらにはグリシジルメタクリレートなどが挙げられる。
また、具体的なアクリルアミド類、メタクリルアミド類としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イソプロピルアクリルアミドなどが挙げられる。
さらに、末端メタクリレートポリメチルメタクリレート、末端スチリルポリメチルメタクリレート、末端メタクリレートポリスチレン、末端メタクリレートポリエチレングリコール、末端メタクリレートアクリロニトリルスチレン共重合体などのマクロモノマー類なども使用可能である。
同様に、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのエステル類なども使用でき、必要に応じて、トリメトキシビニルシラン、トリメトキシビニルシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなども使用できる。
この発明で使用される架橋性単量体(以下、架橋剤という。)としては、ポリアルケニルポリエーテールモノマー、多価ビニルモノマー又はこれらの混合物などが挙げられる。
具体的な架橋剤としては、テトラアリルオキシエタン、アリルペンタエリスリトール、アリルサッカロース、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ジアリルフタレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレートなどが挙げることができる。
前記の架橋剤の使用量は、得られる水溶性架橋共重合体の増粘特性によるが、エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩などの重合性単量体100質量部に対して、0.2〜2.0質量部が好ましい。
この発明で、前記重合性単量体を重合させるために使用される重合開始剤としては、ラジカル開始剤が挙げられ、過酸化物、アゾ系開始剤などから選ばれた化合物又はそれらの混合物が使用でき、その使用量は単量体100質量部に対して、0.001〜2.00質量部が好ましく、より好ましくは、0.005〜0.1質量部である。
具体的な過酸化物としては、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルハイドロパーオキシド、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエートなどが挙げられる。
具体的なアゾ系開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩などが挙げられる。
この発明における重合は沈殿重合で、単量体は溶解するが、重合体は溶解しない炭素数4〜12個を有する脂肪族炭化水素から選ばれた少なくとも1種以上からなる溶剤が挙げられる。これら脂肪族炭化水素の中では、n−ヘキサン又はシクロヘキサンが、市場より安価に入手でき有用である。
この溶剤としては、回収溶剤の再使用を容易にするため、混合溶剤でなく、単一成分からなる溶剤が好ましい。
炭素数4〜12個を有する脂肪族炭化水素以外の極性溶剤である、ケトン、エステル、アルコールから選択された溶剤のみでは、重合中の成長ラジカルとの連鎖移動反応が起こり易くなり、得られる水溶性架橋共重合体が低分子量化し、増粘性に劣る結果となりやすい。
また、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系の溶剤は、得られた水溶性架橋共重合体粉末に微量の溶剤が残存するため、毒性が問題となる。
溶剤は、通常、単量体濃度が10〜30質量%、好ましくは15〜25質量%となる量で用いられる。
この発明における沈殿重合においては、エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩と、架橋剤とを、重合反応容器に分割添加して重合させることを特徴とするもので、エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩と、架橋剤及び重合に必要な重合開始剤を混合し、得られた混合物を分割し添加することも、それぞれを別々に分割して添加して重合することでもよい。
この分割添加は2乃至8分割が好ましい。
一括添加の重合では、前記したように重合開始後の不溶になった重合体が凝集し易く、その凝集体が反応釜の壁面や攪拌翼に付着したりして、反応混合物の懸濁液粘度が非常に高くなり、最終製品である粉末の粒度が大きくなったり、場合によっては、塊状となり粉末化できなかったり、付着物によって熱伝導の低下による未反応単量体の増加、付着領域での過熱による品質上のバラツキ、収量の低下などを引き起こし、また、不均化された熱伝導によって溶剤が突沸するなど、操業安全上問題がある。
8回を超えた分割回数では、前記した不具合を抑制する効果が希薄になり、また、分割仕込み回数が多くなり製造作業が煩雑になり、分割回数を無限大にした場合、すなわち、連続的に少量づつ仕込んでいく場合は、前記の不具合を回避して高重合度品を得るためには、架橋剤の量、開始剤の量、重合温度などの最適化範囲が狭く、管理が難しくなるため、実際の製造では好ましくない。
この発明において、分割添加する単量体などの2回目以降の添加は、それまでに添加された単量体の50%以上重合した後に行うことが好ましく、前段までの単量体の重合率が50%〜90%に達した後に行うのがさらに好ましく、特に好ましいのは単量体の重合率が70%〜90%に達した後に行うことである。
50%未満の重合率で新たな単量体が供されると、重合反応容器内の単量体濃度が高くなって凝集体が生じ易くなり、その凝集体が重合反応容器の壁面や攪拌翼に付着したりして、反応混合物の懸濁液粘度が非常に高くなる。
その結果、最終製品である粉末の粒度が大きくなったり、場合によっては、塊状となり粉末化できなかったり、付着物によって熱伝導の低下による未反応単量体の増加、付着領域での過熱による品質上のバラツキ、収量の低下などを引き起こしやすい。
また、逆に90%を超えると、新たに供された単量体の重合反応が継続され難くなり、重合時間が長くなり、商業上好ましくない。
重合率の算出方法は、反応系中の単量体の分析から算出でき、その単量体の分析は、ヨウ化カリ−チオ硫酸ナトリウムによる滴定分析であっても、液体クロマトグラフィーによる定量分析であってもよい。
この発明における重合温度は、温度50℃以上で使用する溶剤系の大気圧下の沸点温度以下で行うことが好ましく、温度50℃未満ではラジカル開始剤の分解が遅く、重合反応の効率が悪いものとなることが多く避けるのが望ましい。
沈殿重合は、通常使用する溶剤系を還流し得る温度で、溶剤を還流しながら行うことが好ましく、幾分かの減圧を施すことによって、溶剤の還流温度を下げ、重合体凝集物の発生による溶剤の突沸を抑えることも可能である。
もちろん、密閉容器での自己加圧下、強制加圧下でも重合は可能であるが、溶剤の突沸が起こり易くなるため、あまり好ましくはない。
分割する際の分割割合は、均等分割か、先に添加する量と後に添加する量に差を持たせる不均等分割かは、重合する単量体の種類や量、求める重合体の品質などを考慮して定められる。
この発明は、得られる水溶性架橋共重合体の0.2質量%中和水溶液粘度が2,000mPa・s以上であるものに適用するものが好ましく、より好ましくは、0.2質量%中和水溶液粘度が5000mPa・s以上の水溶性架橋共重合体粉末の製造に適用することである。
前記の0.2質量%中和水溶液粘度は、0.2%質量の水溶性架橋共重合体粉末を均一に溶解した水溶液のpHが6〜9の範囲にあるとき、ブルックフィールド型粘度計(通称、B型粘度計)で測定される。
カルボン酸の場合は、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ナトリウム、アンモニア水、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなどによって中和し、pHを6〜9の範囲で測定するものである。
この発明によれば、水溶性架橋共重合体粉末の所定の溶剤中での沈殿重合において、エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩と、架橋性単量体とを分割して重合反応に供して行くことによって、さらには2回目以降の添加をある特定の条件下で実施することによって、混合溶剤はもとより、単一の溶剤系においても、品質上のバラツキが少なく、かつ操業上安全で、さらには単一溶剤での操業が可能となり、回収溶剤の管理を簡素化することができる。
以下、実施例及び比較例によって、この発明をさらに具体的に説明する。
なお、重合中の状況と重合物の評価は、以下の方法で実施した。
1) 重合中の凝集物の多さ
攪拌翼の軸に付着した凝集物の大きさを観察した。
0.5cm厚以下の付着 ・・・○
0.5〜1cm厚以下の付着・・・△
1cm厚以上の付着 ・・・×
2) 重合中の突沸の有無
1回目の単量体投入から冷却までの間に突沸の有無を観察した。
3) 重合終了後の析出物のフラスコへの付着性
スラリーを取り出した後に、常温で300mlのn−ヘキサンをフラスコに流し込み軽く攪拌洗浄をし、洗浄液を流し出した後の析出物のフラスコへの付着性を評価した。
フラスコの全面に付着 ・・・×
フラスコの一部に付着 ・・・△
フラスコに殆ど付着なし・・・○
4) 0.2%中和水溶液粘度
pHを7.0±0.5に苛性ゾーダで調整し、温度25±1℃に調整した恒温槽中、B型粘度計で測定した。単位は、mPa・sで示した。
〔架橋アクリル酸重合体粉末の製造〕
ジブロート氏冷却器、温度計、窒素ガス吹き込み管および攪拌翼を備えた1リットルの4つ口フラスコに、400gの充分に脱水したシクロヘキサンを仕込み、200ml/minの流量の窒素ガスを吹き込みながら昇温した。
溶剤の還流を確認した後、表1に示した数量の単量体、架橋剤及び開始剤の混合物を3回分割で投入した。重合中は、100ml/minの流量の窒素ガスを吹き込み続けた。
なお、2回目の投入は、単量体の重合率が75%になった時点(初回の投入から約3時間後)で実施し、3回目の投入は、1、2回に投入した単量体の残量が15%、すなわち、単量体の重合率が85%の時点(2回目の投入から約3時間半後)で実施した。
3回目の投入から3時間半後に、20mgの2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを追触として投入し、その後3時間後に冷却した。
冷却後、ろ過、乾燥し、ボールミルで粉砕して得られた重合体粉末のB型粘度計での粘度と重合中の状況を表8に示した。
Figure 2005097630
〔架橋アクリル酸・酢酸ビニル共重合体粉末の製造〕
ジブロート氏冷却器、温度計、窒素ガス吹き込み管および攪拌翼を備えた1リットルの4つ口フラスコに、320gの充分に脱水したシクロヘキサンと80gの充分に脱水した酢酸エチルを仕込み、200ml/minの流量の窒素ガスを吹き込みながら昇温した。
溶剤の還流を確認した後、表2に示した要領で単量体、架橋剤及び開始剤の混合物を4回分割で投入した。重合中は、100ml/minの流量の窒素ガスを吹き込み続けた。
なお、2回目の投入は、単量体の重合率が80%になった時点(初回の投入から約3時間半後)に行い、3回目の投入は、1、2回に投入した単量体の残量が15%、すなわち、単量体の重合率が85%の時点(2回目の投入から約3時間半後)で行い、4回目の投入は、1〜3回に投入した単量体の重合率が88%の時点(3回目の投入から4時間後)に実施した。
最後の投入から4時間半後に、40mgのt−ブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエートを追触として投入し、その後4時間後に冷却した。
冷却後、ろ過、乾燥し、ボールミルで粉砕して得られた重合体粉末のB型粘度計での粘度と重合中の状況を表8に示した。
Figure 2005097630
〔架橋アクリル酸重合体粉末の製造〕
ジブロート氏冷却器、温度計、窒素ガス吹き込み管および攪拌翼を備えた1リットルの4つ口フラスコに、400gの充分に脱水したn−ヘキサンを仕込み、200ml/minの流量の窒素ガスを吹き込みながら昇温した。
溶剤の還流を確認した後、表3に示した数量の単量体、架橋剤及び開始剤の混合物を3回分割で投入した。重合中は、100ml/minの流量の窒素ガスを吹き込み続けた。
なお、2回目の投入は、単量体の重合率が78%になった時点(初回の投入から約2時間後)に実施した。
2回目の投入から3時間後に、25mgの4,4’−アゾビス−4−シアノ吉草酸を追触として投入し、その後3時間後に冷却した。
冷却後、ろ過、乾燥し、ボールミルで粉砕して得られた重合体粉末のB型粘度計での粘度と重合中の状況を表8に示した。
Figure 2005097630
〔架橋アクリル酸重合体粉末の製造〕
ジブロート氏冷却器、温度計、窒素ガス吹き込み管および攪拌翼を備えた1リットルの4つ口フラスコに、400gの充分に脱水したシクロヘキサンを仕込み、200ml/minの流量の窒素ガスを吹き込みながら昇温した。
溶剤の還流を確認した後、表4に示した要領で単量体、架橋剤及び開始剤の混合物を5回分割で投入した。重合中は100ml/minの流量の窒素ガスを吹き込み続けた。
なお、2回目の投入は、単量体の重合率が75%になった時点(初回の投入から約3時間後)に行い、3回目の投入は、1、2回に投入した単量体の重合率が80%の時点(2回目の投入から約3時間半後)で行い、4回目の投入は、1〜3回に投入した単量体の重合率が86%の時点(3回目の投入から3時間半後)で行い、5回目の投入は、1〜4回に投入した単量体の重合率が86%の時点(4回目の投入から4時間後)に実施した。
最後の投入から3時間後に、20mgの2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを追触として投入し、その後3時間後に冷却した。
冷却後、ろ過、乾燥し、ボールミルで粉砕して得られた重合体粉末のB型粘度計での粘度と重合中の状況を表8に示した。
Figure 2005097630
<比較例1>
〔架橋アクリル酸重合体粉末の製造〕
ジブロート氏冷却器、温度計、窒素ガス吹き込み管および攪拌翼を備えた1リットルの4つ口フラスコに、400gの充分に脱水したシクロヘキサンを仕込み、200ml/minの流量の窒素ガスを吹き込みながら昇温した。
溶剤の還流を確認した後、表5に示した量の単量体、架橋剤及び開始剤の混合物を1回で投入した。重合中は、100ml/minの流量の窒素ガスを吹き込み続けた。
投入から5時間後に、20mgの2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを追触として投入し、その後3時間後に冷却した。
冷却後、ろ過、乾燥し、ボールミルで粉砕して得られた重合体粉末のB型粘度計での粘度と重合中の状況を表8に示した。
Figure 2005097630
<比較例2>
〔架橋アクリル酸重合体粉末の製造〕
ジブロート氏冷却器、温度計、窒素ガス吹き込み管および攪拌翼を備えた1リットルの4つ口フラスコに、320gの充分に脱水したn−ヘキサンと80gの充分に脱水した酢酸エチルを仕込み、200ml/minの流量の窒素ガスを吹き込みながら昇温した。
溶剤の還流を確認した後、表6に示した量の単量体、架橋剤及び開始剤の混合物を1回で投入した。重合中は、100ml/minの流量の窒素ガスを吹き込み続けた。
投入から5時間後に、20mgのラウロイルパーオキシドを追触として投入し、その後3時間後に冷却した。
冷却後、ろ過、乾燥し、ボールミルで粉砕して得られた重合体粉末のB型粘度計での粘度と重合中の状況を表8に示した。
Figure 2005097630
<比較例3>
〔架橋アクリル酸重合体粉末の製造〕
ジブロート氏冷却器、温度計、窒素ガス吹き込み管および攪拌翼を備えた1リットルの4つ口フラスコに、400gの充分に脱水したn−ヘキサンを仕込み、200ml/minの流量の窒素ガスを吹き込みながら昇温した。
溶剤の還流を確認した後、表7に示した量の単量体、架橋剤及び開始剤の混合物を1回で投入した。重合中は、100ml/minの流量の窒素ガスを吹き込み続けた。
投入から6時間後に、20mgのt−ブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエートを追触として投入し、その後3時間後に冷却した。
冷却後、ろ過、乾燥し、ボールミルで粉砕して得られた重合体粉末のB型粘度計での粘度と重合中の状況を表8に示した。
Figure 2005097630
Figure 2005097630

Claims (5)

  1. エチレン性不飽和低級カルボン酸又はその塩と、架橋性単量体を、重合反応容器に分割添加しながら、
    単量体は溶解するが、重合体は溶解しない、炭素数4〜12個を有する脂肪族炭化水素から選ばれた溶剤中で重合させること
    を特徴とする水溶性架橋共重合体粉末の製造方法。
  2. 前記分割添加の回数は、
    2〜8回であること
    を特徴とする請求項1に記載の水溶性架橋共重合体粉末の製造方法。
  3. 前記溶剤は、
    n−ヘキサン又はシクロヘキサンであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の水溶性架橋共重合体粉末の製造方法。
  4. 前記重合は、
    溶剤の還流下に行われること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の水溶性架橋共重合体粉末の製造方法。
  5. 前記製造された水溶性架橋共重合体は、
    2,000mPa・s以上の粘度(0.2質量%中和水溶液粘度)を有するものであること
    を特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水溶性架橋共重合体粉末の製造方法。
JP2004353525A 2004-12-07 2004-12-07 水溶性架橋共重合体粉末の製造方法 Pending JP2005097630A (ja)

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