JP3316652B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性支持体上に感光
層を設けてなる電子写真感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式において使用される
電子写真感光体の光導電性素材として用いられているも
のにセレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機物質
がある。ここにいう電子写真方式とは一般に光導電性の
感光体をまず暗所で、たとえばコロナ放電によって帯電
せしめ、ついで像露光し、露光部のみの電荷を選択的に
逸散せしめて静電潜像を得、この潜像部を染料、顔料な
どの着色材と高分子物質などの結合剤とから構成される
検電微粒子(トナー)で現像し可視化して画像を形成す
るようにした画像形成法の一つである。
【0003】このような電子写真方式において感光体に
要求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な
電位に帯電できること、(2)暗所において電荷の逸散
が少ないこと、(3)光照射によって速やかに電荷を逸
散せしめうること、などがあげられる。
【0004】ところで、前記の無機物質はそれぞれが多
くの長所をもっていると同時に、さまざまの欠点をも有
しているのが実状である。例えば現在広く用いられてい
るセレンは、前記(1)〜(3)の条件は十分満足する
が、製造する条件が難しく製造コストが高くなり、可と
う性がなく、ベルト状に加工する事が難しく、熱や機械
的な衝撃に鋭敏なため取扱には注意を要するなどの欠点
もある。硫化カドミウムや酸化亜鉛は、結合剤としての
樹脂に分散させて感光体として用いられるが平滑性、硬
度、引っ張り強度、耐摩擦性などの機械的な欠点がある
ためにそのままでは反復して使用することができない。
【0005】近年、これらの無機物質の欠点を排除する
ためにいろいろな有機物質を用いた電子写真用感光体が
提案され、実用に供されているものもある。例えば、有
機顔料を主成分とする感光体(特開昭47−37543
号公報に記載)、ピリリウム型染料と繰り返し単位中に
アルキリデンジアリーレン基を有するカーボネイト重合
体とにより形成される一種のポリマーの共晶錯体を主成
分とする感光体(特開昭47−10735号公報に記
載)などである。
【0006】これらの感光体は優れた特性を有しており
実用的にも価値が高いと思われるものであるが、電子写
真法において、感光体に対するいろいろな要求を考慮す
ると、まだこれらの要求を十分に満足するものがえられ
ていないのが現状である。
【0007】特にコロナ放電の際に発生するオゾン等の
酸性ガスにより感光体の帯電性が低下したり帯電立ち上
がりが遅れる等の劣化が認められる。このようなオゾン
劣化を防止するための数々の添加剤が検討されている
が、このような添加剤を添加すると感度が低下したり残
留電位が増加したりする副作用が現れ易いのも事実であ
る。
【0008】特公平5−36784号公報には、1,8
−ビス(ジメチルアミノ)ナフタリンとポリビニルピリ
ジンを添加した場合、IBMテクニカルディスクロージ
ャーブレティン Vol 27,No.10A,198
5年3月、p.5597にはジエチルアミノベンズアル
デヒド、米国特許第4123270号には、酸性プロト
ン源に対する感光体疲労防止剤として主にアミンを添加
することが検討されている。特開昭62−14157号
公報には、アミンを添加剤として使用した正帯電用感光
体の例が開示されている。しかし、アミンは比較的pK
aが高く顔料と接触すると感度が低下しやすい欠点があ
る。また、残留電位も高くなり画質の劣化(地汚れ)が
発生しやすい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の電子写真感光体に見られる前記欠点を解消するた
めになされたもので、帯電性、感度、帯電立ち上がりの
それぞれに関して十分な特性を有する電子写真感光体を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、導電性支持体上に少なくとも有機
電荷発生物質および電荷輸送物質を同一または別々の層
に含有する感光層を設けてなる電子写真感光体におい
て、該感光層中にpKaが7.0以下のpH緩衝剤を添
加したことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
また、本発明によれば、上記構成において、前記pH緩
衝剤がpKaが7.0以下の酸とその共役塩を混有する
したであることを特徴とする電子写真感光体が提供され
る。また、本発明によれば、上記構成において、pH緩
衝剤がpKaが7.0以下の酸の共役塩(ただし酢酸ソ
ーダを除く)であることを特徴とする電子写真感光体が
提供される。また、本発明によれば、上記構成につい
て、前記pH緩衝剤を電荷発生層塗布液の中に添加して
その塗布液を塗布乾燥することにより電荷発生層を作成
したことを特徴とする電子写真感光体が提供される。ま
た、本発明によれば、上記構成において、前記有機電荷
発生物質がアゾ系化合物であることを特徴とする電子写
真感光体が提供される。また、本発明によれば、上記構
成において、前記電荷発生物質が下記構造のものである
ことを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【化1】 (但し、Xはベンゼン環と縮合した芳香族炭化水素環ま
たは芳香族複素環、Yは水素原子、ヒドロキシ基、アミ
ノ基、カルバモイルアミノ基、芳香族アミノ基または芳
香族アミノカルボニルアミノ基を表す) さらに、本発明によれば、上記構成において、前記酸及
び酸の共役塩の添加量が有機電荷発生物質1モルに対し
0.01モルからモルであることを特徴とする電子写
真感光体が提供される。ここで、前記のpKaは酸解離
定数値(日本化学会、化学便覧・基礎編)である。
【0011】本発明の電子写真感光体が帯電性、感度、
帯電立ち上がりのそれぞれに関し優れた特性を示すのは
以下のためであると推測される。すなわち感光体の電荷
発生部の雰囲気が塩基性雰囲気かあるいは酸性雰囲気で
あるかの違いにより電荷発生剤自身あるいはその集合体
の特性が変化し、塩基性雰囲気では光感度がない状態が
主で、より酸性になると光感度がある状態に変化し、オ
ゾン等によりさらに酸性化すると帯電し難い状態に変わ
ることがオゾン劣化の主要因であると考えられる。オゾ
ンによる帯電低下および帯電立ち上がりの遅れは単にオ
ゾンが電荷発生部の環境を酸性雰囲気に変化させている
にすぎない。このような酸性雰囲気下では光による帯電
低下も非常に大きくなる。もちろんオゾンは電荷搬送剤
の分解をおこすため長期的には回復しない劣化にいたる
が短期的には中性雰囲気に戻すことにより感光体特性の
多くは回復する。以上のことと関連してpH緩衝剤の添
加はオゾン劣化の進行を防止することが可能であること
を見いだした。また、pH緩衝剤の中でも上記した種類
のものが特に効果がある。その理由は次の通りである。
【0012】積層感光体における電荷発生剤とホール輸
送材の界面の性質は感度あるいは帯電性に大きな影響を
与える。その際、塩基性雰囲気では顔料は部分的にプロ
トン解離がおこり、表面がマイナス電荷を帯びるためホ
ール輸送材から電子を引き抜き難くなり、コロナ負帯電
の際の感光体帯電性が向上する反面、感度が低下してし
まう。一方、強い酸性雰囲気では逆に顔料にプロトン付
加がおこり、顔料表面はプラスに帯電して電荷搬送層へ
のホール注入が容易になり、感光体の帯電低下が起こる
ものと考える。そのためpKaの大きな酸の共役塩基、
すなわち強いアルカリ性を有する化合物は電荷発生材自
身も解離するに至るため、電荷発生材顔料表面をマイナ
スに帯電させてしまい、光照射によるホール輸送剤から
の電子引き抜きを困難にしてしまい、感度低下がおこる
のではないかと考えられる。しかし、この場合オゾン等
酸性物質に対する帯電低下防止効果は大きいであろう。
一方、pKaの特に小さな酸の共役塩基をpH緩衝剤と
して使用した場合、オゾン暴露により酸性物質が発生し
た際の顔料へのプロトン付加を抑制する能力は低下する
であろう。すなわち、感光体感度をそれほど低下するこ
となくオゾン劣化防止に効果を持たせるためには適当な
pKaを有する酸の共役塩基をpH緩衝剤として使用す
るのが有効である。
【0013】なお、このようなpH緩衝剤はCGMコー
ティング液作成時に液の中にまぜてもよいし、他の層例
えば電荷搬送層の中にまぜても効果はある。また、感光
体作成後、これらのpH緩衝剤を吹き付けたり、蒸着し
てもよい。添加量は感光体静電特性あるいは機械特性を
妨害しない程度、好ましくは電荷発生材の1モルに対し
0.01モルからモル程度がよい。
【0014】つぎに、本発明を添付の図面を参照にしな
がらさらに詳細に説明する。図1は本発明に係わる電子
写真感光体の代表例の断面図であり、1は導電性支持
体、2は感光層、3は電荷搬送、4は電荷発生層であ
る。この電荷発生層3及び/又は、あるいは電荷搬送層
4中に特定のpH緩衝剤が添加される。図2は導電性支
持体(1)上に電荷発生物質を主体として分散せしめた
感光層2が設けられたものである。この感光層2中に特
定のpH緩衝剤が添加される。以上、感光体構成の代表
例を示したがこれ以外にも帯電性安定、あるいは耐摩耗
性向上のため各種中間層を設けることも可能であり、そ
の中にpH緩衝性を有する化合物を添加しても効果は期
待できる。
【0015】図1における電荷搬送層3の膜厚は5〜5
0μm、好ましくは10〜20μmであり、感光層2に
占める電荷搬送物質の量は10〜95重量%、好ましく
は30〜90重量%が適当である。また、電荷発生層4
の膜厚は5μm以下、好ましくは2μm以下であり、電
荷発生物質の量は10〜100重量%、好ましくは50
〜90重量%である。図2における感光層2の膜厚は5
〜50μm、好ましくは15〜30μmである。
【0016】なお、これらのいずれの感光体を製造する
場合においても、導電性支持体1には、アルミニウムな
どの金属板または金属箔、アルミニウムなどの金属を蒸
着したプラスチックフィルム、あるいは導電処理をした
紙などが用いられる。
【0017】また、結合剤としては、ポリアミド、ポリ
ウレタン、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリケトン、
ポリカーボネートなどの縮合樹脂や、ポリビニルケト
ン、ポリスチレン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポ
リアクリルアミドのようなビニル重合体などが用いられ
るが、絶縁性でかつ接着性のある樹脂はすべて使用でき
る。必要により可塑剤が結合剤に加えられるが、そうし
た可塑剤としては、ハロゲン化パラフィン、ポリ塩化ビ
フェニル、ジメチルナフタリン、ジブチルフタレートな
どが例示できる。
【0018】更に、以上のようにして得られる感光体に
は導電性支持体1と感光層2の間に必要に応じて接着層
またはバリヤ層を設けることができる。これらの層に用
いられる材料としては、ポリアミド、ニトロセルロー
ス、酸化アルミニウムなどがあり、また膜厚は1μm以
下が好ましい。
【0019】本発明の電子写真感光体を用いて複写を行
なうためには、感光体に帯電、露光をしたのち、現像を
行い、必要によって紙などへ転写を行なう。本発明の電
子写真感光体は感度が高く、帯電性、帯電立ち上がり性
が充分で、また可とう性を持つなど優れた利点を有して
いる。
【0020】本発明でのpH緩衝剤とは溶液中において
pH緩衝作用を有する物質であり、外から水素イオンが
加えられた場合に水素イオンと反応した全体の水素イオ
ン濃度を一定に保つ作用を有するものである。例えば、
有機酸のアルカり金属塩、アルカリ土類金属塩、あるい
は4級アンモニウム塩等が挙げられる。pKa7以下の
有機酸としては、アクリル酸、アジピン酸、アスパラギ
ン酸、アミノ安息香酸、アミノ酪酸、安息香酸、イソニ
コチン酸、グアノシン酸、グルタミン酸、トリクロロ酢
酸、ピコリン酸、フルオロ安息香酸、マレイン酸、リン
ゴ酸、クロロフェノールレッド、ブロムクレゾールグリ
ーン等が挙げられる。pH緩衝剤のpKaは4以下がよ
り好ましく、3以下が特に好ましい。
【0021】これらの共役塩基が酸性物質の進入に対し
てpH緩衝性を有する。また、共役塩基の他に酸を同時
に添加すると感度も含めて総合特性は向上する。
【0022】本発明における電荷輸送物質としては従来
公知のものがいずれも使用でき、特定のものに限定され
るものではない。このような電荷輸送物質としては、例
えばトリフェニルアミン系、ヒドラゾン系、スチルベン
系等が挙げられる。より詳しく説明すると、特公昭58
−32372号公報等に記載のベンジジン化合物、特開
平2−178669号公報等のビフェニリルアミン系化
合物、特開平3−285960号公報等のトリアリール
アミン系化合物、特公昭64−566号公報等のエチレ
ン系化合物、特開昭64−25748号、特開昭56−
29245号公報等のジスチリルベンゼン系化合物、特
願平3−99496号等のスチリルピレン化合物、特開
昭52−139066号、特開昭52−139065号
公報等のオキサジアゾール系化合物、特開昭55−15
4955号、特開昭55−156954号、特開昭55
−52063号、特開昭56−81850号公報等のヒ
ドラゾン系化合物、特開昭52−128373号公報の
アリーリデンフルオレン化合物、特開昭58−1984
25号、特開昭57−73075号公報等のスチルベン
系化合物、特開昭55−88064号、特開昭49−1
05537号公報等のピラゾリン系化合物、特公昭45
−555号、特公昭51−10983号、特開昭55−
108667号公報等のポリアリールアルカン化合物、
特開昭51−94829号、特開昭51−98260号
公報等のスチリルアントラセン系化合物、特開昭58−
58552号公報のスチリルカルバゾール化合物等が例
示される。
【0023】本発明で使用される電荷発生物質として
は、従来公知の各種アゾ顔料、等多くの有機物が挙げら
れる。
【0024】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに具体的に説
明する。なお、以下において部は重量基準である。
【0025】実施例1 電荷発生物質として下記構造(化2)の顔料(分子量1
464)0.25部、pH緩衝剤としてトリクロロ酢酸
のナトリウム塩(分子量185)を0.031部(顔料
に等モル)、シクロヘキサノン5.9部を4日間ボール
ミリングし、さらにシクロヘキサノン6.25部を加え
て4日間、さらにシクロヘキサノンを22部加えて1日
ボールミリングを行った。得られた分散液をアルミニウ
ム蒸着したポリエステルベースよりなる導電性支持体上
にドクターブレードを用いて塗布し、乾燥して厚さ約
0.5μmの電荷発生層を形成した。さらにその上に下
記構造(化3)の電荷搬送物質2部、ポリカーボネイト
樹脂(パンライトK1300、((株)帝人製))2部
およびテトラヒドロフラン16部を混合溶解した後、こ
れを前記電荷発生層上にドクターブレードを用いて塗布
し80℃で2分間、次いで140℃で15分間乾燥して
厚さ約20μmの電荷搬送層を形成し、本発明による感
光体を得た。
【化2】
【化3】
【0026】実施例2〜4 実施例1において、pH緩衝剤として表1に示すpH緩
衝剤を用いた以外は同様にして本発明による感光体を得
た。
【表1】
【0028】比較例1 実施例1において、pH緩衝剤を用いない以外は同様に
して比較用の感光体を得た。
【0029】比較例2 実施例1において、pH緩衝剤として表1に示すpH緩
衝剤を用いた以外は同様にして比較用の感光体を得た。
【0030】実施例5 電荷発生物質として実施例1と同様の顔料(分子量14
64)0.25部、pH緩衝剤として安息香酸のカリウ
ム塩(分子量160)を0.0137部(顔料に1/2
モル)、共役酸として安息香酸0.0104部(顔料に
1/2部)、シクロヘキサノン5.9部を4日間ボール
ミリングし、さらにシクロヘキサノン6.25部を加え
て4日間、さらにシクロヘキサノンを22部加えて1日
ボールミリングを行った。得られた分散塩を、アルミニ
ウム蒸着したポリエステルベースよりなる導電性支持体
上にドクターブレードを用いて塗布し、乾燥して厚さ約
0.5μmの電荷発生層を形成した。さらにその上に実
施例1と同様の電荷搬送物質2部、ポリカーボネイト樹
脂(パンライトK1300、((株)帝人製))2部お
よびテトラヒドロフラン16部を混合溶解した後、これ
を前記電荷発生層上にドクターブレードを用いて塗布し
80℃で2分間、次いで140℃で15分間乾燥して厚
さ約20μmの電荷搬送層を形成し、本発明による感光
体を得た。
【0031】実施例6 実施例5において、pH調整剤としてトリクロロ酢酸/
トリクロロ酢酸ナトリウム/顔料(=1/2/3(モル
/モル))を用いた以外は同様にして本発明による感光
体を得た。
【0032】次に、こうして得られた積層型電子写真感
光体の可視域での感度を調べるため、これらの感光体に
静電複写紙試験装置((株)川口電気製作所製SP42
8型)を用いて暗所で−6kVのコロナ放電を20秒間
行って帯電させた後、さらに20秒間暗所にて放電した
のち表面電位V0(V)を測定した。ついで720nm
の単色光を感光体表面で5μW/cm2となる光量で照
射し−800ボルトからの電位が1/2になるまでの露
光量E1/2(ルクス秒)を算出した。さらに光照射後3
0秒経過後の電位(V30)も測定した。さらに(株)ダ
イレック社製オゾン暴露装置内で5ppm、35℃の条
件で7日間オゾン暴露を行い、オゾン暴露後の特性を調
べた。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2より、本発明の実施例はオゾン暴露後
の劣化が小さいが比較例1のようにpH調整剤を入れな
いと劣化が大きく、また、本発明の実施例は初期感度が
良好であるが、比較例2のようなpKaの大きなものは
初期感度が悪いことがわかる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、感光層中にpKaが
7.0以下のpH緩衝剤を添加したので、帯電性、感
度、帯電立ち上がりのそれぞれに関して十分な特性を有
する電子写真感光体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子写真感光体の代表的な一例の
層構成を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明による電子写真感光体の代表的な別例の
層構成を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 感光層 3 電荷輸送層 4 電荷発生層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 CA(STN)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に少なくとも有機電荷発
    生物質および電荷輸送物質を同一または別々の層に含有
    する感光層を設けてなる電子写真感光体において、該感
    光層中にpKaが7.0以下のpH緩衝剤を添加したこ
    とを特徴とする電子写真感光体。
  2. 【請求項2】 前記pH緩衝剤がpKaが7.0以下の
    酸とその共役塩を混有したものであることを特徴とする
    請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 【請求項3】 前記pH緩衝剤がpKaが7.0以下の
    酸の共役塩(ただし酢酸ソーダを除く)であることを特
    徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記pH緩衝剤を電荷発生層塗布液の中
    に添加してその塗布液を塗布乾燥することにより電荷発
    生層を作成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の電子写真感光体。
  5. 【請求項5】 前記有機電荷発生物質がアゾ系化合物で
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    電子写真感光体。
  6. 【請求項6】 前記有機電荷発生物質が下記構造のもの
    であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の電子写真感光体。 【化1】 (但し、Xはベンゼン環と縮合した芳香族炭化水素環ま
    たは芳香族複素環、Yは水素原子、ヒドロキシ基、アミ
    ノ基、カルバモイルアミノ基、芳香族アミノ基または芳
    香族アミノカルボニルアミノ基を表す)
  7. 【請求項7】 前記酸及び酸の共役塩の添加量が有機電
    荷発生物質1モルに対し0.01モルからモルである
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子
    写真感光体。
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