JP3315000B2 - X線フィルム検査装置及び電力ケーブルのx線検査方法 - Google Patents

X線フィルム検査装置及び電力ケーブルのx線検査方法

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JP3315000B2 JP00958594A JP958594A JP3315000B2 JP 3315000 B2 JP3315000 B2 JP 3315000B2 JP 00958594 A JP00958594 A JP 00958594A JP 958594 A JP958594 A JP 958594A JP 3315000 B2 JP3315000 B2 JP 3315000B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力ケーブル等の非破
壊検査に用いられるX線フィルム検査装置に係り、特
に、検査不可能領域をなくすことができ、複数のX線フ
ィルムを無人で検査できるX線フィルム検査装置及び電
力ケーブルのX線検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力ケーブル等の非破壊検査にあって
は、被検査物のX線像をX線フィルムに写し取り、この
X線フィルムを検査して欠陥を発見する。従来のX線フ
ィルム検査装置は、例えば、特開平3−297014号
公報に記載されている。このX線フィルム検査装置は、
フィルムから画像データを読み取るスキャナと読み取っ
たデータを画像処理する画像処理装置とから構成され、
スキャナを用いてフィルムから画像データを読み取るた
めに、レーザ光をフィルムの主走査方向にスキャニング
させ、透過したレーザ光をフォトマルチプライヤで受光
し、フィルムを副走査方向に移動させている。そして、
濃淡処理やフィルタ処理にはこのスキャナで読み取った
画像データを用いている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、主走
査と副走査とにより各スポットの明るさ情報を得て、全
体の画像データを形成している。1主走査における明る
さ情報の変化グラフは、例えば、図11のようになる。
このグラフには入力範囲110即ち、スキャナで取り込
むことのできる明るさ情報の範囲が示されているが、こ
の入力範囲110が有限であるのに対し、曲線111で
示されるX線フィルムの明るさ情報の変動の範囲はこれ
よりも大きい。このため入力範囲110の下限より下の
部分(斜線部)をスキャナで読み取った画像データには
明るさの変化を示す情報が失われている。読取りにおい
て既に情報が失われているので、その画像データに画像
処理を行っても欠陥の検出はできない。即ち、この部分
は検査不可能領域112となる。
【0004】また、複数枚のフィルムを検査したいと
き、副走査のための送り機構にフィルムを付け替えなけ
ればならない。このフィルム交換の作業を人手で行うの
は煩わしい。
【0005】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、検査不可能領域をなくすことができ、複数のX線フ
ィルムを無人で検査できるX線フィルム検査装置及び電
力ケーブルのX線検査方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、
明るさ情報が入力範囲に収まるようにし、検査に最適な
明るさ情報を得て検査不可能領域を無くすことにある。
【0007】この目的を達成するために本発明は、電力
ケーブルの接続部を被覆して成型された絶縁体をX線撮
影してX線像が写されたX線フィルムを背面から照明す
る照明手段と、このX線フィルムの透過光の明るさ情報
をX軸及びY軸方向に所定個数有する画素により入力す
る画像入力手段と、この入力した明るさ情報を基に前記
絶縁体の欠陥を認識する認識手段と、その認識結果を出
力する出力手段とを備えたX線フィルム検査装置におい
て、前記X線フィルムの全体画像から上記絶縁体の形状
に応じた検査範囲を切り出す手段と、この検査範囲を
記画像入力手段の視野となる複数の微小区域に分割する
分割手段と、検査範囲の中のひとつひとつの微小区域と
上記画像入力手段の視野とを一致させてその微小区域に
おける前記絶縁体の欠陥を認識するべくX線フィルムと
上記画像入力手段とをX軸及びY軸方向に相対移動させ
る手段と、この微小区域毎に明るさ値を測定する測定手
段と、この明るさ値に基づいて上記透過光を微小区域毎
に上記画像入力手段の明るさ入力範囲に入るように調整
する調整手段とを設けたものである。
【0008】上記調整手段は、微小区域内の明るさ情報
を平均して明るさ値を測定し、予め最適値として持って
いる欠陥検出に最適な明るさ値と比較し、その差に応じ
て透過光を調整してもよい。
【0009】また、本発明の第2の目的は、フィルムの
自動交換機能を付加することにより、複数のフィルムの
検査を無人で行うようにすることにある。
【0010】この目的を達成するために本発明は、電力
ケーブルの接続部を被覆して成型された絶縁体をX線撮
影してX線像が写されたX線フィルムを透過板に載せて
固定する固定手段と、この固定されたX線フィルムを下
方から照明する照明手段と、前記固定手段の上方よりこ
のX線フィルムの透過光の明るさ情報を入力する画像入
力手段と、この入力した明るさ情報を基に前記絶縁体の
欠陥を認識する認識手段と、その認識結果を出力する出
力手段とを備えたX線フィルム検査装置において、未検
査のX線フィルムを複数収容できる上部が開口された第
1収容手段と、検査済みのX線フィルムを複数収容でき
る上部が開口された第2収容手段と、これら第1収容手
段及び第2収容手段を並べてその並び方向に往復移動さ
せて両収容手段のいずれかを所定の作動位置に移動させ
る手段と、上記作動位置に移動した第1収容手段から
点位置に復帰している上記固定手段へX線フィルムを上
面より吸着して移送し、この固定手段から上記作動位置
に移動した第2収容手段へX線フィルムを上面より吸着
して移送する移送手段と、複数のX線フィルムの認識結
果を記憶する記憶手段と、前記固定手段を原点位置から
前記画像入力手段のある位置まで水平移動させる手段と
を設けたものである。
【0011】また、本発明のX線フィルム検査装置を応
用した電力ケーブルのX線検査方法は、電力ケーブルの
接続部を被覆して成型された絶縁体をX線撮影し、その
X線フィルムに照明光を透過させ、この透過光によるX
線フィルムの全体画像から上記絶縁体の形状に応じた検
査範囲を切り出し、その検査範囲をX線フィルム全体の
明るさ情報の範囲よりも明るさ情報の範囲が狭くなるよ
うに複数の微小区域に分割し、各微小区域毎に視野を移
動し絞りを調整して背景と欠陥像とが区別しやすい明る
さの二次元画像を入力し、この画像から上記絶縁体内部
の金属異物や気泡等の欠陥による上記欠陥像を検出する
ものである。
【0012】
【作用】図9に示されるように、X線フィルムをある方
向にスキャンした場合の明るさ情報の曲線91の変動
は、数値で表すと0〜1000まで広がっており、画像
入力手段の明るさ入力範囲92の幅よりも大きい。しか
し、位置の範囲を部分的に限定して見ると、その範囲内
では曲線91が明るさ入力範囲92に入る。もし、画像
入力手段が入力範囲を93或いは94のように移動でき
るならば、入力範囲92に入ってない曲線91を入力範
囲93又は94に収めることができる。画像入力手段の
入力範囲92を固定して明るさ情報を移動させても、相
対的に入力範囲を移動したことになる。
【0013】明るさ情報の変動はX線フィルムの縦方向
にも横方向にも同様に生じている。そこで、位置の範囲
を部分的に限定するために、図2に示されるように縦横
に有限の幅を有するメッシュを想定し、分割手段は、こ
のメッシュでX線フィルムを複数の微小区域に分割す
る。測定手段は、この微小区域毎に透過光の明るさ値を
測定する。調整手段は、この明るさ値に基づいて透過光
を微小区域毎に画像入力手段の明るさ入力範囲に入るよ
うに調整する。例えば、図10(a)に示されるよう
に、X線フィルムをある方向にスキャンした場合の透過
光の明るさ情報が曲線101のようになっており、画像
入力手段の明るさ入力範囲102が数値で表すと0〜2
55であるとする。図10(b)に示されるように画像
入力手段103が点A〜点Bの位置範囲の透過光の明る
さ情報を入力するときには、破線で挟まれた範囲102
の透過光が数値0〜255に収まるように調整され、図
10(c)に示されるように、曲線106のような画像
入力が得られる。また、図10(b)の点C〜点Dの位
置範囲の透過光の明るさ情報は、破線で挟まれた範囲1
03の透過光が数値0〜255に収まるように調整さ
れ、図10(d)に示されるように、曲線107のよう
な画像入力となる。
【0014】透過光の調整を行うために、調整手段は、
微小区域内の明るさ情報を平均し、この値を当該微小区
域の明るさ値とする。この調整手段は、欠陥を検出する
のに最適な調整を行ったときの明るさ値を最適値として
予め持っている。当該明るさ値をこの最適値と比較す
る。その差に応じて透過光を調整することにより、画像
入力手段には欠陥を検出するのに最適な明るさ情報が得
られる。
【0015】フィルムの自動交換は、以下のようにして
行われる。まず、第1収容手段は未検査のX線フィルム
を複数収容している。移送手段は、そのなかから1枚の
X線フィルムを固定手段へ移送する。固定手段は検査す
るX線フィルムを固定し、照明手段は固定されたX線フ
ィルムを背面から照明する。検査後、移送手段は固定手
段から第2収容手段へX線フィルムを移送する。第2収
容手段は検査済みのX線フィルムを収容する。記憶手段
は、検査されるX線フィルムの認識結果を記憶する。こ
のようにして複数のX線フィルムが順次連続的に検査さ
れる。
【0016】電力ケーブルは接続時に接続部に絶縁体を
成型によって被覆する。この成型の際に絶縁体内部に金
属異物や気泡等の欠陥が生じると、高電圧印加時に絶縁
破壊が引き起こされる。そこで、この欠陥を非破壊検査
するために、この絶縁体をX線撮影する。そのX線フィ
ルムに照明光を透過させる。X線フィルムには欠陥像と
その背景とが写っているが、透過光の明るさは欠陥像と
背景とで大きな差がなく、背景の変化による差が大き
い。背景が明るい部分にも暗い部分にも欠陥像は存在す
るが区別が困難である。そこで、まず、透過光によるX
線フィルムの全体画像を得る。全体画像から絶縁体の形
状に応じた検査範囲を切り出す。これによりX線フィル
ム上の検査の必要な範囲が限定される。その検査範囲を
さらに複数の微小区域に分割する。X線フィルム全体で
は背景の変化が大きいのに対し、微小区域内では背景の
変化があまり大きくない。そこで各微小区域毎に絞りを
調整する。絞り調整により、それぞれの微小区域におい
て背景と欠陥像とが区別しやすい明るさの画像を入力す
ることができる。この画像から絶縁体内部の金属異物や
気泡等の欠陥による欠陥像を検出する。
【0017】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。
【0018】図3に本発明のX線フィルム検査装置の機
械的構成を示した。
【0019】未検査X線フィルム用スタッカ(第1収容
手段)50及び検査済みX線フィルム用スタッカ(第2
収容手段)51は上部が開口されX線フィルム53より
やや大きい四角の底面を有する周囲が側壁で囲まれた容
器であり、それぞれX線フィルムを所定枚数重ね置いて
収容することができる。これら両スタッカ50、51は
並べられてスタッカ移動ロボット43に装着されてい
る。スタッカ移動ロボット43は両スタッカ50、51
の並び方向(Y軸方向)に両スタッカ50、51を往復
移動させるものであり、両スタッカ50、51のいずれ
かを所定の作動位置に位置させることができる。
【0020】この作動位置のX軸方向に並ぶように透過
式照明装置(照明手段兼固定手段)52が設けられてい
る。透過式照明装置52は、光源を内蔵した箱状体で構
成され、上部に透明若しくは半透明の透過板が設けられ
ている。この透過板にはX線フィルム53を載せること
ができる。透過式照明装置52に載せられたX線フィル
ム53は下方より背照され、その透過光を上方(Z軸方
向)から見ることができる。ここで、欠陥像を背景と区
別するために必要な透過光の明るさ情報の差を1Lux
とする。例えば、欠陥像の明るさ情報が99Lux、そ
の周辺の背景の明るさ情報が100Luxであれば、欠
陥像が判別できるものとする。これに対し、透過光は、
X線フィルム53上の位置により0〜1000Luxの
範囲で変動するのが通常である。
【0021】透過式照明装置52の上方には可変絞りレ
ンズ31を装着したCCDカメラ(画像入力手段)32
が下方に向けて設けられている。CCDカメラ32の明
るさ入力範囲は固定されており、例えば、0.5〜40
0Luxである。この場合、0.5Lux未満の明るさ
情報は感知することができない。可変絞りレンズ31は
調整手段の一部を構成しており、透過光を調整して、0
〜1000Luxの明るさ情報の範囲内の任意の範囲を
CCDカメラ32の明るさ入力範囲に移動させることが
できる。
【0022】図示されない分割処理専用カメラは、透過
式照明装置52に載せられたX線フィルム53全体を撮
像することができる。この画像を画像処理することによ
り検査する範囲を限定し、その検査範囲を複数の微小区
域に分割することができる。
【0023】CCDカメラ32とX線フィルム53との
相対移動のために、この実施例ではCCDカメラ32の
位置が固定されており、透過式照明装置52の方が移動
自在になっている。即ち、透過式照明装置52をX軸方
向に往復移動するX軸ロボット41及びY軸方向に往復
移動するY軸ロボット42が設けられている。CCDカ
メラ32はX軸及びY軸方向にそれぞれ所定個数の画素
を有しており、その視野は図4に示されるように、X線
フィルム53の微小区域60となっている。X軸ロボッ
ト41及びY軸ロボット42を所定の距離づつ作動させ
ることにより図4に示されるように任意のメッシュをC
CDカメラ32の視野に位置させることができる。
【0024】上記両スタッカ50、51の作動位置と透
過式照明装置52の原点位置との間に移動式の吸着パッ
ド(移送手段)46が設けられている。吸着パッド46
はX線フィルム53を吸盤で吸い付けることができるも
のであり、X線フィルム53の上面から作用するように
なっている。この吸着パッド46はZ軸方向に往復移動
するフィルム搬送用Z軸ロボット45に取り付けられ、
さらにこのフィルム搬送用Z軸ロボット45はX軸方向
に往復移動するフィルム搬送用X軸ロボット44に取り
付けられている。
【0025】図1に本発明のX線フィルム検査装置の電
気的構成を示した。
【0026】X線フィルム検査装置は、主にプログラム
を格納するROM36、そのプログラムを実行するCP
U37、メモリエリアやワークエリアを提供するRAM
35、CCDカメラ32が読み取った明るさ情報をデジ
タル化するA/D変換器33、そのデジタル情報を格納
するVRAM34、可変絞りレンズ31に絞り値を出力
するD/A変換器38、及び前記各ロボット等への入出
力を行うI/O39からなる。I/O39には、検出さ
れた欠陥像等を表示するためのビデオモニタ等のモニタ
装置(出力手段)40が接続されると共に、X軸ロボッ
ト41、Y軸ロボット42、スタッカ移動ロボット4
3、フィルム搬送用X軸ロボット44、フィルム搬送用
Z軸ロボット45及び吸着パッド46の駆動信号及び動
作検出信号が接続される。
【0027】本実施例にあっては、図2のようにX線フ
ィルムを複数の微小区域に分割する分割手段はプログラ
ムで構成される。即ち、分割手段のプログラムは、上記
分割処理専用カメラの画像から微小区域を決定すること
ができる。この決定に基づきX軸ロボット41、Y軸ロ
ボット42が所定の距離づつ作動することにより透過式
照明装置52がCCDカメラ32に対して移動するよう
になっている。また、この微小区域毎に明るさ値を測定
する測定手段もプログラムで構成される。即ち、測定手
段のプログラムは、CCDカメラ32の入力した明るさ
情報から明るさ値を測定することができる。調整手段
は、可変絞りレンズ31とプログラムとで構成される。
被検査物の欠陥を認識する認識手段もまたプログラムで
構成される。
【0028】認識結果を記憶する記憶手段はRAM35
で構成される。また、ROM36には、欠陥を検出する
のに最適な明るさ値が予め最適値として記憶されてい
る。
【0029】次に実施例の作用を述べる。
【0030】図5のフローチャートに基づいて本発明の
欠陥像検出動作を説明する。
【0031】まず、検査作業者はこれから検査しようと
する所望の枚数の未検査X線フィルムを未検査X線フィ
ルム用スタッカ50内に重ね置く(ステップ1)。検査
済みX線フィルム用スタッカ51は空にしておく。作業
者がX線フィルム検査装置を起動すると、スタッカ移動
ロボット43が未検査X線フィルム用スタッカ50を作
動位置に移動させ、フィルム搬送用Z軸ロボット45が
吸着パッド46を上下させる。吸着パッド46の吸着動
作により、一番上にあるX線フィルム53が吸着パッド
46に吸着されて持ち上げられる(ステップ2)。フィ
ルム搬送用X軸ロボット44がこの吸着パッド46を透
過式照明装置52の原点位置に移動させる。このとき透
過式照明装置52は予め原点位置に復帰しており、吸着
パッド46が降下して吸着を停止することにより、搬送
されたX線フィルム53が透過式照明装置52の背照面
上の所定位置にセットされる(ステップ3)。
【0032】次にX線フィルム53が図2にようにメッ
シュ状に分割され、多数の微小区域が形成される(ステ
ップ4)。このとき、X線フィルム53に割り当てた各
微小区域毎にCCDカメラ32が明るさ情報を読み取れ
るように、X軸ロボット41、Y軸ロボット42の毎回
の移動量が計算される。
【0033】透過式照明装置52は、まず微小区域60
がCCDカメラ32の視野に一致するようにX軸ロボッ
ト41、Y軸ロボット42により移動される(ステップ
5)。次に、可変絞りレンズ31に絞り値が出力され、
透過光が入力範囲に入るように調整される(ステップ
6)。なお、ステップ6の詳細は後述する。
【0034】入力範囲の調整後、CCDカメラ32は微
小区域60の明るさ情報を入力する。CPUは所定の認
識プログラムにより欠陥を認識する。その欠陥像がモニ
タ装置40に表示され(ステップ7)、認識査結果はR
AM35に記憶される(ステップ8)。すべての微小区
域について検査が終了していなければ、次の微小区域が
CCDカメラ32の視野に一致するように透過式照明装
置52が移動される(ステップ5)。ステップ6以下の
動作が繰り返され、すべての微小区域について検査が終
了する。ステップ8において記憶された各認識結果は今
回のX線フィルムの認識結果として記憶される。その
後、X軸ロボット41、Y軸ロボット42が透過式照明
装置52を原点位置に復帰させ、スタッカ移動ロボット
43が検査済みX線フィルム用スタッカ51を作動位置
に移動させる。吸着パッド46、フィルム搬送用Z軸ロ
ボット45及びフィルム搬送用X軸ロボット44が前記
と逆の動作により、透過式照明装置52上のX線フィル
ムを吸着搬送して検査済みX線フィルム用スタッカ51
に重ね置く(ステップ10)。すべてのX線フィルムの
検査が終了していなければ(ステップ11)、再び未検
査X線フィルムが取り出され上記検査が繰り返される。
この繰り返しにより、X線フィルム毎の認識結果がRA
M35に記憶されることになる。そして、全てのX線フ
ィルムの検査が終了する。
【0035】次に、ステップ6における調整方法を図6
のフローチャートに基づいて説明する。
【0036】まず、CCDカメラ32より当該微小領域
の明るさ情報が入力される(ステップ20)。この明る
さ情報はA/D変換器33によりデジタル化され、その
情報はVRAM34に格納される。CPU37は、この
情報を平均することによって当該微小領域の明るさ値を
求める(ステップ21)。次に、CPU37は、この明
るさ値を最適値と比較して、最適な明るさ情報が得られ
ているかどうかを判断する。最適でなければ、最適値と
の差を求める(ステップ23)。その差の値をD/A変
換器38によってアナログ信号に変換する(ステップ2
4)。このアナログ信号が可変絞りレンズ31に絞り値
として供給され、可変絞りレンズ31により透過光が調
整される(ステップ25)。
【0037】以上説明したように、欠陥像を検出するの
に最適な範囲で明るさの情報が入力できるように透過光
を調整しているので、X線フィルムの明るさ分布が急変
するような場合でも、欠陥像を検出することができる。
【0038】また、未検査X線フィルムをスタッカ50
にセットしておくだけで、自動的にX線フィルムが取り
出され、検査が行われ、検査終了後には自動的に回収さ
れるので、人手を介さずに複数のX線フィルムを連続的
に検査できる。
【0039】次に、本発明のX線フィルム検査装置を応
用した電力ケーブルのX線検査方法を説明する。
【0040】まず、電力ケーブルの接続は、図7(a)
に示されるように、電線71の被覆72を剥き導体73
を露出させて、導体73同士を接続する。この接続部を
覆うように成型用の型74をはめ合せ、この型74内に
高熱で溶かした絶縁体(ポリエチレン)を流し込む。こ
の際、絶縁体内部に金属異物や気泡が混入することがあ
るので、これを検査するために成型終了後、図7(b)
に示されるように、この接続部を被覆して成型された絶
縁体75を線源76を用いてX線フィルム77にX線撮
影する。
【0041】次に、現像されたX線フィルム77を図
1、3で説明したX線フィルム検査装置にセットし、図
示されない分割処理専用カメラによるX線フィルムの全
体画像から絶縁体75の形状に応じた検査範囲を切り出
す。例えば、図8(a)に示されるように、X線フィル
ム77を横断する2つの帯状の検査範囲78が得られ
る。この検査範囲78を図8(b)のように6行14列
の微小区域に分割する。各微小区域毎に可変絞りレンズ
31を調整することにより、CCDカメラ32には背景
と欠陥像とが区別しやすい明るさの画像が入力される。
この画像から絶縁体75内部の金属異物や気泡等の欠陥
による上記欠陥像を検出する。
【0042】1つの微小区域内で入力する明るさ情報の
範囲が0〜255の範囲に入らない場合、さらに小さい
分割が行われる。即ち、検査範囲78を図8(c)のよ
うに12行27列の微小区域に分割する。
【0043】なお、X線撮影する対象は、上記接続部に
限らず、電力ケーブル全般としてもよく、この電力ケー
ブル全般をX線撮影したX線フィルムにより電力ケーブ
ル全般の欠陥を検査することができる。
【0044】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0045】(1)X線フィルムの明るさ分布が大きく
変化している場合でも、欠陥像を検出することができる
ので、検査能力が向上する。
【0046】(2)自動的にX線フィルムの取り出し、
検査、回収が行われ、人手を介さずに複数のX線フィル
ムを連続的に検査できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すX線フィルム検査装置
の電気的構成図である。
【図2】X線フィルムを複数の微小区域に分割すること
を示す平面図である。
【図3】本発明のX線フィルム検査装置の機械的構成図
である。
【図4】CCDカメラの視野にX線フィルムのメッシュ
を位置させることを示す斜視図である。
【図5】本発明の欠陥像検出動作のフローチャートであ
る。
【図6】本発明の調整方法を示すフローチャートであ
る。
【図7】電力ケーブルのX線撮影方法を示す斜視図であ
る。
【図8】電力ケーブルが写されたX線フィルムを分割す
ることを示す平面図である。
【図9】X線フィルムをある方向にスキャンした場合の
明るさ情報を示すグラフである。
【図10】透過光の調整の様子を示すグラフ及び斜視図
である。
【図11】従来の1スキャンにおける明るさ情報の変化
グラフである。
【符号の説明】
31 可変絞りレンズ(調整手段) 32 CCDカメラ(画像入力手段) 35 RAM(記憶手段) 36 ROM 37 CPU 40 モニタ装置(出力手段) 46 吸着パッド(移送手段) 50 未検査X線フィルム用スタッカ(第1収容手段) 51 検査済みX線フィルム用スタッカ(第2収容手
段) 52 透過式照明装置(照明手段兼保持手段) 53、77 X線フィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢野 爽一 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 日立京葉エンジニアリング株式会社内 (72)発明者 久我 豊和 千葉県習志野市東習志野7丁目1番1号 日立京葉エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−297014(JP,A) 特開 昭63−55446(JP,A) 特開 平3−49(JP,A) 特開 平1−194749(JP,A) 特開 昭63−243934(JP,A) 特開 平5−26647(JP,A) 特開 昭59−13465(JP,A) 特開 平4−318835(JP,A) 特開 平2−90370(JP,A) 特開 平2−81278(JP,A) 特開 平2−81277(JP,A) 特開 平1−238652(JP,A) 特開 平1−238651(JP,A) 特開 平1−238650(JP,A) 特開 平1−238649(JP,A) 特開 昭64−50171(JP,A) 特開 昭63−262141(JP,A) 特開 平1−262454(JP,A) 特開 平4−90542(JP,A) 特開 平4−311940(JP,A) 実開 平2−147965(JP,U) 実開 昭61−157855(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 42/00 - 42/08 H04N 1/04 - 1/20 G06T 1/00,1/60 A61B 6/00 - 6/14 G01N 21/84 - 21/958 G01N 23/00 - 23/227 H01B 13/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力ケーブルの接続部を被覆して成型さ
    れた絶縁体をX線撮影してX線像が写されたX線フィル
    ムを背面から照明する照明手段と、このX線フィルムの
    透過光の明るさ情報をX軸及びY軸方向に所定個数有す
    画素により入力する画像入力手段と、この入力した明
    るさ情報を基に前記絶縁体の欠陥を認識する認識手段
    と、その認識結果を出力する出力手段とを備えたX線フ
    ィルム検査装置において、前記X線フィルムの全体画像
    から上記絶縁体の形状に応じた検査範囲を切り出す手段
    と、この検査範囲を上記画像入力手段の視野となる複数
    の微小区域に分割する分割手段と、検査範囲の中のひと
    つひとつの微小区域と上記画像入力手段の視野とを一致
    させてその微小区域における前記絶縁体の欠陥を認識す
    べくX線フィルムと上記画像入力手段とをX軸及びY
    軸方向に相対移動させる手段と、この微小区域毎に明る
    さ値を測定する測定手段と、この明るさ値に基づいて上
    記透過光を微小区域毎に上記画像入力手段の明るさ入力
    範囲に入るように調整する調整手段とを設けたことを特
    徴とするX線フィルム検査装置。
  2. 【請求項2】 上記調整手段は、微小区域内の明るさ情
    報を平均して明るさ値を測定し、予め最適値として持っ
    ている欠陥検出に最適な明るさ値と比較し、その差に応
    じて透過光を調整することを特徴とする請求項1記載の
    X線フィルム検査装置。
  3. 【請求項3】 電力ケーブルの接続部を被覆して成型さ
    れた絶縁体をX線撮影してX線像が写されたX線フィル
    ムを透過板に載せて固定する固定手段と、この固定され
    たX線フィルムを下方から照明する照明手段と、前記固
    定手段の上方よりこのX線フィルムの透過光の明るさ情
    報を入力する画像入力手段と、この入力した明るさ情報
    を基に前記絶縁体の欠陥を認識する認識手段と、その認
    識結果を出力する出力手段とを備えたX線フィルム検査
    装置において、未検査のX線フィルムを複数収容できる
    上部が開口された第1収容手段と、検査済みのX線フィ
    ルムを複数収容できる上部が開口された第2収容手段
    と、これら第1収容手段及び第2収容手段を並べてその
    並び方向に往復移動させて両収容手段のいずれかを所定
    の作動位置に移動させる手段と、上記作動位置に移動し
    た第1収容手段から原点位置に復帰している上記固定手
    段へX線フィルムを上面より吸着して移送し、この固定
    手段から上記作動位置に移動した第2収容手段へX線フ
    ィルムを上面より吸着して移送する移送手段と、複数の
    X線フィルムの認識結果を記憶する記憶手段と、前記固
    定手段を原点位置から前記画像入力手段のある位置まで
    水平移動させる手段とを設けたことを特徴とするX線フ
    ィルム検査装置。
  4. 【請求項4】 電力ケーブルの接続部を被覆して成型さ
    れた絶縁体をX線撮影し、そのX線フィルムに照明光を
    透過させ、この透過光によるX線フィルムの全体画像か
    ら上記絶縁体の形状に応じた検査範囲を切り出し、その
    検査範囲をX線フィルム全体の明るさ情報の範囲よりも
    明るさ情報の範囲が狭くなるように複数の微小区域に分
    割し、各微小区域毎に視野を移動し絞りを調整して背景
    と欠陥像とが区別しやすい明るさの二次元画像を入力
    し、この画像から上記絶縁体内部の金属異物や気泡等の
    欠陥による上記欠陥像を検出することを特徴とする電力
    ケーブルのX線検査方法。
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