JP3314805B2 - 光コネクタ用プラスチック割りスリーブおよびその製造方法 - Google Patents

光コネクタ用プラスチック割りスリーブおよびその製造方法

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JP3314805B2
JP3314805B2 JP07411497A JP7411497A JP3314805B2 JP 3314805 B2 JP3314805 B2 JP 3314805B2 JP 07411497 A JP07411497 A JP 07411497A JP 7411497 A JP7411497 A JP 7411497A JP 3314805 B2 JP3314805 B2 JP 3314805B2
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split sleeve
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義人 首藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバが内装
された光ファイバコード同士を直接的に把持して接続す
る光コネクタ用プラスチック割りスリーブとその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信技術の進展により、各家庭にまで
光ファイバを導入して多彩な通信サービスを提供するこ
とが可能となりつつある。こうした光加入者系通信網の
実現のためには、経済的な光コネクタが必要である。
【0003】図1および図2に示すように、従来、光通
信に使用する光ファイバコード5,5を接続する装置と
しては、光ファイバが挿入されたフェルール2,2をそ
れぞれ内蔵した接続プラグP,Pと、これら2個の接続
プラグP,Pを両側に嵌合させ、各フェルール2,2を
整列接合させる割りスリーブAを内挿保持した接続アダ
プタBとの組み合わせによるコネクタが使用されてい
る。ここで、フェルールの外径値としては2.5mmの
ものが多く使用されている。
【0004】図3は、従来の光コネクタ用プラスチック
割りスリーブAを示すものである。この割りスリーブA
は、リン青銅等の金属やジルコニア等のセラミックスで
形成されており、長さ方向にスリット1を有している。
割りスリーブAの内径はフェルール2の外径よりも若干
小さく形成されており、図4に示すように、該割りスリ
ーブAはそのバネ性によりフェルール2,2を把持整列
する。
【0005】接続アダプタBは、図1および図2に示す
ように、割りスリーブAを把持する一対のスリーブ3,
3と、これらスリーブ3,3を支持する一対のハウジン
グ4,4および両ハウジング4,4をそのフランジ部分
において連結する図示省略のネジとから構成されてい
る。なお、各スリーブ3,3の先端には、接続プラグ
P,Pの後述するフレーム8,8の係合溝部8a,8a
に係合される係合部3a,3aが突設されている。
【0006】一方、一対の接続プラグP,Pは、図1お
よび図2に示すように、光ファイバコード5を挿通保持
するキャピラリ(図示しない)を内蔵したフェルール2
と、フェルール2の後部に外挿されて該フェルール2を
前方へ付勢するコイルスプリング6と、コイルスプリン
グ6の後端と内接する段付き筒状のストップリング7
と、ストップリング7に嵌合してフェルール2の動きを
規制するプラグフレーム8と、プラグフレーム8に外嵌
するツマミ9と、ストップリング7の後端に光ファイバ
コード5のケブラーをカシメ固定するカシメリング(図
示しない)と、カシメリングに嵌着されたゴムホルダl
0等から構成されている。
【0007】このように構成された一対の接続プラグ
P,Pおよび接続アダプタBで光ファイバコード5,5
のファイバを接続するには、接続アダプタBの両端に接
続プラグP,Pの先端を挿入してそのプラグフレーム
8,8の係合溝部8a,8aそれぞれを各係合突部3
a,3aに係合させればよい。
【0008】この際、接続プラグP,Pと接続アダプタ
Bは、フェルール2,2の突出外面と割りスリーブAの
内面、またプラグフレーム8,8の突出内面とスリーブ
3,3の突出外面がそれぞれ接合されると共に、両接続
プラグP,Pに挿人されたファイバ端面は、両接続プラ
グP,Pに組み込まれたコイルスプリング6,6の付勢
力によって押圧接続される。これにより両光ファイバコ
ード5,5のファイバは接続損失の少ない状態で接続さ
れることになる。
【0009】ところで、従来、光ファイバの接続におい
て、ファイバ端面には10Nの付勢力がかかるように設
定されている一方、フェルール2に対する割りスリーブ
Aの保持力は3〜6Nに設定されている。しかしなが
ら、上記割りスリーブAの把持力(締め付け力)は、弱
すぎるとフェルール2が抜け易くなり、また振動等が加
わることで曲げやズレを生じ易くなる。また、強すぎる
とフェルール2の加圧固定のバラッキが少なくなって上
記欠点が解消される反面、各接続プラグP,Pにおける
l0Nの押圧力を弱める度合いが強くなりすぎて、これ
が両接続プラグの接続安定性に悪影響を及ぼす原因とな
る。このような理由から、最近では、フェルール2に対
する割りスリーブAの把持力は10N以上、また保持力
は1.5N〜4.5Nが望ましいとされている。以上の
ように割りスリーブは光コネクタの構成部品の中でも重
要な役割を果たしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】先に述べたように、従
来、割りスリーブはリン青銅やセラミックスを素材とし
て製造されているが、内面を真円に研磨加工する等の工
数が必要で製造工程が多いため、割りスリーブの価格が
高くなり、コネクタ自体の経済化を妨げていた。
【0011】一方、割りスリーブをプラスチック成形に
より製造することもかつて試みられた。例えば、吉澤ら
はフェノール樹脂のトランスファー成形により円筒パイ
プを作製し、後加工によりスリットを入れることにより
プラスチック割りスリーブを作製した(研究実用化報
告、第32巻第3号pp.831〜842(1983
年))。しかしながら、製造方法としてみた場合、トラ
ンスファー成形はバリ取り等の成形後の後処理が必要で
あり、また後加工によりスリットを形成することは、経
済性という観点においても十分なものとはいえなかっ
た。また、最近では、熱可塑性樹脂であるポリフェニレ
ンサルファイド(PPS)や液晶ポリマーを経済性に優
れた射出成形により、後加工なしにプラスチック割りス
リーブを成形した例も知られている。
【0012】しかしながら、こうした従来知られたプラ
スチック割りスリーブは光ファイバのコアの外径が50
μm程度と大きな、いわゆるマルチモードファイバに対
して適用されており、こうしたファイバの接続にはプラ
スチック割りスリーブは適用可能であったものの、現状
で通信用として使用されているコア外径8〜10μmの
いわゆるシングルモードファイバには適用できるもので
はなかった。
【0013】すなわち、シングルモードファイバの接続
に耐え得る、寸法精度,内面平滑性,機械的強度,各種
の信頼性等を満たしたプラスチック割りスリーブの実現
は困難と考えられてきた。他方、光コネクタの接続特性
は接続損失と端面の反射減衰量により評価できるが、通
常成形研磨条件の場合、接続損失は0.5dB以下、反
射減衰量は25dB以上の値が必要とされている。ま
た、Ad−PC成形(アドバンストフィジカルコンタク
ト)条件の場合、反射減衰量として40dB以上の値が
要求される。さらに、各種の厳しい環境下においても接
続特性が低下しないことが実用上要求されている。こう
した環境安定性に関して、従来のプラスチック割りスリ
ーブは十分な検討がなされていなかった。
【0014】本発明の目的は、シングルモードファイバ
の接続に好適な光コネクタ用プラスチック割りスリーブ
を提供することにある。
【0015】本発明の別の目的はシングルモードファイ
バの接続に好適な光コネクタ用プラスチック割りスリー
ブの製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る光コネクタ用プラスチック割りスリー
ブは、光ファイバが内装された光ファイバコード同士を
接続するアダプタ内に設けられ、各光ファイバコードの
先端に取り付けられた各フェルールを両端に嵌入させる
ことにより光ファイバを光学的に接続する、側面に一定
幅のスリットが設けられた中空円筒状のプラスチック割
りスリーブであって、前記割りスリーブを構成する樹脂
組成物が、それを射出成形した場合の流動方向とその垂
直方向との曲げ弾性率の比で表した異方性の値が1.5
以下であることを特徴とする。
【0017】
【0018】本発明に係る前記光コネクタ用プラスチッ
ク割りスリーブにおいて、前記樹脂組成物が、ポリエー
テルイミド樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂およびエポ
キシ樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種の樹
脂と、無機針状単結晶および石英微粉末よりなる群から
選択される少なくとも1種の無機物質とを含むことを特
徴とする。
【0019】本発明に係る前記光コネクタ用プラスチッ
ク割りスリーブの好ましい態様において、前記樹脂組成
物は、ポリエーテルイミド樹脂およびポリエーテルサル
ホン樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種の樹
脂と無機針状単結晶からなる無機物質とを含み、曲げ弾
性率が5×10Pa以上であることを特徴とする。
【0020】
【0021】上記の態様において、前記樹脂組成物が、
無機針状単結晶を20〜60重量%含有することを特徴
とする。
【0022】本発明に係る前記光コネクタ用プラスチッ
ク割りスリーブの別の好ましい態様において、前記樹脂
組成物が、エポキシ樹脂および石英微粉末とを含み、曲
げ弾性率が1010Pa以上であることを特徴とする。
【0023】
【0024】上記の態様において、前記樹脂組成物が石
英微粉末を50〜90重量%含有することを特徴とす
る。
【0025】本発明に係る光コネクタ用プラスチック割
りスリーブの製造方法は、光ファイバが内装された光フ
ァイバコード同士を接続するアダプタ内に設けられ、各
光ファイバコードの先端に取り付けられた各フェルール
を両端に嵌入させることにより光ファイバを光学的に接
続する、側面に一定幅のスリットが設けられた中空円筒
状のプラスチック割りスリーブの製造方法であって、割
りスリーブの外径を決めるキャビティ部、割りスリーブ
の内径を決めるコアピン部および割りスリーブのスリッ
ト部を規定する割り部品とから構成され、前記割り部品
がコアピン部に一体化されている金型を用い、射出成形
した場合の流動方向とその垂直方向との曲げ弾性率の比
で表した異方性の値が1.5以下である樹脂組成物を射
出成形することを特徴とする。
【0026】
【0027】本発明に係る光コネクタ用プラスチック割
りスリーブの製造方法において、前記樹脂組成物とし
て、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルサルホン樹
脂およびエポキシ樹脂よりなる群から選択される少なく
とも1種の樹脂と、無機針状単結晶および石英微粉末よ
りなる群から選択される少なくとも1種の無機物質とを
含む樹脂組成物を用いることを特徴とする。
【0028】本発明に係る前記光コネクタ用プラスチッ
ク割りスリーブの製造方法の好ましい態様においては、
前記樹脂組成物として、ポリエーテルイミド樹脂および
ポリエーテルサルホン樹脂よりなる群から選択される少
なくとも1種の樹脂と無機針状単結晶からなる無機物質
とを含む樹脂組成物を用いることを特徴とする。
【0029】本発明に係る前記光コネクタ用プラスチッ
ク割りスリーブの製造方法の別の好ましい態様において
は、前記樹脂組成物として、エポキシ樹脂および石英微
粉末とを含む樹脂組成物を用いることを特徴とする。
【0030】
【発明の実施の形態】まず、光コネクタ用プラスチック
割りスリーブに要求される品質上の諸条件について
(1)〜(4)の順で説明する。
【0031】(1)精密成形 低損失な接続を実現するためには、また一定の把持力を
得るためには、割りスリーブの内径,肉厚,外径真円度
等の寸法に関して精密な成形が必要であり、成形品とし
ては少なくとも5μm以内の成形精度が要求される。よ
り詳細に述べると下記(a)〜(d)の点が特に重要で
ある。
【0032】(a)割りスリーブ両端の内径および外径
の差 接続の原理から考えても、両端で内径差が大きいと把持
力に差異が生じ、接続特性が不安定になるため、許容可
能な寸法差は5μm以内であることが必要である。
【0033】(b)割りスリーブの真円度および円筒度 安定な接続を達成するためには、割りスリーブの形状は
完全な円筒であることが望ましい。すなわち、成形品の
各断面が完全な円形であることが望ましい。しかしなが
ら、プラスチック成形品は一般にその残留応力により変
形が生じ、断面形状としては真円からのずれが生じる。
また、パイプ状の成形品は一般に両端部が中央部に対し
て膨らんだ「つづみ」状の形状になることが経験的に知
られている。特に割りスリーブのようなスリットを入れ
たパイプ形状の成形品はその変形が大きい。
【0034】しかし、実際上、光コネクタ用割りスリー
ブにおいて重要なのは中央部分であり、成形品の長さを
11.4mmとすると中央から±3mm程度の円筒度が
重要で、この部分の円筒度の値が5μm以内であること
が必要である。
【0035】(c)割りスリーブの偏芯量 割りスリーブ内で2本のフェルールを、より正確には各
フェルールの中心に固定された光ファイバのコア部を±
1μm以内の精度で突き合わせなければならない。この
ためには割りスリーブの絶対空間座標で見た各断面の中
心座標の原点からの距離、すなわち同軸度も±1μm以
内である必要がある。しかしながら、割りスリーブのよ
うな形状の部材の同軸度を正確に測定することは難し
く、触針式の真円度測定を実施した場合には接触圧によ
る変形を無視できない問題がある。このため、現実的に
は両端面の外径および内径の偏芯量を測定することによ
り、同軸度に対する目安とすることが適当であり、それ
ぞれの値が5μm以内であることが必要である。
【0036】(d)内面の平滑性 割りスリーブの内面の平滑性が不十分であると、接続の
際にフェルール同士の結合は不安定となる。平滑性の目
安として表面粗さ計で測定したRaの値が使用できる
が、この値として好ましくは0.5μm以内、より好ま
しくは0.1μm以内であることが必要である。
【0037】(2)必要な把持力および保持力 先に述べたように、割りスリーブは10N以上の把持力
と1.5N〜4.5Nの保持力が必要とされる。光コネ
クタはより高密度の実装が要求されるため、割りスリー
ブの肉厚としてもより薄いものが必要である。このた
め、より薄い肉厚で、機械的強度に優れた材質が必要で
ある。プラスチック材料を使用する場合、金属やセラミ
ックスに比べて曲げ弾性率が小さい(約1桁小さい)た
め、肉厚は必然的に厚くする必要がある。肉厚,内径お
よび把持力は材料の曲げ弾性率をもとにして力学的計算
により求めることが可能であり、プラスチック材料の場
合でも曲げ弾性率が5×109 Pa以上であれば、肉厚
0.4〜l.0mmの実用的な範囲で、必要な把持力お
よび保持力を得ることができる。
【0038】(3)高摺動性 フェルールと割りスリーブは多数回の挿抜に耐えなけれ
ばならない。すなわち、挿抜時にゴミ等を発生したり、
寸法変化が起きると、接続損失に大きな影響を与える。
また、保持力は把持力とスリーブ/フェルール間の摩擦
係数の積に関係するため、適当な摩擦係数、例えば0.
3以下の値が必要とされる。
【0039】(4)信頼性 割りスリーブは基本的にバネの原理でフェルールを固定
するものである。従って、長期の間にプラスチックの応
力緩和現象によりバネ力が滅少すると、必要とされる把
持力が維持できなくなり、接続損失に変化が生じてしま
う。また、温度や湿度の変化によりプラスチックが寸法
変化しても同様の問題を生じてしまう。
【0040】次に、光コネクタ用プラスチック割りスリ
ーブに要求される成形上の諸条件について(イ)〜
(ニ)の順で説明する。
【0041】(イ)樹脂選定上の問題点 金属やセラミックス材料に替わり得るプラスチック材料
は通常、エンジニアリングプラスチックと呼ばれ、最近
に到るまで各種のものが、開発されてきた。これらの中
で「汎用エンプラ」と呼ばれる範中に入るものとして、
ポリブチレンテレフタレート(PBT),ポリカーボネ
ート(PC),ポリアミド(PA),ポリフェニレンオ
キサイド(PPO),ポリアセタール(POM)があげ
られる。
【0042】また「高性能エンプラ」と呼ばれる範中に
入るものとして、ポリアリレート(PAR),ポリサル
ホン(PSF),ポリフェニレンサルファイド(PP
S)液晶ポリマー(LCP),ポリエーテルサルホン
(PES),ポリエーテルイミド(PEI),ポリアミ
ドイミド(PAI),ポリエーテルエーテルケトン(P
EEK),ポリイミド(PI)があげられる。
【0043】ここで、上述の樹脂はいわゆる熱可塑性樹
脂に分類されるもので、室温で固体の樹脂をその溶融温
度以上に加熱すると液状になり、この状態で金型中に流
し込み、固化させることで成形品を作製するものであ
る。これに対して、熱硬化性樹脂と呼ばれる樹脂があ
り、これは加熱した直後の状態では重合することなく、
完全な液状にある。これを金型中に流し込み、一定時間
加熱すると樹脂が架橋反応を起こして、樹脂成形体が形
成されるものである。こうした熱硬化性樹脂としては以
下のものが知られている。フエノール樹脂,不飽和ポリ
エステル樹脂,エポキシ樹脂,ジアリルフタレート樹
脂,シリコーン樹脂等である。
【0044】熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の成形上の利
点/問題点を挙げると以下のようにまとめられる。
【0045】<熱可塑性樹脂の利点> (a)生産性がよいこと 一般には成形品は後加工なしに、そのまま製品となる。
このため、連続自動生産が可能であり、経済的な成形が
可能となる。熱硬化性樹脂では一般に、樹脂粘度が低い
ためバリの発生が避けられず、成形後にバリ処理工程を
必要とする。また後加熱により、樹脂の硬化を完全にす
ることも必要である。このため、成形の経済性において
は熱可塑性樹脂に比較して、一般には劣るとされてい
る。
【0046】(b)樹脂の流動の制御が可能であること 樹脂の粘度は温度,せん断応力により変化する。これら
の特性の変化について数値シミュレーションにより各種
の解析が可能であり、その結果を金型設計や製品設計に
適用できる。従って、熱可塑性樹脂は各種の複雑な形状
の製品にも対応できる。
【0047】(c)樹脂の種類が多様であること 前述したように多くの熱可塑性樹脂が開発されており、
製品仕様,値段に応じて樹脂選択の幅が広い。
【0048】<熱硬化性樹脂の利点> (a)樹脂の特性が完全に等方性であること 熱硬化性樹脂は分子量の低い「モノマー」状態で金型中
に入り、そのまま硬化する。従って、得られた成形品は
異方性を持たず、力学的特性や成形収縮率などの特性は
等方性である。この結果、複雑な形状の成形品において
も、成形後の樹脂の配向による応力発生や変形が生じに
くい。他方、熱可塑性樹脂は一般には樹脂の配向があ
り、樹脂の流動方向とこれの直角方向とでは樹脂の物性
は異なってくる。熱可塑性樹脂においても結晶性樹脂と
非晶性樹脂とでは異方性は異なり、後者の方が異方性が
低いことが知られているが、それでも完全に等方的な物
性値は実現されていない。
【0049】(b)成形品の残留応力が小さいこと 熱可塑性樹脂では溶融した樹脂が金型内で冷却固化する
ことにより成形が行われる。このため、金型内で熱放散
過程に不均一な部分があると、樹脂の冷却速度が不均一
となり、ミクロな樹脂密度のむらが生じ、内部応力や残
留応力が発生してしまう。このことは、寸法精度の低下
となって現れる。他方、熱硬化性樹脂では熱硬化プロセ
スで一定時間(1〜3分)「均一に」加熱されるため
に、熱的な不均一性に基づく密度や残留応力のむらは小
さく押さえることができる。
【0050】(ロ)添加物の選定上の問題点 樹脂組成物に使用される添加物としては、ガラス繊維,
炭素繊維,ガラスビーズ,などが一般的に知られてお
り、またグラファイト,テフロンビーズや、酸化亜鉛,
チタン酸カリウムなどの各種無機添加物も知られてい
る。
【0051】これらの各種エンジニアリングプラスチッ
クおよび添加物を検討した結果、本発明が要求する機械
的強度,耐クリープ特性,温度湿度に対する寸法安定
性,精密成形性を満足する樹脂組成物を得るためには、
樹脂の異方性が小さい樹脂組成物を使用することが重要
である。樹脂の異方性はその樹脂組成物を使用して射出
成形を行った場合、樹脂の流動方向とその直角方向の物
性値の比で表すことが適当であるが、その比で1.5以
下の樹脂が適当である(ただし、大きい方の値を小さい
方の値で除する)。ここで、異方性を評価する製品形状
としては、通常、樹脂の物性値の評価の際に使用される
ASTM試験サンプルや、平板形状(例えば、60×6
0×3mm)が使用でき、端面にゲートを設け、樹脂の
流動方向とその直角方向に適当な形状の試験片を切り出
し、その物性値を評価すれば、樹脂の異方性比を求める
ことができる。この比が大きいほど、樹脂が流動方向に
配向していることをあらわす。熱可塑性樹脂では通常、
流動方向の曲げ弾性率がその直角方向に比べて大きくな
る。本発明では異方性比で1.5以下の樹脂組成物を使
用すると優れた効果が得られる。また熱硬化性樹脂では
異方性は無視できるため、この比は1になるはずである
が、サンプルの切り出しや、測定上の誤差の問題があ
り、±0.1程度の誤差が含まれるため、実際には0.
9から1.1の値をとる。樹脂の異方性は曲げ弾性率の
他にも成形収縮率や線膨張係数を測定し、その比によっ
ても同様に評価することができる。しかしながら、成形
収締率では測定精度が曲げ弾性率に比ベて劣り、線膨張
係数では測定自体が曲げ弾性率に比べて困難である問題
がある。従って、曲げ弾性率の比で異方性を評価するの
が好ましい。
【0052】具体的には、樹脂組成物がポリエーテルイ
ミド樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、エポキシ樹脂よ
り選ばれた樹脂と単結晶無機針状結晶および石英微粉末
より選ばれた無機物質とを含む樹脂組成物から形成され
ていることにより優れた効果が得られる。上述の樹脂と
無機物質はそれぞれ単独で使用してもよく、あるいは組
み合わせて使用してもよい。
【0053】ここで、ポリエーテルイミド、ポリエーテ
ルサルホンは非晶性の高性能エンジニアリングプラスチ
ックであり、樹脂自体の配向性が小さく、また機械的強
度や耐熱性が良いため、本発明で好適に使用できる。P
PSやLCPのような結晶性樹脂は、異方性が大きく、
成形後の変形や長期間にわたる応力緩和が無視できない
問題点も有している。
【0054】ポリエーテルイミドの例としては、下記の
式(Ia)〜(Id)で示される構造のものが挙げられ
る。式中、nは1〜5の整数である。これらのポリエー
テルイミドのうち、式(Ia)で示されるポリマーは市
販品として入手できる(GEプラスチックス、商品名;
ウルテム)。式(Ib)〜(Id)で示される構造のポ
リマーは公知であるか、公知の方法で調製することがで
きる。しかしながら本発明で使用し得るポリエーテルイ
ミドはこれらに限定されない。
【0055】
【化1】
【0056】また、ポリエーテルサルホンの例として
は、下記の式(IIa)〜(IIe)で示される構造の
ものが挙げられる。式中、nは1〜5の整数である。こ
れらのポリエーテルスルホンのうち、式(IIa)で示
す樹脂は市販品として入手できる(住友化学、商品名;
スミカエクセル)。式(IIb)〜(IIe)で示され
る構造のポリマーは公知であるか、公知の方法で調製す
ることができる。しかしながら本発明で使用し得るポリ
エーテルサルホンはこれらの樹脂に限定されない。
【0057】
【化2】
【0058】エポキシ樹脂は完全等方性の樹脂であると
ともに、低成形収縮率、機械的、熱的な特性を実現する
上で、他の熱硬化性樹脂に比較して優れている。ここで
いうエポキシ樹脂は、エポキシ基を持つエポキシ樹脂前
駆体と硬化剤との反応によって形成される。エポキシ樹
脂前駆体としては、o−クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂、ビスフェノール系エポキシ樹脂、ナフタレン系
エポキシ樹脂、等の各種のものが使用できる。エポキシ
樹脂前駆体の例としては、下記の式(IIIa)〜(I
IIcc)で示される構造のものが挙げられる。式中、
nは1〜5の整数である。
【0059】
【化3】
【0060】
【化4】
【0061】
【化5】
【0062】
【化6】
【0063】
【化7】
【0064】
【化8】
【0065】また硬化剤としては、下記の式(IVa)
〜(IVf)で示される構造の各種硬化剤が使用でき
る。式中、nは1〜5の整数である。これらのうち、フ
ェノールノボラック樹脂が最も一般的に使用できる。
【0066】
【化9】
【0067】樹脂に加える添加物に関しては、各種の添
加物の中で単結晶無機針状結晶および/または石英微粉
末を添加することが、本発明を実現する上で効果的であ
る。単結晶無機針状結晶はいわゆるウィスカと呼ばれる
もので、主にセラミック系のものが知られている。具体
的には、酸化亜鉛,酸化マグネシクム,酸化チタン,酸
化アルミニウム,チタン酸カリウム,ほう酸アルミニウ
ム,炭化ケイ素,窒化ケイ素,黒鉛,炭酸カルシウム,
炭酸亜鉛,水酸化マグネシウム,雲母などが挙げられ
る。ウィスカは単結晶針状結晶であるため、理論値に近
い機械的強度が得られ、耐熱性,耐磨耗性,耐薬品性が
優れている。また、ウィスカは繊維長が一般に数μmか
ら数百μmの短繊維であり、そのアスペクト比は30〜
300の値である。こうしたウィスカが本発明に適して
いる理由は、基本的に等方性の強化が可能であることと
考えられる。ガラス繊維や炭素繊維のような繊維状物質
を添加すると、非晶質性樹脂をべースとしても樹脂の異
方性が大きくなり、従前に述べた寸法精度を実現するこ
とは困難である。また、割りスリーブは内面の平滑性が
重要であるが、繊維状添加物を使用した場合には、繊維
状物質が表面に浮き出た形となり前記した平滑性を満た
すことは困難である。
【0068】本発明で使用し得る特に優れたウィスカと
してはチタン酸カリウム,酸化亜鉛,炭化珪素、雲母が
挙げられる。酸化亜鉛ウィスカでは特にテトラポッド状
ウィスカが優れた結果を与えた。また石英微粉末も単結
晶無機針状結晶と同様、優れた効果を与えた。この添加
物も異方性がなく、熱膨張係数が小さく、かつ機械的強
度が優れている特徴がある。
【0069】より樹脂組成物を具現化すれば、単結晶無
機針状結晶を含むポリエーテルイミドまたはポリエーテ
ルサルホン樹脂組成物が優れた効果を与えた。また樹脂
組成物が、単結晶無機針状結晶を含むポリエーテルイミ
ドまたはポリエーテルサルホンであり、かつ樹脂組成物
の曲げ弾性率が5×109 Pa以上であるとき、本発明
は優れた効果を与える。この値を下回ると、特に高温度
下での接続信頼性が低下する傾向がある。更に、樹脂組
成物が単結晶無機針状結晶を20から60重量%含むポ
リエーテルイミドおよび/またはポリエーテルサルホン
樹脂組成物であるとき、同様に優れた効果が得られる。
ここで、添加量が多いと、曲げ弾性率等の機械的特性、
成形収縮率、線膨張係数、は向上するが、樹脂量が少な
くなるために破壊強度が低下する問題がある。
【0070】また、樹脂組成物が、石英微粉末を含むエ
ポキシ樹脂であるとき、本発明で優れた効果が得られ
た。また、樹脂組成物が石英微粉末を含むエポキシ樹脂
であり、かつ樹脂の曲げ弾性率が1010Pa以上である
とき、優れた効果が実現された。エポキシ樹脂は熱硬化
性樹脂に比較して、衝撃強度の点では低いため、曲げ弾
性率の点で大きくしておくことが適当である。また、こ
の値を下回ると高温、高湿度下での接続信頼性が低下す
る傾向がある。更に、樹脂組成物が石英微粉末を50か
ら90重量%、好ましくは70から90重量%含むエポ
キシ樹脂であるとき、同様に優れた効果が得られる。こ
こで、石英微粉末の含有量が多くなると、曲げ弾性率等
の機械的特性、成形収縮率、線膨張係数は向上するが、
樹脂量が少なくなるために破壊強度が低下する問題があ
る。
【0071】こうした単結晶針状無機化合物や石英微粉
末の他に、本発明の樹脂組成物には必要に応じて添加物
の表面処理剤,着色剤等を添加することができる。
【0072】(ハ)成形上の問題点 こうして決められた樹脂組成物の成形法としては、通常
の射出成形技術が適用できる。他の成形法、例えば圧縮
成形,トランスファー成形技術は連続成形性(経済
性)、成形精度の点で好ましくない。
【0073】(ニ)金型に対する必要な条件 射出成形においては成形金型の設計が重要である。割り
スリーブ成形用金型は基本的に製品の外径を決める円筒
状の「キャビティ」と成形品の内径を決める「コアピ
ン」と割り部を決める「割り部品」とが必要である。図
5(A)は本発明で使用する金型断面を示す図であっ
て、円筒状のキャビティ50を設けたキャビティ部品5
1に円筒状のコアピン52aが同心で挿入された構造と
なっている。割り部品53はコアピン52と一体化して
おり(図5(B))、こうした割り部品と一体化したコ
アピン52aを使用することに本発明の特徴がある。従
来は,割り部品53はキャビティ部品に設けられたスラ
イド溝部側に設けられ、スライドコア方式により、金型
の開閉動作に合わせてコアピン52と一体化する構造と
なっていた(図5(C))。このため、以下の問題があ
った。
【0074】(i)スライドコア方式ではスリット部品
とコアピンが接触し、成形時にコアピンが振れ、割りス
リーブの偏芯特性が10μm以上となってしまう。
【0075】(ii)スライドコア方式では、スリット部
品とコアピンのクリアランスの設定が微妙でバリが発生
しやすい。割りスリーブの内面にバリが発生することは
光学的接続において致命的な問題になる。本発明では外
側には数μmのバリが発生する可能性はあるが、この外
側のバリは光学的接続に何ら影響を与えない。
【0076】本発明の金型構造ではこうした問題がない
ため、本発明で目的とする割りスリーブを製造すること
ができる。
【0077】図6は金型の横断面の基本構造図を示した
もので、可動側金型K1は製品部54とイジェクタ部5
5からなり、製品部54には上述のキャビティ部品5
1、コアピン52および割り部品53(図5(A),図
5(B))が一体化したコアピン52aが設けられ、イ
ジェクタ部55には製品突き出し用のイジェクタピン5
6が設けられている。一方、固定側金型K2にはスプル
ー57,ランナー58,ゲート59が設けられている。
ちなみに、図中の60はパーティング面である。
【0078】ゲートの形状としてはピンポイントゲー
ト,リングゲート,フィルムゲート,等があり、ゲート
の位置に応じて適宜選択できるが、本発明では製品の端
面側に多点ピンゲートを設けることが適当である。例え
ば、通常の一点ピンポイントゲートでは、本発明品に要
求される真円度は実現できない。少なくとも二点、より
望ましくは3点又は4点ゲートが適当である。
【0079】本発明の金型に関しては以下の事項も重要
である。すなわち、金型キャビティおよびピンにおける
各寸法のゲート側および反ゲート側の寸法の差は1μm
以内であることが必要である。また、金型の金型キャビ
ティおよびピンにおける円筒度は1μm以内であること
が必要である。更に、金型の各端面における金型キャビ
ティとピンの偏芯量は3μm以内であることが重要であ
る。
【0080】成形品は図7(A)〜(C)に示すよう
に、(A)型閉じ,(B)射出・保圧・冷却(エポキシ
系樹脂組成物を用いるときは加熱保持)、(C)型開き
・突き出しの手順で行われる。ちなみに、図中の61は
固定側型板、63は可動側型板、65はノズル、66は
シリンダー、67は成形品である。
【0081】(A)の型閉じでは、分離状態にある両金
型62,64を成形機の可動側型板63の動作に応じて
一体化する。(B)の射出・保圧・冷却では、成形機の
ノズル65から射出された樹脂を、スプルー,ランナ
ー,ゲートを通じてキャビテイ内に流し込み(射出)、
その直後に成形品の金型への転写をより確実にするた
め、高圧力を印加し(保圧)、その後に樹脂が金型温度
に達するまで放置する(冷却)。
【0082】(C)の型開き・突き出しでは、冷却後の
金型を開き、その後にイジェクタピンの動作によって成
形品を突き出す。こうした動作を自動的に繰り返すこと
により、成形が連続的に行われ、経済的に割りスリーブ
を製造することができる。こうした金型では表面の面精
度、パーティング面での位置合わせ精度に注意する必要
がある。
【0083】必要に応じて樹脂導入後、イジェクタピン
等を利用して樹脂の一部を圧縮して、成形収縮を抑える
「射出圧縮」技術や射出時の速度をより高速にした「高
速射出」技術(射出圧力は低下する)、あるいは逆にで
きるだけ射出速度を落として、成形後の歪を低下させる
「低速射出成形」技術等が適宜利用できる。
【0084】また使用する成形機としては金型型締圧が
比較的小さい(50t以下)、小型の射出成形機が使用
できる。通常公知の油圧式射出成形機,およびサーボモ
ーターを駆動原とする電動射出成形機,あるいは射出側
/形締め側に油圧式/電動式を使用したハイブリッド型
の装置、が使用できる。成形機で特に注意する点は、金
型を取り付けて移動する移動プレートと固定プレートの
平行度である。この値が悪いと、金型の位置合わせ精度
が低下し、精密成形に適さなくなる。平行度の値として
は両プレート間の距離の誤差で規定され、少なくとも5
0μm以内、より好ましくは30μm以内であることが
必要である。また、熱可塑性樹脂を使用するときは通常
の射出成形機を使用するのに対して、エポキシ系樹脂組
成物を使用する場合には、熱硬化性樹脂用の射出成形機
を使用する。主な差は熱硬化性射出成形機の場合は、ノ
ズルおよびシリンダーの設定温度が低く、かつオーバー
ヒートを避ける必要があることである。これは、熱硬化
性樹脂が必要以上に加熱されると、シリンダー内で硬化
し、成形が行えなくなるためである。また、エポキシ系
樹脂は通常トランスファー成形により成形される。従っ
て、本発明では射出成形可能なエポキシ樹脂を使用す
る。また成形後は前述したようにバリ取り、ポストキュ
アを行う。バリ取りは、一般的な方法であるサンドブラ
スト法(細かい砂を吹き付ける方法)や水流法(高圧水
を吹き付ける)が適用できる。
【0085】
【実施例】以下、本発明の実施例を比較例と共に詳しく
説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限
定されない。
【0086】(実施例1)以下の組成の樹脂組成物を調
合した。
【0087】 ポリエーテルイミド 60重量部 チタン酸カリウム 40重量部 この樹脂組成物の曲げ弾性率はAST規格で1.1×1
10Paであった。樹脂の異方性を60×60×3mm
の形状の成形品で曲げ弾性率の樹脂流動方向と直角方向
の比で評価したところ1.3であり、非常に異方性が低
いことが確認できた。こうして得た樹脂組成物を使用し
て、表1の寸法公差の金型を使用して割りスリーブを射
出成形により製造した。なお射出条件は表2の通りであ
った。
【0088】
【表1】
【0089】
【表2】
【0090】成形品の寸法は表3に示す通りであり、寸
法精度の良い成形品を得ることができた。
【0091】
【表3】
【0092】ここで、成形品の外径を測定した結果を図
8(A)に示す。ゲート側と反ゲート側では外径値が大
きくなっているが、成形品の中央部では平坦な形状とな
っている。さらに、比較のために炭素繊維で強化したポ
リエーテルイミド樹脂組成物(異方性比;1.7、曲げ
弾性率;1.5×1010Pa)と液晶ポリマー(ガラス
繊維強化品、異方性比;3.5、曲げ弾性率;2.8×
1010Pa)で成形した割りスリーブの外径測定結果
(レーザー測長機により測定)を図8(B)、図8
(C)に示す。ここからわかるように、比較例では、寸
法の長手方向での変化が大きく、また平坦部が得られて
いない。円筒度も20μm程度以上の値となっていた。
また、図8(C)では曲線の一部に凸状の形状が認めら
れた。この様に、本発明以外の樹脂組成物では割りスリ
ーブが要求する寸法精度を達成することは困難であるこ
とがわかる。ここで、本来であれば、割りスリーブの内
径の長さ方向に関する測定を行うことが望ましい。しか
しながら、3次元形状測定装置ではセンサー部が割りス
リーブ内径と同程度の大きさであり、精密な測定は困難
である。また、小型センサーの使用が可能な真円度測定
装置では、触針圧力が高く、測定に伴い、割りスリーブ
形状の変化が生ずる問題がある。このため、外径形状に
より、内面形状を評価しているが、後にも述べるよう
に、外径は内径形状を良く反映しており、寸法評価法と
して有効である。
【0093】把持力,保持力の測定値はそれぞれ20
N,4Nであり、コネクタとしての必要な特性を満たし
ていた。ここで、ジルコニア製フェルールを使用して、
シングルモードファイバの接続試験を行った。なおファ
イバー端面の研磨条件は成形(フィジカルコンタクト)
研磨とした。表4には成形品の接続特性結果を、また図
9には成形品の接続損失特性の頻度分布を、さらに図1
0に成形品の着脱試験における反射減衰量の変化を示し
ている。
【0094】
【表4】
【0095】上述の結果から分かるように、実施例1に
関わる成形品は、接続特性および信頼性に優れており、
シングルモード接続用のプラスチック割りスリーブとし
て充分な特性を有していた。図11には反射減衰量と接
続損失の温度サイクル試験の結果を図示している。ここ
で、フェルールとしてはAd−PC成形研磨(反射減衰
量>40dB)のジルコニアフェルールを用いている。
ここで温度、湿度条件は以下の通りである。
【0096】温度;−10℃〜25℃〜65℃ 湿度;
93%(65℃) 24時間/サイクル 20サイクルの評価 図11には8サイクルの結果のみを示しているが、接続
特性の劣化は認められない。これ以後の変化も同様であ
った。図12は従来部品であるジルコニア割りスリーブ
を使用した結果である。ここから、プラスチック割りス
リーブは現用のジルコニア割りスリーブと同等の特性で
あることが確認できる。接続損失における±0.1d
B、および反射減衰量における±0.5dB程度の変動
は、評価系が室温変動の影響を受けるために生じてい
る。
【0097】図13(A),図13(B)には比較例で
作製したプラスチック割りスリーブの接続損失の頻度分
布を示す。これから分かるように、悪い値となってお
り、寸法精度の差が明確に接続特性に反映されているこ
とがわかる。
【0098】(実施例2)以下の樹脂組成物を調合し
た。
【0099】 ポリエーテルサルホン 60重量部 チタン酸カリウム 20重量部 酸化亜鉛 20重量部 この樹脂組成物の曲げ弾性率はAST規格で7×109
Paであった。樹脂の異方性を曲げ弾性率の樹脂流動方
向と直角方向の比で評価したところ1.1であり、非常
に異方性が低いことが確認できた。この樹脂組成物を使
用して実施例1とほぼ同様な成形条件でプラスチック割
りスリーブの成形を行った。ただし、成形機のノズルと
シリンダーの温度は30℃低下させた。
【0100】成形品の各種の寸法は表5に示す通りであ
り、実施例1と同様精密な成形品を得ることができた。
また、成形品の把持力と保持力の測定値はそれぞれ、1
8Nと3.6Nであり、割りスリーブとして必要な特性
を満たしていた。
【0101】
【表5】
【0102】接続特性の頻度分布は図14に示す通りで
あり、実施例1と同様に満足すべき特性が得られた。ま
た、各種の信頼性の試験でも実施例と同様、問題点は認
められなかった。図15には反射減衰量と接続損失の温
度サイクル試験の結果を示している。実施例1と同様、
接続特性の変動は認められない。
【0103】(実施例3)以下の組成の樹脂組成物を調
合した。
【0104】 クレゾールノボラック型エポキシ樹脂 100重量部 フェノールノボラック型硬化剤 100重量部 石英微粉末(平均粒径10μm) 500重量部 この樹脂組成物の曲げ弾性率はAST規格で1.8×1
10Paであった。樹脂の異方性を曲げ弾性率の樹脂流
動方向と直角方向の比で評価したところ1.0であり、
非常に異方性が低いことが確認できた。こうして得た樹
脂組成物を使用して、表6の金型を使用して割りスリー
ブを射出成形により製造した。
【0105】
【表6】
【0106】なお、射出条件は表7の通りであった。得
られた成形品の各種の寸法を表8に示す。
【0107】
【表7】
【0108】
【表8】
【0109】上述の様に寸法精度の良い成形品を得るこ
とができた。また、成形品の外径を測定した結果を図1
6に示す。外径値はほぼ長手方向で一定であり、特に成
形品の中央部では平坦な形状となっている。
【0110】また成形品の把持力,保持力の測定値はそ
れぞれ20Nと4Nであり、割りスリーブとしての必要
な特性を満たしていた。ここで、ジルコニア製フェルー
ルを使用して、シングルモードファイバの接続試験を行
ったところ、表9、図17および図18に示すような結
果が得られた。なおファイバー端面の研磨条件は成形
(フィジカルコンタクト)研磨とした。図19には反射
減衰量と接続損失の温度サイクル試験の結果を示してい
る(研磨条件:Ad−PC研磨)。実施例1と同様、接
続特性の変動は認められない。
【0111】
【表9】
【0112】以上のように本発明のプラスチック割りス
リーブはシングルモード接続用の割りスリーブとして充
分な特性を有していた。
【0113】(実施例4−11)実施例3において表1
0の組成の樹脂組成物を使用する他は同様にしてプラス
チック割りスリーブを製造した。いずれも実施例3と同
様優れた特性のプラスチック割りスリーブが得られた。
【0114】
【表10】
【0115】(比較例1−10)本発明以外の樹脂組成
物を使用してプラスチック割りスリーブを製造した場合
の結果を表11に示した。いずれも、機械的特性,成形
不良,着脱試験あるいは加速劣化試験において本発明に
比較して劣った特性となることが明らかとなった。
【0116】
【表11】
【0117】(比較例11)実施例1において使用する
金型としてスライドコア方式の金型を使用する他は同様
にしてプラスチック割りスリーブを作製した。得られた
成形品の偏芯量はG側で10.3μm反G側で12.5
μmであり、偏芯特性が大幅に低下した。平均接続損失
は1.2dBであり、シングルモード接続には使用でき
ない。
【0118】ことが明らかとなつた。
【0119】(比較例12−15)また、表12には金
型部品加工および組み付け精度が不十分な場合に成形を
行った結果をまとめて示す。ここからわかるように、金
型寸法精度の低下は成形品の寸法精度の低下をもたら
し、主に、接続特性の低下をもたらすことがわかった。
【0120】
【表12】
【0121】
【発明の効果】本発明によれば、シングルモードファイ
バおよびマルチモードファイバの接続に使用できる、接
続特性,信頼性,経済性に優れた光コネクタ用プラスチ
ック割りスリーブが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光コネクタの接続前状態を示す断面図である。
【図2】光コネクタの接続状態を示す断面図である。
【図3】割りスリーブの斜視図である。
【図4】割りスリーブに対するフェルールの嵌合状態を
示す側面図である。
【図5】金型の断面図であり、(A)は本発明の一実施
例に従う一体型コアピンを挿入した金型、(B)は本発
明の一実施例に従う一体型コアピン、(C)は従来のス
ライドコア方式のコアと割り部品とを用いた金型をそれ
ぞれ示す。
【図6】金型の概略構成図である。
【図7】成形手順を示す断面図であり、(A)は型閉
じ、(B)は射出・保圧・冷却(または加熱保持)、
(C)は型開き・突き出しの工程をそれぞれ示す。
【図8】実施例に係わる成形品外径の長さ方向の変化を
示す図と比較例に係わる成形品外径の長さ方向の変化を
示す図であり、(A)は本発明の一実施例に従うポリエ
ーテルイミド樹脂組成物の場合、(B)は炭素繊維強化
ポリエーテルイミド樹脂組成物の場合、(C)はガラス
繊維強化液晶ポリマー樹脂組成物の場合をそれぞれ示
す。
【図9】実施例に係わる成形品の接続損失特性の頻度分
布を示す図である。
【図10】実施例に係わる成形品の着脱試験における反
射減衰量の変化を示す図である。
【図11】実施例に係わる成形品の温湿度サイクル試験
結果を示す図である。
【図12】従来のジルコニア割りスリーブの温湿度サイ
クル試験結果を示す図である。
【図13】比較例に係わる成形品の接続損失特性の頻度
分布を示す図であり、(A)は炭素繊維強化ポリエーテ
ルイミド樹脂組成物の場合、(B)はガラス繊維強化液
晶ポリマー樹脂組成物の場合をそれぞれ示す。
【図14】実施例に係わる成形品の接続損失特性の頻度
分布を示す図である。
【図15】実施例に係わる成形品の温湿度サイクル試験
結果を示す図である。
【図16】実施例に係わる成形品外径の長さ方向の変化
を示す図である。
【図17】実施例に係わる成形品の接続損失特性の頻度
分布を示す図である。
【図18】実施例に係わる成形品の着脱試験における接
続損失の変化を示す図である。
【図19】実施例に係わる成形品の温湿度サイクル試験
結果を示す図である。
【符号の説明】
1 スリット 2 フェルール 3 スリーブ 3a 係合部 4 ハウジング 5 光ファイバコード 6 コイルスプリング 7 ストップリング 8 プラグフレーム 8a 係合溝部 9 ツマミ 10 ゴムホルダ 50 キャビティ 51 キャビティ部品 52 コアピン 52a コアピン(一体型) 53 割り部品 54 製品部 55 イジェクタ部 56 イジェクタピン 57 スプルー 58 ランナー 59 ゲート 60 パーティング面 61 固定側型板 62 金型 63 可動側型板 64 金型 65 ノズル 66 シリンダー 67 成型品 A 光コネクク用割りスリーブ B 接続アダプタ K1 可動側金型 K2 固定側金型 P 接続プラグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−300940(JP,A) 特開 平7−318759(JP,A) 特開 昭61−75311(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/38 G02B 6/36

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバが内装された光ファイバコー
    ド同士を接続するアダプタ内に設けられ、各光ファイバ
    コードの先端に取り付けられた各フェルールを両端に
    入させることにより光ファイバを光学的に接続する、側
    面に一定幅のスリットが設けられた中空円筒状のプラス
    チック割りスリーブであって、 前記割りスリーブを構成する樹脂組成物が、それを射出
    成形した場合の流動方向とその垂直方向との曲げ弾性率
    の比で表した異方性の値が1.5以下であることを特徴
    とする光コネクタ用プラスチック割りスリーブ。
  2. 【請求項2】 前記樹脂組成物が、ポリエーテルイミド
    樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂およびエポキシ樹脂よ
    りなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と、無機
    針状単結晶および石英微粉末よりなる群から選択される
    少なくとも1種の無機物質とを含む請求項1記載の光コ
    ネクタ用プラスチック割りスリーブ。
  3. 【請求項3】 前記樹脂組成物が、ポリエーテルイミド
    樹脂およびポリエーテルサルホン樹脂よりなる群から選
    択される少なくとも1種の樹脂と無機針状単結晶からな
    る無機物質とを含み、曲げ弾性率が5×10Pa以上
    である請求項1または2記載の光コネクタ用プラスチッ
    ク割りスリーブ。
  4. 【請求項4】 前記樹脂組成物が、無機針状単結晶を2
    0〜60重量%含有する請求項3記載の光コネクタ用プ
    ラスチック割りスリーブ。
  5. 【請求項5】 前記樹脂組成物が、エポキシ樹脂および
    石英微粉末とを含み、曲げ弾性率が1010Pa以上で
    ある請求項1または2記載の光コネクタ用プラスチック
    割りスリーブ。
  6. 【請求項6】 前記樹脂組成物が石英微粉末を50〜9
    0重量%含有する請求項5記載の光コネクタ用プラスチ
    ック割りスリーブ。
  7. 【請求項7】 光ファイバが内装された光ファイバコー
    ド同士を接続するアダプタ内に設けられ、各光ファイバ
    コードの先端に取り付けられた各フェルールを両端に嵌
    入させることにより光ファイバを光学的に接続する、側
    面に一定幅のスリットが設けられた中空円筒状のプラス
    チック割りスリーブの製造方法であって、割りスリーブの 外径を決めるキャビティ部、割りスリー
    ブの内径を決めるコアピン部および割りスリーブのスリ
    ット部を規定する割り部品とから構成され、前記割り部
    品がコアピン部に一体化されている金型を用い、射出成
    形した場合の流動方向とその垂直方向との曲げ弾性率の
    比で表した異方性の値が1.5以下である樹脂組成物を
    射出成形することを特徴とする光コネクタ用プラスチッ
    ク割りスリーブの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記樹脂組成物が、ポリエーテルイミド
    樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂およびエポキシ樹脂よ
    りなる群から選択される少なくとも1種の樹脂と、無機
    針状単結晶および石英微粉末よりなる群から選択される
    少なくとも1種の無機物質とを含む請求項7記載の光コ
    ネクタ用プラスチック割りスリーブの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記樹脂組成物が、ポリエーテルイミド
    樹脂およびポリエーテルサルホン樹脂よりなる群から選
    択される少なくとも1種の樹脂と無機針状単結晶からな
    る無機物質とを含む請求項7または8記載の光コネクタ
    用プラスチック割りスリーブの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記樹脂組成物が、エポキシ樹脂およ
    石英微粉末とを含む請求項7または8記載の光コネク
    タ用プラスチック割りスリーブ。
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