JP2000131563A - 簡易型光コネクタ - Google Patents

簡易型光コネクタ

Info

Publication number
JP2000131563A
JP2000131563A JP30060198A JP30060198A JP2000131563A JP 2000131563 A JP2000131563 A JP 2000131563A JP 30060198 A JP30060198 A JP 30060198A JP 30060198 A JP30060198 A JP 30060198A JP 2000131563 A JP2000131563 A JP 2000131563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ferrule
optical connector
optical fiber
plug frame
plug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30060198A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Sato
弘次 佐藤
Shuichi Yanagi
秀一 柳
Yoshito Shudo
義人 首藤
Masayoshi Ono
正善 大野
Michiyuki Amano
道之 天野
Shunichi Tono
俊一 東野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP30060198A priority Critical patent/JP2000131563A/ja
Publication of JP2000131563A publication Critical patent/JP2000131563A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に構造が簡略で低価格化を可能とする簡易
型光コネクタを提供することを課題とする。 【解決手段】 ハウジング内に割りスリーブと、先端に
第1の突起及び係止爪の付いた弾性係止片とを備えたア
ダプタと、光ファイバを固定するフェルールと、前記弾
性係止片の係止爪に係止される第2の突起部を有するプ
ラグフレームと、前記プラグフレームの外面上に装着さ
れ、前記フェルールを前記アダプタ内に挿入または引き
抜きするに際し、前記第1の突起に当接し前記弾性係止
片の係止爪を外方に押圧して、前記第2の突起部を通過
せしめる突部を有するツマミと、光ファイバコードのケ
ブラーを固定するストップリング、を内蔵するプラグと
からなる光コネクタであり、前記フェルールとプラグフ
レームとストップリングが樹脂で一体成形されてなる一
体型フェルールである簡易型光コネクタにおいて、前記
フェルール11は、その内部に光ファイバ挿通孔11a
を中心とする中空円筒部11bを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシングルモードファ
イバの接続に使用される光コネクタに関するものであ
り、特に構造が簡略で低価格化を可能とする簡易型光コ
ネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信技術の進展により、各家庭にまで
光ファイバを導入し、多彩な通信サービスを提供するこ
とが可能となりつつある。こうした光加入者系通信網の
実現のためには、経済的な光コネクタが必要である。
【0003】図7及び図8に光コネクタの接続状態の概
略を示し、図7は接続プラグPとアダプタBとの嵌合前
の状態を示し、図8は両者の嵌合後の状態を示す。図
7,8に示すように、従来、光通信に使用する光ファイ
バコード5,5を接続する装置としては、光ファイバが
挿入されたフェルール2,2をそれぞれ内蔵したプラグ
P,Pと、これら2個の接続プラグP,Pを両側に嵌合
して各フェルール2,2を整列接合させる割りスリーブ
Aを内挿保持した接続アダプタBとの組み合わせによる
コネクタが使用されている。具体的にはFC型光コネク
タ、ST型光コネクタ、SC型光コネクタなどがある
が、いずれも2.5mm外径のフェルールを使用してい
る。これらの中では図7及び図8に示されるSC型光コ
ネクタが、コア径10μmのシングルモード(SM)フ
ァイバの接続には最も多く使用されている。
【0004】図9は、光コネクタ用割りスリーブAを示
すもので、この割りスリーブAは、リン青銅等の金属や
ジルコニア等のセラミックスで形成されており、長さ方
向にスリット1を有している。該割りスリーブAの内径
はフェルール2の外径より若干小さく形成され、図10
に示すように、該割りスリーブAはそのバネ性によりフ
ェルール2,2を把持整列する。
【0005】接続アダプタBは、図7及び図8に示すよ
うに、割りスリーブAを把持する一対のスリーブ3,3
と、これらスリーブ3,3を支持する一対のハウジング
4,4及び両ハウジング4,4をそのフランジ部分にお
いて連結する図示省略のネジとから構成されている。
尚、各スリーブ3,3の先端には、接続プラグP,Pの
後述するフレーム8,8の係合溝部8a,8aに係合さ
れる係合突部3a,3aが突設されている。前記係合突
部3aは図11により詳細に示すように、弾性係止片3
a−1には係止爪3a−2と突起3a−3が設けられて
いる。
【0006】一方、一対の接続プラグP,Pは、図7及
び図8に示すように、光ファイバコード5を挿通保持す
るフェルール2と、フェルール2の後部に外挿されて該
フェルール2を前方へ付勢するコイルスプリング6と、
コイルスプリング6の後端と内接する断突き筒状のスト
ップリング7と、ストップリング7に嵌合してフェルー
ル2の動きを規制するプラグフレーム8と、プラグフレ
ーム8に外嵌するツマミ9と、ストップリング7の後端
に光ファイバコード5のケプラーをかしめ固定する図示
省略のかしめリングと、かしめリングに嵌着されたたゴ
ムホルダ10等から構成されている。
【0007】この様に構成された一対の接続プラグP,
P及び接続アダプタBで光ファイバコード5,5を接続
するには、接続アダプタBの両端に接続プラグP,Pの
先端を挿入してそのプラグフレーム8,8の係合溝部8
a,8aそれぞれを各係合突部3a,3aに係合させれ
ばよい。この際、接続プラグP,Pと接続アダプタB
は、フェルール2,2の突出外面と割りスリーブAの内
面、またプラグフレーム8,8の突出内面とスリーブ
3,3の突出外面がそれぞれ接合されると共に、両端プ
ラグP,Pに挿入されたファイバ端面は、両端プラグ
P,Pに組み込まれたコイルスプリング6,6の付勢力
によって押圧接続される。これにより両光ファイバコー
ド5,5の光ファイバは接続損失の少ない状態で接続さ
れることになる。
【0008】こうしたプッシュオンロック方式の光コネ
クタではアダプタに設けた片持ち梁状の弾性係止片(図
11参照)の係止爪3a−3がプラグフレームに設けら
れた凹部に係止してアダプタとプラグの締結が保たれ
る。また、プラグフレームの外面上に摺動可能に設けた
ツマミを後退させることによりツマミの周辺部が弾性係
止片を持ち上げて係止爪と凹部の係止を解除し、アダプ
タとプラグの締結が解除されるようになっている。こう
したメカニズムによりプッシュプル型の光コネクタが可
能となるが、この機能は操作性の観点から、光コネクタ
には必須の機能である。この機能はプラグフレームとツ
マミが別部品になっていることが必要である。
【0009】他方、光コネクタの接続特性は接続損失と
端面の反射減衰量により評価できるが、前者で0.5d
B以下、後者で25dB以上(Physical Contact;PC
研磨条件)および40dB以上(Advanced Physical Co
ntact ;AdPC研磨)が要求される。SC型光コネク
タはその接続特性と操作性から、世界的にも最も多く使
用されており、世界的にSMファイバ用光コネクタのデ
ファクトスタンダード化しつつある。
【0010】しかしながら、安価なコネクタを実現する
観点からは以下の問題があった。 フェルールが高価である。SMファイバの接続を実現
する上ではフェルールの寸法精度が最も重要である。フ
ァイバ穴とフェルール外径の偏心量(<1μm)、フェ
ルール外径の円筒度(<1μm)、フェルール外径の絶
対値(2.499±1μm)に関して、極めて高度な精
度が必要とされている。このため、ジルコニアを高精度
に加工することによって作製されており、部品コストの
低減には限界があった。また、フェルール端面の研磨に
は極めて厳しい仕様が要求され(曲率半径、ファイバ引
き込み量)、研磨工程が複雑でかつコストを必要とする
問題があった。 部品点数が多く、組立に多くの時間を必要とした。前
述したようにSC型コネクタのプラグは多くの部品から
構成されている。このSC型コネクタのプラグの部品構
成図を図12に示す。図12において、プラグ51で
は、ツマミ5a,プラグフレーム5b,フェルール5
c,バネ5d,ストップリング5e,かしめリング(2
部品)5f,ゴムブーツ5gの8部材からなり、アダプ
タ52では割りスリーブ5h,スリーブ(2部品)5
i,ハウジング(2部品)5jの5部材の部品からなっ
ている。なお、自動組立についても検討がなされてはい
るが、現実的には手作業により行われており、抜本的な
経済化を妨げていた。
【0011】こうした問題を解決するため、フェルール
のプラスチック化や部品の一体化の検討が進められてき
た。例えば、岩佐らはフェルール、プラグフレーム、ス
トップリングをプラスチック成形で一体化した“簡易S
C型光ファイバコネクタ”の検討を行った。(岩佐、新
宅、杉田:昭和62年電子情報通信学会全国大会、講演
No.2387、)。使用したファイバはコア径50μ
mのマルチモードファイバで、0.2dB程度の接続特
性を報告している。フェルールのファイバ穴の偏心は5
μm程度あった。また同じく岩佐、新宅、杉田の特開昭
63−193110明細書によれば本コネクタの適用領
域はコア径が更に大きい(>500μm)、プラスチッ
クファイバであるとしている。以上の様に本技術は高い
精度が得られにくいため、SMファイバへの適用は困難
であると考えられていた。
【0012】本発明の目的はシングルモードファイバの
接続に使用する簡易な光コネクタを提供することにあ
り、より詳細にはフェルール、プラグフレーム、ストッ
プリングがプラスチック一体部品で、かつその成形精度
が1μm以下であり、SM接続に十分適用可能な簡易型
光コネクタを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明はなされたもので、以下の3項目よりなる。
【0014】本発明の第1の発明は、ハウジング内に割
りスリーブと、先端に第1の突起及び係止爪の付いた弾
性係止片とを備えたアダプタと、光ファイバを固定する
フェルールと、前記弾性係止片の係止爪に係止される第
2の突起部を有するプラグフレームと、前記プラグフレ
ームの外面上に装着され、前記フェルールを前記アダプ
タ内に挿入または引き抜きするに際し、前記第1の突起
に当接し前記弾性係止片の係止爪を外方に押圧して、前
記第2の突起部を通過せしめる突部を有するツマミと、
光ファイバコードのケブラーを固定するストップリン
グ、を内蔵するプラグとからなる光コネクタであり、前
記フェルールとプラグフレームとストップリングが樹脂
で一体成形されてなる一体型フェルールである簡易型光
コネクタにおいて、前記フェルールは、その内部に光フ
ァイバ挿通孔を中心とする中空円筒状の空孔を有するこ
とを特徴とする。
【0015】第2の発明は、請求項1記載の簡易型光コ
ネクタにおいて、前記一体型フェルールは下記一般式
(I)または(II)で表されるサーモトロピック液晶性
全芳香族ポリエステルと該サーモトロピック液晶性全芳
香族ポリエステルの配向性を低減させる添加物とを含む
樹脂組成物でなることを特徴とする。
【化2】 なお、式中、X,Y,Zはそれぞれ1以上の自然数をあ
らわす。
【0016】第3の発明は、請求項1又は2記載の簡易
型光コネクタにおいて、前記ハウジング内の前記割りス
リーブは樹脂組成物からなることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明者らはフェルール,プラグ
フレーム,ストップリングを一体化した部品(以下一体
化フェルールと定義する)を作製するに当たり、従来手
法とその問題点を詳細に検討した結果、以下の経緯によ
り本発明を完成するに至ったものである。以下に本発明
の実施の形態にかかる成形手法を図面を参照しつつ説明
する。
【0018】図1は本発明の一体型フェルールの断面図
である。図2はその斜視外観図である。図1及び図2に
示すように、一体型フェルール10において、フェルー
ル部11は、プラグフレーム部12、ストップリング部
13が一体で成形されている。一体型フェルール10の
上面及び下面には突起14a,係止用の凹部14b,段
部14cが並列して設けられている。尚、図中、符号1
3aはストップリング部13内に形成された光ファイバ
心線ガイド穴を各々図示する。
【0019】ここで、フェルール部11の内部には光フ
ァイバ挿通孔11aの外周に円柱状の中空円筒部11b
が設けられている。これは、フェルールの円筒度を1μ
m以下にするために必須の構造である。この中空円筒部
11bがないと、フェルール先端から、2−3mmの部
分の外径に5−10μm程度の凹部(ひけ)が生じてし
まう。
【0020】ここで成形材料としては構造式、上記
(I),(II)のサーモトロピック液晶性全芳香族ポリ
エステルを使用するのが好ましい。この理由は、成形精
度が良く、また成形時にバリの発生が無いためである。
【0021】液晶ポリマー(LCP)は一般的に、溶融
状態で液晶性を示すため、成形時の流動性が極めて良好
である。このため、金型への樹脂の転写性がよく、高い
寸法精度が実現される。また、成形時にコアピンに対す
る圧力印加を小さくすることができ、ファイバ挿通孔が
3mm以上(ファイバとフェルールとの接着性を確保す
るために必要な最低の長さ)となっても、ピンの折れや
曲がりを避けることができる。他方、粘性のずり応力依
存性が大きいため、金型内に流入し、流動が停止すると
急速に固化する。このため、コアピン先端とピンキャッ
チャーの間に数μmのギャップがあっても樹脂の回り込
みが避けられ、バリの問題が生じない。液晶ポリマーは
「表1」に示すようにその荷重たわみ温度(TDUL)
により、便宜上三種に分類できる。本発明では全芳香族
構造をとる、タイプIおよびタイプII構造のものを使用
する。タイプIII 構造の樹脂は耐熱性が劣り、後に述べ
る各種の信頼性の点で劣る問題がある。
【0022】
【表1】 なお、表中、X,Y,Zはそれぞれ1以上の自然数をあ
らわす。
【0023】本発明では樹脂の添加物として、サーモト
ロピック液晶性全芳香族ポリエステルの配向性を低減さ
せる添加物を使用する。液晶ポリマーの配向性は一般的
に高いため、フェルール先端部付近で、肉厚の不均一が
生ずる部分で、真円度および円筒度の低下が起きる問題
がある。このため、樹脂の配向性を低減させる添加物を
使用する。すなわち、ガラス繊維や炭素繊維といった、
繊維状の添加物は使用しない。具体的には、ガラスビー
ズ,石英ビーズ,グラファイト,酸化亜鉛,チタン酸カ
リウム,酸化亜鉛,酸化マグネシウム,酸化チタン,酸
化アルミニウム,チタン酸カリウム,ほう酸アルミニウ
ム,炭化ケイ素,窒化ケイ素,黒鉛,炭酸カルシウム,
炭酸亜鉛,水酸化マグネシウム,などの各種無機添加物
が挙げられる。添加量は樹脂の流動を低下させない範囲
で決められ、20%から70%、より好ましくは30%
から60%の範囲で適宜選択できる。
【0024】成形精度を高めるためには、金型構造も重
要である。本発明では、成形用金型において、ファイバ
穴を形成する部品であるコアピンを固定用金型に固定す
る、いわゆるコアピン固定法式金型を使用する。また、
ファイバ穴偏心量を1μm以下にするため、金型内に偏
心調整機構を導入する。偏心調整を行う方法としては、
樹脂流動のバランスを微妙に変える方法、コアピン部品
とフェルール部を形成する金型キャビティの相対位置を
ゲージブロックにより調整する方法、がある。金型、及
び偏心調整手法は特願平10−16229号、特願平1
0−36911号明細書が参照できる。また、本発明で
は両方の手法を併用することも可能である。
【0025】また金型作製においては金型表面の面精
度、パーティング面での位置合わせ精度に注意する必要
がある。位置合わせ精度を上げるためには、インロー部
をもたせる構造、テーパーピンやコッターブロックを設
ける方法があり、適宜選択できる。また樹脂を金型内に
導入するゲートの形状としてはピンポイントゲート,リ
ングゲート,フィルムゲート,等があり、ゲートの位置
に応じて適宜選択できる。射出条件としては、射出時の
速度をより高速にした“高速射出技術(射出圧力は低下
する)”、あるいは逆にできるだけ射出速度に落とし
て、成形後の歪を低下させる“低速射出成形”技術、等
が適宜利用できる。
【0026】また使用する成形機としては金型型締圧が
比較的小さい(50t以下)、小型の射出成形機が使用
できる。通常公知の油圧式射出成形機、およびサーボモ
ーターを駆動源とする電動射出成形機、あるいは射出側
/形締め側に油圧式/電動式を使用したハイブリッド型
の装置、が使用できる。成形機で特に注意する点は金型
を取り付けて移動する移動プレートと固定プレートの平
行度である。この値が悪いと、金型の位置合わせ精度が
低下し、精密成形に適さなくなる。平行度の値としては
両プレート間の距離の誤差で規定され、少なくとも50
μm以内、より好ましくは30μm以内であることが必
要である。
【0027】(一体化フェルール作製例)成形材料とし
ては下記のものを使用し、上記の成形技術を利用して一
体化フェルールの成形を行った。 全芳香族サーモトロピック液晶ポリエステル(タイプII) 50重量部 シリカビーズ(平均粒径3μm) 50重量部 射出条件を「表2」に示す。こうした技術を用いて作製
した一体化フェルールの寸法精度を「表3」に示す。
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】これから分かるように、SM接続に使用で
きる精度が実現されている。タイプIの材料を使用した
場合でもほぼ同様の特性を持つ一体化フェルールが成形
できた。
【0031】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を説明する。
【0032】(実施例1)作製した一体化フェルール
(図2)にSM光ファイバの先端約5mmの光ファイバ
を露出させ、またナイロン心線部約20mmを露出させ
た、光ファイバコードを挿入し、接着剤(エポテック3
53ND)を用いて固定した。ケーブラー繊維をかしめ
によりストップリング部に固定した。ここで、かしめ固
定の他に円柱状の別部品を使用し、光ファイバ心線及び
ケブラー(商標名)繊維をこの部品に仮固定し、さらに
この部品を接着剤により一体化フェルール内部に固定す
ることも有効である。ファイバ先端を以下の手順で研磨
した。 ・接着剤除去工程(SiC研磨シート);15秒 ・荒研磨工程(ダイヤ研磨シート);1分 ・仕上げ工程(SiO2 懸濁液);1分
【0033】図3は本発明で使用するツマミを示す図で
ある。図3に示すようにツマミ20は、一体化フェルー
ル10を収容可能な略長方形の箱状をなしており、上面
及び下面の両側には突部21a,凹部21bが、また両
側の中間には開口部21cが設けられている。次に一体
化フェルール、ツマミ、バネ、ゴムブーツ、を用いて光
コネクタを組み上げた。
【0034】図4は作製した簡易型光コネクタを示す図
である。図4に示すように、簡易型光コネクタ31のバ
ネ31aはツマミ31bと一体化フェルール31cとの
間に介在している。光ファイバ32a及び光ファイバ心
線32bからなる光ファイバコード32は一体化フェル
ールのストップリング部33にゴムブーツ34を介して
かしめや接着剤により固定されている。
【0035】このようにして作製した簡易型光コネクタ
の接続損失と反射減衰量を測定した。ここで、アダプタ
内の割りスリーブとしてはジルコニア割りスリーブを使
用した。結果を図5,6に示すが、シングルモードファ
イバの接続特性として充分な特性であった。
【0036】また「表4」に各種の機械的特性、信頼性
試験結果を示す。
【0037】
【表4】
【0038】「表4」に示すように、いずれも目標特性
を満足する結果であった。
【0039】(実施例2)実施例1において、エポキシ
樹脂で作製された、プラスチック割りスリーブを使用す
る他は同様にして簡易型光コネクタを作製した。実施例
1と同様、優れた接続損失、反射減衰量特性を実現する
ことができた。ここで、プラグとアダプタを用いた連続
挿抜試験を行ったところ、実施例1では500回の挿抜
でゴミの発生による損失増加が2−3回認められたが、
本実施例では1回程度しか生じなかった。
【0040】(比較例1)実施例1において、一体型フ
ェルールとして中空構造を持たないものを使用する他は
同様にして簡易型光コネクタを作製した。フェルール部
の寸法精度を評価したところ、円筒度が5μmとなり、
不十分な特性であった。平均接続損失は0.6dBであ
り、SM用コネクタとしては不十分な特性であった。
【0041】(比較例2)実施例1において、一体型フ
ェルールを成形するに当たり、50%ガラスビーズ入り
PPS(ポリフェニレンサルファイド)を使用する他は
同様にして簡易型光コネクタを作製した。フェルール部
の寸法精度を評価したところ、円筒度が3μmとなり、
不十分な特性であった。平均接続損失は0.55dBで
あり、SM用コネクタとしては不十分な特性であった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、シ
ングルモードファイバの接続に使用できる、接続特性,
信頼性,経済性に優れた簡易型光コネクタが得られる利
点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する一体型フェルールの断面図。
【図2】本発明で使用する一体型フェルールの斜視図。
【図3】本発明で使用するツマミの斜視図。
【図4】本発明の簡易型光コネクタの半断面図。
【図5】本発明の簡易型光コネクタの接続損失特性の頻
度分布を示す図。
【図6】本発明の簡易型光コネクタの反射減衰量の頻度
分布を示す図。
【図7】光コネクタの接続状態を示す断面図。
【図8】光コネクタの接続状態を示す断面図。
【図9】割りスリーブの斜視図。
【図10】割りスリーブに対するフェルールの嵌合状態
を示す側面図。
【図11】アダプタ内の弾性係止片を示す図。
【図12】SC型光コネクタの部品構成を示す図。
【符号の説明】
A 割りスリーブ B 接続アダプタ P プラグ 1 スリット 2 フェルール 3 スリーブ 3a 係合突部 3a−1 弾性係止片 3a−2 突起 3a−3 係止爪 4 ハウジング 5 光ファイバコード 6 コイルスプリング 7 ストップリング 8 プラグフレーム 8a 係合溝部 51 プラグ 52 アダプタ 5a ツマミ 5b プラグフレーム 5c フェルール 5d バネ 5e ストップリング 5f かしめリング 5g ゴムブーツ 5h 割りスリーブ 5i スリーブ 5j ハウジング 10 一体化フェルール 11 フェルール部 12 プラグフレーム部 13 ストップリング部 11a 光ファイバ挿通孔 11b 中空円筒部 14a 突起 14b 凹部 14c 段部 13a 光ファイバ心線ガイド穴 20 ツマミ 21a 突部 21b 凹部 21c 開口部 31a バネ 31b ツマミ 31c 一体化フェルール 32a 光ファイバ 32b 光ファイバ心線 32 光ファイバコード 33 ストップリング部 34 ゴムブーツ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 首藤 義人 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 大野 正善 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 天野 道之 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 (72)発明者 東野 俊一 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 2H036 QA12 QA18 QA20 QA45 QA56

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に割りスリーブと、先端に
    第1の突起及び係止爪の付いた弾性係止片とを備えたア
    ダプタと、 光ファイバを固定するフェルールと、前記弾性係止片の
    係止爪に係止される第2の突起部を有するプラグフレー
    ムと、前記プラグフレームの外面上に装着され、前記フ
    ェルールを前記アダプタ内に挿入または引き抜きするに
    際し、前記第1の突起に当接し前記弾性係止片の係止爪
    を外方に押圧して、前記第2の突起部を通過せしめる突
    部を有するツマミと、光ファイバコードのケブラーを固
    定するストップリング、を内蔵するプラグとからなる光
    コネクタであり、前記フェルールとプラグフレームとス
    トップリングが樹脂で一体成形されてなる一体型フェル
    ールである簡易型光コネクタにおいて、 前記フェルールは、その内部に光ファイバ挿通孔を中心
    とする中空円筒状の空孔を有することを特徴とする簡易
    型光コネクタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の簡易型光コネクタにおい
    て、 前記一体型フェルールは下記一般式(I)または(II)
    で表されるサーモトロピック液晶性全芳香族ポリエステ
    ルと該サーモトロピック液晶性全芳香族ポリエステルの
    配向性を低減させる添加物とを含む樹脂組成物でなるこ
    とを特徴とする簡易型光コネクタ。 【化1】 なお、式中、X,Y,Zはそれぞれ1以上の自然数をあ
    らわす。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の簡易型光コネクタ
    において、 前記ハウジング内の前記割りスリーブは樹脂組成物から
    なることを特徴とする簡易型光コネクタ。
JP30060198A 1998-10-22 1998-10-22 簡易型光コネクタ Pending JP2000131563A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30060198A JP2000131563A (ja) 1998-10-22 1998-10-22 簡易型光コネクタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30060198A JP2000131563A (ja) 1998-10-22 1998-10-22 簡易型光コネクタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000131563A true JP2000131563A (ja) 2000-05-12

Family

ID=17886818

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30060198A Pending JP2000131563A (ja) 1998-10-22 1998-10-22 簡易型光コネクタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000131563A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003066277A (ja) * 2001-08-24 2003-03-05 Shohei Wakita 光ファイバの端末部構造
JPWO2011002002A1 (ja) * 2009-06-30 2012-12-13 株式会社 資生堂 固型粉末化粧料
CN103630979A (zh) * 2012-07-19 2014-03-12 矢崎总业株式会社 光连接器和装配单元
WO2014066735A1 (en) * 2012-10-25 2014-05-01 Adc Telecommunications, Inc. Fiber optic connectors

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003066277A (ja) * 2001-08-24 2003-03-05 Shohei Wakita 光ファイバの端末部構造
JPWO2011002002A1 (ja) * 2009-06-30 2012-12-13 株式会社 資生堂 固型粉末化粧料
CN103630979A (zh) * 2012-07-19 2014-03-12 矢崎总业株式会社 光连接器和装配单元
WO2014066735A1 (en) * 2012-10-25 2014-05-01 Adc Telecommunications, Inc. Fiber optic connectors

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9158075B2 (en) Fiber optic connectors and structures for large core optical fibers and methods for making the same
EP3199997A1 (en) Remote grip optical fiber connector
JPS61503053A (ja) 光ファイバコネクタ及び該光ファイバコネクタで接続された物品
KR20020039320A (ko) 광섬유 커넥터
EP1003055A1 (en) Part for positioning optical fiber
JP3433422B2 (ja) ガイド穴を有する光コネクタ用多心フェルール
JP2000131563A (ja) 簡易型光コネクタ
WO1990007137A1 (en) Optical fiber connecting ferrule and optical connector using same
JP3314805B2 (ja) 光コネクタ用プラスチック割りスリーブおよびその製造方法
US5799122A (en) Multifiber optical connector
JP3282106B2 (ja) 光コネクタ用プラスチック割りスリーブおよびその製造方法
WO2021192419A1 (ja) 光コネクタ部品、光通信部品用樹脂組成物及び光通信部品
JP3139608B2 (ja) 光コネクタ用プラスチック精密スリーブ
JP2005292737A (ja) 簡易型光プラグ
JP2001124954A (ja) 光コネクタ用プラスチックフェルール
JP3405969B2 (ja) 変換コネクタ用プラスチック割りスリーブ
KR100773175B1 (ko) 광 접속기
AU755885B2 (en) Massive parallel optical interconnect system
JP2001147343A (ja) 光コネクタ用フェルール
JP3642380B2 (ja) 光コネクタ用プラスチックフェルール
US6382841B1 (en) Optical component coupling and method for manufacturing same
JP3778124B2 (ja) 光コネクタの製造方法
JPH0815568A (ja) 光コネクタ用プラスチックフェルールおよびその製造方法
JP2009204943A (ja) 光ファイバ用スリーブ及びコアピン
JPH10293232A (ja) 光コネクタ用プラスチックフェルールおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020604