JP3314357B2 - プレキャストコンクリート構造体の圧着工法 - Google Patents
プレキャストコンクリート構造体の圧着工法Info
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Description
水貯溜槽等のプレキャストコンクリート構造体の圧着工
法に関する。
立てるに当って、接合部の接合強度を確保するために、
その構造部材である梁と梁、或いは、梁と柱を接合・圧
着するときに、接合部間に無収縮モルタルを注入する
か、エポキシ樹脂などの接着材を塗布した後、PC鋼材
によりプレストレスを与えて圧着していた。これは、接
合部の接合強度が、プレストレスと無収縮モルタルの付
着力や接着材の接着力との合力からなっているからであ
る。しかし、接着材を塗布して施工するときには、据え
付けのやり直しがきかず、据え付け作業が甚だ難しくな
り、時間がかかる外、大変な技術が必要であった。ま
た、梁同士を接合する場合には、予め両部材の間隔を1
0mm程度空けておいて、その空隙部に極めて高価な無
収縮モルタルを注入していたが、注入後硬化するまでに
丸1日要していた。
は、上記従来技術の問題点を除去することを課題とする
ものであり、接合部の接合強度を確保するために、無収
縮モルタルの注入や接着材の塗布を必要とせず、PC鋼
材によるプレストレスの付与のみにより、プレキャスト
コンクリート構造体を組み立てる工法を提供するもので
ある。
ンクリート構造体の圧着を行う工法は、接着材や無収縮
モルタルを使用せず、プレストレスのみで接合部を圧着
・固定するもので、それぞれPCコンクリート部材から
なる柱台4と柱5と梁6とからプレキャストコンクリー
ト構造体を構築するに当って、これらの柱台4、柱5及
び梁6間の接合端面同士及び梁6,6同士を、PC鋼材
8の緊張のみにより圧着して雨水貯溜槽を構築してなる
ことを特徴とする。
バートの連結工法として、PC鋼棒による手段が常用さ
れており、この技術はPC鋼棒により連結する点におい
て本発明の構成と一見近似している。この従来の技術は
ボックスカルバート間に弾性体等を介装させ、即ち、ボ
ックスカルバートの相対する端面を一定間隔離した状態
で、両部材を相対的に移動可能に繋ぐものであり、この
連結手段は止水性能の向上を図るものである。
ートの接合端面間に、例えば20mmの止水ゴム材を介
在させて5mmまで縮んだ状態で連結することによって
止水効果の向上を図るもので、コンクリート面を直接接
合させずに配置し、1つ1つの接合部を比較的自由に移
動可能に連結するものである。
のPCコンクリート部材の両端面を実質的に直接当接さ
せて固定する工法であって、その課題・構成において従
来のボックスカルバートの連結工法と相違するものであ
る。また、本発明が属する土木分野では、他分野に比べ
て荷重が極めて大きいという事情もあり、本発明のよう
な圧着手段が従来採用されておらず、本発明は画期的な
手段を提供するものである。
おり、プレキャストコンクリート(以下、「PCコンク
リート」と略称する)構造体として雨水貯溜槽1に適用
したものである。この雨水貯溜槽1の全体図は、図3に
示される。雨水貯溜槽1は、コーナー壁2a、中間壁2
b、柱壁2c等からなる側版2、現場打底盤3、柱台
(第1のコンクリート部材)4、柱(第2のコンクリー
ト部材)5、梁(第3のコンクリート部材)6及び頂版
スラブ7から構成される。
部において、連続して配置される側版2・・及び柱台4
・・・が規則的に配置され、現場打底盤3が敷設され
る。また、該柱台4・・・上にそれぞれ柱5が載置・連
結される。更に、各柱5,5の上端部間には梁6・・が
設けられ、該梁5に平板状の頂版スラブ7・・が隙間な
く載置される。
る。上記の側版2、現場打底盤3、柱台4、柱5、梁6
及び頂版スラブ7からなる雨水貯溜槽1の外見は、従来
技術のものと基本的に相違するものではない。相違する
点、即ち、本実施例の特徴とするところは各部材の圧着
手段にある。以下、柱台4、柱5及び梁6の構成及びこ
れらの圧着手段を説明する。
置とはその設置状態における上下位置をいう。以下同
じ)にテーパ状の凹部4a,4aが形成されると共に、
下方の凹部4aの上底部にアンカープレート4bが埋め
込まれるように配置される。また、下方の凹部4aには
ワッシャ9が配置され、更に、上記アンカープレート4
bとワッシャ9とを貫通するように、アンボンド加工さ
れたPC鋼材としてのPC鋼棒8aが配置される。ま
た、このPC鋼棒8aの下端部近傍には、PC鋼棒8a
の定着用としてナット10が螺合されている。換言すれ
ば、柱台4にはPC鋼棒8a等が上記状態となるよう
に、前もって配置された状態で形成される。施工に当た
っては、柱台4・・は、しかるべき位置に設置される。
リートを打設することにより現場打底盤3が形成され
る。しかし、この現場打底盤3の形成は、その後の作業
の後に、或いはその後の作業と並行して行ってもよい。
凹部5a,5aが穿設され(図4参照)、また、この各
凹部5aの底部位置にアンカープレート5bが配置され
る。また、これら凹部5a及びアンカープレート5bを
貫通するように、その長さ方向に沿ってPC鋼棒8挿通
用のシース穴が穿設される。この柱5を柱台4の上部に
圧着するに当たっては、先ず、PC鋼棒8aにカプラー
11aを螺合して装着し、このカプラー11a上部にP
C鋼棒8bを螺合・連結する。次に、柱5をそのシース
穴にPC鋼棒8bを挿通しながら図2等に示されるよう
に柱台4上に立設する。この場合、柱台4の接合面と柱
5の接合面との間には何も介装させる必要はない。この
配置後、ナット10,10を締めて柱台4に対する柱5
の定着は完了する。
おいて、PC鋼棒8bを、柱5のシース穴に挿入して上
面を皿形にえぐりガイドになるようにしたカプラー11
aに連結し、この連結後ワッシャ9を配置して、ナット
10,10を締着することにより圧着してもよい。
の梁6の両端部近傍上部に凹部6aが形成され、この凹
部6aを貫通するように上下方向にシース穴が形成され
る。また、図2に示されるように、梁6の長さ方向に沿
って、圧着用のPC鋼線8d・・のためのシース穴が穿
設される。また、梁6の両肩部には頂版スラブ7載置用
の切欠き部が形成される。各梁6を柱5に取り付ける手
段について説明する。図1に示すように、柱5上で、梁
6,6の端部同士をぴったりと当接させ、それぞれPC
鋼棒8c,8cにより独立的に柱5に装着する。そのた
めに、通常は、柱5の上面の定位置に梁6を載置後、P
C鋼棒8cをシース穴に挿通し、図4に示すように、凹
部6aにワッシャ9を装着した上、ナット10により梁
6を仮締めし、梁6,6同士は、図1に示すように、同
様の手段でPC鋼線8d・・により圧着される。当然の
ことながら、梁6,6同士の当接面には何も介装される
ことはない。
記のように構成され、且つ連結・固定されるが、各部材
に対するPC鋼材8・・の配置、即ち、柱台4に対する
PC鋼棒8a、柱5に対するPC鋼棒8b、梁6に対す
るPC鋼棒8c、梁6,6同士に対するPC鋼線8dの
配置手順は、適宜選択できるものとする。圧着手段とし
て、柱台4に対する柱5の圧着は、確実に定着してお
き、柱5に対する梁6のナット10による定着作業は、
梁同士6,6の定着作業と並行させ行うことが望まし
い。
スのみで各部材の接合部を圧着することができる。実施
手段としては、接合部相当部の型枠面の直角度を確保し
ながら部材を製造し、コンクリート面を合わせてPC鋼
材によりそれぞれ柱台4と柱5と梁6との間と、柱5と
左右の梁6間とを、PC鋼材8の緊張のみによりプレス
トレスを与え圧着することで実現する。本実施例では接
着材とグラウトが不要である。しかし、外観は従来のも
のと略同じである。従来のように、接着材を入れる方が
構造的に強いが、その分、本発明ではPC鋼棒8の強度
を大きくする。また、この手段によれば、工事期間を短
縮するメリットが大きい。また、上記実施例では、プレ
キャスト貯溜槽で用いる場合を示したが、その他の分野
でも可能である。
的な凹凸部を形成し、定着後の横ズレを防止するように
してもよい。また、本実施例に用いるコンクリート部材
は、精度の高い型枠を用いて製造することが望ましい。
その場合、第1のコンクリート部材を作り、次に、その
第1のコンクリート部材を型枠代わりにして第2のコン
クリート部材を成形するマッチキャスト工法を用いてコ
ンクリート部材を形成することが望ましい。
したが、他の鋼材であってもよい。本発明は、プレスト
レスだけの圧着接合であるから、今後種々の分野で応用
可能である。更に、上記実施例では、総ての接合面をP
C鋼棒の緊張により圧着するようにしたが、一部の接合
面のみ本発明による手段を採用し、他の部分は従来通り
の接着材等を用いる、いわゆる組合せ方式を採用しても
よい。また、各コンクリート部材の定着面には防水用の
ゴムを配置するためにゴム溝を穿設してもよい。
体の圧着工法は、上記構成、即ち、それぞれPCコンク
リート部材からなる柱台4と柱5と梁6とからプレキャ
ストコンクリート構造体を構築するに当って、これらの
柱台4、柱5及び梁6間の接合端面同士及び梁6,6同
士を、PC鋼材8の緊張のみにより圧着して雨水貯溜槽
を構築してなることで、PCコンクリート部材の接合端
面をPC鋼材の緊張のみにより接合端面同士を接合する
ことで、精度良く部材の設置が可能で、工期短縮及びそ
れに伴う工事費の削減が図れ、人件費が多い状況では特
に有効である。また接合部は、大地震の際には開き、地
震後再び閉じる柔構造とすることができ、また、梁同士
の連結・定着を確実・容易に行わせることができる。
線断面図)。
線断面図)。
体) 2・・・側版 2a・・・コーナー壁(側版) 2b・・・中間壁(側版) 2c・・・柱壁(側版) 3・・・現場打底盤 3a・・・載置部 4・・・柱台(第1のPCコンクリート部材) 4a
・・・凹部 4b・・・アンカープレート 5・・・柱(第2のPCコンクリート部材) 5a
・・・凹部 5b・・・アンカープレート 6・・・梁(第3のPCコンクリート部材) 6a
・・・凹部 7・・・頂版スラブ 7a・・・凹部 7b
・・・固定材 8・・・PC鋼材 8a〜8c・・・PC鋼棒
(PC鋼材) 8d・・・PC鋼線(PC鋼材) 9・・・ワッシャ 10・・ナット 11,11
a,11b・・カプラー 12・・止め具 13・・鋼線
Claims (1)
- 【請求項1】それぞれPCコンクリート部材からなる柱
台4と柱5と梁6とからプレキャストコンクリート構造
体を構築するに当って、これらの柱台4、柱5及び梁6
間の接合端面同士及び梁6,6同士を、PC鋼材8の緊
張のみにより圧着して雨水貯溜槽を構築してなることを
特徴とするプレキャストコンクリート構造体の圧着工
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26510299A JP3314357B2 (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | プレキャストコンクリート構造体の圧着工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26510299A JP3314357B2 (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | プレキャストコンクリート構造体の圧着工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001090168A JP2001090168A (ja) | 2001-04-03 |
JP3314357B2 true JP3314357B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=17412643
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26510299A Expired - Lifetime JP3314357B2 (ja) | 1999-09-20 | 1999-09-20 | プレキャストコンクリート構造体の圧着工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3314357B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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WO2011024267A1 (ja) * | 2009-08-26 | 2011-03-03 | 旭コンクリート工業株式会社 | 雨水貯溜槽の製造方法 |
KR101013235B1 (ko) * | 2009-08-26 | 2011-02-08 | 아사히 콘크리트 고교 가부시키가이샤 | 우수저류조의 제조방법 |
-
1999
- 1999-09-20 JP JP26510299A patent/JP3314357B2/ja not_active Expired - Lifetime
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---|---|
JP2001090168A (ja) | 2001-04-03 |
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