JP3313796B2 - 通 糸 - Google Patents

通 糸

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JP3313796B2
JP3313796B2 JP758893A JP758893A JP3313796B2 JP 3313796 B2 JP3313796 B2 JP 3313796B2 JP 758893 A JP758893 A JP 758893A JP 758893 A JP758893 A JP 758893A JP 3313796 B2 JP3313796 B2 JP 3313796B2
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  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は近時急速に高速化しつつ
ある高速織機、例えばジャガード織機に使用する通糸に
関する。
【0002】
【従来の技術】近時一般に織機が急速に高速化されつつ
あるが、それに伴う織機用の通糸が急速な高速化に対応
できていない。そこで高速織機、特に高速ジャガード織
機に対応できる通糸が望まれており、かかる情勢に対応
するために種々の提案がなされている。例えば「アラミ
ドマルチフィラメント糸、導電性繊維、熱接着性繊維か
らなる混繊糸を芯糸としナイロンマルチフィラメント糸
を組糸として網代組織に編組してなるジャガード織機用
通糸」(特開昭62−90348号公報)あるいは「細
く柔らかい金属線とアラミド系繊維とからなる合糸を芯
糸とし樹脂に導電性粉末を混入したコーティング剤でコ
ーティングしてなる通糸」(実開平3−45982号公
報)等が開示されている。このほかセラミック繊維、炭
素繊維、ガラス繊維、アモルフアス繊維等を通糸用に用
いることも開示されている(実開平3−30278号公
報等)。しかし高速織機用通糸に要求される諸特性、す
なわち耐伸び性、特に湿潤時の耐伸び性、耐油性、耐帯
電性、耐耗性、軽量性等を充分に満足する通糸はまだ
実現されていないのが実情である。本発明者等はかかる
問題について検討しその解決策を見出だし本発明に到達
したものである。
【0003】
【発明の目的】本発明の目的は高速織機用通糸に要求さ
れる諸特性、すなわち耐伸び性、特に湿潤時の耐伸び
性、耐油性、耐帯電性、耐耗性、軽量性等を充分に満
足する通糸を提供せんとするものである。
【0004】
【発明の構成】すなわち本発明は「(請求項1) 熱分
解温度が230℃以上の耐熱性繊維を編組してなり、該
耐熱性繊維表面には、フッ素系樹脂微粒子が、該フッ素
系樹脂の融点±60℃の温度で熱処理されることにより
カズノコ状に固着されていることを特徴とする通糸。」
である。
【0005】ここに熱分解温度が230℃以上の耐熱性
繊維とはアラミド系繊維(例えばデユポン社製ケブラー
繊維、帝人株式会社製テクノーラ繊維等であるが耐
性の点でテクノーラ繊維の方がより好ましい)、芳香族
ポリエステル系繊維(例えば株式会社クラレ製ベクトラ
ン繊維)、ガラス繊維、炭素繊維等である。フッ素系樹
脂とは4フッ化エチレン重合体、3フッ化塩化エチレン
重合体、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合
体、4フッ化エチレン・パーフロロアルキルビニルエー
テル共重合体、4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン
・パーフロロアルキルビニルエーテル重合体、フッ化ビ
ニリデン共重合体、エチレン・4フッ化エチレン共重合
体などである。フッ素系樹脂微粒子は分散剤を用いて分
散媒中に微粒子状フッ素系樹脂を分散せしめた分散体あ
るいは乳化剤を用いて水系媒体中に微粒子状フッ素系樹
脂を乳化せしめた乳化体を用いる。熱分解温度が230
℃以上の繊維に対するフッ素系樹脂微粒子の付着量は固
形分として0.5〜80重量%、好ましくは4〜70重
量%である。0.5重量%未満では充分な耐油性、耐帯
電性、耐耗性を得ることができない。80重量%を越
えるとフッ素系樹脂微粒子の被膜強度が低下する。フッ
素系樹脂微粒子を繊維に付着せしめたのち80℃以上の
温度で通常の乾燥機で乾燥する。乾燥後、フッ素系樹脂
微粒子を繊維表面にカズノコの表面状に固着させ、且つ
その固着性を高めるためにフッ素系樹脂の融点±60℃
の温度で熱処理する。例えば4フッ化エチレン重合体の
場合、260〜380℃で0.5〜10間が好まし
い。4フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体の
場合は190〜310℃で3〜20分間が好ましい。熱
処理後の固着フッ素系樹脂微粒子は繊維表面にカズノコ
の表面状に固着されており剥離させることは困難であ
る。かかるカズノコの表面状に固着したフッ素系樹脂微
粒子は耗に対しコロ的効果を発現する。
【0006】熱分解温度が230℃以上の繊維からなり
フッ素系樹脂微粒子が繊維表面にカズノコ状に固着され
てなる耐熱性繊維の編組は一重編組でも二重編組でもよ
い。
【0007】
【発明の効果】本発明の通糸は耐伸び性、特に湿潤時の
耐伸び性、耐油性、耐帯電性、耐耗性、軽量性等を充
分に満足する通糸である。
【0008】以下、本発明の実施例について詳述する。
なお引張強力、伸度、耐摩耗性等の評価は下記の測定方
法に従って実施した。
【0009】<引張強力と伸度> JIS L−1013の7.5に準じた。
【0010】<耐摩耗性> 測定装置を図1に示す。図1において1は高速ジャカー
ド機に用いられている通糸分割用の糸ガイド板、2は1
に開けられている通糸ガイド用の穴、3は評価用の通糸
サンプル、4は自由に回転するローラ、5は荷重であ
る。耐摩耗性評価は次のようにして実施した。即ち編組
構造の通糸サンプル3の一端に0.2g/デニールに相
当する荷重5を取り付けた後、該サンプルの他端を自由
に回転するロール4、通糸分割用の糸ガイド板1に開け
られた糸ガイド用穴2を経由した後、再度、自由に回転
するロール4を介して往復運動させ、該サンプル3が糸
ガイド用穴2との摩擦摩耗により切断するまでの往復回
数で耐摩耗性を評価した。なお評価用サンプル3は糸ガ
イド用穴2を通過した後に図1に示した如く90度屈曲
するようにセットした状態で評価用サンプル3の他端を
往復運動させて耐摩耗性を評価した。
【0011】 <フッ素系樹脂微粒子の繊維表面への付着状況> 走査型電子顕微鏡〔日本電子株式会社製、JSM−84
0〕を用いて2000〜8000倍程度の倍率で単繊維
の表面を観察しフッ素系樹脂微粒子の付着形態を観察し
た。
【0012】
【実施例1】繊維素材として400デニール267フィ
ラメントからなるアラミド長繊維糸〔帝人株式会社製テ
クノーラ〕を用い、12打で一重に編組して組紐状のジ
ャカード用通糸サンプルを得た。この組紐状のジャカー
ド用通糸サンプルを4フッ化エチレン重合体水分散液
(液濃度=20重量%)に充分含浸した後、乾燥し、続
いて所定の温度と時間とで熱処理を行った。得られた通
糸サンプルについてのフッ素系樹脂微粒子(4フッ化エ
チレン重合体)の付着率は86.6重量%であり、且つ
走査型電子顕微鏡でフッ素系樹脂微粒子の付着形態を観
察したところ単繊維表面に微粒子の形態でカズノコ状に
固着していた。また、そのカズノコ状に固着している比
率は、走査型電子顕微鏡で観察した状態で約70%程度
になっていた。また処理後の通糸サンプルについて前述
の方法で評価した引張強力、伸度、耐摩耗性は表1に示
した通りであった。
【0013】
【実施例2】実施例1において、表1に示した条件で熱
処理を実施した以外は実施例1と同様に行って得た組紐
状のジャカード用通糸サンプルについて評価した結果は
表1に示した通りであった。なお走査型電子顕微鏡で観
察したフッ素系樹脂微粒子はカズノコ状に繊維に固着し
ており、繊維に対するその比率は熱処理温度が低いため
実施例1の場合よりも多く100%に近い状態であっ
た。
【0014】
【実施例3】実施例1において、表1に示した条件で熱
処理を実施した以外は、実施例1と同様に行って得た組
紐状のジャカード用通糸サンプルについて評価した結果
は表1に示した通りであった。なお走査型電子顕微鏡で
観察したフッ素系樹脂微粒子はカズノコ状に固着してお
り、その比率は熱処理温度が高いため実施例1の場合よ
りも少なくなっていた。
【0015】
【実施例4】実施例1において、内層部を8打で編組し
外層部を12打で編組した二重編組構造の組紐状のジャ
カード用通糸サンプルを作成した以外は実施例1と同様
に処理して得た組紐状のジャカード用通糸サンプルにつ
いて評価した結果は表1に示した通りであった。
【0016】
【実施例5】実施例1において、フッ素系樹脂として4
フッ化エチレン・6フッ化プロピレン共重合体水分散液
(液濃度=20重量%)を用いた点及び熱処理を表1に
示した条件で行った点以外は実施例1と同様に行って得
た組紐状のジャカード用通糸サンプルについて評価した
結果は表1に示した通りであった。なお走査型電子顕微
鏡で観察したフッ素系樹脂微粒子はカズノコ状に固着し
ており、その比率は約60%程度になっていた。
【0017】
【比較例1】実施例1において、フッ素系樹脂液(4フ
ッ化エチレン重合体水分散液)で含浸加工する前の組紐
状のジャカード用通糸サンプルについて評価した結果は
表1に示した通りであった。
【0018】
【比較例2】実施例4において、フッ素系樹脂液(4フ
ッ化エチレン重合体水分散液)で含浸加工する前の組紐
状のジャカード用通糸サンプルについて評価した結果は
表1に示した通りであった。
【0019】
【比較例3】熱処理条件による効果を比較した。すなわ
ち実施例1において表1に示した条件で熱処理を実施し
た以外は実施例1と同様に行って得た組紐状のジャカー
ド用通糸サンプルについて評価した結果は表1に示した
通りであった。なお走査型電子顕微鏡で観察したフッ素
系樹脂微粒子はカズノコ状に固着しており、その比率は
熱処理温度が低いため、ほぼ100%に近い状態であっ
た。
【0020】
【比較例4】熱処理条件による効果を比較した。すなわ
ち実施例1において、表1に示した条件で熱処理を実施
した以外は実施例1と同様に行って得た組紐状のジャカ
ード用通糸サンプルについて評価した結果は表1に示し
た通りであった。なお熱処理温度が高いため走査型電子
顕微鏡で単繊維表面を観察してもカズノコ状に固着して
いるフッ素系樹脂微粒子を見つけることはできなかっ
た。
【0021】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】耐摩耗性評価装置の側断面図である。
【符号の説明】
1 高速ジャカード機に用いられている通糸分割用の糸
ガイド板 2 1に開けられている通糸ガイド用の穴 3 評価用の通糸サンプル 4 自由に回転するローラ 5 荷重
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−245334(JP,A) 実開 平3−45982(JP,U) 特許3188544(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D03C 3/40

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱分解温度が230℃以上の耐熱性繊維
    を編組してなり、該耐熱性繊維表面には、フッ素系樹脂
    微粒子が、該フッ素系樹脂の融点±60℃の温度で熱処
    理されることによりカズノコ状に固着されていることを
    特徴とする通糸。
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