JP3313158B2 - 自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法 - Google Patents
自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法Info
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- Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車廃ガス浄化用の
金属製触媒担体の製造方法に関する。
金属製触媒担体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属平板と金属波板とを重ね巻き
したハニカム筒体を金属外筒内に挿入する自動車廃ガス
浄化用金属製触媒担体の製造方法として、特公昭57−
55886号公報に記載された方法が知られているが、
次の点で問題があった。例えば端面形状がレーストラッ
クタイプの触媒担体の場合、丸棒芯金に金属平板と金属
波板とを重ねて巻き付けた後に芯金を抜き取って円筒状
のハニカム筒体とし、これを円筒状の外筒に挿入した後
に半径方向に押圧して所定のレーストラック形状に成形
し、その後ろう付け等による接合を行って触媒担体とす
る。
したハニカム筒体を金属外筒内に挿入する自動車廃ガス
浄化用金属製触媒担体の製造方法として、特公昭57−
55886号公報に記載された方法が知られているが、
次の点で問題があった。例えば端面形状がレーストラッ
クタイプの触媒担体の場合、丸棒芯金に金属平板と金属
波板とを重ねて巻き付けた後に芯金を抜き取って円筒状
のハニカム筒体とし、これを円筒状の外筒に挿入した後
に半径方向に押圧して所定のレーストラック形状に成形
し、その後ろう付け等による接合を行って触媒担体とす
る。
【0003】しかし、上記押圧成形に起因する残留応力
によって、使用時の熱サイクルで触媒担体が破壊し易く
なるという問題があった。また端面形状がラウンドタイ
プの場合、ハニカム筒体と外筒との密着を確保するため
に、ハニカム筒体を外筒に挿入する際に大きな押圧力を
負荷するか、ハニカム筒体の外径寸法と外筒の内径寸法
とを適合させるための管理を非常に厳しく行わなければ
ならないという問題があった。
によって、使用時の熱サイクルで触媒担体が破壊し易く
なるという問題があった。また端面形状がラウンドタイ
プの場合、ハニカム筒体と外筒との密着を確保するため
に、ハニカム筒体を外筒に挿入する際に大きな押圧力を
負荷するか、ハニカム筒体の外径寸法と外筒の内径寸法
とを適合させるための管理を非常に厳しく行わなければ
ならないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、残留応力を
生ずることなく、挿入時に大きな押圧力を負荷する必要
がなく、また厳しい寸法管理も必要とせずに、ハニカム
筒体と外筒との組み立てを容易に行うことができる自動
車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
生ずることなく、挿入時に大きな押圧力を負荷する必要
がなく、また厳しい寸法管理も必要とせずに、ハニカム
筒体と外筒との組み立てを容易に行うことができる自動
車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製
造方法は、金属平板と金属波板とを重ね巻きしてハニカ
ム筒体とし、これを金属外筒内に挿入して自動車廃ガス
浄化用金属製触媒担体を製造する方法において、上記ハ
ニカム筒体の外周全面に上記波板が露出するように上記
重ね巻きを行い、得られたハニカム筒体の外周波板部分
をその波高方向に押圧して該波高の範囲内の塑性変形量
で外周部潰し加工を行うことにより、上記ハニカム筒体
の外径を上記外筒の内径に適合する寸法とし、該潰し加
工後のハニカム筒体を該外筒内に挿入することを特徴と
する。
めに、本発明の自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製
造方法は、金属平板と金属波板とを重ね巻きしてハニカ
ム筒体とし、これを金属外筒内に挿入して自動車廃ガス
浄化用金属製触媒担体を製造する方法において、上記ハ
ニカム筒体の外周全面に上記波板が露出するように上記
重ね巻きを行い、得られたハニカム筒体の外周波板部分
をその波高方向に押圧して該波高の範囲内の塑性変形量
で外周部潰し加工を行うことにより、上記ハニカム筒体
の外径を上記外筒の内径に適合する寸法とし、該潰し加
工後のハニカム筒体を該外筒内に挿入することを特徴と
する。
【0006】
【作用】本発明においては、ハニカム筒体の外周全面に
波板が露出するように重ね巻きを行い、得られたハニカ
ム筒体の外周波板部分をその波高方向に押圧して波高の
範囲内の塑性変形量で外周波板部潰し加工を行うことに
より、ハニカム筒体の外径を外筒の内径に適合する寸法
とし、この潰し加工後のハニカム筒体を該外筒内に挿入
するので、厳しい寸法管理を必要とせず、ハニカム筒体
内部に変形を生ずるような大きな押圧力を負荷せずに外
筒へ挿入することができる。
波板が露出するように重ね巻きを行い、得られたハニカ
ム筒体の外周波板部分をその波高方向に押圧して波高の
範囲内の塑性変形量で外周波板部潰し加工を行うことに
より、ハニカム筒体の外径を外筒の内径に適合する寸法
とし、この潰し加工後のハニカム筒体を該外筒内に挿入
するので、厳しい寸法管理を必要とせず、ハニカム筒体
内部に変形を生ずるような大きな押圧力を負荷せずに外
筒へ挿入することができる。
【0007】上記外周波板部潰し加工によりハニカム筒
体外径を外筒内径に適合する寸法とする具体的な手段と
して、重ね巻きにより得られるハニカム筒体の外径を、
外筒内径に適合する寸法に波板の波高の2倍以内の余剰
径を加えた大きさとしておくことができる。この余剰径
の下限値は、潰し加工によって上記適合寸法とするため
に最小限必要な外周押圧時変形量を確保できるように設
定する。
体外径を外筒内径に適合する寸法とする具体的な手段と
して、重ね巻きにより得られるハニカム筒体の外径を、
外筒内径に適合する寸法に波板の波高の2倍以内の余剰
径を加えた大きさとしておくことができる。この余剰径
の下限値は、潰し加工によって上記適合寸法とするため
に最小限必要な外周押圧時変形量を確保できるように設
定する。
【0008】通常、外筒内径に適合するハニカム筒体外
径寸法とは、外筒への挿入によりハニカム筒体に実質的
な変形が生じないように十分小さく且つ外筒/ハニカム
筒体間の接合が完全に行えるように十分大きく設定した
値であり、現実には外筒内径と等しいか僅かに小さい値
とする。例えば、外筒/ハニカム筒体間の接合を外筒外
周面へのレーザ照射によるレーザ溶接により行う場合に
は、挿入された状態で両者間の間隙が大きすぎるとレー
ザ溶接時に外筒やハニカム筒体に溶断が生じてしまい完
全な接合が行えないので、挿入状態で両者間が密接する
ようにハニカム筒体外径は十分大きい必要がある。
径寸法とは、外筒への挿入によりハニカム筒体に実質的
な変形が生じないように十分小さく且つ外筒/ハニカム
筒体間の接合が完全に行えるように十分大きく設定した
値であり、現実には外筒内径と等しいか僅かに小さい値
とする。例えば、外筒/ハニカム筒体間の接合を外筒外
周面へのレーザ照射によるレーザ溶接により行う場合に
は、挿入された状態で両者間の間隙が大きすぎるとレー
ザ溶接時に外筒やハニカム筒体に溶断が生じてしまい完
全な接合が行えないので、挿入状態で両者間が密接する
ようにハニカム筒体外径は十分大きい必要がある。
【0009】ハニカム筒体の重ね巻きしたままの端面形
状と最終的な端面形状とが異なる場合には、必要に応じ
て、ハニカム筒体をその最終的端面形状に成形加工して
から外筒内へ挿入することができる。以下に、添付図面
を参照し、実施例によって本発明を更に詳細に説明す
る。
状と最終的な端面形状とが異なる場合には、必要に応じ
て、ハニカム筒体をその最終的端面形状に成形加工して
から外筒内へ挿入することができる。以下に、添付図面
を参照し、実施例によって本発明を更に詳細に説明す
る。
【0010】
【実施例】図1に、本発明の方法により製造される自動
車廃ガス浄化用触媒担体の一例を示す。円筒形の金属製
外筒6内に、その外径と等しいか僅かに小さい外径の金
属製ハニカム筒体4が収容され、外筒6とハニカム筒体
4とは外周の一箇所または複数箇所でレーザ溶接にて接
合されている。ハニカム筒体4は、金属製薄板の平板2
とその平板を波型に成形した波板3とを重ね合わせて筒
状に巻き回したものである。外筒6の材質はSUS43
0MTであり、寸法は板厚1.5mm、外径80mm、
内径77mm、長さ105mmである。ハニカム筒体4
を構成する金属平板および金属波板の材質はFe−20
%Cr−5%Al−REMであり、寸法は板厚0.05
mm、波板の波高および波ピッチはいずれも1.25m
mである。ハニカム筒体4の寸法は外径76.4〜77
mm、長さ105mmであり、最外周は全面が波板とし
てある。
車廃ガス浄化用触媒担体の一例を示す。円筒形の金属製
外筒6内に、その外径と等しいか僅かに小さい外径の金
属製ハニカム筒体4が収容され、外筒6とハニカム筒体
4とは外周の一箇所または複数箇所でレーザ溶接にて接
合されている。ハニカム筒体4は、金属製薄板の平板2
とその平板を波型に成形した波板3とを重ね合わせて筒
状に巻き回したものである。外筒6の材質はSUS43
0MTであり、寸法は板厚1.5mm、外径80mm、
内径77mm、長さ105mmである。ハニカム筒体4
を構成する金属平板および金属波板の材質はFe−20
%Cr−5%Al−REMであり、寸法は板厚0.05
mm、波板の波高および波ピッチはいずれも1.25m
mである。ハニカム筒体4の寸法は外径76.4〜77
mm、長さ105mmであり、最外周は全面が波板とし
てある。
【0011】以下に、図1の触媒担体を製造する手順の
一例を、図2〜図5を参照して説明する。なお、本発明
の規定範囲内および規定範囲外の製造条件について比較
するために、外筒内径は一定値77.0mmとし、これ
に対するハニカム筒体外径を79.0〜77.0mmの
範囲で、またハニカム筒体外周の潰し加工後の寸法を7
8.0〜75.0mmの範囲で変化させ、合計20水準
の条件で製造を行った。
一例を、図2〜図5を参照して説明する。なお、本発明
の規定範囲内および規定範囲外の製造条件について比較
するために、外筒内径は一定値77.0mmとし、これ
に対するハニカム筒体外径を79.0〜77.0mmの
範囲で、またハニカム筒体外周の潰し加工後の寸法を7
8.0〜75.0mmの範囲で変化させ、合計20水準
の条件で製造を行った。
【0012】工程1:ハニカム筒体の重ね巻き(図2参
照) 直径4mmの芯金の周りに、上記の材質および寸法の平
板2と波板3とを重ね巻きした後、芯金を抜き取り、3
水準の外径79.0mm、78.0mmおよび77.0
mmのハニカム筒体4を形成した。いずれもハニカム筒
体4の最外周は全面が波板となるように巻いた。
照) 直径4mmの芯金の周りに、上記の材質および寸法の平
板2と波板3とを重ね巻きした後、芯金を抜き取り、3
水準の外径79.0mm、78.0mmおよび77.0
mmのハニカム筒体4を形成した。いずれもハニカム筒
体4の最外周は全面が波板となるように巻いた。
【0013】工程2:ハニカム筒体外周の潰し加工(図
3および図4参照) 図3に示したように、木型5(半円形の断面形状を持つ
上型5Aおよび下型5Bから成る)内にハニカム筒体4
を入れ、木型5の外部から加圧することによりハニカム
筒体4の外周を潰して外径を78.0〜75.0mmと
した。この潰し加工でハニカム筒体4の外周部が受ける
変形の状態を図4に示す。同図(a)は潰し加工前、
(b)は潰し加工後の外周部断面である。潰し加工前の
波板3の波高をH0、潰し加工後の波高をHとすると、
潰し加工による塑性変形量すなわち潰し代ΔH=H0−
Hである。潰し代ΔHを波板3の波高H0の範囲内すな
わちΔH≦H0とすることにより、潰し加工による塑性
変形は実質的に波板3の厚さ内(波高の範囲内)に収ま
り、その直下にある平板2を含めハニカム筒体4の内部
には潰し加工の影響は及ばないようにすることができ
る。本実施例の場合、用いた波板3の波高H0=1.2
5mmであるから、潰し代ΔH≦1.25mmとする。
潰し代をハニカム筒体の直径で管理するには、重ね巻き
した時点でのハニカム筒体直径(D0)を、外筒6の内
径に適合する潰し加工後の直径(D)に余剰径ΔD=2
×ΔH≦2×H0(=波高の2倍)を加えた寸法として
おく必要がある。本実施例では余剰径ΔD≦2×H0=
2×1.25=2.5(mm)である。ただし本実施例
では比較のために上記範囲を逸脱した条件についても実
施した。
3および図4参照) 図3に示したように、木型5(半円形の断面形状を持つ
上型5Aおよび下型5Bから成る)内にハニカム筒体4
を入れ、木型5の外部から加圧することによりハニカム
筒体4の外周を潰して外径を78.0〜75.0mmと
した。この潰し加工でハニカム筒体4の外周部が受ける
変形の状態を図4に示す。同図(a)は潰し加工前、
(b)は潰し加工後の外周部断面である。潰し加工前の
波板3の波高をH0、潰し加工後の波高をHとすると、
潰し加工による塑性変形量すなわち潰し代ΔH=H0−
Hである。潰し代ΔHを波板3の波高H0の範囲内すな
わちΔH≦H0とすることにより、潰し加工による塑性
変形は実質的に波板3の厚さ内(波高の範囲内)に収ま
り、その直下にある平板2を含めハニカム筒体4の内部
には潰し加工の影響は及ばないようにすることができ
る。本実施例の場合、用いた波板3の波高H0=1.2
5mmであるから、潰し代ΔH≦1.25mmとする。
潰し代をハニカム筒体の直径で管理するには、重ね巻き
した時点でのハニカム筒体直径(D0)を、外筒6の内
径に適合する潰し加工後の直径(D)に余剰径ΔD=2
×ΔH≦2×H0(=波高の2倍)を加えた寸法として
おく必要がある。本実施例では余剰径ΔD≦2×H0=
2×1.25=2.5(mm)である。ただし本実施例
では比較のために上記範囲を逸脱した条件についても実
施した。
【0014】この潰し加工の際に、ハニカム筒体4の外
周部が平板であると、この平板にしわが生じたり、ハニ
カム筒体4の内部にまで不要な変形が生ずる。
周部が平板であると、この平板にしわが生じたり、ハニ
カム筒体4の内部にまで不要な変形が生ずる。
【0015】工程3:ハニカム筒体端部の固着(図5参
照) 放電加工機によりハニカム筒体4の端面の固着処理を行
う。放電加工機は、加工槽10内に放電加工用油液(ケ
ロシン油等)11を満たし、直流電源12から被加工物
に加工電流を供給するための上下の電極13および14
が槽10内の電解液11中に浸漬して配置される。
照) 放電加工機によりハニカム筒体4の端面の固着処理を行
う。放電加工機は、加工槽10内に放電加工用油液(ケ
ロシン油等)11を満たし、直流電源12から被加工物
に加工電流を供給するための上下の電極13および14
が槽10内の電解液11中に浸漬して配置される。
【0016】ハニカム筒体4を木型5内に加圧状態で入
れたまま、加工槽10内の下部電極14上に一方の端面
4Bを接触させて載せる。ハニカム筒体4の他の端面4
Aから数十μm上方の電解液11中に上部電極13を浸
漬配置する。この状態で電源12から加工電流を供給す
ると、上端面4Aと上部電極13との間で放電が生じ、
端面4Aでは平板2と波板3とが局部的に溶融し接合さ
れる。
れたまま、加工槽10内の下部電極14上に一方の端面
4Bを接触させて載せる。ハニカム筒体4の他の端面4
Aから数十μm上方の電解液11中に上部電極13を浸
漬配置する。この状態で電源12から加工電流を供給す
ると、上端面4Aと上部電極13との間で放電が生じ、
端面4Aでは平板2と波板3とが局部的に溶融し接合さ
れる。
【0017】放電加工による端部固着が完了した後、ハ
ニカム筒体4を木型5から取りはずす。これによりハニ
カム筒体4に負荷されていた押圧力が開放される。
ニカム筒体4を木型5から取りはずす。これによりハニ
カム筒体4に負荷されていた押圧力が開放される。
【0018】工程4:外筒への挿入(図1参照) ハニカム筒体4を外筒6内に挿入する。その際に、ハニ
カム筒体4の外径が大き過ぎると、挿入時に大きな押し
込み力を必要とし、それによりハニカム筒体4の内部に
不要な変形や、それによる残留応力が生ずる。このよう
な不都合が無いように、挿入時のハニカム筒体4の外径
は外筒6の内径と等しいかそれより僅かに小さくしてお
く必要がある。これが外筒6の内径に適合するハニカム
筒体4の外径寸法の上限値になる。ただし本実施例にお
いては比較のためにこの範囲を逸脱した条件についても
実施した。
カム筒体4の外径が大き過ぎると、挿入時に大きな押し
込み力を必要とし、それによりハニカム筒体4の内部に
不要な変形や、それによる残留応力が生ずる。このよう
な不都合が無いように、挿入時のハニカム筒体4の外径
は外筒6の内径と等しいかそれより僅かに小さくしてお
く必要がある。これが外筒6の内径に適合するハニカム
筒体4の外径寸法の上限値になる。ただし本実施例にお
いては比較のためにこの範囲を逸脱した条件についても
実施した。
【0019】工程5:ハニカム筒体と外筒との接合(図
1参照) 外筒6の側面からレーザ溶接を行い両者を接合する。こ
れは例えば図示したように外筒6の外周線Aに沿って行
う。この接合は、具体的にはハニカム筒体4の外周波板
3と外筒6との溶接である。その際に、ハニカム筒体4
の外径が小さ過ぎると、ハニカム筒体4の外周と外筒6
の内面との間の間隙が大きくなり過ぎるため、外筒6の
側面部およびハニカム筒体4の外周の波板3がレーザに
より切断され、両者の接合ができない。このような不都
合が無いように、挿入時点でのハニカム筒体4の外径は
十分に大きくしておく必要がある。これが外筒6の内径
に適合するハニカム筒体4の外径寸法の下限値になる。
ただし本実施例では比較のためにこの範囲を逸脱した条
件についても実施した。
1参照) 外筒6の側面からレーザ溶接を行い両者を接合する。こ
れは例えば図示したように外筒6の外周線Aに沿って行
う。この接合は、具体的にはハニカム筒体4の外周波板
3と外筒6との溶接である。その際に、ハニカム筒体4
の外径が小さ過ぎると、ハニカム筒体4の外周と外筒6
の内面との間の間隙が大きくなり過ぎるため、外筒6の
側面部およびハニカム筒体4の外周の波板3がレーザに
より切断され、両者の接合ができない。このような不都
合が無いように、挿入時点でのハニカム筒体4の外径は
十分に大きくしておく必要がある。これが外筒6の内径
に適合するハニカム筒体4の外径寸法の下限値になる。
ただし本実施例では比較のためにこの範囲を逸脱した条
件についても実施した。
【0020】以上の製造結果を表1にまとめて示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1の結果から、ハニカム筒体外周部の潰
し代および外筒内径に対する潰し後ハニカム筒体外径の
適合性ともに本発明の規定範囲内の条件で行った製造 N
o.3,4,5,9,10,11,12,16,17,1
8は、大きな挿入圧力を必要とせずにハニカム筒体4を
外筒6内に挿入することができたため、ハニカム筒体内
部に実質的な変形を生ずることがなく、また挿入後のレ
ーザ溶接によりハニカム筒体と外筒とを十分な強度で接
合することができた。
し代および外筒内径に対する潰し後ハニカム筒体外径の
適合性ともに本発明の規定範囲内の条件で行った製造 N
o.3,4,5,9,10,11,12,16,17,1
8は、大きな挿入圧力を必要とせずにハニカム筒体4を
外筒6内に挿入することができたため、ハニカム筒体内
部に実質的な変形を生ずることがなく、また挿入後のレ
ーザ溶接によりハニカム筒体と外筒とを十分な強度で接
合することができた。
【0023】これに対して、潰し後のハニカム筒体4の
外径が外筒6の内径に適合する寸法よりも大き過ぎた製
造 No.1,2,8は、外筒への挿入時に非常に大きな挿
入圧力を要し、その結果ハニカム筒体内部に変形が生じ
た。元々ハニカム筒体外径が外筒内径よりも大きく、潰
し加工を行わなかった製造 No.7についても同様の結果
であった。この場合、ハニカム筒体内部には大きな残留
応力が存在するため、触媒担体の使用中に破損が発生し
易いという問題も生ずる。
外径が外筒6の内径に適合する寸法よりも大き過ぎた製
造 No.1,2,8は、外筒への挿入時に非常に大きな挿
入圧力を要し、その結果ハニカム筒体内部に変形が生じ
た。元々ハニカム筒体外径が外筒内径よりも大きく、潰
し加工を行わなかった製造 No.7についても同様の結果
であった。この場合、ハニカム筒体内部には大きな残留
応力が存在するため、触媒担体の使用中に破損が発生し
易いという問題も生ずる。
【0024】反対に、潰し後のハニカム筒体外径が外筒
内径適合寸法よりも小さすぎた製造No.13,19は、
レーザ溶接による接合が部分的に不完全になり、所定の
接合強度が得られなかった。潰し後のハニカム筒体外径
が更に小さい製造 No.20では、外筒の側面部分および
ハニカム筒体外周の波板がレーザビームによって切断さ
れてしまった。
内径適合寸法よりも小さすぎた製造No.13,19は、
レーザ溶接による接合が部分的に不完全になり、所定の
接合強度が得られなかった。潰し後のハニカム筒体外径
が更に小さい製造 No.20では、外筒の側面部分および
ハニカム筒体外周の波板がレーザビームによって切断さ
れてしまった。
【0025】また、潰し代が本発明の範囲(ΔH≦H0
=1.25mm)を超えた製造 No.6,14は、潰し加
工時にハニカム筒体内部まで変形を生じてしまった。本
発明の潰し加工を行わなかった製造 No.15は、外筒内
径に対する適合性は見掛け上満たしているものの現実に
はハニカム筒体外径が局部的に過少になることが避けら
れず、結局レーザ溶接によって所定の接合強度が得られ
なかった。このように潰し加工を行わない場合、ハニカ
ム筒体外径の寸法管理は非常に厳しくなる。
=1.25mm)を超えた製造 No.6,14は、潰し加
工時にハニカム筒体内部まで変形を生じてしまった。本
発明の潰し加工を行わなかった製造 No.15は、外筒内
径に対する適合性は見掛け上満たしているものの現実に
はハニカム筒体外径が局部的に過少になることが避けら
れず、結局レーザ溶接によって所定の接合強度が得られ
なかった。このように潰し加工を行わない場合、ハニカ
ム筒体外径の寸法管理は非常に厳しくなる。
【0026】なお、本実施例ではハニカム筒体端面形状
がラウンドタイプの場合について説明したが、本発明は
これに限定する必要はなく、他の端面形状の場合にも同
様に適用することができる。すなわち、例えばハニカム
筒体端面形状がレーストラックタイプの場合、それに対
応した形状の芯金の周りに平板と波板を重ね巻きし、以
降の工程は上記実施例と同様に行うことにより、同様の
効果を得ることができる。
がラウンドタイプの場合について説明したが、本発明は
これに限定する必要はなく、他の端面形状の場合にも同
様に適用することができる。すなわち、例えばハニカム
筒体端面形状がレーストラックタイプの場合、それに対
応した形状の芯金の周りに平板と波板を重ね巻きし、以
降の工程は上記実施例と同様に行うことにより、同様の
効果を得ることができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動車廃
ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法によれば、残留応
力を生ずることなく、挿入時に大きな押圧力を負荷する
必要がないためハニカム筒体内部の変形を生ずることな
く、また厳しい寸法管理も必要とせずに、ハニカム筒体
と外筒との組み立てを容易に行うことができる。
ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法によれば、残留応
力を生ずることなく、挿入時に大きな押圧力を負荷する
必要がないためハニカム筒体内部の変形を生ずることな
く、また厳しい寸法管理も必要とせずに、ハニカム筒体
と外筒との組み立てを容易に行うことができる。
【図1】本発明により製造される自動車廃ガス浄化用金
属製触媒担体の一例を示す斜視図である。
属製触媒担体の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明によりハニカム筒体を作製するために金
属平板と金属波板とを重ね巻きする工程を示す斜視図で
ある。
属平板と金属波板とを重ね巻きする工程を示す斜視図で
ある。
【図3】本発明により重ね巻きしたハニカム筒体を木型
内で押圧して外周波板の潰し加工を行う工程を示す断面
図である。
内で押圧して外周波板の潰し加工を行う工程を示す断面
図である。
【図4】本発明によりハニカム筒体外周部の潰し加工を
行う際の、外周部波板の変形状態を示す断面図である。
行う際の、外周部波板の変形状態を示す断面図である。
【図5】本発明により外周部潰し加工後のハニカム筒体
端面を放電加工により固着処理する工程を示す断面図で
ある。
端面を放電加工により固着処理する工程を示す断面図で
ある。
1…自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体 2…金属平板 3…金属波板 4…金属平板2および金属波板3を重ね巻きしたハニカ
ム筒体 5…木型 5A…木型5の上型 5B…木型5の下型 6…金属外筒 10…放電加工槽 11…放電加工用油液 12…直流電源 13…上部電極 14…下部電極
ム筒体 5…木型 5A…木型5の上型 5B…木型5の下型 6…金属外筒 10…放電加工槽 11…放電加工用油液 12…直流電源 13…上部電極 14…下部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小幡 隆 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 松尾 清貴 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 川辺 泰之 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 尾崎 幸克 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式 会社日本自動車部品総合研究所内 (56)参考文献 特開 平6−63421(JP,A) 特開 平5−285398(JP,A) 特開 平2−253852(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36 B01D 53/86
Claims (5)
- 【請求項1】 金属平板と金属波板とを重ね巻きしてハ
ニカム筒体とし、これを金属外筒内に挿入した後に両者
を接合する自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方
法において、 上記ハニカム筒体の外周全面に上記波板が露出するよう
に上記重ね巻きを行い、得られたハニカム筒体の外周波
板部分をその波高方向に押圧して該波高の範囲内の塑性
変形量で外周波板部潰し加工を行うことにより、上記ハ
ニカム筒体の外径を上記外筒の内径に適合する寸法と
し、該潰し加工後のハニカム筒体を該外筒内に挿入した
後、該ハニカム筒体と該外筒との接合を行うことを特徴
とする自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法。 - 【請求項2】 前記重ね巻きにより得られるハニカム筒
体の外径を、前記外筒の内径に適合する寸法に前記波板
の波高の2倍以内の余剰径を加えた大きさとすることを
特徴とする請求項1記載の自動車廃ガス浄化用金属製触
媒担体の製造方法。 - 【請求項3】 前記外筒の内径に適合するハニカム筒体
外径寸法は、前記挿入により該ハニカム筒体に実質的な
変形が生じないように十分小さく且つ前記接合が完全に
行えるように十分大きいことを特徴とする請求項3記載
の自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法。 - 【請求項4】 前記挿入後の接合は前記外筒の外周面に
レーザ照射するレーザ溶接により行い、前記外筒の内径
に適合する前記潰し加工後のハニカム筒体外径寸法は該
レーザ溶接時に該外筒および該ハニカム筒体の溶断が生
じないように十分大きいことを特徴とする請求項1から
3までのいずれか1項に記載の自動車廃ガス浄化用金属
製触媒担体の製造方法。 - 【請求項5】 前記重ね巻き完了後且つ前記挿入前に、
前記ハニカム筒体をその最終的端面形状に成形加工する
ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に
記載の自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29009092A JP3313158B2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29009092A JP3313158B2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06134320A JPH06134320A (ja) | 1994-05-17 |
JP3313158B2 true JP3313158B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=17751674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29009092A Expired - Fee Related JP3313158B2 (ja) | 1992-10-28 | 1992-10-28 | 自動車廃ガス浄化用金属製触媒担体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3313158B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02253852A (ja) * | 1989-03-29 | 1990-10-12 | Nippon Steel Corp | 自動車触媒用金属基体 |
JP3275361B2 (ja) * | 1992-04-08 | 2002-04-15 | 株式会社デンソー | 金属製触媒担体 |
JP3375989B2 (ja) * | 1992-08-24 | 2003-02-10 | 株式会社デンソー | 排気ガス浄化用触媒担体 |
-
1992
- 1992-10-28 JP JP29009092A patent/JP3313158B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06134320A (ja) | 1994-05-17 |
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