JP3312659B2 - 金属ガスケットの加工方法 - Google Patents
金属ガスケットの加工方法Info
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- JP3312659B2 JP3312659B2 JP21865492A JP21865492A JP3312659B2 JP 3312659 B2 JP3312659 B2 JP 3312659B2 JP 21865492 A JP21865492 A JP 21865492A JP 21865492 A JP21865492 A JP 21865492A JP 3312659 B2 JP3312659 B2 JP 3312659B2
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- metal gasket
- bead
- spot welding
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関を構成するシ
リンダーヘッドとシリンダーブロックとの接合面に介装
して、燃焼ガス，冷却水及び潤滑油等の漏洩を防止する
ために使用する金属ガスケットの加工方法に関する。
リンダーヘッドとシリンダーブロックとの接合面に介装
して、燃焼ガス，冷却水及び潤滑油等の漏洩を防止する
ために使用する金属ガスケットの加工方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】内燃機関では、シリンダーヘッドとシリ
ンダーブロックとの間に金属ガスケットを介装して締付
けることにより、シール機能を付与している。この場合
に使用する金属ガスケットは、弾性を有する基板に対し
てボア孔に対応する周縁にビードを形成することを基本
構成とする。そしてエンジンに金属ガスケットを組込ん
でボルトにて締付け、ビードの圧縮変形による反力を利
用してシールするものである。したがってエンジン稼働
時、爆発の繰り返しでビードの拡縮による疲労破壊を防
止するために、ビードのボア寄り平坦部に副板（シム
板）を固着しており（実開平２−６８５５号）、固着手
法としてはレーザービームによる点溶接がなされている
（特開平４−１５７２６３号）。
ンダーブロックとの間に金属ガスケットを介装して締付
けることにより、シール機能を付与している。この場合
に使用する金属ガスケットは、弾性を有する基板に対し
てボア孔に対応する周縁にビードを形成することを基本
構成とする。そしてエンジンに金属ガスケットを組込ん
でボルトにて締付け、ビードの圧縮変形による反力を利
用してシールするものである。したがってエンジン稼働
時、爆発の繰り返しでビードの拡縮による疲労破壊を防
止するために、ビードのボア寄り平坦部に副板（シム
板）を固着しており（実開平２−６８５５号）、固着手
法としてはレーザービームによる点溶接がなされている
（特開平４−１５７２６３号）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記固着手法によれば
ボア周縁にわたって所定間隔毎の点溶接である。しか
し、最近のエンジンは小型軽量化，高性能化のために、
シリンダーボア間が非常に狭くなってきており、しかも
基板の板厚は0.20〜0.30 mm 、シム板の板厚は0.08〜0.
15 mm の程度にまでなってきている。そして点溶接を連
続して行なったとき、熱伝導面積の広い部分は問題はな
いが、ガスケット幅の狭いシリンダーボア間は熱の逃げ
る範囲が狭いため熱歪が発生し、そのため大きく変形す
る。本発明は上記欠点を解決するためになされたもので
あり、基板の熱歪を防止する金属ガスケットの加工方法
を提供することを目的としている。
ボア周縁にわたって所定間隔毎の点溶接である。しか
し、最近のエンジンは小型軽量化，高性能化のために、
シリンダーボア間が非常に狭くなってきており、しかも
基板の板厚は0.20〜0.30 mm 、シム板の板厚は0.08〜0.
15 mm の程度にまでなってきている。そして点溶接を連
続して行なったとき、熱伝導面積の広い部分は問題はな
いが、ガスケット幅の狭いシリンダーボア間は熱の逃げ
る範囲が狭いため熱歪が発生し、そのため大きく変形す
る。本発明は上記欠点を解決するためになされたもので
あり、基板の熱歪を防止する金属ガスケットの加工方法
を提供することを目的としている。
【０００４】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するため、本発明では弾性を有する金属基板のシリンダ
ーボアに対応する開孔周縁にビードを形成し、前記ビー
ドより開孔側平坦部周縁にシム板を固着した金属ガスケ
ットにおいて、前記シム板を固着するに際に、隣接する
シリンダーボアの各中心間を結ぶ直線を基準線とし、そ
の基準線を挟んで上下に一体として設けた第１の範囲
と、前記第１の範囲の夫々両側に接して設けた第２の範
囲と、それ以外の第３の範囲とに範囲分けすると共に、
前記第１の範囲は点溶接部の径が重合しないようにし、
第２の範囲は前記第１の範囲と以降に示す第３の範囲の
中間とし、第３の範囲は点溶接が重なるように連続した
点溶接とするようにした。このようにすれば、シリンダ
ーボアが近接する部分の発熱量が小となって基板が変形
するようなことは避けられる。
するため、本発明では弾性を有する金属基板のシリンダ
ーボアに対応する開孔周縁にビードを形成し、前記ビー
ドより開孔側平坦部周縁にシム板を固着した金属ガスケ
ットにおいて、前記シム板を固着するに際に、隣接する
シリンダーボアの各中心間を結ぶ直線を基準線とし、そ
の基準線を挟んで上下に一体として設けた第１の範囲
と、前記第１の範囲の夫々両側に接して設けた第２の範
囲と、それ以外の第３の範囲とに範囲分けすると共に、
前記第１の範囲は点溶接部の径が重合しないようにし、
第２の範囲は前記第１の範囲と以降に示す第３の範囲の
中間とし、第３の範囲は点溶接が重なるように連続した
点溶接とするようにした。このようにすれば、シリンダ
ーボアが近接する部分の発熱量が小となって基板が変形
するようなことは避けられる。
【０００５】
【実施例】以下図面を参照して実施例を説明する。図１
は本発明による金属ガスケットの加工方法を説明する一
実施例の構成図であり、要部のみを示す。図において、
１は金属ガスケット本体であり、弾性材からなる基板２
にはシリンダーボア＃１，＃２，…が設けられ、各シリ
ンダーボアと同心円状にビード３が設けられ、このビー
ドよりボア側平坦部にはシム板４が固着される。図２は
図１のＣ−Ｃ断面図であり、５は点溶接部である。な
お、図１の６はボルト孔である。
は本発明による金属ガスケットの加工方法を説明する一
実施例の構成図であり、要部のみを示す。図において、
１は金属ガスケット本体であり、弾性材からなる基板２
にはシリンダーボア＃１，＃２，…が設けられ、各シリ
ンダーボアと同心円状にビード３が設けられ、このビー
ドよりボア側平坦部にはシム板４が固着される。図２は
図１のＣ−Ｃ断面図であり、５は点溶接部である。な
お、図１の６はボルト孔である。
【０００６】次に点溶接の方法を説明する。本発明では
近接するシリンダーボア間を３つの範囲に分けて点溶接
の仕方を分けたものである。先ず、図１に示されるよう
に＃１シリンダーボアの中心点ｘと、＃２シリンダーボ
アの中心ｙとを結んだ直線上の上，下20±５mmの範囲
（以下範囲Ａと称す）と、更に前記範囲から両側10±５
mmの範囲（以下範囲Ｂと称す）と、それ以外の範囲（以
下その他の範囲と称す）との３つの範囲に分け各範囲で
点溶接の仕方を変えている。即ち、図３に示されるよう
に範囲Ａでは点溶接部のピッチＰと溶接部径Ｄの比（溶
接部径比Ｐ／Ｄ）を1.2 以上とし、その他の範囲Ｃでは
溶接部径比を0.8 ±0.1 以下とし、範囲Ｂではその中間
とした。以上によりシリンダーボア間では熱歪が小で変
形がなく、全体として調和のとれた製品ができることを
確認できた。図４は点溶接を行なう治具について説明す
る図である。図４において、７はテーブルであり、開孔
８に基板２のシリンダーボアを合せ、上方から押え台９
を入れて位置合せをし、上方からフォーカスヘッド10に
より点溶接する。この場合、テーブル７を回転しても、
ヘッド側を回転してもよい。
近接するシリンダーボア間を３つの範囲に分けて点溶接
の仕方を分けたものである。先ず、図１に示されるよう
に＃１シリンダーボアの中心点ｘと、＃２シリンダーボ
アの中心ｙとを結んだ直線上の上，下20±５mmの範囲
（以下範囲Ａと称す）と、更に前記範囲から両側10±５
mmの範囲（以下範囲Ｂと称す）と、それ以外の範囲（以
下その他の範囲と称す）との３つの範囲に分け各範囲で
点溶接の仕方を変えている。即ち、図３に示されるよう
に範囲Ａでは点溶接部のピッチＰと溶接部径Ｄの比（溶
接部径比Ｐ／Ｄ）を1.2 以上とし、その他の範囲Ｃでは
溶接部径比を0.8 ±0.1 以下とし、範囲Ｂではその中間
とした。以上によりシリンダーボア間では熱歪が小で変
形がなく、全体として調和のとれた製品ができることを
確認できた。図４は点溶接を行なう治具について説明す
る図である。図４において、７はテーブルであり、開孔
８に基板２のシリンダーボアを合せ、上方から押え台９
を入れて位置合せをし、上方からフォーカスヘッド10に
より点溶接する。この場合、テーブル７を回転しても、
ヘッド側を回転してもよい。
【０００７】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば基
板に対してシム板を固着するに際し、シリンダーボア間
の最も幅の狭い部分は点溶接位置を粗とし、前記部分か
ら遠のく毎に順次点溶接位置を密にするようにしたの
で、熱の放散が合理的となり、基板の変形がない金属ガ
スケットの加工方法を提供できる。
板に対してシム板を固着するに際し、シリンダーボア間
の最も幅の狭い部分は点溶接位置を粗とし、前記部分か
ら遠のく毎に順次点溶接位置を密にするようにしたの
で、熱の放散が合理的となり、基板の変形がない金属ガ
スケットの加工方法を提供できる。
【図１】本発明による金属ガスケットの加工方法を説明
する一実施例の構成図。
する一実施例の構成図。
【図２】図１のＣ−Ｃ断面図。
【図３】点溶接部を説明する図。
【図４】点溶接を行なう治具を説明する図。
【符号の説明】１ 金属ガスケット本体 ２ 基板 ３ ビード ４ シム板 ５ 点溶接部 ６ ボルト孔 ７ テーブル ８ 開孔 ９ 押え台
Claims (1)
- 【請求項１】 弾性を有する金属基板のシリンダーボア
に対応する開孔周縁にビードを形成し、前記ビードより
開孔側平坦部周縁にシム板を固着した金属ガスケットに
おいて、前記シム板を固着するに際に、隣接するシリン
ダーボアの各中心間を結ぶ直線を基準線とし、その基準
線を挟んで上下に一体として設けた第１の範囲と、前記
第１の範囲の夫々両側に接して設けた第２の範囲と、そ
れ以外の第３の範囲とに範囲分けすると共に、前記第１
の範囲は点溶接部の径が重合しないようにし、第２の範
囲は前記第１の範囲と以降に示す第３の範囲の中間と
し、第３の範囲は点溶接が重なるように連続した点溶接
とすることを特徴とする金属ガスケットの加工方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21865492A JP3312659B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 金属ガスケットの加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21865492A JP3312659B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 金属ガスケットの加工方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0642647A JPH0642647A (ja) | 1994-02-18 |
| JP3312659B2 true JP3312659B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=16723337
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21865492A Expired - Fee Related JP3312659B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 金属ガスケットの加工方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3312659B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015205323A (ja) * | 2014-04-22 | 2015-11-19 | トヨタ自動車株式会社 | 溶接方法及び溶接構造体 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1047486A (ja) * | 1996-07-31 | 1998-02-20 | Taiho Kogyo Co Ltd | シリンダヘッドガスケット |
| DE19934822A1 (de) * | 1999-07-24 | 2001-01-25 | Federal Mogul Sealing Sys Spa | Metallische Zylinderkopfdichtung |
-
1992
- 1992-07-24 JP JP21865492A patent/JP3312659B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015205323A (ja) * | 2014-04-22 | 2015-11-19 | トヨタ自動車株式会社 | 溶接方法及び溶接構造体 |
| EP2952284A1 (en) * | 2014-04-22 | 2015-12-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Method of joining by welding together a plurality of welding objects and corresponding welding structure |
| CN105014237B (zh) * | 2014-04-22 | 2019-06-28 | 丰田自动车株式会社 | 熔接方法和熔接结构 |
| US10456865B2 (en) | 2014-04-22 | 2019-10-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Welding method and welding structure |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0642647A (ja) | 1994-02-18 |
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