JP3312474B2 - 酸素バリヤ性フィルム - Google Patents
酸素バリヤ性フィルムInfo
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Description
れる酸素バリヤ性の積層体に関する。
ト、ボトル、容器など種々の形状への加工が容易であ
り、同時に軽量であって輸送コストが安価となる、高分
子材料を主体としたものが使用されている。
い内容物が被包装材料となる場合には、高い酸素バリヤ
性が要求される。この様な要望に対しては、従来エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下EVOHとす
る)やポリ塩化ビニリデンなどの高分子材料を用いた
り、フィルム上にアルミニウムや珪素酸化物を蒸着した
ものが使用に供せられていた。
高分子材料は高価であるため、コスト上実用化が制限さ
れていた。また、EVOHにおいては吸湿によって酸素
バリヤ性が低下してしまうという欠点があった。
化物等の蒸着を行うには真空装置を使用するため、加工
性が悪いという欠点があった。さらにこれらの蒸着薄膜
の場合にはピンホールやクラックの発生により酸素バリ
ヤ性が不安定になるという欠点があった。
点を鑑みてなされたもので、その課題とするところは、
安価で加工性が良く、かつ薄膜で高い酸素バリヤ性を有
する積層体を提供することにある。
するため、酸素透過度3cc/m2/day/atm 以下の基材フィ
ルムに、酸化触媒と、ポリオレフィン及び/又はエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体ケン化物とを含有する酸素バリ
ヤ性樹脂組成物を溶液コーティングで積層してなること
を特徴とする酸素バリヤ性フィルムである。
用いられるポリオレフィンとしては、例えば低密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン等
のポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペ
ンテン、エチレンとプロピレンとの共重合体、エチレン
とブテンとの共重合体、エチレンとペンテンとの共重合
体が挙げられ、酸素バリヤ性の点からプロピレンモノマ
ーの単独重合体または共重合体が好ましく用いられ、溶
媒への溶解性を高めるためにこれらを塩素化させたもの
が好ましい。
ン化度75%以上、平均重合度300〜5000、エチ
レン含有量が40%以下であるのが好ましい。
テアリン酸やナフテン酸、リノール酸、ジメチルジチオ
カルバミン酸、アセチルアセトナートなどと、Co、N
i、Fe、Al、Mg、Mn、Cu、V、Crなどの金
属イオンとの有機酸塩が用いられ、特にポルフィリン、
フタロシアニン、キノリンなどを配位子とした有機金属
錯塩も好ましく用いられる。また、塩化鉄や塩化アルミ
ニウムやコバルトブルーなどの無機塩なども用いること
ができる。また、これらの金属化合物は単独あるいは2
種類以上の混合物として使用してもかまわない。これら
の酸化触媒はポリマーに対し、金属の原子濃度で10〜
1000ppmで含有すればよく、より好ましくは50
〜500ppmである。
2つの方法があるが、特に指定はなく、どちらでもかま
わない。
VOHを溶解させた溶媒に酸化触媒を溶解させる方法で
ある。もう一つの方法としては、予めポリオレフィンあ
るいはEVOHを加熱し溶融状態で酸化触媒を添加した
後溶媒へ溶解させる方法である。
VOHは酸化を受けやすく、一般にラジカル抑制剤とと
もに使用されている。しかし、本発明におけるこれら組
成物中にはラジカル抑制剤が添加されていないか、50
0ppm以下であればよい。この程度の添加量であれ
ば、ラジカル抑制剤は、ポリオレフィン或いはEVOH
の酸化進行をすべて妨げることは出来ず、酸素の取り込
みが行われるので、本発明を妨げるものではない。
が3cc/m2/day/atm 以下のものを使用する。例えば、基
材フィルムとしては、ポリ塩化ビニリデンコートフィル
ム、アルミニウムや珪素酸化物等の蒸着したフィルムな
どが挙げられる。基材フィルムの酸素透過度が3cc/m2/
day/atm より大きいものであると、透過する酸素の量が
高くなり、特に初期の段階での、溶液コーティンクの層
で酸素バリヤー性が発現できない状態の時に酸素が透過
してしまう。
性フィルムは、周知の加工方法によって製造することが
できる。すなわち、例えば、酸化触媒を加熱溶融状態で
ポリオレフィンまたはEVOHへ含有させた後、溶媒へ
溶解させ、溶液状にしてから、基材フィルムへ溶液コー
ティングすることで構成できる。コーティング方法とし
てはワイヤーバー、グラビアコーター、スピンコーター
などがある。また、溶解手順として、予め溶媒へ溶解し
たポリオレフィン、またはEVOHの溶液へ酸化触媒を
添加してもかまわない。
密着性を高めるため、予め基材フィルムのコーティング
する面をコロナ、ガスフレーム、オゾンなどで処理した
ものが良く、その方が酸素を取り込む反応は促進され
る。また、ウレタン系のアンカーコート剤をコーティン
グした基材フィルム面上に上記組成物を溶液コーティン
グしてもかまわない。アンカーコート剤の塗布量は、1
〜10g/m2 が好ましい。
VOHが溶解するものであれば良く、例えばポリオレフ
ィン系では、TCB、THF、トルエン、ベンゼンなど
である。EVOH系ではDMF、DMSO、クレゾー
ル、フェノール、蟻酸、n−PrOHと水の混合溶媒な
どが挙げられる。さらに、このコーティングした面へ接
着剤を介して他の熱可塑性樹脂と積層してもかまわな
い。
素触媒の存在下で加工時または保存中に光や熱によって
ラジカルを形成しやすく、これと酸化触媒によりポリマ
ーラジカルが生成する。これがポリオレフィンやEVO
H中に溶解した酸素と反応して、パーオキシラジカルと
なる。さらに、このパーオキシラジカルはポリオレフィ
ンやEVOH中の水素を引き抜き、ハイドロパーオキサ
イドとポリマーラジカルを形成する。このハイドロパー
オキサイドは、アルコキシラジカルとハイドロキシラジ
カルに分解され、さらにポリオレフィンと反応して、ラ
ジカルを生成すると考えられる。
ング層においては、いわゆる溶解、拡散による酸素の透
過を物理的に抑制する働きと、樹脂が酸化触媒の触媒作
用により酸化されて層内に酸素をトラップする働きとに
より酸素バリヤ性が発現される。
バリヤー性はそれほど高くはないので、外層にある程度
酸素バリヤ性のある基材フィルムを設ける必要がある。
これらを設けることにより、基材フィルムを透過した少
量の酸素をコーティング層内において樹脂の酸化で消費
させ、以後発現する酸素バリヤー性とを含めてフィルム
全体の酸素透過度を小さくするものである。
が、本発明は以下の例に限定されるものではない。
いないポリプロピレンと、酸化触媒としてステアリン酸
コバルト(II)をコバルト原子濃度が200ppmとな
るよう混合し、これを135℃のTCB溶媒へ1重量%
の濃度で溶解せせ、コーティング液を作製した。このコ
ーティング液を珪素酸化物を400Å蒸着した二軸延伸
ポリエチレンテレフタレートフィルム厚さ12μm(酸
素透過度2.5cc/m2/day/atm )上に塗布量1g/m2
で溶液コーティングした後、さらにその基材上に厚さ3
0μmになる無延伸低密度ポリエチレンフィルムをウレ
タン系接着剤にてドライラミネートし、本発明の酸素バ
リヤ性フィルムを作製した。
いないEVOHと、酸化触媒としてステアリン酸コバル
ト(II)をコバルト原子濃度が200ppmになるよう
混合し、これを60℃のn−PrOHと水との混合溶媒
(50/50)へ20重量%の濃度で昇温させながら溶
解させ、コーティング液を作製した。このコーティング
液を珪素酸化物を400Å蒸着した二軸延伸ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム厚さ12μm(酸素透過度
2.5cc/m2/day/atm )上に塗布量1g/m2 で溶液コ
ーティングした後、さらにその基材上に厚さ30μmに
なる無延伸低密度ポリエチレンフィルムをウレタン系接
着剤にてドライラミネートし、本発明の酸素バリヤ性フ
ィルムを作製した。
0Å蒸着した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム厚さ12μm(酸素透過度が5cc/m2/day/atm )を
用い、実施例1と同様にして積層フィルムを作製した。
0Å蒸着した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム厚さ12μm(酸素透過度が5cc/m2/day/atm )を
用い、実施例2と同様にして積層フィルムを作製した。
ルトを添加せずに、実施例1と同様にして積層フィルム
を作製した。
ルトを添加せずに、実施例1と同様にして積層フィルム
を作製した。
を行わず、実施例1と同様にして積層フィルムを作製し
た。
OX−TRAN 100」(モダンコントロール社
製)にて25℃における酸素透過度を経時的に測定し
た。結果を表1に示す。
い酸素バリヤ性を有する積層フィルムを提供することが
できる。これにより、包装体内部の食品等が変質劣化す
ることなく、長期保存が可能となった。また、溶液コー
ティングで作製するため薄膜フィルムが可能であり、よ
って、安価で酸素バリヤ性の高いフィルムが得られる利
点がある。
Claims (1)
- 【請求項1】酸素透過度3cc/m2/day/atm 以下の基材フ
ィルムに、酸化触媒と、ポリオレフィン及び/又はエチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物とを含有する酸素バ
リヤ性樹脂組成物を溶液コーティングで積層してなるこ
とを特徴とする酸素バリヤ性フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06188094A JP3312474B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 酸素バリヤ性フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06188094A JP3312474B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 酸素バリヤ性フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07267280A JPH07267280A (ja) | 1995-10-17 |
JP3312474B2 true JP3312474B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=13183904
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06188094A Expired - Fee Related JP3312474B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | 酸素バリヤ性フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3312474B2 (ja) |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP06188094A patent/JP3312474B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH07267280A (ja) | 1995-10-17 |
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