JPH06239371A - 酸素バリアー性積層体 - Google Patents
酸素バリアー性積層体Info
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- JPH06239371A JPH06239371A JP5026599A JP2659993A JPH06239371A JP H06239371 A JPH06239371 A JP H06239371A JP 5026599 A JP5026599 A JP 5026599A JP 2659993 A JP2659993 A JP 2659993A JP H06239371 A JPH06239371 A JP H06239371A
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Abstract
を有する積層体を提供すること。 【構成】金属化合物を含有する熱可塑性樹脂からなる第
一の層と、金属化合物を含有する熱可塑性樹脂が他の熱
可塑性樹脂中に分散してなる第二の層とを有することを
特徴とする。
Description
される酸素バリアー性積層体に関する。
ト、ボトル、容器など種々の形状への加工が容易であ
り、同時に軽量であって輸送コストが安価となる、高分
子材料を主体としたものが使用されている。
い内容物が被包装材料となる場合には、高い酸素バリア
ー性が要求される。この様な要望に対しては、従来エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと
する)やポリ塩化ビニリデンなどの高分子材料やフィル
ム上にアルミニウムやケイ素酸化物を蒸着したものが使
用に供せられていた。
る高分子材料は高価であるため、コスト上実用化が制限
されていた。また、EVOHにおいては吸湿によって酸
素バリアー性が低下してしまうという欠点があった。
蒸着を行うには真空装置を使用するため加工性が悪いと
いう欠点があった。さらにこれらの蒸着薄膜の場合には
ピンホールやクラックの発生により酸素バリアー性が不
安定になるという欠点があった。
3−50581号にあるとおり、ポリオレフィン中に金
属化合物を含有してなる酸素バリアー性材料が挙げられ
る。この系においては安価な材料にて高い酸素バリアー
性を得ることができるが、経時的に機械的強度の劣化が
生じ、目的とする包材の特性を調整することが困難であ
った。
点を鑑みてなされたもので、その課題とするところは、
安価で加工性が良く、かつ高い酸素バリアー性を有する
積層体を提供することにある。
するため、金属化合物を含有する熱可塑性樹脂からなる
第一の層と金属化合物を含有する熱可塑性樹脂が他の熱
可塑性樹脂中に分散してなる第二の層を有することを特
徴とする酸素バリアー性積層体を提供するものである。
酸素バリアー性積層体を包装体とする場合は、その内面
側に金属化合物を含有する熱可塑性樹脂が他の熱可塑性
樹脂中に分散してなる第二の層を、外面側に金属化合物
を含有する熱可塑性樹脂からなる第一の層となるように
して用いる。
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが好ましく、例
えば高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
メチルペンテンなどの単独重合体やエチレン、プロピレ
ン、ブテン、メチルペンテンなどのオレフィンから選ば
れる二つ以上のモノマーの共重合体が挙げられる。また
他の熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル、ナイロン
なども用いることができる。
塑性樹脂層のために選択される熱可塑性樹脂は、前記列
記した熱可塑性樹脂から異なる二種類の熱可塑性を選べ
ばよい。この際、選択された熱可塑性樹脂の組み合せに
よっては十分均一な分散体が得られず、層状に加工でき
ない場合もあるが、その場合には適当な相溶化剤を添加
することができる。また、好ましくは金属化合物を含有
して他の熱可塑性樹脂中に分散される熱可塑性樹脂は、
第一の層の熱可塑性樹脂と同じものが選ばれるのがよ
い。
物を含有する熱可塑性樹脂中に添加する金属化合物とし
ては、ステアリン酸やナフテン酸、リノール酸、ジメチ
ルジチオカルバミン酸などと、Co、Ni、Fe、A
l、Mg、Mn、Cu、V、Crなどの金属イオンとの
有機酸塩が用いられ、特にポルフィリン、フタロシアニ
ン、キノリンなどを配位子とした有機金属錯塩も好まし
く用いられる。また塩化鉄や塩化アンモニウムやコバル
トブルーなどの無機塩なども用いることができる。ま
た、これらの金属化合物は単独あるいは2種以上の混合
物として使用することができる。また、第一の層、第二
の層の金属化合物を含有する熱可塑性樹脂中に添加する
金属化合物は同じであっても異なるものであってもよ
い。
し、金属の原子濃度で10〜1000ppmで含有すれ
ばよく、より好ましくは30〜500ppmである。ま
た、第一の層の金属化合物の濃度は、第二の層に分散さ
れている金属化合物を含有する熱可塑性樹脂中の金属化
合物の濃度よりも小さいことが望ましい。
リエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン
などの各種延伸、無延伸フィルム基材などと積層した
り、ポリ塩化ビニリデンやEVOHやアルミニウム、ケ
イ素酸化物蒸着基材などの他の酸素バリアー性基材と積
層することもできる。
フィンは一般に酸化を受けやすく、通常ラジカル抑制剤
とともに使用されている。しかし、本発明における金属
化合物を含有する第一の層および第二の層中に分散され
る熱可塑性樹脂中にはラジカル抑制剤が添加されてない
か、500ppm以下であればよい。この程度の添加量
であれば、ラジカル抑制剤は、ポリオレフィンの酸化進
行をすべて妨げることは出来ず、酸素の取り込みが行わ
れるので、本発明を妨げるものではない。逆にラジカル
抑制剤の添加量を調整することで酸素バリアー性の能力
を制御することもできる。金属化合物を含有しない熱可
塑性樹脂層にはラジカル抑制剤が添加されていてもかま
わない。
知の加工方法によって製造することができる。すなわ
ち、溶融共押出成形法によって金属化合物を含有する第
一の熱可塑性樹脂層と金属化合物を含有する熱可塑性樹
脂が他の熱可塑性樹脂中に分散された第二の層とを積層
フィルムとして加工することができ、また必要に応じて
接着剤層を中間において溶融共押出成形することができ
る。あるいはそれぞれの層をあらかじめ用意した後にド
ライラミネート法により接着してもよい。
厚みは、金属化合物の含有量などとあわせて調製すれば
よく、特に限定されるものではないが、10〜1000
μm、より好ましくは20〜100μmの厚さとするの
が良い。
る熱可塑性樹脂層においては、いわゆる溶解、拡散によ
る酸素の透過を物理的に抑制する働きと、熱可塑性樹脂
が金属化合物の触媒作用により熱可塑性樹脂を酸化させ
て層内に酸素をトラップする働きとにより酸素バリアー
性が発現される。特に第一の層の外面に他の酸素バリア
ー性基材を積層することにより第一の層の熱可塑性樹脂
層中の金属化合物の濃度を低下させることが可能とな
り、この層の酸化にともなう機械的強度の劣化を防ぐこ
とができる。
が他の熱可塑性樹脂中に分散してなる第二の層は、包装
体とした場合、密閉された包装体内部に残留した酸素が
壁体内部に溶解した際にこれをトラップし、包装体内部
の酸素濃度を低下させる。この際、包装体内部からの酸
素吸収力を高めるには分散体中の金属化合物の濃度を高
くすることによって行うことができるが、機械的強度は
マトリックスとなる熱可塑性樹脂によって支えられるの
で分散体の機械的強度の劣化は問題とならない。
レフィンは酸化触媒の存在下で成形加工時または保存中
に光や熱によってラジカルを形成しやすく、これにより
ポリマーラジカルが生成する。これが樹脂中に溶解した
酸素と反応して、パーオキシラジカルとなる。さらに、
このパーオキシラジカルは、ポリオレフィンの水素を引
き抜き、ハイドロパーオキサイトとポリマーラジカルを
形成する。このハイドロパーオキサイドは、アルコキシ
ラジカルとハイドロキシラジカルに分解され、さらにポ
リオレフィンと反応して、ラジカルを生成すると考えら
れる。
が、本発明は以下の例に限定されるものではない。
酸コバルト(II)を使用し、金属化合物を含有する熱可
塑性樹脂としてラジカル抑制剤の添加されていないポリ
プロピレンに前記コバルト原子濃度が200ppmとな
るように混合しマスターバッチを作製した。次いで第一
の層としてラジカル抑制剤の添加されていないポリプロ
ピレンにステアリン酸コバルト(II)をコバルト原子濃
度が30ppmとなるように混合したものを、第二の層
としてポリエチレンに前記マスターバッチを20%添加
したものとを変性ポリオレフィン樹脂を接着樹脂として
使用し、押出温度250℃にて共押出成形し、それぞれ
30μm、20μm、30μmの層厚の積層フィルムを
作成した。
(酸素バリアー性材料層となるポリ塩化ビニリデンのコ
ート)された厚さ12μmになる延伸ポリエステルフィ
ルムのKコート面とを、ウレタン系接着剤にてドライラ
ミネートして、本発明の酸素バリアー性積層体を作製し
た。
N 100 」(モダンコントロール社製)にて、25℃にお
ける酸素透過度を経時的に測定した。
ルト(II)をナフテン酸コバルトにして、以下実施例1
と同様にして酸素バリアー性積層体を作製して、以下同
様の測定を行った。
イロンにして、以下実施例1と同様にして酸素バリアー
性積層体を作製して、以下同様の測定を行った。
マスターバッチを添加せずポリエチレンのみとして、以
下実施例1と同様にして酸素バリアー性積層体を作製し
て、以下同様の測定を行った。
第一の層と同じにして、以下実施例1と同様にして酸素
バリアー性積層体を作製して、以下同様の測定を行っ
た。
を表1に示した。これにより実施例と比較例2が高い酸
素バリアー性を有することが明かとなった。
した積層体を延伸ポリエステルフィルムが外面となるよ
うにして、ヒートシールにより四方パウチとして製袋し
た。このパウチ中に窒素400ccを充填し、25℃で
保存した。このパウチ中の酸素濃度を経時的に測定し
た。
例2のパウチではパウチ内部の残留酸素濃度が低下する
ことが確認された。
放置した後に各積層体を折り曲げたところ、比較例2で
は内部にクラックが生じたのに対し、実施例ではクラッ
クは生じなかった。
り高い酸素バリアー性を有する積層体を提供することが
できる。また、合わせて包装体内部の酸素をも低下させ
るという能動的な機能を有する積層体を提供することが
できる。これにより包装体内部の食品などが変質劣化す
ることなく、特に長期間でも包装体の強度が低下しない
ので長期保存が可能となった。
Claims (1)
- 【請求項1】金属化合物を含有する熱可塑性樹脂からな
る第一の層と、金属化合物を含有する熱可塑性樹脂が他
の熱可塑性樹脂中に分散してなる第二の層とを有するこ
とを特徴とする酸素バリアー性積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5026599A JPH06239371A (ja) | 1993-02-16 | 1993-02-16 | 酸素バリアー性積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5026599A JPH06239371A (ja) | 1993-02-16 | 1993-02-16 | 酸素バリアー性積層体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06239371A true JPH06239371A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=12197993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5026599A Pending JPH06239371A (ja) | 1993-02-16 | 1993-02-16 | 酸素バリアー性積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06239371A (ja) |
-
1993
- 1993-02-16 JP JP5026599A patent/JPH06239371A/ja active Pending
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