JP3341390B2 - 酸素バリアー性包装材料 - Google Patents

酸素バリアー性包装材料

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JP3341390B2 JP25035593A JP25035593A JP3341390B2 JP 3341390 B2 JP3341390 B2 JP 3341390B2 JP 25035593 A JP25035593 A JP 25035593A JP 25035593 A JP25035593 A JP 25035593A JP 3341390 B2 JP3341390 B2 JP 3341390B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に包装用資材として
供与される酸素バリアー性包装材料に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、包装用資材には、フィルム、シー
ト、ボトル、容器など種々の形状への加工が容易であ
り、同時に軽量であって輸送コストが安価となる、高分
子材料を主体としたものが使用されている。
【0003】特に食品などの酸化により変質劣化しやす
い内容物が被包装材料となる場合には、高い酸素バリア
ー性が要求される。この様な要望に対しては、従来エチ
レン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(以下、EVOHと
する)やポリ塩化ビニリデンなどの高分子材料、あるい
はフィルム上にアルミニウムやケイ素酸化物を蒸着した
ものが使用に供せられていた。
【0004】しかしながら前記の酸素バリアー性を有す
る高分子材料は高価であるため、コスト上実用化が制限
されていた。
【0005】一方、前記の蒸着薄膜の場合にはピンホー
ルやクラックの発生により酸素バリアー性が不安定にな
るという欠点があった。
【0006】本発明者らは、先願の特開平4−2114
44号公報において、EVOHとポリエステルと酸化触
媒を用いた、高価なEVOH樹脂の使用量を少なくし、
なおかつ経時で酸素バリアー性を発現する酸素バリアー
性樹脂組成物を示した。しかし、この樹脂組成物では酸
素バリアー性は経時で発現されるものであるので特に1
00μm以下のフィルムとした場合、フィルム加工直後
の酸素バリアー性は充分ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの様な問題
点を鑑みてなされたもので、その課題とするところは、
安価で加工性が良く、かつ加工直後から長期にわたって
高い酸素バリアー性を有する包装材料を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するため、少なくともエチレン−酢酸ビニル共重合体ケ
ン化物を5%以上含む2種類以上の熱可塑性樹脂と酸化
触媒とからなる酸素バリアー性樹脂組成物層のフィルム
上に、無機物質薄膜層を設けた構成を有することを特徴
とする酸素バリアー性包装材料を提供するものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明に用いられる酸化触媒とは、好まし
くは遷移金属の化合物等からなる金属触媒が用いられ
る。このような遷移金属においては、金属イオンは酸化
状態から還元状態、還元状態から酸化状態へと遷移する
過程で酸素と熱可塑性樹脂が反応することを触媒するも
のと考えられる。
【0011】遷移金属としては、好ましくはCo、M
n、Fe、Cu、Ni、Ti、V、Cr等の金属が挙げ
られ、これらの金属の化合物としては、有機酸の塩が用
いられる。このような有機酸としては例えばステアリン
酸やナフテン酸、リノール酸、ジメチルジチオカルバミ
ン酸などが挙げられ、またポルフィリン、フタロシアニ
ン、キノリンなどを配位子とした有機金属錯塩も好まし
く用いられる。これ以外にも塩化鉄や塩化アンモニウム
やコバルトブルーなどの無機塩なども用いることができ
る。また、これらの金属化合物は単独あるいは2種以上
の混合物として使用することができる。
【0012】また本発明における酸化触媒として、衛生
的であること、無色であること、安価であること等の理
由によりアルミニウム化合物を用いることもできる。
【0013】これらの金属化合物は熱可塑性樹脂に対
し、金属の原子濃度で10〜2000ppmで含有すれ
ばよく、より好ましくは50〜500ppmである。
【0014】本発明における熱可塑性樹脂としては、例
えば高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低
密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
メチルペンテンなどの単独重合体やエチレン、プロピレ
ン、ブテン、メチルペンテンなどのオレフィンから選ば
れる2つ以上のモノマーの共重合体等のポリオレフィン
類が挙げられる。あるいはEVOH、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリ塩化ビニール、ポリエステル、ポリカーボネー
ト、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリ
ル、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビ
ニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリオキシメ
チレンなどが挙げられ、さらには前記ポリマーにおける
モノマー成分と一般的にオレフィンから選ばれる2つ以
上のモノマーの共重合体あるいはその変性樹脂が挙げら
れる。
【0015】本発明の酸素バリアー性樹脂組成物は、熱
可塑性樹脂中に少なくとも1種類以上の熱可塑性樹脂と
酸化触媒が分散することにより形成するが、この組み合
わせは特に問わない。つまり、一方の熱可塑性樹脂が他
方の熱可塑性樹脂に完全に相溶することなく島状に存在
しても酸化触媒との反応により酸素を捕捉し、酸素バリ
アー性を向上せしめるものである。
【0016】本発明の酸素バリアー性樹脂組成物の製造
方法として、簡便的には2種類以上の熱可塑性樹脂と酸
化触媒を同時期に混合し加工が行われる。またある熱可
塑性樹脂にあらかじめ酸化触媒を溶融混練しておき、こ
れを他方の熱可塑性樹脂中に分散させて加工を行う。特
に後者の製造方法においてはあらかじめ溶融混練を行う
過程で、酸化が行われる熱可塑性樹脂に酸化触媒をより
良く分散せしめる働きをもつ。
【0017】本発明においては熱可塑性樹脂に種々の添
加剤、例えば相溶化剤、滑剤、アンチブロッキング剤、
安定剤、防曇剤、着色剤等を含有してもよい。相溶化剤
としては、無水マレイン酸グラフト変性させたポリオレ
フィン等が用いられる。
【0018】本発明に係る熱可塑性樹脂、特にポリオレ
フィン等は一般に酸化を受けやすく、通常ラジカル抑制
剤とともに使用されている。しかし、本発明における酸
化触媒を含有する熱可塑性樹脂中にはラジカル抑制剤が
添加されてないか、500ppm以下であればよい。こ
の程度の添加量であれば、ラジカル抑制剤は、熱可塑性
樹脂の酸化進行をすべて妨げることは出来ず、酸素の取
り込みが行われるので、本発明を妨げるものではない。
逆にラジカル抑制剤の添加量を調整することで酸素バリ
アー性の能力を制御することもできる。
【0019】本発明で形成する無機物質薄膜層の無機物
質としては、Al、Mg、Ca、Sn、Ti、Zn、Z
r等の金属、およびその酸化物、非金属無機物の酸化物
のいずれかであることが好ましい。またその形成方法と
しては、公知の真空蒸着、プラズマ蒸着、イオンプレー
ティング、スパッタリング等の方法が適用できる。これ
らの無機物質薄膜層の厚さは200〜1500Åでよ
い。
【0020】さらに実用上の機能を付与するために本発
明の酸素バリアー性包装材料に他の熱可塑性樹脂を積層
することが行われる。例えば無機物質薄膜層が外的、物
理的劣化することから保護するため、無機物質薄膜層側
に熱可塑性樹脂を積層することが行われる。また包装体
としての強度を向上させるなどの目的で、酸化触媒を含
有する酸素バリアー性樹脂組成物層側に熱可塑性樹脂を
積層することが行われる。この場合先に当該酸化触媒を
含有する酸素バリアー性樹脂組成物層と熱可塑性樹脂の
積層体を形成しこの上に無機物質薄膜層を形成する方
法、当該酸化触媒を含有する酸素バリアー性組成物層上
に先に無機物質薄膜層を形成しこれにあとから熱可塑性
樹脂を積層する方法、いずれにおいても周知の加工方法
によって製造することができる。
【0021】
【作用】前記酸化触媒を含有する酸素バリアー性樹脂組
成物層においては、熱可塑性樹脂が酸化触媒作用により
酸化することで、層内に酸素をトラップする働きによ
り、酸素バリアー性が発現される。
【0022】つまり本発明に係る熱可塑性樹脂は酸化触
媒の存在下で成形加工時または保存中に光や熱によって
ラジカルを形成しやすく、これによりポリマーラジカル
が生成する。これが樹脂中に溶解した酸素と反応して、
パーオキシラジカルとなる。さらに、このパーオキシラ
ジカルは、ポリマー鎖中の水素を引き抜き、ハイドロパ
ーオキサイドとポリマーラジカルを形成する。このハイ
ドロパーオキサイドは、アルコキシラジカルとハイドロ
キシラジカルに分解され、さらに熱可塑性樹脂における
ポリマー鎖と反応して、ラジカルを生成すると考えられ
る。この様な一連の酸化ラジカル反応によって酸素バリ
アー性樹脂組成物層は酸素をトラップすることができ
る。
【0023】この様な一連の酸化ラジカル反応は酸化触
媒を含有する酸素バリアー性樹脂組成物層の成形加工時
に酸素の存在下で直ちに開始するものと考えられるが、
反応初期においてその酸素をトラップしバリアーする効
果は充分ではない。そこで本発明における無機物質薄膜
層は本発明の酸素バリアー性包装材料形成時より直ちに
初期における酸素バリアー性を実現するものである。
【0024】本発明における無機物質薄膜層は酸化触媒
を含有する酸素バリアー性樹脂組成物層を通過する酸素
量を抑制する。つまりピンホール等により無機物質薄膜
層をわずかながら通過しようとする酸素を前記酸化触媒
を含有する酸素バリアー性樹脂組成物層は層内にトラッ
プし、これにより長期間にわたって高い酸素バリアー性
を発現することができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例の酸素バリアー性包装材料の部
分断面図、図1〜4に基づき具体的に説明を行うが、本
発明は以下の例に限定されるものではない。また、結果
の各表中、PPはポリプロピレン、PETはポリエステ
ル、PEはポリエチレン、PUはポリウレタン、EMA
Aはエチレン・メタクリル酸共重合体を表す。
【0026】<実施例1>図1に示すように、ラジカル
抑制剤の添加されていないEVOHとポリプロピレンに
酸化触媒としてステアリン酸コバルト(II)を使用し、
コバルト原子濃度が200ppmとなるように同時期に
混合した酸素バリアー性樹脂組成物層1を40μmの厚
さとなるようフィルムを作成した。このフィルムの片面
に無機物質薄膜層2として、プラズマ蒸着法により酸化
ケイ素を500Åの厚さに形成し、本発明の酸素バリア
ー性包装材料を得た。表1に示すようにEVOHとポリ
プロピレンの混合比は、重量百分率で5:95〜95:
5(wt%)で行った。本実施例において2種類の熱可
塑性樹脂と酸化触媒を同時期に混合し酸素バリアー性樹
脂組成物フィルムの加工を行っているので、表中この加
工方法を(A法)とする。
【0027】<実施例2>実施例1における酸素バリア
ー性樹脂組成物層1の作成において、あらかじめポリプ
ロピレンと、酸化触媒としてステアリン酸コバルト(I
I)をポリプロピレンに対して200ppm混合し、二
軸混練機を用い加工温度220℃にて押出成形を行って
樹脂ペレットを得た。次いで、EVOHとこの得られた
樹脂ペレットを混合し、フィルムの加工を行った。表中
この加工方法を(B法)とする。このフィルムの片面に
実施例1と同様無機物質薄膜層2として、プラズマ蒸着
法により酸化ケイ素を500Åの厚さに形成し、本発明
の酸素バリアー性包装材料を得た。表1に示すようにE
VOHと酸化触媒を含有するポリプロピレンの混合比
は、重量百分率で5:95〜95:5(wt%)で行っ
た。
【0028】<比較例1>実施例1において、無機物質
薄膜層2を設けない酸素バリアー性樹脂組成物層1のみ
の単層フィルムを作成した。EVOHとポリプロピレン
の混合比は20:80(wt%)のものを比較例として
選定した。
【0029】実施例1、2および比較例1、について、
25℃・95%−RHにおける酸素透過度を経時的に測
定した結果を表1に示す。測定は酸素透過度測定装置
「MOCON OX−TRAN 10/50A」(モダ
ンコントロール社製)にて行った。
【0030】
【表1】
【0031】表1より明らかなように実施例1、2の本
発明の酸素バリアー性包装材料は極めて高い酸素バリア
ー性を有していることがわかる。
【0032】<実施例3>実施例1における酸素バリア
ー性樹脂組成物層1の作成において、熱可塑性樹脂とし
てポリエステルとEVOHを表2に示すように混合した
以外は、実施例1と同様に本発明の酸素バリアー性包装
材料を作成した。
【0033】<実施例4>実施例1における酸素バリア
ー性樹脂組成物層1の作成において、熱可塑性樹脂とし
てポリエステルとポリプロピレンを表2に示すように混
合した以外は、実施例1と同様に本発明の酸素バリアー
性包装材料を作成した。
【0034】<実施例5>実施例1における酸素バリア
ー性樹脂組成物層1の作成において、熱可塑性樹脂とし
てポリエチレンとポリプロピレンを表2に示すように混
合した以外は、実施例1と同様に本発明の酸素バリアー
性包装材料を作成した。
【0035】<実施例6>実施例1における酸素バリア
ー性樹脂組成物層1の作成において、熱可塑性樹脂とし
てポリウレタンとポリプロピレンを表2に示すように混
合した以外は、実施例2と同様に本発明の酸素バリアー
性包装材料を作成した。
【0036】<実施例7>実施例1における酸素バリア
ー性樹脂組成物層1の作成において、熱可塑性樹脂とし
てエチレン・メタクリル酸共重合体とポリエチレンとを
表2に示すように混合した以外は、実施例1と同様に本
発明の酸素バリアー性包装材料を作成した。
【0037】<実施例8>実施例2における酸素バリア
ー性樹脂組成物層1の作成において、あらかじめ酸化触
媒と混合する熱可塑性樹脂をEVOHとして、また一方
の熱可塑性樹脂としてポリエステルを表2に示すように
混合した以外は、実施例2と同様に本発明の酸素バリア
ー性包装材料を作成した。
【0038】<実施例9>実施例2における酸素バリア
ー性樹脂組成物層1の作成において、あらかじめ酸化触
媒と混合する熱可塑性樹脂をポリプロピレンとして、ま
た一方の熱可塑性樹脂としてポリエステルを表2に示す
ように混合した以外は、実施例2と同様に本発明の酸素
バリアー性包装材料を作成した。
【0039】<実施例10>実施例2における酸素バリ
アー性樹脂組成物層1の作成において、あらかじめ酸化
触媒と混合する熱可塑性樹脂をポリプロピレンとして、
また一方の熱可塑性樹脂としてポリエチレンを表2に示
すように混合した以外は、実施例2と同様に本発明の酸
素バリアー性包装材料を作成した。
【0040】<実施例11>実施例2における酸素バリ
アー性樹脂組成物層1の作成において、あらかじめ酸化
触媒と混合する熱可塑性樹脂をポリプロピレンとして、
また一方の熱可塑性樹脂としてポリウレタンを表2に示
すように混合した以外は、実施例2と同様に本発明の酸
素バリアー性包装材料を作成した。
【0041】<実施例12>実施例2における酸素バリ
アー性樹脂組成物層1の作成において、あらかじめ酸化
触媒と混合する熱可塑性樹脂をポリエチレンとして、ま
た一方の熱可塑性樹脂としてエチレン・メタクリル酸共
重合体を表2に示すように混合した以外は、実施例2と
同様に本発明の酸素バリアー性包装材料を作成した。
【0042】<比較例2>実施例8において、無機物質
薄膜層2を設けない酸素バリアー性樹脂組成物層1のみ
の単層フィルムを作成した。EVOHとポリエステルの
混合比は20:80(wt%)のものを比較例として選
定した。
【0043】<比較例3>実施例9において、無機物質
薄膜層2を設けない酸素バリアー性樹脂組成物層1のみ
の単層フィルムを作成した。ポリプロピレンとポリエス
テルの混合比は20:80(wt%)のものを比較例と
して選定した。
【0044】<比較例4>実施例10において、無機物
質薄膜層2を設けない酸素バリアー性樹脂組成物層1の
みの単層フィルムを作成した。ポリプロピレンとポリエ
チレンの混合比は20:80(wt%)のものを比較例
として選定した。
【0045】<比較例5>実施例11において、無機物
質薄膜層2を設けない酸素バリアー性樹脂組成物層1の
みの単層フィルムを作成した。ポリプロピレンとポリウ
レタンの混合比は20:80(wt%)のものを比較例
として選定した。
【0046】<比較例6>実施例1において、無機物質
薄膜層2を設けない酸素バリアー性樹脂組成物層1のみ
の単層フィルムを作成した。ポリエチレンとエチレン・
メタクリル酸共重合体の混合比は20:80(wt%)
のものを比較例として選定した。
【0047】実施例3、4、5、6、7、8、9、1
0、11、12および比較例2、3、4、5、6、につ
いて実施例1と同様に評価を行った結果を表2に示す。
【0048】
【表2】
【0049】表2より明らかなように本発明の酸素バリ
アー性包装材料は初期から高い酸素バリアー効果が得ら
れる。
【0050】<実施例13>実施例8における酸素バリ
アー性包装材料作成において酸化触媒をステアリン酸コ
バルトに換えてステアリン酸アルミニウム、ステアリン
酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、リノール酸コバル
ト、ナフテン酸コバルトを表3に示すように用い、本発
明の酸素バリアー性包装材料を得た。各酸化触媒を含有
するEVOHと、ポリエステルの混合比は20:80
(wt%)とした。実施例1と同様に評価を行った結果
を表2に示す。
【0051】
【表3】
【0052】表3において、Aはステアリン酸アルミニ
ウム、Bはステアリン酸亜鉛、Cはステアリン酸マグネ
シウム、Dはリノール酸コバルト、Eはナフテン酸コバ
ルトを示す。
【0053】表3より明らかなように各酸化触媒を用い
た場合においても酸素バリアー効果が得られる。
【0054】<実施例14>実施例8における酸素バリ
アー性樹脂組成物層1にコロナ放電処理を施した後、無
機物質薄膜層2として真空蒸着法によりアルミニウムを
500Åの厚さに形成し、本発明の酸素バリアー性包装
材料を得た。実施例1と同様に評価した結果を表4に示
す。
【0055】
【表4】
【0056】表4より明らかなように本発明の酸素バリ
アー性包装材料は初期から高い酸素バリアー効果が得ら
れる。
【0057】<実施例15>図2に示すように、無機物
質薄膜層2を外的物理的劣化から保護する目的で、実施
例8および実施例10における無機物質薄膜層2の上に
ドライラミネーション法を用い保護層3の二軸延伸ポリ
エステルフィルム12μmを積層し、本発明の酸素バリ
アー性包装材料を得た。本実施例においては酸化触媒を
含有する熱可塑性樹脂と、一方の酸化触媒を含有しない
熱可塑性樹脂の混合比は20:80(wt%)とした。
【0058】<実施例16>図3に示すように、実施例
15における保護層3に替えて包材全体の強度をもたせ
る目的で支持層4を設けた。本実施例では接着層を介し
た溶融共押出法を用いてポリプロピレン樹脂層40μm
を支持層4としてこれに酸素バリアー性樹脂組成物層1
を40μmとした積層フィルムを作成した。この積層フ
ィルムに無機物質薄膜層2として、プラズマ蒸着法によ
り酸化ケイ素を500Åの厚さに形成し、本発明の酸素
バリアー性包装材料を得た。
【0059】<実施例17>実施例16と同じ目的で、
ただし本実施例では実施例15における酸化触媒を含む
酸素バリアー性樹脂組成物層1の上に、低温融着性に優
れたエチレン・ビニルアセテート共重合体樹脂フィルム
40μmをウレタン系接着剤を介したドライラミネーシ
ョン法を用いて支持層4として設け本発明の酸素バリア
ー性包装材料を得た。
【0060】<実施例18>図4に示すように、実施例
15の酸素バリアー性包装材料の上に支持層4として、
無延伸ポリプロピレンフィルム30μmをドライラミネ
ーション法を用いて積層し、本発明の酸素バリアー性包
装材料を得た。
【0061】<実施例19>実施例18において、酸素
バリアー性樹脂組成物層1に含まれる酸化触媒、その他
添加剤が内容物に移行することを恐れる場合、無機物質
薄膜層2を包材の内側としこれを完全に遮断する。保護
層3に熱接着性のある無延伸ポリエチレンフィルム40
μmを用い、支持層4には印刷を施した二軸延伸ポリエ
ステルフィルム12μmをドライラミネーション法を用
いて積層し本発明の酸素バリアー性包装材料を得た。
【0062】実施例15、16、17、18、19およ
び比較例2、4の酸素透過度を実施例1と同様に評価
し、いずれにおいても高い酸素バリアー性を示すことが
わかった。結果を表5に示した。
【0063】
【表5】
【0064】
【発明の効果】本発明により、高価な酸素バリアー性樹
脂の使用を少なくする、あるいは使用することなくとも
高い酸素バリアー性を有する包装材料を提供することが
できる。また、他の熱可塑性樹脂を積層する事によって
高い酸素バリアー性を損なうことなく実用上の様々な機
能を付与することができる。
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の酸素バリアー性包装材料の一実施例の
断面の構造を示す説明図である。
【図2】本発明の酸素バリアー性包装材料の一実施例の
断面の構造を示す説明図である。
【図3】本発明の酸素バリアー性包装材料の一実施例の
断面の構造を示す説明図である。
【図4】本発明の酸素バリアー性包装材料の一実施例の
断面の構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1…酸素バリアー性樹脂組成物層 2…無機物質薄膜層 3…保護層 4…支持層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関口 守 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−305973(JP,A) 特開 平5−239622(JP,A) 実開 平4−35574(JP,U) 実開 平5−68880(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 81/24 B32B 9/04 C08J 7/04 C08J 7/06 C08K 5/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともエチレン−酢酸ビニル共重合体
    ケン化物を5%以上含む2種類以上の熱可塑性樹脂と酸
    化触媒とからなる酸素バリアー性樹脂組成物層のフィル
    上に、無機物質薄膜層を設けた構成を有することを特
    徴とする酸素バリアー性包装材料。
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