JP3143969B2 - 酸素バリヤー性を有するシート及び容器 - Google Patents

酸素バリヤー性を有するシート及び容器

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JP3143969B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン系の樹
脂組成物からなる酸素バリヤー性を有するシート及び容
器に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンは熱可塑性であるため、
溶融押出成形、射出成形、中空成形等の種々の方法で成
形可能であり、しかも安価であることから、例えば包装
用のシート(フィルム)、容器(ボトル等)に数多く使
用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
ポリオレフィンは、単層では酸素透過性が大きいため、
特に食品等の酸素を嫌う内容物の包装用としては好まし
くない。よって他の酸素バリヤー性を有する樹脂(以
下、酸素バリヤー性樹脂という)、例えば高価なエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン等と積層
して用いられているのが実状であった。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、ポリオレフィン系の樹脂組成物からなる、優
れた酸素バリヤー性を有するシート及び容器を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑みて鋭意研究の結果、本発明の上記目的は、100p
pm〜2000ppmの酸化触媒および0〜500pp
mのラジカル抑制剤を含有するポリオレフィン樹脂組成
物からなるシート及び容器を、30℃〜150℃の温度
で加熱処理を行うことにより、酸素バリヤー性が向上し
たシート及び容器となり、上記目的が達成されることを
見出した。
【0006】以下に、本発明を更に詳細に説明する。
【0007】本発明に用いられるポリオレフィンとして
は、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、
高密度ポリエチレン等のポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、ポリペンテン、エチレンとプロピレン
との共重合体、エチレンとブテンとの共重合体、エチレ
ンとペンテンとの共重合体が挙げられ、酸素バリヤー性
の点からプロピレンモノマーの単独重合体又は共重合体
が好ましく用いられる。
【0008】本発明に用いられる酸化触媒とは、ポリオ
レフィンの酸素酸化を促進させることにより、ポリオレ
フィンを浸透透過しようとする酸素をポリオレフィンと
反応させ、酸素透過率を低下させ、結果としてポリオレ
フィンの酸素バリヤー性を向上させうるものであればよ
く、このような酸化触媒としては好ましくは遷移金属の
化合物等からなる金属触媒が用いられる。このような遷
移金属の場合、金属イオンが酸化状態から還元状態、還
元状態から酸化状態へと遷移する過程で酸素とポリオレ
フィンが反応することにより酸化触媒として作用すると
考えられる。
【0009】遷移金属としては、好ましくはCo、M
n、Fe、Cu、Ni、Ti、V、Cr等の金属が挙げ
られ、中でもCoが好ましく用いられる。これらの金属
の化合物としては、有機酸の塩が用いられる。このよう
な有機酸としては例えば、ステアリン酸、アセチルアセ
トン酸、ジメチルジチオカルバミン酸、リノール酸、ナ
フテン酸が挙げられる。
【0010】また本発明においては、酸化触媒として、
衛生的であること、無色であること、安価であること等
の理由からアルミニウム化合物を用いることもできる。
さらに、これら、遷移金属を含む無機物でも良い。例え
ば、リン酸系、ケイ酸系、炭酸系、硫酸系、硝酸系、ま
たは酸化物などが挙げられる。これら、遷移金属を含有
する色材の無機顔料でも良い。例えば、コバルトバイオ
レット、コバルトブルー、群青、弁柄、紺青などでも、
効果がある。
【0011】上記酸化触媒は、樹脂組成物中、金属原子
重量で100ppm以上となる量を含有されることが好
ましい。また、このような酸化触媒は高濃度に含有され
る程酸素バリヤー性の面では優れた効果を発揮するが、
含有量が多すぎると急速な酸素吸収によりポリオレフィ
ンが劣化し、シート等に成形した場合、白濁したり、強
度が劣化したりする等の点から、樹脂組成物に対し20
00ppm以下で用いられることが好ましい。
【0012】一般に、ポリオレフィンには、ラジカルの
発生を防止するため、または一旦発生したラジカルを消
滅させるために、ラジカル抑制剤を用いるが、本発明で
は樹脂組成物中のこのようなラジカル抑制剤の含有量が
0〜500ppm、すなわち、含有しないか、500p
pm以下の含有量とすることを特徴としている。
【0013】このようなラジカル抑制剤としては、酸化
反応で発生したラジカルに水素原子を付加してラジカル
反応(酸化反応)を抑制する静的熱安定剤、過酸化物を
分解消費してラジカルの発生を防止し、酸化反応を抑制
する加工熱安定剤、発生したラジカルに作用して、ラジ
カル同志を反応結合させて、酸化反応を抑制するラジカ
ル捕促剤、光エネルギーを吸収して励起化合物となり、
また光エネルギーを放出して元の化合物に変わり、光エ
ネルギーによるラジカル発生を防止する紫外線吸収剤等
がある。
【0014】上記加工熱安定剤としては具体的には、ト
リス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイ
ト(チバガイギー社IRGAROS168 )等が挙げられ
る。
【0015】静的熱安定剤としては、具体的には、トリ
エチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5
−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕
(チバガイギー社IRGANOX245 )、1,6−ヘキ
サンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニルプロピオネート〕(チバガイギ
ー社IRGANOX259 )、2,4−ビス−(n−オク
チルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−
ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン(チバガイ
ギー社IRGANOX565 )、ペンタエリスリチル−テ
トラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート〕(チバガイギー社IR
GANOX1010)、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート〕(チバガイギー社IRGANOX
1035FF)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート(チバ
ガイギー社IRGANOX1076)、N,N’−ヘキサメ
チレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
−ヒドロシンナマミド)(チバガイギー社IRGANO
X1098)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル(チバガ
イギー社IRGANOX1222)、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(チバガイギー社IR
GANOX1222)、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジルフォスフォン酸エチル)カルシウ
ム(チバガイギー社IRGANOX1425WL)、トスー
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−イソシアヌレイト(チバガイギー社IRGANOX31
14)、オクチル化ジフェニルアミン(チバガイギー社I
RGANOX5057)、2,4−ビス〔(オクチルチオ)
メチル〕−O−クレゾール(チバガイギー社IRGAN
OX5057)等が挙げられる。
【0016】また、ラジカル捕促剤としては、具体的に
は、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)
−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペ
リジン重縮合物(チバガイギー社TINUVIN622 L
D)、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2−4−ジイ
ル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラ
メチル−4−ピペリジル)イミノ}〕(チバガイギー社
CHIMASSORB944 FL)、N,N' −ビス(3
−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス
〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−1,3,5
−トリアジン縮合物(チバガイギー社CHIMASSO
RB119 FL)等が挙げられる。
【0017】更に紫外線吸収剤としては、具体的には、
2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール(チバガイギー社TINUVIN PF
L)、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−
ジメチルベンジン)フェニル〕−2H−ベンゾトリアゾ
ール(チバガイギー社TINUVIN234)、2−
(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール(チバガイギー社TINUVIN32
0 )、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロ
キシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール(チバ
ガイギー社TINUVIN326 )、2−(3,5−ジ−
t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール(チバガイギー社TINUVIN327
)、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー社TIN
UVIN328 )、2−(2' −ヒドロキシ−5' −t−
オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー
社TINUVIN329 )等が挙げられる。
【0018】上記のラジカル抑制剤は樹脂組成物中全く
含有されないか、500ppm以下、好ましくは100
ppm以下含有される。
【0019】樹脂組成物中にラジカル抑制剤を500p
pmを超えて含む場合は、ラジカル抑制剤がポリオレフ
ィンの酸化反応を抑制し、酸素吸収反応が抑制され、酸
素透過率が大きくなり、好ましくない。特に市販のポリ
オレフィンは、ポリオレフィンの加熱成形の際等にポリ
オレフィンの劣化を防止するためにラジカル抑制剤を大
量に含有させるため、本発明においては好ましくない。
また、樹脂組成物に他の熱可塑性樹脂を含んでもよい。
【0020】本発明のシート及び容器は、樹脂組成物を
熱による種々の成形方法を用いて成形する。
【0021】例えば、溶融押出成形によりシートを、射
出成形により容器を、また中空成形によりボトル状等の
中空容器を成形できる。中空成形には、押出成形により
パリソンを成形し、これをブローして成形を行う押出中
空成形と、射出成形によりプリフォームを成形してこれ
をブローして成形を行う射出中空成形がある。
【0022】成形温度としては、一般にポリオレフィン
の熱成形に用いられる温度、200〜320℃で行うこ
とが可能であるが、本発明においては、350℃程度迄
可能である。すなわち、一般にポリオレフィンの熱成形
においては、加工時の熱劣化を防止するため比較的低い
温度で成形が行われるが、本発明においては加熱により
酸化触媒が分解してラジカルの発生を増大させるため熱
劣化を恐れる必要がなく、比較的高温成形が可能とな
る。
【0023】成形の厚みは、好ましくは50μm以上、
更に好ましくは100μm以上、特に好ましくは400
μm以上である。すなわち、50μm未満で酸素バリヤ
ー効果が少ない。
【0024】本発明においては、上記成形により得られ
るシート、容器等は、単層であってもよいが種々の層と
の積層体として用いることができる。すなわち、樹脂組
成物の層は経時的に酸素を吸収して分解するため、強度
が劣化したり、微結晶が生じて白化する等の劣化が生じ
るため、容器全体の強度を維持するため、経時的に強度
劣化しない材料からなる保形性樹脂層と積層したり、酸
化触媒が遷移金属である場合には、食品等内容物と直接
接触しないように、容器内面に遷移金属を含まない層を
積層すること等が好ましく行われる。
【0025】このような積層体としては、好ましくは、
前記樹脂組成物の層の片面又は両面に他の熱可塑性樹脂
層、例えば酸化触媒を含まない熱可塑性樹脂層を成形さ
せたものが用いられる。
【0026】用いられる他の熱可塑性樹脂層としては、
ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリ塩化
ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、
ポリカーボネート等あるいはこれらの変性樹脂からなる
層が挙げられる。
【0027】これらの層を積層する方法としては、接着
剤を用いたラミネーション、共押出成形、共射出成形、
共押出中空成形又は共射出中空成形等の各方法が用いら
れる。
【0028】本発明のシート及び容器は以下の如く種々
の用途に用いることが可能である。例えば食品等酸素に
より変性しやすい物質の保存用容器として用いることが
できる。
【0029】シートは、袋用材料、ブリスターパック用
材料、容器の蓋等に用いることができる。また、パイプ
状に成形して、両端の開口部を金属蓋等で密封すること
により、容器とすることができる。更に射出成形容器や
ボトルの場合は、そのまま容器として使用することがで
きる。
【0030】本発明においては、樹脂組成物からシー
ト、容器等を成形した後、熱処理することにより、簡単
に酸素バリヤー性を向上かつ促進させる。
【0031】熱処理の方法としては、特に限定されず加
熱される方法ならば、何でも良く、公知の種々の方法で
良い。例えば、恒温槽、オーブン、ボイル、火災処理な
どが挙げられる。これらの中に、ある時間静置し、加熱
するのである。熱処理温度は、高ければ高い程、また、
熱処理時間も長ければ長い程、酸素バリヤー性は、促進
させることができる。
【0032】その熱処理の適性温度は、30℃以上15
0℃以下の範囲が好ましい。ただし、シート、容器など
のこれら成形品の耐熱性を考慮すると、30℃以上10
0℃以下が望ましい。熱処理時間は、数時間から数十日
間が好ましい。
【0033】また、樹脂組成物を主体とする積層体にお
いて、隣接する樹脂層にラジカル抑制剤を含む場合、酸
素バリヤー効果の発現が抑制されるが、このような場合
も上記の如き熱処理を行うことにより優れた酸素バリヤ
ー性を発現させることができる。これは熱処理によりラ
ジカル抑制剤のラジカル抑制を上まわるラジカルが成形
されるか、ラジカル抑制剤の影響の少ない部分でのラジ
カル発生を促進することにより酸素バリヤー性が発現し
たものと考えられる。
【0034】また、一度、熱処理すると、ラジカルが形
成し酸素バリヤー性は促進されるが、保存温度を常温に
下げても酸素バリヤー性は保持する特徴を示す。
【0035】
【作用】ポリオレフィンは、酸化触媒の存在下で加工時
または保存中に、光や熱によってラジカルを形成しやす
くなり、空気中の酸素と反応して、パーオキシラジカル
となる。さらに、このパーオキシラジカルは、ポリオレ
フィンと反応してハイドロパーオキサイドとラジカルを
発生する。このハイドロパーオキサイドは、アルコキシ
ラジカルとハイドロキシラジカルに分解され、さらにポ
リオレフィンと反応し、ラジカルを発生すると考えら
る。
【0036】本発明においては、上記の如くラジカルの
発生を増大させ、これによりラジカル反応によるポリオ
レフィンの酸素吸収反応を促進させ、結果的に大気中の
酸素を消費し酸素バリヤー性を向上せしめるものと推測
される。特に、熱処理は、そのエネルギーにより、ラジ
カルの発生を増大させ、更に酸素バリヤー性を向上させ
ることができるものと考えられる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0038】<実施例1>ステアリン酸コバルトをコバ
ルト原子の濃度で、200ppm含有し、ラジカル抑制
剤を含まないポリプロピレン(メルトインデックス0.
5)単層シート(1mm)を押出温度220℃で押出成
形して、シートを作成し、熱処理として40℃の恒温室
に各一定期間保存後、とり出し、25℃にて酸素透過率
を測定した。測定は、モコン0x−TRAN100(モ
ダンコントロール社製)を用い、25℃にておこなっ
た。
【0039】<比較例1>上記、実施例1で熱処理を行
わず25℃にて保存した以外同様にして、酸素透過率を
測定した。結果を表1へ示す。
【0040】
【表1】
【0041】<実施例2>無機顔料として用いられる、
コバルトバイオレット(Co3 (PO4 2 分子量36
6.7東洋インキ製造(株)製)を0.12wt%(コ
バルト原子の濃度579ppm)と分散剤としてステア
リン酸マグネシウムを0.08wt%(マグネシウム原
子の濃度529ppm)と混合し、ラジカル抑制剤を含
まないポリプロピレン(メルトインデックス0.5)単
層シート(0.8mm)を押出温度220℃で押出成形
して、シートを作成し、熱処理として80℃の恒温槽
(オーブン)に各一定期間保存後、とり出し、25℃に
て酸素透過率を測定した。測定は、モコンOx−TRA
N100(モダンコントロール社製)を用い、25℃に
ておこなった。
【0042】<実施例3>実施例2で熱処理を40℃の
恒温槽(オーブン)へ変えた以外は、同様に酸素透過率
を測定した。
【0043】<比較例2>上記、実施例2で熱処理を行
わず25℃にて保存した以外、同様にして、酸素透過率
を測定した。結果を表2へ示す。
【0044】
【表2】
【0045】<実施例4>無機顔料として用いられるコ
バルトブルー(CoO・Al2 3 分子量149.9東
洋インキ製造(株)製)を0.12wt%(コバルト原
子の濃度472ppm)と、分散剤としてステアリン酸
マグネシウムを0.08wt%(マグネシウム原子の濃
度529ppm)と混合し、ラジカル抑制剤を含まない
ポリプロピレン(メルトインデックス0.5)単層シー
ト(0.8mm)を、押出温度220℃で押出成形して
シートを作成し、熱処理として80℃の恒温槽(オーブ
ン)に各一定期間保存後、とり出し、25℃にて酸素透
過率を測定した。測定は、モコンOx−TRAN100
(モダンコントロール社製)を用い、25℃にておこな
った。
【0046】<比較例3>上記、実施例4で熱処理を行
わず25℃にて保存した以外、同様にして、酸素透過率
を測定した。結果を表3へ示す。
【0047】
【表3】
【0048】<実施例5>実施例4にて、80℃3日間
熱処理したシートを25℃にて経済的に酸素透過率を測
定した。測定は、モコンOx−TRAN100(モダン
コントロール社製)で25℃にておこなった。
【0049】<実施例6>実施例4にて、80℃6日間
熱処理したシートを25℃にて経時的に酸素透過率を測
定した。
【0050】<比較例4>比較例3を25℃にて保存
し、経時的に酸素透過率を測定した。結果を表4へ示
す。
【0051】
【表4】
【0052】<実施例7>ステアリン酸アルミニウム
を、アルミニウム原子の濃度で200ppm含有し、ラ
ジカル抑制剤を含まないポリプロピレン(メルトインデ
ックス0.5)単層シート(800μm)を押出温度2
20℃で押出成形し、その両面に、ウレタン系接着剤を
用いて、厚さ12μmの二軸延伸ポリエステルフィルム
(OPET)を積層してシートを作成し、熱処理とし
て、80℃の恒温槽に各一定期間保存後とり出し、25
℃にて酸素透過率を測定した。測定は、モコンOx−T
RAN100(モダンコントロール社製)を用い25℃
にておこなった。
【0053】<比較例5>上記、実施例7で、熱処理を
行わず、25℃にて保存した以外同様にして酸素透過率
を測定した。結果を表5へ示す
【0054】
【表5】
【0055】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
わるシート及び容器は、安価なポリオレフィン系の樹脂
組成物を用いながら、優れた酸素バリヤー性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 圭子 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 審査官 溝渕 良一 (56)参考文献 特開 昭62−207338(JP,A) 特開 昭53−133251(JP,A) 特開 昭63−222849(JP,A) 特表 平2−500846(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 65/40 B65D 81/24 B65D 1/00 B29C 71/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100ppm〜2000ppmの酸化触媒
    および0〜500ppmのラジカル抑制剤を含有するポ
    リオレフィン樹脂組成物からなるシートを、30℃〜1
    50℃の温度で加熱処理を行ったことを特徴とする酸素
    バリヤー性を有するシート。
  2. 【請求項2】100ppm〜2000ppmの酸化触媒
    および0〜500ppmのラジカル抑制剤を含有するポ
    リオレフィン樹脂組成物からなる容器を、30℃〜15
    0℃の温度で加熱処理を行ったことを特徴とする酸素バ
    リヤー性を有する容器。
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