JP3044703B2 - 積層包装材料の製造方法 - Google Patents

積層包装材料の製造方法

Info

Publication number
JP3044703B2
JP3044703B2 JP6066692A JP6669294A JP3044703B2 JP 3044703 B2 JP3044703 B2 JP 3044703B2 JP 6066692 A JP6066692 A JP 6066692A JP 6669294 A JP6669294 A JP 6669294A JP 3044703 B2 JP3044703 B2 JP 3044703B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
silicon oxide
layer
oxide layer
density polyethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6066692A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07246676A (ja
Inventor
浩 岩瀬
剛 村井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP6066692A priority Critical patent/JP3044703B2/ja
Publication of JPH07246676A publication Critical patent/JPH07246676A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3044703B2 publication Critical patent/JP3044703B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスバリヤー層として
酸化ケイ素層を有し、医薬品や食品などの包装に適した
積層包装材料の製造方法に関する。より詳しくは、ヒー
トシール層となる熱可塑性樹脂層を、酸化ケイ素層にク
ラックを発生させないように、押し出し法により積層し
て積層包装材料を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、食品や医薬品の包装体の形態とし
ては袋(パウチ)状容器が一般的であり、その材料とし
てはプラスチックフィルムを基材とする積層包装材料が
広く使用されている。
【0003】ところで積層包装材料には、包装すべき内
容物により種々の機能、性能が要求されるが、中でも内
容物の酸化劣化や乾燥等を防止するためにガスバリヤー
性、特に酸素バリヤー性と水蒸気バリヤー性が要求され
る場合が多い。
【0004】このような酸素バリヤー性と水蒸気バリヤ
ー性をプラスチックフィルムに付与する方法としては、
プラスチックフィルム基材にアルミ箔をラミネートする
ことが広く行われている。ところが、ガスバリヤー層と
してアルミ箔を有する積層包装材料を焼却処理すると、
アルミ箔の酸化物が塊状の残渣物として残るという問題
がある。このため最近では、焼却処理が容易で、透明性
にも優れ、コスト的にも大量生産に適した一酸化ケイ素
を主体とする酸化ケイ素化合物の真空蒸着層(以下、酸
化ケイ素層と称する)をプラスチックフィルム基材に積
層することが行われている。
【0005】このような酸化ケイ素層を有する積層包装
材料の従来の製造方法としては、フレキシブルなナイロ
ンフィルムやポリエチレンテレフタレートなどのフィル
ム基材に真空蒸着法により酸化ケイ素層を積層してガス
バリヤーフィルムを形成し、このガスバリヤーフィルム
の酸化ケイ素層上に、必要に応じてアンカー処理をした
後に、ポリエチレンなどのヒートシール性の熱可塑性樹
脂を押し出しコーティングする方法が提案されている
(特公昭51−48511号公報、同52−3418号
公報)。この場合、ヒートシール性の熱可塑性樹脂は、
十分なヒートシール強度を得るとともに、破袋を防止す
るため、通常、樹脂温度310〜320℃で少なくとも
50μm以上の厚さで押し出しコーティングされてい
る。
【0006】しかしながら、前述のように形成された酸
化ケイ素層は亀裂が生じやすいガラス状の層であるため
に、その上に50μm以上の厚みで溶融したヒートシー
ル性の熱可塑性樹脂を押し出しコーティングすると、そ
の熱のために酸化ケイ素層自体の伸縮やベースフィルム
の伸縮のために亀裂が生じ、その結果、酸素バリヤー性
と水蒸気バリヤー性が低下するという問題があった。特
に酸化ケイ素層が薄くなるほどその現象が顕著であっ
た。
【0007】この問題に対し、ガスバリヤーフィルムの
酸化ケイ素層にクラックを発生させることなく、その上
に熱可塑性樹脂層を押出しコーティング法により積層で
きるようにするために、ヒートシール性の熱可塑性樹脂
層の厚みを30μm以下に設定してその熱含量を小さく
することが提案されている(特開平5−178362号
公報)。また、ヒートシール性の熱可塑性樹脂を250
℃以下の樹脂温度で押し出し、且つ樹脂温度を低めたこ
とによる熱可塑性樹脂層と酸化ケイ素層との接着強度の
低下を補うために、熱可塑性樹脂層の表面を予めオゾン
処理しておくことが提案されている(特開平5−773
82号公報)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−178362号公報に記載されているように、ガス
バリヤーフィルムの酸化ケイ素層上にヒートシール性の
熱可塑性樹脂層を30μm以下の厚みで押し出した場
合、実用レベルのシール強度が得られないという問題が
ある。
【0009】この問題に対しては、押し出し時にヒート
シール性樹脂フィルムをサンドラミネーションにより同
時に積層してヒートシール層の厚みを確保することが考
えられる。しかし、この場合には、ヒートシール性樹脂
フィルムを別途作製して用意しなければならず、しかも
サンドラミネーションは押し出しコーティングに比べ条
件出しが難しく、結果的に製造コストが上昇するという
問題がある。
【0010】一方、特開平5−77382号公報に記載
されているように、押し出し樹脂温度を250℃以下と
する場合に、ヒートシール性の熱可塑性樹脂層として一
般的な低密度ポリエチレンや線状低密度ポリエチレンを
使用するときには、これらの樹脂の押し出し温度の適性
な範囲は通常310℃〜320℃という比較的高い温度
であるため、押し出しダイにより効率よく押し出すこと
ができず、また、密着性も十分でないという問題があ
る。
【0011】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解決しようとするものであり、低密度ポリエチレンや線
状低密度ポリエチレンからなるヒートシール性の熱可塑
性樹脂を、ガスバリヤーフィルムの酸化ケイ素層上に3
0μmを超える比較的厚い層厚で押し出した場合でも、
酸化ケイ素層にクラックを発生させずに且つ高い密着性
で積層できるようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、低密度ポ
リエチレンや線状低密度ポリエチレンからなるヒートシ
ール性の熱可塑性樹脂層の押し出し時の樹脂温度を、熱
可塑性樹脂が押し出せる温度で且つ酸化ケイ素層にクラ
ックが生じない温度とし、しかも、押し出された熱可塑
性樹脂層を酸化ケイ素層に積層する前に、その熱可塑
樹脂層の積層面を予めオゾン処理しておくことにより上
述の目的が達成できることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
【0013】即ち、本発明は、基材とその片面に形成さ
れている酸化ケイ素層とからなるガスバリヤーフィルム
の当該酸化ケイ素層上に、アンカーコート層を介して、
低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンからな
る熱可塑性樹脂層を押し出し法により積層して積層包装
材料を製造する方法において、熱可塑性樹脂を樹脂温度
270〜295℃で30μmを超える厚みで押し出し、
且つ押し出された熱可塑性樹脂層を酸化ケイ素層に積層
する前に、その熱可塑樹脂層の積層面を予めオゾン処
理しておくことを特徴とする積層包装材料の製造方法を
提供する。
【0014】以下、この発明を図面に基づいて詳細に説
明する。なお、図において同じ番号は同一又は同等の構
成要素を示している。
【0015】図1は、本発明の積層包装材料の製造工程
の説明図である。
【0016】まず、積層包装材料の基体としての基材1
(図1(a))を用意する。このような基材1として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナ
イロン等の可撓性の樹脂フィルム、好ましくはポリエチ
レンテレフタレートフィルムを使用することができる。
なお、基材1の厚みは、特に限定されず、使用目的に応
じて適宜選択することができる。
【0017】この基材1に、ガスバリヤー性、特に酸素
バリヤー性と水蒸気バリヤー性を積層包装材料に付与す
るための酸化ケイ素層2を形成してガスバリヤーフィル
ム3を作製する(図1(b))。酸化ケイ素層2の形成
は、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、ス
パッタリング法、プラズマ蒸着法或いはCVD法等のド
ライプロセスにより行うことができる。なかでも、製造
コストなどの点で真空蒸着法により形成することが好ま
しい。
【0018】酸化ケイ素層2の組成は、一般式Si
(x=1,2,y=0,1,2,3)で表される、一
酸化ケイ素を主体とするケイ素化合物の混合物となって
いる。酸化ケイ素層の厚みは、使用目的応じて適宜決定
することができる。例えば、レトルトパウチに用いる場
合には、1000〜1500オングストロームであり、
特に透明性、フレキシブル性を重視する場合には、20
0〜800オングストローム程度の厚みである。
【0019】次いで、ガスバリヤーフィルム3の酸化ケ
イ素層2上にアンカーコート層4を形成する(図1
(c))。アンカーコート層4は、後述するヒートシー
ル性の熱可塑性樹脂層の密着性を高めるための層であ
る。
【0020】アンカーコート層4の形成は、アンカーコ
ート剤をグラビア版、コーターを用いて酸化ケイ素層2
に塗布し乾燥することにより行うことができる。このよ
うなアンカーコート剤としては、2液タイプのウレタン
系アンカーコート剤や、1液タイプのポリブタジエン系
あるいはポリエチレンイミン系水性アンカーコート剤を
使用することができる。ウレタン系アンカーコート剤を
使用する場合、その使用量は、その種類等により異なる
が、好ましくは1.5〜3.0g/mとする。水性ア
ンカーコート剤を使用する場合、その使用量は、その種
類等により異なるが、好ましくは4×10−3〜5×1
−2g/mとする。従って、ウレタン系アンカーコ
ート剤に比べ、水性アンカーコート剤を使用する方が、
その使用量を非常に少なくして材料コストを低く押さえ
ることができ、しかも1液タイプなので形成操作を簡略
化することができるので有利である。
【0021】続いて、図1(d)に示すように、ガスバ
リヤーフィルム3に積層されたアンカーコート層4上
に、ヒートシール性の熱可塑性樹脂層5をTダイ8から
押し出し、クーリングロール6とプレッシャーロール7
との間を通過させて圧着する。これにより、図1(e)
に示すような積層包装材料が得られる。
【0022】本発明においては、ヒートシール性の熱可
塑性樹脂層5として、低密度ポリエチレン又は線状低密
度ポリエチレンを使用する。
【0023】本発明において使用する上述した様な低密
度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンは、通常、
310〜320℃という比較的高い温度で押し出されて
いるが、この温度で押し出すとガスバリヤーフィルム3
の酸化ケイ素層2にクラックが発生する可能性が高ま
る。逆に、250℃以下の温度であれば、効率よく押し
出すことができない。従って、本発明においては、熱可
塑性樹脂層5を250℃を超え300℃以下の温度、好
ましくは270〜295℃、より好ましくは280〜2
90℃の温度で押し出すようにする。
【0024】また、熱可塑性樹脂層5の押し出し温度を
通常の310〜320℃から、250℃を超え300℃
以下とすることに伴い、熱可塑性樹脂層5と酸化ケイ素
層2との密着性が低下する。従って、本発明において
は、熱可塑性樹脂層5を酸化ケイ素層2に積層する前
に、予めその積層面5aにオゾン処理を施す。これによ
り、熱可塑性樹脂層5の積層面5aを改質してその密着
性を高めることができる。ここで、オゾン処理として
は、図1(d)に示すように、押し出しだされた熱可塑
性樹脂層5の積層面5aにオゾンガスを図中矢印のよう
に吹き付けることにより行うことができる。この場合、
使用するオゾンガス中のオゾンの濃度は、低すぎると表
面の酸化の程度が不十分となる傾向があるので、好まし
くは10〜60g/N・m以上とし、また、その流量
は、多すぎると樹脂膜が動いて不均一となる傾向があ
り、少なすぎると酸化の程度が不十分となる傾向がある
ので、好ましくは3〜8N・mとする。
【0025】なお、熱可塑性樹脂層5の厚みは、シール
強度を確保する点から好ましくは30μmを超えるもの
とする。より好ましくは40μm以上の厚みとする。
【0026】なお、酸化ケイ素層2上には、アンカーコ
ート層4の形成に先立って、包装材料に通常使用されて
いるインキを用いて印刷層を設けてもよい。
【0027】上述したよう得られる積層包装材料は、適
当な形態、例えば袋状に成形して従来と同様に使用に供
することができる。
【0028】
【作用】本発明の積層包装材料の製造方法においては、
低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンからな
る熱可塑性樹脂層を30μmを超える厚みで270℃〜
295℃の温度で押し出す。従って、酸化ケイ素層にク
ラックを生じさせないようにすることが可能となる。ま
た、本発明においては、押し出された熱可塑性樹脂層を
酸化ケイ素層に積層する前に、その熱可塑性樹脂層の積
層面を予めオゾン処理する。従って、熱可塑性樹脂の密
着性を向上させ、シール強度を向上させることが可能と
なる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0030】参考例1 基材として厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム(商品名NS、帝人株式会社製)の片面に真空
蒸着法により厚さ400オングストロームの厚さの酸化
ケイ素層を形成してガスバリヤーフィルムを得た。
【0031】このガスバリヤーフィルムの酸化ケイ素層
側の表面に、ウレタン系接着剤(商品名AD980、東
洋モートン株式会社製)を2g/m(乾燥塗布量)の
割合で塗布してアンカーコート層を形成した。
【0032】このように作製されたガスバリヤーフィル
ムのアンカーコート層上に、15μm厚のヒートシール
性の熱可塑性樹脂層として、線状低密度ポリエチレン
(商品名UZ15100C、三井石油化学工業株式会社
製)をTダイから290〜295℃の温度で押し出し、
そして押し出した線状低密度ポリエチレンの積層面に、
30〜40g/N・mの濃度でオゾンを含む空気を3
〜5N・mの流量で吹き付けながら積層して積層包装
材料を得た。
【0033】実施例 ヒートシール性の熱可塑性樹脂層の厚みを30μmとす
る以外は参考例1と同様にして積層包装材料を得た。
【0034】実施例 ヒートシール性の熱可塑性樹脂層の厚みを40μmとす
る以外は参考例1と同様にして積層包装材料を得た。
【0035】比較例1 ヒートシール性の熱可塑性樹脂層の積層面をオゾン処理
しない以外は参考例1と同様にして積層包装材料を得
た。
【0036】比較例2 ヒートシール性の熱可塑性樹脂層の積層面をオゾン処理
しない以外は実施例と同様にして積層包装材料を得
た。
【0037】比較例3 ヒートシール性の熱可塑性樹脂層の積層面をオゾン処理
しない以外は実施例と同様にして積層包装材料を得
た。
【0038】実施例 ウレタン系接着剤に代えて、水性アンカーコート剤とし
てポリブタジエン系接着剤(商品名EC451、東洋モ
ートン株式会社製)を0.04g/m(乾燥塗布量)
の割合で塗布する以外は実施例と同様にして積層包装
材料を得た。なお、塗布の際、ポリブタジエン系接着剤
としては、メタノール/水(8/1(v/v))の混合
溶媒で固形分が約1%となるように希釈したものを使用
した。
【0039】実施例 ウレタン系接着剤に代えて、水性アンカーコート剤とし
てポリエチレンイミン系接着剤(商品名P−1000、
日本触媒化学株式会社製)を8×10−3g/m(乾
燥塗布量)の割合で塗布する以外は実施例と同様にし
て積層包装材料を得た。なお、塗布の際、ポリエチレン
イミン系接着剤としては、メタノール/水(7/1(v
/v))の混合溶媒で固形分が約0.2%となるように
希釈したものを使用した。
【0040】比較例4 線状低密度ポリエチレンに代えて、低密度ポリエチレン
(商品名M−14P、三井石油化学工業株式会社製)を
使用し、押し出し温度を310〜320℃とし、オゾン
処理を行なわない以外は参考例1と同様にして積層包装
材料を得た。
【0041】比較例5 線状低密度ポリエチレンに代えて、低密度ポリエチレン
(商品名M−14P、三井石油化学工業株式会社製)を
使用し、押し出し温度を310〜320℃とし、オゾン
処理を行なわない以外は実施例と同様にして積層包装
材料を得た。
【0042】比較例6 線状低密度ポリエチレンに代えて、低密度ポリエチレン
(商品名M−14P、三井石油化学株式会社製)を使用
し、押し出し温度を310〜320℃とし、オゾン処理
を行なわない以外は実施例と同様にして積層包装材料
を得た。
【0043】(評価)参考例1、 実施例1〜及び比較例1〜6で得られた積
層包装材料について、以下に示す条件で酸素バリヤー性
(酸素透過率)、水蒸気バリヤー性(透湿度)又は熱可
塑性樹脂層の接着強度について測定した。得られた結果
を表1に示す。
【0044】透湿度(WVTR,g/m・day)測
定は、透湿度試験機(PERMATRAN−W TWI
N,MODERN CONTROLS,INC製)を用
いて、大気圧下、40℃、100%RHという条件で行
った。酸素透過率(OTR,cc/m・day)測
定は、酸素透過率試験機(OX−TRAN10/50A
(MODERN CONTROLS,INC製)を用い
て、大気圧下、25℃、100%RHという条件で行っ
た。得られた積層包装材料について、オゾン処理の効果
を示す指標として、層間の接着強度の評価を180度剥
離試験により行った。この数値が大きい程接着強度が大
きいことを示している。この数値の小さい場合には、落
袋時にデラミネーションが生じ易く、見栄えの低下や破
袋の問題が生ずる。
【0045】
【表1】 押出温度 O3 層厚 O2TR WVTR 接着強度 ℃ 処理 μm cc/m2・day g/m2・day g/15mm 参考例1 290〜295 ○ 15 1.0 〜2.0 1.0 〜2.0 300> 比較例1 290〜295 × 15 1.0 〜2.0 1.0 〜2.0 〜0 比較例4 310〜320 × 15 1.0 〜2.0 1.0 〜2.0 300> 実施例 290〜295 ○ 30 1.9 〜2.2 2.2 〜3.0 300> 比較例2 290〜295 × 30 1.9 〜2.2 2.2 〜3.0 〜0 比較例5 310〜320 × 30 4.0 〜7.0 6.0 〜7.0 300> 実施例 290〜295 ○ 40 2.5 〜2.2 2.1 〜2.7 300> 比較例3 290〜295 × 40 2.5 〜2.2 2.1 〜2.7 〜0 比較例6 310〜320 × 40 40〜50 7.0 〜10 300> 実施例 290〜295 ○ 40 2.5 〜2.2 2.1 〜2.7 300> 実施例 290〜295 ○ 40 2.5 〜2.2 2.1 〜2.7 280 表1の結果から、低密度ポリエチレンを310〜320
℃の温度で押し出した場合、その厚みが15μm厚(比
較例4)では積層包装材料のガスバリヤー性は良好であ
るが、30μm以上(比較例5及び比較例6)となると
ガスバリヤー性が大きく低下することがわかる。
【0046】一方、線状低密度ポリエチレンを290〜
295℃で押し出した場合、その厚みが15μm(参考
例1、比較例1)のときだけでなく、30μm(実施例
、比較例2)及び40μm(実施例、比較例3)の
ときでもガスバリヤー性は良好であることがわかる。
【0047】しかし、線状低密度ポリエチレンを290
〜295℃で押し出し、そのまま積層した場合(比較例
1、比較例2及び比較例3)には、接着強度が実質的に
0gであり実用に供することができないことがわかる。
【0048】これに対し、線状低密度ポリエチレンを2
90〜295℃で押し出し、オゾン処理した後に積層し
た場合(参考例1、実施例及び実施例)には、接着
強度が280g以上であり、十分に実用に供せることが
わかる。
【0049】以上の結果から、本発明によれば、低密度
ポリエチレンや線状低密度ポリエチレンからなるヒート
シール性の熱可塑性樹脂を、ガスバリヤーフィルムの酸
化ケイ素層上に30μmを超える比較的厚い層厚で押し
出しても、酸化ケイ素層にクラックを発生させずに且つ
高い密着性で積層できることがわかる。
【0050】なお、実施例及びの結果によれば、ア
ンカーコート層を水性アンカーコート剤から形成して
も、ウレタン系接着剤と用いた場合(参考例1、実施例
1〜)と同等の接着強度を実現できることもわかっ
た。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、低密度ポリエチレンや
線状低密度ポリエチレンからなるヒートシール性の熱可
塑性樹脂を、ガスバリヤーフィルムの酸化ケイ素層上に
30μmを超える比較的厚い層厚で押し出した場合で
も、酸化ケイ素層にクラックを発生させずに且つ高い密
着性で積層することが可能となる。従って、酸素バリヤ
ー性も水蒸気バリヤー性も低下させることなく、酸化ケ
イ素層上にヒートシール性の熱可塑性樹脂を形成するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層包装体材料の製造方法を説明する
製造工程図である。
【符号の説明】
1 基材 2 酸化ケイ素層 3 ガスバリヤーフィルム 4 アンカーコート層 5 ヒートシール性の熱可塑樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 27/32 B32B 27/32 Z 31/12 31/12 31/30 31/30 // B29K 23:00 105:20 B29L 9:00 C08L 23:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 47/00 - 47/96

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材とその片面に形成されている酸化ケ
    イ素層とからなるガスバリヤーフィルムの当該酸化ケイ
    素層上に、アンカーコート層を介して、低密度ポリエチ
    レン又は線状低密度ポリエチレンからなる熱可塑性樹脂
    層を押し出し法により積層して積層包装材料を製造する
    方法において、熱可塑性樹脂を樹脂温度270〜295
    ℃で30μmを超える厚みで押し出し、且つ押し出され
    た熱可塑性樹脂層を酸化ケイ素層に積層する前に、その
    熱可塑樹脂層の積層面を予めオゾン処理しておくこと
    を特徴とする積層包装材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂層を40μm以上の厚みで
    押し出す請求項記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 アンカーコート層がウレタン系接着剤又
    は水性アンカー剤からなる請求項1又は2記載の製造方
    法。
JP6066692A 1994-03-09 1994-03-09 積層包装材料の製造方法 Expired - Lifetime JP3044703B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6066692A JP3044703B2 (ja) 1994-03-09 1994-03-09 積層包装材料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6066692A JP3044703B2 (ja) 1994-03-09 1994-03-09 積層包装材料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07246676A JPH07246676A (ja) 1995-09-26
JP3044703B2 true JP3044703B2 (ja) 2000-05-22

Family

ID=13323252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6066692A Expired - Lifetime JP3044703B2 (ja) 1994-03-09 1994-03-09 積層包装材料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3044703B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002166486A (ja) * 2000-11-30 2002-06-11 Dainippon Printing Co Ltd バリア性フィルム
JP5359079B2 (ja) * 2008-07-15 2013-12-04 大日本印刷株式会社 ガスバリア性包装材およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07246676A (ja) 1995-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5314561A (en) Method of preparing laminated packaging material
CA2069842C (en) Process for producing liquid-container material
US5491018A (en) Laminated packaging material
JPH11151774A (ja) 透明ガスバリア−性フィルム
JP2000167972A (ja) 透明バリアフィルム、それを使用した積層材および包装用容器
US5804300A (en) Method of producing laminated packaging material
JP3044703B2 (ja) 積層包装材料の製造方法
JP4028259B2 (ja) ガスバリア性蒸着積層体
JP2000263725A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用容器
JP2000238175A (ja) 積層材およびそれを使用した包装用容器
JP3120653B2 (ja) バリアー性積層体
JP6454130B2 (ja) 積層フィルムおよび積層フィルムの製造方法
JPS60219042A (ja) 耐透湿性透明合成樹脂体
JP2684913B2 (ja) 積層包装材料の製造方法
JP2021123042A (ja) 積層体およびそれを用いたスタンディングパウチ
JP3014550B2 (ja) 積層包装材料の製造方法
JP2002283490A (ja) バリアフィルムとこれを用いた積層材およびバリアフィルムの製造方法
JP2002144465A (ja) バリア性フィルム
WO1995034396A1 (en) Film composition
JP2624073B2 (ja) 積層包装材料
CA2104676C (en) Method of producing laminated packaging material
JPH10249976A (ja) 包装材料
JP3603168B2 (ja) プレコートガラス容器用接着剤組成物、蓋材およびこの蓋材を用いた密封容器
JPH0656164A (ja) 積層包装材料及びその製造方法
JPH1120074A (ja) ラミネ−トチュ−ブ容器形成用積層材およびそれを使用したラミネ−トチュ−ブ容器

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080317

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090317

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100317

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100317

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110317

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120317

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130317

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140317

Year of fee payment: 14

EXPY Cancellation because of completion of term