JP3312445B2 - 半導体装置の配線形成方法、及び、半導体装置における配線 - Google Patents

半導体装置の配線形成方法、及び、半導体装置における配線

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JP3312445B2 JP30234393A JP30234393A JP3312445B2 JP 3312445 B2 JP3312445 B2 JP 3312445B2 JP 30234393 A JP30234393 A JP 30234393A JP 30234393 A JP30234393 A JP 30234393A JP 3312445 B2 JP3312445 B2 JP 3312445B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温アルミニウムスパ
ッタ法又はアルミニウムリフロー法を用いた半導体装置
の配線形成方法、及び、係る配線形成方法によって得ら
れた半導体装置における配線に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置には多数のコンタクトホー
ル、スルーホールあるいはビヤホール(以下、これらを
総称して接続孔ともいう)が形成されている。通常、こ
の接続孔は、例えば不純物拡散層等の下層導体層が形成
された半導体基板から成る基体上に絶縁層を形成し、か
かる絶縁層に開口部を設けた後、開口部に金属配線材料
を埋め込むことによって形成される。半導体装置の高集
積化に伴い、半導体製造プロセスの寸法ルールも微細化
しつつあり、高いアスペクト比を有する開口部を金属配
線材料で埋め込む技術が重要な課題となっている。
【0003】開口部を金属配線材料で埋め込む方法とし
て、一般には、純アルミニウムあるいはアルミニウム合
金(以下、総称してAl系合金ともいう)を用いたスパ
ッタ法が採用されている。然るに、このスパッタ法にお
いては、開口部のアスペクト比が高くなるに従い、Al
系合金から成るスパッタ粒子が所謂シャドウイング効果
によって開口部底部あるいはその近傍の開口部側壁に堆
積し難くなる。ここで、シャドウイング効果とは、Al
系合金から成るスパッタ粒子が開口部の側壁あるいは底
部に形成される光学的に影の部分には堆積され難い現象
を指す。その結果、開口部底部あるいはその近傍の開口
部側壁におけるAl系合金のステップカバレッジが悪く
なり、かかる部分で断線不良が発生し易くなるという問
題がある。
【0004】このような問題を解決する一手段として、
所謂高温アルミニウムスパッタ法あるいはアルミニウム
リフロー法が検討されている。これらの技術は、接続孔
と上層の配線層を同時に形成できるといった半導体装置
製造プロセスの簡便性等から有望視されている技術であ
る。
【0005】高温アルミニウムスパッタ法においては、
Al系合金をスパッタする際、半導体基板等の基体を高
温(約390゜C以上Al系合金の融点以下の温度)に
加熱しておく。そして、絶縁層上に堆積したAl系合金
を流動状態として開口部内に流入させて、開口部をAl
系合金で埋め込み接続孔を形成する。併せて、絶縁層上
のAl系合金を平坦化して配線層を形成する。尚、基体
にバイアス電圧を印加しながら高温スパッタを行う高温
バイアススパッタ法も、本明細書における高温アルミニ
ウムスパッタ法に包含される。これらを総称して単に高
温アルミニウムスパッタ法ともいう。
【0006】また、アルミニウムリフロー法において
は、基体を約150゜Cに加熱した状態で、開口部内を
含む絶縁層上にスパッタ法にてAl系合金を堆積させ
る。その後、基体を高温(約390゜C以上Al系合金
の融点以下の温度)に加熱して、絶縁層上に堆積したA
l系合金を流動状態として開口部内に流入させて、開口
部をAl系合金で埋め込み接続孔を形成する。併せて、
絶縁層上のAl系合金を平坦化して配線層を形成する。
【0007】これらの方法を用いることによって、開口
部の径が0.1μmでも、完全にAl系合金で開口部を
埋め込むことが可能である。
【0008】従来の高温アルミニウムスパッタ法による
配線構造の形成方法の概要を、半導体素子の模式的な一
部断面図である図9を参照して、以下、説明する。
【0009】[工程−10] 先ず、不純物拡散層(下層導体層)12が形成された半
導体基板から成る基体10上に、例えばBPSGから成
る厚さ500nmの絶縁層14を常圧CVD法にて形成
した後、不純物拡散層12の上の絶縁層14に例えばR
IE法で開口部16を形成する。その後、拡散炉中で窒
素ガス雰囲気下880゜C×20分の熱処理を行い、B
PSGから成る絶縁層14をリフローさせる(図9の
(A)参照)。
【0010】[工程−20] その後、希フッ酸溶液にて表面の酸化膜を除去し、次い
で、マルチチャンバスパッタ装置を用いて、コンタクト
層20及びバリアメタル層22を、通常のスパッタ法に
て開口部16内及び絶縁層14上に、順に形成する(図
9の(B)参照)。コンタクト層20はチタン(Ti)
から成り、バリアメタル層22は窒化チタン(TiN)
から成る。バリアメタル層22は、次の工程で開口部1
6内に形成されるAl系合金層が不純物拡散層12を突
き抜け、アルミニウムスパイクが発生することによっ
て、不純物拡散層12が破壊されることを防止するため
のバリアとしての機能を有する。また、コンタクト層2
0は、開口部16内に形成されるAl系合金層と不純物
拡散層12との間のコンタクト抵抗を低減させる機能を
有する。通常、コンタクト層20の厚さは30nm、バ
リアメタル層22の厚さは60nmである。
【0011】[工程−30] 次いで、拡散炉中でN2:O2=80%:20%の雰囲気
下500゜C×60分の熱処理を行い、バリアメタル層
22の表面を酸化し、バリアメタル層22のバリア性を
向上させる。その後、バリアメタル層22上にTiから
成る濡れ性改善層24を成膜する。この濡れ性改善層2
4は、次の工程で成膜されるAl系合金の濡れ性を改善
する目的で形成される。
【0012】[工程−40] 次に、基体10を500゜C以上に加熱した状態で、高
温アルミニウムスパッタ法にてAl系合金層(例えばA
l−1%Si)30を開口部16内を含む絶縁層14の
全面に堆積させる。絶縁層14上に堆積したAl系合金
層30は流動状態となり、開口部16内に流入し、開口
部16はAl系合金で確実に埋め込まれる。こうして、
絶縁層14上には、コンタクト層20、バリアメタル層
22、濡れ性改善層24及びAl系合金層30が積層さ
れた配線層が形成される(図9の(C)参照)。また、
開口部16内には、コンタクト層20、バリアメタル層
22、濡れ性改善層24及びAl系合金層30が埋め込
まれた接続孔34が形成される。次いで、配線層をパタ
ーニングして所望の配線32を完成させる(図9の
(D)参照)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】高温アルミニウムスパ
ッタ法あるいはアルミニウムリフロー法においては、基
体10の加熱温度が高いほどAl系合金の流動性が高く
なり、小さな径の開口部16にAl系合金を埋め込むこ
とが可能になる。しかしながら、基体10の加熱温度が
高いほど、Al系合金層30の表面モホロジーが劣化す
る。例えば、基体10の加熱温度が390〜490゜C
の場合には、Al系合金層30の表面モホロジーは良好
であった。然るに、510゜Cの場合には、Al系合金
層30の表面モホロジーが劣化し、Al系合金層30の
膜厚変動が大きく、表面に大きな凹凸(荒れ)が認めら
れた(図9の(D)参照)。
【0014】通常のスパッタ法にて形成されたAl系合
金層30においては、Al系合金の結晶粒子は、最稠密
面が基体に平行な(111)配向を有する。その結果、
形成されたAl系合金層30の表面の荒れが少なくな
る。一方、高温アルミニウムスパッタ法やアルミニウム
リフロー法にて形成されたAl系合金層30において
は、Al系合金の各結晶の成長方向が乱れ、(111)
配向が弱くなる。その結果、形成されたAl系合金層の
表面には荒れが生じ易くなる。
【0015】このようにAl系合金層30の表面荒れが
発生すると、フォトリソグラフィ技術によって配線32
を形成する際に、正確なマスク位置合わせが困難とな
る。あるいは又、配線層から配線32を形成する際、フ
ォトリソグラフィ法でのパターニングにおいてハレーシ
ョンが発生する。また、配線が形成できたとしても、図
9の(D)に示すような断面形状を有する配線32が形
成され、その結果、その上に形成される層間絶縁層の形
成プロセス制御性が悪くなる。更に、配線のエレクトロ
マイグレーションやストレスマイグレーション耐性が劣
化し、配線の信頼性が低下する。
【0016】Al系合金層30の表面荒れは、下地層の
結晶配向性に依存することも知られている。高温アルミ
ニウムスパッタ法やアルミニウムリフロー法において
も、下地層がTi単層の場合、Al系合金層30の表面
荒れが少なくなる。絶縁材料の上に形成されるTiは通
常(200)配向を有し、Ti(200)面とAl(1
11)面の格子定数の整合性がよい。従って、かかるT
i(200)面上に形成されたアルミニウム系合金結晶
は(111)配向し、Al系合金層30の表面荒れが少
なくなる。
【0017】一方、下地層がTiNから成る場合(即ち
TiNから成るバリアメタル層22上に直接Al系合金
層30を形成する場合)、TiN層上に形成されたAl
系合金層30の表面には荒れが発生する。通常、TiN
粒子が基体に対して垂直入射成分を多く有するようなス
パッタ法にてTiN層を成膜するが、このような条件で
は、成膜されたTiN結晶は(111)配向が弱くな
る。それ故、TiN上に形成されたAl系合金層30の
表面には荒れが発生する。
【0018】(111)配向の弱いTiN層上にTi層
を形成した場合(即ち、バリアメタル層22上に形成さ
れたTiから成る濡れ性改善層24の上にAl系合金層
30を形成した場合)、Ti層の(200)配向が弱く
なる。かかる弱い(200)配向を有するTi層上にA
l系合金層をスパッタ法にて形成した場合、Al系合金
粒子は弱い(111)配向を有するために、Al系合金
層の表面に大きな凹凸が発生する。
【0019】また、絶縁層14がBPSGから成る場
合、Tiから成るコンタクト層20の厚さが薄いと、B
PSGによってTiから成るコンタクト層20の(20
0)配向が弱くなる。その結果、最終的に形成されるA
l系合金層30も弱い(111)配向を有し、その結
果、Al系合金層30の表面に荒れが発生する。
【0020】このように、高温アルミニウムスパッタ法
やアルミニウムリフロー法にて形成されたAl系合金層
の表面荒れは、下地層の結晶配向性にも依存する。
【0021】従って、本発明の目的は、高温アルミニウ
ムスパッタ法又はアルミニウムリフロー法における段差
被覆性や開口部への埋め込み性を損なうことなく、膜厚
変動が少なく、高い信頼性を有する配線を形成するため
の配線形成方法、及び、係る配線形成方法によって得ら
れた半導体装置における配線を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の第1の態様に係る半導体装置の配線形成方
法は、 (イ)基体上の絶縁層の上にバリアメタル層を形成する
工程と、 (ロ)バリアメタル層上に絶縁膜を形成する工程と、 (ハ)高温アルミニウムスパッタ法又はアルミニウムリ
フロー法にて絶縁膜上にアルミニウム系合金層を形成す
る工程、から成ることを特徴とする。
【0023】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る半導体装置の配線形成方法は、 (イ)基体上の絶縁層に開口部を形成する工程と、 (ロ)開口部内を含む絶縁層上にバリアメタル層を形成
する工程と、 (ハ)バリアメタル層上に絶縁膜を形成した後、開口部
内の絶縁膜を除去する工程と、 (ニ)高温アルミニウムスパッタ法又はアルミニウムリ
フロー法にて、絶縁膜上及び露出したバリアメタル層上
にアルミニウム系合金層を形成する工程、から成ること
を特徴とする。
【0024】これらの第1及び第2の態様に係る配線形
成方法においては、絶縁膜はCVD法にて形成されたS
iO2又はSiNから成ることが好ましい。また、第1
の態様に係る配線形成方法においては、工程(ロ)の後
に、全面にTiから成る金属層を形成する工程を更に含
ませることができる。第2の態様に係る配線形成方法に
おいては、工程(ハ)の後に、全面にTiから成る金属
層を形成する工程を更に含ませることができる。これら
の場合には、アルミニウム系合金層は金属層上に形成さ
れる。
【0025】上記の目的を達成するための本発明の第3
の態様に係る半導体装置の配線形成方法は、 (イ)基体上の絶縁層の上に厚さ50乃至200nmの
Tiから成るコンタクト層を形成する工程と、 (ロ)コンタクト層上にバリアメタル層を形成する工程
と、 (ハ)高温アルミニウムスパッタ法又はアルミニウムリ
フロー法にて、バリアメタル層上にアルミニウム系合金
層を形成する工程、から成ることを特徴とする。
【0026】上記の目的を達成するための本発明の第4
の態様に係る半導体装置の配線形成方法は、 (イ)基体上の絶縁層に開口部を形成する工程と、 (ロ)開口部内を含む絶縁層上に厚さ50乃至200n
mのTiから成るコンタクト層を形成する工程と、 (ハ)コンタクト層上にバリアメタル層を形成する工程
と、 (ニ)高温アルミニウムスパッタ法又はアルミニウムリ
フロー法にて、バリアメタル層上にアルミニウム系合金
層を形成する工程、から成ることを特徴とする。
【0027】コンタクト層の厚さが50nm未満では、
下地である絶縁層の影響を受けてTi結晶の(200)
配向が弱くなり、最終的に形成されるアルミニウム系合
金層の表面に荒れが発生する。また、コンタクト層の厚
さが200nmを越えると、配線の厚さが厚くなりす
ぎ、エッチングが困難になる。
【0028】第3の態様に係る半導体装置の配線形成方
法においては、工程(ロ)の後に、Tiから成る金属層
を形成する工程を更に含ませることができる。また、第
4の態様に係る半導体装置の配線形成方法においては、
工程(ハ)の後に、Tiから成る金属層を形成する工程
を更に含ませることができる。これらの場合には、アル
ミニウム系合金層は金属層上に形成される。更には、バ
リアメタル層はTiN又はTiONから構成することが
できる。
【0029】上記の目的を達成するための本発明の第1
の態様に係る半導体装置の配線は、基体上の絶縁層の上
に形成された配線であって、該配線は、絶縁層上に形成
されたバリアメタル層、バリアメタル層上に形成された
絶縁膜、及び、絶縁膜上に形成されたアルミニウム系合
金層から成ることを特徴とする。
【0030】上記の目的を達成するための本発明の第2
の態様に係る半導体装置の配線は、 基体上の絶縁層に形
成された開口部内を含む該絶縁層上に形成された配線で
あって、 該絶縁層上に形成された配線の部分は、絶縁層
上に形成されたバリアメタル層、バリアメタル層上に形
成された絶縁膜、及び、絶縁膜上に形成されたアルミニ
ウム系合金層から成り、 該絶縁層上に形成された配線の
部分から開口部内へと延在する配線の部分は、少なくと
も、絶縁層上に形成されたバリアメタル層から延在し、
開口部の底部及び側面に形成されたバリアメタル層、及
び、絶縁層上に形成されたアルミニウム系合金層から延
在するアルミニウム系合金層から成ることを特徴とす
る。
【0031】
【作用】本発明の第1及び第2の態様に係る半導体装置
の配線形成方法においては、絶縁層上にAl系合金層が
形成される。絶縁膜が形成されているので、TiNから
成るバリアメタル層の上に高温アルミニウムスパッタ法
やアルミニウムリフロー法にて直接Al系合金層を形成
した場合よりも、Al系合金層を構成する粒子は強い
(111)配向を有し、Al系合金層の表面の荒れ(凹
凸)発生を少なくすることができる。Tiから成る金属
層を絶縁膜上に形成した場合、Tiは主に(200)配
向を有し、かかる配向を有するTi上に形成されたAl
系合金層は一層強い(111)配向を有するので、Al
系合金層の表面荒れ発生を一層抑制することができる。
【0032】従来のコンタクト層の厚さは30nm程度
である。これに対して、本発明の第3及び第4の態様に
係る半導体装置の配線形成方法においては、コンタクト
層の厚さを50nm乃至200nmとする。このように
コンタクト層の厚さを従来よりも厚くすることによっ
て、コンタクト層を構成するTi結晶の配向が下地であ
る絶縁層の影響を受けなくなり、Ti結晶は強く(20
0)に配向する。その結果、最終的に形成されるAl系
合金層も強く(111)配向し、その結果、Al系合金
層の表面の荒れ(凹凸)発生を抑制することができる。
【0033】
【実施例】以下、図面を参照して、実施例に基づき本発
明の半導体装置の配線形成方法を説明する。尚、実施例
1は、本発明の第1の態様に係る半導体装置の配線形成
方法及び本発明の第1の態様に係る半導体装置における
配線に関し、実施例2は、本発明の第2の態様に係る半
導体装置の配線形成方法及び本発明の第2の態様に係る
半導体装置における配線に関する。また、実施例3は、
本発明の第3の態様に係る半導体装置の配線形成方法に
関し、実施例4及び実施例5は、本発明の第4の態様に
係る半導体装置の配線形成方法に関する。
【0034】(実施例1) 実施例1は、本発明の第1の態様に係る配線形成方法
及び、本発明の第1の態様に係る半導体装置における配
に関する。絶縁膜はCVD法にて形成されたSiNか
ら成る。アルミニウム系合金層の形成は、高温アルミニ
ウムスパッタ法にて行う。また、バリアメタル層上に絶
縁膜を形成した後、全面にTiから成る金属層(濡れ性
改善層)を形成する工程を含む。以下、半導体素子の模
式的な一部断面図である図1及び図2を参照して、実施
例1の配線形成方法を説明する。
【0035】[工程−100] 先ず、半導体基板から成る基体10上に、例えばBPS
Gから成る厚さ500nmの絶縁層14を常圧CVD法
にて形成した後、拡散炉中で窒素ガス雰囲気下880゜
C×20分の熱処理を行い、BPSGから成る絶縁層1
4をリフローさせる(図1の(A)参照)。
【0036】[工程−110] その後、希フッ酸溶液にて表面の酸化膜を除去し、次い
で、マルチチャンバスパッタ装置を用いて、絶縁層14
上にコンタクト層20及びバリアメタル層22をスパッ
タ法にて形成する(図1の(B)参照)。コンタクト層
20はチタン(Ti)から成り、バリアメタル層22は
窒化チタン(TiN)から成る。バリアメタル層22
は、図示しない絶縁層14の別の部分に設けられた開口
部(図示せず)内に後の工程で形成されるAl系合金層
が不純物拡散層(図示せず)を突き抜け、アルミニウム
スパイクが発生して、不純物拡散層が破壊されることを
防止するためのバリアとしての機能を有する。また、コ
ンタクト層20は、開口部(図示せず)内に後の工程で
形成されるAl系合金層と不純物拡散層(図示せず)と
の間のコンタクト抵抗を低減させる機能を有する。Ti
から成るコンタクト層20及びTiNから成るバリアメ
タル層22のスパッタ法による成膜条件を、以下に例示
する。 コンタクト層20の成膜条件 雰囲気 : Ar 100% プロセスガス圧: 0.26Pa DCパワー : 4kW 成膜温度 : 無加熱 膜厚 : 30nm バリアメタル層22の成膜条件 雰囲気 : N2 100% プロセスガス圧: 1.0Pa DCパワー : 6kW 成膜温度 : 無加熱 膜厚 : 120nm
【0037】[工程−120] 次いで、必要に応じて、拡散炉中でN2:O2=80%:
20%の雰囲気下500゜C×60分の熱処理を行い、
バリアメタル層22の表面を酸化し、バリアメタル層2
2のバリア性を向上させる。
【0038】[工程−130] その後、バリアメタル層22上に絶縁膜40を形成する
(図1の(C)参照)。絶縁膜40は、プラズマCVD
法によって形成された厚さ50nmのSiNから成る。
絶縁膜40の形成条件を、例えば以下のとおりとするこ
とができる。 原料ガス : SiH4/NH3=185/60sccm 温度 : 360゜C RFパワー: 445W
【0039】[工程−140] その後、絶縁膜40上にTiから成る金属層(以下、濡
れ性改善層24とも呼ぶ)を成膜することが望ましい
(図1の(D)参照)。この濡れ性改善層24は、次の
工程で成膜されるAl系合金層の濡れ性を改善する目的
で形成される。Tiから成る濡れ性改善層24のスパッ
タ法による成膜条件を、以下に例示する。 濡れ性改善層24の成膜条件 雰囲気 : Ar 100% プロセスガス圧: 0.26Pa DCパワー : 4kW 成膜温度 : 無加熱 膜厚 : 60nm
【0040】[工程−150] 次に、絶縁膜40上([工程−140]を採用して濡れ
性改善層24を形成した場合には、濡れ性改善層24
上)に、高温アルミニウムスパッタ法にてAl系合金層
30を形成する(図2の(A)参照)。Al系合金層3
0は、例えばAl−1%Siから成り、厚さは0.5μ
mである。スパッタリングの条件を、例えば以下のとお
りとすることができる。 雰囲気 : Ar 100% プロセスガス圧: 0.26Pa DCパワー : 7.5kW 成膜温度 : 510゜C
【0041】こうして、絶縁層14上には、コンタクト
層20、バリアメタル層22、絶縁膜40、(濡れ性改
善層24)、及びAl系合金層30から成る配線層が形
成される。絶縁膜40が形成されているので、TiNか
ら成るバリアメタル層22の上に高温アルミニウムスパ
ッタ法にて直接Al系合金層30を形成した場合より
も、Al系合金の粒子は強い(111)配向を有し、A
l系合金層30の表面の荒れ(凹凸)発生を少なくする
ことができる。Tiから成る濡れ性改善層24を絶縁膜
40上に形成した場合、Tiは主に(200)配向を有
し、かかる配向を有するTi上に形成されたAl系合金
層30は一層強い(111)配向を有するので、Al系
合金層30の表面荒れ(凹凸)発生を一層抑制すること
ができる。
【0042】Al系合金層30の表面におけるg線反射
率を測定した結果は約70%であり、AFM測定による
Al系合金層30の表面のRmaxは約140nmまで改
善され、Al系合金層30の表面モホロジーは良好であ
った。
【0043】一方、比較のために、絶縁膜40を形成し
ない点を除き、[工程−100]〜[工程−120]及
び[工程−140]〜[工程−150]を経て得られた
Al系合金層の表面の評価を行った。その結果、Al系
合金層の表面におけるg線反射率は約41%と低く、A
FM測定により得られたAl系合金層30の表面の変動
値Rmaxは約310nmであった。
【0044】[工程−160] 次に、フォトリソグラフィ技術及びドライエッチング技
術を用いて配線層をパターニングして、所望の配線パタ
ーン形状とし、配線32を完成させる(図2の(B)参
照)。Al系合金層30の表面が荒れていないために、
Al系合金層30上に形成されたレジスト層(図示せ
ず)に対して、所望の配線パターン形状を有するフォト
レジストマスクを容易に且つ高い精度でアラインメント
することができ、しかもフォトリソグラフィ法でのパタ
ーニングにおいてハレーションの発生を防止することが
できた。また、反応性イオンエッチング後の配線断面形
状は、図2の(B)に示すように整っており、その後の
層間絶縁層36の形成及び平坦化、並びに層間絶縁層3
6への開口部16Aの形成(図2の(C)参照)を制御
性良く行うことができた。
【0045】高温アルミニウムスパッタ法の代わりに、
Al系合金層30の形成をアルミニウムリフロー法にて
行うこともできる。この場合には、絶縁膜40上([工
程−140]を採用して濡れ性改善層24を形成した場
合には、濡れ性改善層24上)に、例えばAl−1%S
iから成り厚さ0.5μmのAl系合金層を形成する。
スパッタリングの条件を、例えば以下のとおりとするこ
とができる。 雰囲気 : Ar 100% プロセスガス圧: 0.4Pa DCパワー : 10kW 成膜温度 : 150゜C 次いで、基体10の温度を約510゜Cに加熱する。こ
れによって、絶縁膜40上に堆積したAl系合金層は流
動状態となり、図示しない開口部内に流入し、開口部は
Al系合金層で確実に埋め込まれる。加熱条件を、例え
ば以下のとおりとすることができる。 加熱方式 : 基板裏面ガス加熱 加熱温度 : 500゜C 加熱時間 : 3分 プロセスガス : Ar=100sccm プロセスガス圧力: 1.1×103Pa ここで、基板裏面ガス加熱方式とは、基板裏面に配置し
たヒーターブロックを所定の温度(加熱温度)に加熱
し、ヒーターブロックと基板裏面の間にプロセスガスを
導入することによって基体を加熱する方式である。加熱
方式としては、この方式以外にもランプ加熱方式等を用
いることができる。
【0046】(実施例2) 実施例2は、本発明の第2の態様に係る配線形成方法
及び、本発明の第2の態様に係る半導体装置における配
に関する。実施例1と異なり、実施例2においては、
絶縁層14に開口部16を形成する工程が含まれる。絶
縁膜はCVD法にて形成されたSiO2から成る。Al
系合金層の形成は、高温アルミニウムスパッタ法にて行
う。また、バリアメタル層上に絶縁膜を形成した後、全
面にTiから成る金属層(濡れ性改善層)を形成する工
程を含む。以下、半導体素子の模式的な一部断面図であ
る図3及び図4を参照して、実施例2の配線形成方法を
説明する。
【0047】[工程−200] 先ず、不純物拡散層(下層導体層)12が形成された半
導体基板から成る基体10上に、例えばBPSGから成
る厚さ500nmの絶縁層14を常圧CVD法にて形成
した後、不純物拡散層12の上の絶縁層14に例えばR
IE法で開口部16を形成する。その後、拡散炉中で窒
素ガス雰囲気下880゜C×20分の熱処理を行い、B
PSGから成る絶縁層14をリフローさせる(図3の
(A)参照)。
【0048】[工程−210] その後、希フッ酸溶液にて表面の酸化膜を除去し、次い
で、マルチチャンバスパッタ装置を用いて、コンタクト
層20及びバリアメタル層22を、スパッタ法にて開口
部16内及び絶縁層14上に形成する(図3の(B)参
照)。コンタクト層20は厚さ30nmのチタン(T
i)から成り、バリアメタル層22は厚さ120nmの
窒化チタン(TiN)層22から成る。コンタクト層2
0及びバリアメタル層22の形成条件は、実施例1の
[工程−110]と同様とすることができる。
【0049】[工程−220] 次いで、必要に応じて、実施例1の[工程−120]と
同様に、TiNから成るバリアメタル層22の表面の酸
化処理を行う。
【0050】[工程−230] その後、バリアメタル層22上に絶縁膜40を形成する
(図3の(C)参照)。絶縁膜40は、TEOS(テト
ラエトキシシラン)CVD法によって形成された厚さ5
0nmのSiO2から成る。絶縁膜40の形成条件を、
例えば以下のとおりとすることができる。 原料ガス : TEOS/O2=350/350sccm 温度 : 400゜C RFパワー: 400W
【0051】[工程−240] 次に、開口部16の少なくとも底部に存在する絶縁膜4
0を除去する(図3の(D)参照)。絶縁膜40の除去
は、レジストパターニング及び反応性イオンエッチング
によって行うことができる。バッチ式RIE装置を用い
た反応性イオンエッチングの条件を以下に例示する。 使用ガス : CHF3/O2=75/8sccm 圧力 : 6.7Pa マイクロ波パワー: 1000W 図3の(D)に示したように、開口部16の側壁から絶
縁膜40を除去してもよいし、開口部16の側壁に絶縁
膜40を残してもよいし、更には、絶縁層14上のバリ
アメタル層22の上の絶縁膜40の一部分を除去しても
よい。開口部16の底部に絶縁膜が残らなければよい。
【0052】[工程−250] その後、実施例1の[工程−140]と同様に、絶縁膜
40上及び開口部16の底部の露出したバリアメタル層
22上に、Tiから成る金属層(濡れ性改善層)24を
成膜することが望ましい(図4の(A)参照)。
【0053】[工程−260] 次に、実施例1の[工程−150]と同様の方法で、高
温アルミニウムスパッタ法にて絶縁膜40上([工程−
250]を採用して濡れ性改善層24を形成した場合に
は、濡れ性改善層24上)に、Al系合金層30を形成
する(図4の(B)参照)。これによって、開口部16
はAl系合金層30で確実に埋め込まれる。こうして、
開口部16には、コンタクト層20、バリアメタル層2
2、(濡れ性改善層24)、及びAl系合金層30から
成る接続孔(コンタクトホール)34が形成される。ま
た、絶縁層14上には、コンタクト層20、バリアメタ
ル層22、絶縁膜40、(濡れ性改善層24)、及びA
l系合金層30から成る配線層が形成される。
【0054】絶縁膜40が形成されているので、実施例
1にて説明したと同様の理由によって、このAl系合金
層30の表面モホロジーは良好であった。
【0055】[工程−270] 次に、フォトリソグラフィ技術及びドライエッチング技
術を用いて配線層をパターニングして、所望の配線パタ
ーン形状とし、配線32を完成させる(図4の(C)参
照)。Al系合金層30の表面が荒れていないために、
実施例1と同様に、フォトレジストマスクを容易に且つ
高い精度でアラインメントすることができ、しかもフォ
トリソグラフィ法でのパターニングにおけるハレーショ
ンの発生を防止することができた。また、反応性イオン
エッチング後の配線形状は、図4の(C)に示すように
整っており、その後の層間絶縁層36の形成及び平坦
化、並びに層間絶縁層36への開口部16Aの形成(図
4の(D)参照)を制御性良く行うことができた。
【0056】高温アルミニウムスパッタ法の代わりに、
Al系合金層30の形成をアルミニウムリフロー法にて
行うこともできる。この場合には、絶縁膜40上([工
程−250]を採用して濡れ性改善層24を形成した場
合には、濡れ性改善層24上)に、例えばAl−1%S
iから成り厚さ0.5μmのAl系合金層を形成する。
アルミニウムリフロー法の各工程の条件を、例えば実施
例1にて説明した条件と同様とすることができる。
【0057】(実施例3) 実施例3は、本発明の第3の態様に係る配線形成方法に
関する。Tiから成るコンタクト層の厚さを60nmと
した。アルミニウム系合金層の形成は、高温アルミニウ
ムスパッタ法にて行う。また、TiONから成るバリア
メタル層上にTiから成る金属層(濡れ性改善層)を形
成する工程を含む。以下、半導体素子の模式的な一部断
面図である図5及び図6を参照して、実施例3の配線形
成方法を説明する。
【0058】[工程−300] 先ず、半導体基板から成る基体10上に、BPSGから
成る厚さ500nmの絶縁層14を常圧CVD法にて形
成した後、拡散炉中で窒素ガス雰囲気下880゜C×2
0分の熱処理を行い、BPSGから成る絶縁層14をリ
フローさせる(図5の(A)参照)。
【0059】[工程−310] その後、希フッ酸溶液にて表面の酸化膜を除去し、次い
で、マルチチャンバスパッタ装置を用いて、コンタクト
層20及びバリアメタル層22を、スパッタ法にて絶縁
層14上に形成する(図5の(B)参照)。コンタクト
層20はチタン(Ti)から成り、バリアメタル層22
は酸化窒化チタン(TiON)層22から成る。コンタ
クト層20及びバリアメタル層22の形成条件は、実施
例1の[工程−110]と同様とすることができる。但
し、Tiから成るコンタクト層20の厚さを、30nm
ではなく60nmとした。この点が、従来技術とは異な
る実施例3の本質的な特徴である。尚、TiONから成
るバリアメタル層22の形成の際には、雰囲気をN2
2の混合ガス雰囲気とする。
【0060】[工程−320] 次いで、必要に応じて、実施例1の[工程−120]と
同様に、バリアメタル層22の表面の酸化処理を行う。
【0061】[工程−330] その後、バリアメタル層22上に、Tiから成る金属層
(濡れ性改善層)24を成膜することが望ましい(図5
の(C)参照)。濡れ性改善層24のスパッタ法による
成膜条件は、実施例1の[工程−140]と同様とする
ことができる。
【0062】[工程−340] 次に、高温アルミニウムスパッタ法にてバリアメタル層
22上([工程−430]を採用して濡れ性改善層24
を形成した場合には、濡れ性改善層24上)に、Al系
合金層30を形成する(図6の(A)参照)。Al系合
金層30は、例えばAl−1%Siから成り厚さは0.
5μmである。スパッタリングの条件を、例えば以下の
とおりとすることができる。 雰囲気 : Ar 100% プロセスガス圧: 0.26Pa DCパワー : 7.5kW 成膜温度 : 515゜C こうして、絶縁層14には、コンタクト層20、バリア
メタル層22、(濡れ性改善層24)、及びAl系合金
層30が形成される。
【0063】Tiから成るコンタクト層20の厚さは6
0nmであり、従来よりも厚いため、コンタクト層20
を構成するTi結晶は強く(200)配向され、最終的
に成膜されたAl系合金層30表面の荒れが少なかっ
た。
【0064】[工程−350] 次に、フォトリソグラフィ技術及びドライエッチング技
術を用いて配線層をパターニングして、所望の配線パタ
ーン形状とし、配線32を完成させる(図6の(B)参
照)。Al系合金層30の表面が荒れていないために、
実施例1と同様に、フォトレジストマスクを容易に且つ
高い精度でアラインメントすることができ、しかもフォ
トリソグラフィ法でのパターニングにおいてハレーショ
ンの発生を防止することができた。また、反応性イオン
エッチング後の配線形状は、図6の(A)に示すように
整っており、その後の層間絶縁層36の形成及び平坦
化、並びに層間絶縁層36への開口部16Aの形成(図
6の(C)参照)を制御性良く行うことができた。
【0065】高温アルミニウムスパッタ法の代わりに、
Al系合金層30の形成をアルミニウムリフロー法にて
行うこともできる。この場合には、バリアメタル層22
上([工程−330]を採用して濡れ性改善層24を形
成した場合には、濡れ性改善層24上)に、例えばAl
−1%Siから成り厚さ0.5μmのAl系合金層を形
成する。アルミニウムリフロー法の各工程の条件を、例
えば実施例1にて説明した条件と同様とすることができ
る。
【0066】(実施例4) 実施例4は、本発明の第4の態様に係る配線形成方法に
関する。実施例3と異なり、実施例4においては、絶縁
層14に開口部16を形成する工程が含まれる。Tiか
ら成るコンタクト層の厚さを60nmとした。アルミニ
ウム系合金層の形成は、高温アルミニウムスパッタ法に
て行う。また、TiONから成るバリアメタル層上にT
iから成る金属層(濡れ性改善層)を形成する工程を含
む。以下、半導体素子の模式的な一部断面図である図7
及び図8を参照して、実施例4の配線形成方法を説明す
る。
【0067】[工程−400] 先ず、不純物拡散層(下層導体層)12が形成された半
導体基板から成る基体10上に、BPSGから成る厚さ
500nmの絶縁層14を常圧CVD法にて形成した
後、不純物拡散層12の上の絶縁層14に例えばRIE
法で開口部16を形成する。その後、拡散炉中で窒素ガ
ス雰囲気下880゜C×20分の熱処理を行い、BPS
Gから成る絶縁層14をリフローさせる(図7の(A)
参照)。
【0068】[工程−410] その後、希フッ酸溶液にて表面の酸化膜を除去し、次い
で、マルチチャンバスパッタ装置を用いて、Tiから成
り厚さ60nmのコンタクト層20、及びTiONから
成り厚さ120nmのバリアメタル層22を、実施例3
の[工程−310]と同様に、スパッタ法にて開口部1
6内及び絶縁層14上に形成する(図7の(B)参
照)。Tiから成るコンタクト層20の厚さを60nm
とした点が、従来技術とは異なる実施例4の本質的な特
徴である。
【0069】[工程−420] 次いで、必要に応じて、実施例3の[工程−320]と
同様に、バリアメタル層22の表面の酸化処理を行う。
【0070】[工程−430] その後、バリアメタル層22上に、Tiから成る金属層
(濡れ性改善層)24を成膜することが望ましい(図7
の(C)参照)。濡れ性改善層24のスパッタ法による
成膜条件は実施例1の[工程−140]と同様とするこ
とができる。
【0071】[工程−440] 次に、高温アルミニウムスパッタ法にてバリアメタル層
22上([工程−430]を採用して濡れ性改善層24
を形成した場合には、濡れ性改善層24上)に、Al系
合金層30を形成する(図8の(A)参照)。Al系合
金層30は、例えばAl−1%Siから成り厚さは0.
5μmである。スパッタリングの条件を、例えば実施例
3の[工程−340]と同様とすることができる。これ
によって、開口部16はAl系合金層30で確実に埋め
込まれる。
【0072】こうして、絶縁層14には、コンタクト層
20、バリアメタル層22、(濡れ性改善層24)、及
びAl系合金層30から成る接続孔(コンタクトホー
ル)34が形成される。また、絶縁層14上には、コン
タクト層20、バリアメタル層22、(濡れ性改善層2
4)、及びAl系合金層30から成る配線層が形成され
る。
【0073】Tiから成るコンタクト層20の厚さは6
0nmであり、従来よりも厚いため、コンタクト層20
を構成するTi結晶は強く(200)配向され、最終的
に成膜されたAl系合金層30表面の荒れが少なかっ
た。Al系合金層30の表面におけるg線反射率を測定
した結果は約49%であり、AFM測定によるAl系合
金層30の表面のRmaxは約250nmであり、Al系
合金層30の表面モホロジーは良好であった。
【0074】一方、比較のために、Tiから成るコンタ
クト層20の厚さを30nmとした以外は、実施例4と
同様の方法で形成した配線構造におけるAl系合金層3
0表面の荒れを評価した。Al系合金層30の表面にお
けるg線反射率を測定した結果は約15%であり、AF
M測定によるAl系合金層30の表面のRmaxは約53
0nmであり、Al系合金層30の表面モホロジーは不
良であった。
【0075】[工程−450] 次に、フォトリソグラフィ技術及びドライエッチング技
術を用いて配線層をパターニングして、所望の配線パタ
ーン形状とし、配線32を完成させる(図8の(B)参
照)。Al系合金層30の表面が荒れていないために、
フォトレジストマスクを容易に且つ高い精度でアライン
メントすることができ、しかもフォトリソグラフィ法で
のパターニングにおいてハレーションの発生を防止する
ことができた。また、反応性イオンエッチング後の配線
形状は、図8の(A)に示すように整っており、その後
の層間絶縁層36の形成及び平坦化、並びに層間絶縁層
36への開口部16Aの形成(図8の(C)参照)を制
御性良く行うことができた。
【0076】高温アルミニウムスパッタ法の代わりに、
Al系合金層30の形成をアルミニウムリフロー法にて
行うこともできる。この場合には、バリアメタル層22
上([工程−430]を採用して濡れ性改善層24を形
成した場合には、濡れ性改善層24上)に、例えばAl
−1%Siから成り厚さ0.5μmのAl系合金層を形
成する。アルミニウムリフロー法の各工程の条件を、例
えば実施例1にて説明した条件と同様とすることができ
る。
【0077】(実施例5) 高温アルミニウムスパッタ法における成膜温度を565
゜Cとした点、及びバリアメタル層22をTiNから構
成した点を除き、実施例4と同様の方法で配線構造を形
成した。尚、コンタクト層20は、実施例4と同様に、
厚さ60nmのTiから成る。この場合のAl系合金層
30の表面におけるg線反射率を測定した結果は約64
%であり、AFM測定によるAl系合金層30の表面の
maxは約175nmであった。
【0078】一方、比較のために、Tiから成るコンタ
クト層20の厚さを30nmとした以外は、実施例5と
同様の方法で形成した配線構造におけるAl系合金層3
0表面の荒れを評価した。Al系合金層30の表面にお
けるg線反射率を測定した結果は約58%であり、AF
M測定によるAl系合金層30の表面のRmaxは約20
0nmであった。この結果からも、Tiから成るコンタ
クト層20の厚さを厚くすると、最終的に形成されるA
l系合金層の表面荒れを少なくすることができることが
判る。
【0079】以上、好ましい実施例に基づき本発明を説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。各実施例における成膜条件や数値は例示であ
り、適宜変更することができる。絶縁層14は、BPS
G以外にも、SiO2、PSG、BSG、AsSG、P
bSG、SbSG、あるいはSiN等の公知の絶縁材料
から構成することができる。アルミニウム系合金には、
純Al、あるいはAl−Si−Cu、Al−Cu、Al
−Ge等のアルミニウム合金が包含される。実施例1又
は実施例2におけるバリアメタル層を、実施例3と同様
にTiONから構成することができる。
【0080】基体としては、シリコン半導体基板だけで
なく、例えば絶縁層上に形成されたポリシリコンから成
る下層配線層や各種電極等を挙げることができる。コン
タクト層、バリアメタル層や濡れ性改善層は、スパッタ
法だけでなくCVD法にて形成することもできる。更に
は、配線層を構成する材料としてアルミニウム系合金を
例にとり説明したが、配線層を構成する材料としてタン
グステン等の各種の金属材料や高融点金属材料を用いた
配線構造にも本発明を適用することができる。
【0081】
【発明の効果】本発明の半導体装置の配線形成方法によ
れば、アルミニウム系合金層の表面の荒れ(凹凸)を減
少させることができる。その結果、配線のエレクトロマ
イグレーションやストレスマイグレーション耐性を向上
させることができ、高い信頼性を有する配線を形成する
ことができる。
【0082】また、アルミニウム系合金層の表面が荒れ
ていないために、アルミニウム系合金層上に形成された
レジスト層に対して、所望の配線パターン形状を有する
フォトレジストマスクを容易に且つ高い精度でアライン
メントすることができ、しかもフォトリソグラフィ法で
のパターニングにおいてハレーションの発生を防止する
ことができる。更には、配線上への層間絶縁層の形成及
び平坦化、並びに層間絶縁層への開口部の形成を制御性
良く行うことができる。その結果、高い信頼性を有する
配線及び接続孔を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の半導体装置の配線形成方法の各工程
を説明するための半導体素子の模式的な一部断面図であ
る。
【図2】図1に引き続き、実施例1の半導体装置の配線
形成方法の各工程を説明するための半導体素子の模式的
な一部断面図である。
【図3】実施例2の半導体装置の配線形成方法の各工程
を説明するための半導体素子の模式的な一部断面図であ
る。
【図4】図3に引き続き、実施例2の半導体装置の配線
形成方法の各工程を説明するための半導体素子の模式的
な一部断面図である。
【図5】実施例3の半導体装置の配線形成方法の各工程
を説明するための半導体素子の模式的な一部断面図であ
る。
【図6】図5に引き続き、実施例3の半導体装置の配線
形成方法の各工程を説明するための半導体素子の模式的
な一部断面図である。
【図7】実施例4の半導体装置の配線形成方法の各工程
を説明するための半導体素子の模式的な一部断面図であ
る。
【図8】図7に引き続き、実施例4の半導体装置の配線
形成方法の各工程を説明するための半導体素子の模式的
な一部断面図である。
【図9】従来の高温アルミニウムスパッタ法による配線
構造の形成方法を説明するための半導体素子の模式的な
一部断面図である。
【符号の説明】
10 基体 12 下層導体層 14 絶縁層 16 開口部 20 コンタクト層 22 バリアメタル層 24 濡れ性改善層(金属層) 30 アルミニウム系合金層 32 配線 34 接続孔 36 層間絶縁層 40 絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/768 H01L 21/90 C (56)参考文献 特開 平2−134847(JP,A) 特開 平4−171940(JP,A) 特開 平5−190490(JP,A) 特開 平4−264719(JP,A) 特開 平7−58199(JP,A) 特開 平7−22415(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3205 H01L 21/28 301 H01L 21/316 H01L 21/768

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)基体上の絶縁層の上にバリアメタル
    層を形成する工程と、 (ロ)該バリアメタル層及び絶縁層上に絶縁膜を形成す
    る工程と、 (ハ)基体を390゜C以上アルミニウム系合金の融点
    以下の温度に加熱した状態でのスパッタ法又はアル
    ミニウムリフロー法にて絶縁膜上にアルミニウム系合
    金層を形成する工程(ニ)アルミニウム系合金層、絶縁膜及びバリアメタル
    層をパターニングし、以て、絶縁層上にバリアメタル
    層、絶縁膜及びアルミニウム系合金層から成る配線を形
    成する工程、 から成ることを特徴とする半導体装置の配線形成方法。
  2. 【請求項2】絶縁膜はCVD法にて形成されたSiO2
    又はSiNから成ることを特徴とする請求項1に記載の
    半導体装置の配線形成方法。
  3. 【請求項3】前記工程(ロ)の後に、全面にTiから成
    る金属層を絶縁膜上に形成する工程を更に含み、前記工
    程(ハ)においてアルミニウム系合金層を該金属層上に
    形成し、前記工程(ニ)において、アルミニウム系合金
    層、金属層、絶縁膜及びバリアメタル層をパターニング
    することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半
    導体装置の配線形成方法。
  4. 【請求項4】(イ)基体上の絶縁層に開口部を形成する
    工程と、 (ロ)該開口部内を含む絶縁層上にバリアメタル層を形
    成する工程と、 (ハ)バリアメタル層上に絶縁膜を形成した後、開口部
    底部あるいは開口部内の絶縁膜を除去する工程と、 (ニ)基体を390゜C以上アルミニウム系合金の融点
    以下の温度に加熱した状態でのスパッタ法又はアル
    ミニウムリフロー法にて絶縁膜上及び露出したバリア
    メタル層上にアルミニウム系合金層を形成する工程(ホ)絶縁層上のアルミニウム系合金層、絶縁膜及びバ
    リアメタル層をパターニングし、以て、絶縁層上にバリ
    アメタル層、絶縁膜及びアルミニウム系合金層 から成る
    配線を形成する工程、 から成ることを特徴とする半導体装置の配線形成方法。
  5. 【請求項5】絶縁膜はCVD法にて形成されたSiO2
    又はSiNから成ることを特徴とする請求項4に記載の
    半導体装置の配線形成方法。
  6. 【請求項6】前記工程(ハ)の後に、全面にTiから成
    る金属層を、絶縁膜上、及び、開口部の底部に露出した
    バリアメタル層上に形成する工程を更に含み、前記工程
    (ニ)においてアルミニウム系合金層を該金属層上に形
    し、前記工程(ホ)において、アルミニウム系合金
    層、金属層、絶縁膜及びバリアメタル層をパターニング
    することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の半
    導体装置の配線形成方法。
  7. 【請求項7】前記工程(イ)の後に、開口部内を含む絶
    縁層上にコンタクト層を形成する工程を含み、前記工程
    (ロ)において、コンタクト層上にバリアメタル層を形
    成し、前記工程(ホ)において、アルミニウム系合金
    層、金属層、絶縁膜、バリアメタル層及びコンタクト層
    をパターニングすることを特徴とする請求項6に記載の
    半導体装置の配線形成方法。
  8. 【請求項8】前記工程(ロ)の後に、バリアメタル層の
    表面を酸化する工程を更に含むことを特徴とする請求項
    4乃至請求項8のいずれか1項に記載の半導体装置の配
    線形成方法。
  9. 【請求項9】基体上の絶縁層の上に形成された配線であ
    って、該配線は、絶縁層上に形成されたバリアメタル
    層、バリアメタル層上に形成された絶縁膜、及び、絶縁
    膜上に形成されたアルミニウム系合金層から成ることを
    特徴とする半導体装置における配線。
  10. 【請求項10】絶縁膜とアルミニウム系合金層との間に
    は、Tiから成る金属層が形成されていることを特徴と
    する請求項9に記載の半導体装置の配線。
  11. 【請求項11】基体上の絶縁層に形成された開口部内を
    含む該絶縁層上に形成された配線であって、 該絶縁層上に形成された配線の部分は、絶縁層上に形成
    されたバリアメタル層、バリアメタル層上に形成された
    絶縁膜、及び、絶縁膜上に形成されたアルミニウム系合
    金層から成り、 該絶縁層上に形成された配線の部分から開口部内へと延
    在する配線の部分は、少なくとも、絶縁層上に形成され
    たバリアメタル層から延在し、開口部の底部及び側面に
    形成されたバリアメタル層、及び、絶縁層上に形成され
    たアルミニウム系合金層から延在するアルミニウム系合
    金層から成ることを特徴とする半導体装置の配線。
  12. 【請求項12】少なくとも絶縁膜とアルミニウム系合金
    層との間には、Tiから成る金属層が形成されているこ
    とを特徴とする請求項11に記載の半導体装置の配線。
  13. 【請求項13】バリアメタル層と絶縁層との間には、コ
    ンタクト層が形成されていることを特徴とする請求項1
    1又は請求項12に記載の半導体装置の配線。
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