JP3310710B2 - 難燃性シート - Google Patents

難燃性シート

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JP3310710B2
JP3310710B2 JP35473892A JP35473892A JP3310710B2 JP 3310710 B2 JP3310710 B2 JP 3310710B2 JP 35473892 A JP35473892 A JP 35473892A JP 35473892 A JP35473892 A JP 35473892A JP 3310710 B2 JP3310710 B2 JP 3310710B2
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進 須田
八郎 酢屋
荘二 林
勝広 堀田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射性物質取扱所用難
燃性シートに関する。更に詳しくは、本発明は、燃焼時
にハロゲン系ガスの発生がなく、又、灰分の残存がな
く、取り扱い性にすぐれた放射性物質取扱所の床面、壁
面、機器類、机、建築物、資材置き場、棚等を被覆する
ために使用する難燃性のシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、原子力発電所、化学工場、病院、
研究所等では、放射性物質を取り扱うので、なるべく放
射性物質による汚染を防止するために、放射性物質を取
り扱う作業場の床面、壁面、機器類、机等を放射性物質
粘着性シートで被覆したり、又、建築中の建屋、資材置
き場、棚等を風雨や盗難等からの被害を免れるためや、
美観上の見地から保護シートが使用されてきた。しかし
ながら、放射性物質粘着性シートも、従来からオレフィ
ン樹脂のシートが使用されており、工事でバーナーの火
焔に耐する保護は全くなされておらず、火災発生等のト
ラブルがあり、難燃シートに対する要求が高まってき
た。これに対応するため、塩化ビニル系シート、ハロゲ
ン系難燃剤配合ポリオレフィン系シート等が提案された
が、火災発生時や焼却時に、ハロゲン含有化合物を発生
し、環境汚染問題をひきおこし、望ましくなく、採用さ
れておらず、又、ノンハロゲン系無機系難燃剤(水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム等)を多量に配合し
たポリオレフィン系シートも提案されたが、シートが厚
く重くなり、取り扱い性や強度が弱くなり、又、これは
焼却時に、微量の放射性物質を吸着した多量の灰分を発
生し、これを長期間保管するには多大な費用がかかり、
問題である。
【0003】この様な問題点を解決するために、焼却し
てもハロゲン含有化合物が発生せず、灰分の発生が少な
い難燃性シートが提案されている。例えば、熱可塑性重
合体に多価低級脂肪酸及び又はこれらのアンモニウム塩
(特開平4−46963号)、シュウ酸、シュウ酸アン
モニウム又はその誘導体(特開平4−46964号)、
2 N−C(=X)−NHCH2 COOHで表わされる
化合物(特開平4−46965号)、グアジニノ化合物
(特開平4−46966号)、尿素(特開平3−155
39号)等が提案されている。しかしながら、これらの
難燃剤は、極性化合物であり、無極性のポリオレフィン
系樹脂とは、配合が困難であったり、又、熱分解温度が
ポリオレフィン系樹脂の加工温度より低く、熱分解し
て、多量のガスが発生し、連続的な製造ができない。こ
のため、これらの難燃剤をエチレン−酢酸ビニル共重合
体の粉末に対し混合し、ポリエステルフィルムの表面に
200g/m2 の割合で散布し、130℃の温風炉中を
通過させてエチレン−酢酸ビニル共重合体を溶融させ、
すぐその上面に厚さ25μの低密度ポリエチレンフィル
ムを押圧ロールを用いて圧着させて三層フィルムを得た
(特開平4−46963号の実施例1)様に特殊な製法
でフィルムコストがかかり、経済性が悪く、又別の例で
は多量の軟化剤と尿素を配合し、中層とし、両外層を難
燃剤を含有しないフィルム層としており(特開平3−1
5539号)、かかる三層フィルムを空冷インフレーシ
ョン法でつくると、小口径のフィルムしか作れず経済性
が悪く、両外層に難燃剤が入っていないので、難燃性に
劣り、自己消火性シートとしては不十分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような状況に鑑
み、本発明では、シートの製法としては、最も経済的な
単層インフレーション又は単層Tダイキャスティング
で、フィルム樹脂成分として、最も加工性のよいポリエ
チレン系樹脂を採用し、自己消火性にすぐれ、LOIが
26以上であり、軽く取り扱い性にすぐれ、機械的強度
にすぐれ、放射性物質塵埃を吸着しやすく、ノンスリッ
プ性で安全であり、焼却時にハロゲン含有化合物を発生
せず、又、多量の灰分を発生せず、高温では完全に燃焼
して気体となる放射性物質取扱所にて使用するのに適す
る難燃性シートの提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、数多くの
有機化合物、及び無機化合物をポリエチレン系樹脂に配
合し、空冷インフレーション方法又はTダイキャスティ
ング法で多数の単層シートの製造の試験を行ったとこ
ろ、特定の有機化合物と無機化合物の組合せ及び特定の
ポリエチレン系樹脂からなる樹脂組成物で単層フィルム
を作った場合、放射性物質取扱所で使用される数多くの
上記した要求を満す難燃シートが提供できることを見出
し、本発明を完成させた。
【0006】即ち本発明は、メルトインデックス0.5
〜20g/10min 、酢酸ビニル含有量5〜28重量%
のエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂100重量部、メ
ラミンシアヌレート5〜25重量部及び赤リン系化合物
0.5〜5重量部からなる樹脂組成物で作った厚さ30
〜1000μm 、自己消火性、限界酸素指数26以上の
放射性物質汚染防止用難燃性シートである。
【0007】本発明では、シートのマトリックスとし
て、メルトインデックス0.5〜20g/10min 、酢
酸ビニル含有量5〜28重量%のエチレン−酢酸ビニル
共重合体樹脂(以下EVAと呼称する。)を数多くのポ
リエチレン系樹脂の中から選択して採用した。その理由
は、シートを床面に敷いたとき、その上を歩く人間がス
リップすると危険であり、EVAはノンスリップ性であ
ること、微量の放射性物質塵埃や、一般の塵埃等を非常
によく吸着すること、難燃性がポリエチレン系樹脂の中
ではEVAが最もよいこと、EVAは非常にゴム様な弾
性があり取り扱い性がよいこと、難燃剤を多量に配合し
ても、シートの物性が低下しない事等を実験で実証し、
原子力発電所用の難燃シートの要求を満たすことを見出
したからである。EVAのメルトインデックスが0.5
g/10min 未満であると、シートの成形が困難になり
望ましくなく、20g/10min よりも高いと、シート
強度が弱くなり、また粘着性がありすぎてブロッキング
したりして望ましくない。また、EVAの酢酸ビニル含
有量が5重量%未満であると、シートの粘着性がなくな
りスリップし、危険であり、塵埃の吸着性も悪くなり、
難燃性も悪くなり、ゴム弾性もなくなり、取り扱い性も
悪くなり、難燃剤を多量に配合したとき、シートの機械
的強度が低下し望ましくない。酢酸ビニル含有量が28
重量%よりも多いと、フィルムがブロッキングし、取り
扱い性が悪くなり、シートの粘着度が強くなりすぎ、そ
の上を歩行したとき感触が悪くなり、また、シートの成
形も困難となり望ましくない。
【0008】本発明において難燃剤としては、メラミン
シアヌレートをEVA100重量部に対して5〜25重
量部使用する。このメラミンシアヌレートとは、メラミ
ンとシアヌール酸との反応生成物である。シアヌール酸
は2つの互変異性体が考えられ、化学的には通常エノー
ル型をシアヌール酸、ケト型をイソシアヌール酸と呼ぶ
が、本発明で用いるシアヌール酸とは、エノール型とケ
ト型の両方を意味する。
【0009】本発明において用いるメラミンシアヌレー
トは、例えば、メラミンの水溶液とシアヌール酸の水溶
液を混合し、反応させ、生成した沈澱物を濾別すること
によって得られるが、製法については特に限定されるも
のではない。また、微量の未反応のメラミンやシアヌー
ル酸を含有していてもさしつかえないが、多量に残存す
るものは、シートの加工作業場の環境を悪くし、シート
の表面に発泡現象を起すので避けた方がよい。このメラ
ミンシアヌレートは、好ましくは有機又は無機化合物で
表面処理されたものは樹脂への分散が良いので望まし
い。かかるメラミンシアヌレートとしては例えば、日産
化学工業よりMC−610なる商品名で市販されてい
る。その化学構造式は下記の様である。
【化1】
【0010】本発明においてメラミンシアヌレートを難
燃剤として採用した理由は、EVAとの相溶性がよく、
EVAに多量配合しても、シートの加工性が低下するこ
となく、熱分解温度が300℃以上であり、EVAの加
工温度である160〜220℃においては分解せず、従
って、EVAシートの表面に発泡現象を起すことなく、
品質の良好なシートが得られ、EVAだけのシートは粘
着性があり、ブロッキングを起すか、メラミンシアヌレ
ートは、高融点の微粉末であるからEVAシートの表面
に粒子状態で存在し、ブロッキング防止効果を与えてお
り、シートの取り扱い性を向上させ、難燃効果もEVA
や赤リン系化合物との相乗作用によって放射性取扱所用
シートとしての難燃性要求基準をクリヤーできるほどで
あるからである。メラミンシアヌレートのEVAに対す
る配合量が5重量部以下であると難燃効果やブロッキン
グ防止効果が発現せず、25重量部以上であるとシート
の成膜性や機械的強度、取り扱い性等が悪くなり、経済
性もなくなり望ましくない。但し、メラミンシアヌレー
トが難燃効果があるといっても、単にEVAとメラミン
シアヌレートだけのシートは、上記基準をクリヤーでき
ない。
【0011】従って、本発明においては、EVAとメラ
ミンシアヌレートと赤リン系化合物を併用することが、
発明の必須構成要件である。本発明において赤リン系化
合物とは、赤リンを主成分とする難燃助剤であり、赤リ
ンは比較的不安定な化合物であるので、発火しやすく、
特に粉塵爆発を起しやすいので、また、経済的にホスフ
ィンや酸化生成物を生成してEVAを劣化させやすいの
で赤リン粒子の表面を熱硬化性樹脂等の安定化剤でコー
ティングしたものが望ましい。赤リンは発煙性やガスの
発生が非常に少なく、少量の添加で極めて高い難燃効果
をEVAとメラミンシアヌレートとの相乗作用で与える
ので、この三者を併用した場合のみ上記の難燃性基準を
クリヤーすることができる。本発明においては、EVA
100重量部に対して赤リン系化合物を0.5〜5重量
部配合する。0.5重量部以下であると、所定の難燃性
基準をクリヤーできず、5重量部以上であると難燃性効
果も頭うちとなり、シートの成形性が悪く、できたシー
トの機械的強度を悪くし、シートに赤色を与え、またコ
ストアップにつながり、シートの焼却時に灰分となるの
で、望ましくない。
【0012】本発明において、EVAとメラミンシアヌ
レートと赤リン系化合物を併用する場合、難燃性相乗効
果が出ることを見出したがその理由は定かでないが、E
VAの燃焼開始温度とメラミンシアヌレートの分解温度
が近いため、EVAの燃焼熱をメラミンシアヌレートが
奪うと共に、熱分解で発生するアンモニアや二酸化炭素
が自己消火に働くものと想定される。一方、赤リン系化
合物もEVAの燃焼開始温度に近いので、急速に燃焼を
始めるが、すぐ、酸素不足の状態となり、炭化がすぐ始
まり、これがかさなった状態となって延焼を防止し、三
者の効果があいまって急速に消炎するものと考えられ
る。
【0013】本発明の難燃性シートを作るための樹脂組
成物には各種の補助剤を含むことができる。例えば、E
VAの物性を阻害しない範囲でLDPE、LLDPE、
VLDPE、HDPE、EEA、アイオノマー、PP、
PS等を配合したり、安定剤、酸化防止剤、中和剤、紫
外線吸収剤、顔料、カーボンブラック、架橋剤、滑剤、
加工性改良剤、カップリング剤、帯電防止剤、防カビ
剤、耐トラッキング剤等を配合してもよい。
【0014】本発明の難燃性シートを作るための樹脂組
成物はEVA、メラミンシアヌレート、赤リン系化合物
及びその他の上記の配合剤等を、バンバリミキサー、加
圧ニーダー、二軸押出機、ブスコニーダー、ヘンシェル
ミキサー、ロールニーダー等を用いて130〜230℃
の範囲で加熱混練して混合物を作り、直接又は一旦ペレ
ットにしたのち、インフレーション法、Tダイキャスト
法等でシートを作ることができる。
【0015】本発明の難燃性シートは、厚さ30〜1,
000μm である。30μm 以下であると機械的強度に
劣り、取り扱い性も悪くなり望ましくなく、1,000
μm以上では、自己消火性がなくなり、経済性もなくな
り望ましくない。通常200μm の厚さの難燃性シート
が強度、取り扱い性、成形性、難燃性、経済性等のバラ
ンスがとれているので使用される。
【0016】本発明の難燃性シートは、原料の樹脂組成
物が成膜性がよいので、難燃性原子力発電所用シートと
比較し、単層の広幅シートが作られ、かつ、シートの低
温ヒートシール性がよいので、広幅シートをヒートシー
ルでつなぎ合せ、更に大面積のシートが簡単に作られる
利点がある。
【0017】以下に、本発明を実施例によって詳述する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0018】実施例1 原料樹脂組成物の準備 エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー製のEV
A、メルトインデックス2、酢酸ビニル含有量18重量
%)100重量部、メラミンシアヌレート(日産化学
製、MC−610)22重量部、赤リン系化合物のマス
ターバッチ(日本ユニカー製WN−221。これは、日
本ユニカー製、EEA80wt%と、赤リン20wt%とか
らなる赤リンマスターバッチである。)6.5重量部、
フェノール系酸化防止剤(チバガイギー製、イルガノッ
クス1010)0.5重量部をバンバリーミキサーで1
60℃で10分間混練して、のち、造粒機でペレットを
得た。
【0019】インフレーションフィルムの製造方法 下記の装置及び加工条件で空冷法で厚さ200μm のイ
ンフレーションフィルムを製造し、切り開き幅500mm
のシートとした。 (1) 押出装置:(株)プラコー製L−40、φ40mm
インフレーションフィルム加工装置、 スクリュータイプ:フルフライト L/D:24/1 スクリーン:40/60/40メッシュ (2) ダ イ:モダンマシメリー(株)製、φ75mm ダイキャップ:0.8mm (3) 冷却装置:シングルリップストレートおよびコニ
カルカラー付 (4) 樹脂温度:160〜170℃ (5) 膨張比 :2.2 (6) 巻き取り速度:5.0m/min
【0020】 シート評価 (1) 引張強さ:JIS z−1702 縦 250kg/cm2 横 190kg/cm2 (2) 伸 び:JIS z−1702 縦 680% 横 700% (3) 引裂強度:JIS P−8116 縦 >100kg/cm 横 >100kg/cm JIS K−6781 縦 1.7kg/500mm 横 1.9kg/500mm (4) 限界酸素指数: K−7201 28 (5) ビカット軟化温度:K−7206 69℃ (6) 密 度: 1.02g
/ml (7) 灰 分:800℃、30分 0.4wt% (8) 脆化温度:K−6301 F50 −60℃ (9) 水 分: 120ppm (10) 自己消火性:シートを垂直にたらし、規定の燃焼
炎で10秒間接炎したが、着火しなかった。 (11) ノンスリップ性:人がシートの上を歩いてもシー
トが床面から移動したり、人がシート上ですべることは
なく、安全である。 (12) 取り扱い性:シートの柔軟性と、腰のバランスが
よく、シートをひろげたり、カバーするとき作業性がよ
い。 (13) ブロッキング性:シート同志がくっつくことな
く、容易にロール原反からひき出すことができる。 (14) 塵埃吸着性:空気中の塵埃がいったんシートに吸
着すると、離れることはなかった。 (15) ヒートシール性:シートを重ね合せ、130℃で
ヒートシールを行ったところ簡単に接着し、シール強度
も0.75kg/15mmであり、原子力発電所内の使用で
は、剥離することはなかった。
【0021】実施例2 原料樹脂組成物の準備 エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本ユニカー製のEV
A、メルトインデックス5、酢酸ビニル含有量28重量
%)100重量部、メラミンシアヌレート(日産化学
製、MC−610)6重量部、赤リン系化合物のマスタ
ーバッチ(日本ユニカー製WN−221。これは、日本
ユニカー製、EEA80wt%と、赤リン20wt%とから
なる赤リンマスターバッチである。)20重量部、フェ
ノール系酸化防止剤(チバガイギー製、イルガノックス
1010)0.5重量部をバンバリーミキサーで160
℃で10分間混練して、のち、造粒機でペレットを得
た。
【0022】インフレーションフィルムの製造方法 下記の装置及び加工条件で空冷法で厚さ35μm のイン
フレーションフィルムを製造し、切り開き幅1800mm
のシートとした。 (1) 押出装置:(株)プラコー製K−50、φ50mm
インフレーションフィルム加工装置 スクリュータイプ:フルフライト L/D:28/1 スクリーン:40/60/40メッシュ (2) ダ イ:モダンマシメリー(株)製、φ300m
m ダイキャップ:1.0mm (3) 冷却装置:シングルリップストレートおよびコニ
カルカラー付 (4) 樹脂温度:160〜170℃ (5) 膨張比 :2.2 (6) 巻き取り速度:15.0m/min
【0023】 シート評価 (1) 引張強さ:JIS z−1702 縦 190kg/cm2 横 180kg/cm2 (2) 伸 び:JIS z−1702 縦 690% 横 700% (3) 引裂強度:JIS P−8116 縦 >100kg/cm 横 >100kg/cm JIS K−6781 縦 1.6kg/500mm 横 1.8kg/500mm (4) 限界酸素指数: K−7201 27 (5) ビカット軟化温度:K−7206 45℃ (6) 密 度: 1.01g
/ml (7) 灰 分:800℃、30分 0.3wt% (8) 脆化温度:K−6301 F50 −63℃ (9) 水 分: 123ppm (10) 自己消火性:シートを垂直にたらし、規定の燃焼
炎で10秒間接炎したが、着火しなかった。 (11) ノンスリップ性:人がシートの上を歩いてもシー
トが床面から移動したり、人がシート上ですべることは
なく、安全である。 (12) 取り扱い性:シートの柔軟性と、腰のバランスが
よく、シートをひろげたり、カバーするとき作業性がよ
い。 (13) ブロッキング性:シート同志がくっつくことな
く、容易にロール原反からひき出すことができる。 (14) 塵埃吸着性:空気中の塵埃がいったんシートに吸
着すると、離れることはなかった。 (15) ヒートシール性:シートを重ね合せ、130℃で
ヒートシールを行ったところ簡単に接着し、シール強度
も0.78kg/15mmであり、原子力発電所内の使用で
は、剥離することはなかった。
【0024】比較例1 実施例1のエチレン−酢酸ビニル共重合体に代えて、高
圧法低密度ポリエチレン(日本ユニカー製、メルトイン
デックス5、密度0.922g/ml)に代えた以外は、
実施例1と同様な実験を行ったところ、限界酸素指数が
25で自己消火性が悪くなり、ノンスリップ性、取り扱
い性、塵埃吸着性、ヒートシール性等が悪くなった。
【0025】比較例2 実施例1において赤リン系化合物を使用しない以外は、
実施例1と同様な実験を行ったところ、限界酸素指数が
22であり、自己消火性、難燃性が不十分となった。
【0026】比較例3 実施例1において赤リン系化合物を6重量部使用した以
外は、実施例1と同様な実験を行ったところ、限界酸素
指数は29.5であり、自己消火性、難燃性は十分であ
ったが、引張強さ(縦)が218kg/cm2 となり、シー
トが赤く着色し、灰分も4wt%となりよくなかった。
【0027】比較例4 実施例1においてメラミンシアヌレートの使用量を3重
量部とした以外は、実施例1と同様な実験を行ったとこ
ろ、限界酸素指数が25であり、自己消火性、難燃性が
不十分であった。
【0028】比較例5 実施例1においてメラミンシアヌレートの使用量を30
重量部とした以外は、実施例1と同様な実験を行ったと
ころ、限界酸素指数は31であり、自己消火性、難燃性
は十分であったが、シートの成膜性が悪く生産性が落
ち、機械的強度、取り扱い性も悪化した。
【0029】比較例6 実施例1において、膨張比を1.5、巻き取り速度3.
5m/min 、ダイキャップ1.3mmとした以外は、実施
例1と同様な実験を行い、厚さ1200μm のシートを
作ったところ、限界酸素指数が25であり、自己消火
性、難燃性が不十分であった。
【0030】比較例7 実施例1において、膨張比を3.5、巻き取り速度8.
3m/min 、ダイキャップ0.5mmとした以外は、実施
例1と同様な実験を行い、厚さ20μm のシートを作っ
たところ、機械的強度、耐突き刺し強度が不足し、破れ
やすく、薄すぎて、シートを巻いたり、展張するとき、
取り扱い性が悪く、作業時間がかかった。
【0031】比較例8 実施例1において、酢酸ビニル含有量を4重量%のEV
Aに代えた以外は実施例1と同様な実験を行ったが、塵
埃吸着性、ノンスリップ性が悪化した。
【0032】比較例9 実施例1において、酢酸ビニル含有量を30重量%のE
VAに代えた以外は、実施例1と同様な実験を行ったと
ころ、シートを床に敷いてその上を歩いたところ、足ば
なれがやや悪く、歩行感触が悪かった。又、ロール巻き
シートをひろげるとき、ブロッキングしており、展張作
業性が悪かった。
【0033】
【発明の効果】本発明は、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、メラミンシアヌレート及び赤リン系化合物を併用し
た樹脂組成物で放射性物質取扱所用のシートを作ってい
るので、原子力発電所等で使用する各種シートに要求さ
れる、自己消火性、難燃性、機械的強度、耐低温脆化
性、ヒートシール性、塵埃吸着性、取り扱い性、耐ブロ
ッキング性、焼却残渣(灰分)の少ないこと、焼却時に
有害物質を発生しないこと、シートの美観性、シートの
無臭性、耐候性、耐水性、無毒性等をクリヤーしてお
り、シートの成膜性、生産性もよく、単層であるので、
経済性も十分である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酢屋 八郎 神奈川県綾瀬市寺尾台4−2−18 (72)発明者 林 荘二 神奈川県横浜市泉区新橋町726−35 (72)発明者 堀田 勝広 神奈川県横須賀市武5−25−17 審査官 森川 聡 (56)参考文献 特開 平4−359940(JP,A) 特開 昭55−5915(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 C08L 23/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトインデックス0.5〜20g/1
    0min 、酢酸ビニル含有量5〜28重量%のエチレン−
    酢酸ビニル共重合体樹脂100重量部、メラミンシアヌ
    レート5〜25重量部及び赤リン系化合物0.5〜5重
    量部からなる樹脂組成物で作った厚さ30〜1000μ
    m 、自己消火性、限界酸素指数26以上の放射性物質取
    扱所用難燃性シート。
JP35473892A 1992-12-17 1992-12-17 難燃性シート Expired - Lifetime JP3310710B2 (ja)

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