JPS6041806B2 - 電力ケ−ブル - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、北路事故が生じても火災の生じ難い電力ケ
ーブルに関する。

架橋ポリエチレン絶縁ケーブル、ＯＦケーブル等の各
種電力ケーブルが北路事故を起こすと北絡部における導
体上の被覆層が瞬時にして飛散するとともに北絡点が着
火し火災を起す問題がある。

本発明は、上記に鑑み、北路事故が生じても発生する火
災の規模が小さいもしくは火災が実質生じない新規な電
力ケーブルを提案するものでそのシース層が特殊な組成
物（以下本発明組成物と云う）で構成されたものである
。 本発明組成物は以下に説明する（ａ）成分〜（ｃ）
成分からなるものである。

（ａ）成分； ポリ塩化ビニルと該ポリ塩化ビニル１００部（重量部
、以下同じ）あたり２０〜２０Ξ、好ましくは５０〜１
４０部のエチレン酢酸ビニル共重合体とからなる組成物
が用いられる。

エチレン酢酸ビニル共重合体としては酢酸ビニル含有量
が３０重量％以上、好ましくは川重量％以上のものが用
いられる。 公知のエチレン・酢酸ビニル共重合体−塩
化ビニルグラフト共重合体も（ａ）成分として用いられ
る。

就中、酢酸ビニル結合量２０〜５腫量％のエチレン・酢
酸ビニル共重合体に塩化ビニルをグラフトさせ、かつ、
該塩化ビニルの含有量が両者の合計量の４０〜７踵量％
であるものが好適に用いられる。上記した２種の（ａ）
成分材料は（ａ）成分として単独で用いてもよく混合使
用してもよい。Ｊ）成分； メラミン、尿素ホルムアルデヒド、アミノ酢酸、トリ
メチロールメラミン、ヘキサメチロールメラミン、メラ
ミン樹脂、Ｎ、Ｎ’ −ジニトロソペンタメチレンテト
ラミン、グアニジン等の有機アミン類、ジシアンジアミ
ド、ブチルウレア、ポリアミド樹脂、アゾジカルボンア
ミド、ニトロソスルホンアミド等の有機アミド類、Ｐ−
トルエンスルホニルセミカルバジド、Ｐ、Ｐ’−オキシ
ベンゼンスルホニルカルバジバド等のスルホニルカルバ
ジド類等である。

これらのうち特に好ましいものはメラミン及び上記に例
示した如きその誘導体類であり、特にＪＩＳＫｌ５３ｌ
−１９７１で規定する１号または２号のメラミンである
。（ｂ）成分の量は、（ａ）成分１０娼あたり５〜７唱
である。５部より少いと添加の効果が乏しく、７娼より
多くなると、組成物の可撓性、押出加工性等が損われる
。

（ｂ）成分の好ましい使用量は、５〜５０部、特に１０
〜３０部である。（ｂ）成分として好ましいものは沸点
又は分解温度が１５０′Ｃ以上、好ましくは１８０℃以
上のものであり、常温で固体のもの、特に、好ましくは
、３００メッシュの篩を通過するものあるいはそれより
微粉末のものであるのが好ましい。（Ｃ）成分；亜鉛元
素を含む各種有機乃至無機の化合物が用いられる。

この（ｃ）成分は粉末状で用いられるが微粉末、例えば
３００メッシュの篩を通過するものあるいはそれ以上の
微粉末のものが好ましい。（ｃ）成分の好ましい例を挙
げるとフＮＯ・２Ｂ２０３・３１（２０，．ヅＮＯ・？
２０３・３．駈。Ｏ等の硼酸亜鉛化合物類、ＺｎＯ−Ｚ
ｎＭＯＯ４、ＣａＯ・ＺｎＭＯＯ４等のモリブデン・亜
鉛化合物類、ＺｎＯ．ｚｎｃＯ３、Ｚｎ３（ＰＯ４）３
・４Ｈ２０等である。特に好ましくは、ＺｎＯ．．ｚｎ
Ｏ−ＺｎＭＯＯ４、及び上記硼酸亜鉛化合物類等てある
。（Ｃ）成分は、亜鉛元素量に換算して（ａ）成分１（
４）部あたり３〜５０部用いられるが３部未満では添加
の効果が乏しく、（４）部より多いと組成物の可撓性、
押出加工性を損う。而して（Ｃ）成分の好ましい量は５
〜３０。部特に１０〜２０部である。本発明組成物には
、必要に応じて通常の難燃剤、老化防止剤、可塑剤、滑
剤、顔料、充填剤等の通常のゴム、プラスチック用の配
合剤を通常量配合してもさしつかえない。

就中、難燃剤の使用！は、本発明において特に好ましい
。難燃剤としては、（ａ）成分を難燃化し得るものであ
れば種類を問わないが、好ましいものは、三酸化アンチ
モン、二酸化アンチモン、三酸化モリブデン、水酸化ア
ルミニウム、ポリリン酸アンモニウム等の無機難燃剤、
テトラブロモビスフェノール、デカブロモジフェニルオ
キサイド、パークロロペンタシクロデカン、トリス・ブ
ロモクロロプロピルホスフェート等の有機難燃剤等であ
る。

難燃剤の好ましい使用量は、（ａ）成分１叩部あたり１
〜５０部、特に５〜３（２）である。本発明組成物は、
二本ロール、バンバリーミキｊサー、等の通常の混練機
を用い、ゴム、プラスチックスで通常の方法で混練して
製造し得、押出成形し得る。

本発明の電力ケーブルは、上記した本発明組成物をシー
ス層として有する架橋ポリエチレン絶縁ケーブル、０Ｆ
ケーブル等の各種構造のものであり、シース層の厚さは
電力ケーブルで通常の厚さ、例えば３〜６？程度である
。

実施例１〜４、比較例１ ２７５ＫＶ１１×１６００Ｔ！Ｕ！ｔのアルミコルゲー
トシース０Ｆケーブルのアルミコルゲートシースの上に
第１表に示す各組成物を５．３ＴＷＬ厚に押出被覆し実
施例、比較例の０Ｆケーブルを製造した。

下記の条件て地絡実験した。比較例は地絡と同時に着火
し、燃焼が継続した。３分後強制消火し地絡箇所を調べ
たところ直径約１５（７ｆＬの貫通孔が生じていた。

これに対して各実施例は、地絡によつて絶縁層及びアル
ミシース層に直径約１０ｃｍの貫通孔が生じたものの外
部シース層には裂け目が生じただけで第１表に示す程度
の僅かな着火が生じたのみであつた。〈地絡条件〉 １．８ｍのケーブル片をきりとり、アルミニウムシース
の部分で導体及び絶縁紙層をさや抜きし、ほＳ中央部に
絶縁紙層の上から釘を導体に達する迄うち込み、もと通
りアルミニウムシース内に納めた。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ （ａ）ポリ塩化ビニルと、該ポリ塩化ビニル１００
   重量部あたり２０〜２００重量部のエチレン・酢酸ビニ
   ル共重合体とからなる組成物又はエチレン・酢酸ビニル
   共重合体−塩化ビニルのグラフト重合体と、該（ａ）成
   分１００重量部あたり（ｂ）有機アミン類、有機アミド
   類、及びスルホニルカルバジド類からなる群より選ばれ
   た１種又は２種以上５〜７０重量部、（ｃ）亜鉛又は亜
   鉛化合物であつて、亜鉛量として３〜５０重量部とから
   なる組成物で構成されたシースを有する電力ケーブル。