JP3310502B2 - 2槽式アーク炉 - Google Patents
2槽式アーク炉Info
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- JP3310502B2 JP3310502B2 JP22428195A JP22428195A JP3310502B2 JP 3310502 B2 JP3310502 B2 JP 3310502B2 JP 22428195 A JP22428195 A JP 22428195A JP 22428195 A JP22428195 A JP 22428195A JP 3310502 B2 JP3310502 B2 JP 3310502B2
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- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
- Furnace Details (AREA)
Description
溶融金属の精錬等に使用される2基のアーク炉で、溶解
と予熱を交互に繰り返し、排ガスの熱量の有効利用を図
る2槽式アーク炉の設備に関する。
用されるアーク炉は主に電気エネルギーを使用してお
り、その目的であるスクラップの溶解・精錬に必要なエ
ネルギーに対して130〜150%のエネルギーを投入
し、30〜50%は活用されずに排出されていた。この
中の大半はアーク炉より排出される排ガスの顕熱であ
り、この排ガスの顕熱の有効活用の成否がアーク炉の操
業にとって重要な課題であった。このため、排ガスの顕
熱の有効活用の手段として、特公昭59−52359号
公報のようにアーク炉と別設した予熱槽を設け、ここで
スクラップを事前に排ガスで予熱するスクラッププレヒ
ートシステムが提案されている。本システムにより、排
ガスの顕熱の回収は可能となったが、排ガスを予熱槽ま
で導くダクト長さが長くなり、さらにダクトは強度維持
のため水冷されており排ガスが予熱槽に達する時点では
排ガス温度が低下し十分な排ガス顕熱の回収ができない
のが実状であった。また油などの付着したスクラップを
800℃以下の排ガスで予熱すると臭いや白煙を発生す
るという現象が生じ、公害対策上も好ましくなかった。
これらの課題と問題点を解決すべくスクラップの予熱を
高温の排ガスで実施し、スクラップに付着した油分など
により発生する臭いや白煙を完全に熱分解させる技術と
して、2槽(ツゥィン・ベッセル)式アーク炉が知られ
ている。これは2基のアーク炉を交互に溶解・予熱を繰
り返して操業し、溶解操業中のアーク炉から出る高温の
排ガスを他方のアーク炉に導入してスクラップの高温予
熱を行う方式である。特開平1−167577号公報で
は排ガスの導入口を各々炉蓋と炉体の下部に設け、排ガ
ス流れがスクラッブの中で極力均一になるようにしてい
る。2槽式アーク炉ではアーク炉下部に設けた排ガスの
導入口ないし導出口は、スクラップ溶解・精錬中は蓋に
より閉じた状態になっているが、この時蓋の炉内側には
スラグの飛散によりスラグの付着物が導人口ないし導出
口の周辺より生成し、蓋を開にしても開口部面積が縮小
されてしまい、排ガス流れに対して抵抗増加となり、十
分な予熱用排ガスが予熱側のアーク炉に流れなくなると
いう課題がある。この課題の改良技術として特開平7−
55342号公報、特開平6−17375号公報等が提
案されている。特開平7−55342号公報では、ダク
トの内部にダストが堆積しにくくするために傾斜をつ
け、さらに排ガスの導入口ないし導出口に付着するスラ
グ等を破砕・切断する装置を設け排ガス導入口の必要面
積を確保することが提案されている。さらに、特開平6
−17375号公報では該予熱用排ガスの導入口ないし
導出口に付着するスラグ等を排除する方法として燃焼バ
ーナーを設けている。
2槽式アーク炉の改良技術は、次のような課題を有して
いる。すなわち、前記特開平7−55342号公報に開
示された排ガスの導入口ないし導出口の必要面積を確保
するためにスラグ等の破砕・切断装置を具備しても、導
入出口付着物に地金が多く含まれる場合、十分にスラグ
等を破砕・切断できない、あるいは切断しても切断用の
刃物等の寿命が著しく短いという問題がある。また、前
記特開平6−17375号公報に開示された炉体下部に
設けた予熱用排ガスの導入口ないし導出口にスラグ等の
スクラップの溶解、精錬中に油あるいは可燃性ガスの燃
焼熱により溶解、切断する1本ないし複数本の燃焼バー
ナーを設置する方法についても、例えば、1本のバーナ
ーの場合、燃焼火炎から遠い部分のスラグ等の除去が必
ずしも十分でなく、開口部全てを除去できるように複数
本の燃焼バーナーを配して使用した場合は燃料バーナー
のメンテナンスや運転のためのコストが大きくなり、必
ずしも十分なメリットが得られないという課題があっ
た。
決するために、2基のアーク炉を交互にスクラップの溶
解、予熱に使用する2槽式アーク炉において、溶解炉側
から発生する排ガスを予熱用ガスとして予熱炉側へ導入
するため、前記各々のアーク炉の出鋼ノズル側で、且つ
該出鋼ノズルの上部の炉蓋又は炉壁上部を排ガス導入ダ
クトで連結すると共に、前記各々のアーク炉の反出鋼ノ
ズル側に配設している作業口に、排気ダクトを着脱自在
に配設したことを特微とする。
金属材料の溶解、精錬時において、スラグの排出、酸素
の吹き込み、溶融金属のサンプル採取等の作業のために
作業口として使用されており、これら作業を円滑に行う
ために、一般に1チャージの溶解・精錬の途中、更には
該作業が終了し溶融金属を出湯した後、次のチャージの
ためにスラグ等を除去している。そのため、従来のよう
に、排ガス導出口へのスラグの堆積はまったくなく、排
ガス導出口として安定的にガスの流れを確保する目的で
のスラグ等の除去作業が不要である上に、前記の従来伎
術のように除去装置を有しないため、それに関わるメン
テナンス・ランニングコストも不要になり、予熱用ガス
の導出口が常に必要開口面積を確保できる。また、該作
業口全体を覆うようにガスの通気穴を有した排ガスの導
入開閉扉を設けたことにより、作業口の清掃で除去しき
れないスラグ等が作業口に残っている場合にも、本発明
は作業口全体を覆っているので排ガス導入口としては残
存スラグが邪魔になって導入口開閉扉が閉まらないとい
うことがなく、また、導入口として使用する作業は排ガ
スの導入開閉扉と導入口との間をパッキン等を使用して
シールしているため外気のリークがなく安定した高温の
ガス流れを実現でき、高い予熱効果を得ることが可能と
なる。
つ、本発明の実施の形態につき具体的に説明する。
の縦断面図、図2は本発明に係る2槽式アーク炉の電気
配線と排ガスのフロー図、図3は本発明の導入口部の縦
断面図、図4は本発明の導入口部の横断面図、図5、図
6は本発明を用いた2槽式アーク炉の排ガスのフロー
図、図7は本発明を用いた2槽式アーク炉の排ガスのフ
ロー図、図8、図9は本発明を用いた2槽式アーク炉の
排ガスのフロー図、図10、図11は本発明を用いた2
槽式アーク炉の排ガスのフロー図である。
ーク炉であり、炉本体1は耐火物2、水冷パネル3で内
張りされており、炉本体1の上部にはスクラップを炉内
に投入するための開閉可能な炉蓋4が配置されている。
また炉底部分には炉底電極5が配置され上部の可動電極
6との間でアーク7を発生させる。右のA炉が溶解中で
B炉が予熱中の状態を示しているが、B炉内に次に溶解
するスクラップを充填してA炉で発生した高温の排ガス
をA炉の炉蓋4につながった排ガス導入ダクト8を介し
てガスノズル30からB炉へ送り内部のスクラップを予
熱する。
4とつなげているが、炉本体1の炉壁上部につなげても
さしつかえはない。
りアーク炉への電気配線と排ガスのフローを示している
が、A炉が通電溶解中でB炉が予熱中の状態である。炉
用トランス12より出た配線13は電源切り替え器14
でA炉もしくはB炉への電気の給電、または止電を制御
する。電源切り替え器14を経て配線15を介して上部
の可動電極6へ接続されている。また、図示していない
炉底電極5と炉用トランス12との間も上部の可動電極
6と同様な結線がなされている。また、排ガス導入ダク
ト8に設置されているバルブ16、17は通常操業では
使用せず、常に開状態のままである。バルブ18は常時
は閉めた状態で何らかの理由で片方のアーク炉だけの操
業が必要となった場合に作動させて開状態とし片炉操業
が間題なく実施できるようにしたもので、たとえばA炉
だけの操業をする場合には、バルブ16、18を開と
し、バルブ17、19、20を閉として操業する。
て利用した場合の実施例についてガスのフローを説明す
る。排ガスはA炉、B炉の炉蓋4を連結した排ガス導入
ダクト8を常時通過して溶解側の炉から予熱側の炉へと
送られ、図1ではA炉からB炉へ高温の排ガスが送られ
ている。B炉内に充填されたスクラップを予熱後、排ガ
スは炉本体下部に設けられた排ガス出口10より図3に
示す排気ダクト22を経て図示していない集塵機へ引か
れていく。連結した排ガス導入ダクト8の炉蓋4のガス
ノズル30の位置と炉本体1の下部に設けられた排ガス
出口10の位置関係はスクラップの予熱効率からは両者
ができるだけ遠くに位置するようにし、炉体内のスクラ
ップが極力均一に予熱されるようにすることが好まし
い。
口開閉扉の縦断面図、横断面図を示しているが、本発明
の排ガス導出口10においては、アーク炉での金属材料
の溶解、精錬時において作業口として酸素の吹き込み、
溶融金属のサンプル採取等のために使用しているので、
その作業を円滑に実施するために作業口に付着したスラ
グ等一般に各チャージ毎に除去をしている。
スラグ等除去のメンテナンスなしで予熱用ガスの排出口
が常に必要開口面積を確保できる。作業口扉21はモー
タ23により溶解精錬時に開、予熱時には閉にできるよ
うになっている。スクラップ予熱時は通気穴を有する排
ガス導出口開閉扉10で作業口全体を覆い、予熱用ガス
伸縮式吸排気ダクト22を通気穴に押しつけ、排ガス導
出口開閉扉10を閉めたまま固定することができる。排
ガス導出口開閉扉10は支持アーム26により空圧また
は油圧式シリンダ27で開閉できるようになっている。
作業口扉21及び排ガス導出口開閉扉10を閉めてガス
の通気穴をふさぐことにより、十分な予熱用ガスを予熱
側の炉に導くことができ、排ガス導入口と排ガス導出口
開閉扉10との間及び排ガス導出口開閉扉10と予熱用
ガス排気ダクト22との間にパッキン等を使用していて
シール性を十分確保できるので、高い予熱効果を得るこ
とが可能となる。
ガスの導入及び導出のフロー図を示しているが、A炉が
溶解中でB炉が予熱中の状態を示している。吸排気ダク
ト22は旋回式になっていて排ガス導出開閉扉10とは
着脱自在となっている。溶解中は待機状態になってお
り、予熱中は排ガス導出口開閉扉10に連結されてい
る。予熱に利用された排ガスは排ガス導出口開閉扉10
から排出され排気ダクト22を通り処理される。
であるが、排ガス導出口開閉扉10に固定する予熱用ガ
ス排気ダクト22の動作及び固定の仕方に相違があるの
で、以下に説明する。図5はバルブ19を内蔵のダクト
22が旋回するが、図6がバルブ19は固定側にありダ
クト22のみが旋回し、可動部分の重量が減少するので
パワーの小さいモーターで旋回可能である。図7は炉の
上部方向に跳ね上げ式に旋回し、平面的な作業使用面積
が拡大する。図8は図に示すように2槽式アーク炉に対
して平行に(図示しない)台車等によって移動し、図9
は図に示すように2漕式アーク炉に対して垂直に(図示
しない)台車等によって移動するので、作業口として使
用するときに作業口付近は邪魔にならない。図10では
B炉が予熱側の炉で、図11ではA炉が予熱側の炉とな
り共用排ガスダクトがスライド移動するので作業口付近
の作業使用面積をさらに拡大使用できる。
ているが、交流アーク炉にも本発明が適用されることは
いうまでもなく、また1基の炉用トランスの負荷側で各
々独自に2基の炉蓋及び上部の可動電極を各々個別に有
する炉本体へ給電または止電可能な電流切り替え器を有
したアーク炉を示しているが、2基の炉蓋及び上部の可
動電極を各々個別に有する炉本体が各々専用の炉用トラ
ンスを有したアーク炉にも本発明が適用されることはい
うまでもなく、さらに2基の炉本体に対して共用の炉用
トランスと2基の炉本体間を移動可能な共用の炉蓋及び
上部の可動電極を有したアーク炉にも本発明が適用され
ることはいうまでもない。
開閉扉10からの吸排気ダクト22と徘ガスダクトは連
結されているが、本発明は排ガス導入出口開閉扉10か
らの吸排気ダクト22と排ガスダクトが連結しないアー
ク炉において適用されることはいうまでもない。また、
旋回及び移動ダクトはそれ自体にバルブを持つものと持
たないものの両方に本発明が適用されることは言うまで
もないし、本発明は作業口を排ガスの導入出口に使用す
るアーク炉に適用されることも言うまでもない。
を示したが、予熱が不十分なときは導入口として予熱ガ
スを導人することが可能であることは言うまでもない。
去作業は炉前の作業しやすい所で行われるのでバーナー
などによるスラグ等除去よりも完全なスラグ等除去が可
能となり、また、溶解・精錬中、更には溶解・精錬の終
了毎にスラグの除去を行なえるため、排ガスの導入・導
出口へのスラグの堆積はほとんどなくなる。したがっ
て、予熱ガスの流れを十分確保でき予熱効率が向上す
る。
な作業や機器、またそれに関わるメンテナンスなしに開
口確保が常時可能になる。
ある。
熱中の状態の説明図である。
す説明図である。
す説明図である。
す説明図である。
す説明図である。
す説明図である。
示す説明図である。
示す説明図である。
炉蓋、 5 炉底電極、6 可動電極、 7 アーク、
8 排ガス導入ダクト、 9 出鋼ノズル、10 排
ガス導入、導出開閉扉、 11 電気室、 12 炉用
トランス、13、15 配線、 14 電源切り替え
器、16〜20 バルブ、 21 作業用扉、 22
吸排気ダクト、23 モーター、 24 プラットホー
ム、25 通気穴、 26 支持アーム、 27 シリ
ンダ(空圧式、油圧式等)、28 パッキン、 29
作業口、 30 ガスノズル
Claims (1)
- 【請求項1】 2基の炉を交互に溶解・予熱に使用する
2槽式アーク炉において、溶解炉側から発生する排ガス
を予熱用ガスとして予熱炉側へ導入するため、前記各々
のアーク炉の出鋼ノズル側で、且つ該出鋼ノズルの上部
の炉蓋又は炉壁上部を排ガス導入ダクトで連結すると共
に、前記各々のアーク炉の反出鋼ノズル側に配設してい
る作業口に、排気ダクトを着脱自在に配設したことを特
微とする2槽式アーク炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22428195A JP3310502B2 (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 2槽式アーク炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22428195A JP3310502B2 (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 2槽式アーク炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0968386A JPH0968386A (ja) | 1997-03-11 |
JP3310502B2 true JP3310502B2 (ja) | 2002-08-05 |
Family
ID=16811318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22428195A Expired - Lifetime JP3310502B2 (ja) | 1995-08-31 | 1995-08-31 | 2槽式アーク炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3310502B2 (ja) |
-
1995
- 1995-08-31 JP JP22428195A patent/JP3310502B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0968386A (ja) | 1997-03-11 |
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Legal Events
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