JP3310496B2 - 鋼管の継手防食方法 - Google Patents

鋼管の継手防食方法

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  • Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
  • Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、都市ガスや水道、あ
るいは石油配管、地域暖房等の蒸気配管等の配管におい
て使用される外周面防食被覆鋼管の現場溶接接続部の鋼
管表面や溶接接続部等の段差部等の継手部分を被覆防食
するための鋼管の継手防食方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガス、石油および水道等は、その輸送の
ために鋳鉄や鋼管が使用されている。上記鋳鉄や鋼材
は、水や空気の存在下で腐食し易いという欠点を有する
ため、一般に、管表面に、アスファルトやコールタール
エナメル、あるいはポリエチレンやエポキシ樹脂、ウレ
タン樹脂等により被覆層を形成して防食加工した管が用
いられている。そして、施工現場では、上記防食加工さ
れた管同士を、両端部で溶接接続して配管工事が行われ
ているが、溶接時の高温度により上記被覆層が劣化する
のを防止するため、接続部となる管の端部近傍の被覆層
を予め除去し、配管工事現場でこの部分を溶接により接
続する。つぎに、溶接した後、この接続部分に、防食用
熱収縮チューブを外嵌し、または防食用熱収縮シートを
巻き付けて、プロパンガスバーナー等で加熱収縮させて
被覆防食加工を施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、配管工事
現場では溶接により接続される部分を上記のように熱収
縮性材料で防食被覆する方法において、被覆層の除去さ
れていない部分と上記熱収縮性材料とのラップ幅を充分
にとることにより、管表面を、水や空気等の腐食因子か
ら保護し腐食を防止することができることから、従来よ
り多くの実用例がある。しかしながら、防食加工の必要
な部分としては、図1に示すように、被覆層1が除去さ
れ鋼管2表面が露出している外表面平滑部分、溶接によ
る接続部3である肉盛りされた部分、鋼管2端部の被覆
層1形成部と被覆層1除去部(鋼管2露出部)の境界段
差部分等、凹凸が形成され不均一となるため、従来、熱
収縮性材料を被覆したとき、上記境界段差部分や接続部
3の肉盛り部分に空気層が残存することがあった。ま
た、鋼管2表面が露出した平滑部分においても加熱収縮
時に、エアーボイドを含有したまま熱収縮性材料を加熱
収縮させるケースがあった。上記熱収縮性材料による接
続部分の防食加工法は、収縮被覆部分の腐食因子からの
保護は完全になされ防食性能において非常に優れた加工
法であるが、上記のようにエアーボイド残存部について
は、実用的に問題となる量ではないが、残存空気による
腐食進行とエアー残存部の衝撃等の機械的負荷に対する
強度面の安全性についての不安が内在した現場溶接によ
る接続部防食加工法であった。
【0004】このような防食被覆部分の残存空気および
エアーボイドの残存をなくすため、従来から様々な方法
が提案されている。例えば、上記境界段差部にブチルゴ
ムを主成分としたシール材等を予め充填したり、鋼管2
表面露出部分や被覆層1形成部等の表面平滑部に、アス
ファルトやブチルゴムを主成分とした熱溶融材料を塗布
しておく等の方法があげられる。
【0005】しかしながら、これらの方法では、完全に
エアーボイドの残存を防止することができなかったり、
熱溶融材料を配管工事現場で溶融し塗布する必要がある
ため、発生ガスの問題や、高温流体の取扱いの安全性等
の問題があった。このように、熱収縮性材料で現場での
溶接接続部分の防食加工を行う際に発生する問題、すな
わち、防食被覆部分に残存し防食性能の低下につながる
残存空気を皆無にし、より完全な防食被覆方法が望まれ
ている。
【0006】この発明は、このような事情に鑑みなされ
たもので、残存空気を完全に無くし、優れた防食被覆を
形成することのできる鋼管の継手防食方法の提供をその
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、発明の鋼管の継手防食方法は、外周防食被覆鋼管
の継手部と他の外周防食被覆鋼管の継手部とを同軸的に
突き合わせ、その突き合わせ部を溶接した溶接部を含む
両継手部の外周を、第1の熱収縮性シート部材で被覆
し、この第1の熱収縮性シート部材の外周を、第2の熱
収縮性シート部材で被覆し、上記第1の熱収縮性シート
部材および第2の熱収縮性シート部材を熱収縮させ密着
させる鋼管の継手防食方法であって、上記第1の熱収縮
性シート部材として、シート状熱収縮体表面に、粘着剤
層を介して、加熱により接着性が生じる接着剤層の形成
されたシートを用い、その接着剤層を上記両継手部の表
面に対接させた状態で被覆した後、上記熱収縮に先立っ
てもしくは同時に、上記第1の熱収縮性シート部材と継
手部外周との間に滞溜する空気を外部へ吸引除去するこ
とを第1の要旨とし、外周防食被覆鋼管の継手部と他の
外周防食被覆鋼管の継手部とを同軸的に突き合わせ、そ
の突き合わせ部を溶接した溶接部を含む両継手部の外周
を、第1の熱収縮性シート部材で被覆し、この第1の熱
収縮性シート部材を熱収縮させ密着させ、ついで、その
第1の熱収縮性シート部材の外周を、第2の熱収縮性シ
ート部材で被覆し、この第2の熱収縮性シート部材を熱
収縮させ密着させる鋼管の継手防食方法であって、上記
第1の熱収縮性シート部材として、シート状熱収縮体表
面に、粘着剤層を介して、加熱により接着性が生じる接
着剤層の形成されたシートを用い、その接着剤層を上記
両継手部の表面に対接させた状態で被覆した後、上記第
1の熱収縮性シート部材に対する熱収縮に先立ってもし
くは同時に、上記第1の熱収縮性シート部材と継手部外
周との間に滞溜する空気を外部へ吸引除去することを第
2の要旨とする。
【0008】
【作用】すなわち、発明は、第1の熱収縮性シート部
材として、シート状熱収縮体表面に、粘着剤層を介し
て、加熱により接着性が生じる接着剤層の形成されたシ
ートを用い、その接着剤層を上記両継手部の表面に対接
させた状態で被覆した後、上記第1の熱収縮性シート部
材に対する熱収縮に先立ってもしくは同時に、上記第1
の熱収縮性シート部材と継手部外周との間に滞溜する空
気を外部へ吸引除去することにより外周防食被覆鋼管の
継手部を防食加工するものである。このため、上記第1
の熱収縮性シート部材と継手部外周との間に残存空気が
無く、また、エアーボイドも形成されず、被覆部分の鋼
管の腐食を完全に防止することができる。そして、機械
的負荷に対する強度面においても充分な被覆がなされる
ようになる。
【0009】特に、上記第1の熱収縮性シート部材とし
て、シート状熱収縮体表面に、粘着剤層を介して、加熱
により接着性が生じる接着剤層の形成されたシートを用
いることにより、防食加工処理面に対する巻回作業が容
易となり、しかもより一層優れた密着性が得られる。
【0010】つぎに、この発明を詳しく説明する。
【0011】この発明の鋼管の継手防食方法の対象とな
る継手部とは、外周防食被覆鋼管の継手部と他の外周防
食被覆鋼管の継手部とを同軸的に突き合わせ、その突き
合わせ部を溶接した溶接部を含む両継手部の外周面であ
る。すなわち、図1に示すように、各鋼管2において、
被覆層1が除去され鋼管2表面が露出した鋼管2露出部
分と、溶接により鋼管2の端部同士が接続された接続部
3(肉盛りされた部分)と、被覆層1形成端部と鋼管2
露出部分の境界段差部分を含む各鋼管2の被覆層1形成
端部近傍とからなる領域Pである。このように、上記領
域Pの両端には、少なくとも被覆層1の一部を含んでい
なければならない。
【0012】以下、この発明の鋼管の継手防食方法の工
程を図面にもとづいて説明する。
【0013】まず、図2に示すように、シート状熱収縮
体15面に、防食性を有する粘着剤層16を介して、加
熱により接着性が生じる接着剤層17の形成された第1
の熱収縮性シート6を準備する。そして、図3(A)お
よび(B)に示すように、上記2本の鋼管2の接続部分
である、鋼管2表面が露出した鋼管2露出部分と、接続
部3と、鋼管2露出部分と被覆層1との境界段差部分を
含む被覆層1形成端部近傍の全てを被覆するよう、被覆
部分表面と上記第1の熱収縮性シート6の接着剤層17
とが対接するよう、第1の熱収縮性シート6を被覆部分
に巻回する。この巻回時に、図4に示すように、吸引チ
ューブ10を、その先端が境界段差部分(被覆層1形成
端部)に位置するよう配設する。このとき、巻回した第
1の熱収縮性シート6の両側部を粘着テープ等により固
定し気密状態を保持するようにしてもよい。また、第1
の熱収縮性シート6巻き付け部の吸引チューブ10挿入
部分に気密用シールを貼付して気密状態を保持してもよ
い。そして、この吸引チューブ10の他端を真空ポンプ
(図示せず)に接続し、被覆部分内部の残存エアーを吸
引することにより、図5に示すように、被覆部分全体を
真空状態にして鋼管2の継手部分全面に第1の熱収縮性
シート6を密着させる。そして、この第1の熱収縮性シ
ート6を加熱収縮させるとともに第1の熱収縮性シート
6の接着剤層17が継手部分面に接着して第1の熱収縮
性シート6による被覆層が形成される。
【0014】ついで、図6に示すように、上記第1の熱
収縮性シート6の外周に、新たに、第2の熱収縮性シー
ト7を巻回する。そして、図7に示すように、この第2
の熱収縮性シート7が巻回された継手部分を加熱するこ
とにより上記第2の熱収縮性シート7を収縮させる。上
記第2の熱収縮性シート7を加熱収縮した後、吸引チュ
ーブ10を抜き取り、収縮後の外周面を平滑状態に修正
することにより、図8に示すように、溶接により接続さ
れた鋼管2の継手部分の防食加工がなされる。
【0015】上記第1の熱収縮性シート6は、前述のよ
うに、シート状熱収縮体15面に、防食性を有する粘着
剤層16を介して、加熱により接着性が生じる接着剤層
17の形成された熱収縮性シート(図2参照)があげら
れる。より詳しく述べると、常温で粘着性の生じない上
記加熱接着性の接着剤層としては、加熱接着性材料から
なる、織布状シート、あるいは透過性を有する不織布状
シートや粉末付着層があげられ、加熱接着性材料として
は、常温非粘着性ホットメルト材料があげられる。
【0016】上記第1の熱収縮性シート6のシート状熱
収縮体15、および、第2の熱収縮性シート7の形成材
料としては、特に限定するものではなく種々のものがあ
げられ、例えば、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリエステ
ル、シリコーンゴム、ポリカルボジイミド樹脂、エチレ
ン−プロピレンゴム等があげられる。
【0017】なお、上記防食加工では、それぞれ第1の
熱収縮性シート6および第2の熱収縮性シート7を用い
たが、シート状に限定するものではなく、熱収縮性チュ
ーブを用い、これらを継手部に嵌着してもよい。
【0018】また、防食加工工程において、上記吸引チ
ューブ10を用いた真空ポンプによる吸引は、上記のよ
うに、第1の熱収縮性シート6の加熱収縮と同時に行っ
てもよい。さらに、上記第1の熱収縮性シート6を巻回
し、その外周に、上記第2の熱収縮性シート7を巻回し
た後、上記両シート6,7を同時に加熱収縮させなが
ら、吸引チューブ10による吸引を行ってもよい。この
両シート6,7の同時加熱の場合の真空ポンプによる吸
引は、加熱収縮が全面完了するまで継続して吸引を行う
必要がある。そして、上記両シート6,7の加熱には、
配管工事現場という状況を考慮すると、一般に、ガスバ
ーナーを用いた加熱方法が用いられるが、この加熱方法
以外に、布状あるいは円筒状割型加熱装置や高温熱風発
生装置を用いる方法等があげられる。
【0019】上記加熱収縮後の吸引チューブ10の抜き
取り跡を平滑状態に修正する方法として、図9に示すよ
うに、加圧ローラ13を用い加圧してその凹凸表面であ
る吸引チューブ10の抜き取り跡を完全に平滑にする方
法があげられる。なお、上記吸引チューブ10の抜き取
り跡の修正方法としては、上記加圧ローラ13による加
圧以外に、作業者が手,指等で押さえつける方法や、抜
き取り跡の部分をホットガン、ガスバーナー等で再加熱
し収縮させる方法等があげられる。
【0020】つぎに、この発明を実施例にもとづいて説
明する。
【0021】
【実施例】都市ガス配管の現場溶接接続部の防食施工の
一例をあげて説明する。
【0022】図1に示すように、ポリエチレン被覆層1
が形成されたポリエチレンライニング鋼管(750A)
2を2本を配管現場で溶接した。すなわち、予め、図1
に示すように、両鋼管2の端部から長さ150mmだけ
ポリエチレン被覆層1を除去し、鋼管2表面が露出した
部分の端部同士を溶接して接続した。図1において、3
は溶接により形成された接続部(肉盛りされた部分)で
ある。
【0023】一方、図10に示すように、非粘着性の加
熱接着型ホットメルト不織布18がシート状熱収縮体1
5(架橋ポリエレチン製)表面に設けられた第1の熱収
縮性シート6a(日東電工社製、ネオカバーHW−12
20L)(サイズ:厚み1.0mm×幅600mm)を
準備した。この第1の熱収縮性シート6aの長辺両端部
の不織布面にはポリエチレン製セパレーター19が設け
られている。また、上記第1の熱収縮性シート6aとは
別に、厚み1.5mm×幅650mmの架橋ポリエチレ
ン製の第2の熱収縮性シート(日東電工社製、ネオカバ
ーNo.1150)を準備した。
【0024】そして、図3(A)および(B)に示すよ
うに、2本の鋼管2の継手部分において、鋼管2表面が
露出した部分と、接続部3と、ポリエチレン被覆層1形
成端部分と鋼管2露出部分の境界段差部分を含む各鋼管
2のポリエチレン被覆層1形成端部近傍からなる防食加
工処理領域面を、この処理領域面と上記第1の熱収縮性
シート6aのホットメルト不織布接着剤層18とが密着
し、このシート6aの両端部に皺等が生じないよう、第
1の熱収縮性シート6a両端部に設けられたポリエチレ
ン製セパレーター19を剥離しながら第1の熱収縮性シ
ート6aを処理領域面に巻回した。このとき、図11に
示すように、第1の熱収縮性シート6aの巻回開始部分
の上部に、その端部がポリエチレン被覆層2端部近傍に
位置するよう、吸引チューブ10を設けた。この吸引チ
ューブ10の他端は真空ポンプ(図示せず)に接続され
ている。そして、図4に示すように、第1の熱収縮性シ
ート6aの巻回終了端部を、このシート6aの巻回開始
部分に重ねるようにして第1の熱収縮性シート6aの巻
回を終えた。上記シート6aを巻回した後、図12に示
すように、上記吸引チューブ10の第1の熱収縮性シー
ト6aへの挿入部分である境界段差部に、長さ約100
mmのシール材20(日東電工社製、No.635)を
貼り付けて気密性の向上を図った。
【0025】ついで、真空ポンプを作動させて、上記第
1の熱収縮性シート6aで被覆された内部のエアーを吸
引して真空状態(真空度70cmHg以上)にして第1
の熱収縮性シート6aを被覆部分に密着させた。さら
に、上記第1の熱収縮性シート6aの被覆部分表面に、
前記第2の熱収縮性シート7(ネオカバーNo.115
0)を上記第1の熱収縮性シート6aと同様に巻回し
た。そして、両シート6a,7による被覆部分の近傍
を、プロパンガスバーナーで継手部の鋼管2表面温度を
90℃以上に加熱することにより、図7に示すように、
上記両シート6a,7を加熱収縮させるとともにホット
メルト不織布接着剤層18を接着させ、両シート6a,
7を防食加工処理領域面に完全に収縮密着させた。加熱
収縮させた後、直ぐに、上記吸引チューブ10を抜き取
り、図9に示すように、加圧ローラー13にてチューブ
の抜き取り跡を平滑状態に修正した。このようにして鋼
管2の継手部分に防食加工を施した(図8参照)。
【0026】防食加工が施された継手部分には、上記第
1の熱収縮性シート6aおよび第2の熱収縮性シート7
が加熱収縮により、しかも被覆部分内部の残存空気もな
く完全に密着しており、優れた防食性が付与されたこと
がわかる。
【0027】このように、防食加工された継手部分は、
吸引チューブ10の配設により、第1の熱収縮性チュー
ブ6aと被覆部分との間の残存空気を吸引して外部に除
去するために、エアーボイドが形成されず、密着性に優
れた防食加工が施されている。したがって、残存空気等
による腐食進行が完全に防止され、強度面についても問
題がないものとなる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、発明の鋼管の継手防食
方法は、第1の熱収縮性シート部材として、シート状熱
収縮体表面に、粘着剤層を介して、加熱により接着性が
生じる接着剤層の形成されたシートを用い、その接着剤
層を上記両継手部の表面に対接させた状態で被覆した
後、上記第1の熱収縮性シート部材に対する熱収縮に先
立ってもしくは同時に、上記第1の熱収縮性シート部材
と継手部外周との間に滞溜する空気を外部へ吸引除去す
ることにより外周防食被覆鋼管の継手部を防食加工する
ものである。このため、上記第1の熱収縮性シート部材
と継手部外周との間に残存空気が無く、しかもエアーボ
イドの形成も防止される。したがって、被覆部分の鋼管
の腐食が完全に防止することができ、従来、エアーボイ
ド残存部の衝撃等の機械的負荷に対する強度面において
充分ではなかったが、この発明では、そのような安全性
の点でも充分なものが得られる。
【0029】特に、上記第1の熱収縮性シート部材とし
て、シート状熱収縮体表面に、粘着剤層を介して、加熱
により接着性が生じる接着剤層の形成されたシートを用
いることにより、防食加工処理面に対する巻回作業が容
易となり、しかもより一層優れた密着性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の鋼管の継手防食方法の対象となる継
手部分を示す部分断面図である。
【図2】この発明の鋼管の継手防食方法に用いられる熱
収縮性シートを示す斜視図である。
【図3】(A)はこの発明の鋼管の継手防食方法におい
て熱収縮性シートの巻回状態を示す説明図であり、
(B)はその巻回状態のX−X矢視断面図である。
【図4】この発明の鋼管の継手防食方法を示す説明図で
ある。
【図5】この発明の鋼管の継手防食方法を示す説明図で
ある。
【図6】この発明の鋼管の継手防食方法を示す説明図で
ある。
【図7】この発明の鋼管の継手防食方法を示す説明図で
ある。
【図8】この発明の鋼管の継手防食方法を示す説明図で
ある。
【図9】この発明の鋼管の継手防食方法を示す説明図で
ある。
【図10】この発明の実施例で用いられる熱収縮性シー
トを示す斜視図である。
【図11】吸引チューブの設置位置を示す部分斜視図で
ある。
【図12】吸引チューブと熱収縮性シートとの境界段差
部にシール材を貼り付けた状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 被覆層 2 鋼管 3 接続部 6,6a 第1の熱収縮性シート 7 第2の熱収縮性シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−244527(JP,A) 特開 昭64−40788(JP,A) 特開 平8−132449(JP,A) 特開 平8−178174(JP,A) 特開 平7−91588(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 58/18 B29C 65/46 F16L 58/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周防食被覆鋼管の継手部と他の外周防
    食被覆鋼管の継手部とを同軸的に突き合わせ、その突き
    合わせ部を溶接した溶接部を含む両継手部の外周を、第
    1の熱収縮性シート部材で被覆し、この第1の熱収縮性
    シート部材の外周を、第2の熱収縮性シート部材で被覆
    し、上記第1の熱収縮性シート部材および第2の熱収縮
    性シート部材を熱収縮させ密着させる鋼管の継手防食方
    法であって、上記第1の熱収縮性シート部材として、シ
    ート状熱収縮体表面に、粘着剤層を介して、加熱により
    接着性が生じる接着剤層の形成されたシートを用い、そ
    の接着剤層を上記両継手部の表面に対接させた状態で被
    覆した後、上記熱収縮に先立ってもしくは同時に、上記
    第1の熱収縮性シート部材と継手部外周との間に滞溜す
    る空気を外部へ吸引除去することを特徴とする鋼管の継
    手防食方法。
  2. 【請求項2】 外周防食被覆鋼管の継手部と他の外周防
    食被覆鋼管の継手部とを同軸的に突き合わせ、その突き
    合わせ部を溶接した溶接部を含む両継手部の外周を、第
    1の熱収縮性シート部材で被覆し、この第1の熱収縮性
    シート部材を熱収縮させ密着させ、ついで、その第1の
    熱収縮性シート部材の外周を、第2の熱収縮性シート部
    材で被覆し、この第2の熱収縮性シート部材を熱収縮さ
    せ密着させる鋼管の継手防食方法であって、上記第1の
    熱収縮性シート部材として、シート状熱収縮体表面に、
    粘着剤層を介して、加熱により接着性が生じる接着剤層
    の形成されたシートを用い、その接着剤層を上記両継手
    部の表面に対接させた状態で被覆した後、上記第1の熱
    収縮性シート部材に対する熱収縮に先立ってもしくは同
    時に、上記第1の熱収縮性シート部材と継手部外周との
    間に滞溜する空気を外部へ吸引除去することを特徴とす
    鋼管の継手防食方法。
  3. 【請求項3】 第1の熱収縮性シート部材の外周への第
    2の熱収縮性シート部材の被覆方法が、熱収縮性チュー
    ブを用いての第1の熱収縮性シート部材の外周への嵌
    着、もしくは、熱収縮性シートを用いての第1の熱収縮
    性シート部材の外周への巻回である請求項1または2記
    載の鋼管の継手防食方法。
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