JP3157111B2 - 防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法および真空保持装置 - Google Patents

防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法および真空保持装置

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JP3157111B2
JP3157111B2 JP27005396A JP27005396A JP3157111B2 JP 3157111 B2 JP3157111 B2 JP 3157111B2 JP 27005396 A JP27005396 A JP 27005396A JP 27005396 A JP27005396 A JP 27005396A JP 3157111 B2 JP3157111 B2 JP 3157111B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ガス,水道
水,石油,もしくは地域暖房の蒸気等のパイプラインに
用いられる防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法および
真空保持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、都市ガス,水道水,石油,蒸気等
の輸送用配管として、鋼管が使用されている。このよう
な鋼管の鋼材は水や酸素の存在下で腐食しやすい欠点が
あるため、一般的には、鋼管表面にアスファルト,コー
ルタールエナメルまたはポリエチレン(PE),エポキ
シ,ウレタン等を被覆して防食し、これにより、鋼管表
面に防食被覆層(この防食被覆層は工場で被覆形成され
るものであり、工場塗覆層ともいう)を設けるようにし
ている。
【0003】このような防食被覆層が形成された防食被
覆鋼管を用いると、その端部同士を溶接接続して配管工
事を行う際に、溶接時の高温度で防食被覆層が劣化する
という問題がある。そこで、上記防食被覆層の劣化を防
ぐため、両防食被覆鋼管の端部近傍の防食被覆層を予め
除去しておき、配管工事現場で端部同士を溶接接続した
のち、溶接部分の外周および防食被覆層が除去され鋼管
表面が露出した隣接部分の外周に防食用熱収縮チューブ
や防食用熱収縮シートを被覆セットし、これをプロパン
ガス等で加熱して熱収縮させ、この熱収縮材料で上記両
部分を防食被覆するようにしている。このような配管工
事現場における防食被覆方法は、防食被覆層と熱収縮材
料のラップを充分にとることで、防食被覆鋼管を、水や
空気等の腐食因子から保護して腐食を防ぐことができる
ため、防食性能に非常に優れており、多くの実用例があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
防食被覆方法では、防食の必要な部分である、防食被覆
鋼管の両端部の平坦部(防食被覆層の表面およびこの防
食被覆層が除去された鋼管表面),溶接接続部の肉盛り
された部分,および防食被覆層が除去されたことで生じ
た(鋼管表面と防食被覆層の)段差部分等の表面が必ず
しも平滑ではなく不均一であるため、防食用熱収縮チュ
ーブ等の熱収縮時に、上記溶接肉盛り部分や段差部分等
に空気が残存することがある。また、鋼管表面や防食被
覆層等の平坦部においても上記熱収縮時にエアーボイド
を含有してしまうことが避けられなかった。このような
残存エアーは実用的に問題になるという程の量ではない
が、残存エアーに起因する腐食進行の不安や、エアー残
存部の衝撃等の機械的負荷に対する強度面の安全性につ
いての不安等が内在している。
【0005】そこで、上記熱収縮材料による防食被覆部
分のエアー残存等を無くすため色々の方法が実施されて
きている。例えば、段差部にブチルゴムを主成分にした
シール材等を予め充填しておいたり、鋼管表面や防食被
覆層等の平坦部にアスファルトやブチルゴムを主成分と
した熱溶融材料を予め塗布しておいたりする方法が採ら
れている。しかしながら、両方法とも、完全にエアーボ
イドの残存を防止することができない。そのうえ、後者
の方法では、熱溶融材料を配管工事現場で溶融し塗装す
る必要があるため、発生ガスの問題や高温流体の取扱い
の安全性等の問題もある。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、熱収縮材料による防食被覆部分に空気が残存す
ることのない防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法およ
び真空保持装置の提供をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、防食被覆鋼管22,23の端部同士を溶
接してなる継手部を熱収縮チューブ1で防食被覆する方
法であって、その溶接部分26の外周および防食被覆物
が除去され鋼管表面22a,23aが露出した隣接部分
27,28の外周を被覆するように熱収縮チューブ1を
位置決め配設し、鍔部13,14を介してシール材21
を設けた下部半円筒状部材12の長手方向端部に両取付
け板31と両回転補助治具37を有する下部半円筒状部
材12を配設し、両回転バンド32を両取付け板31に
固定し、つぎに、両回転バンド32を防食被覆鋼管2
2,23の外周に沿って周方向に回転させるとともに、
鍔部13,14を介してシール材21を設けた上部半円
筒状部材11を載置し、つぎに、上部半円筒状部材11
と下部半円筒状部材12を固定手段16により挟圧固定
し、その状態で上部半円筒状部材11と下部半円筒状部
材12内を真空引きし、つぎに、真空に保持された状態
上記熱収縮チューブ1の内部に配設した通電式ヒータ
3を発熱させることにより熱収縮チューブ1を熱収縮さ
せ、この熱収縮させた熱収縮チューブ1で溶接部分26
と隣接部分27,28を防食被覆するようにした防食被
覆鋼管の継手部の防食被覆方法を第1の要旨とし、内部
に通電式ヒータ3が配設され防食被覆鋼管22,23の
溶接部26に装着される熱収縮チューブ1の真空保持装
置において、防食被覆鋼管22,23の外周面に装着さ
れる分割の上部半円筒状部材11と下部半円筒状部材1
2からなり、上部半円筒状部材11と下部半円筒状部材
12の長手方向と円周方向の両端部に鍔部13,14を
設け、この鍔部13,14の下面部にシール材21を設
け、下部半円筒状部材12の上面部には複数個のローラ
38が回転自在に取付けられた回転補助治具37と左右
両端部の鍔部14の上端部にねじ穴が穿設された取付け
板31を設け、左右両端部の内周面に複数個のローラ3
5が回転自在に取付けられた半円弧状のバンド本体33
と、このバンド本体33の両端部に突設された固定板3
とからなり、かつこの固定板34にボルト挿通穴が穿
設されてなる回転バンド32を取付け板31に取付け、
鍔部13,14の長手方向に沿う前側部と後側部にそれ
ぞれ固定手段16を設け、上部半円筒状部材11と下部
半円筒状部材12の両鍔部13,14を密着させて内部
の真空状態を保持する真空保持装置を第2の要旨とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】すなわち、本発明者らは、防食被
覆鋼管の端部近傍の防食被覆層を予め除去して鋼管表面
を露出させた状態で、上記端部同士を現場溶接により継
いだのち、この継手部を熱収縮材料で防食被覆する場合
に、この熱収縮材料による防食被覆部分に空気が残存し
ないようにするため、一連の研究を行った。その結果、
真空状態で熱収縮材料を熱収縮させると、上記防食被覆
部分に空気が残存しないことを見出し、本発明に到達し
た。特に、熱収縮チューブの内周面に接着剤層を形成し
ておき、真空状態下で、加熱して熱収縮チューブを熱収
縮させると同時に上記接着剤層の作用により、鋼管の継
手部の溶接部分の表面およびその隣接部分の表面に密着
させるようにするときには、空気の残存をより少なくで
きることを突き止めた。
【0009】つぎに、本発明を詳しく説明する。
【0010】本発明の方法には、継手部の溶接部分の外
周および防食被覆物が除去され鋼管表面が露出した隣接
部分の外周に位置決め配設される熱収縮チューブ、この
熱収縮チューブを加熱し収縮させる装置、および上記両
部分と熱収縮チューブ間の隙間を真空に保持する真空保
持装置が用いられる。
【0011】上記熱収縮チューブとしては、熱収縮性を
有するチューブであればどのようなチューブでもよく、
好適には熱収縮性を有するプラスチックチューブが用い
られる。このようなプラスチック材料としては、ポリエ
チレン,変性ポリエチレン,ポリ塩化ビニル,ポリプロ
ピレン,エチレン−酢酸ビニル共重合体,ポリテトラフ
ルオロエチレン,テトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素樹脂等が
挙げられる。また、熱収縮チューブとしては、最初から
チューブ状に成形したもの、帯状体の端部同士を縫い合
わせて接合することによりチューブ状としたもの、ある
いは帯状体の端部に設けたチャックにより施工時にチュ
ーブ状とするようにしたもの等を使用できる。
【0012】このような熱収縮チューブの内周面に接着
剤層を形成する場合には、上記両部分に空気が殆ど残存
しないうえ、熱収縮チューブが上記両部分に接着して被
覆形成しやすくなるという利点がある。この接着剤層は
熱収縮チューブの成形時に同時に形成する方法や、熱収
縮チューブの成形後にその内周面に接着剤を塗工する方
法等により形成できる。また、接着剤としては感圧性接
着剤,ホットメルト接着剤,熱硬化性接着剤あるいはマ
スチック型接着剤等がいずれも使用できる。
【0013】また、上記熱収縮チューブの内部に通電式
ヒータを配設する場合には、簡単に熱収縮チューブを内
部発熱させることができ、使い勝手がよい。このような
通電式ヒータとしては、銅線等の線状のものだけでな
く、銅線等の熱線が埋設された層状体が用いられる。す
なわち、熱収縮チューブの内部に通電式ヒータを配設す
る場合には、熱収縮チューブに銅線等の熱線を内蔵させ
ること等が行われる。熱収縮チューブの内部に熱線を配
設する場合には、熱収縮チューブの熱収縮に追随させる
ため、この熱収縮チューブの円周に沿って蛇行する状態
に折り曲げて配設されることが好ましい。また、上記層
状体の構成材料は特に限定されず、例えば、プラスチッ
クやゴムが使用できる。
【0014】上記したように通電式ヒータを熱収縮チュ
ーブの内部に配設するものでは、熱収縮チューブが内部
発熱タイプになり、熱収縮チューブとは別体の加熱装置
を用いる場合よりも、部品点数が減少し、作業が軽減さ
れる。
【0015】上記両部分(溶接部分と隣接部分)と熱収
縮チューブとの間の隙間を真空に保持する真空保持装置
としては、上部半円筒状部材と下部半円筒状部材とから
なる2分割式割型が用いられる。これら両半円筒状部材
には、その長手方向と円周方向の両端部に鍔部が設けら
れており、これら鍔部の長手方向に沿う前側部と後側部
にそれぞれ固定手段が設けられている。また、これら鍔
部の長手方向端部の下面部はシール材の取付け面として
も利用される。一方、鋼管を狭い溝等に配管する場合に
は、鋼管と溝壁との間に両半円筒状部材を挿入できる隙
間や、人間が通れる隙間がないことがある。このような
場合にも、鋼管の外周に上記両半円筒状部材を取付ける
ことができるように、下部半円筒状部材の上面部には、
複数個のローラが回転自在に取付けられた回転補助治具
が設けられ、かつ、左右両端部の鍔部の上端部に、ねじ
穴が穿設された取付け板が設けられている。また、2個
の回転バンドも用いられている。これら両回転バンド
は、複数個のローラが回転自在に取付けられた半円弧状
のバンド本体と、このバンド本体の両端部に突設された
固定板とからなる。このような両回転バンドは、つぎの
ようにして使用される。すなわち、まず、下部半円筒状
部材を上記両部分の上部外周に配設し、ついで、両回転
バンドを上記両部分の下部外周に配設し、両回転バンド
の固定板に穿設されたボルト挿通穴を下部半円筒状部材
の取付け板に穿設されたねじ穴にボルト止めする。つぎ
に、両回転バンドを鋼管の外周に沿って周方向に回転さ
せることにより、両回転バンドを上記両部分の上部外周
に移動させるとともに、下部半円筒状部材を上記両部分
の下部外周に移動させることが行われる。このような両
回転バンドの使用ののち、上部半円筒状部材を上記両部
分の上部外周に配設し、固定手段により両半円筒状部材
を挟圧固定して密封装置とする。このように、上記両回
転バンドを用いることにより、鋼管の上部に配設した下
部半円筒状部材を鋼管の外周に沿わせるように回転させ
て鋼管の下部に移動させることができる。このため、溝
幅の狭い溝に鋼管を配管する場合にも、鋼管の上側から
両半円筒状部材の取付け作業が行えるようになる。そし
て、このような両半円筒状部材内を真空引きする装置と
しては、真空ポンプ等が用いられる。また、この真空引
きは上記熱収縮チューブが鋼管に密着するまで継続する
必要がある。
【0016】つぎに、本発明の実施の形態を図面にもと
づいて説明する。
【0017】図1および図2は本発明に用いる熱収縮チ
ューブの実例を示している。この熱収縮チューブ1は熱
収縮性を有する外層2(前記したようにポリエチレン等
によって構成される)と、この外層2に内蔵された銅線
3と、外層2の内周面に設けられた接着剤層からなる内
層4と、この内層4の内周面に剥離自在に仮着されたセ
パレータ5からなる。図において、6はリード線、7は
接続端子である。
【0018】図3は本発明に用いる真空チャンバー(真
空保持装置)10を示している。この真空チャンバー1
0は上下2分割型の円筒体に形成されており、上部半円
筒状部材11と下部半円筒状部材12からなる。上記上
部半円筒状部材11には、図4に示すように、その下端
面に鍔部13が突出形成されており、この鍔部13のう
ち、長手方向(図4では、左右方向)の両端部(図4で
は、左右両端部)に形成された両鍔部13a(右端部に
形成された鍔部は隠れて見えない)の下面(下記の防食
被覆鋼管22,23の防食被覆層24,25の外周面に
当接する面)にシール材装着用溝15が形成されてい
る。図3において、30は吊り金具である(図4には、
吊り金具30は示されていない)。図4において、21
はシール材であり、線状材やOリング等が用いられる。
一方、上記下部半円筒状部材12にも、上部半円筒状部
材11と同様に、その上端面に、上部半円筒状部材11
の鍔部13に対面する鍔部14が突出形成されており、
この鍔部14のうち、左右両端部に形成された鍔部14
a(図15参照)の上面にシール材装着用溝が形成され
ている。また、下部半円筒状部材12の鍔部14のう
ち、長手方向に沿う各側部(すなわち、前側部および後
側部)14bには、それぞれ3個所に固定手段16が形
成されている。この固定手段16は、上記鍔部14bの
下面に固定されたブロック17と、コ字状に形成されこ
のコ字状の下片18aがブロック17にヒンジ自在に取
付けられた固定具18と、この固定具18のコ字状の上
片18bに穿設されたねじ穴(図示せず)にら着された
締付け用ねじ棒19からなり、この締付け用ねじ棒19
を締め付けることにより、両半円筒状部材11,12の
鍔部13,14を密着させて、内部の真空状態を保持し
うるようにしている。また、下部半円筒状部材12に
は、その左右両端部の鍔部14aの上端部分(すなわ
ち、右・前端部,右・後端部,左・前端部および左・後
端部の4か所)から、ねじ穴(図示せず)が穿設された
取付け板31が突設されている(図13参照、この図1
3には、右・前端部および左・前端部の2つの取付け板
31しか示されていない)。
【0019】図5および図6は本発明に用いる回転バン
ド32を示している。この回転バンド32は、それ自体
の内周面に4つのローラー35が回転自在に取付けられ
た略1/2円弧状のバンド本体33と、このバンド本体
33の両端部から突設された固定板34とからなる。そ
して、上記各取付け板31のねじ穴に対応する上記各固
定板34の部分にボルト挿通穴(図示せず)が穿設され
ている。また、図7および図8は、それ自体の内面に1
つのローラー38が回転自在に取付けられた回転補助治
具37であり、上記下部半円筒状部材12の右端部の鍔
部14aおよび左端部の鍔部14aにそれぞれ4つずつ
固定される(図11参照、この図11には、右端部の2
つの回転補助治具37および左端部の2つの回転補助治
具37しか示されていない)。
【0020】このような熱収縮チューブ1,真空チャン
バー10,2つの回転バンド32および8つの回転補助
治具37等を用い、つぎのようにして防食被覆鋼管2
2,23同士の継手部を防食被覆することができる。す
なわち、まず、図9に示すように、継ぎ合わせる両防食
被覆鋼管22,23の端部の防食被覆層24,25を予
め除去しておき、これら両端部を現場溶接で継ぎ合わせ
る。図9において、26は溶接部分であり、27,28
は鋼管表面22a,23aが露出している隣接部分であ
る。ついで、セパレータ7を剥離した熱収縮チューブ1
を、図10に示すように、上記溶接部分26,その隣接
部分27,28およびこの近傍の防食被覆層24,25
の部分を被覆するようにして位置決めしセットし、熱収
縮チューブ1の4個の接続端子7(図には2個しか示さ
れていない)を電源コントローラ20の出力端子20a
(図には2個しか示されていない)に接続する。つぎ
に、真空チャンバー10をセットする(このとき、シー
ル材21を両半円筒状部材11,12のシール材装着用
溝15に装着する)。このセットに際し、図11に示す
ように、回転補助治具37が固定された下部半円筒状部
材12を、上記各部分26〜28等を被覆する熱収縮チ
ューブ1の上部外周に配設し(このとき、各回転補助治
具37のローラ38を防食被覆層24,25上に載置,
当接させる)、つぎに、各回転バンド32を防食被覆層
24,25の上部外周における、下部半円筒状部材12
の各取付け板31の外側近傍位置に配設し(このとき、
各回転バンド32のローラ35を防食被覆層24,25
上に載置,当接させる)、そのまま防食被覆層24,2
5の外周に沿わるようにして回転させて防食被覆層2
4,25の下部外周に移動させ、図12に示すように、
各回転バンド32の両固定板34を下部半円筒状部材1
2の両取付け板31にボルト36止めする。つぎに、両
回転バンド32を防食被覆鋼管22,23の外周に沿わ
せながら上方に移動させる。これにより、下部半円筒状
部材12が防食被覆鋼管22,23の下部に移動する
(図13参照)。つぎに、上部半円筒状部材11を上記
被覆用具1の上部外周に配設し、固定手段16で固定
し、両半円筒状部材11,12を一体化する(図14参
照)。このようにして、真空チャンバー10をセットし
たのち、真空ポンプ(図示せず)を作動させて真空チャ
ンバー10内を真空状態(真空度は種々の条件に応じて
適宜設定できるので、特に限定されないが、通常、約2
00Torr以下、好ましくは1〜100Torrとす
る)にする。その状態で、電源コントローラ20のスイ
ッチをON作動させ、銅線3に通電して発熱させる(図
15参照)。これにより、外層2が熱収縮し上記各部分
26〜28等を防食被覆する。つぎに、真空チャンバー
10を取り外し、熱収縮チューブ1のリード線6を切り
取る。このようにして、図16に示すように、防食被覆
鋼管22,23の継手部を熱収縮材料で被覆することが
できる。
【0021】このように、上記実施の形態では、真空状
態で熱収縮チューブ1を熱収縮させているため、防食被
覆部分に空気が残存しない。しかも、回転バンド32を
用いているため、防食被覆鋼管22,23の上側から真
空チャンバー10をセットすることができる。
【0022】
【実施例】つぎに、本発明の実施例を示す。この実施例
では、防食被覆鋼管22,23として、外周面にポリエ
チレン製防食被覆層が形成された直径750mmの都市
ガス用パイプを用い、両パイプの端部の防食被覆層を予
め長手方向に150mm除去しておく。また、熱収縮チ
ューブは内径850mm、長さ600mmであり、ポリ
エチレンからなる熱収縮性外層(厚さ1.5mm、熱収
縮率50%)と、外層の内周面に設けられた感圧性接着
剤層(厚さ1.5mm)と、接着剤層に仮着されたセパ
レータからなる。そして、外層には銅線が蛇行状に内蔵
され、この銅線にはリード線が接続され、更に、このリ
ード線には接続端子が設けられている(この熱収縮チュ
ーブの構造は図1および図2に示すとおりである)。
【0023】上記方法により都市ガス用パイプの継手部
を外層2で防食被覆したのち、継手部の溶接部分,鋼管
表面および段差部分等に残存エアーがないかどうかを調
べるため、上記外層2を除去した。その結果、上記継手
部の溶接部分,鋼管表面および段差部分等に残存エアー
がなく、従来工法とは比較にならない被覆状態であっ
た。これにより、この発明の真空方式での熱収縮チュー
ブの防食被覆方法の効果は明白である。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明の防食被覆鋼管の
継手部の防食被覆方法によれば、防食被覆鋼管の端部近
傍の防食被覆層を予め除去し鋼管表面を露出させた状態
で、上記端部同士を現場溶接により継いだのち、この継
手部を熱収縮材料で防食被覆する場合にも、この熱収縮
材料による防食被覆部分に空気が残存しない。本発明に
おいて、特に、熱収縮チューブの内周面に接着剤層を形
成する場合には、真空状態下で、加熱して熱収縮チュー
ブを熱収縮させると同時に上記接着剤層の作用により、
鋼管の継手部の溶接部分の表面およびその隣接部分の表
面に密着させることができ、空気の残存を少なくでき
る。また、本発明の方法では、下部半円筒状部材の長手
方向端部に両取付け板と両回転補助治具を取付け、か
つ、上記両取付け板に固定する両回転バンドを用いてい
るため、鋼管の上側から鋼管の外周に分割の上部半円筒
状部材と下部半円筒状部材を簡単に取付けることができ
る。このため、ガス幹線工事等地下配管する工事におい
て、鋼管を配管する溝の溝幅が狭い場合の問題点(鋼管
の外周に両半円筒状部材を取付ける際に、溝の側壁と、
この溝に配管した鋼管との隙間が狭く、この隙間から下
部半円筒状部材を鋼管の下部に挿入することができな
い)を容易に排除することができる。一方、本発明の真
空保持装置によって、上記問題点を解決することがで
き、本発明の方法を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる熱収縮チューブの実例を示す説
明図である。
【図2】上記熱収縮チューブの部分断面図である。
【図3】本発明に用いる真空チャンバーを示す説明図で
ある。
【図4】上記真空チャンバーの上部半円筒状部材を示す
斜視図である。
【図5】本発明に用いる回転バンドを示す側面図であ
る。
【図6】上記回転バンドを示す正面図である。
【図7】本発明に用いる回転補助治具を示す拡大側面図
である。
【図8】上記回転補助治具を示す拡大正面図である。
【図9】本発明の手順を示す説明図である。
【図10】本発明の手順を示す説明図である。
【図11】本発明の手順を示す説明図である。
【図12】本発明の手順を示す説明図である。
【図13】本発明の手順を示す説明図である。
【図14】本発明の手順を示す説明図である。
【図15】本発明の手順を示す説明図である。
【図16】本発明の手順を示す説明図である。
【符号の説明】
1 熱収縮チューブ 2 外層 3 ヒータ 4 接着剤層 10 真空チャンバー 11 上部半円筒状部材 12 下部半円筒状部材 13 ,14 鍔部 16 固定手段 21 シール材 22,23 防食被覆鋼管 22a,23a 鋼管表面 26 溶接部分 27,28 隣接部分 31 取付け板 32 回転バンド 33 バンド本体 34 固定板 35,38 ローラ 37 回転補助治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 良一 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日 東電工株式会社内 (72)発明者 岡野 嘉宏 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 庄司 憲生 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 木田 昭夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 浪岡 敏幸 神奈川県横浜市金沢区並木3丁目11街区 2−301 (72)発明者 平原 清隆 兵庫県神戸市垂水区南多聞台3丁目6− 10 (72)発明者 大浜 弘之 神奈川県横浜市港南区港南台2−1−10 −604 (56)参考文献 特開 平8−132449(JP,A) 特開 平6−182872(JP,A) 実開 平2−85127(JP,U) 特公 昭47−31198(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16L 58/10 F16L 11/12 H05B 3/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防食被覆鋼管22,23の端部同士を溶
    接してなる継手部を熱収縮チューブ1で防食被覆する方
    法であって、その溶接部分26の外周および防食被覆物
    が除去され鋼管表面22a,23aが露出した隣接部分
    27,28の外周を被覆するように熱収縮チューブ1を
    位置決め配設し、鍔部13,14を介してシール材21
    を設けた下部半円筒状部材12の長手方向端部に両取付
    け板31と両回転補助治具37を有する下部半円筒状部
    材12を配設し、両回転バンド32を両取付け板31に
    固定し、つぎに、両回転バンド32を防食被覆鋼管2
    2,23の外周に沿って周方向に回転させるとともに、
    鍔部13,14を介してシール材21を設けた上部半円
    筒状部材11を載置し、つぎに、上部半円筒状部材11
    と下部半円筒状部材12を固定手段16により挟圧固定
    し、その状態で上部半円筒状部材11と下部半円筒状部
    材12内を真空引きし、つぎに、真空に保持された状態
    上記熱収縮チューブ1の内部に配設した通電式ヒータ
    3を発熱させることにより熱収縮チューブ1を熱収縮さ
    せ、この熱収縮させた熱収縮チューブ1で溶接部分26
    と隣接部分27,28を防食被覆するようにしたことを
    特徴とする防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法。
  2. 【請求項2】 熱収縮チューブ1の内周面に接着剤層4
    が形成されている請求項1記載の防食被覆鋼管の継手部
    の防食被覆方法。
  3. 【請求項3】 熱収縮チューブ1の内部に、線状の通電
    式ヒータ3が上記熱収縮チューブ1の円周に沿って蛇行
    状に配設されている請求項1記載の防食被覆鋼管の継手
    部の防食被覆方法。
  4. 【請求項4】 内部に通電式ヒータ3が配設され防食被
    覆鋼管22,23の溶接部26に装着される熱収縮チュ
    ーブ1の真空保持装置において、防食被覆鋼管22,2
    3の外周面に装着される分割の上部半円筒状部材11と
    下部半円筒状部材12からなり、上部半円筒状部材11
    と下部半円筒状部材12の長手方向と円周方向の両端部
    に鍔部13,14を設け、この鍔部13,14の下面部
    にシール材21を設け、下部半円筒状部材12の上面部
    には複数個のローラ38が回転自在に取付けられた回転
    補助治具37と左右両端部の鍔部14の上端部にねじ穴
    が穿設された取付け板31を設け、左右両端部の内周面
    に複数個のローラ35が回転自在に取付けられた半円弧
    状のバンド本体33と、このバンド本体33の両端部に
    突設された固定板34とからなり、かつこの固定板34
    にボルト挿通穴が穿設されてなる回転バンド32を取付
    け板31に取付け、鍔部13,14の長手方向に沿う前
    側部と後側部にそれぞれ固定手段16を設け、上部半円
    筒状部材11と下部半円筒状部材12の両鍔部13,1
    4を密着させて内部の真空状態を保持することを特徴と
    する真空保持装置。
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