JP3299675B2 - 防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法 - Google Patents
防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法Info
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Description
水,石油,もしくは地域暖房の蒸気等のパイプラインに
用いられる防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法に関す
るものである。
の輸送用配管として、鋼管が使用されている。このよう
な鋼管の鋼材は水や酸素の存在下で腐食しやすい欠点が
あるため、一般的には、鋼管表面にアスファルト,コー
ルタールエナメルまたはポリエチレン(PE),エポキ
シ,ウレタン等を被覆して防食し、これにより、鋼管表
面に防食被覆層(この防食被覆層は工場で被覆形成され
るものであり、工場塗覆層ともいう)を設けるようにし
ている。
覆鋼管を用いると、その端部同士を溶接接続して配管工
事を行う際に、溶接時の高温度で防食被覆層が劣化する
という問題がある。そこで、上記防食被覆層の劣化を防
ぐため、両防食被覆鋼管の端部近傍の防食被覆層を予め
除去しておき、配管工事現場で端部同士を溶接接続した
のち、溶接部分の外周および防食被覆層が除去され鋼管
表面が露出した隣接部分の外周に防食用熱収縮チューブ
や防食用熱収縮シートを被覆セットし、これをプロパン
ガス等で加熱して熱収縮させ、この熱収縮材料で上記両
部分を防食被覆するようにしている。このような配管工
事現場における防食被覆方法は、防食被覆層と熱収縮材
料のラップを充分にとることで、防食被覆鋼管を、水や
空気等の腐食因子から保護して腐食を防ぐことができる
ため、防食性能に非常に優れており、多くの実用例があ
る。
防食被覆方法では、防食の必要な部分である、防食被覆
鋼管の両端部の平坦部(防食被覆層の表面およびこの防
食被覆層が除去された鋼管表面),溶接接続部の肉盛り
された部分,および防食被覆層が除去されたことで生じ
た(鋼管表面と防食被覆層の)段差部分等の表面が必ず
しも平滑ではなく不均一であるため、防食用熱収縮チュ
ーブ等の熱収縮時に、上記溶接肉盛り部分や段差部分等
に空気が残存することがある。また、鋼管表面や防食被
覆層等の平坦部においても上記熱収縮時にエアーボイド
を含有してしまうことが避けられなかった。このような
残存エアーは実用的に問題になるという程の量ではない
が、残存エアーに起因する腐食進行の不安や、エアー残
存部の衝撃等の機械的負荷に対する強度面の安全性につ
いての不安等が内在している。
分のエアー残存等を無くすため色々の方法が実施されて
きている。例えば、段差部にブチルゴムを主成分にした
シール材等を予め充填しておいたり、鋼管表面や防食被
覆層等の平坦部にアスファルトやブチルゴムを主成分と
した熱溶融材料を予め塗布しておいたりする方法が採ら
れている。しかしながら、両方法とも、完全にエアーボ
イドの残存を防止することができない。そのうえ、後者
の方法では、熱溶融材料を配管工事現場で溶融し塗装す
る必要があるため、発生ガスの問題や高温流体の取扱い
の安全性等の問題もある。
たもので、熱収縮材料による防食被覆部分に空気が残存
することのない、防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法
の提供をその目的とする。
め、この発明の防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法
は、防食被覆鋼管22,23の端部同士を溶接してなる
継手部を熱収縮チューブ2で防食被覆する方法であっ
て、その溶接部分26の外周および防食被覆物が除去さ
れ鋼管表面22a,23aが露出した隣接部分27,2
8の外周を被覆する状態で、上記熱収縮チューブ2の外
周部に剥離剤層3が形成されこの剥離剤層3の外周部に
発熱層5が形成され、この発熱層5内に配設された発熱
線4もしくは発熱層5内に混合された導電性粉末が剥離
剤層3に直接接してなる被覆用具1を位置決め配設し、
鍔部13,14を介してシール材21を設けた下部半円
筒状部材12の長手方向端部に両取付け板31と両回転
補助治具37を有する下部半円筒状部材12を配設し、
両回転バンド32を両取付け板31に固定し、つぎに、
両回転バンド32を防食被覆鋼管22,23の外周に沿
って周方向に回転させるとともに、鍔部13,14を介
してシール材21を設けた上部半円筒状部材11を載置
し、つぎに、上部半円筒状部材11と下部半円筒状部材
12を固定手段16により挟圧固定し、その状態で上部
半円筒状部材11と下部半円筒状部材12内を真空引き
し、つぎに、真空に保持された状態で熱収縮チューブ2
を熱収縮させたのち発熱層5を除去し、この熱収縮させ
た熱収縮チューブ2で溶接部分26と隣接部分27,2
8を防食被覆するようにしたという構成をとる。
覆鋼管の端部近傍の防食被覆層を予め除去して鋼管表面
を露出させた状態で、上記端部同士を現場溶接により継
いだのち、この継手部を熱収縮材料で防食被覆する場合
に、この熱収縮材料による防食被覆部分に空気が残存し
ないようにするため、一連の研究を行った。その結果、
真空状態で熱収縮材料を熱収縮させると、上記防食被覆
部分に空気が残存しないことを見出し、この発明に到達
した。また、この発明では、熱収縮チューブの外周部に
剥離剤層を介して発熱層を設けるようにしているため、
熱収縮チューブを熱収縮させたのち発熱層を除去するこ
とができる。このため、発熱層が残存している場合の問
題点(発熱層が万一破れた場合に生じる金属〔ヒータと
して、銅線等の金属線がよく用いられる〕腐食による早
期の腐食進行,表面凹凸による外観性不良や磨耗等)を
容易に排除することができる。特に、熱収縮チューブの
内周面に接着剤層を形成しておき、真空状態下で、加熱
して熱収縮チューブを熱収縮させると同時に上記接着剤
層の作用により、鋼管の継手部の溶接部分の表面および
その隣接部分の表面に密着させるようにするときには、
空気の残存がより少なくなる。
外周および防食被覆物が除去され鋼管表面が露出した隣
接部分の外周に位置決め配設される被覆用具、および上
記両部分と被覆用具間の隙間を真空に保持する真空保持
装置が用いられる。また、上記被覆用具は、熱収縮チュ
ーブの外周部に剥離剤層が形成され、この剥離剤層の外
周部に発熱層が形成され、この発熱層内に配設された発
熱線もしくは発熱層内に混合された導電性粉末が剥離剤
層に直接接した構成とされている。
有するチューブであればどのようなチューブでもよく、
好適には熱収縮性を有するプラスチックチューブが用い
られる。このようなプラスチック材料としては、ポリエ
チレン,変性ポリエチレン,ポリ塩化ビニル,ポリプロ
ピレン,エチレン−酢酸ビニル共重合体,ポリテトラフ
ルオロエチレン,テトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素樹脂等が
挙げられる。また、熱収縮チューブとしては、最初から
チューブ状に成形したもの、帯状体の端部同士を縫い合
わせて接合することによりチューブ状としたもの、ある
いは帯状体の端部に設けたチャックにより施工時にチュ
ーブ状とするようにしたもの等を使用できる。
度で融着しない材料で構成でき、例えば、熱収縮チュー
ブの熱収縮温度で融着しないプラスチックフィルムをそ
の実例として挙げることができる。また、シリコーンオ
イル,シリコーングリス等を用いることもできる。
設けられる。この発熱層は真空下で熱収縮チューブを加
熱して熱収縮させるためのものであり、通電により発熱
するものが好適である。通電発熱式の発熱層としては、
例えば、プラスチックやゴムからなる絶縁層内に発熱線
(銅線等)を配置したもの、あるいはプラスチックやゴ
ムにカーボン粉末,金属粉末等の導電性粉末を混合して
成形した通電発熱シート等を挙げることができる。ま
た、この発熱層は熱収縮チューブの熱収縮に追随するも
の、あるいは追随しないものいずれであってもよい。な
お、発熱層が熱収縮チューブの熱収縮に追随するもので
あるときは、その追随を容易にするため発熱線を円周方
向に沿って蛇行状に配設するのが好ましい(図3参
照)。
剤層を形成する場合には、上記両部分に空気が殆ど残存
しないうえ、熱収縮チューブが上記両部分に接着して被
覆形成しやすくなるという利点がある。この接着剤層は
熱収縮チューブの成形時に同時に形成する方法や、熱収
縮チューブの成形後にその内周面に接着剤を塗工する方
法等により形成できる。また、接着剤としては感圧性接
着剤,ホットメルト接着剤,熱硬化性接着剤あるいはマ
スチック型接着剤等がいずれも使用できる。
用具との間の隙間を真空に保持する装置として、上部半
円筒状部材と下部半円筒状部材とからなる2分割式割型
が用いられる。これら両半円筒状部材には、鍔部を介し
てシール材が設けられている。また、両半円筒状部材を
挟圧固定する固定手段も設けられている。一方、鋼管を
狭い溝等に配管する場合には、鋼管と溝壁との間に両半
円筒状部材を挿入できる隙間や、人間が通れる隙間がな
いことがある。このような場合にも、鋼管の外周に両半
円筒状部材を取付けることができるように、下部半円筒
状部材として、その長手方向端部に両取付け板と両回転
補助治具を有する下部半円筒状部材が用いられ、かつ、
上記両取付け板に取付けられる両回転バンドが用いられ
ている。両回転バンドは、防食被覆鋼管の外周に沿って
周方向に回転させることが可能な半円弧状の2本のバン
ドからなり、つぎのようにして使用される。すなわち、
まず、下部半円筒状部材を上記両部分の上部外周に配設
し、ついで、両回転バンドを上記両部分の下部外周に配
設して、下部半円筒状部材の両取付け板に固定する。つ
ぎに、両回転バンドを鋼管の外周に沿って周方向に回転
させることにより、両回転バンドを上記両部分の上部外
周に移動させるとともに、下部半円筒状部材を上記両部
分の下部外周に移動させることが行われる。このような
両回転バンドの使用ののち、上部半円筒状部材を上記両
部分の上部外周に配設し、両半円筒状部材を固定手段に
より挟圧固定して密封装置とする。このように、上記両
回転バンドを用いることにより、鋼管の上部に配設した
下部半円筒状部材を鋼管の外周に沿わせるように回転さ
せて鋼管の下部に移動させることができる。このため、
溝幅の狭い溝に鋼管を配管する場合にも、鋼管の上側か
ら両半円筒状部材の取付け作業が行えるようになる。そ
して、このような両半円筒状部材内を真空引きする装置
としては、真空ポンプ等が用いられる。また、この真空
引きは上記熱収縮チューブが鋼管に密着するまで継続す
る必要がある。
とづいて説明する。
示している。この被覆用具1は、図2および図3に示す
ように、熱収縮チューブ2の外周部に、このチューブ2
の熱収縮温度では融着しないプラスチックフィルム等か
らなる剥離剤層3が設けられるとともに、この剥離剤層
3の外周部に発熱層5が設けられている。そして、この
発熱層5には発熱線4(例えば、銅線)が円周に沿って
蛇行状に配置されている。一方、熱収縮チューブ2の内
周面には接着剤層6が設けられ、更に、この接着剤層6
にはセパレータ7が剥離自在に仮着されている。図にお
いて、8はリード線であり、9は接続端子である。
(真空保持装置)10を示している。この真空チャンバ
ー10は2分割型の円筒状体に形成されており、上部半
円筒状部材11と下部半円筒状部材12からなる。上記
上部半円筒状部材11には、図5に示すように、その下
端面に鍔部13が突出形成されており、この鍔部13の
うち、長手方向(図5では、左右方向)の両端部(すな
わち、左右両端部)に形成された両鍔部13a(右端部
に形成された鍔部は隠れて見えない)の下面(下記の防
食被覆鋼管22,23の防食被覆層24,25の外周面
に当接する面)にシール材装着用溝15が形成されてい
る。図4において、30は吊り金具である(図5には、
吊り金具30は示されていない)。図5において、21
はシール材であり、線状材やOリング等が用いられる。
一方、上記下部半円筒状部材12にも、上部半円筒状部
材11と同様に、その上端面に、上部半円筒状部材11
の鍔部13に対面する鍔部14が突出形成されており、
この鍔部14のうち、左右両端部に形成された鍔部14
a(図16参照)の上面にシール材装着用溝が形成され
ている。また、下部半円筒状部材12の鍔部14のう
ち、長手方向に沿う各側部(すなわち、前側部および後
側部)14bには、それぞれ3個所に固定手段16が形
成されている。この固定手段16は、上記鍔部14bの
下面に固定されたブロック17と、コ字状に形成されこ
のコ字状の下片18aがブロック17にヒンジ自在に取
付けられた固定具18と、この固定具18のコ字状の上
片18bに穿設されたねじ穴(図示せず)にら着された
締付け用ねじ棒19とからなり、この締付け用ねじ棒1
9を締め付けることにより、両半円筒状部材11,12
の鍔部13,14を密着させて、内部の真空状態を保持
しうるようにしている。また、下部半円筒状部材12に
は、その左右両端部の鍔部14aの上端部分(すなわ
ち、右・前端部,右・後端部,左・前端部および左・後
端部の4か所)から、ねじ穴(図示せず)が穿設された
取付け板31が突設されている(図14参照、この図1
4には、右・前端部および左・前端部の2つの取付け板
31しか示されていない)。
ンド32を示している。この回転バンド32は、それ自
体の内周面に4つのローラー35が回転自在に取付けら
れた半円弧状のバンド本体33と、このバンド本体33
の両端部から突設された固定板34とからなる。そし
て、上記各取付け板31のねじ穴に対応する上記各固定
板34の部分にボルト挿通穴(図示せず)が穿設されて
いる。また、図8および図9は、それ自体の内面に1つ
のローラー38が回転自在に取付けられた回転補助治具
37であり、上記下部半円筒状部材12の右端部の鍔部
14aおよび左端部の鍔部14aにそれぞれ4つずつ固
定される(図12参照、この図12には、右端部の2つ
の回転補助治具37および左端部の2つの回転補助治具
37しか示されていない)。
0,2つの回転バンド32および8つの回転補助治具3
7等を用い、つぎのようにして防食被覆鋼管22,23
同士の継手部を防食被覆することができる。すなわち、
まず、図10に示すように、継ぎ合わせる両防食被覆鋼
管22,23の端部の防食被覆層24,25を予め除去
しておき、これら両端部を現場溶接で継ぎ合わせる。図
10において、26は溶接部分であり、27,28は鋼
管表面22a,23aが露出している隣接部分である。
ついで、セパレータ7を剥離した被覆用具1を、図11
に示すように、上記溶接部分26,その隣接部分27,
28およびこの近傍の防食被覆層24,25の部分を被
覆するようにして位置決めしセットし、被覆用具1の4
個の接続端子9(図には2個しか示されていない)を電
源コントローラ20の出力端子20a(図には2個しか
示されていない)に接続する。つぎに、真空チャンバー
10をセットする(このとき、シール材21を両半円筒
状部材11,12のシール材装着用溝15に装着す
る)。このセットに際し、図12に示すように、回転補
助治具37が固定された下部半円筒状部材12を、上記
各部分26〜28等を被覆する被覆用具1の上部外周に
配設し(このとき、各回転補助治具37のローラ38を
防食被覆層24,25上に載置,当接させる)、つぎ
に、各回転バンド32を防食被覆層24,25の上部外
周における、下部半円筒状部材12の各取付け板31の
外側近傍位置に配設し(このとき、各回転バンド32の
ローラ35を防食被覆層24,25上に載置,当接させ
る)、そのまま防食被覆層24,25の外周に沿わるよ
うにして回転させて防食被覆層24,25の下部外周に
移動させ、図13に示すように、各回転バンド32の両
固定板34を下部半円筒状部材12の両取付け板31に
ボルト36止めする。つぎに、両回転バンド32を防食
被覆鋼管22,23の外周に沿わせながら上方に移動さ
せる。これにより、下部半円筒状部材12が防食被覆鋼
管22,23の下部に移動する(図14参照)。つぎ
に、上部半円筒状部材11を上記被覆用具1の上部外周
に配設し、固定手段16で固定し、両半円筒状部材1
1,12を一体化する(図15参照)。このようにして
真空チャンバー10をセットしたのち、真空ポンプ(図
示せず)を作動させて真空チャンバー10内を真空状態
(真空度は種々の条件に応じて適宜設定できるので、特
に限定されないが、通常、約200Torr以下、好ま
しくは1〜100Torrとする)にする。その状態で
電源コントローラ20のスイッチをON作動させ、発熱
線4に通電して発熱させる(図16参照)。これによ
り、熱収縮チューブ2が熱収縮し上記各部分26〜28
等を防食被覆する。つぎに、真空チャンバー10を取り
外し、図17に示すように、被覆用具1のリード線8を
切り取る。そののち、発熱層5および剥離剤層3を除去
する。このようにして、図18に示すように、防食被覆
鋼管22,23の継手部を熱収縮材料で被覆することが
できる。なお、この例では、剥離剤層を除去したが、こ
の剥離剤層を熱収縮したチューブ上に残存させておくこ
ともできる。
態で熱収縮チューブ2を熱収縮させているため、防食被
覆部分に空気が残存しない。しかも、熱収縮チューブ2
の外周部に剥離剤層3を介して発熱層5を設けるように
しているため、熱収縮チューブ2を熱収縮させたのち発
熱層5を除去することができ、発熱層5を残した場合に
生じる、銅線等の早期腐食の問題が起こらない。さら
に、回転バンド32を用いているため、防食被覆鋼管2
2,23の上側から真空チャンバー10を取付けること
ができる。
例では、防食被覆鋼管22,23として、外周面にポリ
エチレン製防食被覆層が形成された直径750mmの都
市ガス用パイプを用い、両パイプの端部の防食被覆層を
予め長手方向に150mm除去しておく。また、被覆用
具として内径850mm、長さ600mmに調整した日
東電工社製のネオヒートカバー1150Eを用いる。こ
の被覆用具はポリエチレン製熱収縮チューブ(厚さ1.
5mm、熱収縮率50%、熱収縮温度130℃)の外周
部にポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ100
μm、溶融点約260℃)を1回巻きして剥離剤層と
し、この剥離剤層の外周部に銅線(直径0.7mm)を
配置したポリエチレン製発熱層(厚さ1mm、熱収縮性
を有しない)を設け、更に、チューブの内周部に設けら
れた接着剤層にセパレータを仮着させたものである。な
お、銅線は発熱層内に蛇行状に配置した。したがって、
この被覆用具の構造は図1〜図3に示すものと同じであ
る。
を熱収縮チューブ2で防食被覆したのち、継手部の溶接
部分,鋼管表面および段差部分等に残存エアーがないか
どうかを調べるため、上記熱収縮チューブ2を除去し
た。その結果、上記継手部の溶接部分,鋼管表面および
段差部分等に残存エアーがなく、従来工法とは比較にな
らない被覆状態であった。これにより、この発明の真空
方式での熱収縮チューブの防食被覆方法の効果は明白で
ある。
の継手部の防食被覆方法によれば、防食被覆鋼管の端部
近傍の防食被覆層を予め除去し鋼管表面を露出させた状
態で、上記端部同士を現場溶接により継いだのち、この
継手部を熱収縮材料で防食被覆する場合にも、この熱収
縮材料による防食被覆部分に空気が残存しない。また、
この発明では、熱収縮チューブの外周部に剥離剤層を介
して発熱層が設けられているため、このチューブを熱収
縮させたのち発熱層を除去することができる。このた
め、発熱層が残存している場合の問題点(発熱層が万一
破れた場合に生じる金属〔ヒータとして、銅線等の金属
線がよく用いられている〕腐食による早期の腐食進行,
表面凹凸による外観性不良や磨耗等)を容易に排除する
ことができる。この発明において、特に、熱収縮チュー
ブの内周面に接着剤層を形成する場合には、真空状態下
で、加熱して熱収縮チューブを熱収縮させると同時に上
記接着剤層の作用により、鋼管の継手部の溶接部分の表
面およびその隣接部分の表面に密着させることができ、
空気の残存をより少なくすることができるようになる。
また、この発明では、下部半円筒状部材の長手方向端部
に両取付け板と両回転補助治具を取付け、かつ、上記取
付け板に固定する両回転バンドを用いているため、ガス
幹線工事等地下配管する工事において、鋼管を配管する
溝の溝幅が狭い場合の問題点(鋼管の外周に両半円筒状
部材を取付ける際に、上記溝の側壁と、この溝に配管し
た鋼管との隙間から下部半円筒状部材を鋼管の下部に挿
入したり、人間が通ったりすることができない)を容易
に排除することができる。
である。
である。
斜視図である。
る。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 防食被覆鋼管22,23の端部同士を溶
接してなる継手部を熱収縮チューブ2で防食被覆する方
法であって、その溶接部分26の外周および防食被覆物
が除去され鋼管表面22a,23aが露出した隣接部分
27,28の外周を被覆する状態で、上記熱収縮チュー
ブ2の外周部に剥離剤層3が形成されこの剥離剤層3の
外周部に発熱層5が形成され、この発熱層5内に配設さ
れた発熱線4もしくは発熱層5内に混合された導電性粉
末が剥離剤層3に直接接してなる被覆用具1を位置決め
配設し、鍔部13,14を介してシール材21を設けた
下部半円筒状部材12の長手方向端部に両取付け板31
と両回転補助治具37を有する下部半円筒状部材12を
配設し、両回転バンド32を両取付け板31に固定し、
つぎに、両回転バンド32を防食被覆鋼管22,23の
外周に沿って周方向に回転させるとともに、鍔部13,
14を介してシール材21を設けた上部半円筒状部材1
1を載置し、つぎに、上部半円筒状部材11と下部半円
筒状部材12を固定手段16により挟圧固定し、その状
態で上部半円筒状部材11と下部半円筒状部材12内を
真空引きし、つぎに、真空に保持された状態で熱収縮チ
ューブ2を熱収縮させたのち発熱層5を除去し、この熱
収縮させた熱収縮チューブ2で溶接部分26と隣接部分
27,28を防食被覆するようにしたことを特徴とする
防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法。 - 【請求項2】 上記熱収縮チューブ2の内周面に接着剤
層6が設けられている請求項1記載の防食被覆鋼管の継
手部の防食被覆方法。 - 【請求項3】 上記発熱層5が通電により発熱するもの
である請求項1記載の防食被覆鋼管の継手部の防食被覆
方法。
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JP27005496A JP3299675B2 (ja) | 1995-10-12 | 1996-10-11 | 防食被覆鋼管の継手部の防食被覆方法 |
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JP26420495 | 1995-10-12 | ||
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JP (1) | JP3299675B2 (ja) |
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1996
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