JP3310401B2 - ポジ型レジスト溶液 - Google Patents

ポジ型レジスト溶液

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なポジ型レジスト溶
液、さらに詳しくは、特に半導体素子製造分野において
有効に用いられる、レジストの感光性成分の析出や感度
及び粘度の経時変化がなく、保存安定性に優れ、かつ高
解像度でデフォーカスマージンが広い実用的なポジ型レ
ジスト溶液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の製造工程におけるリソグラ
フィー技術では、解像性に優れたポジ型レジストとし
て、ノボラック樹脂とキノンジアジド基含有化合物の混
合物を主体とするものが多用されているが、このキノン
ジアジド基含有化合物は溶剤に対する相容性が良好でな
く、レジスト組成物にすると析出しやすいという欠点が
ある。
【0003】このため、ポジ型レジストの開発は概ねこ
のようなレジスト組成物の相容性上の問題、特に異物の
発生を解消することを主とした高感度化に向けられてい
る。
【0004】例えば、ポリヒドロキシベンゾフェノンと
ナフトキノン‐1,2‐ジアジドスルホニルクロリドと
のエステル化反応物であるキノンジアジド基含有化合物
のエステル化度を上げると高感度化されることが知られ
ているが、キノンジアジド基含有化合物は溶剤に対する
相容性を欠くので、エステル化度を上げるとますます溶
剤に対する溶解性が低下することになる。
【0005】そこで、このような溶解性を改善するた
め、レジストの溶液として種々の溶剤が検討されてい
る。
【0006】従来、ポジ型レジストの溶剤としては、一
般に用いられているものの中にエチレングリコールモノ
エチルエーテルアセテートがあるが、これは溶解性が不
足するため、この溶解性を改良したものとしてシクロペ
ンタノンが提案された(特開昭59−155838号公
報)。しかし、このものは溶剤としての安定性が悪く、
感度の経時変化が生じやすいという欠点がある。
【0007】また、モノオキシモノカルボン酸アルキル
も用いられているが(特開昭62−123444号公
報)、これは吸湿性が高すぎて感光性成分の析出を生じ
る上に、保存安定性が良好でないし、また、環状ケトン
とアルコールとの組合せも提案されているが(米国特許
第4,526,856号明細書)、これも感光性成分が
析出しやすく、保存安定性が悪い。その他、プロピレン
グリコールアルキルエーテルアセテートも知られている
が(特開昭61−7837号公報)、これも感度及び粘
度の経時変化が大きい。ポジ型レジスト溶液として、感
度及び粘度の経時変化が大きいと、リソグラフィ工程に
おける露光時間や膜厚の制御が難しくなり、特に高い精
度が要求される半導体素子製造分野では感度及び粘度の
わずかな経時変化でも歩留りに影響するため大きな問題
になっている。このように、従来の溶剤はいずれも実用
性に欠ける。
【0008】しかも、これらの溶剤を用いたポジ型レジ
スト溶液は、露光処理における露光余裕度(デフォーカ
スマージン)が狭く、実用性に乏しい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、レジストの感光性成分の析出や感度及び
粘度の経時変化がなく、溶解性、保存安定性に優れ、か
つ高解像度でデフォーカスマージンが広い実用的なポジ
型レジスト溶液を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アルカリ
可溶性樹脂とキノンジアジド基含有化合物と有機溶剤か
ら成るポジ型レジスト溶液について、種々検討した結
果、これらの成分に特定の亜リン酸エステルを配合し、
有機溶剤として特にプロピレングリコールモノアルキル
エーテルアセテートを用いると非常に安定な溶液が得ら
れることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
【0011】すなわち、本発明は、(A)アルカリ可溶
性樹脂、(B)キノンジアジド基含有化合物及び(C)
(A)成分と(B)成分の合計量に基づき0.001〜
0.1重量%の範囲の量の、一般式 P−(OR) (I) (式中のRは、低級アルキル基を示す)で表わされる亜
リン酸エステルを、プロピレングリコールモノアルキル
エーテルアセテートに溶解して成るポジ型レジスト溶液
を提供するものである。
【0012】本発明溶液に用いる(A)成分のアルカリ
可溶性樹脂としては、例えばノボラック樹脂、アクリル
樹脂、スチレンとアクリル酸との共重合体、ヒドロキシ
スチレンの重合体、ポリビニルフェノール、ポリα‐メ
チルビニルフェノールなどが挙げられ、中でも特にアル
カリ可溶性ノボラック樹脂が好ましい。このアルカリ可
溶性ノボラック樹脂については特に制限はなく、従来ポ
ジ型レジスト溶液において被膜形成用物質として慣用さ
れているもの、例えばフェノール、クレゾール、キシレ
ノールなどの芳香族ヒドロキシ化合物とホルムアルデヒ
ドなどのアルデヒド類とを酸性触媒の存在下に縮合させ
たものなどが用いられる。このアルカリ可溶性ノボラッ
ク樹脂としては、低分子領域をカットした重量平均分子
量が2000〜20000、好ましくは5000〜15
000の範囲のものが用いられる。
【0013】本発明溶液においては、感光性成分(B)
としてキノンジアジド基含有化合物が用いられる。この
キノンジアジド基含有化合物としては、例えばオルトベ
ンゾキノンジアジド、オルトナフトキノンジアジド、オ
ルトアントラキノンジアジドなどのキノンジアジド類の
スルホン酸又はその官能性誘導体(例えばスルホン酸ク
ロリドなど)と、フェノール性水酸基又はアミノ基を有
する化合物とを部分若しくは完全エステル化、あるいは
部分若しくは完全アミド化したものなどが挙げられる。
【0014】このフェノール性水酸基又はアミノ基を有
する化合物としては、例えば(1)2,3,4‐トリヒ
ドロキシベンゾフェノン、2,2′,4,4′‐テトラ
ヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4′‐テトラ
ヒドロキシベンゾフェノンなどのポリヒドロキシベンゾ
フェノン類、(2)1‐〔1‐(4‐ヒドロキシフェニ
ル)イソプロピル〕‐4‐〔1,1‐ビス(4‐ヒドロ
キシフェニル)エチル〕ベンゼン、(3)トリス(4‐
ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4‐ヒドロキシ‐
3,5‐ジメチルフェニル)‐4‐ヒドロキシフェニル
メタン、ビス(4‐ヒドロキシ‐2,5‐ジメチルフェ
ニル)‐4‐ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4‐ヒ
ドロキシ‐3,5‐ジメチルフェニル)‐2‐ヒドロキ
シフェニルメタン、ビス(4‐ヒドロキシ‐2,5‐ジ
メチルフェニル)‐2‐ヒドロキシフェニルメタンなど
のトリス(ヒドロキシフェニル)メタン類又はそのメチ
ル置換体、(4)ビス(3‐シクロヘキシル‐4‐ヒド
ロキシフェニル)‐3‐ヒドロキシフェニルメタン、ビ
ス(3‐シクロヘキシル‐4‐ヒドロキシフェニル)‐
2‐ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3‐シクロヘキ
シル‐4‐ヒドロキシフェニル)‐4‐ヒドロキシフェ
ニルメタン、ビス(5‐シクロヘキシル‐4‐ヒドロキ
シ‐2‐メチルフェニル)‐2‐ヒドロキシフェニルメ
タン、ビス(5‐シクロヘキシル‐4‐ヒドロキシ‐2
‐メチルフェニル)‐3‐ヒドロキシフェニルメタン、
ビス(5‐シクロヘキシル‐4‐ヒドロキシ‐2‐メチ
ルフェニル)‐4‐ヒドロキシフェニルメタン、ビス
(3‐シクロヘキシル‐2‐ヒドロキシフェニル)‐3
‐ヒドロキシフェニルメタン、ビス(3‐シクロヘキシ
ル‐2‐ヒドロキシフェニル)‐4‐ヒドロキシフェニ
ルメタン、ビス(3‐シクロヘキシル‐2‐ヒドロキシ
フェニル)‐2‐ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5
‐シクロヘキシル‐2‐ヒドロキシ‐4‐メチルフェニ
ル)‐2‐ヒドロキシフェニルメタン、ビス(5‐シク
ロヘキシル‐2‐ヒドロキシ‐4‐メチルフェニル)‐
4‐ヒドロキシフェニルメタンなどのトリス(シクロヘ
キシルヒドロキシフェニル)メタン類又はそのメチル置
換体、(5)その他水酸基又はアミノ基を有する化合
物、例えばフェノール、フェノール樹脂、p‐メトキシ
フェノール、ジメチルフェノール、ヒドロキノン、ビス
フェノールA、ポリヒドロキシジフェニルアルカン、ポ
リヒドロキシジフェニルアルケン、α,α′,α″‐ト
リス(4‐ヒドロキシフェニル)‐1,3,5‐トリイ
ソプロピルベンゼン、ナフトール、ピロカテコール、ピ
ロガロール、ピロガロールモノメチルエーテル、ピロガ
ロール‐1,3‐ジメチルエーテル、没食子酸、水酸基
を一部残してエステル化又はエーテル化された没食子
酸、アニリン、p‐アミノジフェニルアミンなどが挙げ
られる。
【0015】特に好ましいキノンジアジド基含有化合物
は、ポリヒドロキシベンゾフェノンとナフトキノン‐
1,2‐ジアジド‐5‐スルホン酸又はナフトキノン‐
1,2‐ジアジド‐4‐スルホン酸との完全エステル化
物や部分エステル化物であり、特に平均エステル化度が
70%以上のものが好ましい。
【0016】本発明溶液においては、該感光性成分とし
て、前記のキノンジアジド基含有化合物から成る感光性
成分を1種含有してもよいし、2種以上含有してもよ
い。
【0017】このキノンジアジド基含有化合物は、例え
ば前記ポリヒドロキシベンゾフェノンを、ナフトキノン
‐1,2‐ジアジド‐5‐スルホニルクロリド又はナフ
トキノン‐1,2‐ジアジド‐4‐スルホニルクロリド
とをジオキサンなどの適当な溶媒中において、トリエタ
ノールアミン、炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリなどの
アルカリの存在下に縮合させ、完全エステル化又は部分
エステル化することにより製造することができる。
【0018】本発明溶液において、(A)アルカリ可溶
性樹脂と(B)キノンジアジド基含有化合物から成る主
剤に配合される(C)成分すなわち前記一般式(I)の
亜リン酸エステルとしては、例えば亜リン酸トリメチ
ル、亜リン酸トリエチル、亜リン酸トリプロピルなどが
挙げられるが、特に亜リン酸トリエチルが好ましい。こ
れらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わ
せて用いてもよい。
【0019】この亜リン酸エステルの配合量は、(A)
アルカリ可溶性樹脂と(B)キノンジアジド基含有化合
物の合計量に対し、0.001〜0.1重量%、好まし
くは0.005〜0.05重量%の範囲で選ばれる。こ
の範囲を逸脱すると感度及び粘度の経時変化の少ない実
用的なポジ型レジスト溶液が得られない。
【0020】次に、本発明溶液における溶剤としては、
プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート
を用いることが必要であり、これ以外の溶剤では安定な
溶液を得ることができない。このプロピレングリコール
モノアルキルエーテルアセテートとしては、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレ
ングリコールモノブチルエーテルアセテートなどが好ま
しい。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上混
合して用いてもよい。
【0021】本発明溶液においては、所望に応じ本発明
の効果に影響を与えない程度で他の有機溶剤を併用する
ことができる。この場合、併用できる有機溶剤として
は、例えば酸エステル系溶剤、特に脂肪酸アルキルエス
テル、あるいはアルキレングリコールのモノアルキルエ
ーテル、その酢酸エステル、その他ベンジルエチルエー
テル、ジヘキシルエーテル、シクロヘキサノン、ジイソ
ブチルケトン、トルエン、キシレンなどを挙げることが
できる。脂肪酸アルキルエステルとしては、例えば乳酸
メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3‐メト
キシプロピオン酸メチル、3‐エトキシプロピオン酸エ
チルなどが、またアルキレングリコールのモノアルキル
エーテル又はその酢酸エステルとしては、例えばエチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテルアセテートなどが挙げられる。これらは
単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよ
い。
【0022】また、キノンジアジド基含有化合物がエス
テル化度が高いエステルの場合や、エステル以外のアミ
ド化物などの場合には、従来、ポジ型レジストの溶媒と
して使用されている溶剤を、本発明の効果に影響を与え
ない程度で併用するのが好ましいが、この場合の併用で
きる溶剤としては、例えばエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノエチルエーテル、ベンジルエチルエーテ
ル、ジヘキシルエーテルなどのエーテル類、シクロヘキ
サノン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。
【0023】本発明においては、上記したプロピレング
リコールモノアルキルエーテルアセテートに前記有機溶
剤を併用する場合、このものはプロピレングリコールモ
ノアルキルエーテルアセテートに対して、50重量%以
下、好ましくは30重量%以下の範囲で選ばれる。
【0024】本発明溶液においては、前記キノンジアジ
ド基含有化合物は前記アルカリ可溶性樹脂100重量部
に対して、通常10〜40重量部、好ましくは18〜3
0重量部の範囲で用いられる。このキノンジアジド基含
有化合物が少なすぎると実用的な形状を有するレジスト
パターンが得られにくいし、また多すぎると感度が低下
する。
【0025】また、本発明で用いる有機溶剤は、固形分
のアルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド基含有化合物と
を溶解するためのものであり、その使用量はこれらの成
分が完全に溶解できればよいので特に制限はないが、良
好な塗膜性を与え、所望の膜厚の塗布膜が得られる範囲
としては、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド基含有
化合物との合計量100重量部当り、通常50〜200
0重量部、好ましくは100〜1000重量部の範囲が
適当である。この量が50重量部未満では粘度が高くな
り、取り扱いにくくなるし、また、2000重量部を超
えると濃度が低くなって、塗布量の調節、乾燥に時間を
要し、作業性が低下する。
【0026】本発明溶液には、さらに必要に応じて相容
性のある添加物、例えばレジスト膜の性能などを改良す
るための付加的樹脂、可塑剤、安定剤あるいは現像して
得られるパターンをより一層可視的にするための着色
料、またより増感効果を向上させるための増感剤、コン
トラスト向上剤などの慣用成分を添加含有させることが
できる。
【0027】本発明溶液は、前記有機溶剤に、前記のア
ルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド基含有化合物、亜リ
ン酸エステル及び必要に応じて用いられる添加成分をそ
れぞれ必要量溶解することにより調製される。
【0028】本発明溶液の使用態様の1例を示すと、ま
ずシリコンウエハーのような支持体上に、前記したアル
カリ可溶性樹脂、キノンジアジド基含有化合物及び亜リ
ン酸エステルを、プロピレングリコールモノアルキルエ
ーテルアセテートを主剤とする有機溶剤に溶解して得ら
れる溶液をスピンナーなどで塗布し、乾燥して感光層を
形成させ、次いで紫外線を発光する光源、例えば低圧水
銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、アーク灯、キセノン
ランプなどを用い所要のマスクパターンを介して露光す
るか、縮小投影露光装置により露光するか、マスクパタ
ーンを介してエキシマレーザーやX線を照射するか、あ
るいは電子線を走査しながら照射する。次に、これを現
像液、例えば1〜10重量%テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド水溶液のようなアルカリ性水溶液に浸せき
すると、露光によって可溶化した部分が選択的に溶解除
去されて、マスクパターンに忠実な画像を得ることがで
きる。
【0029】このようなパターンは、半導体加工にかぎ
らず、リソグラフィを用いて加工する分野、例えばLC
D、TAB、PCB、ケミカルミーリング、印刷などに
も同様に優れた効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】本発明のポジ型レジスト溶液は、前記一
般式(I)の亜リン酸エステルを配合させることによ
り、レジストの感光性成分の析出や感度及び粘度の経時
変化がなく、保存安定性に優れ、かつ高解像度でデフォ
ーカスマージンを広くすることができるので、特にハー
フミクロンの微細加工度を必要とするULSIなどの半
導体デバイス製造分野において極めて実用的に利用しう
る。
【0031】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0032】なお、各例における物性は次の方法によっ
て求められたものである。 (1)感度 ポジ型レジスト溶液をスピンナーによりシリコンウエハ
ー上に塗布し、ホットプレートで110℃、90秒間乾
燥して膜厚1.3μmのレジスト膜を形成し、この膜に
縮小投影露光装置NSR‐1505G‐4D(ニコン社
製)を用いて、所定のマスクを介して0.1秒から0.
2秒間隔で露光したのち、2.38重量%テトラメチル
アンモニウムヒドロキシド水溶液で1分間現像し、30
秒間水洗、乾燥することによってパターンを形成する際
に、そのために要する最少露光時間を感度として測定し
た。
【0033】(2)解像性 1.0μmのマスクパターンを再現する露光量における
限界解像度で示した。
【0034】(3)デフォーカスマージン 0.5μmのマスクパターンが正確に再現できる露光量
における0.5μmレジストパターンの焦点深度幅で示
した。
【0035】(4)保存安定性(析出物の有無) 調製されたポジ型レジスト溶液を0.2μmメンブラン
フィルターを通してろ過したのち40℃において3か月
間静置した後の溶液中の析出物の有無を観察した。析出
物がないものを無、析出物のあるものを有と評価した。
【0036】(5)保存安定性(感度変化) 調製されたポジ型レジスト溶液を常温で3か月静置した
ものについて、感度を測定し、調製直後のものの感度と
の変化を観察した。感度変化率が25%以下のものを
○、25%を超えるものを×として評価した。
【0037】(6)保存安定性(粘度変化) 調製されたポジ型レジスト溶液を常温で3か月静置した
ものについて、キャノンフェンスケ粘度計で粘度を測定
し、調製直後のものの粘度との変化を観察した。粘度変
化量が0.5cP以下のものを○、0.5cPを超える
ものを×として評価した。
【0038】実施例1〜6 m‐クレゾールとp‐クレゾールとを重量比で60:4
0の割合で混合し、これにホルマリンを加え、シュウ酸
触媒を用いて常法により縮合反応させて得られたクレゾ
ールノボラック樹脂100重量部、2,3,4,4′‐
テトラヒドロキシベンゾフェノン1モルとナフトキノン
‐1,2‐ジアジド‐5‐スルホニルクロリド2.5モ
ルとの反応生成物25重量部に、その合計量に基づき、
0.002重量%、0.005重量%、0.01重量
%、0.03重量%、0.05重量%又は0.09重量
%の亜リン酸トリエチルを配合し、これをプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート390重量部に
溶解したのち、0.2μmのメンブランフィルターを用
いてろ過し、ポジ型レジスト溶液を調製した。このポジ
型レジスト溶液について物性を調べ、その結果を表1に
示す。
【0039】比較例 亜リン酸トリエチルを配合しないプロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテートを使用した以外は、実施
例と同様の操作によりポジ型レジスト溶液を調製した。
この溶液についての物性を表1に示す。
【0040】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳竹 信生 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内 (72)発明者 小原 秀克 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内 (72)発明者 中山 寿昌 神奈川県川崎市中原区中丸子150番地 東京応化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−181281(JP,A) 特開 平5−262043(JP,A) 特開 昭50−36207(JP,A) 特開 昭61−248037(JP,A) 特開 昭62−138845(JP,A) 特開 昭61−7837(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)アルカリ可溶性樹脂、(B)キノ
    ンジアジド基含有化合物及び(C)(A)成分と(B)
    成分の合計量に基づき0.001〜0.1重量%の範囲
    の量の、一般式 P−(OR) (式中のRは、低級アルキル基を示す)で表わされる亜
    リン酸エステルを、プロピレングリコールモノアルキル
    エーテルアセテートに溶解して成るポジ型レジスト溶
    液。
  2. 【請求項2】 亜リン酸エステルが亜リン酸トリエチル
    である請求項1記載のポジ型レジスト溶液。
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JPH0736180A (ja) 1995-02-07

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