JP3666000B2 - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルカリ可溶性樹脂を含有する感放射線性樹脂組成物に関する。さらに詳しくはg線、i線等の紫外線、KrFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種放射線、特に紫外線、遠紫外線に感応する高集積回路作製用レジストとして好適な感放射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポジ型レジストは、集積回路の製造において多く用いられているが、近年における集積回路の高集積化に伴って、より解像度の向上したレジストパターンを形成できるポジ型レジストが望まれている。
【0003】
一般にポジ型レジストの解像度を向上させるための、レジスト材料の改良には、例えばレジストに用いられるアルカリ可溶性樹脂の分子量を低下させる方法があるが、この場合にはレジストの耐熱性が低下するといった問題が生じる。他方、プロセス改良による解像度の向上としてステッパーの開口係数(NA)を大きくする方法があるが、この場合には焦点深度(フォーカス許容性)が狭くなる問題が生じるため、同時にレジスト材料の改良が必要であり、例えばフォーカス許容性を向上させるためにキノンジアジド化合物の添加量を増やすことがその1つの対応法である。しかしながら、キノンジアジド化合物の添加量を増やすと現像性は悪化することになる。このように、ポジ型レジストは、ある性能を向上させると別の性能が低下するので、高解像度、良好なフォーカス許容性および微細なパターンでの良好な現像性を同時に備えたポジ型レジストが望まれている。
特開平4−284454号公報には、アルカリ可溶性樹脂と下記式(5)
【0004】
【化5】
Figure 0003666000
【0005】
[式(5)中、R1、R2はそれぞれアルキル基、アルコキシル基、カルボキシル基またはハロゲン原子であり、R3は水素原子、アルキル基、アルコキシル基、カルボキシル基またはハロゲン原子であり、R4は水素原子、アルキル基またはアリール基であり、w〜zはそれぞれ0以上3以下の整数であり、w+xは1以上である]
で表わされる化合物のキノンジアジドスルホン酸エステルを感光剤として含有するポジ型レジスト組成物が開示されている。
特開平4−293050号公報には、アルカリ可溶性フェノール樹脂と下記式(6)または式(7)
【0006】
【化6】
Figure 0003666000
【0007】
[式(6)および式(7)中、R1〜R6は水素、ハロゲン、水酸基、C1〜C4のアルキル基、C2〜C5のアルケニル基またはC1〜C8のアルコキシル基であり、同一または異なっていてもよく、R7はC1〜C8のアルキル基であり、R8は水素、C1〜C4のアルキル基、C2〜C5のアルケニル基またはC6〜C15のアリール基であり、R9、R10は水素、ハロゲン、水酸基、C1〜C4のアルキル基、C2〜C5のアルケニル基、C1〜C8のアルコキシル基またはアシル基であり、同一または異なっていてもよく、R11、R12は水素、ハロゲン、C1〜C4のアルキル基、C2〜C5のアルケニル基またはC1〜C8のアルコキシル基であり、同一または異なっていてもよく、R13はC1〜C8のアルキル基であり、R14は水素、C1〜C4のアルキル基、C2〜C5のアルケニル基またはC6〜C15のアリール基である]
で表わされる化合物のキノンジアジドスルホン酸エステルを感光剤として含有するポジ型レジスト組成物が開示されている。
また、特開平5−257274号公報には、下記式(8)
【0008】
【化7】
Figure 0003666000
【0009】
[式(8)中、R1〜R3はこれらの中、少なくとも1つはアルキル基または置換されてもよいアリール基であるという条件付きで、各々水素原子、アルキル基または置換されてもよいアリール基を表わし、X1〜X3はこれらの中、少なくとも1つは−OH基であるという条件付きで、各々水素原子、アルキル基または−OH基を表わし、Y1およびY2は各々独立して水素原子、アルキル基または−OH基を表わす、但し、分子中に少なくとも2個のフェノール性−OH基を有するものとする]
で示されるフェノール化合物のキノンジアジドスルホン酸モノエステルを含むキノンジアジド系感光剤およびアルカリ可溶性樹脂を含有すること、並びに上記キノンジアジドスルホン酸モノエステルの含量が全キノンジアジド系感光剤中、10重量%以上であることを特徴とするポジ型レジスト組成物が開示されている。
【0010】
しかしながら、前記3件の公開公報には、キノンジアジドスルホン酸エステルとしてヒンダードフェノール骨格を含むキノンジアジドスルホン酸エステルは開示されていない。これらに開示されたポジ型レジスト組成物は、感度、解像度、現像性、耐熱性およびフォーカス許容性のバランスがとれ、さらにそれぞれの特性に一段階優れた組成物としては得られていなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、新規な感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
本発明の他の目的は、スカムの発生が有効に抑制され、現像性に優れ、良好なパターン形状が得られるとともに、感度、解像度にも優れ、特に、良好なフォーカス許容性と耐熱性を備えたポジ型レジストとして好適な感放射線性樹脂組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、本発明の前記の目的は、アルカリ可溶性樹脂ならびに
下記式(1)
【0013】
【化8】
Figure 0003666000
【0014】
[式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基、シクロアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基またはアリール基であり、Dは1,2−キノンジアジド基を有する有機基であり、aは1〜3の整数、bは0〜4の整数、かつ1≦a+b≦5であり、Aは単結合、炭素数1〜4のポリメチレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、下記式(2)
【0015】
【化9】
Figure 0003666000
【0016】
で表わされる基、カルボニル基、エステル基、アミド基またはエーテル基であり、Yは水素原子、アルキル基またはアリール基であり、そしてX1およびX2は、同一または異なり、下記式(3)
【0017】
【化10】
Figure 0003666000
【0018】
式(3)中、Z1、Z2およびZ3は、同一または異なり、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基またはアルコキシル基であり、fは0〜3の整数である、
である]
で表わされる化合物および
下記式(4)
【0019】
【化11】
Figure 0003666000
【0020】
式(4)中、R1、D、a、b、X1およびX2の定義は前記式(1)に同じである、
で表わされる化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の1,2−キノンジアジド化合物を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物によって達成される。
以下、本発明を具体的に説明するが、これにより、本発明の目的、構成および効果が明確になるであろう。
【0021】
アルカリ可溶性樹脂
本発明において用いられるアルカリ可溶性樹脂(以下、「樹脂(A)」という。)としては、例えばノボラック樹脂、ポリビニルフェノールまたはその誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体またはその誘導体、ポリビニルヒドロキシベンゾエート、カルボキシル基含有(メタ)アクリル酸系樹脂等を挙げることができる。
【0022】
樹脂(A)としては、前記例示高分子に代表される樹脂を単独または2種以上組み合わせて用いることができる。
好ましい樹脂(A)としては、ノボラック樹脂を挙げることができる。このようなノボラック樹脂は、下記式(9)
【0023】
【化12】
Figure 0003666000
【0024】
[式(9)中、nは0〜3の整数である。]
で示されるフェノール類とモノアルデヒド化合物やビスアルデヒド化合物の如きアルデヒド類とを重縮合することによって得られる。
【0025】
前記フェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール等を挙げることができる。特に、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノールおよび2,3,5−トリメチルフェノールが好ましい。これらのフェノール類は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
【0026】
フェノール類を2種以上組み合わせて用いる場合は、例えばm−クレゾール/2,3−キシレノール/3,4−キシレノール=20〜95/5〜80/0〜75(重量比、合計100重量部として)、またはm−クレゾール/2,3,5−トリメチルフェノール/2,3−キシレノール=20〜95/5〜80/0〜75(重量比、合計100重量部として)の組み合わせが特に好ましい。
【0027】
また、前記フェノール類と重縮合させるモノアルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、トリオキサン、パラホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンスアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド、p−n−ブチルベンズアルデヒド、フルフラール等を挙げることができる。また、ビスアルデヒド類としては、グリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド等を挙げることができる。これらのうち、ホルムアルデヒドを特に好適に用いることができる。
【0028】
なお、前記ホルムアルデヒドとしては、例えばホルマリン、トリオキサン、パラホルムアルデヒド等のホルムアルデヒド類またはメチルヘミホルマール、エチルヘミホルマール、プロピルヘミホルマール、ブチルヘミホルマール、フェニルヘミホルマール等のヘミホルマール類等をその原料として使用することができる。これらのうち、ホルマリンとブチルヘミホルマールが特に好適に用いられる。これらのアルデヒド類も単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。このアルデヒド類の使用量は、フェノール類1モルに対し、0.7〜3モルが好ましく、より好ましくは0.8〜1.5モルである。
【0029】
フェノール類とアルデヒド類との重縮合の反応には、通常、酸性触媒が使用される。この酸性触媒としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸、ギ酸、シュウ酸、酢酸等を挙げることができる。これらの酸性触媒の使用量は、通常、フェノール類1モルに対し、1×10-5〜5×10-1モルである。
【0030】
重縮合の反応においては、通常、反応媒質として水が使用されるが、反応に用いられるフェノール類がアルデヒド類の水溶液に溶解せず、反応初期から不均一系になる場合は、反応媒質として親水性溶媒を使用することもできる。これらの親水性溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類が挙げられる。これらの反応媒質の使用量は、通常、反応原料100重量部当り、20〜1,000重量部である。
【0031】
重縮合の反応温度は、原料の反応性に応じて適宜調整することができるが、通常10〜200℃である。
重縮合の反応方法としては、フェノール類、アルデヒド類、酸性触媒等を一括して仕込む方法および酸性触媒の存在下にフェノール類、アルデヒド類等を反応の進行とともに加えていく方法等を適宜採用することができる。
重縮合の反応終了後、系内に存在する未反応原料、酸性触媒、反応媒質等を除去するために、一般的には、反応温度を130〜230℃に上昇させ、減圧下で揮発分を除去し、ノボラック樹脂を回収する。
【0032】
また本発明において使用するノボラック樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、本発明の組成物を基材へ塗布する際の作業性、レジストとして使用する際の現像性、感度および耐熱性の点から、2,000〜20,000であることが好ましく、3,000〜15,000であることが特に好ましい。
【0033】
なお、特にMwの高いノボラック樹脂を得るためには、前記の方法等により得られたノボラック樹脂を、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシプロピオン酸メチル、ジオキサン、メタノール、酢酸エチル等の良溶媒に溶解したのち、水、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の貧溶媒を混合し、次いで析出する樹脂溶液層を分離し、高分子量のノボラック樹脂を回収すればよい。
【0034】
溶解促進剤
本発明において、前記樹脂(A)のアルカリ溶解性を促進する目的で、低分子量のフェノール化合物(以下、「溶解促進剤」という。)を添加することができる。この溶解促進剤としては、ベンゼン環数が2〜6のフェノール化合物が好適であり、例えば下記式(10−1)〜(10−9)で表わされる化合物を例示することができる。
【0035】
【化13】
Figure 0003666000
【0036】
【化14】
Figure 0003666000
【0037】
[式(10−1)〜(10−9)中、a、bおよびcは、それぞれ0〜3の数であり(但し、全部が0であることはない)、x、yおよびzはそれぞれ0〜3の数であり、そしてa+x≦5、b+y≦5およびc+z≦5(但し、式(10−3)および(10−4)についてはb+y≦4である)である。]
これらの溶解促進剤のうち、上記式(10−2)、(10−6)、(10−7)および(10−9)が好ましく、上記式(10−9)が特に好ましい。
かかる溶解促進剤の配合量は、通常、樹脂(A)100重量部当り、通常50重量部以下、好ましくは5〜50重量部、さらに好ましくは5〜30重量部である。
【0038】
その他のアルカリ可溶性樹脂
本発明において、樹脂(A)のアルカリ可溶性を促進する目的で、樹脂(A)の一部を低分子量のアルカリ可溶性樹脂(以下、「樹脂(B)」という。)でおきかえることができる。
【0039】
ここで樹脂(B)としては、例えばアルカリ可溶性ノボラック樹脂またはアルカリ可溶性レゾール樹脂を挙げることができる。これらは前記のフェノール類とアルデヒド類との重縮合の反応によって得られる。このフェノール類としては、前記ノボラック樹脂の合成に用いられるフェノール類として例示したもの以外に、1−ナフトール、2−ナフトール等を使用することができる。またアルデヒド類としては、前記ノボラック樹脂の合成に用いられるものを使用することができる。この場合のアルデヒド類の使用量は、フェノール類1モルに対して、通常、0.2〜0.8モルである。またこの重縮合の反応においては、ノボラック樹脂の製造に用いる酸性触媒以外に、レゾール樹脂を製造する際には、例えばピリジン、トリエチルアミン等のアルカリ性触媒を用いることができる。
【0040】
樹脂(B)のMwは、200〜2,000未満であることが好ましく、300〜1,000であることが特に好ましい。このような樹脂(B)としては、フェノール/ホルムアルデヒド縮合樹脂、o−クレゾール/ホルムアルデヒド縮合樹脂、m−クレゾール/ホルムアルデヒド縮合樹脂、p−クレゾール/ホルムアルデヒド縮合樹脂、m−クレゾール/p−クレゾール/ホルムアルデヒド縮合樹脂等を挙げることができる。かかる樹脂(B)の配合量は、一般に、樹脂(A)と樹脂(B)の合計100重量部中、50重量部以下である。
【0041】
, 2−キノンジアジド化合物
本発明の組成物は、1,2−キノンジアジド化合物として、前記式(1)および/または式(4)で表わされる化合物を含有する。
式(1)および式(4)中、R1は、炭素数1〜3のアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基、シクロアルキル基またはアリール基である。
【0042】
ここで、炭素数1〜3のアルキル基としては、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基等を挙げることができる。また、炭素数1〜3のアルコキシル基としては、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等を挙げることができる。シクロアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。またアリール基としては、炭素数6〜10のアリール基が好適であり、具体的にはフェニル基、トルイル基、ナフチル基等を挙げることができる。
【0043】
式(1)および式(4)中、Dは、1,2−キノンジアジド基を有する有機基である。
ここで1,2−キノンジアジド基を有する有機基としては、具体的には、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホニル基等の1,2−キノンジアジドスルホニル基を好ましいものとして挙げることができる。特に、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル基および1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル基が好ましい。
式(1)中、Aは単結合、炭素数1〜4のポリメチレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、下記式(2)
【0044】
【化15】
Figure 0003666000
【0045】
で表わされる基、カルボニル基、エステル基、アミド基またはエーテル基である。
ここで、ポリメチレン基としてはエチレン基が好ましく、シクロアルキレン基としては、シクロペンチレン基およびシクロヘキシレン基が好ましい。
式(1)中、Yは、水素原子、アルキル基またはアリール基である。
ここで、アルキル基としては炭素数1〜4のアルキル基が好適であり、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができ、アリール基としては前記R1の場合と同様なものを挙げることができる。
【0046】
式(1)および式(4)中、X1およびX2は式(3)で示される有機基である。
式(3)中、R2は、アルキル基、アルコキシル基またはシクロアルキル基である。
ここで、アルキル基としては前記R1の場合と同様のものを挙げることができる。アルコキシル基としては、炭素数1〜4のアルコキシル基が好ましく、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。またシクロアルキル基としては、前記R1の場合と同様のものを挙げることができる。
【0047】
式(3)中、Z1〜Z3は、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基である。
ここでアルキル基、シクロアルキル基およびアリール基としては前記R1の場合と同様のものを挙げることができる。
式(1)または式(4)で表わされる化合物(以下、「化合物(a)」という。)の具体例としては、下記式(11−1)〜(11−60)で表わされる化合物を挙げることができる。
【0048】
【化16】
Figure 0003666000
【0049】
【化17】
Figure 0003666000
【0050】
【化18】
Figure 0003666000
【0051】
【化19】
Figure 0003666000
【0052】
【化20】
Figure 0003666000
【0053】
【化21】
Figure 0003666000
【0054】
【化22】
Figure 0003666000
【0055】
【化23】
Figure 0003666000
【0056】
【化24】
Figure 0003666000
【0057】
式(11−1)〜(11−60)中、Dは前記定義と同じである。
【0058】
式(1)で表わされる化合物のDが水素原子である化合物は、例えば下記式(12)
【0059】
【化25】
Figure 0003666000
【0060】
[式(12)中、R1、a、bおよびAの定義は前記式(1)のR1、a、bおよびAと同じである]
で表わされる化合物と、下記式(13)
【0061】
【化26】
Figure 0003666000
【0062】
[式(13)中、Z1、Z2、Z3、R2およびfの定義は前記式(3)のZ1、Z2、Z3、R2およびfと同じである]
で表わされるフェノール性化合物とを塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸性触媒で反応させることにより得られる。
【0063】
また、式(4)で表わされる化合物のDが水素原子である化合物は、例えば下記式(14)
【0064】
【化27】
Figure 0003666000
【0065】
[式(14)中、R1およびaの定義は前記式(4)のR1およびaと同じである]
で表わされる化合物と、前記式(13)で表わされるフェノール性化合物とを塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸性触媒で反応させることにより得られる。
【0066】
化合物(a)は、例えば式(1)または式(4)で表わされる化合物のDが水素原子である化合物と1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルハライドとを、例えばトリエチルアミン等の塩基性触媒の存在下で反応させることにより得られる。
本発明の組成物においては、化合物(a)は樹脂(A)100重量部当り、1〜50重量部、特に3〜30重量部の割合で使用することが好ましい。また化合物(a)は単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0067】
その他の1 , 2−キノンジアジド化合物
本発明において、化合物(a)と併用して、化合物(a)以外の1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等の1,2−キノンジアジド化合物(以下、「その他の1,2−キノンジアジド化合物」という。)を配合することができる。このようなその他の1,2−キノンジアジド化合物としては、例えば2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4'−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,3,5−トリス(4−ヒドロキシ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−[4−{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}フェニル]エタン、2−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,4,4−トリメチル−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−7−ヒドロキシクロマン、4,6−ビス{1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル}−1,3−ジヒドロキシベンゼン、2−メチル−2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4−(4ーヒドロキシフェニル)−7−ヒドロキシクロマン等の1,2−キノンジアジドスルホン酸エステル等を挙げることができる。これらの1,2−キノンジアジドスルホン酸エステルとしては、特に1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルが好ましい。
【0068】
本発明の組成物において、その他の1,2−キノンジアジド化合物の配合量は、樹脂(A)100重量部に対して、通常100重量部以下、好ましくは5〜50重量部である。
また、本発明の組成物中に占める1,2−キノンジアジドスルホニル残基の総重量は、組成物の全固形分に対する割合として、好ましくは5〜50重量%、特に好ましくは10〜30重量%となるように調節される。
【0069】
各種配合剤
本発明の組成物には、必要に応じ、増感剤、界面活性剤等の各種配合剤を配合することができる。
【0070】
前記増感剤は、レジストの感度を向上させるために配合されるものである。このような増感剤としては、例えば2H−ピリド−(3,2−b)−1,4−オキサジン−3(4H)−オン類、10H−ピリド−(3,2−b)−(1,4)−ベンゾチアジン類、ウラゾール類、ヒダントイン類、パルビツール酸類、グリシン無水物類、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール類、アロキサン類、マレイミド類等を挙げることができる。これらの増感剤の配合量は、樹脂(A)100重量部に対し、好ましくは50重量部以下である。
【0071】
また、前記界面活性剤は、組成物の塗布性や現像性を改良するために配合されるものである。このような界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、メガファックスF171、F172、F173(商品名、大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC430、FC431(商品名、住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、SC−101、SC−102、SC−103、SC−104、SC−105、SC−106(商品名、旭硝子社製)、KP341(商品名、信越化学工業社製)、ポリフローNo.75、No.95(商品名、共栄社油脂化学工業社製)等を挙げることができる。
【0072】
これらの界面活性剤の配合量は、各種配合剤を除いた組成物の固形分100重量部当り、好ましくは界面活性剤の有効成分が2重量部以下である。
さらに本発明の組成物には、レジストの放射線照射部の潜像を可視化させ、放射線照射時のハレーションの影響を少なくするために、染料や顔料を配合することができ、また接着性を改善するために、接着助剤を配合することもできる。さらに必要に応じて保存安定剤、消泡剤等も配合することができる。
【0073】
溶剤
本発明の組成物は、前述した樹脂(A)および化合物(a)並びに必要に応じ用いられる溶解促進剤、樹脂(B)、その他の1,2−キノンジアジド化合物、各種配合剤等を、例えば固形分濃度が20〜40重量%となるように溶剤に溶解し、孔径0.2μm程度のフィルターでろ過することによって調製される。
【0074】
前記溶剤としては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルプロピオネート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル等を挙げることができる。さらに、これらの溶剤にN−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート等の高沸点溶剤を添加することもできる。これらの溶剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて使用される。
【0075】
レジスト被膜の形成
溶液として調製された本発明の組成物は、これを回転塗布、流延塗布、ロール塗布等によって、例えばシリコンウエハーまたはアルミニウム等が被覆されたウエハー等の基板に塗布される。次いでこれをプレベークすることによりレジスト被膜を形成し、所望のレジストパターンを形成するようにレジスト被膜に放射線を照射(以下、「露光」という。)し、現像液で現像することによりパターンの形成が行われる。
この際用いられる放射線としては、g線、i線等の紫外線が好ましいが、エキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種放射線を用いることもできる。
【0076】
また本発明の組成物は、レジスト被膜を形成し、プレベークおよび露光を行った後、70〜140℃で加熱する操作(以下、「露光後ベーク」という。)を行い、次いで現像することによって、本発明の効果をさらに向上させることもできる。
【0077】
前記レジスト被膜に対し使用する現像液としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物を、例えば1〜10重量%の濃度に溶解してなるアルカリ性水溶液が使用される。
【0078】
また、前記現像液には、水溶性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類や界面活性剤を適量添加して使用することもできる。
なお、このようなアルカリ性水溶液からなる現像液を使用した場合は、一般的には、現像後、水で洗浄する。
【0079】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
<測定、評価>
実施例中のMwの測定およびレジストの評価は、以下の方法により行った。
【0080】
Mw:
東ソー社製GPCカラム(G2000HXL:2本、G3000HXL:1本、G4000HXL:1本)を用い、流量1.0ml/分、溶出溶媒:テトラヒドロフラン、カラム温度:40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフ法により測定した。
【0081】
HPLC(高速液体クロマトグラフィー):
ガスクロ工業社製HPLCカラム(Inertsil ODS5)を用い、液量1.0ml/分、溶離液:アセトニトリル/0.1%リン酸水溶液(溶量比 80/20)の分析条件で、サンプル20mgをアセトニトリル10mlに溶解した試料3μlを、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)法により分析した。
検出は280mmの波長で試料の吸光強度を測定した。
エステル置換割合の異なる化合物の混合割合は、溶離時間と吸光強度のグラフを作図し、それぞれの化合物に相当するピークの面積比から求めた。
【0082】
解像度:
0.4μmのライン・アンド・スペースパターンを1対1に解像するときの露光量で、膜減りすることなく分離するライン・アンド・スペースパターンの最小寸法を走査型電子顕微鏡で測定した。
【0083】
フォーカスレンジ(フォーカス許容性):
走査型電子顕微鏡を用い、0.4μmのライン・アンド・スペースパターンにおいて、解像されるパターン寸法がマスクの設計寸法の±10%以内となる場合のフォーカスの振れ幅をフォーカスレンジとし、評価指標とした。フォーカスレンジが大きいことは、良好なフォーカ許容性を有していることを意味する。
【0084】
現像性:
レジストパターン形成後のスカムや現像残りの程度を走査型電子顕微鏡を用いて調べた。
【0085】
耐熱性:
クリーンオーブン中にレジストパターンを形成したウエハーを入れて、パターンが崩れ始めたときの温度を測定した。
【0086】
パターン形状:
シリコンウエハー上にレジストパターンを形成し、現像後の線幅0.4μmのレジストパターンの断面を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。レジストパターンの断面形状を図1に示すが、(G)は良好な形状であり、(A)および(B)はいずれも不良形状である。
【0087】
<樹脂(A)の合成>
Figure 0003666000
を仕込み、オートクレーブを油浴に浸し、内温を130℃に保持して攪拌しながら8時間縮合を行い、反応後、室温まで冷却し、内容物をビーカーに取り出した。このビーカー中で2層に分離したのち、下層を取り出し、濃縮し、脱水し、乾燥してノボラック樹脂を回収した。この樹脂を樹脂(A1)とする。樹脂(A1)のMwは8,600であった。
【0088】
Figure 0003666000
を仕込み、合成例1と同様の操作を行い、ノボラック樹脂を合成した。この樹脂を、樹脂(A2)とする。樹脂(A2)のMwは7,800であった。
【0089】
<化合物(a)の合成>
Figure 0003666000
を仕込み、攪拌しながら溶解させた。次いで、フラスコを30℃にコントロールされた水浴中に浸し、内温が30℃一定となった時点で、この溶液に
トリエチルアミン 11.1g(0.11モル)
を内温が35℃を越えないように滴下ロートを用いて加え、同温度で2時間反応させた。その後、析出したトリエチルアミン塩酸塩をろ過により取り除き、ろ液を大量の希塩酸水溶液中に注ぎ込んで反応生成物を析出させ、次いで析出物をろ過し、回収し、真空乾燥器中、40℃で一昼夜乾燥して1,2−キノンジアジド化合物(a−1)を得た。
【0090】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(a−2)を得た。
【0091】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(a−3)を得た。
【0092】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(a−4)を得た。
【0093】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(a−5)を得た。
【0094】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(a−6)を得た。
【0095】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(a−7)を得た。
【0096】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(a−8)を得た。
【0097】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(a−9)を得た。
【0098】
<その他の1,2−キノンジアジド化合物の合成>
Figure 0003666000
【0099】
【化28】
Figure 0003666000
【0100】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(イ)を得た。
1H−NMRによる分析の結果、1,2−キノンジアジド化合物(イ)は式(12)で表わされる化合物の水酸基の平均33モル%が1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルに置換された、エステル置換割合の異なる化合物の混合物であった。また、HPLC分析の結果、化合物(イ)混合物の混合割合は、式(12)の化合物(未反応物):15%、モノエステル:43%、ジエステル:33%、トリエステル:8%であった。
【0101】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(ロ)を得た。
1H−NMRによる分析の結果、1,2−キノンジアジド化合物(ロ)は式(12)で表わされる化合物の水酸基の平均67モル%が1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルに置換された、エステル置換割合の異なる化合物の混合物であった。また、HPLC分析の結果、化合物(ロ)の混合物の混合割合は、モノエステル:12%、ジエステル:45%、トリエステル:43%であった。
【0102】
Figure 0003666000
を使用した他は合成例3と同様にして1,2−キノンジアジド化合物(ハ)を得た。
1H−NMRによる分析の結果、1,2−キノンジアジド化合物(ハ)は1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタンの水酸基の平均67モル%が1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルに置換された、エステル置換割合の異なる化合物の混合物であった。また、HPLC分析の結果、化合物(ハ)の混合物の混合割合は、モノエステル:15%、ジエステル:43%、トリエステル:42%であった。
【0103】
実施例1〜14および比較例1〜3
表1に示す組成割合で(但し、部は重量部である)、樹脂(A)、溶解促進剤、化合物(a)、その他の1,2−キノンジアジド化合物および溶剤を混合して、均一溶液としたのち、孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過し、組成物の溶液を調整した。
得られた溶液を、シリコン酸化膜を有するシリコンウエハー上にスピンナーを用いて塗布したのち、ホットプレート上で90℃にて2分間プレベークして厚さ1.1μmのレジスト被膜を形成した。次いで、レチクルを介して、(株)ニコン社製NSR−2005i9C縮小投影露光機(レンズ開口数=0.57)で波長365nm(i線)を用いて露光し、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により現像し、超純水でリンスし、乾燥し、レジストパターンの形成を行った。得られたレジストパターンを調べ、各実施例の組成物のレジストパターンとしての特性を評価した。結果を表1に示す。
【0104】
【表1】
Figure 0003666000
【0105】
表1において、溶解促進剤および溶剤の種類は、次のとおりである。
溶解促進剤
α:1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)メタン
β:1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン
γ:1,1−ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)アセトン
溶剤
S1:2−ヒドロキシプロピオン酸エチル
S2:3−メトキシプロピオン酸メチル
【0106】
本発明の実施態様をまとめて示せば以下のとおりである。
1. アルカリ可溶性樹脂および上記式(1)で表わされる化合物および上記式(4)で表わされる化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の1,2−キノンジアジド化合物を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
2. アルカリ可溶性樹脂がノボラック樹脂、ポリビニルフェノールまたはその誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体またはその誘導体、ポリビニルヒドロキシベンゾエートおよびカルボキシル基含有メタアクリル酸系樹脂よりなる群から選ばれる上記1に記載の感放射線性樹脂組成物。
3. アルカリ可溶性樹脂がポリスチレン換算重量平均分子量2,000〜20,000のノボラック樹脂である上記1に記載の感放射線性樹脂組成物。
4. 1,2−キノンジアジド化合物が1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニル基、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル基および1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホニル基よりなる群から選ばれる1,2−キノンジアジド基を有する上記1に記載の感放射線性樹脂組成物。
5. 1,2−キノンジアジド化合物をアルカリ可溶性樹脂100重量部当り5〜50重量部で含有する上記1に記載の感放射性樹脂組成物。
6. 低分子量フェノール化合物、低分子量ノボラック樹脂および低分子量レゾール樹脂よりなる群から選ばれる化合物を、溶解促進剤としてさらに含有する上記1に記載の感放射線性樹脂組成物。
7. 溶解促進剤をアルカリ可溶性樹脂100重量部当り50重量部以下で含有する上記6に記載の感放射線性樹脂組成物。
【0107】
【発明の効果】
本発明の感放射性樹脂組成物は、現像性に優れ、良好なパターン形状が得られるとともに、感度、解像度にも優れ、特に、フォーカス許容性と耐熱性が著しく改善される。そのため、本感放射線性樹脂組成物は高集積度の集積回路作製用レジストとして好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 走査型電子顕微鏡で観察したレジストパターンの典型的な断面形状である。
【符号の説明】
A 不良形状
B 不良形状
G 良好な形状

Claims (1)

  1. アルカリ可溶性樹脂ならびに
    下記式(1)
    Figure 0003666000
    [式(1)中、R1は炭素数1〜3のアルキル基、シクロアルキル基、炭素数1〜3のアルコキシル基またはアリール基であり、Dは1,2−キノンジアジド基を有する有機基であり、aは1〜3の整数、bは0〜4の整数、かつ1≦a+b≦5であり、Aは単結合、炭素数1〜4のポリメチレン基、シクロアルキレン基、フェニレン基、下記式(2)
    Figure 0003666000
    で表わされる基、カルボニル基、エステル基、アミド基またはエーテル基であり、Yは水素原子、アルキル基またはアリール基であり、そしてX1およびX2は、同一または異なり、下記式(3)
    Figure 0003666000
    式(3)中、Z1、Z2およびZ3は、同一または異なり、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基であり、R2はアルキル基、シクロアルキル基またはアルコキシル基であり、fは0〜3の整数である、
    である]
    で表わされる化合物および
    下記式(4)
    Figure 0003666000
    式(4)中、R1、D、a、b、X1およびX2の定義は前記式(1)に同じである、
    で表わされる化合物よりなる群から選ばれる少なくとも1種の1,2−キノンジアジド化合物を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物。
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