JP3308302B2 - ホログラムシール - Google Patents

ホログラムシール

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JP3308302B2
JP3308302B2 JP16425992A JP16425992A JP3308302B2 JP 3308302 B2 JP3308302 B2 JP 3308302B2 JP 16425992 A JP16425992 A JP 16425992A JP 16425992 A JP16425992 A JP 16425992A JP 3308302 B2 JP3308302 B2 JP 3308302B2
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明美 石塚
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腕時計用カレンダー等
として好適に使用できる透明型ホログラムを利用したホ
ログラムシールの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のホログラムシールとし
て、物品の表面に貼着し、一定期間経過後に剥離するこ
とができ、カレンダー情報を白色光再生が可能なホログ
ラム画像として記録した透明又は半透明のホログラム形
成層と、そのホログラム形成層の一方の面に形成され、
物品の表面への十分な貼着性と貼着して一定期間後に剥
離することができる再剥離性の双方の特性を兼ね備えた
粘着剤層とからなるホログラムカレンダーが提案されて
いる(WO91/03380)。
【0003】このホログラムカレンダーは、腕時計の保
護ガラスの表面等に貼付して使用することにより、透明
型ホログラムであるので通常は時計の文字盤が見え、カ
レンダー情報を知りたいときに所定の角度に傾けると、
そのカレンダー情報がホログラム画像として再生され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のホログラムシールは、腕時計の保護ガラス等に貼付さ
れるので、その大きさに制限がある。このため、記録で
きる情報量に限度があり、また、複数種類の情報を記録
すると、各々の領域が小さくなり、見にくいという問題
があった。
【0005】本発明の目的は、前述の課題を解決し、記
録する情報量を大幅に増やすことができるホログラムシ
ールを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明によるホログラムシールは、白色光再生が可
能なホログラム画像又は反射回折光により目視可能な画
像として記録した透明又は半透明のホログラム形成層
と、前記ホログラム形成層の一方の面に形成され、物品
の表面への貼着性と所定期間後の再剥離性の双方の特性
を兼ね備えた粘着剤層とからなるホログラムシールであ
って、前記ホログラム形成層は、ホログラム再生光又は
反射回折光の角度が異なる複数の画像が記録されている
ことを特徴とする。
【0007】この場合に、前記ホログラム形成層は、当
月のカレンダー情報の他に、前月及び/又は次月のカレ
ンダー情報を記録した画像が含まれることを特徴とする
ことができる。
【0008】また、前記ホログラム形成層は、所定期間
内に開催される展示会、スポーツイベント等の催物情報
又は教育情報若しくは娯楽情報を記録した画像が含まれ
ることを特徴としてもよい。
【0009】
【作用】本発明によれば、ホログラム形成層に、再生光
の角度が異なる複数の像を設けたので、傾ける角度によ
り、異なる情報を複数再生することができる。
【0010】
【実施例】以下、図面等を参照して、実施例につき、本
発明を詳細に説明する。図1は、本発明によるホログラ
ムシールの第1の実施例を模式的に示す断面図、図2〜
図4は、第1の実施例に係るホログラムシールの使用方
法を示す説明図である。
【0011】第1の実施例のホログラムシール1は、2
種類のホログラム画像11a,11bを記録したホログ
ラム形成層11と、ホログラム形成層11の上側に形成
された表面保護フィルム14と、ホログラム形成層11
の下側に形成された粘着剤層15と、粘着剤層15の下
側に貼付された剥離紙16とから構成されている。
【0012】ホログラム形成層11は、記録画像白色光
で再生できる2次元または3次元画像をホログラム画像
として、例えばレリーフホログラム方式で記録したもの
であり、撮影方法としては、例えば、イメージホログラ
ム、レインボウホログラム、部分的に形成したホログラ
フィックグレーティングなどが挙げられる。
【0013】また、ホログラム画像としては、必ずしも
ホログラフィックな方法により記録したものでなくても
よく、機械的あるいはある種の感光材料にフォトリソグ
ラフィー等により記録して得られるレリーフ状回折格子
を部分的に形成したものも使用できる。また、通常の製
品としては、これらの記録のレリーフ形状をエンボス複
製したものが使用され得る。この実施例でいうホログラ
ム画像とは、上記のような回折格子により形成される回
折パターンをも含むものである。
【0014】ホログラム形成層11は、ホログラム画像
のレリーフ面が下面に形成されたホログラム樹脂層12
と、そのホログラム樹脂層12のレリーフ面に形成され
たホログラム効果を増大させる反射層13とから構成さ
れる。ホログラム樹脂層12の材質としては、熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂や、あるいはそれらの混合物を用い
ることができる。その他では、ラジカル重合性不飽和基
を有する熱および光や他の輻射線で硬化する成形性物質
を用いることができる。このホログラム樹脂層12は、
表面保護フィルム14上にコーティング方式などにより
形成されるが、表面保護フィルムがエンボス成型可能な
ものであれば、それ自体にレリーフホログラム等による
ホログラム画像を形成してもよく、この場合は、ホログ
ラム樹脂層12は不要である。
【0015】反射層13は、透明形ホログラムとして用
いられる場合は、反射透明性を有することが必要であ
り、ホログラム樹脂層12とは屈折率の異なる透明材料
や、厚みが200Å未満の金属薄膜層等があげられる。
前者の場合には、反射層13の屈折率は、ホログラム樹
脂層12の屈折率よりも大きくても小さくてもよいが、
屈折率の差が0.1以上であることが好ましく、差が
0.5以上さらに、1.0以上大きいことがより好まし
い。また、後者の場合は、金属製薄膜ではあるが厚みが
200Å未満であるために、光波の透過率が大きく、こ
のため、ホログラム効果発現作用とともに、下部の例え
ば表示部等の非隠蔽作用を発揮する。
【0016】反射層13の材質としては、例えば樹脂層
12よりも屈折率の大きい透明連続薄膜として、Sb2
3 (3.0)、ZnS(2.1)等があげられる。反
射層13をホログラム樹脂層12に形成するには、真空
蒸着法、スパッタリング法等の薄膜成形方法を用いれば
よい。上記ホログラム形成層の材質、製造方法の詳細
は、本件出願人に係る米国特許第4,856,857号
明細書に開示されている。また、反射層13は、200
Å以上の金属薄膜でもよく、その場合に、ホログラム形
成層11は、銀色を呈する。
【0017】表面保護フィルム14は、ホログラム形成
層11を外力による損傷から保護するためと、強度をも
たせるためのものであり、転写箔のときは必要ない。こ
の表面保護フィルム14の材質としては、セルロース系
樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂の単体、混合物お
よび共重合体等を用いることができる。この表面保護フ
ィルム14の厚さは、5〜200μm程度が好ましい。
なお、前述のように表面保護フィルム14がホログラム
樹脂層を兼ねる場合もある。
【0018】接着剤層15は、ホログラムシート1を腕
時計20の保護ガラスなどの物品に貼付するためのもの
である。この例では、アクリル系、ゴム系等の一般的な
粘着剤の中から適当なものを選択し使用する。剥離紙1
6は、使用前に接着剤層15を保護しており、使用時に
は粘着剤層15から剥離される。剥離紙16としては、
シリコン樹脂、ワックス、パラフィン類等を、紙または
フィルム等の基材に塗布したものを用いることができ
る。
【0019】このホログラムシート1は、図2に示すよ
うに、腕時計20の保護ガラスに貼付して使用する。こ
のとき、ホログラム形成層11は、図3又は図4に示す
ように、第1のホログラム画像11aに当月のカレンダ
ー情報が、第2のホログラム画像11bに次月のカレン
ダー情報が、それぞれ再生光の角度が異なるように記録
されている。このホログラムシール1を正面から見ると
〔図3(A)〕当月のカレンダー情報が見え〔図3
(B)〕、一方に傾けると〔図4(A)〕次月のカレン
ダー情報が見える〔図4(B)〕。したがって、従来の
ホログラムシールの2倍の情報を再生することができ
る。なお、使用者の用途によっては、前月のカレンダー
と当月のカレンダーを使用するようにしてもよい。ま
た、前月、当月、次月の3種類のホログラム画像を記録
するようにしてもよい。
【0020】図5,図6は、本発明によるホログラムシ
ールの第2の実施例の使用方法を示す説明図である。な
お、第1の実施例と同様な機能を果たす部分には、同一
の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0021】第2の実施例のホログラムシール1は、断
面構造については第1の実施例と同じであるが、ホログ
ラム画像11c,11dとして、2種類のキャラクタ
(図6,図7)を記録してあり、このホログラムシール
1を物差し等の物品に貼付して、傾けることにより、2
種類のキャラクタを見て楽しむことができる。このと
き、ホログラムシール1は、透明型ホログラムであるの
で、貼付対象となる物品の本来の機能を損なうことはな
い。
【0022】以上説明した実施例に限定されず、種々の
変形や変更ができる。例えば、ホログラム形成層に記録
する画像としては、図7(A)のホログラム画像11e
のように、イベントスケジュールガイドや、図7(B)
のホログラム画像11fのように、競馬や野球などのス
ポーツイベントの開催日などを記録してもよい。これら
の情報は、開催日の前後のカレンダー情報が記録された
ホログラム画像11a等と組み合わせて積層すると、両
情報を参照できて便利である。
【0023】また、時間的な要素を持つ情報以外にも、
図7(C)のホログラム画像11gのように、数学の公
式などの教育的情報を記録することにより、補助教材と
して使用することができる。このとき、図5,図6のよ
うなキャラクタ等の娯楽情報と組み合わせることによ
り、楽しみながら暗記できる効果がある。
【0024】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、再生角度の異なるホログラム画像を複数設けたの
で、記録再生できる情報量を大幅に増大させることがで
きる。また、情報の種類を異ならせることにより、見や
すく使い途の多いシールとすることができる。さらに、
同一のレリーフ面に複数のホログラム画像を記録できる
ので、シール自体が厚くなることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるホログラムシールの第1の実施例
を示す模式図である。
【図2】第1の実施例に係るホログラムシールの使用方
法を示す説明図である。
【図3】第1の実施例に係るホログラムシールの使用方
法を示す説明図である。
【図4】第1の実施例に係るホログラムシールの使用方
法を示す説明図である。
【図5】第2の実施例に係るホログラムシールの使用方
法を示す説明図である。
【図6】第2の実施例に係るホログラムシールの使用方
法を示す説明図である。
【図7】他の実施例に係るホログラム形成層を示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ホログラムシール 11 ホログラム形成層 11a〜11f ホログラム画像 12 ホログラム樹脂層 13 反射層 14 表面保護フィルム 15 粘着剤層 16 剥離紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G04G 1/00 311 G04G 1/00 311D G09F 19/12 G09F 19/12 L

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色光再生が可能なホログラム画像又は
    反射回折光により目視可能な画像として記録した透明又
    は半透明のホログラム形成層と、 前記ホログラム形成層の一方の面に形成され、物品の表
    面への貼着性と所定期間後の再剥離性の双方の特性を兼
    ね備えた粘着剤層とからなるホログラムシールであっ
    て、 前記ホログラム形成層は、ホログラム再生光又は反射回
    折光の角度が異なる複数の画像が記録されていることを
    特徴とするホログラムシール。
  2. 【請求項2】 前記ホログラム形成層は、当月のカレン
    ダー情報の他に、前月及び/又は次月のカレンダー情報
    を記録した画像が含まれることを特徴とする請求項1に
    記載のホログラムシール。
  3. 【請求項3】 前記ホログラム形成層は、所定期間内に
    開催される展示会、スポーツイベント等の催物情報又は
    教育情報若しくは娯楽情報を記録した画像が含まれるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホログラ
    ムシール。
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