JP3307874B2 - デスケーリング装置 - Google Patents

デスケーリング装置

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JP3307874B2 JP07430698A JP7430698A JP3307874B2 JP 3307874 B2 JP3307874 B2 JP 3307874B2 JP 07430698 A JP07430698 A JP 07430698A JP 7430698 A JP7430698 A JP 7430698A JP 3307874 B2 JP3307874 B2 JP 3307874B2
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  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延設備で使
用されるデスケーリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱間圧延では鋼板温度が700
℃〜1100℃の温度状態で圧延を実施するため、被圧
延材を加熱炉で1000℃〜1300℃程度に加熱す
る。このため、被圧延材の表面には酸化スケールが生成
されている。この酸化スケールが鋼板表面にある状態で
圧延を行うと、上記酸化スケールが鋼板表面に噛み込
み、スケール疵を生じる。
【0003】これを防止するため、圧延前に、鋼板表面
に高圧水を噴射し酸化スケールの除去を行っている。こ
の工程をデスケーリングという。一般に、デスケーリン
グ処理を行うデスケーリング装置は、図4及び図5に示
すように、搬送される鋼板1の上側及び下側にそれぞれ
配置されるデスケーリングヘッダ2を備え、その各デス
ケーリングヘッダ2には、上記鋼板1の幅方向に沿って
複数のノズル4が配設されている。各ノズル4は、対向
する鋼板1の表面に向いていると共に鋼板搬送方向Pと
反対方向に傾く噴射角αを持って、つまり高圧水を搬送
方向Pに対して迎え噴射するように設置される。
【0004】そして、各ノズル4から鋼板1の表面に向
けて、迎え噴射で例えば100〜150kg/ cm2 程度の
圧力の高圧水5を噴射し、その高圧水5が衝突する際の
衝撃によって鋼板表面の酸化スケールを剥離又は壊食し
て当該酸化スケールを除去している。
【0005】このとき、高圧水5が鋼板1の幅方向全面
に確実に吹き付けられるようにするため、各ノズル4か
ら噴射された高圧水5が、それぞれ鋼板幅方向に所定の
スプレー幅A3を持って鋼板1表面に衝突するように広
がり角が設定され、さらに、隣合うスプレー幅A3同士
がオーバラップするように、つまり、隣合うノズル4か
ら噴射された高圧水5は、互いに鋼板幅方向でオーバラ
ップする部分(以下、スプレーラップ部Rと呼ぶ)を持
つように設定される。
【0006】このとき、上記スプレーラップ部Rにおい
ては、隣合うノズル4から噴射された高圧水5同士の相
互干渉によって鋼板1表面に与える衝撃力が弱まり、デ
スケーリング能力の低下をもたらす。また、隣接するノ
ズル4同士の噴射角に若干のずれがあると、上記スプレ
ーラップ部Rにおいて、噴出角が大きい側のノズル4か
ら噴射された高圧水5の鋼板1表面に衝突した直後の流
れ水が、噴出角が小さい側のノズル4からの高圧水5の
下側に入り込むことで、当該噴出角が小さい側のノズル
4からの高圧水5が、直接,鋼板1表面に衝突すること
が妨げられることで、デスケーリング能力の低下をもた
らすおそれもある。
【0007】これに対し、鋼板1の大半を占める鋼種
(普通鋼、低炭素鋼、極低炭素鋼等)に生じた酸化スケ
ールは剥離性が良いため、スプレーラップ部Rを通過す
る鋼板1表面部分の酸化スケールも上記噴射された高圧
水5により問題なく除去される。
【0008】しかし、SiやNiの含有率が各々又は合
計で0.2〜重量%と高い鋼種の鋼板等においては、剥
離性の悪い酸化スケールが発生するため、上記従来のデ
スケーリング装置では、噴射した高圧水5同士が干渉す
る部分,つまり上記スプレーラップ部Rを通過する酸化
スケールを十分に除去できない。この結果、スプレーラ
ップ部Rを通過した鋼板1表面に酸化スケールが残存
し、その残存した酸化スケールによって、圧延後に、図
6に示すような、赤スケールと呼ばれるスケール疵20
が発生する。
【0009】このスケール疵20(赤スケール)は、酸
洗工程において酸により洗浄することで除去できるが、
スケール疵20が発生した鋼板1は、酸洗後の表面粗度
が大きくて見栄えが良くないため、二級品の製品となっ
てしまう。
【0010】また、SiやNiの含有率が高い鋼種の中
には、例えばトラックのフレーム用の鋼種のように、良
好な疲労特性を求められるものがあり、上記表面粗度の
増大は疲労強度の確保という点からも望ましくない。
【0011】これに対して、図7に示すように、隣合う
ノズル4の噴射角の向きを交互に変更して配列、つまり
隣合うノズル4による高圧水5の噴射が交互に迎え噴射
及び追い噴射となるようにノズル4を設置することで、
鋼板搬送方向Pからみた高圧水5のオーバラップ部分で
ある上記スプレーラップ部Rでの高圧水5の干渉を回避
することも考えられる。
【0012】ここで、この改善に先立って単ノズルによ
る噴射実験を行い、ノズル4を鋼板搬送方向Pに傾けて
追い噴射とした場合における、当該ノズル4から噴出さ
れた高圧水5によるデスケーリング能力を検討したとこ
ろ、鋼板1に対し高圧水5が所謂追い吹きとなり鋼板1
への衝撃が若干低下するものの、デスケーリング能力は
十分に確保されることを確認している。
【0013】また、以下の説明においては、鋼板搬送方
向Pに傾いて(噴射角が負)追い噴射された高圧水5を
出側噴射スプレー5bと呼び、鋼板搬送方向Pと反対側
に傾いて(噴射角が正)迎え噴射された高圧水5を入側
噴射スプレー5aと呼ぶ。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
7に示すノズル配列を採用した場合には、圧延後の赤ス
ケールの発生頻度は幾分抑えられるものの、現実には、
完全に赤スケールの発生を抑制できるまでには至ってい
ない。
【0015】本発明は、このような問題点に着目してな
されたもので、難剥離性のスケールであっても圧延後に
赤スケールに発展しない程度にまで酸化スケールの除去
が可能な熱間圧延設備におけるスケーリング装置を提供
することを課題とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のうち請求項1に記載したデスケーリング装
置は、搬送される鋼板の幅方向に沿って配列した複数の
ノズルから、それぞれ鋼板搬送方向に所定の噴射角を持
つと共に鋼板幅方向に所定のスプレー幅の広がりを持っ
て、鋼板表面に高圧水を噴射するデスケーリング装置に
おいて、ノズルの噴射方向が上記鋼板搬送方向と反対方
向に傾く場合の当該噴射角を正の噴射角と定義した場合
に、隣合うノズルの上記噴射角を互いに正負反転させ
て、かつ、鋼板搬送方向から見て隣合うノズルからの高
圧水同士をオーバラップさせると共に、正の噴射角を持
つノズル群又は負の噴射角を持つノズル群のうちの一方
のノズル群の各ノズルのスプレー幅を、他方のノズル群
の各ノズルのスプレー幅よりも狭く設定したことを特徴
とするものである。
【0017】本発明においては、隣合うノズルの噴射角
は、正負反転して交互に迎え噴出及び追い噴出となって
噴射する向きが互いに異なるので、鋼板搬送方向からみ
て両者のスプレー幅にオーバラップ部分があっても、鋼
板搬送方向に離れているために高圧水のスプレーラップ
部での干渉がなく、当該スプレーラップ部分でのデスケ
ーリング能力の低下が回避される。
【0018】このとき、本発明者等は、上述のように交
互に高圧水の噴射角を反転したノズル配列を単に採用し
ただけの装置で(図7及び図8参照)、デスケーリング
処理をした鋼板1表面にスケールが残る原因を検討した
ところ、赤スケールが鋼板1の上面にのみ発生するこ
と、しかも、その発生部位に対応するスケール残りが鋼
板1上面における出側噴射スプレー5bのパターンの軌
跡として生じることを確認した。さらに、入側噴射スプ
レー5aと出側噴射スプレー5bとの間(以下、滞留空
間Dと呼ぶ)に位置する鋼板1表面に滞留水6が所定
量,存在しており、その滞留水6によって、出側噴射ス
プレー5bの衝撃力が弱められることにより、スケール
残りが生じてしまうことを突き止めた。
【0019】即ち、鋼板1に衝突した高圧水の一部が反
射して上記滞留空間Dに向かうのであるが、従来におい
ては、各ノズルによるデスケーリング範囲を広くするた
め、各スプレー幅A4を広く設定することで隣接するス
プレー幅A4間の隙間B4が狭く設定され、しかも、反
射した流れ水の流れによって滞留水の流出が阻止される
ために、上記隙間B4から滞留水6が流出しにくいこ
と、及び、入側噴射スプレー5aと出側噴射スプレー5
bとは、その噴射角の絶対値及びスプレー幅A4を同じ
値に設定してあるため、つまり対称に設定されているた
めに、上記滞留空間D位置では、上記出側噴射スプレー
5bでの反射した流れ水が、鋼板搬送方向Pと反対側に
向かい、また上記入側噴射スプレー5aでの反射した流
れ水が、上記出側噴射スプレー5bの流れ水と同じ量及
び同じ速度で鋼板搬送方向Pに向かうために(図8にお
ける矢印Fが反射した流れ水の進行方向を示す)、上記
滞留空間Dの中央部に寄せられつつ常時所定量以上の滞
留水6が滞留した状態となり、その滞留水6が鋼板1の
進行に伴い順次,出側噴射スプレー5bの位置に移動す
るためである。
【0020】以上のような知見に基づき、本願発明で
は、上記滞留水6による悪影響を除去すべく、正の噴射
角を持つノズル群又は負の噴射角を持つノズル群のうち
の一方のノズル群の各ノズルのスプレー幅を相対的に狭
くすることで、当該スプレー幅を狭くした側における隣
接するスプレー幅間の隙間を広くすると同時に、スプレ
ー幅が狭くなることで、反射した流れ水の上記隙間から
の流出水の流出を阻止する力が小さくなり、この結果、
上記広い隙間から滞留水6が流出し易くなり、出側噴射
スプレー5bの位置に移動する滞留水6の量が減少す
る。これによって、該出側噴射スプレー5bによる衝撃
力が直接,鋼板1に伝播し易くなる。
【0021】ここで、従来と同様に、鋼板搬送方向Pか
ら見て、隣合うノズルからの高圧水同士をオーバラップ
させるという条件から、一方のノズル群の各ノズルのス
プレー幅を従来よりも相対的に狭くするということは、
他方のノズル群の各ノズルのスプレー幅は従来よりも広
くなり、また、スプレー幅を狭くした側の隣接するスプ
レー幅間の隙間は、従来よりも広くなる。
【0022】また、上記スプレー幅を狭くすることで、
衝突して反射した流れ水によって上記隙間から流出する
滞留水6を阻止する力が弱くなることについて補足する
と、図3に示すように、スプレー幅A4を狭くするほ
ど、上記隙間B4に近い位置で反射した流れ水F1はほ
ぼ鋼板搬送方向に沿った方向に向かい、もって当該隙間
B4側に向かう分力が小さくなるためである。ここで、
図3では、(a)がスプレー幅A4が広い場合、(b)
がスプレー幅A4が狭い場合を示す。
【0023】次に、請求項2の発明は、請求項1に記載
した構成に対して、正の噴射角を持つノズルのスプレー
幅よりも負の噴射角を持つノズルのスプレー幅を狭く設
定したことを特徴とするものである。
【0024】上記滞留空間にある滞留水は、鋼板の移動
に伴い出側噴射スプレー側(負の噴射角を持つノズルつ
まり追い噴射側のスプレー位置側)に移動しやすいが、
負の噴射角を持つノズルのスプレー幅を狭くすること
で、移動してきた滞留水は、上記広い隙間側に流れ易く
なり、より有効に滞留水の流出が促進される。さらに、
スプレー幅を狭くすることは噴射圧が大きくなり鋼板へ
の衝突力が大きくなって、脱スケール能が向上する。
【0025】次に、請求項3に記載の発明は、請求項1
又は2に記載の構成に対して、負の噴射角を持つノズル
の当該噴射角の絶対値を、正の噴射角を持つノズルの当
該噴射角よりも小さく設定したことを特徴とするもので
ある。
【0026】本発明によれば、上記作用に加えて、従
来,滞留水がスプレーと鋼板との衝突力を緩和してデス
ケーリング能力が低下するおそれのある側、つまり、負
の噴射角を持つ側のノズルの当該噴射角の絶対値を小さ
くすることで、当該負の噴射角を持つ側のノズルから噴
射された高圧水による、つまり出側噴射スプレーの鋼板
表面への衝撃力を大きくして、上記滞留水の影響を小さ
くする。
【0027】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。本実施形態のデスケーリング装
置は、図1に示すように、搬送される鋼板1の上側及び
下側にそれぞれヘッダ2が配置され、その各ヘッダ2に
高圧水供給装置3から高圧水が供給されている。
【0028】各ヘッダ2は、図2に示すように、鋼板1
の幅方向Wに延在していると共に、該ヘッダ2には、鋼
板幅方向Wに沿って等間隔に複数のノズル4が設けられ
ている。
【0029】この配列した各ノズル4の噴射軸は、隣合
うノズル4同士が、噴射角αを互いに正負反転させて交
互に反対方向に傾けることで、一方のノズル4からの噴
射を迎え噴射としたら他方のノズル4からの噴射が追い
噴射となるように交互に設定してある。ここで、ノズル
4の噴射方向が、上記鋼板搬送方向Pと反対方向に傾く
場合を正の噴射角とすると、迎え噴射側が正の噴射角と
なり追い噴射側が負の噴射角となる。
【0030】また、各ノズル4から噴射された高圧水5
は、板幅方向Wに所定のスプレー幅A1,A2を持って
鋼板1表面に衝突すると共に、鋼板搬送方向Pからみ
て、隣合うノズル4から噴射された各高圧水5は、板幅
方向Wで互いにオーバラップするように設定されている
(図2中、δがオーバラップ部分である)。
【0031】このとき、本実施形態では、各ノズル4か
らの高圧水のの広がり角をそれぞれ調整することで、追
い噴射側のノズル4のスプレー幅A2を、迎え噴射側の
ノズル4のスプレー幅A1よりも狭く設定する。これに
よって、追い噴射側の隣接するスプレー幅A2間の隙間
B2が、迎え噴射側の隣接するスプレー幅A1間の隙間
B1よりも広く設定されることになる。
【0032】そして、上記構成のデスケーリング装置を
使用した場合には、各ノズル4から噴射された高圧水5
が鋼板1に衝突して滞留空間D側に反射した流れ水は、
上記スプレー幅A1,A2の向きと直交する方向Eに沿
ってほぼ流れ、もって滞留空間Dで滞留水6となるが、
その滞留水6は、追い噴射側の隣接するスプレー幅A2
間の隙間B2が十分広いために、その隙間B2から流出
し易くなる。この結果、出側噴射スプレー5bと入側噴
射スプレー5aとの間の滞留空間Dにある滞留水6の量
が減少する。
【0033】また、追い噴射側のスプレー幅A2が狭い
ということは、出側噴射スプレー5bにおける鋼板1表
面で反射して滞留空間Dに向かう流れ水によって生じ
る、上記隙間B2からの滞留水6の流出阻止が小さく抑
えられる。符号E1が、流出を阻止する部分の流れ水の
流れ方向を示している。
【0034】これにより、出側噴射スプレー5bは、滞
留水6の悪影響が大幅に軽減され、直接鋼板1表面に衝
突し易くなって鋼板1表面の酸化スケールが衝撃により
除去される。
【0035】このとき、上述のように、隣接するスプレ
ー幅A2間の隙間B2の広い側を、追い噴射側に設定し
ているために、鋼板1の搬送に従い上記滞留水6はその
スプレー幅A2間の隙間B2が広い側に移動し易くなっ
て、より有効に上記広い隙間B2から滞留水6が流出さ
れる。
【0036】また、全ノズル4からの噴射圧が等しいか
ら、追い噴射側のスプレー幅A2が狭いということは、
出側噴射スプレー5bの鋼板1表面に衝突する力が相対
的に強くなって、当該反射した流れ水の滞留空間Dに向
かう力の方が、迎えスプレーの鋼板1と衝突後の流れ水
の滞留空間Dに向かう力よりも強くなり、図2に示すよ
うに、滞留水6は、上記広い隙間B2位置に寄せられ、
この作用によっても上記隙間B2からの滞留水6の流出
が促進される。
【0037】なお、上記実施形態では、追い噴射側のノ
ズル4のスプレー幅A2を狭く設定した場合を例に説明
しているが、迎え噴射側のノズル4のスプレー幅A1を
狭く設定してもよい。但し、上記実施形態のように追い
噴射側のノズル4のスプレー幅A2を狭く設定した場合
の方が有効に滞留空間Dからの滞留水6の流出が促進さ
れる。
【0038】ここで、追い噴射側の噴射角の絶対値を小
さく設定しておくとよい。例えば、迎え噴射側の噴射角
を5〜20度とし、追い噴射側の噴射角を−10〜0度
の範囲で、その絶対値が迎え噴射側の噴射角よりも小さ
くなるように設定する。
【0039】このようにすると、出側噴射スプレー5b
が鋼板1表面に衝突する際の衝突力が大きくなって、当
該出側噴射スプレー5bの鋼板1表面への衝突部に上記
滞留水6が入り込まないようになる。この結果、追い噴
射によるデスケーリング能力が十分に行われると共に、
上記広い隙間B2からの滞留水6の流出がより促進され
るようになる。
【0040】
【実施例】ノズル4のピッチを80mmとし、鋼板1表面
からノズル4までの鉛直距離を150mmとし、迎え噴射
側のノズル4の噴出角を20度,広がり角度を25度と
し、一方、追い噴射側のノズル4の噴射角を−5度,広
がり角度を10度と設定して、確認を行った。
【0041】上記設定では、追い噴射側の隣接するノズ
ル4によるスプレー幅A2間の間隙は、約52mmとなっ
た。この設定状態でデスケーリングを実施したところ、
出側噴射スプレー5bが滞留水6の影響を受けずに十分
デスケーリングが行われ、且つ搬送方向下流側に滞留空
間Dから十分に滞留水6が流出されることを確認した。
【0042】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のデス
ケーリング装置では、隣接するスプレー幅の隙間から滞
留水が流出し易くなって、当該滞留水による悪影響が低
減し、もって、難剥離性の酸化スケールであっても確実
に除去ができるようになり、難剥離性のスケールを生じ
るような鋼種の鋼板であっても赤スケールの発生を防止
できるようになるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るデスケーリング装置
を示す側面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るデスケーリング装置
を示す平面図である。
【図3】スプレー幅の広さに対する反射した流れ水の状
態を説明するための図であり、(a)はスプレー幅が広
い場合を、(b)はスプレー幅が狭い場合をそれぞれ示
している。
【図4】従来のデスケーリング装置を示す側面図であ
る。
【図5】従来のデスケーリング装置を示す正面図であ
る。
【図6】スケール疵(赤スケール)の発生を示す図であ
る。
【図7】従来のデスケーリング装置を示す斜視図であ
る。
【図8】従来のデスケーリング装置の問題を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
P 搬送方向 α 噴射角 A1,A2 スプレー幅 B2 隙間 E 反射した流れ水の流れ方向 P 鋼板搬送方向 1 鋼板 2 ヘッダ 4 ノズル 5 噴射された高圧水 6 滞留水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/08 C23G 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送される鋼板の幅方向に沿って配列し
    た複数のノズルから、それぞれ鋼板搬送方向に所定の噴
    射角を持つと共に鋼板幅方向に所定のスプレー幅の広が
    りを持って、鋼板表面に高圧水を噴射するデスケーリン
    グ装置において、 ノズルの噴射方向が上記鋼板搬送方向と反対方向に傾く
    場合の当該噴射角を正の噴射角と定義した場合に、隣合
    うノズルの上記噴射角を互いに正負反転させて、かつ、
    鋼板搬送方向から見て隣合うノズルからの高圧水同士を
    オーバラップさせると共に、正の噴射角を持つノズル群
    又は負の噴射角を持つノズル群のうちの一方のノズル群
    の各ノズルのスプレー幅を、他方のノズル群の各ノズル
    のスプレー幅よりも狭く設定したことを特徴とするデス
    ケーリング装置。
  2. 【請求項2】 上記正の噴射角を持つノズルのスプレー
    幅よりも上記負の噴射角を持つノズルのスプレー幅を狭
    く設定したことを特徴とする請求項1に記載したデスケ
    ーリング装置。
  3. 【請求項3】 上記負の噴射角を持つノズルの当該噴射
    角の絶対値を、上記正の噴射角を持つノズルの当該噴射
    角よりも小さく設定したことを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載したデスケーリング装置。
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