JP2014083578A - 熱間圧延鋼材のデスケ―リング用ノズル - Google Patents

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誠 中世古
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Abstract

【課題】熱間圧延鋼材(熱延鋼帯、厚板、条鋼など)を製造する熱間圧延ラインにおいて、被圧延材のスケールを除去(デスケーリング)するに際して、デスケーリングノズルから被圧延材に衝突させた後のデスケーリング水流が隣のデスケーリングノズルの衝突領域に流れ込む個所(ラップ部)でのスケール残りの問題(ラップ部の問題)を適切に解決することができるデスケーリング用ノズルを提供する。
【解決手段】デスケーリングノズル10は、ノズルの入口が複数の管(円形断面流路)11になっているとともに、ノズルの出口が複数の管(円形断面流路)11に繋がったスリット(スリット状流路)12になっている。
【選択図】図8

Description

本発明は、熱間圧延鋼材(熱延鋼帯、厚鋼板、条鋼など)を製造する熱間圧延ラインにおいて、被圧延材(熱間圧延開始前、熱間圧延中、熱間圧延終了後の熱間圧延鋼材)のスケールを除去(デスケーリング)するためのデスケ―リング用ノズル(デスケ―リングノズル)に関するものである。
熱間圧延鋼材(熱延鋼帯、厚鋼板(厚板)、条鋼など)を製造する熱間圧延ラインにおいては、熱間圧延開始前(最初の圧延パスを開始する前)や、熱間圧延中(最初の圧延パスを開始してから最後の圧延パスを終了するまでの間)や、熱間圧延終了後(最後の圧延パスを終了した後)に、被圧延材の表面の酸化膜(スケール)を高圧水で除去するデスケーリングを行うのが一般的である。
その際に、熱間圧延開始前や熱間圧延中のデスケーリングは、被圧延材表面のスケール(主に酸化物)を剥がして、スケールが熱間圧延機(圧延ロール)によって地鉄に押し込まれるのを防いだり、スケールが圧延ロールに密着して次の地鉄表面にスケールが引っ付く転写現象などを防いだりするために行われる。また、熱間圧延終了後のデスケーリングは、被圧延材の表面品質の確保や、冷却水で加速冷却を行うに際して温度むらの発生を防ぐことを目的として行われる。
熱延鋼帯製造ライン、厚板製造ライン、条鋼製造ラインなどの熱間圧延鋼材の製造ライン(熱間圧延ライン)では、加熱炉直後に設置されているHSB(Hot Scale Breaker;ホットスケールブレーカー)、熱延鋼帯の粗圧延機や厚板圧延機の前後に設置されているミルデスケーリング装置、熱延鋼帯の仕上げ圧延機前に設置されているFSB(Finish Scale Breaker;仕上スケールブレーカー)など、デスケーリング装置はどの熱間圧延鋼材の製造ラインでも必須の設備である。
図1に上面図を示すように、どのデスケーリング装置でも、ライン幅あるいは製品幅に対応して、幅方向に複数のデスケーリングノズル(デスケーリングスプレーノズル)1が並べて配置されていて、各デスケーリングノズル1は、噴射口から噴射されるデスケーリング水の被圧延材3表面への衝突領域(噴射領域)2の楕円長軸が幅方向に対して傾き角α(1〜30°程度)で傾き、かつ図2に側面図を示すように、デスケーリングノズル1の中心軸が被圧延材3の搬送方向において垂直方向に対して傾き角β(5〜15°程度)で傾くように設置されている。さらに、隣接する衝突領域2が幅方向で部分的に重なるようにして、幅方向で隙間ができないようにいる。
このようにデスケーリング水の衝突領域2が幅方向に対して傾き角α(1〜30°程度)で傾くように設置する理由は、図3に示すように、デスケーリング水の衝突領域2が幅方向に対して傾き角を持たないように設置すると、隣接するデスケーリングノズル1から噴射されたデスケーリング水同士が互いに干渉しあってデスケーリングできない領域4が発生するからである。また、デスケーリングノズル1の軸線が垂直方向に対して傾き角β(5〜15°程度)で傾くように設置する理由は、デスケーリングされたスケールなどを被圧延材3の表面上から水流によって吹き飛ばすためである。
しかしながら、上記のようにデスケーリングノズル1を設置した場合でも、以下のような問題がある。
すなわち、図4に示すように、デスケーリングノズル1から被圧延材3に衝突させた後のデスケーリング水流5は被圧延材3の長手方向に対して角度αとなる方向に流れていくため、そのデスケーリング水流5の一部が、隣接するデスケーリングノズル1の衝突領域2の一部に流れ込むことである。その結果、デスケーリング水流5が流れ込んだ領域4ではデスケーリングの効果が弱まり、スケール残りが発生しやすくなる。一般的な炭素鋼などでは、デスケーリングノズル1からの噴射圧あるいは被圧延材3への衝突圧が十分に高ければ問題がないが、高合金鋼などのスケールが剥がれにくい成分を含む鋼種では、スケール残りが顕著に現れる。このような、デスケーリングノズル1からのデスケーリング水が被圧延材3に衝突する衝突領域2に、隣のデスケーリングノズル1から被圧延材3に衝突した後のデスケーリング水(デスケーリング水流)5が流れ込む領域4を一般にラップ部といい、このスケール残りの問題をここでは「ラップ部の問題」と呼ぶ。
そして、このラップ部の問題を解決するために、これまで、下記のような技術が開示されている。
(a)特許文献1、2には、デスケーリングノズルの1本置きに上流側と下流側別々に傾ける技術が開示されている。図5は特許文献1に示されている図であり、主なデスケーリングノズルからのデスケーリング水流はデスケーリングノズルを傾けている方向に流れていくので、ラップ部の問題が少ないノズル配置である。
(b)特許文献3〜5には、デスケーリングノズルを高速回転させる技術が開示されている。これによって、ラップ部の問題を完全に解決することが可能である。
(c)特許文献6には、デスケーリングノズルからのデスケーリング水の噴射水量分布を傾斜させる技術が開示されている。すなわち、隣の噴射領域にデスケーリング水流が流れ込む部分のデスケーリング水の噴射水量を減らし、隣のデスケーリング水流が流れ込む噴射領域部分のデスケーリング水の噴射水量を増やした傾斜水量分布をもったデスケーリングノズルが示されている。
(d)なお、デスケーリングノズルではないが、非特許文献1には、完全にノズル相互の干渉を解消することが可能な、スリット状の水流を噴射するスリットノズルが開示されている。
特開平9−174137号公報 特開平11−347622公報 特許第3307771号公報 特開平11−216513号公報 特表2012−501854号公報 特許第4765344号公報
スプレーイングシステムジャパン株式会社 カタログ
近年、高合金鋼などスケールを剥離しにくい鋼種の圧延量が多くなるとともにスケール剥離に対する要求が高まる傾向にあり、ラップ部のスケール剥離性をより向上させる方法が必要となってきた。
これに対して、上記の従来技術(特許文献1、2に記載の技術、特許文献3〜5に記載の技術、特許文献6に記載の技術、非特許文献1に記載の技術)には、それぞれ以下のような問題がある。
まず、特許文献1、2に記載の技術では、図5に示されているように、一部のデスケーリング水流がデスケーリングノズルの傾き方向と逆の方向にも流れていくので、完全にラップ部の問題が解決しているとは言えない。また、上流側に傾けたデスケーリングノズルと、下流側に傾けたデスケーリングノズルとでは、デスケーリングする時間差が発生するので、その間に被圧延材の表面温度が下がってしまい、その温度差によってスケールの組成や剥がれ方が異なり、これが製品段階で模様となって現れる問題も発生する。
また、特許文献3〜5に記載の技術では、原理的にはラップ部の問題は完全に解決されるが、実際に熱延鋼帯や厚板の製造ラインに適用しようとした場合、複数の回転ノズルが必要で、回転ノズルと回転ノズルの一部分はラップさせなければならないため、回転ノズル間でスケール模様が発生する問題がある。また、回転ノズルの構造が複雑で、メンテナンス費用などが高くなる問題もある。これらの問題が解決されないため、回転デスケーリングノズルを取り入れている熱間圧延ラインはごくわずかである。
また、特許文献6に記載の技術では、そのような傾斜水量分布をもったデスケーリングノズルを配置しても、噴射水量を増やした噴射領域部分のデスケーリング水流が逆方向にも流れるため、逆方向に噴射領域が存在するデスケーリングノズルのデスケーリング能力を削いでしまう問題が発生する。
また、完全にノズル相互の干渉を解消することが可能である非特許文献1に記載の技術を適用して、図6に示すように、スリットノズル81からデスケーリング水83を被圧延材3に噴射しようとした場合、当初は図7(a)に示すような状態であったものが、所望のデスケーリング能力を確保するために5〜60MPa程度の噴射圧を負荷すると、図7(b)に示すように、スリットノズル81自体の弾性変形により、噴射口82が広がってしまい、均一に噴射できないという問題があった。
このように、上記の従来技術のいずれにおいても、デスケ―リングにおけるラップ部の問題は適切には解決されていなかった。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、熱間圧延鋼材(熱延鋼帯、厚板、条鋼など)を製造する熱間圧延ラインにおいて、被圧延材(熱間圧延開始前、熱間圧延中、熱間圧延終了後の熱間圧延鋼材)のスケールを除去(デスケーリング)するに際して、デスケーリングノズルから被圧延材に衝突させた後のデスケーリング水流が隣のデスケーリングノズルの衝突領域に流れ込む個所(ラップ部)でのスケール残りの問題(ラップ部の問題)を適切に解決することができるデスケーリング用ノズルを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、基本的にはラップ部の問題を解決することが可能なスリットノズルの特性を生かしながら、デスケーリング能力を確保するために所望の噴射圧(例えば、5〜60MPa)を負荷しても噴射口が広がらないようなデスケーリングノズルにすればよいとの着想を得た。
本発明は、上記の着想に基づいており、以下の特徴を有している。
[1]熱間圧延鋼材の熱間圧延ラインにおいて、被圧延材のスケールを除去するためのデスケーリング用ノズルであって、ノズルの入口が複数の管になっているとともに、ノズルの出口が前記複数の管に繋がったスリットになっていることを特徴とする、熱間圧延鋼材のデスケーリング用ノズル。
[2]入口側の管の総断面積Siと出口側のスリットの断面積Soとの関係が10>Si/So≧2となっていることを特徴とする前記[1]に記載の熱間圧延鋼材のデスケーリング用ノズル。
[3]ブロック状の鋼材を用い、ノズルの入口側は幅方向に渡って複数の孔をあけて複数の管とし、ノズルの出口側は幅方向に渡って一直線に切り欠いて前記複数の管に繋がったスリットとしたことを特徴とする前記[1]または[2]に記載の熱間圧延鋼材のデスケーリング用ノズル。
本発明により、高合金鋼などの熱間圧延鋼材を製造する熱間圧延ラインにおいて、被圧延材(熱間圧延開始前、熱間圧延中、熱間圧延終了後の熱間圧延鋼材)のスケールを除去(デスケーリング)するに際して、ラップ部でのスケール残りの問題(ラップ部の問題)を適切に解決し、スケールむらを発生することなく、安定してデスケーリングすることが可能となる。それによって、欠陥率の低減、歩留の向上を得ることが可能となる。
一般的なデスケーリングノズルの配置を示す上面図である。 一般的なデスケーリングノズルの設置を示す側面図である。 衝突領域が幅方向に対して傾いていない場合の問題点を示す上面図である。 一般的なデスケーリングノズルの配置における問題点を示す上面図である。 特許文献1に記載のデスケーリングノズルの配置を示す模式図である。 非特許文献1に記載の技術によるデスケーリングを示す模式図である。 非特許文献1に記載の技術によるデスケーリングを示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るデスケーリングノズルを示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るデスケーリングノズルの入口側の横断面(A断面)と出口側の横断面(B断面)を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るデスケーリングノズルの入口側から出口側までの縦断面(C断面)を示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るデスケーリングノズルの変形例を示す模式図である。 本発明の実施例1を行った熱延鋼帯製造ラインを示す模式図である。 比較例1において設置したデスケーリングノズルを示す模式図である。 本発明例1、2において設置したデスケーリングノズルを示す模式図である。 本発明の実施例2を行った厚板製造ラインを示す模式図である。
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図8は本発明の一実施形態に係るデスケーリングノズル10を示す模式図である。そして、図9はそのデスケーリングノズル10の入口側の横断面(A断面)と出口側の横断面(B断面)を示す模式図であり、図10はそのデスケーリングノズル10の入口側から出口側までの縦断面(C断面)を示す模式図である。
図8〜図10に示すように、この実施形態に係るデスケーリングノズル10は、ノズルの入口が複数の管(円形断面流路)11になっているとともに、ノズルの出口が複数の管(円形断面流路)11に繋がったスリット(スリット状流路)12になっている。
このデスケーリングノズル10を製作する際には、例えば、ブロック状の鋼材14を用い、ノズルの入口側(デスケーリング水15の流入側)は、幅方向に間隔を置いて複数の孔を開けて管(円形断面流路)11とするとともに、ノズルの出口側(デスケーリング水15の流出側)は、幅方向に渡って一直線に切り欠いて、その上端が上記の複数の管(円形断面流路)11の下端と同じ高さ位置になって繋がっているスリット(スリット状流路)12にする。
そして、このデスケーリングノズル10では、高圧ポンプ(図示していない)より送水された高圧水(デスケーリング水)がノズルヘッダー(図示していない)に入り、ノズルヘッダーから各枝管(図示していない)を経由して、ノズル入口側の各管(円形断面流路)11に送水され、スリット(スリット状流路)12内で幅方向に分散して、ノズル出口(噴射口)より噴射される。
これによって、このデスケーリングノズル10は、熱間圧延鋼材を製造する熱間圧延ラインにおいて、基本的にはラップ部の問題を解決することが可能なスリットノズルの特性を生かしながら、デスケーリング能力を確保するために所望の噴射圧(例えば、5〜60MPa)を負荷しても噴射口(ノズルの出口)が広がらないようにできるので、ラップ部でのスケール残りの問題(ラップ部の問題)を適切に解決して、スケールむらを発生することなく、安定してデスケーリングすることが可能となる。それによって、欠陥率の低減、歩留の向上を得ることが可能となる。
なお、このデスケーリングノズル10においては、図9に示すノズル入口側(円形断面流路11)の総断面積Siとノズル出口側(スリット状流路12)の総断面積Soとの関係は、10>Si/So≧2が望ましい。円形断面流路11の総断面積Siに比べてスリット状流路12の総断面積Soが大き過ぎて、Si/So<2となると、円形断面流路11を通過してきたデスケーリングノズル水15がスリット状流路12を通過する際の流路抵抗が小さくなり、デスケーリングノズル水15がスリット状流路12の幅方向全体に拡散し難くなるためである。また、円形断面流路11の総断面積Siに比べてスリット状流路12の総断面積Soが小さ過ぎて、Si/So≧10になると、圧力損失が大きくなるためである。
また、管(円形断面流路)11は、幅方向に3mm〜20mm間隔で設け、管(円形断面流路)11の径は1mm〜5mm程度が望ましい。管(円形断面流路)11の径が小さ過ぎると、流入抵抗が激しくなり、大き過ぎると、Si/Soが大きくなって、圧力損失が大きくなる。
また、スリット(スリット状流路)12の厚みは、噴射圧を維持するためにも0.5mm以下が望ましい。ただし、スリット(スリット状流路)12の厚みは薄すぎると、デスケーリングノズル水15が噴霧化してデスケーリング能力が減退するため、0.1mm以上の厚みであることが望ましい。
さらに、デスケーリングノズル10の幅は、デスケーリングノズル10を設置する熱間圧延ラインを通過する被圧延材3の最大幅より左右に50mm程度広いことが望ましい。被圧延材3の最大幅と同じ幅のデスケーリングノズルだと、被圧延材が蛇行した場合に対応できない虞がある。したがって、例えば、被圧延材3の最大幅が1800mmであれば、デスケーリングノズル10の幅は1900mmとすることが望ましい。
なお、図8〜図10に示したデスケーリングノズル10において、図11に示すように、スリット(スリット状流路)12の上端を管(円形断面流路)11の下端に切り込むようにしてもよい。これによって、円形断面流路11を通過してきたデスケーリングノズル水15がスリット状流路12の幅方向全体に拡散しやすくなる。
なお、この実施形態では、ノズル入口の管(孔)11が円形断面であったが、場合によっては、楕円形断面や多角形断面であってもよい。
本発明の実施例1として、図12に示す熱延鋼帯の熱間圧延ラインにおいて、Siを1.0質量%含む高合金鋼帯を製造した。なお、被圧延材の最大幅は1400mmであった。
図12に示すように、この熱延鋼帯の熱間圧延ラインは、加熱炉20、HSB21、サイジングプレス22、第1粗圧延機23、第2粗圧延機24、FSB25、仕上圧延機群26、ランナウトテーブル27、ダウンコイラー28を備えている。
ここで、FSB25では、第1デスケリーグノズル25a、第2デスケ―リングノズル25bの二つデスケリーグノズルを設置している。なお、デスケリーグ水の噴射圧は50MPaで、デスケリーグノズルの噴射口から被圧延材表面までの距離は80mmとした。
そして、加熱炉20から厚さ220mmの被圧延材を抽出し、HSB21、サイジングプレス22、第1粗圧延機23、第2粗圧延機24を経て、FSB25にシートバー厚50mm、搬送速度30mpmで突入させ、FSB25を通過させた後、仕上圧延機群26で厚さ2.3mmに圧延、ランアウトテーブル27で冷却、ダウンコイラー28で巻き取って、被圧延材の表面検査を行った。
その際に、まず、比較例1として、FSB25(第1デスケリーグノズル25a、第2デスケ―リングノズル25b)において、図13に示すように、特許文献1に記載のデスケーリングノズルを2列にわたって千鳥配列になるように設置した。
これに対して、本発明例(本発明例1、本発明例2)として、FSB25(第1デスケリーグノズル25a、第2デスケ―リングノズル25b)について、図14に示すように、図8〜図10に示した本発明の一実施形態に係るデスケーリングノズル10を2列設置した。
なお、図14において、6はノズルヘッダー、7はノズルヘッダー6とノズル入口側の管(円形断面流路)11を結ぶ配管(枝管)である。
その際に、本発明例1では、ノズル入口側の管11については、直径は1.5mmとし、幅方向に15mm間隔で幅1500mmにわたって101個設置し、ノズル出口側のスリット12については、厚み0.1mm、幅1500mmとした。したがって、ノズル入口の総面積Siは約178mm、ノズル出口側の総面積Soは約150mmであり、Si/So=1.19であった。すなわち、10>Si/So≧2は満足していなかった。
また、本発明例2では、ノズル入口側の管11については、直径は2.5mmとし、幅方向に15mm間隔で幅1500mmにわたって101個設置し、ノズル出口側のスリット12については、厚み0.1mm、幅1500mmとした。したがって、ノズル入口の総面積Siは約496mm、ノズル出口側の総面積Soは約150mmであり、Si/So=3.31であった。すなわち、10>Si/So≧2を満足していた。
その結果、比較例1では、ノズル設置間隔に対応するスケールむら欠陥が見つかり、歩留は75%であった。
それに対して、本発明例1では、スケールむら欠陥が大幅に減少し、歩留は84%に向上した。
さらに、本発明例2では、スケールむら欠陥は見つからず、歩留は94%に向上した。
本発明の実施例2として、図15に示す厚板の熱間圧延ラインにおいて、JIS−G4109:SCMV2相当のCr・Mo高張力鋼板を製造した。なお、被圧延材の最大幅は3500mmであった。
図15に示すように、この厚板の熱間圧延ラインは、加熱炉20、HSB(ホットスケールブレーカー:加熱直後のデスケーリング装置)21、粗圧延機31、仕上圧延機32、仕上圧延機32前のミルデスケーリング装置33、仕上圧延機32後のミルデスケーリング装置34、加速冷却装置36、ホットレベラー37を備えている。
なお、仕上圧延機32前のミルデスケーリング装置33および仕上圧延機32後のミルデスケーリング装置34におけるデスケーリング水の噴射圧は25MPaで、デスケリーグノズルの噴射口から被圧延材表面までの距離は80mmとした。
そして、加熱炉20から被圧延材を抽出し、HSB21でのデスケーリング、粗圧延機31での7パスの圧延を経て、仕上圧延機32に突入させた。仕上げ圧延機32では9パスの圧延を行った。その際、上流側から仕上圧延機32に被圧延材が噛み込むことになる奇数パス目では、仕上圧延機32前のミルデスケーリング装置33を使用し、下流側から仕上圧延機32に被圧延材が噛み込むことになる偶数パス目では、仕上圧延機32後のミルデスケーリング装置34を使用した。仕上圧延後、加速冷却装置36、ホットレベラー37を経て、常温になってから、被圧延材の表面検査を行った
その際に、まず、比較例2として、仕上圧延機32前のミルデスケーリング装置33および仕上圧延機32後のミルデスケーリング装置34について、図3に示した特許文献1に記載のデスケーリングノズルを仕上圧延機32の前後で千鳥配列になるように設置した。
これに対して、本発明例(本発明例3、本発明例4、本発明例5)として、仕上圧延機32前のミルデスケーリング装置33および仕上圧延機32後のミルデスケーリング装置34について、図8〜図10に示した本発明の一実施形態に係るデスケーリングノズル10を設置した。
その際に、本発明例3では、ノズル入口側の管11については、直径は1.5mmとし、幅方向に15mm間隔で幅3600mmにわたって241個設置し、ノズル出口側のスリット12については、厚み0.1mm、幅3600mmとした。したがって、ノズル入口の総面積Siは約425mm、ノズル出口側の総面積Soは約360mmであり、Si/So=1.18であった。すなわち、10>Si/So≧2は満足していなかった。
また、本発明例4では、ノズル入口側の管11については、直径は15mmとし、幅方向に20mm間隔で幅3600mmにわたって181個設置し、ノズル出口側のスリット12については、厚み0.1mm、幅3600mmとした。したがって、ノズル入口の総面積Siは約31985mm、ノズル出口側の総面積Soは約360mmであり、Si/So=88.8であった。すなわち、10>Si/So≧2は満足していなかった。
また、本発明例5では、ノズル入口側の管11については、直径は2.5mmとし、幅方向に15mm間隔で幅3600mmにわたって241個設置し、ノズル出口側のスリット12については、厚み0.1mm、幅3600mmとした。したがって、ノズル入口の総面積Siは約1183mm、ノズル出口側の総面積Soは約360mmであり、Si/So=3.28であった。すなわち、10>Si/So≧2を満足していた。
その結果、比較例2では、ノズル設置間隔と同一の約100mm間隔で幅8mmのスケールむら欠陥が見つかった。
それに対して、本発明例3では、スケールむら欠陥が大幅に減少した。
また、本発明例4では、圧力損失により、噴射圧が少し下がってしまったが、スケールむら欠陥は減少した。
さらに、本発明例5では、スケールむら欠陥は見つからなかった。
1 デスケーリングノズル(デスケーリングスプレーノズル)
1a ノズル配管
2 デスケーリングノズルの衝突領域(噴射領域)
3 被圧延材(熱間圧延鋼材)
4 ラップ部
5 デスケーリング水流
6 ノズルヘッダー
7 配管(枝管)
10 デスケーリングノズル
11 管(円形断面流路)
12 スリット(スリット状流路)
14 ブロック状の鋼材
15 デスケーリング水
20 加熱炉
21 HSB(ホットスケールブレーカー)
22 サイジングプレス
23 第1粗圧延機
24 第2粗圧延機
25 FSB(仕上圧延機前スケールブレーカー)
25a 第1デスケーリング装置
25b 第2デスケーリング装置
26 仕上圧延機群
27 ランアウトテーブル
28 ダウンコイラー
31 粗圧延機
32 仕上圧延機
33 仕上圧延機前のミルデスケーリング装置
34 仕上圧延機後のミルデスケーリング装置
35 加速冷却装置前のデスケーリング装置
36 加速冷却装置
37 ホットレベラー
81 スリットノズル
82 噴射口
83 デスケーリング水

Claims (3)

  1. 熱間圧延鋼材の熱間圧延ラインにおいて、被圧延材のスケールを除去するためのデスケーリング用ノズルであって、ノズルの入口が複数の管になっているとともに、ノズルの出口が前記複数の管に繋がったスリットになっていることを特徴とする、熱間圧延鋼材のデスケーリング用ノズル。
  2. 入口側の管の総断面積Siと出口側のスリットの断面積Soとの関係が10>Si/So≧2となっていることを特徴とする請求項1に記載の熱間圧延鋼材のデスケーリング用ノズル。
  3. ブロック状の鋼材を用い、ノズルの入口側は幅方向に渡って複数の孔をあけて複数の管とし、ノズルの出口側は幅方向に渡って一直線に切り欠いて前記複数の管に繋がったスリットとしたことを特徴とする請求項1または2に記載の熱間圧延鋼材のデスケーリング用ノズル。
JP2012236167A 2012-10-26 2012-10-26 熱間圧延鋼材のデスケ―リング用ノズル Pending JP2014083578A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108515463A (zh) * 2018-05-31 2018-09-11 长沙矿冶研究院有限责任公司 一种高压水射流板带材清理装置及水射流清理线
CN112317549A (zh) * 2020-09-30 2021-02-05 南京钢铁股份有限公司 一种快速判断处理故障除磷喷嘴的方法

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